JP2017166895A - 電子機器及びセンサ較正方法、センサ較正プログラム - Google Patents

電子機器及びセンサ較正方法、センサ較正プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザによるキャリブレーション処理に伴う特定の動作等を必要とすることなく、地磁気センサにオフセット補正を良好に行う。【解決手段】着磁後のキャリブレーション処理において、電子機器100を、傾斜角αを有する姿勢を保った状態で、向きを変化させた際に取得した磁気データが、半径Raの球面Saと特定の平面Fbとの交差によって形成される円周Cb上に分布することを利用して、統計的手法により円周Cbの中心座標Pbを推定する。次いで、電子機器100の姿勢に該当する磁気データ群を、事前にメモリ部130に格納されている着磁前の基準情報から抽出し、当該磁気データ群が球面S0の円周CN上に分布することを利用して、統計的手法により円周CNの中心座標PNを推定する。推定された着磁後の中心座標Pb、及び、基準情報から抽出された着磁前の中心座標PNに基づいて、地磁気センサ112のオフセット値を算出する。【選択図】図6

Description

本発明は、地磁気を検出するための地磁気センサを備えた電子機器、及び、当該電子機器に適用可能な地磁気センサのセンサ較正方法、並びに、センサ較正プログラムに関する。
近年、携帯電話機やスマートフォン(高機能携帯電話機)、ナビゲーション端末、各種のウェアラブル機器等の携帯型(又は装着型)の電子機器の分野において、位置情報や地図情報を利用した種々のサービスが提供されている。これらの電子機器は、一般に地磁気センサを備え、この地磁気センサにより検出された地磁気に基づいて、方位を測定する手法(いわゆる、電子コンパス)が採用されている。
ところで、このような電子機器には、コンデンサやスピーカ等の磁場を発生する電子部品が搭載されているため、地磁気センサの周囲の電子部品や、着磁した電子部品の金属パッケージ等から漏れる磁界が存在している。また、電子機器の周辺に強い磁界が存在している場合もある。そのため、電子機器に搭載された地磁気センサは、本来の検出対象である地磁気に加え、電子機器の内外に存在する磁界が合成された磁界を検出することになる。このような周辺磁場が存在する状態で地磁気センサにより検出された地磁気の測定値に基づいて算出された方位は、実際の地磁気の正確な方位とは異なることになる。そこで、このような問題を解決するために、電子機器内部の電子部品等から発生する磁界等に起因する、地磁気に対する誤差(=オフセット)分を補正するためのキャリブレーション処理が必要になる。
従来、キャリブレーション処理による地磁気センサのオフセット補正の手法は、種々提案されている。例えば特許文献1には、3軸方向の地磁気を検出する地磁気センサの方向を任意に変化させて取得された磁気データが球面上に分布することを利用して、地磁気センサにより取得された磁気データ群の各点の近傍に、球面が位置するような特定の球の中心座標を統計的手法によって推定し、その中心座標に基づいてオフセット情報(オフセット値)を算出する手法が記載されている。また、例えば特許文献2には、3軸の地磁気センサを傾けた状態で地表面に平行に回転させて取得した磁気データ(磁界データ)が同一平面内に存在する場合に、当該磁気データの分布軌跡となる円弧の中心座標と半径を求めて、仮オフセット値として算出する手法が開示されている。
特許第4391416号公報 特開2006−78474号公報
上述した特許文献1に開示された、地磁気センサのオフセット値の取得方法においては、磁気データの取得期間中に地磁気センサの向きを任意に変化させる必要がある。ここで、仮に、地磁気センサの向きが任意に変化せず、特定軸(例えば重力方向の座標軸)に対する姿勢を一定に保ったまま地磁気センサの向きが変化した場合には、取得される磁気データが特定の平面内に集中して分布したり、球面の特定の領域に局所的に分布したりすることになる。このような場合、統計的手法による解が計算不能になるか、計算誤差が非常に大きくなってしまい、誤った解(中心座標及びオフセット値)が計算されてしまうという問題を有している。
また、特許文献2に開示されたオフセット値の取得方法においては、ユーザが例えば電子機器により提供される地図情報を見るとき等に最も取りやすい動作、つまり電子機器の画面を見ながら向きを変化させるような動作を行った場合であってもキャリブレーション(オフセット補正)を実行することができる。しかしながら、この手法においては、特定平面上に存在する磁気データの分布軌跡からなる円弧の中心座標を仮オフセットとして算出し、方位算出に用いるものであって、特許文献1に開示されているような3次元座標上の球の中心座標(=オフセット)を算出するものではない。そのため、本来のオフセット値を精度良く算出することができないという問題を有している。
さらに、地磁気センサのキャリブレーション処理を行う際には、上述した特許文献等にも記載されているように、一般にユーザ(機器利用者)が地磁気センサを搭載した電子機器に対して、向きを変化させる動作や特定の操作等を行う必要があり、当該動作等が煩わしいという問題も有している。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、ユーザによるキャリブレーション処理に伴う特定の動作等を必要とすることなく、地磁気センサのオフセット補正を良好に行うことができる電子機器及びセンサ較正方法、センサ較正プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、
電子機器において、
前記電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、
前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、
複数の第1の磁気データと複数の第2の磁気データとに基づいて前記地磁気センサのオフセット値を取得するオフセット値算出部を有する演算回路部と、
を備え、
前記複数の第1の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される前記磁気データであり、
前記複数の第2の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときの前記地磁気センサによる複数の前記磁気データと、前記複数の姿勢の各々であるときの前記センサデータに基づく複数の姿勢情報と、を互いに対応付けて有する基準情報から抽出される前記磁気データであることを特徴とする。
本発明は、
電子機器におけるセンサ較正方法であって、
前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得し、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときに前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出し、
前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得する、
ことを特徴とする。
本発明は、
電子機器におけるセンサ較正プログラムであって、
前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
コンピュータに、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得させ、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が、前記複数の特定の姿勢を含む複数の特定の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときの前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出させ、
前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得させる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザによるキャリブレーション処理に伴う特定の動作等を必要とすることなく、地磁気センサのオフセット補正を良好に行うことができ、正確な方位を検出することができる。
本発明に係る電子機器の概略構成の一例を示す概略ブロック図である。 本発明に係る電子機器の複数の適用例を示す概略構成図である。 地磁気センサのデータ分布と着磁によるオフセットを示す概念図である。 本実施形態に適用される電子機器の姿勢の推定方法を説明するための概念図である。 地磁気センサの出力成分の成分分解と、磁北方向との関係を示す概念図である。 本実施形態に適用されるキャリブレーション処理(オフセット補正処理)の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される垂直方向軸と電子機器の姿勢(傾斜角)との関係を示す概念図である。 本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される特定平面上に分布するデータ群の中心座標の推定方法を説明するための概念図である。 本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される特定平面上に分布するデータの判別方法を説明するための概念図である。 本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される地磁気センサのオフセット値の算出方法を説明するための概念図である。
以下、本発明に係る電子機器及びセンサ較正方法、センサ較正プログラムについて、実施形態を示して詳しく説明する。
<電子機器>
図1は、本発明に係る電子機器の概略構成の一例を示す概略ブロック図である。また、図2は、本発明に係る電子機器の複数の適用例を示す概略構成図である。
本発明に係る電子機器100は、例えば図1(a)に示すように、概略、センサ部110と、演算回路部120と、メモリ部130と、通信インターフェース部(以下、「通信I/F部」と略記する)140と、電源供給部150と、を有している。ここで、演算回路部120は、本発明におけるオフセット値算出部に対応し、メモリ部130は基準情報格納部に対応する。
センサ部110は、少なくとも地磁気センサ112と、加速度センサ114と、角速度センサ(ジャイロセンサ)116と、を有している。加速度センサ114と角速度センサ(ジャイロセンサ)116は、電子機器100を携帯(又は、装着)するユーザの動作に起因して、電子機器100に生じる空間的な動きや姿勢を検出するモーションセンサである。
地磁気センサ112は、3軸磁気センサを有し、地球の磁場(磁界)を、直交する3軸方向の各々に沿った地磁気成分(磁気信号)として検出して磁気データ(又は、3次元の方向データ)として出力する。加速度センサ114は、ユーザの動作に応じて電子機器100に生じる移動速度の変化の割合(加速度)を計測する。加速度センサ114は、3軸加速度センサを有し、互いに直交する3軸方向の各々に沿った加速度成分(加速度信号)を検出して加速度データとして出力する。角速度センサ116は、ユーザの動作に応じて電子機器100に生じる移動方向の変化(角速度)を計測する。角速度センサ116は、3軸角速度センサを有し、加速度センサ114により出力される加速度データを規定する直交する3軸について、各軸に沿った回転運動の回転方向に生じる角速度成分(角速度信号)を検出して角速度データとして出力する。
ここで、本実施形態においては、加速度センサ114により検出される加速度データ、及び、地磁気センサ112により検出される磁気データは、後述する演算回路部120においてユーザが携帯(又は、装着)する電子機器100の姿勢を推定する処理に用いられる。また、角速度センサ116により検出される角速度データは、演算回路部120においてユーザの動作に応じて変化する、電子機器100の姿勢の変化を推定する処理に用いられる。なお、センサ部110の各センサ112、114、116により取得されるセンサデータは、ユーザの動作や運動状態、移動軌跡等に関する情報を取得する際に用いられるものであってもよい。
演算回路部120は、計時機能を備えたCPUやMPU等の演算処理装置(コンピュータ)であって、所定の制御プログラムやアルゴリズムプログラムを実行することにより、センサ部110におけるセンシング動作や、取得されたセンサデータに基づいて、電子機器100を携帯(又は、装着)したユーザの動作や運動状態に関する情報を生成する動作等、電子機器100全体の動作を制御する。特に、本実施形態において、演算回路部120は、センサ部110により取得したセンサデータに基づいて電子機器100の姿勢やその変化、地磁気センサ112のオフセット等に関する情報を取得し、事前にメモリ部130に格納された基準情報を参照することにより、電子機器100の姿勢に基づいて地磁気センサ112のオフセット値を補正するキャリブレーション処理を実行する。なお、本実施形態におけるキャリブレーション処理の方法については、詳しく後述する。
メモリ部130は、種々のデータやプログラム等を記憶する記憶領域を有している。演算回路部120において実行される制御プログラムやアルゴリズムプログラム、及びその他不揮発性のデータ等がメモリ部の所定の記憶領域に保存される。本実施形態においては、不揮発性データとして、事前に電子機器100の姿勢情報と各姿勢における磁気データとを関連付けた基準情報がメモリ部130の所定の記憶領域に格納されており、メモリ部130は基準情報記憶部として機能する。また、メモリ部130は、演算回路部120においてプログラムの実行により生成(算出)されたり取得されたりしたデータ等を一時的に保存する。更に、メモリ部130は、センサ部110の各センサ112、114、116により検出されたセンサデータ(磁気データ、加速度データ、角速度データ)や、センサデータに基づいて算出される電子機器100の姿勢情報や地磁気センサ112のオフセット値等を保存する。
通信I/F部140は、電子機器100の外部の情報通信機器(パーソナルコンピュータやスマートフォン等)との間で、メモリ部130に格納される不揮発性データやセンサデータ等の各種のデータの送信又は受信を行う。ここで、通信I/F部140を介して行われる通信は、例えば各種の有線や無線を用いた通信方法を適用して、電子機器100と外部の情報通信機器とを直接接続してデータを送受信するものであってもよいし、インターネット等のネットワークを介してデータを送受信するものであってもよい。また、メモリカード等の記憶媒体を用いてデータを直接受け渡しするものであってもよい。
電源供給部150は、電子機器100内部の各構成に駆動用電力を供給するバッテリを有している。バッテリは、例えば市販のボタン型電池等の一次電池や、リチウムイオン電池等の二次電池、あるいは、振動や光、熱、電磁波等のエネルギーにより発電する環境発電技術による電源等を、単独で、あるいは、他の電源と併用して適用することができる。
なお、図1(a)においては、センサ部110により取得されたセンサデータに基づいて、電子機器100の姿勢やその変化、地磁気センサ112のオフセット等に関する情報を算出する機能に特化した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る電子機器は、例えば図1(b)に示すように、図1(a)に示した構成に加え、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)等の人工衛星や無線基地局からの電波信号に基づいて、電子機器100の地理的な位置を測位する測位機能部160や、操作スイッチやタッチパネル等の入力操作部170、表示部や音響部等の出力部180等を有するものであってもよい。この場合、ユーザは、収集されたセンサデータや、現在位置や移動軌跡、電子機器100の動作状態等を表示部により確認したり、タッチパネルを利用して各種の操作や設定を行ったりすることができる。これにより、本発明に係る電子機器は、例えば図2に示すような、近年普及が著しい腕時計型やリストバント型の外観を有するウェアラブル機器10や、GPSロガーやナビゲーション端末等のアウトドア機器20、既存のスマートフォン30やタブレット端末等に適用することができる。なお、図2において、152は操作スイッチであり、154はタッチパネルであり、162は表示部であり、164はスピーカ(音響部)である。
また、本実施形態においては、メモリ部130が電子機器100内に設けられている場合について説明したが、本発明はこの構成に限るものではない。例えばメモリ部130の一部又は全部が電子機器100の外部のクラウドシステム上にあって、例えば通信I/F部140を介して電子機器100と通信することによりデータを送受信するものであってもよい。
<電子機器の制御方法>
次に、本実施形態に係る電子機器における制御方法(電子機器のセンサ較正方法)について説明する。
本実施形態に係る電子機器における制御方法においては、大別して、周辺磁場の影響を受けていない状態で、電子機器100の姿勢情報と各姿勢における磁気データとを関連付けた基準情報をメモリ部130に格納する処理と、周辺磁場の影響を受けた状態で、電子機器100の姿勢に基づいてメモリ部130に格納された基準情報を参照して、地磁気センサ112のオフセット値を補正するキャリブレーション処理と、が実行される。
(基準情報格納処理)
図3は、地磁気センサのデータ分布と着磁によるオフセットを示す概念図であり、図4は、本実施形態に適用される電子機器の姿勢の推定方法を説明するための概念図である。図5は、地磁気センサの出力成分の成分分解と、磁北方向との関係を示す概念図である。
後述するキャリブレーション処理において参照される基準情報をメモリ部130に格納する処理は、周辺磁場の影響を受けておらず、検出される磁気データにオフセットが含まれていない状態の地磁気センサ112(又は、当該地磁気センサ112を搭載した電子機器100)を、複数の異なる方向に向けた際の姿勢情報と、各方向に向けた姿勢で取得した磁気データとを関連付けて、基準情報としてメモリ部130の所定の記憶領域に格納する。この基準情報は、地磁気センサ112(又は電子機器100)の姿勢が変わるたびに、取得された磁気データが関連付けられてメモリ部130に格納されるものであり、各姿勢とそのときの磁気データとが1対1の関係で対応付けられて、複数格納される。ここで、基準情報は、後述するように、地磁気センサ112(又は電子機器100)を中心とする360°全ての方向(全天球方向)を向いた姿勢と、各姿勢での磁気データとを有していることが望ましい。
具体的には、周辺磁場の影響を受けておらず、着磁していない状態(又は、着磁前の状態;第2の磁場環境)の、3軸磁気センサを有する地磁気センサ112を一定の地磁気の中で任意に回転や移動させて姿勢を変化させた場合、地磁気センサ112により取得される磁気データ群を、地磁気センサ112が所定の基準姿勢になっているときのセンサ座標系である、3軸Sx、Sy、Szを座標軸とする3次元座標空間にプロットすると、その座標点は、例えば図3に示すように、概ね球面S上に分布する。ここで、着磁していない(又は、着磁前の)状態における磁気データは、周辺磁場の影響等に起因する誤差(=オフセット)を含んでいないので、この磁気データ群が分布する球面Sにより規定される球の中心点(原点)P(第1の中心座標)は、後述する地磁気センサ112のオフセット値を算出する際の基準点(=オフセット0)に設定される。また、球の半径Rは、地磁気の大きさ(強さ)に対応する。
ところで、上述した背景技術においても記載したように、強い磁場が存在する環境においては、地磁気センサ112の近傍に配置された電子部品や金属パッケージ等が着磁するため、地磁気センサ112は、本来の検出対象である地磁気に加え、電子機器の内外に存在する磁界が合成された磁界を検出することになる。そのため、例えば図3に示すように、着磁した状態(又は、着磁後の状態;第1の磁場環境)において、地磁気センサ112により取得される磁気データ群が分布する球面Saにより規定される球の中心点Pa(第2の中心座標)は、地磁気センサ112のセンサ座標系である3次元座標空間の中心点(原点)Pに対してずれた位置になっている。この着磁していない状態におけるデータ分布に基づく中心点Pから対する、着磁した状態におけるデータ分布に基づく中心点Paに向かうベクトル(図中、太点線矢印で示す)は、地磁気センサ112のオフセット値に対応する。すなわち、地磁気センサ112により取得される磁気データ群に対して、周辺の磁場環境に応じたオフセット値を差し引く補正を行うことにより、地磁気センサ112の周辺磁場の影響等を除去して、電子機器100を基準とする正確な方位を算出することができる。
次いで、地磁気センサ112を搭載した電子機器100の姿勢情報を、以下のように定義する。すなわち、電子機器100の姿勢は、図4に示すように、基準となる座標系(図中、x軸、y軸、z軸からなる絶対座標系)に対して、電子機器100の座標系(図中、x(local)軸、y(local)軸、z(local)軸からなるセンサ座標系)が相対的にどれだけ回転しているかで表される。具体的には、電子機器100の姿勢に関する情報を表す方法(姿勢表現)として、例えば絶対座標系のx軸、y軸、z軸のそれぞれに対して、どれだけの角度だけ回転したかを示す3つの角度(オイラー角)を用いて表す。ここで、図4に示した絶対座標系のx軸、y軸、z軸は、それぞれ、真北(North)、真東(East)、真上(Vertical)に向いた座標軸によって構成される直交座標系であると定義する。また、本実施形態においては、説明を簡易にするため、電子機器100のセンサ部110に設けられる地磁気センサ112、加速度センサ114、角速度センサ116の3つのセンサの計測軸(センサ座標系)が3軸全てにおいて一致し、x(local)軸、y(local)軸、z(local)軸の共通する座標軸を有しているものとする。すなわち、図4に示したセンサ座標系のx(local)軸、y(local)軸、z(local)軸は、各々、地磁気センサ112のセンサ座標系である、Sx軸、Sy軸、Sz軸と一致しているものとする。
そして、上述したような3次元座標空間における磁気データ群の分布、及び、電子機器100の姿勢の定義を前提にして、まず、地磁気センサ112が着磁していない状態にあって、取得された磁気データがオフセットを含んでいない状態、もしくは、地磁気センサ112が着磁している場合であっても、取得された磁気データが正しくオフセット補正されている状態で、電子機器100を任意の方向に向けた際に、演算回路部120がセンサ部110を制御して各センサによりセンサデータを取得する。ここでは、説明を簡易にするため、地磁気センサ112、加速度センサ114、角速度センサ116の各センサは常に一定のサンプリングレートで動作するように制御されて、各々3軸方向の磁気データ、加速度データ、角速度データを取得する。取得されたセンサデータは、メモリ部130に保存される。
次いで、演算回路部120は、取得した加速度データ及び磁気データに基づいて、センサ部110によるセンシング動作の開始時点における電子機器100の姿勢(基準姿勢)を推定する。具体的には、まず、演算回路部120は、加速度センサ114により取得した加速度データに基づいて、センサ部110(又は、センサ部110を搭載した電子機器100)のセンサ座標系(x(local)軸、y(local)軸、z(local)軸からなる座標系)に対する重力軸の方向を示すベクトル(gx,gy,gz)を算出する。ここで、センサ部110が重力軸以外の他の軸成分で回転しなければ(すなわち、重力軸でのみ回転していれば)、0Hzの周波数成分に重力成分が存在するはずであることから、加速度データの3軸方向の各成分にローパスフィルタをかけることにより重力軸方向のベクトルを算出することができる。
次いで、演算回路部120は、センサ座標系で算出された重力軸の方向を示すベクトル(gx,gy,gz)を、絶対座標系(x軸、y軸、z軸からなる座標系)において重力方向を示すベクトル(0,0,−|G|)に変換するための座標変換処理を規定する座標変換パラメータRgを算出する。ここで、|G|は加速度センサ114により取得された加速度データの重力成分のベクトル(gx,gy,gz)の大きさに対応する。また、絶対座標系における重力方向は、例えば、加速度センサ114により一定期間収集した加速度データの平均をベクトルとして算出することにより導出される。なお、上記の座標変換処理に適用するパラメータRgの算出方法としては、例えばアフィン変換やクォータニオン等の周知の手法を適用することができる。
そして、上述した座標変換パラメータRgに基づく座標変換処理を、センサ部110により取得した各センサデータに施すことにより、センサの出力成分を鉛直方向成分と水平方向成分に分解することができる。すなわち、一般に、地磁気センサの出力成分は、図5に示すように、水平面に対して地点ごとに所定の伏角βを有して傾いている。演算回路部120は、座標変換パラメータRgに基づく座標変換処理を、地磁気センサ112により取得された磁気データに施すことにより、図5に示すように、センサ座標系における地磁気センサ112の出力成分を、絶対座標系におけるz軸方向の重力方向成分と、x−y軸平面内の水平方向成分に分解する。
ここで、水平方向成分は磁北方向Hを指す。一般に、磁北方向と真北方向とは一致せず、偏角分のずれを有している。この磁北と真北の角度差(地磁気の偏角)は地球上の地点ごとに異なっており、IGRF(International Geomagnetic Reference Field,国際標準地球磁場)を用いることにより、現在位置の緯度・経度から算出することができる。ここで、現在位置の緯度・経度は例えば測位機能部160によりGPS等の電波信号に基づいて測位される。そして、地磁気センサ112の出力成分の水方向成分に基づいて算出された磁北方向に、地点ごとの偏角を加味して回転させる補正を行うことにより真北方向が求められる。
次いで、演算回路部120は、取得した角速度データに基づいて、センサ部110によるセンシング動作の開始時点からの電子機器100の姿勢の変化を推定する。これにより、演算回路部120は、基準姿勢からの電子機器100の姿勢の変化を検出して監視する。そして、演算回路部120は、複数の異なる方向に電子機器100を向けた時点での姿勢で取得した地磁気センサ112の磁気データと、各時点の姿勢における電子機器100の姿勢情報(絶対座標系のx軸、y軸、z軸に対する回転角度)とを相互に関連付けて、メモリ部130に基準情報として格納する。ここで、メモリ部130に格納される基準情報は、例えば電子機器100の各姿勢を規定する姿勢情報に対して、当該姿勢において取得された磁気データが1対1の関係で関連付けられている。あるいは、全天球を複数の領域ごとに細分化し、領域ごとの方向に向けた姿勢を規定する姿勢情報に対して、磁気データが1対1の関係で関連付けられている。このような着磁前の状態の姿勢情報と磁気データとを関連付けた基準情報は、絶対座標系において、概略、図3に示した着磁前のデータ分布(球面S)と同様のデータ分布を有しているものと認識することができる。
なお、様々な姿勢の基準情報をメモリ部130に格納する際に、既に格納済みの基準情報については、メモリ部130への格納を除外するものであってもよいし、同一姿勢について複数の磁気データが取得された場合には、それらの平均値を基準情報としてメモリ部130に格納するものであってもよい。また、上述したように、基準情報は、電子機器100を極力、全天球方向に満遍なく均一に向けた状態で、姿勢情報と磁気データとが取得されていることが望ましい。このように、全天球方向に満遍なく向けた状態での基準情報をメモリ部130に格納することにより、後述する地磁気センサ112のキャリブレーション処理において、ユーザがどのような向きで電子機器100を携帯(又は装着)した場合であっても、オフセット値を適切に補正して正確な方位を算出することができる。
上述したような基準情報の格納処理は、例えば、電子機器100の製造者が製造段階や製品出荷前に、電子機器100(又は、地磁気センサ112)の向きを実際に全天球方向に変化させて、各姿勢において着磁によるオフセットを含んでいない状態の磁気データを取得してメモリ部130に格納する。あるいは、電子機器100の設計段階でシミュレーション実験等に基づいて算出された基準情報をメモリ部130に格納する。このように電子機器100の出荷前に基準情報を格納する方法によれば、ユーザに基準情報の格納に関する特別な負担を強いることなく、後述する地磁気センサ112のオフセット補正を自動で行うことができる。また、電子機器100の出荷前に電子機器100(又は、地磁気センサ112)の向きを実際に全天球方向に変化させて基準情報を格納する場合には、電子機器100や地磁気センサ112の製造ばらつきや部品特性の差異(いわゆる個体差)による基準情報への影響を抑制することができる。
なお、基準情報の格納処理は、上述したように製品出荷前に実行し、基本的に製品出荷後には変更しないこと、あるいは、変更が不要であることが望ましいが、例えば電子機器100で実行されるアプリケーションのバージョンアップ等に伴って、基準情報を追加したり、より高分解能の基準情報に書き替えたりするものであってもよい。この場合、基準情報の格納処理は、演算回路部120により自動で実行されるものであってもよいし、ユーザが手動で実行するものであってもよい。また、初期設定として、ユーザが手動で電子機器100の向きを全天球方向に変化させて、各姿勢において取得した磁気データを姿勢情報と関連付けて、基準情報としてメモリ部130に格納する処理を実行するものであってもよい。
(キャリブレーション処理)
図6は、本実施形態に適用されるキャリブレーション処理(オフセット補正処理)の一例を示すフローチャートである。図7は、本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される垂直方向軸と電子機器の姿勢(傾斜角)との関係を示す概念図である。図8は、本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される特定平面上に分布するデータ群の中心座標の推定方法を説明するための概念図である。図9は、本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される特定平面上に分布するデータの判別処理を説明するための概念図である。図10は、本実施形態に係るキャリブレーション処理に適用される地磁気センサのオフセット値の算出処理を説明するための概念図である。
演算回路部120は、所定の制御プログラム及びアルゴリズムプログラムに従って、図6のフローチャートに示す一連の処理を実行することにより、地磁気センサ112のオフセット値を補正するキャリブレーション処理を実行する。
本実施形態においては、まず、電子機器100が起動した状態で、演算回路部120が少なくともセンサ部110の地磁気センサ112、加速度センサ114、角速度センサ116によるセンシング動作を実行させて、取得したセンサデータ(磁気データ、加速度データ、角速度データ)をメモリ部130に順次保存して収集する通常動作を実行する(ステップS102)。この通常動作において収集されたセンサデータは、例えばユーザの動作や運動状態、移動軌跡等に関する情報を算出する際に用いられる。
このような通常動作において、電子機器100を一定の周辺磁場が存在する環境で使用している場合、上述したように、地磁気センサ112が周辺磁場の影響を受けるため、取得された磁気データに対して予めメモリ部130等に保存されているオフセット値に基づく補正を行うことにより、電子機器100を基準とする正確な方位を算出する。一方、ユーザが電子機器100を携帯(又は装着)して運動したり移動したりすることにより、電子機器100の周辺磁場が強くなるような変化が生じた場合には、電子機器100内の電子部品や金属パッケージ等が着磁することになる。これにより、地磁気センサ112は、電子機器100内の電子部品等から発生する磁界と、検出対象である本来の地磁気とが合成された磁界を検出することになり、メモリ部130等に予め保存されているオフセット値を用いた磁気データの補正では、周辺磁場の影響を除去することができず、磁気データに基づいて算出される方位が実際の(正確な)方位とは異なってしまうことになる。
そこで、本実施形態においては、収集されたセンサデータに基づいて、地磁気センサ112の周辺磁場の影響を除去するためのオフセット値を補正するキャリブレーション処理を実行する必要があるか否かを判定する(ステップS104)。このキャリブレーション処理を実行する必要があるか否かを判定する手法は特に限定されない。一例として、演算回路部120は、地磁気センサ112により取得される磁気データを監視し、電子機器100が使用される位置や地域における平均的又は標準的な磁気データ(基準値データ)に対して、所定の閾値範囲を逸脱する状態が継続して検出された場合には、現在の地磁気センサ112のオフセット値は適切でなく、地磁気センサ112のキャリブレーション処理を実行する必要があると判定する(ステップS104のYes)。あるいは、電子機器100において自律航法やGPS測位法等により、ユーザの移動状態を検出するアプリケーションの実行中に、演算回路部120は、地磁気センサ112により取得された磁気データにより算出された方位のずれ量が閾値範囲を逸脱する状態が継続して検出された場合には、現在の地磁気センサ112のオフセット値は適切でなく、キャリブレーション処理を実行する必要があると判定する(ステップS104のYes)。一方、現在の地磁気センサ112のオフセット値が適切であると判定された場合には、演算回路部120は、ステップS102の通常動作を継続する(ステップS104のNo)。
ステップS104において、地磁気センサ112のキャリブレーション処理が必要であると判定された場合には、演算回路部120は、以下に示す一連のキャリブレーション処理を実行する。
まず、ユーザが電子機器100を携帯(又は装着)することにより、電子機器100を任意の位置や場所に任意の姿勢で固定した場合、例えば図7に示すように、絶対座標系の3次元座標空間において、電子機器100は重力軸方向である垂直方向軸Vに対して傾斜角αとなる姿勢で固定されるものとする。そして、電子機器100の向きの変化は、例えば図7に示す3次元座標空間において、水平方向(すなわち、垂直方向軸Vに垂直な水平平面内、又は、水平平面に平行な面内)の移動によってなされるものとする。これにより、垂直方向軸Vに対する電子機器100の姿勢は、電子機器100を垂直方向軸Vの周りに回転した場合と同様に、傾斜角αで一定に保たれる。ここで、電子機器100の向きの変化は、少なくとも電子機器100が水平平面内でどの方向を向いているかが検出できるものであればよいので、電子機器の傾斜角αは、例えば0°(垂直方向軸Vに並行)であってもよい。
演算回路部120によりキャリブレーション処理が実行されると、センサ部110の地磁気センサ112、加速度センサ114、角速度センサ116は所定のサンプリングレートでセンサデータを取得する(ステップS106)。取得したセンサデータは、メモリ部130の所定の記憶領域に保存される。そして、演算回路部120は、少なくとも地磁気センサ112により所定数以上の磁気データが取得されたか否かを判定し(ステップS108)、所定数以上の磁気データが取得されていない場合には、ステップS106のセンサデータを取得する動作を継続する。
次いで、所定数以上の磁気データが取得された場合には、演算回路部120は、各磁気データが後述する特定の平面Fb上、又は、当該特定平面Fbの近傍に分布しているか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、垂直方向軸Vに対する電子機器100の姿勢(傾斜角α)を一定に保持しつつ電子機器100を水平方向に移動させて、その向きを変化させた場合、各姿勢において地磁気センサ112により取得された磁気データは、理論的には、例えば図8に示すように、半径Raの球面Saと、特定の平面Fbとの交差によって形成される断面形状である円周Cb(第2の分布軌跡)上に分布する。ここで、電子機器100を水平方向に移動させて向きを変化させる動作は、ユーザが電子機器100を携帯(又は装着)して通常の運動や移動を行うことにより、特に意識することなく実行されるものである。また、図8に示す地磁気センサ112のセンサ座標系において、Sz軸と、円周Cbの中心座標Pbを通り、特定平面Fbに垂直な軸とがなす角(すなわち、特定平面Fbの傾き)は、図7に示した垂直方向軸Vに対する電子機器100の姿勢を規定する傾斜角αに対応する。
図8に示した特定平面Fb上の円周Cbは、電子機器100を垂直方向軸Vの周りに理想的な状態で回転させた場合の磁気データの分布を示すものである。実際には、地磁気センサ112により取得される磁気データには、人間の動作や周辺環境に起因するばらつきが生じるため、図8に示した理論的な円周Cbに対して、磁気データが3次元的にばらついて分布する。
そこで、本実施形態においては、取得した磁気データのうち、特定平面Fb上に分布しているとみなせる磁気データを以下のような手法により判別して取捨選択する。具体的には、演算回路部120は、図9に示すように、各磁気データについて特定平面Fbへの垂線を引いて、特定平面Fbまでの距離(垂線距離)が所定の閾値Hth以下であるか否かを判定する。演算回路部120は、垂線距離が閾値Hth以下である場合には、当該磁気データに対応する座標点は特定平面Fb上に存在(分布)しているとみなして、その磁気データを選択して取得する。一方、垂線距離が閾値Hthより大きい場合には当該磁気データに対応する座標点は特定平面Fb上には存在(分布)していないとみなす。ここで、垂線距離を判定する基準となる閾値Hthを適切に設定することにより、平面Fbのごく近傍に位置する磁気データの座標点のみが特定平面Fb上に存在するものとみなされる。
ステップS108、S110において、地磁気センサ112により所定数以上の磁気データが取得され、図8に示すように、取得された磁気データのうちの特定平面Fb上に円周状に分布しているとみなせる磁気データから、演算回路部120は、統計的手法を用いて、磁気データが分布する円周Cbの中心座標Pbを推定する(ステップS112)。以下に、統計的手法として、最小二乗法を用いた推定(算出)方法について説明する。
具体的には、図8に示すセンサ座標系において、特定平面Fb上の磁気データ(x,y,z)の分布軌跡である円周Cbの中心座標Pb(Xb,Yb,Zb)及び円周Cbの半径Rbからなる球は、次の(11)式で表される。
(x−Xb)+(y−Yb)+(z−Zb)=Rb ・・・(11)
また、上記球面Saに交差する特定平面Fbは、次の(12)式の方程式で表される。ここで、a、b、c、dは係数である。
ax+by+cz+d=0 ・・・(12)
(12)式において、中心座標Pb(Xb,Yb,Zb)は上記特定平面Fb上にあるので、次の(13)式が成り立つ。
aXb+bYb+cZb+d=0
Zb=−(aXb+bYb+d)/c ・・・(13)
(11)式及び(13)式から次の(14)式が成り立つ。
Figure 2017166895
特定平面Fb上に分布する磁気データM(x,y,z)から円周Cbの中心座標Pb(Xb,Yb,Zb)までの距離dは次の(15)式で表される。
Figure 2017166895
ここで、次の(16)式のように、距離dの二乗値と半径Rbの二乗値との差を、推定誤差εと定義する。
ε=d −Rb ・・・(16)
さらに、次の(17)式のように、推定誤差εの二乗総和値Sumを定義する。そして、この二乗総和値Sumが最小となるような中心座標Pb(Xb,Yb,Zb)を算出する。
Sum=Σε ・・・(17)
次いで、演算回路部120は、メモリ部130から、上述した基準情報格納処理においてメモリ部130に格納されている基準情報のうちの、キャリブレーション処理の実行期間中に特定平面Fb上の磁気データを取得した際の電子機器100の姿勢に該当する磁気データ群を読み出す(ステップS114)。ここで、キャリブレーション処理の実行期間中の電子機器100の姿勢は、上述したように、図7に示した絶対座標系の3次元座標空間において、垂直方向軸Vに対して電子機器100を傾斜角αとなる姿勢で固定して水平方向に移動させて向きを変化させた場合に、各向きの姿勢において取得した磁気データの分布軌跡に対応する。
次いで、演算回路部120は、メモリ部130から読み出した磁気データ群に対して、図8に示した特定平面Fb上の磁気データの分布軌跡である円周Cbの中心座標Pbを推定する方法と同様の統計的手法を用いて、図10に示すように、着磁していない状態(着磁前)において上記の磁気データ群が分布する球面S上の円周C(第1の分布軌跡)の中心座標P(X,Y,Z)及び半径Rを推定する(ステップS116)。ここで、地球上の地磁気の大きさ(強さ)は、地磁気の測定場所により異なる。そのため、図10に示す着磁前と着磁後の磁気データの分布を示す円周Cにおける半径Rと、円周Cbにおける半径Rbとの比例関係に基づいて、着磁後の球面Saの中心点Paを示すベクトルPPa(図中、太点線矢印で示す)は次の(21)式で表される(ステップS118)。
Figure 2017166895
この(21)式により表されるベクトル成分は、着磁による地磁気センサ112のオフセット値に相当する。演算回路部120は、この中心点Paを示す座標値(中心座標)を、着磁後のオフセット値(オフセットベクトル)として設定し(ステップS120)、メモリ部130に保存することにより、地磁気センサ112のオフセット値を更新する(ステップS122)。
次いで、演算回路部120は、地磁気センサ112により取得された磁気データに対して、メモリ部130に保存された、更新されたオフセット値を用いて補正を行うことにより、電子機器100を基準とする方位を算出する(ステップS124)。ここで、演算回路部120は、ステップS102に戻って、電子機器100の通常動作として方位算出処理を実行するものであってもよい。
なお、図6に示したフローチャートにおいては図示を省略したが、演算回路部120は、上述した一連の処理動作の実行中、処理動作を中断又は終了させる入力操作や電子機器100の動作状態の変化を常時監視して、当該入力操作や状態変化を検出した場合には、処理動作を強制的に終了する。具体的には、演算回路部120は、ユーザによる動作電源の遮断操作や、電源供給部150における電池残量の低下、実行中の機能やアプリケーションの異常等を検出して、一連の処理動作を強制的に中断して終了する。
また、上述した一連の処理動作においては、ステップS104において地磁気センサ112により取得された磁気データや、磁気データに基づいて算出された方位を監視して、オフセット値が適切ではないと判定された場合に、ステップS106以降のキャリブレーション処理を実行する制御方法を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子機器100の電源が投入されて起動した直後に、ステップS106以降に示したキャリブレーション処理を自動的かつ強制的に実行して、オフセット値を更新した状態で、磁気データや方位情報を使用するアプリケーションを実行するものであってもよい。
このように、本実施形態においては、事前情報格納処理において、事前に、検出される磁気データにオフセット(誤差)が含まれていない状態(着磁していない状態)の地磁気センサ112を、全天球の複数の異なる方向に向けて取得した磁気データと、各方向に向けたときの電子機器100の姿勢情報とを、相互に関連付けた基準情報がメモリ部130に格納される。そして、着磁後のキャリブレーション処理において、まず、電子機器100を垂直方向軸を基準として傾斜角αとなる姿勢で一定に保った状態で、電子機器100の向きを変化させた際に取得した磁気データが、半径Raの球面Saと特定の平面Fbとの交差によって形成される円周Cb上に分布することを利用して、統計的手法により円周Cbの中心座標Pbが推定される。次いで、オフセット補正時の電子機器100の姿勢に該当する磁気データ群を、メモリ部130に格納されている基準情報から読み出し、当該磁気データ群が球面Sの円周C上に分布することを利用して、統計的手法により円周Cの中心座標Pが推定される。次いで、推定された着磁後の中心座標Pb、及び、基準情報から抽出された着磁前の中心座標Pに基づいて、着磁後の地磁気センサ112のオフセット値が算出される。
これにより、本実施形態においては、オフセットが含まれていない着磁前の状態の地磁気センサについて、姿勢情報と磁気データを関連付けた基準情報を保持しておくことにより、着磁後に取得した磁気データと、そのときの姿勢に基づいて基準情報から抽出した着磁前の磁気データに基づいて、地磁気センサのオフセット値を補正するキャリブレーション処理を、ユーザに特に意識させることなくバックグラウンドで実行することができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザに特定の動作や操作等の負担を強いることなく、地磁気センサのキャリブレーション処理(オフセット補正)を自動で実行して、正確な方位を算出することができる。
なお、本実施形態においては、地磁気センサ112のキャリブレーション処理において、最小二乗法を用いて磁気データが分布する円周の中心座標を算出する方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、円周状に分布する磁気データに基づいて中心座標を算出するものであれば、他の周知の手法を適用するものであってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とを含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
[1]
電子機器において、
前記電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、
前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、
複数の第1の磁気データと複数の第2の磁気データとに基づいて前記地磁気センサのオフセット値を取得するオフセット値算出部を有する演算回路部と、
を備え、
前記複数の第1の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される前記磁気データであり、
前記複数の第2の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときの前記地磁気センサによる複数の前記磁気データと、前記複数の姿勢の各々であるときの前記センサデータに基づく複数の姿勢情報と、を互いに対応付けて有する基準情報から抽出される前記磁気データであることを特徴とする電子機器。
[2]
前記オフセット値算出部は、
前記基準情報における前記複数の磁気データの分布の、前記複数の軸方向を座標軸とする3次元座標空間での球の中心点である第1の球の中心座標と、前記基準情報における前記複数の磁気データのうちの、前記電子機器が前記複数の特定の姿勢であるときの複数の特定の磁気データの、前記3次元座標空間で円形に分布している第1の分布軌跡の第1の円の中心座標及び半径と、前記第1の磁場環境において、前記電子機器が前記複数の特定の姿勢であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データの、前記3次元座標空間で円形に分布している第2の分布軌跡の第2の円の中心座標及び半径と、に基づいて、前記地磁気センサの前記オフセット値を取得することを特徴とする[1]に記載の電子機器。
[3]
前記オフセット値算出部は、
前記第1の球の中心座標と、前記第1の円の中心座標及び半径と、前記第2の円の中心座標及び半径と、に基づいて、前記第1の磁場環境において前記電子機器が前記複数の姿勢の各々である場合に前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データが前記3次元座標空間で分布すると推定される球の中心点を第2の球の中心座標として推定し、
前記第1の球の中心座標と前記第2の球の中心座標との差分を前記地磁気センサの前記オフセット値として取得することを特徴とする[2]に記載の電子機器。
[4]
前記オフセット値算出部は、
前記モーションセンサから出力される加速度データに基づいて算出される重力方向の座標軸を基準にして、前記第1の磁場環境において、前記電子機器を一定の傾きを保持した状態で前記電子機器の向きを変化させたときに前記地磁気センサから出力された複数の前記磁気データに対して、所定の統計的手法を用いて前記第2の分布軌跡の中心点を算出し、
前記電子機器を一定の傾きを保持した状態で前記電子機器の向きを変化させたときに前記モーションセンサから出力される角速度データにより規定される前記電子機器の姿勢に基づいて前記基準情報から抽出された前記姿勢に関連付けられた複数の前記磁気データに対して、前記統計的手法を用いて前記第1の分布軌跡の中心点を算出することを特徴とする[2]又は[3]に記載の電子機器。
[5]
前記演算回路部は、前記地磁気センサの前記オフセット値が適切であるか否かを判定するオフセット値判定部を、さらに有し、
前記オフセット値判定部において、前記オフセット値が適切でないと判定されたときに、前記オフセット値算出部における前記オフセット値の算出が実行されることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の電子機器。
[6]
前記基準情報における前記姿勢情報は、前記電子機器を全天球における複数の異なる方向に向けたときの前記電子機器の姿勢を規定する情報を有していることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載の電子機器。
[7]
電子機器におけるセンサ較正方法であって、
前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得し、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときに前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出し、
前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得する、
ことを特徴とするセンサ較正方法。
[8]
電子機器におけるセンサ較正プログラムであって、
前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
コンピュータに、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得させ、
前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が、前記複数の特定の姿勢を含む複数の特定の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときの前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出させ、
前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得させる、
ことを特徴とするセンサ較正プログラム。
100 電子機器
110 センサ部
112 地磁気センサ
114 加速度センサ
116 角速度センサ
120 演算回路部
130 メモリ部

Claims (8)

  1. 電子機器において、
    前記電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、
    前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、
    複数の第1の磁気データと複数の第2の磁気データとに基づいて前記地磁気センサのオフセット値を取得するオフセット値算出部を有する演算回路部と、
    を備え、
    前記複数の第1の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される前記磁気データであり、
    前記複数の第2の磁気データは、前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときの前記地磁気センサによる複数の前記磁気データと、前記複数の姿勢の各々であるときの前記センサデータに基づく複数の姿勢情報と、を互いに対応付けて有する基準情報から抽出される前記磁気データであることを特徴とする電子機器。
  2. 前記オフセット値算出部は、
    前記基準情報における前記複数の磁気データの分布の、前記複数の軸方向を座標軸とする3次元座標空間での球の中心点である第1の球の中心座標と、前記基準情報における前記複数の磁気データのうちの、前記電子機器が前記複数の特定の姿勢であるときの複数の特定の磁気データの、前記3次元座標空間で円形に分布している第1の分布軌跡の第1の円の中心座標及び半径と、前記第1の磁場環境において、前記電子機器が前記複数の特定の姿勢であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データの、前記3次元座標空間で円形に分布している第2の分布軌跡の第2の円の中心座標及び半径と、に基づいて、前記地磁気センサの前記オフセット値を取得することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記オフセット値算出部は、
    前記第1の球の中心座標と、前記第1の円の中心座標及び半径と、前記第2の円の中心座標及び半径と、に基づいて、前記第1の磁場環境において前記電子機器が前記複数の姿勢の各々である場合に前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データが前記3次元座標空間で分布すると推定される球の中心点を第2の球の中心座標として推定し、
    前記第1の球の中心座標と前記第2の球の中心座標との差分を前記地磁気センサの前記オフセット値として取得することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記オフセット値算出部は、
    前記モーションセンサから出力される加速度データに基づいて算出される重力方向の座標軸を基準にして、前記第1の磁場環境において、前記電子機器を一定の傾きを保持した状態で前記電子機器の向きを変化させたときに前記地磁気センサから出力された複数の前記磁気データに対して、所定の統計的手法を用いて前記第2の分布軌跡の中心点を算出し、
    前記電子機器を一定の傾きを保持した状態で前記電子機器の向きを変化させたときに前記モーションセンサから出力される角速度データにより規定される前記電子機器の姿勢に基づいて前記基準情報から抽出された前記姿勢に関連付けられた複数の前記磁気データに対して、前記統計的手法を用いて前記第1の分布軌跡の中心点を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の電子機器。
  5. 前記演算回路部は、前記地磁気センサの前記オフセット値が適切であるか否かを判定するオフセット値判定部を、さらに有し、
    前記オフセット値判定部において、前記オフセット値が適切でないと判定されたときに、前記オフセット値算出部における前記オフセット値の算出が実行されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器。
  6. 前記基準情報における前記姿勢情報は、前記電子機器を全天球における複数の異なる方向に向けたときの前記電子機器の姿勢を規定する情報を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子機器。
  7. 電子機器におけるセンサ較正方法であって、
    前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
    前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得し、
    前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が前記複数の特定の姿勢を含む複数の姿勢の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときに前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出し、
    前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得する、
    ことを特徴とするセンサ較正方法。
  8. 電子機器におけるセンサ較正プログラムであって、
    前記電子機器は、該電子機器の周辺の磁場を検出して、複数の軸方向の磁気データとして出力する地磁気センサと、前記電子機器の姿勢に対応するセンサデータを出力するモーションセンサと、を有し、
    コンピュータに、
    前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けている第1の磁場環境において前記電子機器が前記センサデータに基づいて複数の特定の姿勢の各々であると検出されるときに前記地磁気センサから出力される複数の第1の磁気データを取得させ、
    前記地磁気センサが前記周辺の磁場の影響を受けていない第2の磁場環境において前記電子機器が、前記複数の特定の姿勢を含む複数の特定の各々であるときに前記地磁気センサから出力される複数の前記磁気データと前記電子機器が前記複数の姿勢であるときの前記センサデータに基づく姿勢情報とを対応付けて有する基準情報から、前記第2の磁場環境で前記電子機器が前記複数の特定の姿勢の各々であるときの複数の第2の磁気データを抽出させ、
    前記複数の第1の磁気データと前記複数の第2の磁気テータとに基づいて、前記地磁気センサのオフセット値を取得させる、
    ことを特徴とするセンサ較正プログラム。
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