JP2017157760A - 光学電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐環境性に特に優れた光学電子機器を提供する。
【解決手段】光学電子機器1は、外表面に開口部16が設けられた筐体10と、開口部16に挿通されたケーブル50と、ケーブル50に取付けられたブッシュ60と、樹脂封止部80とを備える。ブッシュは、ケーブル50と筐体10とに密着することでケーブル50と筐体10との間の隙間を封止する。樹脂封止部80は、開口部16を取り囲む部分の筐体10の内表面と、開口部16から筐体10の内部に引き出された部分のケーブル15の表面とを覆うように、筐体10の内部において局所的に設けられる。
【選択図】図5
【解決手段】光学電子機器1は、外表面に開口部16が設けられた筐体10と、開口部16に挿通されたケーブル50と、ケーブル50に取付けられたブッシュ60と、樹脂封止部80とを備える。ブッシュは、ケーブル50と筐体10とに密着することでケーブル50と筐体10との間の隙間を封止する。樹脂封止部80は、開口部16を取り囲む部分の筐体10の内表面と、開口部16から筐体10の内部に引き出された部分のケーブル15の表面とを覆うように、筐体10の内部において局所的に設けられる。
【選択図】図5
Description
本発明は、光学部品と電子部品とを備えた光学電子機器に関し、特に、筐体の内部からケーブルが外部に引き出されてなる光学電子機器に関する。
一般に、電子機器においては、電力を供給するための電源ケーブルや外部端末に接続するための信号ケーブル等が筐体の内部から引き出される構造が採用されている。その場合には、筐体に開口部が設けられ、当該開口部を挿通するようにケーブルが配置されることになる。このような構成においては、耐環境性を確保するために、筐体の内部の空間を外部から封止するための封止構造が当該開口部近傍に適用されることが一般的である。
たとえば、特開2007−271512号公報(特許文献1)には、開口部を取り囲む部分の筐体の外表面に円筒状のボス部が設けられるとともに、ケーブルを筐体に挿入するに先立って予めケーブルに円筒状のゴムブッシュが装着され、ケーブルの筐体への挿入に際して、ゴムブッシュが装着された部分のケーブルがボス部の内側および開口部の内側に圧入されるように構成された封止構造を備えてなる光電センサが開示されている。
当該封止構造を採用した場合には、ゴムブッシュがケーブルの径方向において筐体とケーブルとによって挟み込まれることになるため、圧縮されたゴムブッシュによって筐体とケーブルとの間に隙間が生じることが防止されることになり、これによって筐体の内部の空間が外部から封止されることになる。
しかしながら、上記封止構造を採用した場合にも、相対的に厳しい環境下においては、未だ十分な耐環境性が確保されているとは言えない状況にある。たとえば、経時的な温度変化が激しく、かつ、切削油等の油や腐食性が高い薬品等が大量に使用される環境下においては、上記封止構造を採用した場合にも、ゴムブッシュ自体が劣化してしまったり、ケーブルのシースが劣化してしまったりするおそれがあり、十分な耐環境性を長期間にわたって確保することが困難になる。
このようなゴムブッシュやシースの劣化により、電子機器の耐環境性が低下した場合には、筐体の内部に水分が侵入することによって電気回路にショートが発生するおそれがあり、電子機器の故障の原因となってしまう。また、上述した光電センサの如くの光学部品を具備した光学電子機器においては、筐体の内部に水分が侵入することによってこれが光学部品の表面に結露してしまい、誤作動が誘発される原因ともなってしまう。
特に、シースが劣化してしまった場合には、毛細管現象によって直ちにケーブルの内部を伝って水分が筐体の内部に侵入してしまうため、上述したような相対的に厳しい環境下においては、その製品寿命が大幅に損なわれてしまうことに繋がりかねない。
また、ある種の電子機器においては、耐環境性を確保するために、電子部品が収容された筐体の内部の空間が樹脂材料によって封止される構造が採用されている。しかしながら、上述したような光学電子機器においては、当該樹脂材料によって光が遮られてしまったり、あるいはこれが減衰してしまったりすることが懸念されるため、当該構造を採用することは非常に困難である。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、耐環境性に特に優れた光学電子機器を提供することを目的とする。
本発明に基づく光学電子機器は、筐体と、光学部品と、電子部品と、ケーブルと、ブッシュと、樹脂封止部とを備えている。上記筐体は、その外表面に開口部が設けられている。上記光学部品は、上記筐体に組付けられており、上記電子部品は、上記筐体に収容されている。上記ケーブルは、上記開口部に挿通されることにより、一端が上記筐体の内部に引き込まれて上記電子部品に電気的に接続されるとともに、他端が上記筐体の外部に引き出されている。上記ブッシュは、筒状の形状を有するとともに上記ケーブルに取付けられており、上記ケーブルと上記筐体とに密着することで上記ケーブルと上記筐体との間の隙間を封止している。上記樹脂封止部は、上記開口部を取り囲む部分の上記筐体の内表面、および、上記開口部から上記筐体の内部に引き込まれた部分の上記ケーブルの表面を覆うように、上記筐体の内部において局所的に設けられている。
このように構成することにより、筐体の内部において、ケーブルと筐体との境界部が樹脂封止部によって局所的に覆われることになる。そのため、ブッシュを用いた封止構造に加え、当該樹脂封止部を用いた封止構造が付加されることになり、二重の封止構造を得ることが可能となって封止性能の大幅な向上が図られることになる。なお、ブッシュとしては、ゴムやプラスチック等、ケーブルと筐体との間の隙間を封止することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記開口部に対応する部分の上記筐体の内部に、上記開口部から上記筐体の内部に引き込まれた部分の上記ケーブルが挿通配置されるケーブル挿通室が設けられていることが好ましく、その場合には、上記ケーブル挿通室が、上記樹脂封止部によって充填されていることが好ましい。
このように構成することにより、筐体の内部において局所的に樹脂封止部を設けることが容易に行なえるようになる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記ブッシュのうちの上記ケーブルの上記一端側に位置する内側端部が、上記開口部に挿入されていてもよく、その場合には、上記樹脂封止部が、上記ブッシュの上記内側端部の表面をさらに覆っていることが好ましい。
このように構成することにより、ブッシュと筐体との境界部ならびにブッシュとケーブルの境界部とが樹脂封止部によって確実に覆われることになる。そのため、高い封止性能を得ることが可能になる。
上記本発明に基づく光学電子機器は、環状の形状を有するとともに上記筐体に組付けられ、上記ブッシュを上記筐体に固定する固定部材をさらに備えていてもよく、その場合には、上記ブッシュが、ゴムにて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、筐体とブッシュとの密着性が向上することになり、高い封止性能を得ることが可能になる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記開口部が、上記筐体の外表面に設けられた凹部の底面に設けられていてもよく、その場合には、上記固定部材が、上記凹部に嵌着されることにより、上記ブッシュの少なくとも一部を上記ケーブルとの間で上記ケーブルの径方向において挟み込んでいることが好ましい。
このように構成することにより、ケーブルとブッシュとの密着性が向上することになり、高い封止性能を得ることが可能になる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記固定部材が、上記ブッシュの少なくとも一部を上記凹部の上記底面との間で上記ケーブルの延在方向においてさらに挟み込んでいることが好ましい。
このように構成することにより、筐体およびケーブルとブッシュとの密着性が向上するため、高い封止性能を得ることが可能になる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記ケーブルが、導電線を含む芯線と、上記芯線を覆うシースとを有していてもよく、またその場合に、上記芯線が、上記ケーブルの上記一端側の部分において、上記シースによって覆われることなく露出していてもよい。その場合には、上記ケーブルの上記一端側に位置する上記シースの端部が、上記樹脂封止部によって覆われていることが好ましい。
このように構成することにより、ケーブルの芯線とシースとの境界部が樹脂封止部によって覆われることになる。そのため、シースが劣化した場合においてケーブルの内部を経由するように形成される水分の侵入経路が、当該樹脂封止部によって遮断できることになり、高い封止性能を得ることが可能になる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記シースが、フッ素系樹脂にて構成されていてもよい。
このように構成することにより、特に高い耐油性を得ることが可能になり、高い耐環境性を実現することができる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記ブッシュが、フッ素系ゴムにて構成されていてもよい。
このように構成することにより、特に高い耐油性を得ることが可能になり、高い耐環境性を実現することができる。
上記本発明に基づく光学電子機器にあっては、上記樹脂封止部が、エポキシ樹脂にて構成されていてもよい。
このように構成することにより、樹脂封止部と筐体およびケーブルとの密着性が向上し、高い耐環境性を実現することができる。
本発明によれば、耐環境性に特に優れた光学電子機器を提供することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態においては、光学電子機器としての反射型の光電センサに本発明を適用した場合を例示して説明を行なう。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における光電センサを正面側から見た斜視図であり、図2は、図1に示す光電センサを背面側から見た斜視図である。また、図3は、図1に示す光電センサの模式断面図であり、図4は、図1に示す光電センサの要部の分解斜視図である。まず、これら図1ないし図4を参照して、本実施の形態における光電センサ1の概略的な構成について説明する。
図1ないし図4に示すように、光電センサ1は、全体として略直方体形状の外形を有しており、筐体10と、主たる光学部品としてのレンズ部材20および透光板24と、投光素子31および受光素子32が実装された、主たる電子部品としての投受光用回路基板30と、表示操作部33と、表示用透光部材34と、各種のブラケット41〜43と、ケーブル50と、ブッシュ60と、固定部材70とを主として備えている。
筐体10は、箱形状の本体ケース10Aと、平板状の本体カバー10Bとを含んでいる。本体ケース10Aは、光電センサ1の前面、後面、上面、下面および右側面を主として構成しており、本体カバー10Bは、光電センサ1の左側面の一部を構成している。ここで、前面は、透光板24が組付けられている面であり、後面は、前面とは反対側に位置する面である。また、上面は、表示操作部33が組付けられている面であり、下面は、上面とは反対側に位置する面である。
これら本体ケース10Aおよび本体カバー10Bは、たとえば金属製の部材にて構成されており、好適にはステンレス製の部材にて構成される。本体ケース10Aは、たとえば金属射出成形(MIM:Metal Injection Molding)によって製作され、本体カバー10Bは、たとえば金属板をプレス加工することによって製作される。
図4に示すように、本体ケース10Aの左側面に相当する部分には、側面開口部14が設けられており、当該側面開口部14を覆うように本体カバー10Bが組付けられている。本体カバー10Bは、たとえばその周縁が全周にわたってレーザ溶接されることにより、本体ケース10Aに固定されている。
これにより、本体ケース10Aおよび本体カバー10Bからなる筐体10の内部には、収容空間11が形成されることになり、当該収容空間11に、上述したレンズ部材20や投受光用回路基板30、表示操作部33、ブラケット41〜43等の各種の内部構成部品が収容されている。なお、側面開口部14は、上述した各種の内部構成部品を本体ケース10Aの内部に組付けるための開口部である。なお、表示操作部33については、これがなくとも光電センサとしては成立する。
図3および図4に示すように、本体ケース10Aの前面の所定位置には、前面開口部12が設けられている。図1および図3に示すように、前面開口部12は、透光板24によって覆われており、当該透光板24をさらに覆うように、透光板用カバー18が本体ケース10Aに組付けられている。
透光板用カバー18は、その所定位置に窓部を有するたとえば金属製の部材からなり、好適にはステンレス製の部材にて構成される。透光板用カバー18は、たとえば金属板をプレス加工することによって製作される。
透光板24と本体ケース10Aとの間には、Oリング91が介装されており、この状態において透光板用カバー18が本体ケース10Aに組付けられることにより、透光板24と本体ケース10Aとの間の隙間がOリング91によって埋め込まれている。これにより、本体ケース10Aの前面開口部12が設けられた部分において、筐体10の内部に位置する収容空間11が、筐体10の外部の空間から封止されることになる。なお、透光板用カバー18は、たとえばレーザ溶接によって本体ケース10Aに固定される。
図3および図4に示すように、本体ケース10Aの上面の所定位置には、上面開口部13が設けられている。図1および図3に示すように、上面開口部13に面する部分の収容空間11には、表示操作部33が位置しており、当該表示操作部33および上面開口部13が、表示用透光部材34によって覆われている。さらに、表示操作部用カバー19が、表示用透光部材34を覆うように本体ケース10Aに組付けられている。
表示操作部用カバー19は、その所定位置に窓部および孔部を有するたとえば金属製の部材からなり、好適にはステンレス製の部材にて構成される。表示操作部用カバー19は、たとえば金属板をプレス加工することによって製作される。
表示用透光部材34と本体ケース10Aとの間には、Oリング92が介装されており、この状態において表示操作部用カバー19が本体ケース10Aに組付けられることにより、表示用透光部材34と本体ケース10Aとの間の隙間がOリング92によって埋め込まれている。これにより、本体ケース10Aの上面開口部13が設けられた部分において、筐体10の内部に位置する収容空間11が、筐体10の外部の空間から封止されることになる。なお、表示操作部用カバー19は、たとえばレーザ溶接によって本体ケース10Aに固定される。
表示操作部33は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等で構成された表示部と、感度調整ボリュームや動作切換えスイッチ等を含む操作部と、これら表示部および操作部を構成する各種の電子部品が実装された表示操作用回路基板とを含んでいる。当該表示操作用回路基板は、図示しない配線等によって投受光用回路基板30と電気的に接続されている。なお、上述した表示用透光部材34は、表示部から出射された光が外部から視認可能となるように、当該光を拡散させるための部材である。
図3に示すように、筐体10の内部の空間である収容空間11のうち、前面開口部12の後方の位置には、レンズ部材20が配置されており、さらにレンズ部材20の後方の位置には、投受光用回路基板30が配置されている。また、レンズ部材20と透光板24との間に位置する部分の前面開口部12には、これらの間の距離を保つためのスペーサ44が配置されている。
レンズ部材20に面する側の投受光用回路基板30の主表面のうち、その上方の位置には、たとえば半導体発光ダイオードや半導体レーザダイオード(LD:Laser Diode)等からなる投光素子31が実装されており、投受光用回路基板30の上記主表面のうち、その下方の位置には、たとえば半導体フォトダイオード(PD:Photodiode)等からなる受光素子32が実装されている。
レンズ部材20のうちの投光素子31に対向する部分には、投光レンズ21が設けられており、レンズ部材20のうちの受光素子32に対向する部分には、受光レンズ22が設けられている。
これにより、光電センサ1においては、投光素子31から出射された光が投光レンズ21および透光板24を介して光電センサ1の外部の空間へと放射され、その反射光が透光板24および受光レンズ22を介して受光素子32にて検出されることになる。
なお、上述したレンズ部材20、投受光用回路基板30ならびに表示操作部33は、筐体10の内部に組付けられた各種のブラケット41〜43等によって収容空間11内において保持されている。
投受光用回路基板30は、その表裏面に導電パターンが形成されており、上述した投光素子31および受光素子32に加えて各種の電子部品が実装されている。これにより、投受光用回路基板30には、各種の電気回路が設けられている。当該電気回路には、たとえば、投光素子31を駆動するための駆動回路、受光素子32にて検出された光を光電変換することで所定の出力信号に変換する信号処理回路、外部から供給される電力を所定の電源仕様に変換して出力する電源回路等が含まれる。
投受光用回路基板30の下端寄りの所定位置には、後述するケーブル50の芯線51に含まれる導電線51aが接続されるランド(不図示)が設けられている。当該ランドとケーブル50の導電線51aとの接続は、たとえば半田付け等によって行われ、これによりケーブル50が上述した各種の電気回路に電気的に接続されることになる。したがって、光電センサ1においては、当該ケーブル50を介して電力の供給や外部端末に対する出力等が行われることになる。
図5は、図1に示す光電センサのケーブル接続部の拡大模式断面図である。次に、この図5と前述の図1ないし図4とを参照して、本実施の形態における光電センサ1のケーブル接続部の構成について詳説する。
図1ないし図5に示すように、ケーブル50は、導電線51aを含む芯線51と、芯線51を覆うシース52とからなる複合ケーブルにて構成されている。本実施の形態においては、ケーブル50が、芯線51が4本に束ねられて1つのシース52によって覆われてなる複合ケーブルにて構成されている。ここで、ケーブル50は、芯線51を覆うとともにシース52によって覆われるシールド材をさらに含んでいてもよい。なお、シース52は、たとえば樹脂製であり、より好適にはポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリウレタン(PUR)樹脂およびフッ素系樹脂のいずれかにて構成される。
図3ないし図5に示すように、筐体10の後面側であってかつ下面側の位置を構成する本体ケース10Aの外表面には、平面視円形の凹部15が設けられている。当該凹部15の底面15aには、筐体10の内部に設けられた収容空間11と、筐体10の外部の空間とに連通するように、ケーブル挿通用開口部16が設けられており、当該ケーブル挿通用開口部16も、平面視円形の形状を有している。また、凹部15の底面15aには、ケーブル挿通用開口部16を囲むように環状溝部15bが設けられている。
ケーブル50は、本体ケース10Aに設けられたケーブル挿通用開口部16に挿通するように配置されており、一端が筐体10の内部に引き込まれて上述した投受光用回路基板30に電気的に接続されているとともに、他端が筐体10の外部に引き出されている。
ここで、ケーブル50の上述した一端においては、芯線51が露出することとなるようにシース52が剥がされており、上述した投受光用回路基板30に設けられたランドに接続される部分の芯線51においては、さらに導電線51aが露出することとなるように芯線51の被覆材も剥がされている。
ケーブル50の所定位置には、筒状の形状を有するブッシュ60が装着されている。ブッシュ60は、たとえばゴム製の部材からなり、好適には、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ素系ゴムのいずれかにて構成される。なお、ブッシュとしては、ゴム製のものに限られず、ケーブル50と筐体10との間の隙間を封止することができるものであれば、プラスチック製のものなど各種のものが利用できる。ブッシュ60は、ケーブル50のシース52を覆う筒状部61と、当該筒状部61から外側に向けて突出して設けられた環状の鍔部62とを有している。
より詳細には、ブッシュ60は、筒状部61の筐体10の収容空間11側の内側端部61a(すなわち、ケーブル50の上述した一端側に位置する端部)が、本体ケース10Aに設けられたケーブル挿通用開口部16にケーブル50と共に挿入されており、鍔部62の全体と筒状部61の外側端部61bの一部とが、本体ケース10Aの凹部15内に位置している。
また、本体ケース10Aの凹部15内には、環状形状を有する固定部材70が嵌着されており、これによりケーブル50が筐体10に固定されている。固定部材70は、たとえば金属製の部材からなり、好適には真鍮にて構成される。固定部材70は、円環板状の基部71と、当該基部71の外縁から立設する環状突部72とを有している。
より詳細には、固定部材70は、当該凹部15の底面15aを覆うとともに、ブッシュ60の鍔部62の全体と筒状部61の外側端部61bの一部とを覆うように、本体ケース10Aの凹部15に嵌め込まれており、環状突部72の先端が凹部15の底面15aに設けられた環状溝部15bに嵌まり込んでいる。
ここで、ブッシュ60は、ケーブル50に装着された状態で当該ケーブル50ごと、ケーブル挿通用開口部16に圧入されており、さらに固定部材70は、ブッシュ60を圧縮するように凹部15に圧入されている。
これにより、固定部材70は、ブッシュ60の鍔部62の全体と筒状部61の外側端部61bの一部とをケーブル50との間でケーブル50の径方向において挟み込んでおり、またブッシュ60の鍔部62を凹部15の底面15aとの間でケーブル50の延在方向において挟み込んでいる。したがって、これら部分においてブッシュ60がケーブル50および本体ケース10Aに密着することにより、当該部分において、筐体10の内部に位置する収容空間11が、筐体10の外部の空間から封止されることになる。
加えて、本実施の形態における光電センサ1においては、筐体10の収容空間11に含まれる位置であってかつケーブル挿通用開口部16に対向する位置に隔壁部17が設けられている。当該隔壁部17は、本体ケース10Aの内表面から立設されている。この隔壁部17と、ケーブル挿通用開口部16が設けられた部分近傍の本体ケース10Aの壁部とにより、ケーブル50の所定部分が挿通配置されるケーブル挿通室11aが形成されている。
ケーブル挿通室11aには、ケーブル50のケーブル挿通用開口部16から筐体10の内部に引き込まれた部分が配置されている。より詳細には、ケーブル挿通室11aには、ケーブル50の上述した一端側に位置するシース52の端部52aが配置されており、これによりケーブル挿通室11aには、ケーブル50の当該端部52aに対応した部分と、当該端部から引き出された部分の芯線51とが収容されることになる。
このケーブル50の所定部分が挿通配置されたケーブル挿通室11aは、樹脂封止部80によって充填されている。樹脂封止部80は、硬化後において高い耐候性を有する樹脂材料にて構成されており、たとえばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、充填後において発泡する種類のエポキシ樹脂やウレタン樹脂等が好適に利用できる。なお、樹脂封止部80は、たとえば、ケーブル50の本体ケース10Aの固定後において、液状の樹脂材料をケーブル挿通室11aに流し込んでこれを硬化させることによって形成することができる。
ここで、ケーブル挿通室11aが樹脂封止部80によって充填されることにより、ケーブル挿通用開口部16を取り囲む部分の本体ケース10Aの内表面と、ケーブル挿通用開口部16から本体ケース10Aの内部に引き込まれた部分のケーブル50の表面とが、樹脂封止部80によって連続的に覆われることになる。
これにより、上述したブッシュ60および固定部材70を用いた封止構造に加え、当該ブッシュ60が配置された部分よりもさらに筐体10の内部側の位置において、ケーブル50と筐体10との境界部が樹脂封止部80によって覆われることになる。そのため、当該部分において、収容空間11のうちのケーブル挿通室11aを除く部分が、筐体10の外部の空間から封止されることになる。
さらには、本実施の形態においては、ブッシュ60の筒状部61の内側端部61aがケーブル挿通室11aに面するように配置されているため、ブッシュ60の当該内側端部61aの表面と、ブッシュ60の内側端部61aに隣接して位置する部分の本体ケース10Aの内表面ならびにケーブル50の表面とが、樹脂封止部80によって連続的に覆われることになる。
これにより、ブッシュ60と本体ケース10Aとの境界部ならびにブッシュ60とケーブル50との境界部が確実に樹脂封止部80によって覆われることになるため、収容空間11のうちのケーブル挿通室11aを除く部分が、筐体10の外部の空間からさらに確実に封止されることになる。
加えて、本実施の形態においては、ケーブル50の上述した一端側に位置するシース52の端部52aがケーブル挿通室11aに面するように配置されているため、シース52の端部52aの表面ならびに芯線51の表面も、樹脂封止部80によって連続的に覆われることになる。
これにより、ケーブル50の芯線51とシース52との境界部が樹脂封止部80によって覆われることになるため、万が一、シース52が劣化した場合にも、ケーブル50の内部を伝っての水分の侵入経路が、当該樹脂封止部80によって遮断されることになる。そのため、収容空間11のうちのケーブル挿通室11aを除く部分が、筐体10の外部の空間からさらに確実に封止されることになる。
以上において説明したように、本実施の形態における光電センサ1は、ブッシュ60および固定部材70を用いた封止構造に加え、さらにケーブル50がケーブル挿通用開口部16から筐体10の内部に引き込まれた部分において局所的に形成された樹脂封止部80を用いた封止構造をも備えるものとなるため、従来に比してより高い封止性能を有することになる。
そのため、相対的に厳しい環境下においても、十分な耐環境性を長期間にわたって確保することが可能になる。これにより、筐体の内部に水分が侵入することが効果的に抑制できることになり、電気回路にショートが発生したり、光学部品の表面に結露が発生してしまったりすることが防止可能になる。
また、上述したように、局所的に樹脂封止部80を設ける構成であるため、光学部品が収容される筐体10の収容空間11の全体を樹脂材料によって封止する必要もなく、筐体10の内部を通過する光が遮られてしまったり、あるいはこれが減衰してしまったりすることもない。したがって、光学的な諸性能を十分に満足した光電センサとすることができる。
したがって、本実施の形態における光電センサ1とすることにより、たとえば、経時的な温度変化が激しく、かつ、切削油等の油や腐食性が高い薬品等が大量に使用されるような相対的に厳しい環境下においても、十分な耐環境性を長期間にわたって確保することができる、耐環境性に特に優れた光電センサとすることができる。
また、本実施の形態における光電センサ1においては、筐体10の内部に隔壁部17を設けることによって樹脂溜まりとなるケーブル挿通室11aが設けられた構成であるため、充填すべき樹脂材料の量の管理と、充填した樹脂材料によってケーブル50が浸漬しているか否かの確認のみで、上述した高い封止性能を得ることができることになり、その生産性の向上も図られることになる。
さらには、本実施の形態における光電センサ1においては、ケーブル挿通用開口部16から筐体10の内部に引き込まれた部分のケーブル50が樹脂封止部80によって覆われた構成であるため、ケーブル50がブッシュ60のみならず当該樹脂封止部80によっても保持されることになり、ケーブル50が引っ張られることによるケーブル50の脱落が、より効果的に防止できることにもなる。
なお、上述した本実施の形態における光電センサ1において、ケーブル50のシース52の材質としてフッ素系樹脂を選択し、ブッシュ60の材質としてフッ素系ゴムを選択し、樹脂封止部80の材質としてエポキシ樹脂を選択した場合には、非常に高い耐油性を確保することができる。したがって、切削油等の油が大量に使用される環境下において用いられる光電センサにおいては、この材質の組み合わせを利用することが好ましい。
以上において説明した本発明の実施の形態においては、筐体の内部にケーブル挿通室が設けられるように構成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしもケーブル挿通室を設ける必要はなく、単にケーブル挿通用開口部から筐体の内部に引き込まれた部分のケーブルの周辺に局所的に樹脂封止部を設ける構成としてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、ケーブルのシースの端部が樹脂封止部によって覆われるように構成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしもそのように構成する必要はなく、シースの端部が樹脂封止部から露出していてもよい。その場合には、ケーブルの内部を伝っての水分の侵入経路が遮断できないことになるが、ブッシュとケーブルとの境界部ならびにブッシュと筐体の境界部を伝わっての水分の侵入を従来に比して高める効果は得られることになる。また、シース自体を高い耐候性を有する部材にて構成することにより、ケーブルの内部を伝っての水分の侵入をこれによって防止することもできる。
また、上述した本発明の実施の形態においては、ブッシュが筐体に設けられた凹部のみならずさらにケーブル挿通用開口部にまで挿入されるように構成するとともに、ブッシュに鍔部を設けることでブッシュがケーブルの延在方向においても固定部材と筐体とによって挟み込まれるように構成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしもそのように構成する必要はなく、単にブッシュが固定部材とケーブルとのみによって挟み込まれるように構成されていてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、筐体の外表面に凹部を設けるとともに、当該凹部の底面にケーブル挿通用開口部を設けるように構成した場合を例示して説明を行なったが、必ずしもケーブル挿通用開口部が凹部に設けられている必要はなく、特に凹部が設けられていない筐体の外表面にケーブル挿通用開口部を設けるように構成してもよい。その場合には、固定部材が凹部に嵌着されることなく筐体に固定されるようにしてもよいし、あるいは固定部材をそもそも設置しないように構成してもよい。いずれの場合においても、ブッシュが筐体とケーブルとに密着することでケーブルと筐体との間の隙間が当該ブッシュによって封止されていればよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、反射型の光電センサに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに制限されるものではなく、本発明は、他の形式の光電センサや光電センサ以外の光学電子機器にも当然にその適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 光電センサ、10 筐体、10A 本体ケース、10B 本体カバー、11 収容空間、11a ケーブル挿通室、12 前面開口部、13 上面開口部、14 側面開口部、15 凹部、15a 底面、15b 環状溝部、16 ケーブル挿通用開口部、17 隔壁部、18 透光板用カバー、19 表示操作部用カバー、20 レンズ部材、21 投光レンズ、22 受光レンズ、24 透光板、30 投受光用回路基板、31 投光素子、32 受光素子、33 表示操作部、34 表示用透光部材、41〜43 ブラケット、44 スペーサ、50 ケーブル、51 芯線、51a 導電線、52 シース、52a 端部、60 ブッシュ、61 筒状部、61a 内側端部、61b 外側端部、62 鍔部、70 固定部材、71 基部、72 環状突部、80 樹脂封止部、91,92 Oリング。
Claims (10)
- 外表面に開口部が設けられた筐体と、
前記筐体に組付けられた光学部品と、
前記筐体に収容された電子部品と、
前記開口部に挿通されることにより、一端が前記筐体の内部に引き込まれて前記電子部品に電気的に接続されるとともに、他端が前記筐体の外部に引き出されたケーブルと、
筒状の形状を有するとともに前記ケーブルに取付けられ、前記ケーブルと前記筐体とに密着することで前記ケーブルと前記筐体との間の隙間を封止するブッシュと、
前記開口部を取り囲む部分の前記筐体の内表面、および、前記開口部から前記筐体の内部に引き込まれた部分の前記ケーブルの表面を覆うように、前記筐体の内部において局所的に設けられた樹脂封止部とを備えた、光学電子機器。 - 前記開口部に対応する部分の前記筐体の内部に、前記開口部から前記筐体の内部に引き込まれた部分の前記ケーブルが挿通配置されるケーブル挿通室が設けられ、
前記ケーブル挿通室が、前記樹脂封止部によって充填されている、請求項1に記載の光学電子機器。 - 前記ブッシュのうちの前記ケーブルの前記一端側に位置する内側端部が、前記開口部に挿入され、
前記樹脂封止部が、前記ブッシュの前記内側端部の表面をさらに覆っている、請求項1または2に記載の光学電子機器。 - 環状の形状を有するとともに前記筐体に組付けられ、前記ブッシュを前記筐体に固定する固定部材をさらに備え、
前記ブッシュが、ゴムからなる、請求項1から3のいずれかに記載の光学電子機器。 - 前記開口部が、前記筐体の前記外表面に設けられた凹部の底面に設けられ、
前記固定部材が、前記凹部に嵌着されることにより、前記ブッシュの少なくとも一部を前記ケーブルとの間で前記ケーブルの径方向において挟み込んでいる、請求項4に記載の光学電子機器。 - 前記固定部材が、前記ブッシュの少なくとも一部を前記凹部の前記底面との間で前記ケーブルの延在方向においてさらに挟み込んでいる、請求項5に記載の光学電子機器。
- 前記ケーブルは、導電線を含む芯線と、前記芯線を覆うシースとを有し、
前記芯線は、前記ケーブルの前記一端側の部分において、前記シースによって覆われることなく露出し、
前記ケーブルの前記一端側に位置する前記シースの端部が、前記樹脂封止部によって覆われている、請求項1から6のいずれかに記載の光学電子機器。 - 前記シースが、フッ素系樹脂からなる、請求項7に記載の光学電子機器。
- 前記ブッシュが、フッ素系ゴムからなる、請求項1から8のいずれかに記載の光学電子機器。
- 前記樹脂封止部が、エポキシ樹脂からなる、請求項1から9のいずれかに記載の光学電子機器。
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