JP2017171909A - 油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子を水に分散するための色材分散剤、および水溶性インキ - Google Patents
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Abstract
Description
芳香族構造は油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子への親和性を高めカルボン酸塩は水に対する親和性を高める。
前記共重合体塩を、油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子の分散剤とすることにより水中で安定なコロイドとすることができる。
また、末端に開始剤由来の窒素が存在すること、および、アミド基やニトリル基、アミジン基、イミダゾリン基などのアゾ基以外の窒素を持つアゾ系開始剤の使用によりさらに油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子(特に含窒素染料、顔料)への親和性がさらに高まる。
また、上記態様に係る色材分散剤および水溶性インキによれば、分子量をある程度小さくし分子数を増やし、共重合体末端の数を増加させているので、油溶性染料への親和性が高まる。
本発明の一実施形態に係る色材分散剤は、アゾ系開始剤で重合された芳香族ビニル単量体単位と不飽和カルボン酸単量体単位とを有する共重合体のアルカリ塩を備える。
本実施形態に係る色材分散剤においては、油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子を水に分散するための分散剤として、芳香族ビニル単量体と不飽和カルボン酸単量体の共重合体のアルカリ塩を使用することができる。
芳香族構造は油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子への親和性を高めカルボン酸塩は水に対する親和性を高める。
前記共重合体塩を、油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子の分散剤とすることにより水中で安定なコロイドとすることができる。
すなわち、本実施形態に係る色材分散剤においては、共重合体の末端の少なくとも一方に窒素が存在することが好ましい。
すなわち、本実施形態に係る色材分散剤においては、アゾ系開始剤は、官能基として、アゾ基に加えて、アミド基、ニトリル基、アミジン基およびイミダゾリン基のうち少なくとも一つをさらに有していてもよい。
本発明の一実施形態に係る水溶性インキは上記色材分散剤と、油溶性染料あるいは親油性顔料微粒子を含んだ分散液に、水性溶媒、樹脂、界面活性剤、その他の添加剤などを加えて均一に混合することにより製造できる。
例えば、表面張力調整剤、ヒドロトロープ剤、pH調整剤、粘度調整剤、防錆剤、酸化防止剤、還元防止剤、光安定剤、キレート化剤、消泡剤等である。
本実施形態に係る色材分散剤において用いられる共重合体の単量体の質量比率の範囲は、共重合体を構成する全ての構成単位を100質量部としたとき、(芳香族ビニル単量体(芳香族ビニル単量体単位))の質量比率をnと表し、(不飽和カルボン酸単量体(不飽和カルボン酸単量体単位))の質量比率をmと表したとき、以下に示す比率の範囲である。
(芳香族ビニル単量体)n‐(不飽和カルボン酸単量体)m
n:5〜74
m:25〜50
ただし、n+m≦100である。
すなわち、本実施形態に係る色材分散剤においては、前記共重合体のうちの、前記芳香族ビニル単量体単位の質量比率をnと表し、前記不飽和カルボン酸単量体単位の質量比率をmと表したとき、nが5〜74であり、mが25〜50であり、n+m≦100であってもよい。
なお、特性を妨げない範囲でその他の単量体を含めてもよい。
本実施形態に係る色材分散剤において、原料として用いられる芳香族ビニル単量体としては、スチレン、アルキルスチレン、アリールスチレン、ハロゲン化スチレン、アルコキシスチレン、アルキルスチレンの具体例としては、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、o−n−プロピレンスチレン、m−n−プロピルスチレン、p−n−プロピルスチレン、o−イソプロピルスチレン、m−イソプロピルスチレン、p−イソプロピルスチレン、m−n−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、4−ブテニルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、メシチルスチレン等が挙げられる。
ハロゲン化スチレンの具体例としては、o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、o−メチル−p−フルオロスチレン等が挙げられる。
不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。不飽和スルホン酸モノマーとして具体的には、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸エステル単量体としては、単官能(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(n−プロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−(n−プロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)プロピル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
不飽和カルボン酸エステルは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る色材分散剤において用いられる開始剤としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
具体的には、2,2’−azobis〔N−(2−propenyl)−2−metylpropionamide〕、1−〔(1−Cyano−1−methylethyl)azo〕formamide、1,1’−azobis(cyclohexane−1−carbonitrile)、2,2’−azobis(2−methylbutyronitrile)、2,2’−azobis(isobutyronitrile)、2,2’−azobis(2,4−dimethylvaleronitrile)、2,2’−azobis(4−methoxy−2,4−dimethylvaleronitrile)、Dimethyl 2,2’−azobis(isobutyrate)、2,2’−azobis〔2−(2−imidazolin−2−yl)propane〕、2,2’−azobis(2−amidinopropane)dihydrochloride、2,2’azobis(N−butyl−2−methylpropionamide)、2,2’−azobis〔N−(2−propenyl)−2−methylpropionamide〕等のアゾ系開始剤が挙げられる。
本実施形態に係る色材分散剤において用いられる共重合体の分子量の範囲としては、ポリスチレン換算の重量平均分子量で、2,000〜100,000、好ましくは4,000〜70,000、さらに好ましくは6,000〜30,000がより好ましい。
共重合体の重量平均分子量を2,000以上にすることにより、共重合体の末端に開始剤由来の窒素数が多くなり、かつ立体反発も得られ油溶性染料に対する親和性が良好になり、分散安定性が良い。
共重合体の重量平均分子量が100,000以下であると、共重合体の末端に開始剤由来の窒素が存在し、また高分子量化による立体反発が強く起こり、油溶性染料に親和し分散安定化が良好となる。
上記分子量範囲(2,000〜100,000)である場合、本実施形態に係る色材分散剤は、特に構造中に窒素を持つアゾ染料やアゾ顔料に対して有効である。
本実施形態において用いられる顔料、油溶性染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料いずれであってもよい。
キャボット社製BlackPearlsL、MOGUL−L、および、Regal400R,660R,330R、ならびに、Monarch880,900,1000,1300,1400;
デグッサ社製ColorBlackFW1、ColorBlackFW2、ColorBlackFW200、ColorBlack18、ColorBlackS160、ColorBlackS170、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、SpecialBlack6、SpecialBlack550、およびPrintex35,45,55,85,95,U,140U,V,140V;
三菱化学製No.25,33,40,45,47,552,900,970,2200B,2300,および2400B,MCF−88,MA600,MA77,MA8,MA100,MA230,およびMA220などが挙げられる。
C.I.ソルベントイエロー1,2,3,13,14,19,21,22,29,36,37,38,39,40,42,43,44,45,47,62,63,71,74,76,79,81,82,83:1,85,86,88,151;
C.I.ディスパースイエロー3,7,8,23,39,51,54,60,71,86,114,163などが挙げられる。
C.I.ソルベントレッド8,27,35,36,37,38,39,40,49,58,60,65,69,81,83:1,86,89,91,92,97,99,100,109,118,119,122,127,218;
C.I.ピグメントバイオレット19;
C.I.ディスパースレッド1,11,15,50,53,55,55:1,59,60,65,70,74,75,91,92,93,145,146,152,154,158,179,190,190:1,191,207,239,240,302,343;
C.I.ディスパースバットレッド41;
C.I.ディスパースバイオレット8,17,23,27,28,29,36,57などが挙げられる。
C.I.ソルベントブルー11,14,24,25,26,34,36,37,38,39,42,43,44,45,48,52,53,55,59,63,67,70,83,105,111;
C.I.ディスパースブルー19,26,26:1,35,55,56,58,60,64,64:1,72,72:1,81,81:1,91,95,108,131,141,145,165,359;
C.I.バットブルー4,60,63などが挙げられる。
C.I.ディスパースブラウン2などが挙げられる。
本発明の水性色材分散液を製造するために使用する分散機は特に限定されないが、例えば、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター、マイクロフルイタイザー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェーカー、ロールミル、石臼式ミル、超音波分散機等が挙げられ、分散体を製造するために通常に使用されるあらゆる分散機や混合機を使用することができる。
本実施形態で使用する水は顔料の分散媒である。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。
水は単独で使用してもよいし、水と水溶性溶剤からなる混合溶媒でもよい。
アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、等のケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−メトキシエタノール、等のアルコール類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、N’−メチルピロリドン,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類;ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、およびこれらと同族のジオールなどのジオール類;ラウリン酸プロピレングリコールなどのグリコールエステル;ジエチレングリコールモノエチル、ジエチレングリコールモノブチル、ジエチレングリコールモノヘキシルの各エーテル、プロピレングリコールエーテル、ジプロピレングリコールエーテル、およびトリエチレングリコールエーテルを含むセロソルブなどのグリコールエーテル類;あるいは、スルホラン;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリドンなどのラクタム類;グリセリンおよびその誘導体など、水溶性有機溶剤として知られる他の各種の溶剤などを挙げることができる。
またこのとき使用する水溶性有機溶剤は、後工程で脱溶剤等の必要がないことから、高沸点の水溶性有機溶剤が好ましい。
これらの水溶性有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
前記界面活性剤は、表面張力等のインク特性を調整するために添加する。このために添加することのできる界面活性剤は特に限定されるものではなく、各種のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、これらの中では、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
例えば、日本曹達製ベストサイド300、500、600など、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンゾチアゾール系、二トリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルプロムアセテート系、無機塩系などの化合物が挙げられる。
<製造例1>
フラスコに、あらかじめスチレン(St) 35部、メタクリル酸15部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部、メチルエチルケトンを233部仕込み、窒素を供給し10分間バブリングを行い、系中を脱気した。
フラスコ内が80℃になるよう加温し、フラスコ内温 80℃に維持しながら、スチレン35部、メタクリル酸15部を2時間かけて滴下し、滴下終了後20時間反応を行い、固化、解砕工程を経て、樹脂粉体を得た。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例1の重量平均分子量(Mw)は9500であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)に変えた以外は同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例2の重量平均分子量(Mw)は9000であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)に変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例2の重量平均分子量(Mw)は、8000であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)に変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例4の重量平均分子量(Mw)は、10000であった。
フラスコに、あらかじめスチレン(St)5部、メタクリル酸25部、アクリル酸2−エチルヘキシル20部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部、メチルエチルケトンを233部仕込み、窒素を供給し10分間バブリングを行い、系中を脱気した。
フラスコ内が80℃になるよう加温し、フラスコ内温 80℃に維持しながら、スチレン5部、メタクリル酸25部、アクリル酸2−エチルヘキシル20部、を2時間かけて滴下し、滴下終了後20時間反応を行い、固化、解砕工程を経て、樹脂粉体を得た。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例5の重量平均分子量(Mw)は、9500であった。
フラスコに、あらかじめスチレン(St)15部、メタクリル酸20部、アクリル酸ブチル15部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部、メチルエチルケトンを233部仕込み、窒素を供給し10分間バブリングを行い、系中を脱気した。
フラスコ内が80℃になるよう加温し、フラスコ内温80℃に維持しながら、スチレン15部、メタクリル酸20部、アクリル酸ブチル15部、を2時間かけて滴下し、滴下終了後20時間反応を行い、固化、解砕工程を経て、樹脂粉体を得た。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例6の重量平均分子量(Mw)は、9500であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)をジメチル2,2’−アゾビス(イソブチレート)に変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例7の重量平均分子量(Mw)は9400であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライドに変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例8の重量平均分子量(Mw)は8200であった。
フラスコに、あらかじめスチレン(St) 35部、メタクリル酸15部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)3部、メチルエチルケトンを233部仕込み、窒素を供給し10分間バブリングを行い、系中を脱気した。
フラスコ内が80℃になるよう加温し、フラスコ内温 80℃に維持しながら、スチレン35部、メタクリル酸15部を2時間かけて滴下し、滴下終了後20時間反応を行い、固化、解砕工程を経て、樹脂粉体を得た。重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例9の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
製造例1の2,2’‐アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を4,4’‐アゾビス(4シアノペンタノイックアシッド)に変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った結果、重合率約100%の樹脂粉体が得られた。
製造例10の重量平均分子量(Mw)は9500であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を過酸化ベンゾイルに変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体となった。
比較製造例1の重量平均分子量(Mw)は、9000であった。
製造例1の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)をターシャリーブチルパーオキシ2エチルヘキサノエートに変えた以外は、製造例1と同様の操作を行った。重合率約100%の樹脂粉体となった。
比較製造例2の重量平均分子量(Mw)は、9500であった。
<色材分散樹脂水溶液の作製>
フラスコに、上記製造例または比較製造例により得られた色材分散樹脂、苛性カリ(水酸化カリウム)、純水を、以下の表1に示す組成にて混合し、70℃3時間撹拌することにより、25%の色材分散樹脂水溶液が得られた。
以下の表2に示すように、<色材分散樹脂水溶液の作製>の項で得られた色材分散樹脂水溶液と各成分とを、0.2mm径ガラスビーズ200gとともに配合し、ダイノーミル(シンマルエンタープライゼス製)により3,000rpm 10時間分散処理を行った。
以下の表3に示すように、<水性色材分散液の組成>の項で得られた水性色材分散液と表3に記した材料とを混合し、1時間撹拌することで、以下に示す実施例および比較例に係るインキ組成物を得た。
なお、実施例および比較例に係るインキ組成物は、調製時に、ろ紙(No5CADVANTEC社製)にて吸引ろ過し粗大粒子などを除いた。
粒子径測定においては、動的光散乱法粒子測定装置(大塚電子製 FPAR−1000)により平均粒子径を測定した。
表4〜6中の数値の単位は、平均粒子径(nm)である。
60℃7日間静置による保存安定性試験におけるインク組成物の保存安定性評価基準は以下に示す通りである。
A:(保存安定性試験後の平均粒子径−インキ作製直後の平均粒子径)/(保存安定性試験後の平均粒子径)×100%において、5%未満であった。
B:(保存安定性試験後の平均粒子径−インキ作製直後の平均粒子径)/(保存安定性試験後の平均粒子径)×100%において、5%以上8%未満であった。
C:(保存安定性試験後の平均粒子径−インキ作製直後の平均粒子径)/(保存安定性試験後の平均粒子径)×100%において、8%以上15%未満であった。
D:(保存安定性試験後の平均粒子径−インキ作製直後の平均粒子径)/(保存安定性試験後の平均粒子径)×100%において、15%以上であった。
評価基準B以上で、保存安定性に優れていると判定される。
製造例1より得た色材分散樹脂を用いて、上記<水性色材分散液の組成>の項に示す組成にて水性色材分散液を得て、上記<水溶性インキ組成>の項に示す組成により、実施例1の水溶性インキを得た。
ろ紙(No5CADVANTEC社製)にて吸引ろ過し粗大粒子などを除いた。
動的光散乱法粒子測定装置(大塚電子製 FPAR−1000)により平均粒子径を測定したところ、91nmとなった。
実施例1に係る水溶性インキは、60℃7日間静置による保存安定性試験において、粒子径95nmとなり、保存安定性良好となった。
以降、実施例2〜9は、実施例1と同様の手順により、製造例2〜9より得た色材分散樹脂を使用し、水性色材分散液2〜9を調製し、各水溶性インキを作製したことを意味する。
実施例2〜9に係る水溶性インキは、60℃7日間静置による保存安定性試験において、保存安定性良好となった。
製造例1より得た色材分散樹脂を用いて、上記<水性色材分散液の組成>の項に示す組成にてC.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ディスパースブルー60に変え、同様の手順により水性色材分散液を得て、上記<水溶性インキ組成>の項に示す組成により、実施例10の水溶性インキを得た。
ろ紙(No5CADVANTEC社製)にて吸引ろ過し粗大粒子などを除いた。
動的光散乱法粒子測定装置(大塚電子製 FPAR−1000)により平均粒子径を測定したところ、92nmとなった。
実施例10に係る水溶性インキは、60℃7日間静置による保存安定性試験において、粒子径96nmとなり、保存安定性良好となった。
実施例11では、実施例1と同様の手順により、製造例10より得た色材分散樹脂を使用し、水性色材分散液11を調製し、実施例11の水溶性インキを作製した。
動的光散乱法粒子測定装置により平均粒子径を測定したところ、94nmとなった。
表5に示すように、実施例11の水溶性インキは、60℃7日間静置による保存安定性試験において、粒子径が97nmであり、保存安定性良好であった。
過酸化ベンゾイル使用し製造した色材分散樹脂を使用し所定の工程を経て作製した水溶性インキは、粒子径が162nmとなった。
また、比較例1に係る水溶性インキは、保存安定性試験において、213nmとなり保存安定性が悪かった。
過酸化ラウロイルを使用し製造した色材分散樹脂を使用し所定の工程を経て作製した水溶性インキは、粒子径が173nmとなった。
また、比較例2に係る水溶性インキは、保存安定性試験において、254nmとなり保存安定性が悪かった。
分子量が3,000の色材分散樹脂を使用し所定の工程を経て作製した水溶性インキは、粒子径が187nmとなった。
また、比較例3に係る水溶性インキは、保存安定性試験においては、312nmとなり保存安定性が悪かった。
色材分散樹脂の代わりに汎用スチレン−アクリル樹脂(D−BASF社製のジョンクリル690、重量平均分子量16,500)を使用し所定の工程を経て作製した水溶性インキは、粒子径が143nmとなった。
また、比較例4に係る水溶性インキは、保存安定性試験においては、167nmとなり保存安定性が悪かった。
Claims (7)
- 色材分散剤であって、
アゾ系開始剤で重合された芳香族ビニル単量体単位と不飽和カルボン酸単量体単位とを有する共重合体のアルカリ塩を備える、
色材分散剤。 - 前記共重合体の末端の少なくとも一方に窒素が存在する、請求項1に記載の色材分散剤。
- 前記アゾ系開始剤は、アゾ基以外の窒素を備える、請求項1または2に記載の色材分散剤。
- 前記アゾ系開始剤は、アミド基、ニトリル基、アミジン基およびイミダゾリン基のうち少なくとも一つをさらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の色材分散剤。
- 前記共重合体の重量平均分子量が2000〜100000の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の色材分散剤。
- 前記共重合体のうちの、前記芳香族ビニル単量体単位の質量比率をnと表し、前記不飽和カルボン酸単量体単位の質量比率をmと表したとき、nが5〜74であり、mが25〜50であり、n+m≦100である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の色材分散剤。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の色材分散剤と、
油溶性染料および親油性顔料微粒子のうち少なくとも一つと、を含む
水溶性インキ。
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