JP2017155864A - 伝動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1軸線回りに回転する第1の伝動部材と、第1軸線から偏心した第2軸線回りを自転しながら第1軸線回りに公転し得る第2の伝動部材と、第1・第2の伝動部材の相互間に設けた変速機構とを備え、変速機構が、第1の伝動部材の、第2の伝動部材との対向面に在る波形環状の第1の伝動溝と、第2の伝動部材の、第1の伝動部材との対向面に在る波形環状の第2の伝動溝と、両伝動溝の複数の交差部に介装されて両伝動部材間の変速伝動を行う複数の転動体とを有する伝動装置において、簡単な構造で転動体及び伝動溝の接触部を効果的に潤滑可能として伝動効率を高める。【解決手段】第1の伝動部材5,9及び第2の伝動部材8のうちの少なくとも一方が環状であり、少なくとも一方の環状の伝動部材5,9,8には、その伝動部材の内周部に油入口51が開口し且つその伝動部材の伝動溝21,24,25に油出口52が開口した潤滑油路50が設けられる。【選択図】 図1
Description
本発明は、伝動装置、特に第1軸線回りに回転する第1の伝動部材と、その第1の伝動部材に対向配置されて、第1軸線から偏心した第2軸線回りを自転しながら第1軸線回りに公転し得る第2の伝動部材と、前記第1の伝動部材及び前記第2の伝動部材の相互間に設けられて、その両伝動部材間で変速しつつトルク伝達可能な変速機構とを備える伝動装置に関する。
上記伝動装置は、例えば特許文献1に示されるように従来公知であり、このものでは、第1変速機構が、第1の伝動部材の、第2の伝動部材との対向面に在り且つ第1軸線を中心とする波形環状の第1の伝動溝と、第2の伝動部材の、第1の伝動部材との対向面に在り且つ第2軸線を中心とする波形環状で波数が第1の伝動溝とは異なる第2の伝動溝と、第1の伝動溝及び第2の伝動溝の複数の交差部に介装される複数の転動体とを有しており、このものでは、例えば各伝動部材を板状に形成することで、伝動装置の軸方向小型化を図り得る利点がある。
ところで上記伝動装置では、伝動中、各転動体がその両側の伝動溝を転動しながら両伝動部材間の変速伝動を行うことから、伝動効率を高めるためには、転動体及び伝動溝の接触部等に十分な潤滑を施す必要がある。
そこで従来装置では、両伝動部材間の間隙を通して転動体及び伝動溝の接触部等に潤滑油を供給するようにしているが、その両伝動部材間の間隙は狭いため、潤滑油の供給量は十分ではなかった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、転動体及び伝動溝の接触部等を効果的に潤滑し得る伝動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1軸線回りに回転する第1の伝動部材と、その第1の伝動部材に対向配置されて、第1軸線から偏心した第2軸線回りを自転しながら第1軸線回りに公転し得る第2の伝動部材と、前記第1の伝動部材及び前記第2の伝動部材の相互間に設けられて、その両伝動部材間で変速しつつトルク伝達可能な変速機構とを備え、前記変速機構が、前記第1の伝動部材の、前記第2の伝動部材との対向面に在り且つ第1軸線を中心とする波形環状の第1の伝動溝と、前記第2の伝動部材の、前記第1の伝動部材との対向面に在り且つ第2軸線を中心とする波形環状で波数が前記第1の伝動溝とは異なる第2の伝動溝と、前記第1の伝動溝及び前記第2の伝動溝の複数の交差部に介装され、その両伝動溝を転動しながら前記両伝動部材間の変速伝動を行う複数の転動体とを有する伝動装置であって、前記第1の伝動部材及び前記第2の伝動部材のうちの少なくとも一方が環状であり、前記少なくとも一方の環状の伝動部材には、その伝動部材の内周部に油入口が開口し且つその伝動部材の伝動溝に油出口が開口した潤滑油路が設けられることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記転動体がボールで構成される一方、前記両伝動溝は、各伝動溝の、前記ボールとの接点が2点となるよう溝幅が溝底に向かうにつれて減少する断面形状を有しており、前記油出口は、前記接点の軌跡を避けるように前記少なくとも一方の環状の伝動部材の伝動溝の溝底に開口していることを第2の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記少なくとも一方の環状の伝動部材には、その周方向に間隔をおいて複数の前記潤滑油路が設けられ、それら潤滑油路の前記油入口を相互に連通させる環状溝が、前記少なくとも一方の環状の伝動部材の内周面に凹設されることを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、変速機構を相互間に設けた第1・第2の伝動部材のうちの少なくとも一方が環状であり、その少なくとも一方の環状の伝動部材には、その伝動部材の内周部に油入口が開口し且つその伝動部材の伝動溝に油出口が開口した潤滑油路が設けられるので、伝動装置の作動中、その機構内部を流動する潤滑油が環状の伝動部材の内周部に達すると、その油が伝動部材の回転による遠心力で、該内周部に開口する油入口から上記潤滑油路にスムーズに流入し、更にその潤滑油路を油出口側に向かって効率よく流動して伝動溝内に効率よく供給される。これにより、遠心力を利用した簡単な構造で転動体及び伝動溝の接触部等を効果的に潤滑可能となるから、変速機構、延いては伝動装置の伝動効率アップに寄与することができる。
また第2の特徴によれば、両伝動溝は、各伝動溝の、ボール状転動体との接点が2点となるよう溝幅が溝底に向かうにつれて減少する断面形状を有し、上記潤滑油路の油出口は、接点軌跡を避けるように伝動溝の溝底に開口するので、油出口の形成に起因した伝動溝のボール軌道部とその周辺部の損傷を効果的に回避して、伝動溝におけるボールのスムーズな転動を確保可能となる。しかも潤滑油が伝動溝の特に溝底に供給されることで、その溝底の両側に存するボール軌道部を効果的に潤滑可能となる。
また第3の特徴によれば、環状の伝動部材には、その周方向に間隔をおいて複数の潤滑油路が設けられ、それら潤滑油路の油入口を相互に連通させる環状溝が、環状の伝動部材の内周面に凹設されるので、環状の伝動部材の内周面に達した潤滑油を環状溝で効率よく捕捉して複数の潤滑油路に満遍なく分配することができ、これにより、伝動溝を広範囲に亘り偏りなく効果的に潤滑可能となる。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1〜図5に示す本発明の第1実施形態を説明する。図1において、自動車のミッションケース1内には、伝動装置としての差動装置Dが変速装置と共に収容される。
この差動装置Dは、前記変速装置の出力側に連動回転するリングギヤCgの回転を、差動装置Dの中心軸線即ち第1軸線X1上に相対回転可能に並ぶ左右の駆動車軸S1,S2(即ち第1,第2ドライブ軸)に対して、両駆動車軸S1,S2相互の差動回転を許容しつつ分配する。尚、各々の駆動車軸S1,S2とミッションケース1との間は、シール部材4,4′でシールされる。
ミッションケース1の底部は、潤滑油を所定量貯溜し得るオイルパン(図示せず)に構成される。そのオイルパン内の貯溜潤滑油は、ミッションケース1内の回転部分、例えば後述するデフケースCが回転することで勢いよく掻き回されてケース1内空間に広範囲に飛散し、この飛散潤滑油によりケース1内の各部、即ち被潤滑部を潤滑可能である。尚、上記した潤滑構造に加えて(或いは代えて)、オイルポンプ等のポンプ手段で圧送された潤滑油をミッションケース1内の各部に強制的に圧送供給するようにしてもよい。
差動装置Dは、ミッションケース1に第1軸線X1回りに回転可能に支持される伝動ケースとしてのデフケースCと、そのデフケースC内に収容される後述の差動機構3とで構成される。デフケースCは、短円筒状のギヤ本体の外周に斜歯Cgaを設けたヘリカルギヤよりなるリングギヤCgと、そのリングギヤCgの軸方向両端部に外周端部がそれぞれ接合される左右一対の第1,第2側壁部Ca,Cbとを備える。少なくとも一方の側壁部Ca,Cbには、その外周端近傍において、デフケースC内の余剰の潤滑油を遠心力等で適度に排出可能なドレン孔(図示せず)が設けられる。
また第1,第2側壁部Ca,Cbは、各々の内周端部において第1軸線X1上に並ぶ円筒状の第1,第2ハブHB1,HB2をそれぞれ一体に有しており、それらハブHB1,HB2の外周部は、ミッションケース1に軸受2,2′を介して回転自在に支持される。また第1,第2ハブHB1,HB2の内周部には第1,第2駆動車軸S1,S2が第1軸線X1回りにそれぞれ回転自在に嵌合、支持される。その嵌合面の少なくとも一方(図示例ではハブHB1,HB2の内周面)には、自動車の少なくとも前進時(即ち駆動車軸S1,S2の正転時)にハブHB1,HB2と駆動車軸S1,S2との相対回転に伴いミッションケース1内の飛散潤滑油をデフケースC内に引き込むための第1,第2螺旋溝18,19が形成される。その各螺旋溝18,19の外端はミッションケース1内に、またその内端はデフケースC内にそれぞれ開口する。またハブHB1,HB2の外端面には、ミッションケース1内から各螺旋溝18,19の外端開口(即ち入口)への潤滑油の流入を効率よく誘導案内し得るガイド部HB1a,HB2aが突設される。
尚、本実施形態では、ミッションケース1内の潤滑油をデフケースC内に供給するための潤滑油供給手段として上記螺旋溝18,19が例示されたが、このような螺旋溝18,19に加えて(又は代えて)、別の潤滑油供給手段として、例えばオイルポンプ等のポンプ手段で圧送された潤滑油を、駆動車軸S1,S2及び/又はデフケースCに設けた油路(図示せず)を介してデフケースC内に供給するようにしてもよい。或いはまた、さらに別の潤滑油供給手段として、デフケースCの少なくとも一方の側壁部Ca,Cbに、その内外を直接連通させる貫通孔を形成してもよい。尚また、螺旋溝18,19は、駆動車軸S1,S2の外周面に形成してもよい。
次にデフケースC内の差動機構3の構造を説明する。差動機構3は、第1側壁部Caに一体的に設けられて第1軸線X1回りに回転可能な第1伝動部材5と、第1駆動車軸S1にスプライン嵌合16されて第1軸線X1回りに回転可能な円筒状の第1スプラインボスSB1(即ち第1出力ボス)を一体に含む中空の主軸部6j、および第1軸線X1から所定の偏心量eだけ偏心した第2軸線X2を中心軸線とする偏心軸部6eが結合一体化された偏心回転部材6と、第1伝動部材5に一側部が対向配置され且つ偏心軸部6eにボール軸受よりなる軸受7を介して回転自在に支持される円環状の第2伝動部材8と、第2伝動部材8の他側部に対向配置されると共に第2駆動車軸S2にスプライン嵌合17されて第1軸線X1回りに回転可能な円環状の第3伝動部材9と、第1及び第2伝動部材5,8間で変速しつつトルク伝達可能な第1変速機構T1と、第2及び第3伝動部材8,9間で変速しつつトルク伝達可能な第2変速機構T2とを備える。
而して、第1軸線X1回りに回転する偏心回転部材6の偏心軸部6eに第2伝動部材8が第2軸線X2回りに回転自在に嵌合支持されることで、第2伝動部材8は、偏心回転部材6の第1軸線X1回りの回転に伴い、それの偏心軸部6eに対し第2軸線X2回りに自転しつつ、主軸部6jに対し第1軸線X1回りに公転可能である。
また第2伝動部材8は、偏心回転部材6の偏心軸部6eに軸受7を介して回転自在に支持されるリング板状の第1半体8aと、その第1半体8aに間隔をおいて対向するリング板状の第2半体8bと、その両半体8a,8b間を一体的に連結する基本的に円筒状の連結部材8cとを備える。特に本実施形態では、連結部材8cの一端部及び他端部の内周面に、第1半体8a及び第2半体8bをそれぞれインロー嵌合されており、その嵌合部が溶接、カシメ等の適当な固着手段により固着される。そして、第1半体8aと第1伝動部材5との相対向面間に前記第1変速機構T1が、また第2半体8bと第3伝動部材9との相対向面間に前記第2変速機構T2がそれぞれ設けられる。
連結部材8cには、デフケースCの内部空間ICと第2伝動部材8の中空部SPとの間を連通させる複数の第1油流通孔11が周方向に等間隔おきに設けられ、デフケースCの内部空間ICに飛散する潤滑油を第1油流通孔11を通して上記中空部SPに導入可能となっている。また第2半体8bには、上記中空部SPを第2変速機構T2の内周側に連通させる第2油流通孔12が、第2軸線X2を中心とする円形状に形成される。
また、第3伝動部材9は、第2駆動車軸S2にスプライン嵌合17されて第1軸線X1回りに回転可能な円筒状の第2スプラインボスSB2(即ち第2出力ボス)を一体に含む主軸部9jと、その主軸部9jの内端部に同軸状に連設されて第2半体8bに対向する円形のリング板部9cとが結合一体化されて構成される。尚、上記スプライン嵌合17部位には、周方向の一部に欠歯部が設けられ、その欠歯部は、第2螺旋溝19の引き込み作用でミッションケース1内からデフケースC内に引き込まれた潤滑油を第2保持部材H2の内周側や第2伝動部材8の中空部SPに効率よく誘導可能である。
デフケースCの第1側壁部Caの内側面と偏心回転部材6との相対向面間には、その相互間の相対回転を許容する第1スラストワッシャTH1が介装されると共に、第1螺旋溝18の内端開口(即ち出口)を第1スラストワッシャTH1の背面を経由して第1変速機構T1の内周側に連通させる油路41が形成される。この油路41には、第1螺旋溝18の引き込み作用でミッションケース1内からデフケースC内に引き込まれた潤滑油が流入するものである。
而して、本実施形態の上記油路41は、第1螺旋溝18の出口が臨む環状の内周側油路部分42と、第1側壁部Caの内側面に設けた複数の凹溝40と第1スラストワッシャTH1の背面との間に画成される中間油路部分43と、第1変速機構T1の内周側に直接連通する環状の外周側油路部分44とで構成される。その外周側油路部分44には第1変速機構T1の内周側のみならず前記軸受7も臨んでおり、従って、油路41を流れる潤滑油は、外周側油路部分44から第1変速機構T1及び軸受7の両方に供給可能である。
またデフケースCの第2側壁部Cbの内側面と第3伝動部材9の外側面との相対向面間には、その相互間の相対回転を許容する第2スラストワッシャTH2が介装される。この第2スラストワッシャTH2には、第2螺旋溝19の引き込み作用でミッションケース1内からデフケースC内に引き込まれた潤滑油が、第3伝動部材9と第2側壁部Cbとの間の油路45を通して供給される。
更に差動機構3は、第1軸線X1を挟んで偏心回転部材6の偏心軸部6e及び第2伝動部材8の総合重心Gとは逆位相であり且つその総合重心Gの回転半径よりも大なる回転半径を有していて偏心回転部材6の主軸部6jに相対回転不能に取付けられるバランスウェイトWを備えている。このバランスウェイトWは、クリップ10で主軸部6jに固定される環状基部Wmと、その環状基部Wmの周方向特定領域に固設される重錘部Wwとから構成される。そして、第2伝動部材8の中空部SPがバランスウェイトWの収容空間として利用される。
図1,図2に示すように、第1伝動部材5の、第2伝動部材8の一側部(第1半体8a)に対向する内側面には、第1軸線X1を中心とした波形環状の第1伝動溝21が形成され、この第1伝動溝21は、図示例では第1軸線X1を中心とする仮想円を基礎円としたハイポトロコイド曲線に沿って周方向に延びている。一方、第2伝動部材8の、第1伝動部材5に対向する一側部(第1半体8a)には、第2軸線X2を中心とした波形環状の第2伝動溝22が形成される。この第2伝動溝22は、図示例では第2軸線X2を中心とする仮想円を基礎円としたエピトロコイド曲線に沿って周方向に延びており、上記第1伝動溝21の波数よりも少ない波数を有して第1伝動溝21と複数箇所で交差する。これら第1伝動溝21及び第2伝動溝22の交差部(即ち重なり部)には、第1転動体としての複数の第1転動ボール23が介装されており、各々の第1転動ボール23は、それら第1及び第2伝動溝21,22の内側面を転動自在である。
第1伝動部材5及び第2伝動部材8(第1半体8a)の相対向面間には、円環状の扁平な第1保持部材H1が介装される。この第1保持部材H1は、複数の第1転動ボール23の、第1、第2伝動溝21,22相互の交差部での両伝動溝21,22への係合状態を維持し得るように、複数の第1転動ボール23をそれらの相互間隔を一定に規制しつつ回転自在に保持する複数の円形の第1保持孔31を周方向で等間隔置きに有している。
また、図1,2,4に示すように、第2伝動部材8の他側部(第2半体8b)には、第2軸線X2を中心とした波形環状の第3伝動溝24が形成され、この第3伝動溝24は、図示例では第2軸線X2を中心とする仮想円を基礎円としたハイポトロコイド曲線に沿って周方向に延びている。一方、第3伝動部材9の、第2伝動部材8との対向面すなわちリング板部9cの内側面には、第1軸線X1を中心とした波形環状の第4伝動溝25が形成される。この第4伝動溝25は、図示例では第1軸線X1を中心とする仮想円を基礎円としたエピトロコイド曲線に沿って周方向に延びており、上記第3伝動溝24の波数よりも少ない波数を有して第3伝動溝24と複数箇所で交差する。これら第3伝動溝24及び第4伝動溝25の交差部(重なり部)には、第2転動体としての複数の第2転動ボール26が介装されており、各々の第2転動ボール26は、それら第3及び第4伝動溝24,25の内側面を転動自在である。また本実施形態では、第1及び第2伝動溝21,22のトロコイド係数と、第3及び第4伝動溝24,25のトロコイド係数とは互いに異なる値に設定される。
第3伝動部材9及び第2伝動部材8(第2半体8b)の相対向面間には、円環状の扁平な第2保持部材H2が介装される。この第2保持部材H2は、複数の第2転動ボール26の、第3、第4伝動溝24,25相互の交差部での両伝動溝24,25への係合状態を維持し得るように、複数の第2転動ボール26をそれらの相互間隔を一定に規制しつつ回転自在に保持する複数の円形の第2保持孔32を周方向で等間隔置きに有している。
ところで、本実施形態において上記各伝動溝21,22,24,25は、溝幅が溝底に向かうにつれて徐々に減少する横断面形状、例えばV字状(図5参照)又はゴシックアーチ状に形成される。従って、その各伝動溝21,22,24,25の、転動ボール23,26との接点53,54は2点となり、転動ボール23,26が各伝動溝21,22,24,25を転動する際に、その両接点53,54の移動軌跡が伝動溝21,22,24,25の長手方向に沿う2条の曲線となる。
以上説明した本実施形態において、第1伝動溝21の波数をZ1、第2伝動溝22の波数をZ2、第3伝動溝24の波数をZ3、第4伝動溝25の波数をZ4としたとき、下記式が成立するように、第1〜第4伝動溝21,22,24,25は形成される。
(Z1/Z2)×(Z3/Z4)=2
望ましくは、図示例のように、Z1=8、Z2=6、Z3=6、Z4=4とするか、又はZ1=6、Z2=4、Z3=8、Z4=6とするとよい。
(Z1/Z2)×(Z3/Z4)=2
望ましくは、図示例のように、Z1=8、Z2=6、Z3=6、Z4=4とするか、又はZ1=6、Z2=4、Z3=8、Z4=6とするとよい。
尚、図示例では、8波の第1伝動溝21と6波の第2伝動溝22とが7箇所で交差し、この7箇所の交差部(重なり部)に7個の第1転動ボール23が介装され、また6波の第3伝動溝24と4波の第4伝動溝25とが5箇所で交差し、この5箇所の交差部(重なり部)に5個の第2転動ボール26が介装される。
而して、第1伝動溝21、第2伝動溝22及び第1転動ボール23は互いに協働して、第1伝動部材5及び第2伝動部材8間で変速しつつトルク伝達可能な第1変速機構T1を構成し、また第3伝動溝24、第4伝動溝25及び第2転動ボール26は互いに協働して、第2伝動部材8及び第3伝動部材9間で変速しつつトルク伝達可能な第2変速機構T2を構成する。
ところで、図1,図3及び図5に示すように、少なくとも一方の変速機構(本実施形態では第2変速機構T2)の潤滑性を更に高めるために、各々環状をなす第1〜第3伝動部材5,8,9のうち少なくとも一つの伝動部材(本実施形態では第2伝動部材8)には、その伝動部材8(より具体的には第2半体8b)の内周部に油入口51が開口し且つその伝動部材8(第2半体8b)の伝動溝24に油出口52が開口した潤滑油路50が設けられる。
この潤滑油路50は、周方向に間隔をおいて複数配設される。そして、その一部の複数の潤滑油路50の油出口52は、図3に示すようにハイポトロコイド曲線に沿って延びる第3伝動溝24の、径方向外側に凸の曲率急変部に開口し、またその残余の油出口52は、第3伝動溝24の、相隣なる曲率急変部の中間位置に開口している。しかもその各々の油出口52は、本実施形態では、第3伝動溝24と第2転動ボール26との接点53,54の移動軌跡を避けるように第3伝動溝24の溝底に開口している。
各々の潤滑油路50は、第2伝動部材8における第2半体8bの内、外周面に両端が開口するよう放射状に延びる縦油路部分50aと、その縦油路部分50aの中間部を横切って該中間部に直接連通するように第1軸線X1と平行に延びる横油路部分50bとで構成される。各々の縦油路部分50aの径方向内端は第2半体8bの内周面に開口して油入口51となり、また縦油路部分50aの径方向外端は、第2伝動部材8の円筒状連結部材8cにより閉塞される。また縦油路部分50a及び横油路部分50bは、本実施形態では何れも直線孔であるため、ドリル加工により容易に形成可能である。
また各々の横油路部分50bは、その一端が第3伝動溝24の溝底に開口して油出口52となり、また横油路部分50bの他端は、そこに圧入した栓体55で閉塞される。尚、栓体55は、本実施形態ではボール状栓体を用いたが、ボール以外の種々の形態(例えばピン状)の栓体であってもよい。
次に、前記第1実施形態の作用について説明する。
いま、例えば右方の第1駆動車軸S1を固定することで偏心回転部材6(従って偏心軸部6e)を固定した状態において、エンジンからの動力でリングギヤCgが駆動され、デフケースC、従って第1伝動部材5を第1軸線X1回りに回転させると、第1伝動部材5の8波の第1伝動溝21が第2伝動部材8の6波の第2伝動溝22を第1転動ボール23を介して駆動するので、第1伝動部材5が8/6の増速比を以て第2伝動部材8を駆動することになる。そして、この第2伝動部材8の回転によれば、第2伝動部材8の6波の第3伝動溝24が第3伝動部材9のリング板部9cの4波の第4伝動溝25を第2転動ボール26を介して駆動するので、第2伝動部材8が6/4の増速比を以て第3伝動部材9を駆動することになる。
結局、第1伝動部材5は、
(Z1/Z2)×(Z3/Z4)=(8/6)×(6/4)=2
の増速比を以て第3伝動部材9を駆動することになる。
(Z1/Z2)×(Z3/Z4)=(8/6)×(6/4)=2
の増速比を以て第3伝動部材9を駆動することになる。
一方、左方の第2駆動車軸S2を固定することで第3伝動部材9を固定した状態において、デフケース(従って第1伝動部材5)を回転させると、第1伝動部材5の回転駆動力と、第2伝動部材8の、不動の第3伝動部材9に対する駆動反力とにより、第2伝動部材8は、偏心回転部材6の偏心軸部6e(第2軸線X2)に対し自転しながら第1軸線X1回りに公転して、偏心軸部6eを第1軸線X1回りに駆動する。その結果、第1伝動部材5は、2倍の増速比を以て偏心回転部材6を駆動することになる。
而して、偏心回転部材6及び第3伝動部材9の負荷が相互にバランスしたり、相互に変化したりすると、第2伝動部材8の自転量及び公転量が無段階に変化し、偏心回転部材6及び第3伝動部材9の回転数の平均値が第1伝動部材5の回転数と等しくなる。こうして、第1伝動部材5の回転は、偏心回転部材6及び第3伝動部材9に分配され、したがってリングギヤCgからデフケースCに伝達された回転力を左右の駆動車軸S1,S2に分配することができる。
その際、Z1=8、Z2=6、Z3=6、Z4=4とするか、又はZ1=6、Z2=4、Z3=8、Z4=6とすることにより、差動機能を確保しつゝ構造の簡素化を図ることができる。
ところで、この差動装置Dにおいて、第1伝動部材5の回転トルクは、第1伝動溝21、複数の第1転動ボール23及び第2伝動溝22を介して第2伝動部材8に、また第2伝動部材8の回転トルクは、第3伝動溝24、複数の第2転動ボール26及び第4伝動溝25を介して第3伝動部材9にそれぞれ伝達されるので、第1伝動部材5と第2伝動部材8、第2伝動部材8と第3伝動部材9の各間では、トルク伝達が第1及び第2転動ボール23,26が存在する複数箇所に分散して行われることになり、第1〜第3伝動部材5,8,9及び第1、第2転動ボール23,26等の各伝動要素の強度増及び軽量化を図ることができる。
しかもこの差動装置Dは、第1〜第3伝動部材5,8,9を各々、軸方向に極力扁平化することが可能であり、また第1、第2伝動部材5,8の相対向面間の第1変速機構T1と、第2、第3伝動部材8,9の相対向面間の第2変速機構T2とが、偏心回転部材6を固定したときに第1伝動部材5から第3伝動部材9を2倍の増速比を以て駆動するように構成される。従って、軸方向に容易に扁平小型化し得る差動装置Dが得られる。
また、この差動装置Dの作動中は、前述のようにミッションケース1底部の貯溜潤滑油がデフケースC等に掻き回されてミッションケース1内に広範囲に飛散し、その飛散潤滑油の一部は、デフケースCのハブHB1,HB2と駆動車軸S1,S2との相対回転に伴う第1及び第2螺旋溝18,19の引き込み作用により、デフケースC内にその両側から積極的に供給される。
このとき、特に第1螺旋溝18の出口に達した潤滑油は、その一部が遠心力の作用で油路41を経由して第1変速機構T1の内周側及び偏心軸部6e上の軸受7に流動し、第1スラストワッシャTH1や第1変速機構T1及び軸受7を潤滑する。
一方、第2螺旋溝19の出口に達した潤滑油は、その一部が遠心力の作用で油路45を経て第2スラストワッシャTH2に向かい同ワッシャを潤滑する。またその潤滑油の残部は、スプライン嵌合部17(主としスプライン欠歯部)を通して第3伝動部材9の内方空間に導入され、その導入潤滑油の一部は、遠心力で径方向外方に流動して第2変速機構T2の内周側(即ち第2保持部材H2の内周側、並びに第2伝動部材8の第2半体8bの各内周側)に向かって流動し、それらを潤滑する。
ところで本実施形態の第2伝動部材8、特に第2半体8bには、それの内周部に油入口51が開口し且つそれの第3伝動溝24に油出口52が開口した複数の潤滑油路50が周方向に間隔をおいて配設されている。このため、差動装置Dの作動中、ミッションケース1内からデフケースC内に引き込まれた潤滑油の一部が上述のようにして第2半体8bの内周部に達すると、その油が第2伝動部材8の回転による遠心力で、該内周部に開口する油入口51から潤滑油路50にスムーズに流入し、更にその潤滑油路50を油出口52側に向かって効率よく流動して第3伝動溝24内、延いては第2変速機構T2全域に効率よく供給される。
かくして、遠心力を利用した簡単な構造で第2転動ボール26と第3,第4伝動溝24,25との接触部等を効果的に潤滑可能となるから、第2変速機構T2、延いては差動装置Dの伝動効率アップが図られる。特に、本実施形態では、第2保持部材H2が第3,第4伝動溝24,25の間に介在しているため、第3,第4伝動溝24,25内への溝開口側からの潤滑油供給が妨げられる可能性があるが、本実施形態によれば、潤滑油路50を経由して各溝24,25内に溝底側から潤滑油を供給できる。
また、本実施形態の第3,第4伝動溝24,25は、それの、転動ボール23,26との接点53,54が2点となるよう溝幅が溝底に向かうにつれて減少する断面形状を有している上、各潤滑油路50の油出口52は、接点軌跡を避けるように第3伝動溝24の溝底に開口している。これにより、油出口52の形成に起因した、第3伝動溝24のボール軌道部とその周辺部の損傷が効果的に回避可能となるから、第3伝動溝24における第2転動ボール26のスムーズな転動が確保可能となる。しかも潤滑油が第3伝動溝24の特に溝底に供給されることで、その溝底の両側に存するボール軌道部を効果的に潤滑可能となる。
また図6に本発明の第2実施形態が示される。この第2実施形態では、少なくとも1つの伝動部材(本実施形態では第2伝動部材8の第2半体8b)に周方向に間隔をおいて配設される複数の潤滑油路50の配置、特に油出口52の開口位置のみが第1実施形態と異なる。即ち、第2実施形態の油出口52は、第3伝動溝24と第2転動ボール26との接点53,54の移動軌跡を避けるように、第3伝動溝24の、溝開口縁の近傍(即ち溝開口縁と一方の接点54の移動軌跡との間)の内面に開口している。
また図7に本発明の第3実施形態が示される。この第3実施形態では、複数の潤滑油路50が設けられる少なくとも1つの伝動部材(本実施形態では第2伝動部材8の第2半体8b)の内周面の形態のみが第1実施形態と異なる。即ち、第3実施形態の第2伝動部材8の第2半体8bの内周面には、その全周に亘って連続する環状溝60が凹設される。その環状溝60の底面には、複数の潤滑油路50の油入口51が周方向に間隔をおいて開口する。
而して、第3実施形態の環状溝60は、複数の潤滑油路50の油入口51の相互間を連通させるので、第2伝動部材8(第2半体8b)の内周面に達した潤滑油を環状溝60で効率よく捕捉して複数の潤滑油路50に満遍なく分配可能となり、これにより、第3伝動溝24を広範囲に亘り偏りなく効果的に潤滑可能となる。尚、その環状溝60の一側端及び他側端は第2半体8bの軸方向一側面及び他側面にそれぞれ達していて、環状溝60内(延いては潤滑油路50内)に第2半体8bの軸方向両側より潤滑油を効率よく導入可能な構造となっている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、伝動装置として差動装置Dを例示し、動力源からデフケースC(第1伝動部材5)に入力された動力を、第1,第2変速機構T1,T2を介して第1,第2駆動車軸S1,S2(ドライブ軸)に差動回転を許容しつつ分配するようにしたものを示したが、本発明は差動装置以外の種々の伝動装置にも実施可能である。例えば、前記実施形態のデフケースCに対応するケーシングを固定の伝動ケースとし、第1,第2駆動車軸S1,S2の何れか一方を入力軸、またその何れか他方を出力軸とすることで、前記実施形態の差動装置Dを、入力軸に入力される回転トルクを変速(減速又は増速)して出力軸に伝達し得る変速機(減速機又は増速機)として転用実施可能であり、その場合には、そのような変速機(減速機又は増速機)が本発明の伝動装置となる。尚、この場合、変速機は、車両用の変速機でも、或いは車両以外の種々の機械装置のための変速機であってもよい。
また、前記実施形態では、伝動装置としての差動装置Dを自動車用として自動車のミッションケースM内に収容しているが、差動装置Dは自動車用の差動装置に限定されるものではなく、種々の機械装置のための差動装置としても実施可能である。
また、前記実施形態では、伝動装置としての差動装置Dを、左・右輪伝動系に適用して、左右の駆動車軸S1,S2に対して差動回転を許容しつつ動力を分配するものを示したが、本発明では、伝動装置としての差動装置を、前・後輪駆動車両における前・後輪伝動系に適用して、前後の駆動車輪に対し差動回転を許容しつつ動力を分配できるようにしてもよい。
また前記実施形態の第2伝動部材8は、第1,第2半体8a,8b及び連結部材8cから構成されていたが、第2伝動部材8は、一体物の板状部材の一方の面に第2伝動溝22が、また他方の面に第3伝動溝24がそれぞれ設けられたものであってもよい。尚、この場合、1枚の板状部材からなる第2伝動部材8に前記実施形態と同様の複数の潤滑油路50が、周方向に互いに間隔をおいて、しかも油入口51が軸受7を避けた位置に開口されるようにして、配設される。この場合、油出口52は、第2伝動溝22及び第3伝動溝24の各々に設けてもよいし、或いは、何れか一方の伝動溝22又は24だけに設けてもよい。
また、前記実施形態では、第1,第2変速機構T1,T2の各伝動溝21,22;24,25をトロコイド曲線に沿った波形環状の波溝としているが、これら伝動溝は、実施形態に限定されるものでなく、例えば、サイクロイド曲線に沿った波形環状の波溝としてもよい。
また、前記実施形態では、第1,第2変速機構T1,T2の第1及び第2伝動溝21,22間、並びに第3及び第4伝動溝24,25間に第1及び第2転動体としての第1及び第2転動ボール23,26を介装したものを示したが、その転動体としてローラ状又はピン状の転動体を用いてもよく、この場合に、第1及び第2伝動溝21,22、並びに第3及び第4伝動溝24,25は、ローラ状又はピン状の転動体が転動し得るような内側面形状に形成される。
また、前記実施形態では、第1,第2転動ボール23,26を円滑に転動させるために第1,第2保持部材H1,H2を用いたものを示したが、第1,第2保持部材H1,H2無しでも第1,第2転動ボール23,26が円滑に転動可能な場合は、第1,第2保持部材H1,H2を省略してもよい。
また前記実施形態では、偏心回転部材6及び第3伝動部材9を、デフケースCに支持される駆動車軸S1,S2に接続(スプライン嵌合16,17)して、これら駆動車軸S1,S2を介してデフケースCに支持させるようにしたものを示したが、本発明では、偏心回転部材6及び第3伝動部材9をデフケースCに直接支持させるようにしてもよい。
また前記実施形態では、第1,第2保持部材H1,H2を、内・外周面が各々真円の円環状リングより構成したものを示したが、本発明の第1,第2保持部材の形状は、前記実施形態に限定されず、少なくとも複数の第1,第2転動ボール23,26を各々一定間隔で保持し得る環状体であればよく、例えば楕円状の環状体、或いは波形に湾曲した環状体であってもよい。
さらに、前記実施形態では、少なくとも一方の変速機構T1,T2の潤滑性能を高めるための潤滑油路50を、第2伝動部材8(第2半体8b)にのみ設けたものを示したが、本発明では、この構造に加えて(又は代えて)、他の伝動部材即ち第1,第3伝動部材5,9のうちの少なくとも一方に、同様の潤滑油路を設けるようにしてもよい。例えば、図1の二点鎖線で示す第4実施形態のように、潤滑油路50′を第3伝動部材9に設けて、それの油入口51を第3伝動部材9の内周面(例えば主軸部9a内周のスプライン歯(望ましくはスプライン欠歯部)に開口させ、且つその油出口52を第4伝動溝25に開口させるようにしてもよい。また、例えば、図1の二点鎖線で示す第5実施形態のように、潤滑油路50″を第1伝動部材5に設けて、それの油入口51を第1伝動部材5の内周面(油路41に臨む部分)に開口させ、且つその油出口52を第1伝動溝21に開口させるようにしてもよい。
また前記実施形態(第1〜第3実施形態)では、潤滑油路50の縦油路部分50aの外端開口を、第2伝動部材8の第2半体8b外周を囲繞する連結部材8cで閉塞するようにしているが、連結部材8cが縦油路部分50aの外端開口を閉塞し得ない形状・位置である場合には、その縦油路部分50aの外端開口を、栓体55と同様の専用栓体で閉塞するようにしてもよい。
C・・・・・・デフケース(伝動ケース)
D・・・・・・差動装置(伝動装置)
T1,T2・・第1,第2変速機構(変速機構)
X1,X2・・第1,第2軸線
5,9・・・・第1伝動部材(第1の伝動部材)
6・・・・・・偏心回転部材
8・・・・・・第2伝動部材(第2の伝動部材)
9・・・・・・第3伝動部材(第1の伝動部材)
21,25・・第1,第4伝動溝(第1の伝動溝)
22,24・・第2,第3伝動溝(第2の伝動溝)
23,26・・第1,第2転動ボール(転動体)
50・・・・・潤滑油路
51,52・・油入口,油出口
53,54・・接点
60・・・・・環状溝
D・・・・・・差動装置(伝動装置)
T1,T2・・第1,第2変速機構(変速機構)
X1,X2・・第1,第2軸線
5,9・・・・第1伝動部材(第1の伝動部材)
6・・・・・・偏心回転部材
8・・・・・・第2伝動部材(第2の伝動部材)
9・・・・・・第3伝動部材(第1の伝動部材)
21,25・・第1,第4伝動溝(第1の伝動溝)
22,24・・第2,第3伝動溝(第2の伝動溝)
23,26・・第1,第2転動ボール(転動体)
50・・・・・潤滑油路
51,52・・油入口,油出口
53,54・・接点
60・・・・・環状溝
Claims (3)
- 第1軸線(X1)回りに回転する第1の伝動部材(5,9)と、
その第1の伝動部材(5,9)に対向配置されて、第1軸線(X1)から偏心した第2軸線(X2)回りを自転しながら第1軸線(X1)回りに公転し得る第2の伝動部材(8)と、
前記第1の伝動部材(5,9)及び前記第2の伝動部材(8)の相互間に設けられて、その両伝動部材(5,9;8)間で変速しつつトルク伝達可能な変速機構(T1,T2)とを備え、
前記変速機構(T1,T2)が、前記第1の伝動部材(5,9)の、前記第2の伝動部材(8)との対向面に在り且つ第1軸線(X1)を中心とする波形環状の第1の伝動溝(21,25)と、前記第2の伝動部材(8)の、前記第1の伝動部材(5,9)との対向面に在り且つ第2軸線(X2)を中心とする波形環状で波数が前記第1の伝動溝(21,25)とは異なる第2の伝動溝(22,24)と、前記第1の伝動溝(21,25)及び前記第2の伝動溝(22,24)の複数の交差部に介装され、その両伝動溝(21,25;22,24)を転動しながら前記両伝動部材(5,9;8)間の変速伝動を行う複数の転動体(23,26)とを有する伝動装置であって、
前記第1の伝動部材(5,9)及び前記第2の伝動部材(8)のうちの少なくとも一方が環状であり、
前記少なくとも一方の環状の伝動部材(5,9;8)には、その伝動部材(5,9;8)の内周部に油入口(51)が開口し且つその伝動部材(5,9;8)の伝動溝(21,25;24)に油出口(52)が開口した潤滑油路(50′,50″,50)が設けられることを特徴とする伝動装置。 - 前記転動体(23,26)がボールで構成される一方、前記両伝動溝(21,25;22,24)は、各伝動溝(21,25;22,24)の、前記ボール(23,26)との接点(53,54)が2点となるよう溝幅が溝底に向かうにつれて減少する断面形状を有しており、
前記油出口(52)は、前記接点(53,54)の軌跡を避けるように前記少なくとも一方の環状の伝動部材(5,9;8)の伝動溝(21,25;24)の溝底に開口していることを特徴とする請求項1に記載の伝動装置。 - 前記少なくとも一方の環状の伝動部材(8)には、その周方向に間隔をおいて複数の前記潤滑油路(50)が設けられ、それら潤滑油路(50)の前記油入口(51)を相互に連通させる環状溝(60)が、前記少なくとも一方の環状の伝動部材(8)の内周面に凹設されることを特徴とする請求項1又は2に記載の伝動装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016040296A JP2017155864A (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 伝動装置 |
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| JP2016040296A JP2017155864A (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 伝動装置 |
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| JP2017155864A true JP2017155864A (ja) | 2017-09-07 |
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| JP (1) | JP2017155864A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108843759A (zh) * | 2018-09-11 | 2018-11-20 | 李桂君 | 一种偏心摆动型减速机 |
-
2016
- 2016-03-02 JP JP2016040296A patent/JP2017155864A/ja active Pending
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