以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
以下に示す説明において、距離測定装置10の検出部115、取得部120、補正部130、天候情報生成部150、走行判定部160、およびサーバ60の選択部620は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。距離測定装置10の検出部115、取得部120、補正部130、天候情報生成部150、走行判定部160、およびサーバ60の選択部620は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る距離測定装置10の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る距離測定装置10は、出力部110、取得部120、および補正部130を備える。出力部110は、光を出力する。取得部120は、光が対象物体で反射された反射光の強度波形を示す反射パターンを取得する。補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。参照パターンは、反射光の強度波形を示すパターンである。以下に詳しく説明する。
出力部110は、たとえばレーザ光源である。また、出力部110が出力する光はパルス光である。
距離測定装置10はさらに検出部115を備える。検出部115は、フォトダイオード等の受光素子を受光部として含んで構成される。検出部115の受光部は出力部110の近傍に設けられ、反射光の強度を検出する。そして、検出部115は、検出した強度に基づき、時間に対する受光強度を示す反射パターンを示す情報を生成する。反射パターンを示す情報は、時間と光の強度との関係を示すグラフやテーブル等である。出力部110および検出部115はたとえば取得部120に制御されて反射パターンを示す情報を生成する。
検出部115は、出力部110から出射された光112が対象物体20で反射された反射光を受光する。反射パターンは、その反射光の強度波形を示す。なお強度波形は、出力部110から光112が出射されてから反射光が検出されるまでの時間と反射光の強度の関係を示す。
図2は、距離測定装置10と対象物体20および光112の関係を示す図である。距離測定装置10は、距離測定装置10から対象物体20までの距離を測定する装置である。出力部110の出射口から出射された光112は対象物体20で反射されて距離測定装置10に向かって戻る。そして、反射光が検出部115に入射し、反射光の強度が検出される。ここで、検出部115は、出力部110から光112が出射されてから反射光が検出されるまでの時間を測定する。そして、検出部115は、その時間と反射光強度の関係を示す情報を、反射パターンを示す情報として生成する。反射パターンには対象物体20で反射された反射光に由来するピークが現れる。そして、出力部110から光112が出射されてからその反射光が検出部115に入射するまでの時間に、光112の速度を乗ずることにより、距離測定装置10から対象物体20までの往復距離が算出される。反射パターンにおけるピーク位置は、出力部110から光112が出射されてからその反射光が検出部115に入射するまでの時間に対応し、すなわち距離測定装置10からの距離に対応する。距離測定装置10はたとえばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)装置である。
ここで、距離測定装置10による屋外での距離測定において、雨や霧、雪などにより距離測定装置10と対象物体20の間に粒子22が浮遊すると、ノイズの原因となる。すなわち、出力部110から出力された光112が対象物体20に到達する前に粒子22にあたり、反射または散乱される。そして、粒子22で反射された反射光もまた、検出部115に入射し、反射パターンに反映される。そうすると、反射パターンには対象物体20に由来する対象ピーク以外のノイズピークが現れ、それらの判別は難しい。また、粒子22での反射や散乱によって、対象物体20からの反射光の強度が低下したり、ピーク形状が変形したりすることがある。
図3は、反射パターンの例を示す図である。本図の例では、反射パターンにはノイズに由来するノイズピーク41と、対象物体20に由来する対象ピーク42が含まれている。しかし、実際には、反射パターンにおいて、どれがノイズピーク41でありどれが対象ピーク42であるかは不明である。また、天候が反射パターンに及ぼす影響は天候によって異なり、ノイズピーク41および対象ピーク42の形状はそれぞれ、天候に応じて異なりうる。
本実施形態に係る距離測定装置10では、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。すなわち、反射パターンからノイズピーク41を低減し、距離測定の制度を向上させることができる。
図1に戻り、本実施形態に係る距離測定装置10は記憶部140をさらに備える。本図の例では、記憶部140は距離測定装置10に備えられているが、記憶部140は距離測定装置10とは別途設けられたメモリ等であってもよい。本実施形態において、記憶部140には予め複数の参照パターンを示す情報が保持されている。参照パターンは、天候毎に設けられており、天候に対応した反射光の強度波形を示す。また、複数の参照パターンは、天候の程度毎に設けられていてもよい。
参照パターンは、予め距離が既知の対象物体20に対して光112を出射して得た反射光の強度波形である。参照パターンを示す情報は時間と光の強度との関係を示すグラフやテーブル、数式等であり、予め天候毎に取得し、記憶部140に保持させておくことができる。参照パターンにおいて複数のピークが含まれる場合、対象物体20との既知の距離に基づいて、対象ピークとノイズピークとを判別できる。そして、参照パターンを示す情報には、参照パターンに含まれる各ピークの属性を示す情報が含まれている。ピークの属性を示す情報とは、すなわち、そのピークが対象ピークであるか、ノイズピークであるかを示す情報である。複数のピークの内、たとえば、既知の距離に最も近い位置を示すピークを対象ピークとし、その他のピークをノイズピークとして属性を認定する。
各ピークはたとえば、ピークが現れている時間帯によって特定される。または、各ピークは、ピークデータにより特定されても良い。各ピークがピークデータにより特定される場合、参照パターンを示す情報は複数のピークデータを含んで構成される。各ピークデータは、時間に対する光の強度の一つのピークを示すデータであり、たとえばグラフやテーブル、数式等であり得る。各ピークデータには、上記のようなピークの属性を示す情報が付随している。そして参照パターンは、複数のピークデータが示すピークの重ね合わせで表される。予め測定して得た強度波形に対し、所定の関数でフィッティングを行うことで、ピークを分離し、複数のピークデータを生成できる。
本実施形態において、参照パターンは少なくともノイズピークを含む。また、参照パターンは、ノイズピークと対象ピークの両方を含んでも良い。参照パターンがノイズピークのみを含む場合、予め測定して得た強度波形に対し、上記のように各属性のピークを認定した上で、対象ピークを削除することにより参照パターンが得られる。たとえば、各ピークが時間帯によって特定される場合、対象ピークの属性を有するピークの時間帯の強度をゼロとする。また、各ピークがピークデータにより特定される場合、ノイズピークの属性を有するピークのピークデータのみを重ね合わせることで参照パターンが得られる。
取得部120は、検出部115から反射パターンを示す情報を取得する。そして、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。補正部130がノイズを低減する方法についての詳細は後述する。
図4は、本実施形態に係る距離測定方法の流れを例示するフローチャートである。本距離測定方法は、取得工程S10および補正工程S20を含む。取得工程S10では、出力部110から出力された光112の反射光の強度波形を示す反射パターンを取得する。補正工程S20では、反射パターンが取得された時の天候に対応する参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。各工程について以下に詳しく説明する。
取得工程S10では、出力部110から光112が出射され、その反射光を検出部115で検出する。そして、検出部115で生成された反射パターンを示す情報を、取得部120が取得する。なお、検出部115には対象物体20に反射された光が入射すると見込まれる時間にのみ検出を行うよう、ゲート手段が設けられていてもよい。そうすることにより、外光や対象物体20以外の物体からの反射光に由来するノイズを低減することができる。
図5は、本実施形態に係る補正工程S20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態において、記憶部140は、上記の通り、天候毎の反射光の強度波形を示す複数の参照パターンを保持する。複数の参照パターンは、それぞれ、少なくともノイズに由来するノイズピークを含む。補正部130は、反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択する(ステップS201)。そして、補正部130は、選択された参照パターンのノイズピークを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(ステップS203)。
また、本図の例において、補正部130は、ステップS201の後、ステップS203の前に、ノイズピークの位置を調整する(ステップS202)。各ステップの処理内容について、以下に詳しく説明する。
まず、補正部130は、記憶部140から複数の参照パターンを読み出す。そして、マッチング処理により、複数の参照パターンと反射パターンを比較し、反射パターンと最も形状が近い参照パターンを選択する(ステップS201)。そうすることにより、補正部130は、その時の天候に対応した参照パターンを選択し、用いることができる。
図6は、反射パターンと参照パターンの例を示す図である。本図において、反射パターンを実線、参照パターンの例を破線で示している。参照パターンはノイズピーク43と対象ピーク44を含む。参照パターンを選択する方法は特に限定されないが、ここではたとえば、ピークの数、位置、強度、半値幅、および対称性の少なくとも一つを特徴点とし、各参照パターンと、反射パターンとの特徴点の一致度合いを求める(マッチング処理)。そして、一致度合いが最も高い参照パターンを選択する。また、各参照パターンと反射パターンとの、各時間における差を算出し、それらの差の全時間範囲での積算値を求める。そして、積算値が最も小さい参照パターンを選択するようにしてもよい。
なお、参照パターンがノイズピークのみを含む場合、反射パターンのうちノイズピークが現れることが想定される時間帯域のみを対象としてマッチング処理を行っても良い。たとえば、予め定められた基準時間よりも前の時間帯域のみを対象とすることができる。
図7は、本実施形態に係る補正工程S20の処理について説明するための図である。図7(a)は、反射パターンを示す図であり、図7(b)は、選択された参照パターンのノイズピーク43を示す図であり、図7(c)は、反射パターンから選択された参照パターンのノイズピーク43を差し引いた出力パターンである。出力ピークを用いて距離を算出ることで、距離測定の精度を向上させることができる。
補正部130は、参照パターンのノイズピーク43を抽出し、ノイズピークの位置を調整する(ステップS202)。すなわち、補正部130は、選択した参照パターンに含まれるピークのうち、図7(b)のようにノイズピークの属性を有するピークを抽出し、抽出したノイズピーク43の位置を調整する。
ここで、参照パターンからノイズピークを抽出したデータは以下のように生成することができる。たとえば、参照パターンにおける各ピークが上記したように時間帯によって特定される場合、参照パターンのうち対象ピークの属性を有するピークの時間帯の強度をゼロとする。また、各ピークがピークデータにより特定される場合、ノイズピークの属性を有するピークのピークデータのみを重ね合わせる。
反射パターンにおけるノイズピークと参照パターンにおけるノイズピークは必ずしも一致するとは限らない。そのときの実際の天候や対象物体20との距離に応じて、参照パターンのノイズピークとは異なるパターンが反射パターンのノイズピークとして生じ得る。そこで、ノイズピークの位置を調整することにより、反射パターンのノイズをより低減することができる。
図8は、本実施形態に係るノイズピークの位置を調整する工程(ステップS202)の流れを例示するフローチャートである。ステップS202において、補正部130はまず、反射パターンと、抽出したノイズピーク43との時間ごとの差分を算出し、全時間分を積算する(ステップS2021)。次いで、補正部130は、得られた差分の積算値が予め定められた基準値以下であるか否かを判定する(ステップS2022)。積算値が基準値以下であると判定された場合(ステップS2022のYes)、その時のノイズピーク43の位置を最終的なノイズピーク位置として決定する(ステップS2023)。一方、積算値が基準値を超えると判定された場合(ステップS2022のNo)、差分の積算値に予め定められた補正係数を乗じた値をノイズピーク43の時間に加算する(ステップS2026)。すなわち、ノイズピーク43の位置をシフトさせる。ここで、補正係数は正の値でも負の値でもあり得る。また、基準値および補正係数は、事前の試験により適切な値を求め、記憶部140に記憶させておき、補正部130がそれを読み出して用いることができる。
そして、再度、反射パターンと、ノイズピーク43との差分の積算値を求め(ステップS2021)、ノイズピーク位置が決定されるまで処理を繰り返す。また、フロー(ここで、ステップS2021からステップS2026までを一つのフローと呼ぶ。)の繰り返しの中で、ステップS2022の後、ステップS2026の前には、以下の処理を行う。すなわち、差分の積算値が基準値を超える場合(ステップS2022のNo)、補正部130は、差分の積算値が今回のフローにおいて前回のフローでのステップS2022の判定時よりも小さくなったか否かを判定する(ステップS2024)。そして、小さくなったと判定された場合(ステップS2024のYes)、上記したステップS2026に移る。一方、小さくなったと判定されなかった場合(ステップS2024のNo)、補正係数の符号を反転した上で(ステップS2025)、ステップS2026に移る。差分の積算値が大きくなったにもかかわらず同じ補正係数を用いてノイズピーク43をシフトさせた場合、より差分の積算値が大きくなっていく可能性があるからである。
図5および図7に戻り、次いで補正部130は、ノイズピーク43を、ステップS202で決定された位置で反射パターンから差し引くことにより、図7(c)に示すようにノイズを低減する(ステップS203)。具体的には、参照パターンからノイズピークが抽出され、ステップS202において時間が調整されたデータの各時間の反射光強度を、反射パターンの各時間の反射光強度から減算する。こうして、反射パターンのノイズが低減された出力パターンが得られる。
なお、ノイズを低減した後の反射パターンを複数積算してもよい。そうすることにより、距離測定精度をより向上させることができる。
なお、ステップS202の処理においては、反射パターンの対象ピークを低減することが無いよう、参照パターンのノイズピークの位置範囲を制限してもよい。たとえば、予め対象ピークが位置する見込みの高い位置範囲以外に候補位置範囲を定めておき、ステップS2026においてその候補位置範囲外にノイズピーク位置がシフトされそうになった場合には、補正係数の符号を逆転させるようにする。
なお、ステップS202の処理においては、ノイズピーク43の高さや半値幅を、ノイズピーク43の位置と同様の方法で調整してもよい。
なお、参照パターンは、出力部110の光112の出射口から対象物体20までの距離毎に設けられていてもよい。その場合でも上記と同様に補正部130は反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択できる。参照パターンが、距離毎に設けられている場合、上記の様にノイズピーク43の位置を調整するステップS202を行わなくてもよい。距離毎の参照パターンを示す情報は、予め既知の各距離の対象物体20に対して測定して得られ、記憶部140に保持させることができる。
距離測定装置10において、出力部110は、光112の出力方向を走査し、取得部120は、走査中の反射パターンを複数取得してもよい。そうすることにより、対象物体20の形状と位置を認識することができる。
以上、本実施形態によれば、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係る補正工程S20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法と同じである。
本実施形態に係る距離測定装置10において、補正部130は、反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択し(ステップS211)、反射パターンのうち、選択された参照パターンの対象ピークに対応するピークより先に検出されたピークをノイズとして低減する(ステップS212)。以下に詳しく説明する。
本実施形態において、参照パターンは少なくとも対象ピークを含む。また、参照パターンは、ノイズピークと対象ピークの両方を含んでも良い。参照パターンが対象ピークのみを含む場合、予め測定して得た強度波形に対し、第1の実施形態で説明したように各属性のピークを認定した上で、ノイズピークを削除することにより参照パターンが得られる。たとえば、各ピークが時間帯によって特定される場合、ノイズピークの属性を有するピークの時間帯の強度をゼロとする。また、各ピークがピークデータにより特定される場合、対象ピークの属性を有するピークのみを用いて参照パターンが得られる。
距離測定装置10は、第1の実施形態と同様に取得工程S10を行う。そして、補正部130は、補正工程S20において、以下の処理を行う。
補正部130は、第1の実施形態のステップS201と同様に、記憶部140に保持された複数の参照パターンから反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択する(ステップS211)。
次いで、補正部130は、選択された参照パターンのうち属性が対象ピークであるピークを抽出する。そして、反射パターンのうち、抽出された参照パターンの対象ピークに対応するピークを選択する。たとえば、補正部130は、反射パターンに含まれるピークのうち、参照パターンの対象ピークとピーク位置が最も近いピークを、対応するピークとして選択する。
そして、補正部130は、反射パターンの選択されたピークより手前にあるピークをノイズピークとみなして低減する。選択されたピークより手前にあるピークとは、選択されたピークより先に検出されたピーク、すなわち、強度波形において、光112の出射から受光までの時間が、選択されたピークよりも短いピークである。ノイズピークとみなしたピークを低減する方法としては、ピーク強度をゼロとする方法、または、ピーク強度に予め定められた倍率(たとえば0.1倍や0.01倍)を乗ずる方法等がある。
なお、参照パターンは、出力部110の光112の出射口から対象物体20までの距離毎に設けられていてもよい。
以上、本実施形態においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に係る距離測定装置10の構成例を示すブロック図であり、図11は、本実施形態に係る補正工程S20の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法と同じである。
本実施形態に係る距離測定装置10は、反射パターンが取得される時点の天候を示す情報を生成する天候情報生成部150をさらに備える。補正部130は、天候情報に基づいて、複数の参照パターンから、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを選択する(ステップS231)。そして、補正部130は、選択された参照パターンのノイズピークを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(ステップS233)。本実施形態に係る参照パターンは、少なくともノイズに由来するノイズピークを含む。
天候情報生成部150は、取得部120が反射パターンを取得する時点の、距離測定装置10が対象物体20を測定する場所の、天候を示す天候情報を生成する。天候情報は、晴れ、雨、霧、雪、曇り等の天候を示す情報のほか、雨、雪、霧の程度を示す情報をさらに含んでもよい。天候情報生成部150は、たとえば通信網を介して天候を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて、天候情報を生成できる。具体的には、気象情報提供サービスのサーバにアクセスして得た情報から、天候情報を生成できる。また、天候情報生成部150は、距離測定装置10の近傍に配置された温度センサから温度を示す情報を取得したり、照度センサから照度を示す情報を取得したりすることで天候を判定し、天候情報を生成してもよい。
本実施形態において、取得部120は、第1の実施形態と同様に取得工程S10を行う。そして、補正部130は、補正工程S20として以下の処理を行う。
まず、補正部130は、天候情報生成部150から、天候情報を取得する。そして、補正部130は、記憶部140に保持された複数の参照パターンのうち、天候情報が示す天候に対応する参照パターンを選択する(ステップS231)。そして、補正部130は、第1の実施形態のステップS202と同様に参照パターンのノイズピーク43を抽出し、ノイズピークの位置を調整する(ステップS232)。次いで、補正部130は、第1の実施形態のステップS203と同様に、反射パターンからノイズピーク43を差し引くことにより、ノイズを低減する(ステップS233)。
なお、本実施形態において、参照パターンは出力部110の光112の出射口から対象物体20までの距離毎に設けられていてもよい。その場合、参照パターンは、ノイズピークと、対象物体20に由来する対象ピークとを含む。距離毎の参照パターンを示す情報は、予め既知の各距離の対象物体20に対して測定して得られ、記憶部140に保持させることができる。各天候に対応する参照パターンには、その天候において、距離毎に取得された複数の参照パターンが含まれる。参照パターンが距離毎に設けられている場合、上記の様にノイズピーク43の位置を調整するステップS232を行わなくてもよい。
図12は、本実施形態において、参照パターンが距離毎に設けられている場合の補正工程S20の流れを例示するフローチャートである。この場合、補正部130は、上記のステップS231において、天候情報に基づいて、記憶部140に記憶された複数の参照パターンから反射パターンが取得された時の天候に対応した複数の参照パターンを抽出する。そして、天候に対応した複数の参照パターンから、反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択する(ステップS234)。そして、選択された参照パターンのノイズピークを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(ステップS233)。ここで、ステップS234では、第1の実施形態に係るステップS201と同様にして、反射パターンに最も近い形状の参照パターンを選択することができる。
以上、本実施形態においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
(第4の実施形態)
図13は、第4の実施形態に係る距離測定装置10の構成例を示すブロック図であり、図14は、本実施形態に係る距離測定方法の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法と同じである。
本実施形態において、記憶部140は、天候毎の反射光の強度波形を示す複数の予備パターンを保持する。出力部110は移動体50に取り付けられており、取得部120は、移動体50が停止している時の、光112の反射光の強度波形を示すテストパターンを取得する。補正部130は、テストパターンと予備パターンとを用いて参照パターンを生成する(参照パターン生成工程S30)。移動体50はたとえば車両である。以下に詳しく説明する。
反射パターンにおけるノイズピークの形状は、実際の天候や環境に応じて異なる。そこで、距離測定装置10が実際に取得したテストパターンから参照パターンを生成して用いることにより、反射パターンのノイズをより低減することができる。
本実施形態では、記憶部140は、参照パターンの代わりに予備パターンを予め記憶している。予備パターンは、天候毎に設けられており、天候に対応した反射光の強度波形を示す。また、複数の予備パターンは、天候の程度毎に設けられていてもよい。複数の予備パターンは、それぞれ、少なくとも対象物体20に由来する対象ピークを含む。また、複数の予備パターンは、それぞれ、対象ピークとノイズピークを含んでいても良い。
予備パターンは、予め距離が既知の対象物体20に対して光112を出射して得た反射光の強度波形である。予備パターンを示す情報は時間と光の強度との関係を示すグラフやテーブル、数式等であり、予め天候毎に取得し、記憶部140に保持させておくことができる。予備パターンにおいては、対象物体20との既知の距離に基づいて、対象ピークとノイズピークとを判別できる。そして、予備パターンを示す情報には、予備パターンに含まれる各ピークの属性を示す情報が含まれている。ピークの属性を示す情報とは、すなわち、そのピークが対象ピークであるか、ノイズピークであるかを示す情報である。複数のピークの内、たとえば、既知の距離に最も近い位置を示すピークを対象ピークとし、その他のピークをノイズピークとして属性を認定する。
各ピークはたとえば、ピークが現れている時間帯によって特定される。または、各ピークは、ピークデータにより特定されても良い。各ピークは、ピークデータにより特定される場合、予備パターンを示す情報は複数のピークデータを含んで構成される。各ピークデータは、時間に対する光の強度の一つのピークを示すデータであり、たとえばグラフやテーブル、数式等であり得る。各ピークデータには、上記のようなピークの属性を示す情報が付随している。この場合、予備パターンは、複数のピークデータが示すピークの重ね合わせで表される。予め測定して得た強度波形に対し、所定の関数でフィッティングを行うことで、ピークを分離し、複数のピークデータを生成できる。
本実施形態において、予備パターンは少なくとも対象ピークを含む。また、予備パターンは、ノイズピークと対象ピークの両方を含んでも良い。予備パターンが対象ピークのみを含む場合、予め測定して得た強度波形に対し、上記のように各属性のピークを認定した上で、ノイズピークを削除することにより参照パターンが得られる。たとえば、各ピークが時間帯によって特定される場合、ノイズピークの属性を有するピークの時間帯の強度をゼロとする。また、各ピークがピークデータにより特定される場合、対象ピークの属性を有するピークのピークデータのみを用いて参照パターンが得られる。
図15は、テストパターンの取得方法の例について説明するための図である。本実施形態に係る距離測定装置10は、移動体50に取り付けられており、移動体50の走行状態を判定する走行判定部160をさらに備える。そして、走行判定部160が、移動体50が停止していると判定した時に、取得部120はテストパターンを取得する。走行判定部160は、たとえば移動体50の速度計の出力を取得し、速度が予め定められた基準速度以下である状態(たとえば速度が0km/hである状態)が予め定められた所定の時間継続した場合に、移動体50が停止していると判定する。
赤信号等で移動体50が停止すると、走行判定部160は、移動体50が停止していると判定し、取得部120がテストパターンを取得する。取得部120は出力部110および検出部115を制御してテストパターンをたとえば以下の方法で取得する。まず、出力部110は、移動体50の前方の他の移動体51に対して光112を出射する。そして、たとえば移動体51が車両である場合、移動体51に取り付けられたナンバープレート511に反射させた反射光を検出部115が受光する。そして、検出部115は、反射パターンを示す情報と同様にしてテストパターンを示す情報を生成する。生成されたテストパターンを示す情報を取得部120が取得する。光112をナンバープレート511で反射させることにより充分な反射率で光112を反射させ、検出部115において移動体51からの充分な反射光強度を得られる。
図16は、本実施形態に係る参照パターン生成工程S30の流れを例示するフローチャートである。また、図17は、本実施形態に係る参照パターンの生成方法を説明するための図である。図17(a)は、テストパターンの例であり、図17(b)は、予備パターンの例であり、図17(c)は、生成された参照パターンの例である。
本実施形態に係る距離測定装置10は、天候情報生成部150を備え、天候情報生成部150は、テストパターンが取得される時点の天候を示す天候情報を生成する。複数の予備パターンは、それぞれ、少なくとも対象物体20に由来する対象ピーク46を含む。補正部130は、天候情報に基づいて、複数の予備パターンからテストパターンが取得された時の天候に対応した予備パターンを選択する(ステップS303)。また、補正部130は、選択された予備パターンの対象ピークを、テストパターンから差し引くことにより参照パターンを生成する(ステップS304)。そして、補正部130は、生成した参照パターンを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(補正工程S20)。参照パターンを生成する方法を含め、以下に本実施形態に係る距離測定方法の詳細を説明する。
走行判定部160は、距離測定装置10が取り付けられた移動体50が走行しているか否かをモニターする(ステップS301)。そして、移動体50がたとえば赤信号で停車すると、走行判定部160は、移動体50が停止したと判定する(ステップS301のYes)。
走行判定部160が、移動体50が停止したと判定したとき、取得部120は、上記したようにテストパターンを示す情報を取得する(ステップS302)。また、補正部130は、天候情報生成部150からテストパターンが取得された時の天候情報を取得し、記憶部140から、複数の予備パターンを読み出す。そして、補正部130は、複数の予備パターンから、天候情報が示す天候に対応する予備パターンを選択する(ステップS303)。
そして、補正部130は、テストパターン(たとえば図7(a))から、選択した予備パターンの対象ピーク46(たとえば図7(b))を差し引いて参照パターン(たとえば図7(c))を得る(ステップS304)。そうすることにより、実際に測定されたテストパターンに基づくノイズピークを含む参照パターンが得られる。補正部130は、生成した参照パターンを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(補正工程S20)。生成した参照パターンを反射パターンから差し引く方法は、第1の実施形態に係るステップS203と同様に行える。また、第1の実施形態のステップS202と同様にして、参照パターンの位置を調整した上で、反射パターンから差し引いても良い。
なお、初めの参照パターンが生成されるまでは、記憶部140に記憶された予備パターンを参照パターンとして用い、第1の実施形態から第3の実施形態までのうちいずれかの方法で反射パターンのノイズを低減しても良い。その場合、予備パターンはノイズピークおよび対象ピークを含む。
なお、停車時における移動体50と前方の移動体51との距離はある程度定まった距離であるため、その距離に対応する予備パターンを予め記憶部140に記憶させておくことで、テストパターンと予備パターンの対象ピークの位置がある程度近くなる。よって、予備パターンを差し引いてノイズピークのみの参照パターンを得やすくなる。
また、本実施形態においては、距離測定装置10が移動体50に取り付けられている例について説明したが、距離測定装置10は必ずしも移動体50に取り付けられていなくても良い。
以上、本実施形態においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
加えて、本実施形態においては、補正部130は、テストパターンと予備パターンとを用いて参照パターンを生成する。したがって、距離測定装置10が実際に取得したテストパターンを基に、反射パターンのノイズをより低減することができる。本実施形態において、距離測定装置10は、移動体50が走行している間に反射パターンを取得し、周囲の物体との距離を測定できる。
図18は、本実施形態に係る参照パターン生成工程S30の変形例の流れを例示するフローチャートである。本変形例に係る距離測定方法は、以下に説明する点を除いて第4の実施形態に係る距離測定方法と同じである。
本実施形態において、天候情報が、雪を示す情報であるとき、取得部120は、複数のテストパターンを取得する。そして、補正部130は、複数のテストパターンを積算して(ステップS311)、最も強度が高いピークを選択し(ステップS312)、少なくともひとつのテストパターンから当該ピークに対応するピークを除去することにより参照パターンを生成する(ステップS313)。
天候が雪の場合、雪の粒子は霧などの水滴に比べると大きく、光112を良く反射する。また、雪の粒子同士の間隔は比較的大きく、光112が当たる確率は霧などに比べて低い。したがって、雪での反射は生じたり生じなかったりすると共に、粒子22による反射位置や対象ピークの形状も場合によって異なる。さらには、テストパターンがノイズピークを含まない場合もあり得る。よって、一つのテストパターンのみを取得しても、有効な参照パターンを生成できない場合がある。
本変形例に係る距離測定方法では、複数のテストパターンを積算して最も強度が高いピークを選択し、少なくともひとつのテストパターンから当該ピークに対応するピークを除去することにより参照パターンを生成する。したがって、雪の場合でも参照パターンを生成して精度良く距離を測定できる。
図18を参照し、本変形例に係る参照パターン生成工程S30について説明する。本変形例の参照パターン生成工程S30では、まず、第4の実施形態と同様にステップS301を行う。そして、移動体50が停止していると判定された場合、取得部120は、天候情報生成部150から天候情報を取得し、天候が雪か否かを判定する(ステップS310)。天候が雪でない場合(ステップS310のNo)、第4の実施形態のステップS302〜ステップS304と同様にして参照パターンが生成される。
一方、天候が雪である場合(ステップS310のYes)、取得部120は、複数回の光112の出力により複数のテストパターンを取得して、積算する(ステップS311)。複数のテストパターンが積算されることにより、不特定の位置に出現する雪の粒子22に起因するノイズピークが低減され、対象ピークのみの強度が高く現れたパターンが得られる。次いで、補正部130は、積算して得られたパターンのうち、最も強度が高いピークを選択する(ステップS312)。選択されたピークの位置は、各テストパターンにおける対象ピークの位置とおよそ同じである。そして、補正部130は、取得した複数のテストパターンのうち、ひとつのテストパターンから、選択されたピークに対応するピークを除去することにより、参照パターンを生成する(ステップS313)。選択されたピークに対応するピークとは、すなわち、そのテストパターンにおいて、選択されたピークの位置と最も近い位置のピークである。また、ステップS313で用いるテストパターンは、選択されたピークに対応するピークに加えて、一つ以上のノイズピークが含まれるものとする。そうすることにより、ノイズピークを含む参照パターンを得られる。
なお、本変形例に係る補正工程S20では、第1の実施形態のステップS202と同様にして、参照パターンの位置を調整した上で、反射パターンから差し引くことが好ましい。
以上、本変形例においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
加えて、本変形例においても、第4の実施形態と同様に、補正部130は、テストパターンと予備パターンとを用いて参照パターンを生成する。したがって、距離測定装置10が実際に取得したテストパターンを基に、反射パターンのノイズをより低減することができる。
また、本変形例においては、複数のテストパターンを積算して最も強度が高いピークを選択し、少なくともひとつのテストパターンから当該ピークに対応するピークを除去することにより参照パターンを生成する。したがって、雪の場合でも参照パターンを生成して精度良く距離を測定できる。
なお、第1の実施形態から第4の実施形態のいずれかにおいて、天候が雪である場合、参照パターンを用いず、複数の反射パターンを積算することにより、ノイズを低減してもよい。
(第5の実施形態)
図19は、第5の実施形態に係る参照パターン生成工程S30の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法は、以下に説明する点を除いて、第4の実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法と同じである。
本実施形態において、補正部130は、テストパターンに最も近い形状の予備パターンを選択する(ステップS322)。また、補正部130は、選択された予備パターンの対象ピークを、テストパターンから差し引くことにより参照パターンを生成する(ステップS304)。そして、補正部130は、生成した参照パターンを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(補正工程S20)。
本実施形態において、複数の予備パターンは、それぞれ、少なくとも対象物体20に由来する対象ピークを含む。また、複数の予備パターンは、それぞれ、対象ピークとノイズピークを含んでいても良い。本実施形態に係る距離測定装置10は、パターン形状に基づき複数の予備パターンから一つを選択するので、天候情報生成部150を備えていなくて良い。
図19を参照し、本実施形態に係る参照パターン生成工程S30について説明する。まず、第4の実施形態と同様に、ステップS301およびステップS302が行われる。次いで、補正部130は、複数の予備パターンを記憶部140から読み出し、取得されたテストパターンに最も近い形状の予備パターンを選択する(ステップS322)。ここで、補正部130は、第1の実施形態において反射パターンと最も形状が近い参照パターンを選択したステップS201と同様の方法で、テストパターンに最も近い形状の予備パターンを選択することができる。
次いで、補正部130は、第4の実施形態と同様に、テストパターンから、選択した予備パターンの対象ピーク46を差し引いて参照パターンを得る(ステップS304)。また、補正部130は、生成した参照パターンを、反射パターンから差し引くことによりノイズを低減する(補正工程S20)。
以上、本実施形態においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
加えて、本実施形態においては、補正部130は、テストパターンと予備パターンとを用いて参照パターンを生成する。したがって、距離測定装置10が実際に取得したテストパターンを基に、反射パターンのノイズをより低減することができる。
(第6の実施形態)
図20は、第6の実施形態に係る距離測定装置10の構成例を示すブロック図であり、図21は、本実施形態に係る距離測定装置10の使用方法を、その使用環境とともに示す図である。本実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法は、以下に説明する点を除いて、第4の実施形態または第5の実施形態に係る距離測定装置10および距離測定方法と同じである。
本実施形態に係る距離測定装置10は、通信網70を介してサーバ60に接続されており、通信部170をさらに備える。通信部170は、参照パターンが生成されたとき、位置および時刻を示す情報と共に参照パターンを示す情報をサーバ60に送信する。
また、本実施形態において、通信部170は、サーバ60に位置を示す情報を送信する。そして、通信部170がサーバ60から参照パターンを示す情報を受信したとき、補正部130は、その参照パターンを用いて反射パターンにおけるノイズを低減する。また、通信部170がサーバ60から参照パターンを受信できなかったとき、補正部130は、参照パターンを生成し、反射パターンから生成された参照パターンを差し引くことによりノイズを低減する。
通信部170は、通信網70を介して無線で情報を送受信するためのインタフェースである。そして、サーバ60は、通信網70を介して複数の距離測定装置10と情報を送受信できる。本実施形態に係る距離測定装置10はたとえば移動体50に取り付けられている。また、移動体50には、GPS(Global Positioning System)装置など、移動体50の位置(緯度、経度)が認識できる位置認識手段が設けられている。位置認識手段は移動体50の位置を示す情報を生成する。
本実施形態において、サーバ60は、距離測定装置10で生成された参照パターンを示す情報を受信して保持すると共に、位置情報等に照らして有効な参照パターンを他の距離測定装置10に提供する。このように、情報を共有することにより、各距離測定装置10は効率良く距離測定の精度を向上させることができる。
図22は、サーバ60の構成例を示すブロック図である。具体的にはサーバ60は、通信部610、選択部620および記憶部630を備える。通信部610は、通信網70を介して情報を送受信するためのインタフェースである。通信部610は距離測定装置10の通信部170から送信された参照パターンを示す情報を受信する。この参照パターンは、各距離測定装置10で生成されたパターンである。参照パターンを示す情報には、その参照パターンが生成された位置および時刻を示す情報が付随している。そして、受信された参照パターンを示す情報は、位置および時刻を示す情報と共に、記憶部630に格納される。
一方、通信部610が他の距離測定装置10から位置情報を伴う参照パターン送付の要求を受信した場合、選択部620はその位置情報と要求を受信した時刻に照らして、有効な参照パターンを記憶部630から選択する。有効な参照パターンの選択においては、選択部620は参照パターンに付随した位置を示す情報と、要求に付随した位置情報とを比較して、それらの示す位置が充分に近いか否かを判定する。たとえば、二つの位置の距離が予め定められた基準距離以下である場合、充分に近いと判定される。また、選択部620は、参照パターンに付随した時刻を示す情報と、要求を受信した時刻とを比較して、それらの時刻が充分に近いか否かを判定する。たとえば、二つの時刻の差が予め定められた基準時間以下である場合、充分に近いと判定される。ここで、基準距離および基準時間を示す情報は、記憶部630に予め保持されており、選択部620がそれを読み出して用いることができる。
選択部620は記憶部630に保持された複数の参照パターンのそれぞれについて上記の判定を行い、位置および時刻の両方が充分に近いと判定された参照パターンを選択する。なお、複数の参照パターンについて、位置および時刻の両方が充分に近いと判定された場合には、位置が最も近い参照パターンを選択する。または、時刻が最も近い参照パターンを選択する。
サーバ60は、選択部620で選択された参照パターンを示す情報を、要求を送信した距離測定装置10に対して送信する。要求を送信した距離測定装置10は、参照パターンを示す情報をサーバ60から受信し、ノイズの低減に用いることができる。
一方、選択部620において、位置および時刻の両方が充分に近いと判定された参照パターンが存在しなかった場合、サーバ60は、要求を送信した距離測定装置10に対して、参照パターンを提供できない旨を示す情報を送信する。参照パターンを受信できなかった距離測定装置10は、第4の実施形態または第5の実施形態のいずれかで説明した方法を用いて、自ら参照パターンを生成し、ノイズを低減する。
図23は、本実施形態に係る距離測定方法の流れを例示するフローチャートである。本実施形態に係る距離測定装置10が行う処理について以下に説明する。距離測定装置10は、通信部170を介してサーバ60に移動体50の位置を示す情報を送信する(ステップS401)。位置を示す情報を受信したサーバ60は、上記の通り、参照パターンを選択して距離測定装置10に返信し、距離測定装置10がそれを受信する(ステップS402のYes)。または、サーバ60は、参照パターンを提供できない旨を示す情報を送信する(ステップS402のNo)。
通信部170がサーバ60から参照パターンを示す情報を受信したとき(ステップS402のYes)、受信した参照パターンを用いて第4の実施形態または第5の実施形態と同様に取得工程S10および補正工程S20が行われる。
一方、通信部170がサーバ60から参照パターンを受信できなかったとき(ステップS402のNo)、第4の実施形態または第5の実施形態と同様に参照パターン生成工程S30、取得工程S10および補正工程S20が行われる。また、生成された参照パターンが通信部170を介してサーバ60に送信される(ステップS403)。
以上、本実施形態においても、補正部130は、反射パターンが取得された時の天候に対応した参照パターンを用いて、反射パターンにおけるノイズを低減する。したがって、天候に由来するノイズを低減し、測定精度を向上させることができる。
加えて、本実施形態においては、通信部170がサーバ60から参照パターンを示す情報を受信したとき、補正部130は、その参照パターンを用いて反射パターンにおけるノイズを低減する。このように情報を共有することにより、各距離測定装置10は効率良く距離測定の精度を向上させることができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
たとえば、上述の説明で用いたシーケンス図やフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。