JP2017158675A - 脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することを可能とする。【解決手段】脈拍推定装置3が、被検体Hの少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラ2から入力される画像入力部21と、撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出部22と、肌色領域から抽出した情報に基づき被検体の脈波信号を検出する脈波検出部23と、その脈波信号に基づき被検体の脈拍を推定する脈拍推定部24と、その脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定部26と、脈波検定部26で前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、脈拍推定部24で推定された脈拍を出力する出力判定部27とを備えた構成とする。【選択図】図2
Description
本発明は、人体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法に関する。
従来、人の脈拍の測定に関し、被検者の手首に測定者(看護師等)が指を当てて人的に脈動を確認する方法や、被検者の手首や指などに専用の測定機器を取り付けることにより、自動で脈動を検出する方法などが知られている。一方、そのような測定方法は、被検者の自由な行動が一時的に制限されたり、被検者に測定機器を取り付ける必要が生じたりするため、被検者(人体)と接触せずに脈拍を推定(検出)するための技術が開発されている。例えば、被検者を撮影して得られた画像データから被検者の脈波の時系列データである脈波信号を抽出し、その脈波信号に基づき脈拍を推定(検出)する技術が知られている(特許文献1参照)。
しかし、脈波信号に基づき脈拍を測定する技術では、被検者に動きがある場合、とりわけ被検者の動きが大きいまたは激しい場合には、脈波信号の波形が大きく乱れ、その乱れに起因して脈拍検出の精度および信頼性が低下する恐れがある。脈拍検出の精度および信頼性が低下すると、検出された脈拍を用いた様々な評価(例えば、被検者のストレス評価)にも悪影響を及ぼす。したがって、脈波信号における波形が大きく乱れた部分は、脈拍の推定に使用しない、すなわち脈拍推定用の脈波データ(脈波信号)から除外することが求められる。そこで、ジャイロセンサを使用して被検者の動きが少ないときの脈波信号の波形を基準波形として予め取得しておき、その基準波形との類似度に基づき、脈波信号における波形が大きく乱れた部分を、脈拍推定用の脈波データから除外する技術が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献2に記載された従来技術では、被検者の動きが少ないときの脈波信号の波形を基準波形として予め取得する必要があるため、また、基準波形の取得にジャイロセンサを使用するため、処理及び装置が複雑になるという問題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することが可能な脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法を提供することを主目的とする。
本発明の脈拍推定装置は、被検体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定装置であって、前記被検体の少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラから入力される画像入力部と、前記撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出部と、前記肌色領域から抽出した情報に基づき、前記被検体の脈波信号を検出する脈波検出部と、前記脈波信号に基づき、前記被検体の脈拍を推定する脈拍推定部と、前記脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定部と、前記脈波検定部で前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、前記脈拍推定部で推定された脈拍を出力する出力判定部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することが可能となる。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、被検体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定装置であって、前記被検体の少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラから入力される画像入力部と、前記撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出部と、前記肌色領域から抽出した情報に基づき、前記被検体の脈波信号を検出する脈波検出部と、前記脈波信号に基づき、前記被検体の脈拍を推定する脈拍推定部と、前記脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定部と、前記脈波検定部で前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、前記脈拍推定部で推定された脈拍を出力する出力判定部とを備えたことを特徴とする。
この第1の発明に係る脈拍推定装置によれば、脈波信号の波形の特徴が予め設定された基準範囲に収まる場合に、その脈波信号に基づき推定された脈拍を出力する構成としたため、複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することが可能となる。すなわち、脈拍検出の精度および信頼性の向上を図ることができる。
また、第2の発明では、上記第1の発明において、前記波形の特徴が、前記波形の波長の揺らぎの度合いを数値化した波長評価値、前記波形の振幅の揺らぎの度合いを数値化した振幅評価値、または前記波長評価値と前記振幅評価値とを合成して算出した合成評価値であることを特徴とする。
この第2の発明に係る脈拍推定装置によれば、波形の特徴として、波形の波長の揺らぎの度合い、波形の振幅の揺らぎの度合いを用いるので、波形の特徴の抽出を容易に行うことが可能となる。また、波形の特徴として、波形の波長の揺らぎの度合いと、波形の振幅の揺らぎの度合いとの組み合わせを用いた場合は、波形の特徴の抽出をより正確に行うことが可能となる。
また、第3の発明では、上記第2の発明において、前記数値化が、平均偏差、分散、または標準偏差の算出を含むことを特徴とする。
この第3の発明に係る脈拍推定装置によれば、波形の波長または振幅の揺らぎの度合いの数値化を、平均偏差、分散、または標準偏差の算出により行うので、波形の波長または振幅の揺らぎの度合いの数値化を容易にかつ正確に行うことが可能となる。
また、第4の発明では、上記第1の発明において、前記波形の特徴が、前記波形の周期であることを特徴とする。
この第4の発明に係る脈拍推定装置によれば、波形の特徴として、波形の周期を用いるので、波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かの判断を容易に行うことが可能となる。
また、第5の発明では、上記第1の発明において、前記波形の特徴が、前記波形の形状パターンであることを特徴とする。
この第5の発明に係る脈拍推定装置によれば、波形の特徴として、波形の形状パターンを用いるので、波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かの判断を容易に行うことが可能となる。
また、第6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の前記脈拍推定装置と、前記脈拍推定装置に対して前記撮像画像を入力するカメラとを備えたことを特徴とする脈拍推定システムである。
また、第7の発明は、被検体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定方法であって、前記被検体の少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラから入力される画像入力ステップと、前記撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出ステップと、前記肌色領域から抽出した情報に基づき、前記被検体の脈波信号を検出する脈波検出ステップと、前記脈波信号に基づき、前記被検体の脈拍を推定する脈拍推定ステップと、前記脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定ステップと、前記脈波検定ステップにおいて前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、前記脈拍推定ステップにおいて推定された脈拍を出力する出力判定ステップとを有することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、それぞれ本発明に係る脈拍推定システム1の全体構成図および機能ブロック図であり、図3は、図2に示した脈拍推定装置3の脈波検出部23による脈波検出処理の説明図である。
脈拍推定システム1は、人体と接触せずに得られる情報(撮像画像)からその脈拍を推定するものであり、図1に示すように、人物(被検体)Hの少なくとも一部を被写体として撮影するカメラ2と、カメラ2の撮影により得られる撮像画像から人物Hの脈拍(脈拍数や脈波)を推定する脈拍推定装置3とを備えている。また、脈拍推定システム1において、カメラ2および脈拍推定装置3は、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。ただし、これに限らず、カメラ2および脈拍推定装置3が、公知の通信ケーブルによって通信可能に直接接続される構成であってもよい。また、カメラ2および脈拍推定装置3を、互いに一体となった機器として構成してもよい。
カメラ2は、公知の構成を有するカメラであり、レンズを通して得られる被写体(人物H)からの光を図示しないイメージセンサ(CCD、CMOS等)に結像させることにより、その結像した像の光を電気信号に変換した映像信号を脈拍推定装置3に対して出力する撮像部11を備えている。なお、図1では1台のカメラ2のみを示しているが、脈拍推定システム1では、同様のカメラを複数設けた構成も可能である。
脈拍推定装置3は、人物Hの少なくとも一部を含む時間的に連続する撮像画像(フレーム画像のデータ)として、カメラ2の撮像部11からの映像信号が入力される画像入力部21と、入力された撮像画像から人物Hの肌色領域(ここでは、顔領域)を抽出する領域抽出部22と、抽出された人物Hの肌色領域から得られる情報に基づき人物Hの脈波信号を検出する脈波検出部23と、検出された脈波信号に基づき人物Hの脈拍を推定する脈拍推定部24とを備えている。なお、領域抽出部22によって抽出される肌色領域は、人体において肌が露出した領域であって、その領域の撮像画像データから脈拍を推定可能な領域である。
さらに、脈拍推定装置3は、脈波検出部23によって検出された脈波信号を記憶する脈波記憶部25と、脈波記憶部25に記憶された脈波信号を検定する脈波検定部26と、脈波検定部26での検定結果に基づき脈拍推定部24での推定結果(脈拍)の出力の有無を判定する出力判定部27と、脈拍推定部24での推定結果(脈拍)を含む各種情報を脈拍推定装置3のユーザに対して表示可能な公知のディスプレイ装置からなる表示部28とを備えている。
領域抽出部22は、各撮像画像(フレーム画像)に対し、顔の特徴量を認識する公知の顔検出処理を実行することにより、その検出された顔の領域を人物Hの肌色領域として抽出・追尾する。
領域抽出部22では、上述の方法に限らず、撮像画像から予め設定された肌色成分(例えば、RGBの各画素値に関する予め設定された比率であって、人種等によって異なる値となる)を有する画素を抽出し、その画素が抽出された領域を肌色領域としてもよい。この場合、顔以外の肌が露出した部分(例えば、手や腕など)についても、肌色領域として抽出可能である。ただし、上述のように、人物Hの顔領域を肌色領域として抽出することにより、肌色領域を容易に抽出することができるという利点がある。なお、図1では、1人の人物Hのみを示しているが、撮像画像に複数の人物が含まれる場合、領域抽出部22では、複数の顔領域が抽出され得る。
脈波検出部23は、時間的に連続する撮像画像において抽出された肌色領域を構成する各画素に関し、例えばRGBの各成分の画素値(0−255階調)を算出し、その代表値(ここでは、各画素の平均値)の時系列データを脈波信号として生成する。この場合、脈動による変動が特に大きい緑成分(G)のみの画素値に基づき時系列データを生成するか、または各画素の成分をY、Cb、Crとし、環境の明るさ変動の影響の少ない色差成分(Cb、Cr)から時系列データを生成することができる。
生成された画素値(平均値)の時系列データは、例えば、図3(A)に示すように、血液中のヘモグロビン濃度の変化に基づく微少な変動(例えば、画素値の1階調未満の変動)を伴う。そこで、脈波検出部23は、その画素値に基づく時系列データに対し、公知のフィルタ処理(例えば、所定の通過帯域が設定されたバンドパスフィルタによる処理等)を実施することにより、図3(B)に示すように、高周波ノイズ成分や低周波の揺れ成分を除去した脈波を検出(抽出)することができる。
脈拍推定部24は、脈波検出部23で検出された脈波信号における互いに隣り合うピーク間の間隔S(図3(B)参照)、すなわち脈波の一拍分の周期の間隔(脈波間隔)Sを算出し、その脈波間隔Sに基づき脈拍数を推定することができる。脈波間隔Sは、心臓の拍動に起因するため、心電計における心拍間隔(RRI)に相当すると見なすことができる。したがって、脈波間隔Sに基づき脈拍数を推定することが可能である。
なお、脈拍推定部24での脈拍の推定は、時系列的にリアルタイムで行ってもよいし、Mフレーム毎に行ってもよい。本実施形態では、脈拍を推定は、時系列的にリアルタイムで行っている。なお、脈拍の推定をMフレーム毎に行う場合は、脈拍推定部24は、脈波記憶部25に記憶されたMフレーム分の脈波信号を用いて、脈拍の推定を行うとよい。
脈波記憶部25には、脈波検出部23で検出された脈波信号が記憶される。具体的には、所定フレーム毎(すなわち所定期間毎)の脈波信号が記憶される。本実施形態では、Mフレーム分の脈波信号が記憶されるものとする。Mフレームは、例えば、2〜3秒に相当するフレーム数である。
脈波検定部26は、脈波記憶部25に記憶されたMフレーム分の脈波信号を検定する。具体的には、脈波信号の波形の特徴を抽出し、抽出された波形の特徴が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。なお、脈波信号を検定するタイミングは、Mフレーム毎であってもよいし、脈拍推定部24で脈拍が推定されたときであってもよい。本実施形態では、脈波信号の検定は、Mフレーム毎に行っている。
図4は、脈波検出部23で検出されたMフレーム分の脈波信号の一例を示す図である。ここでは、波形の特徴として、波形の振幅および間隔を用いる。Aの区間では、波形の振幅および間隔(波長)はばらつきが小さく、波形は乱れていない。したがって、Aの区間の波形は、基準範囲に収まると判断される。一方、Bの区間では、波形の振幅および間隔はばらつきが大きく、波形は乱れている。したがって、Bの区間の波形は、基準範囲に収まらないと判断される。このように、脈波検定部26は、脈波信号の波形の特徴に基づき、その波形の特徴が基準範囲に収まるか否かを判断する。脈波検定部26での検定には、様々な手法を用いることができる。以下、脈波検定部26での検定手法について説明する。
(a)波形の間隔Lの揺らぎの度合いに基づく検定
図5は、波形の特徴として脈波信号の波形の間隔(波長)を用いる場合の脈波検定処理の説明図である。図5中の(1)〜(3)は波形の上側部分での左右方向に互いに隣り合うピーク間の間隔Lをそれぞれ示し、(4)〜(6)は波形の下側部分での、左右方向に互いに隣り合うピーク間の間隔Lをそれぞれ示す。この(1)〜(6)の間隔Lに基づき、統計学的手法を用いて、波形の間隔Lの揺らぎの度合いを評価値として算出する。具体的には、(1)〜(6)の間隔Lについての平均偏差、分散、標準偏差などの統計値を算出し、その統計値を間隔Lの揺らぎの評価値(波長評価値EL)とする。この波長評価値ELが、波形の特徴となる。そして、算出された波長評価値ELを予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である波長評価値ELが予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。なお、波長評価値ELの算出に用いるのは、(1)〜(6)の間隔Lではなく、(1)〜(3)の間隔Lまたは(4)〜(6)の間隔Lであってもよい。あるいは、(1)〜(6)のうちの任意の組み合わせの間隔Lであってもよい。
図5は、波形の特徴として脈波信号の波形の間隔(波長)を用いる場合の脈波検定処理の説明図である。図5中の(1)〜(3)は波形の上側部分での左右方向に互いに隣り合うピーク間の間隔Lをそれぞれ示し、(4)〜(6)は波形の下側部分での、左右方向に互いに隣り合うピーク間の間隔Lをそれぞれ示す。この(1)〜(6)の間隔Lに基づき、統計学的手法を用いて、波形の間隔Lの揺らぎの度合いを評価値として算出する。具体的には、(1)〜(6)の間隔Lについての平均偏差、分散、標準偏差などの統計値を算出し、その統計値を間隔Lの揺らぎの評価値(波長評価値EL)とする。この波長評価値ELが、波形の特徴となる。そして、算出された波長評価値ELを予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である波長評価値ELが予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。なお、波長評価値ELの算出に用いるのは、(1)〜(6)の間隔Lではなく、(1)〜(3)の間隔Lまたは(4)〜(6)の間隔Lであってもよい。あるいは、(1)〜(6)のうちの任意の組み合わせの間隔Lであってもよい。
(b)波形の振幅Aの揺らぎの度合いに基づく検定
図6は、波形の特徴として脈波信号の波形の振幅を用いる場合の脈波検定処理の説明図である。図6中の(1)〜(7)は波形の上下方向に互いに隣り合うピークとボトム間の振幅Aをそれぞれ示す。この(1)〜(7)の振幅Aに基づき、統計学的手法を用いて、波形の振幅Aの揺らぎの度合いを評価値として算出する。具体的には、上記の波形の間隔Lの場合と同様に、(1)〜(7)の振幅Aについての平均偏差、分散、標準偏差などの統計値を算出し、その統計値を振幅Aの揺らぎの評価値(振幅評価値EA)とする。この振幅評価値EAが、波形の特徴となる。そして、算出された振幅評価値EAを予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である振幅評価値EAが予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。なお、振幅評価値EAの算出に用いるのは、(1)〜(7)の振幅Aではなく、(1)〜(7)のうちの任意の組み合わせの振幅Aであってもよい。
図6は、波形の特徴として脈波信号の波形の振幅を用いる場合の脈波検定処理の説明図である。図6中の(1)〜(7)は波形の上下方向に互いに隣り合うピークとボトム間の振幅Aをそれぞれ示す。この(1)〜(7)の振幅Aに基づき、統計学的手法を用いて、波形の振幅Aの揺らぎの度合いを評価値として算出する。具体的には、上記の波形の間隔Lの場合と同様に、(1)〜(7)の振幅Aについての平均偏差、分散、標準偏差などの統計値を算出し、その統計値を振幅Aの揺らぎの評価値(振幅評価値EA)とする。この振幅評価値EAが、波形の特徴となる。そして、算出された振幅評価値EAを予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である振幅評価値EAが予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。なお、振幅評価値EAの算出に用いるのは、(1)〜(7)の振幅Aではなく、(1)〜(7)のうちの任意の組み合わせの振幅Aであってもよい。
(c)波形の間隔Lの揺らぎの度合いと波形の振幅Aの揺らぎの度合いとに基づく検定
波形の特徴として、波形の間隔Lの波長評価値ELと、波形の振幅Aの振幅評価値EAとの両方を用いることもできる。具体的には、波長評価値ELと振幅評価値EAとを合成して算出した評価値(合成評価値)を、波形の特徴として用いる。合成評価値は、下記の式を用いて算出することができる。
合成評価値=w1×波長評価値EL+w2×振幅評価値EA
(w1、w2は重み係数)
そして、上記の波形の間隔Lや振幅Aの場合と同様に、算出された合成評価値を予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である合成評価値が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。
波形の特徴として、波形の間隔Lの波長評価値ELと、波形の振幅Aの振幅評価値EAとの両方を用いることもできる。具体的には、波長評価値ELと振幅評価値EAとを合成して算出した評価値(合成評価値)を、波形の特徴として用いる。合成評価値は、下記の式を用いて算出することができる。
合成評価値=w1×波長評価値EL+w2×振幅評価値EA
(w1、w2は重み係数)
そして、上記の波形の間隔Lや振幅Aの場合と同様に、算出された合成評価値を予め定められた評価閾値と比較することにより、波形の特徴である合成評価値が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。評価閾値は、実験やシミュレーションなどにより事前に求めておく。
(d)脈波の周期Pに基づく検定
波形の特徴として、脈波の周期Pを用いることもできる。具体的には、脈波の周期Pに基づき算出した、所定時間(ここでは1分間)あたりの脈波の波数(1周期分の波の数)を、波形の特徴として用いる。人間の一般的な脈拍数は、40〜120拍/分の範囲であることが知られている。したがって、1分間あたりの脈波の波数が、40〜120の範囲に入る場合は、その脈波は、人間の脈拍の特徴を有していると判断することができる。このようにして、1分間あたりの脈波の波数に基づき、波形の特徴が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断することができる。なお、脈拍数の代わりに、人間の脈拍の特徴(すなわち、規則性)を示す他の指標を用いることも可能である。
波形の特徴として、脈波の周期Pを用いることもできる。具体的には、脈波の周期Pに基づき算出した、所定時間(ここでは1分間)あたりの脈波の波数(1周期分の波の数)を、波形の特徴として用いる。人間の一般的な脈拍数は、40〜120拍/分の範囲であることが知られている。したがって、1分間あたりの脈波の波数が、40〜120の範囲に入る場合は、その脈波は、人間の脈拍の特徴を有していると判断することができる。このようにして、1分間あたりの脈波の波数に基づき、波形の特徴が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断することができる。なお、脈拍数の代わりに、人間の脈拍の特徴(すなわち、規則性)を示す他の指標を用いることも可能である。
(e)波形の形状パターンに基づく検定
波形の特徴として、波形の形状パターンを用いることもできる。波形の形状パターンを公知の形状パターン認識技術を用いて認識し、認識された形状パターンを、予め記憶した波形の形状パターンと比較することにより、認識された形状パターン(すなわち、波形の特徴)が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。図7は、波形の形状パターンに基づく脈波検定処理に用いられる形状パターンを示す図であり、(A)は基準範囲内の形状パターン、(B)は基準範囲内の形状パターンをそれぞれ示す。認識された形状パターンが、図7(A)の形状パターンのいずれかと一致する場合は、その形状パターンは基準範囲内であると判断される。一方、認識された形状パターンが、図7(B)の形状パターンのいずれかと一致する場合は、その形状パターンは基準範囲外であると判断される。このようにして、波形の形状パターンに基づき、波形の特徴が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断することができる。なお、図7(A)および図7(B)に示したような形状パターンの代わりにまたはそれらに加えて、機械学習手法(例えば、ディープラーニング)を用いて教師データを学習させることにより、波形の形状パターンを蓄積(記憶)するようにしてもよい。
波形の特徴として、波形の形状パターンを用いることもできる。波形の形状パターンを公知の形状パターン認識技術を用いて認識し、認識された形状パターンを、予め記憶した波形の形状パターンと比較することにより、認識された形状パターン(すなわち、波形の特徴)が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する。図7は、波形の形状パターンに基づく脈波検定処理に用いられる形状パターンを示す図であり、(A)は基準範囲内の形状パターン、(B)は基準範囲内の形状パターンをそれぞれ示す。認識された形状パターンが、図7(A)の形状パターンのいずれかと一致する場合は、その形状パターンは基準範囲内であると判断される。一方、認識された形状パターンが、図7(B)の形状パターンのいずれかと一致する場合は、その形状パターンは基準範囲外であると判断される。このようにして、波形の形状パターンに基づき、波形の特徴が、予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断することができる。なお、図7(A)および図7(B)に示したような形状パターンの代わりにまたはそれらに加えて、機械学習手法(例えば、ディープラーニング)を用いて教師データを学習させることにより、波形の形状パターンを蓄積(記憶)するようにしてもよい。
また、上記の(a)、(b)、(d)、(e)の任意の組み合わせを用いて、脈波信号の検定を行ってもよい。例えば、上記の(a)、(b)、(d)、(e)から選択した任意の組み合わせ(例えば、(a)、(b)、(e)の組み合わせ)において、各検定結果に対して所定の重み係数を用いて重み付けを行い、重み付けされた各検定結果を合成して求めた評価結果に基づき脈波信号の検定を行うようにしてもよい。また、例えば、上記の(a)、(b)、(d)、(e)から選択した任意の組み合わせ(例えば、(a)、(b)、(d)の組み合わせ)において、各検定結果を用いてファジィ推論を行うことにより脈波信号の検定を行うようにしてもよい。
以上のように、脈波検定部26は、様々な検定手法を用いて、脈波信号を検定することができる。
出力判定部27は、脈波検定部26での検定結果に基づき、脈拍推定部24で推定された脈拍を表示部28に出力するか否かを判定する。脈波検定部26で、脈波信号の波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まると判断された場合は、脈拍を表示部28に出力すると判定し、脈拍推定部24で、脈波信号の波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まらないと判断された場合、脈拍を表示部28に出力しないと判定する。これにより、脈波信号の波形の特徴が予め設定された基準範囲に収まる場合にのみ、その脈波信号に基づき推定された脈拍を出力することが可能となる。
上述のような脈拍推定装置3は、例えば、PC(Personal Computer)などの情報処理装置から構成することが可能である。図8は、本実施形態に係る脈拍推定装置3を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。脈拍推定装置3は、所定の制御プログラムに基づき各種情報処理(例えば、脈拍推定処理)や周辺機器の制御などを統括的に実行するCPU(Central Processing Unit)31およびDSP(Digital Signal Processor)32、CPU31およびDSP32のワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)やCPU31およびDSP32が実行する制御プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)等のメモリ33、脈拍推定装置3での処理結果を蓄積するHDD(Hard Disk Drive)やメモリカード等の記憶手段34、処理結果を外部に出力するイーサーネット、Bluetooth(登録商標)、USB等の出力手段35、処理結果を表示するモニタ等の表示手段36、およびそれらを接続するバス37を含むハードウェア構成を有している。なお、図2に示した脈拍推定装置3の各部の機能の少なくとも一部については、CPU31およびDSP32が所定の制御プログラムを実行することによって実現可能である。なお、脈拍推定装置3の機能の少なくとも一部を他の公知のハードウェアによる処理によって代替してもよい。
次に、本実施形態に係る脈拍推定装置3による処理の流れを、図9のフロー図を参照して説明する。
まず、カメラ2から画像入力部21に対して撮像画像(フレーム画像)が入力されると(ST101)、領域抽出部22が、その撮像画像における肌色領域を抽出(ST102)する。続いて、脈波検出部23が、抽出された肌色領域を構成する各画素値に基づく時系列データを生成するとともに、その時系列データに対し公知のフィルタ処理を実施することによりノイズ成分を除去して、脈波信号を検出する(ST103)。脈波検出部23で検出された脈波信号は、脈波記憶部25に記憶される。なお、上記のフィルタ処理は、そのフィルタ処理に必要なフレーム数(例えば、Nフレーム)の撮像画像を蓄積した後に行われる。すなわち、フィルタ処理は、Nフレーム毎に行われる。
次に、ステップST104では、脈拍推定部24が、脈波における互いに隣り合うピーク間の間隔S(図3(B)参照)、すなわち脈波の一拍分の周期の間隔(脈波間隔)Sを算出し、その脈波間隔Sに基づき脈拍を推定する。続いて、ステップST105では、脈波検定部26が、脈波記憶部25に記憶された脈波信号を検定する。この検定は、Mフレーム分の脈波信号に対して行われる。
そして、ステップST106では、出力判定部27が、脈波検定部26での検定結果に基づき、脈拍推定部24で推定された脈拍を表示部28に出力するか否かを判定する。脈拍推定部24において、脈波信号の波形の特徴が予め定められた基準範囲内であると検定された場合は、脈拍を表示部28に出力すると判定し、脈波信号の波形の特徴が予め定められた基準範囲外であると判断された場合は、脈拍を表示部28に出力しないと判定する。
その後、出力判定部27で出力すると判定された脈拍およびそれに関する各種情報(例えば、脈波の波形など)が表示部28に対して出力され、ユーザに対して表示される(ステップST107)。
なお、脈拍推定装置3では、上述のステップST101−ST107がカメラ2から順次入力される撮像画像に対して繰り返し実行される。また、上述のステップST104とステップST105の順番は同時または逆であってもよい。
以上のように、本発明によれば、脈波信号の波形の特徴が予め設定された基準範囲に収まる場合に、その脈波信号に基づき推定された脈拍を出力する構成としたため、複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することが可能となる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法は、医療的な用途に限らず、顔認識、監視、生死確認などの様々な用途に適用することが可能である。また、上記実施形態では、カメラおよび脈拍推定装置を設ける例を示したが、それらの一方が他方の機能の少なくとも一部(場合によっては全ての機能)を備えた構成も可能である。なお、上記脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
本発明に係る脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法は、複雑な処理及び装置を用いることなく、より簡便な方法で脈拍の検出誤差を抑制することを可能とする脈拍推定装置、脈拍推定システムおよび脈拍推定方法などとして有用である。
1 脈拍推定システム
2 カメラ
3 脈拍推定装置
4 ネットワーク
11 撮像部
21 画像入力部
22 領域抽出部
23 脈波検出部
24 脈拍推定部
25 脈波記憶部
26 脈波検定部
27 出力判定部
28 表示部
H 人物(被検体)
2 カメラ
3 脈拍推定装置
4 ネットワーク
11 撮像部
21 画像入力部
22 領域抽出部
23 脈波検出部
24 脈拍推定部
25 脈波記憶部
26 脈波検定部
27 出力判定部
28 表示部
H 人物(被検体)
Claims (7)
- 被検体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定装置であって、
前記被検体の少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラから入力される画像入力部と、
前記撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出部と、
前記肌色領域から抽出した情報に基づき、前記被検体の脈波信号を検出する脈波検出部と、
前記脈波信号に基づき、前記被検体の脈拍を推定する脈拍推定部と、
前記脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定部と、
前記脈波検定部で前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、前記脈拍推定部で推定された脈拍を出力する出力判定部と
を備えたことを特徴とする脈拍推定装置。 - 前記波形の特徴が、前記波形の波長の揺らぎの度合いを数値化した波長評価値、前記波形の振幅の揺らぎの度合いを数値化した振幅評価値、または前記波長評価値と前記振幅評価値とを合成して算出した合成評価値であることを特徴とする請求項1に記載の脈拍推定装置。
- 前記波長評価値または前記波長評価値が、平均偏差、分散、または標準偏差を含むことを特徴とする請求項2に記載の脈拍推定装置。
- 前記波形の特徴が、前記波形の周期であることを特徴とする請求項1に記載の脈拍推定装置。
- 前記波形の特徴が、前記波形の形状パターンであることを特徴とする請求項1に記載の脈拍推定装置。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の前記脈拍推定装置と、
前記脈拍推定装置に対して前記撮像画像を入力するカメラとを備えたことを特徴とする脈拍推定システム。 - 被検体と接触せずに得られる情報からその脈拍を推定する脈拍推定方法であって、
前記被検体の少なくとも一部を被写体として含む時間的に連続する撮像画像がカメラから入力される画像入力ステップと、
前記撮像画像から肌色領域を抽出する領域抽出ステップと、
前記肌色領域から抽出した情報に基づき、前記被検体の脈波信号を検出する脈波検出ステップと、
前記脈波信号に基づき、前記被検体の脈拍を推定する脈拍推定ステップと、
前記脈波信号の波形の特徴を抽出し、前記波形の特徴が予め定められた基準範囲に収まるか否かを判断する脈波検定ステップと、
前記脈波検定ステップにおいて前記波形の特徴が前記基準範囲に収まると判断された場合に、前記脈拍推定ステップにおいて推定された脈拍を出力する出力判定ステップと
を有することを特徴とする脈拍推定方法。
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- 2017-02-14 WO PCT/JP2017/005212 patent/WO2017154477A1/ja not_active Ceased
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