JP2017162660A - 燃料電池用電極触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗膜作製時のひび割れを実質的に防止し得る物性を有する燃料電池用電極触媒を提供する。【解決手段】本発明は、細孔を有するカーボン担体と、該カーボン担体に担持された白金又は白金合金を含有する触媒粒子と、アイオノマとを含み、該カーボン担体の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が、6.8 ml/g以下であり、且つ該カーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が、172 mg/g以下である、燃料電池用電極触媒に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池用電極触媒に関する。
燃料電池は、水素及び酸素を電気化学的に反応させて電力を得る。燃料電池の発電に伴って生じる生成物は、原理的に水のみである。それ故、地球環境への負荷がほとんどない、クリーンな発電システムとして注目されている。
燃料電池は、電解質の種類によって、固体高分子型(PEFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)及び固体酸化物型(SOFC)等に分類される。このうち、PEFC及びPAFCにおいては、カーボン等の導電性の担体と、該導電性の担体に担持された白金等の触媒活性を有する触媒金属とを有する電極触媒の粒子を使用することが一般的である。電極触媒は、通常は、前記成分及び高分子電解質(以下、「アイオノマ」とも記載する)等の成分を溶媒に分散させた電極触媒インクをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(テフロン(登録商標))等の基材の表面に塗布し、乾燥させることによって形成される。
例えば、特許文献1は、低級モノアルコール中に触媒担持カーボン及び電解質を分散させた触媒インクを基材上に塗布して、前記基材上に触媒インク層を形成するインク層形成工程と、前記触媒インク層の表面に多価アルコールを塗布する多価アルコール塗布工程と、前記多価アルコールが塗布された前記触媒インク層を乾燥する乾燥工程と、を備えることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法を記載する。特許文献1は、前記多価アルコールとして、プロピレングリコールを記載する。
特開2011-238438号公報
燃料電池用電極触媒の製造において、電極触媒インクを基材の表面に塗布し乾燥させて電極触媒塗膜を作製する際、乾燥に伴って電極触媒塗膜にひび割れが生じる場合がある。電極触媒塗膜におけるひび割れの発生原因として、電極触媒インクにおける電極触媒の分散性の低下を挙げることができる。電極触媒インクにおいて、電極触媒の粒子は、通常は、アイオノマと会合した形態で溶媒中に分散されている。ここで、アイオノマが脱離した電極触媒の粒子は、電極触媒インク中で凝集又は沈殿することから、結果として電極触媒の分散性が低下し得る。
燃料電池用電極触媒の塗膜におけるひび割れの発生は、燃料電池の性能を大きく低下させる可能性がある。このため、燃料電池の製造においては、ひび割れの有無を1個ずつ目視で確認し、ひび割れが発見された燃料電池を不良品として除去する等の検査工程を実施する必要があった。このような工程の実施は、燃料電池用電極触媒の製造コストの上昇及び生産性の低下を招来する可能性がある。それ故、燃料電池用電極触媒において、塗膜のひび割れ発生を実質的に防止する手段が必要とされた。
特許文献1は、基材の表面に形成された電極触媒インク層の表面に、プロピレングリコールのような多価アルコールを塗布した後、乾燥させることにより、電極触媒インクの分散状態を良好に保ちつつ、迅速に乾燥させることができ、結果として得られる電極触媒の塗膜にひび割れが生じることを抑制し得ると記載する。しかしながら、特許文献1に記載の方法で好適に使用されるプロピレングリコールは、沸点(188℃)が高い。このため、電極触媒インク層に含まれる水及び有機溶媒等の溶媒に加えてプロピレングリコールを蒸発除去するためには、高温及び/又は長時間の乾燥処理が必要となる。高温及び/又は長時間の乾燥処理は、燃料電池用電極触媒の製造コストの上昇及び生産性の低下を招来する可能性がある。
燃料電池用電極触媒の製造コストの上昇及び生産性の低下を招来することなく、電極触媒塗膜のひび割れ発生を実質的に防止するためには、電極触媒自体の物性に基づき分散性を調節できることが望ましい。しかしながら、そのような電極触媒の物性は未だ明らかではなかった。
それ故、本発明は、塗膜作製時のひび割れを実質的に防止し得る物性を有する燃料電池用電極触媒を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するための手段を種々検討した。本発明者は、カーボン担体の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が特定の値以下であり、且つカーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が特定の値以下である燃料電池用電極触媒は、電極触媒塗膜を作製する際に高いひび割れ防止性能を有することを見出した。本発明者らは、前記知見に基づき、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 細孔を有するカーボン担体と、該カーボン担体に担持された白金又は白金合金を含有する触媒粒子と、アイオノマとを含み、該カーボン担体の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が、6.8 ml/g以下であり、且つ該カーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が、172 mg/g以下である、燃料電池用電極触媒。
本発明により、塗膜作製時のひび割れを実質的に防止し得る物性を有する燃料電池用電極触媒を提供することが可能となる。
図1は、実施例及び比較例の電極触媒塗膜の光学顕微鏡による画像を示す図である。A:実施例1;B:実施例2;C:比較例1;D:比較例2。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<1:燃料電池用電極触媒>
燃料電池用電極触媒の製造においては、通常は、カーボン担体及び該カーボン担体に担持された触媒粒子を含有する電極触媒の粒子、並びにアイオノマ等の成分を溶媒に分散させた分散液(以下、「燃料電池用電極触媒インク」又は「電極触媒インク」とも記載する)が使用される。燃料電池用電極触媒は、例えば、電極触媒インクを基材の表面に塗布し、乾燥させることによって、電極触媒塗膜の形態で得ることができる。このような電極触媒塗膜の作製において、乾燥に伴って電極触媒塗膜にひび割れが生じる場合がある。電極触媒塗膜におけるひび割れの発生原因として、電極触媒インクにおける電極触媒の分散性の低下を挙げることができる。電極触媒インクにおいて、電極触媒の粒子は、通常は、アイオノマと会合した形態で溶媒中に分散されている。ここで、アイオノマが脱離した電極触媒の粒子は、電極触媒インク中で凝集又は沈殿することから、結果として電極触媒の分散性が低下し得る。
電極触媒のひび割れ発生を防止する手段として、例えば、特許文献1は、基材の表面に形成された電極触媒インク層の表面に、プロピレングリコールのような多価アルコールを塗布した後、乾燥させる工程を含む方法を記載する。特許文献1は、当該文献に記載の方法により、電極触媒インクの分散状態を良好に保ちつつ、迅速に乾燥させることができ、結果として得られる電極触媒の塗膜にひび割れが生じることを抑制し得ると記載する。しかしながら、特許文献1に記載の方法で好適に使用されるプロピレングリコールは、沸点(188℃)が高い。このため、電極触媒インク層に含まれる水及び有機溶媒等の溶媒に加えてプロピレングリコールを蒸発除去するためには、前記の場合と同様に、高温及び/又は長時間の乾燥処理が必要となる。高温及び/又は長時間の乾燥処理は、燃料電池用電極触媒の製造コストの上昇及び生産性の低下を招来する可能性がある。
燃料電池用電極触媒の製造コストの上昇及び生産性の低下を招来することなく、電極触媒塗膜のひび割れ発生を実質的に防止するためには、電極触媒自体の物性に基づき分散性を調節できることが望ましい。しかしながら、そのような電極触媒の物性は未だ明らかではなかった。
本発明者は、カーボン担体の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が特定の値以下であり、且つカーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が特定の値以下である燃料電池用電極触媒は、電極触媒塗膜を作製する際に高いひび割れ防止性能を有することを見出した。それ故、本発明の一態様は、燃料電池用電極触媒に関する。
本発明の一態様において、燃料電池用電極触媒は、カーボン担体と、該カーボン担体に担持された触媒粒子と、アイオノマとを含むことが必要である。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒において、カーボン担体は、細孔を有しており、且つカーボン担体の細孔において、10 nm以上の細孔直径の細孔容積は、7 ml/g以下であることが必要である。本発明において、カーボン担体に存在する細孔の特定の細孔直径の細孔容積は、該細孔において特定の細孔直径を有する細孔の細孔容積の合計値を意味する。10 nm以上の細孔直径の細孔容積は、6.8 ml/g以下であることが好ましく、6.8〜4.2 ml/gの範囲であることがより好ましい。カーボン担体の細孔において、10 nm以上の細孔直径の細孔容積が7 ml/g以下、好ましくは6.8 ml/g以下である場合、アイオノマがカーボン担体の細孔の内部に埋没することを実質的に抑制することができる。このため、使用されるアイオノマの略全量がカーボン担体の表面を被覆して、電極触媒の分散性を向上し得る。それ故、カーボン担体に存在する細孔において、10 nm以上の細孔直径の細孔容積が前記範囲内の場合、電極触媒塗膜を作製する際のひび割れの発生を実質的に防止することができる。
カーボン担体に存在する細孔における10 nm以上の細孔直径の細孔容積は、種々の方法で測定することが考えられるが、本態様に係る燃料電池用電極触媒の場合、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって得られるカーボン担体の細孔直径とlog微分細孔容積との関係を示す細孔分布曲線に基づき、決定することができる。細孔分布曲線は、以下の手順で得ることができる。77.4 K(窒素の沸点)の窒素ガス中で、窒素ガスの圧力P(mmHg)を徐々に高めながら、各圧力Pで、カーボン担体の窒素ガス吸着量(ml/g)を測定する。次いで、圧力P(mmHg)を窒素ガスの飽和蒸気圧P0(mmHg)で除した値を相対圧力P/P0として、各相対圧力P/P0に対する窒素ガス吸着量をプロットすることにより、吸着等温線を得る。その後、この吸着等温線から、BJH法に従ってカーボン担体の細孔分布を求める。このようにして、細孔分布曲線を得ることができる。なお、BJH法については、例えば、J. Am. Chem. Soc., 1951年, 第73巻, p. 373-380等の公知文献を参照することができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒において、カーボン担体は、95%の相対湿度における水蒸気吸着量が、188 mg/g未満であることが必要である。カーボン担体における95%の相対湿度における水蒸気吸着量は、180 mg/g以下であることが好ましく、172 mg/g以下であることがより好ましく、109〜172 mg/gの範囲であることがさらに好ましい。カーボン担体において、95%の相対湿度における水蒸気吸着量が188 mg/g未満、好ましくは180 mg/g以下、より好ましくは172 mg/g以下である場合、カーボン担体の表面の疎水性が向上し得る。ここで、本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれるアイオノマは、以下において説明するように、通常は、過ハロゲン化(例えばフッ素化)炭化水素鎖に強酸性基(例えばスルホン酸基)が結合した疎水性の強陽イオン交換基を有する。この場合、カーボン担体とアイオノマに含まれる疎水性基との疎水的相互作用が向上して、アイオノマがカーボン担体の表面に吸着しやすくなる。それ故、カーボン担体において、95%の相対湿度における水蒸気吸着量が前記範囲内の場合、カーボン担体の表面にアイオノマが吸着して電極触媒の分散性を向上することにより、電極触媒塗膜を作製する際のひび割れの発生を実質的に防止することができる。
カーボン担体における95%の相対湿度における水蒸気吸着量は、例えば、水蒸気吸着量測定装置を用いて得られる、25℃、95%の相対湿度におけるカーボン担体の水蒸気吸着等温線に基づき、決定することができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれるカーボン担体は、前記で説明した特徴を有するカーボン材料であれば特に限定されない。好ましいカーボン担体としては、例えば、FX35(DENKA製)、Ketjen(LION製)及びカーボンブラック(DENKA製)等の市販のカーボン材料を挙げることができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子は、白金(Pt)又は白金合金を触媒金属として含有することが必要である。前記触媒粒子は、白金合金を含有することが好ましい。前記白金合金は、通常は、Pt及び1種以上のさらなる金属からなる。この場合、白金合金を形成する1種以上のさらなる金属としては、コバルト(Co)、金(Au)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、イリジウム(Ir)、鉄(Fe)、銅(Cu)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、イットリウム(Y)、並びにガドリニウム(Gd)、ランタン(La)及びセリウム(Ce)等のランタノイド元素を挙げることができる。前記1種以上のさらなる金属は、Co、Au、Pd、Ni、Mn、Cu、Ti、Ta又はNbが好ましく、Coがより好ましい。好ましくは、触媒金属は、Pt又はPtCo合金(例えば、Pt:Coのmol比=7:1)である。本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子が前記の触媒金属を含有する場合、高い活性を備える電極触媒を得ることができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子の組成及び担持密度は、例えば、王水を用いて、電極触媒から触媒粒子に含まれる触媒金属を溶解させた後、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置を用いて該溶液中の触媒金属イオンを定量することにより、決定することができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子のPtの(220)面の結晶子径は、4.5 nm以下であることが好ましく、4.1 nm以下であることがより好ましく、3.8〜4.1 nmの範囲であることがさらに好ましい。触媒粒子のPtの(220)面の結晶子径が前記範囲内の場合、触媒粒子の耐久性が高い、燃料電池用電極触媒を得ることができる。
一般に、燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子の粒子径は、燃料電池用電極触媒の製造において、触媒粒子の担持後の焼成温度を高くするほど大きくなる。前記範囲のPtの(220)面の結晶子径を有する触媒粒子を得るための具体的な条件は、前記の要因を考慮して、予め予備実験を行って焼成処理の条件との相関関係を取得しておき、該相関関係を適用することによって決定することができる。このような手段により、前記範囲のPtの(220)面の結晶子径を有する触媒粒子を得ることができる。
触媒粒子のPtの(220)面の結晶子径は、例えば、以下の方法で決定することができる。X線回折(XRD)装置を用いて、本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子のXRDを測定する。得られたXRDにおいて、触媒粒子に含まれる触媒金属結晶の(220)面に対応するピークパターンに正規分布曲線をフィッティングする。フィッティングした正規分布曲線の半値幅を計算し、得られた半値幅に基づき、公知の方法(JIS H7805等)によって、触媒粒子のPtの(220)面の結晶子径を算出する。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれる触媒粒子は、10〜50質量%の担持密度を有することが好ましく、20〜40質量%の範囲の担持密度を有することがより好ましい。本発明において、触媒粒子の担持密度は、電極触媒の総質量に対する触媒粒子の質量の百分率を意味する。触媒粒子の担持密度が前記範囲の場合、本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒を燃料電池の電極に適用することにより、触媒活性の高い燃料電池を得ることができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒に含まれるアイオノマは、当該技術分野で通常使用されるものから適宜選択することができる。このようなアイオノマとしては、例えば、ナフィオン(DE2020;デュポン製)を挙げることができる。当該技術分野で通常使用されるアイオノマは、通常は、過ハロゲン化(例えばフッ素化)炭化水素鎖に強酸性基(例えばスルホン酸基)が結合した疎水性の強陽イオン交換基を有する。このような疎水性基による疎水的相互作用を介して、アイオノマはカーボン担体の表面に吸着し得る。他方、当該技術分野で通常使用されるアイオノマのファンデルワールス半径は、通常は、10 nm超である。このため、カーボン担体における1個以上の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が所定の値以下である場合、アイオノマがカーボン担体の細孔に埋没することを実質的に抑制することができる。それ故、前記物性を有するカーボン担体に、当該技術分野で通常使用されるアイオノマを適用することにより、電極触媒塗膜を作製する際のひび割れの発生を実質的に防止することができる。
本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒は、燃料電池のアノード及びカソードのいずれにも適用することができる。それ故、本発明の別の一態様は、本発明の燃料電池用電極触媒を備える燃料電池に関する。本態様の燃料電池は、アノード及びカソードの少なくともいずれかとして本発明の燃料電池用電極触媒を備え、さらにアイオノマ及び必要であればアノード又はカソードを備える。本態様の燃料電池に使用されるアノード、カソード、及びアイオノマは、当該技術分野で通常使用される材料から適宜選択することができる。本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒をアノード及びカソードの少なくともいずれかに適用することにより、電極触媒塗膜のひび割れの発生を実質的に防止することができる。それ故、本態様の燃料電池を自動車等の用途に適用することにより、ひび割れに起因する性能低下を実質的に防止して、安定的に高い性能を発揮することができる。
本発明において、燃料電池用電極触媒のひび割れ防止性能を実際に決定する場合、例えば、本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒を用いて調製された電極触媒インクをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのような基材の表面に塗布した後、該シートを加熱乾燥させて、電極触媒塗膜の試験片を得る。得られた電極触媒塗膜の試験片の表面を光学顕微鏡等を用いて観察し、ひび割れの有無を確認する。また、各電極触媒塗膜の試験片の総面積に対するひび割れ部分の面積の百分率を、ひび面積率(%)として算出することにより、ひび割れ防止性能を定量的に評価することができる。ひび面積率は、例えば、光学顕微鏡を用いて、乾燥後の各電極触媒塗膜の試験片の裏面より光を照射して、表面の画像を得た後、得られた画像において、光が透過した部分と非透過の部分とを二値化することにより、算出することができる。
<2:燃料電池用電極触媒に使用するカーボン材料の選定方法>
前記で説明したように、カーボン担体の1個以上の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が特定の値以下であり、且つカーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が特定の値以下である燃料電池用電極触媒は、電極触媒塗膜を作製する際に高いひび割れ防止性能を有する。このため、前記のような物性を有するカーボン材料を選定することより、高いひび割れ防止性能を有する燃料電池用電極触媒を製造することができる。それ故、本発明の別の一態様は、燃料電池用電極触媒に使用するカーボン材料の選定方法に関する。
本発明の一態様に係るカーボン材料の選定方法は、1個以上の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が、6.8 ml/g以下であり、且つ95%の相対湿度における水蒸気吸着量が、172 mg/g以下である、1個以上の細孔を有するカーボン材料を選定する、カーボン材料選定工程を含む。本工程により、前記物性を有するカーボン材料を、燃料電池用電極触媒に使用するカーボン担体として選定することができる。
本工程において選定されるカーボン材料としては、前記で例示したカーボン材料が好ましい。
本工程において、カーボン材料に存在する1個以上の細孔における10 nm以上の細孔直径の細孔容積、及びカーボン材料における95%の相対湿度における水蒸気吸着量は、前記で説明した手段によって決定することができる。
本態様の方法により、高いひび割れ防止性能を有する燃料電池用電極触媒を製造するために好適な、カーボン材料を選定することができる。
<3:燃料電池用電極触媒の製造方法>
本発明のさらに別の一態様は、本発明の一態様に係る燃料電池用電極触媒の製造方法に関する。本態様の方法は、カーボン材料選定工程、触媒金属塩担持工程、及び触媒粒子形成工程を含む。各工程について、以下において説明する。
[3-1:カーボン材料選定工程]
本態様の方法に含まれるカーボン材料選定工程は、前記で説明した本発明の一態様に係るカーボン材料の選定方法と同様に実施することできる。
[3-2:触媒金属塩担持工程]
本態様の方法は、カーボン材料選定工程によって得られたカーボン担体と、白金の塩を含有する触媒金属材料とを反応させて、該カーボン担体に触媒金属材料を担持させる、触媒金属塩担持工程を含む。
本工程において使用される触媒金属材料に含有される触媒金属の塩は、例えば触媒金属がPtの場合、ヘキサヒドロキソ白金硝酸、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸又はヘキサヒドロキソ白金アンミン錯体であることが好ましい。触媒金属が白金合金の場合、本工程において使用される触媒金属材料は、白金合金を形成するさらなる金属の塩を含有することが好ましい。この場合、白金合金を形成するさらなる金属の塩は、該さらなる金属と硝酸又は酢酸との塩であることが好ましく、硝酸コバルト、硝酸ニッケル、硝酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸ニッケル又は酢酸マンガンであることがより好ましい。
本工程は、コロイド法又は析出沈殿法等のような、当該技術分野で通常使用される反応を用いることにより、実施することができる。
[3-3:触媒粒子形成工程]
本態様の方法は、触媒金属塩担持工程によって得られたカーボン担体に担持された触媒金属材料に含有される触媒金属の塩を還元して金属形態のPtを形成させる、触媒粒子形成工程を含む。
本工程において、触媒金属材料を担持したカーボン担体を加熱処理することによって、カーボン担体に担持された触媒金属材料に含有される触媒金属の塩を還元する。これにより、金属形態のPtを含有する、カーボン担体に担持された触媒粒子を形成させる。加熱処理の温度は、通常は100℃以下、例えば40〜90℃の範囲である。前記加熱処理は、エタノール、ヒドラジン、メタノール、プロパノール、水素化ホウ素ナトリウム又はイソプロピルアルコールのような還元剤の存在下で実施されることが好ましい。前記条件で触媒金属材料を担持したカーボン担体を加熱処理することにより、触媒金属の塩を還元して、触媒金属としてPtを含有する触媒粒子を形成させることができる。
本工程は、所望により、加熱処理によって形成された触媒粒子を有する電極触媒を焼成する、焼成工程をさらに含んでもよい。焼成工程において、触媒粒子を有する電極触媒を焼成する温度は、通常は1000℃以下、例えば80〜900℃の範囲である。焼成工程を実施することにより、触媒粒子の粒子径を前記で説明した範囲とすることができる。また、触媒金属材料が白金合金を形成するさらなる金属の塩を含有する場合、さらなる金属の塩からPt及びさらなる金属を合金化させて、金属形態の白金合金を形成させることができる。
本態様の燃料電池用電極触媒の製造方法により、前記で説明した特徴を有する燃料電池用電極触媒を得ることが可能となる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<I:電極触媒の調製>
[I-1:電極触媒粉末の調製]
常法に従い、カーボン担体に、最終生成物の総質量に対して40質量%のPtCo合金(Pt:Coのmol比=7:1)を含有する触媒粒子を担持して、電極触媒の粉末を得た。
[I-2:電極触媒インクの調製]
2 gの電極触媒粉末に、25 gの超純水及び11 gのエタノールを添加し、攪拌した。この混合物に、1.11×10-3 mol/gの陽イオン交換容量のアイオノマ(ナフィオンDE2020;デュポン製)及び溶媒を含む10質量%のアイオノマ溶液を、電極触媒粉末中のカーボン担体の総質量に対するアイオノマの樹脂固形分の質量比が0.75になるまで添加した。得られた混合物を、超音波分散機を用いて30分間分散させて、均一な分散液のスラリーを得た。
[I-3:電極触媒塗膜の作製]
前記I-2の手順で調製した電極触媒インクを、ドクターブレード法を用いてPTFE(テフロン(登録商標))シートの表面に約10 μmの膜厚で塗布した。このシートを、80℃の送風乾燥機中に5分間静置して乾燥させて、電極触媒塗膜の試験片を得た。
[I-4:白金の(220)面の結晶子径]
XRD装置(RINT2500;Rigaku製)を用いて、実施例及び比較例の電極触媒のXRDを測定した。測定条件は、以下のとおりである:ターゲット:Cu、出力:40kV、40mA。得られたXRDスペクトルに基づき、Scherrerの式を用いて、白金の(220)面の結晶子径を決定した。
[I-5:結果]
前記手順で調製した実施例及び比較例の電極触媒に含まれるカーボン担体の名称と触媒粒子の物性とを表1に示す。
Figure 2017162660
<II:電極触媒の評価>
[II-1:電極触媒の細孔容積]
細孔分布装置(トライスター3000;島津製作所製)を用いて、定容法で実施例及び比較例の電極触媒に含まれるカーボン担体の窒素ガスによる脱着等温線を測定した。細孔分布の解析は、BJH法を用いて行った。得られた脱着等温線から細孔径を決定し、10 nm以上の細孔直径の細孔容積を決定した。
[II-2:電極触媒の水蒸気吸着量]
0.1 gのカーボン担体の粉末を真空下で前処理(前処理条件:150℃で8時間、真空脱気)した。水蒸気吸着量測定装置(BELSORP-aqua3;マイクロトラック・ベル製)を用いて、25℃、95%の相対湿度における、前処理後のカーボン担体の水蒸気吸着等温線を測定した。得られた水蒸気吸着等温線における最大値を、測定したカーボン担体の水蒸気吸着量とした。
[II-3:電極触媒塗膜のひび面積率測定]
光学顕微鏡を用いて、乾燥後の電極触媒塗膜の裏面より光を照射して、表面の画像を得た。得られた画像において、光が透過した部分と非透過の部分とを二値化した。各電極触媒塗膜の試験片の総面積に対する透過部分の面積の百分率を、ひび面積率(%)として算出した。
[II-4:結果]
前記手順で測定した実施例及び比較例の電極触媒の各物性値を表2に示す。また、実施例及び比較例の電極触媒塗膜の光学顕微鏡による画像を図1に示す。
Figure 2017162660
表2及び図1に示すように、実施例1及び2の電極触媒塗膜では、ひび割れの発生は確認されなかった(図1A及びB)。これに対し、比較例1及び2の電極触媒塗膜では、ひび割れが発生した(図1C及びD)。

Claims (1)

  1. 細孔を有するカーボン担体と、該カーボン担体に担持された白金又は白金合金を含有する触媒粒子と、アイオノマとを含み、該カーボン担体の細孔において10 nm以上の細孔直径の細孔容積が、6.8 ml/g以下であり、且つ該カーボン担体において95%の相対湿度における水蒸気吸着量が、172 mg/g以下である、燃料電池用電極触媒。
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