JP2017175676A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電装置を取り付ける対象が人や動物の場合に、人や動物の活動によって生じる数Hz程度の低周波数で共振し、小型化が可能な発電装置を提供する。【解決手段】発電装置が、固定端と可動端を有する錐体バネを備え、錐体バネの自由長とは反対側において可動端に取り付けた可動子を有し、可動子の振動により発電する発電部を備えた構造とすることで、低周波数で共振及び発電が可能で、小型の発電装置を構成することができた。【選択図】図1

Description

本発明は、発電装置に関し、特に可動子の振動運動により発電する発電装置に関する。
近年になって、光や熱、振動などの身の回りにある微小なエネルギーを電気エネルギーに変換して採集する環境発電(エナジーハーベスティング)技術が提案されてきている。環境発電技術を用いた発電装置を用いることで、例えば橋梁、ビル、動物、人などに発電装置を装着して各種電子機器の電力源とすることができる。これによって、電池交換や二次電池の充電を必要とせずに、様々な環境で自立型独立電源を確保して電子機器を長時間駆動させることが可能となる。
対象物の振動により発電を行うタイプの環境発電では、対象物が振動する周波数に共振する機構を用いて、振動による運動エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換するように設計される(特許文献1,2等)。このような共振タイプの環境発電は、共振周波数以外では発電効率が著しく劣るため、対象物の振動に発電装置の共振点を如何に合わせてQ値を下げるかが重要になってくる。
特開2014−050204号公報 特開2011−172351号公報
しかし、特に発電装置を取り付ける対象が人や動物の場合には、人や動物の活動によって生じる振動数が低く、数Hz程度(人の場合約1.9Hz程度)という特徴がある。バネと可動子を用いた共振の場合、バネ定数をk、可動子の質量をm、周波数をν、振幅をAとすると、振動のエネルギーEは

と表わされる。したがって、低周波の振動からできるだけ大きなエネルギーを採集するためには、可動子の質量mを大きくするか、低周波数で共振し振幅が大きくなるようにバネ定数kを小さくする必要がある。
しかし、可動子の質量mを大きくすることは、発電装置の小型化や可搬性を損なうため好ましくない。また、バネ定数kを小さくすると、可動子の質量mによるバネの変位量が大きくなるため、引張バネでは小型化が困難であり、圧縮バネでは座屈する問題があった。
図5は従来の引張バネを用いた可動子の振動について説明する模式図であり、図5(a)は引張バネに負荷をかけない状態での自由長L0を示し、図5(b)は可動子による変位と振幅を示している。引張バネ1に負荷をかけない状態での自由長L0とすると、引張バネ1の固定端1aを固定部2に固定し、可動端1bに可動子3を取り付けたときの重さでの変位量xと振幅A、振動に必要な全長L1は、図5(b)に示すように


の関係となる。このように従来の引張バネ1を用いた振動では、振幅Aを得るために必要な全長L1が大きくなってしまい、発電装置の小型化が困難であるという問題があった。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、数Hz程度の低周波数で共振し、小型化が可能な発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の発電装置は、固定端と可動端を有する錐体バネを備え、前記錐体バネの自由長とは反対側において前記可動端に取り付けた可動子を有し、前記可動子の振動により発電する発電部を備えることを特徴とする。
このような本発明の発電装置では、錐体バネの自由長と反対側に可動端を反転させて可動子を取り付けているため、振幅の中心位置と固定端との距離を小さくすることができ、振動に必要な全長を小さくして小型化を図ることが可能となる。
また本発明の一態様では、前記錐体バネと前記可動子による固有振動数は、0.1〜5Hzの範囲である。
また本発明の一態様では、前記錐体バネのバネ定数は0.005〜0.05N/mmの範囲である。
また本発明の一態様では、前記固定端は曲率半径の大きい側である。
また本発明の一態様では、前記可動子が磁石であり、前記磁石がコイルの内部で振動する。
また本発明の一態様では、前記可動子がコイルであり、前記コイルが磁石の近傍で振動する。
また本発明の一態様では、前記可動子がモーターであり、前記モーターの振動を回転運動に変換して前記モーターのシャフトを回転させる変換機構を備える。
本発明では、数Hz程度の低周波数で共振し、小型化が可能な発電装置を提供することができる。
第1実施形態における発電装置10を示す模式断面図である。 円錐バネ11と磁石13による振動について説明する模式図であり、図2(a)は円錐バネ11に負荷を加えていない状態での自由長を示し、図2(b)は円錐バネ11の固定端11aと可動端11bとを反転させた状態での振動を示している。 第2実施形態における発電装置20を示す模式断面図である。 第3実施形態における発電装置30を示す模式断面図である。 従来の引張バネを用いた可動子の振動について説明する模式図であり、図5(a)は引張バネに負荷をかけない状態での自由長L0を示し、図5(b)は可動子による変位と振幅を示している。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。図1は、本実施形態における発電装置10を示す模式断面図である。発電装置10は、錐体バネとなる円錐バネ11と、固定部12と、磁石13と、ガイド14と、底部15と、コイル16とを備えている。
円錐バネ11は、固定端11aから可動端11bにかけて線材の曲率半径が漸減するとともに、高さ方向に螺旋状に加工した部材である。ここで円錐バネ11と一般的な名称を用いているが、必ずしも円錐形状である必要はなく、曲率半径が漸減して高さ方向に螺旋状に形成されていればよく、円錐台形状や角錐形状などの種々の形状を採用することができる。また、ここでは固定端11a側の曲率半径が可動端11b側よりも大きい例を示したが、可動端11b側の曲率半径が固定端11a側よりも大きいとしてもよい。
円錐バネ11の固定端11aは固定部12の下面に固定されており、可動端11bは後述するように円錐バネ11の自由長とは反対側に反転されて磁石13が取り付けられている。固定端11aと可動端11bの他部材への取り付けは、接着剤等を用いるとしても良く、他の治具を介在させてもよい。
固定部12は、円錐バネ11の固定端11aを固定して吊り下げるための部材である。発電装置10において固定部12を設ける位置は限定されないが、発電装置10を構成する筐体の天面とすることで、振動に必要な距離を確保しつつ装置の小型化を図ることができる。
磁石13は、円錐バネ11の可動端11bに取り付けて吊り下げられ、円錐バネ11を振動させる可動子として機能する部材である。図1中では、上方である可動端11b側をN極とし下方である底部15側をS極とした例を示したが、N極とS極が逆向きであってもよい。発電装置10では、円錐バネ11のバネ定数kと磁石13の質量mによって決まる固有振動数Fnで、磁石13が振幅Aで上下方向に振動する。
発電装置10を人体に取り付けて人の活動による振動で環境発電をする場合には、固有振動数Fnが0.1〜5Hz、より好ましくは1〜3Hz、さらに好ましくは1.6〜2.2Hzの範囲となるように円錐バネ11のバネ定数kと磁石13の質量mを選定することが望ましい。また、発電装置10の可搬性を高めるためには、磁石13の質量は30〜100gの範囲であることが好ましく、固有振動数Fnと質量mの範囲に基づいて、円錐バネ11のバネ定数kは0.005〜0.05N/mmの範囲であることが好ましい。
ガイド14は、磁石13の振幅方向に延在されて、磁石13の振動方向を規制するための部材であり、ガイド14の上部は固定部12に接続され、下部は底部15に接続されている。図1ではガイド14が固定部12と底部15に接続された例を示したが、磁石13の振動方向を規制することが可能であればよく、磁石13の振幅Aの領域にのみ設けるとしてもよい。ガイド14の構造としては、磁石13の水平方向断面と略同一の断面を有する筒状部材であってもよく、磁石13の一部が接触して摺動するレール状部材であってもよい。
底部15は、磁石13の振幅領域よりも下方に位置してガイド14に取り付けられた部材である。発電装置10において底部15を設ける位置は限定されないが、発電装置10を構成する筐体の底面とすることで、振動に必要な距離を確保しつつ装置の小型化を図ることができる。また、底部15は必ずしも設ける必要はないが、ガイド14の下端に取り付けることで、磁石13が過大な振動によって通常使用での振幅領域を超えて移動することを防止するとともに円錐バネ11と磁石13とを保護することができる。
コイル16は、電気伝導性の巻線を所定の内径を有する筒状に巻回した部材であり、その中心軸が磁石13の振動方向と一致するように配置されている。これにより、磁石13はコイル16の内部で振動することになり、電磁誘導によって発電が行われる。
図1では図示を省略しているが、コイル16の巻線の両端は外部に延長されて回路部に電気的に接続され、整流回路や電圧変換回路、充電回路などにより二次電池への充電や、外部機器への電流供給が行われる。また、図1ではコイル16をガイド14とは別体として外側に配置した例を示したが、コイル16とガイド14を一体してもよく、ガイド14の内側に配置してもよい。また、コイル16を振動方向に沿って複数設ける構成としてもよい。
図2は、円錐バネ11と磁石13による振動について説明する模式図であり、図2(a)は円錐バネ11に負荷を加えていない状態での自由長を示し、図2(b)は円錐バネ11の固定端11aと可動端11bとを反転させた状態での振動を示している。
図2(a)に示したように、円錐バネ11は負荷を加えていない状態では自由長L0の長さであり、固定端11aを下方とし可動端11bを上方としている。この円錐バネ11を発電装置10に用いる際には、固定端11aと可動端11bとが同一面内となるまで円錐バネ11を上方から圧縮した後、可動端11bが固定端11aよりも下方となる位置にまで下方から引っ張って状態で可動端11bに磁石13を取り付ける。これにより、可動端11bは、円錐バネ11の自由長とは反対側にまで反転されて、磁石13の自重によって反転状態が維持される。
図2(b)に示すように、円錐バネ11の反転状態での振動は、自由長L0のときの円錐バネの可動端11bが固定端11aよりも上方であるから、磁石13の重さでの変位量をxとし、振幅をAとすると、振動に必要な全長L1は

で表わされる。
ここで、可動子である磁石13の質量をm、円錐バネ11のバネ定数をkとすると、変位量xは

であり、固有振動数Fnは

となる。
これらの数式を用い、円錐バネ11のバネ定数kと可動子である磁石13の質量mを適切に選択することで、振動に必要な全長L1と固有振動数Fnを設計することができ、発電装置10によるエネルギー採集を人の活動による1.9Hz程度に最適化できる。
このように、円錐バネ11を反転させて自由長とは反対側において可動端11bに可動子である磁石13を取り付けることで、通常の引張バネを用いた場合の数2よりも振動に必要な全長L1を2L0短くすることができる。したがって本実施形態の発電装置10では、小型化を図りながらも数Hz程度の低周波数で共振し、効率よく振動エネルギーを電気エネルギーに変換可能となる。
また、円錐バネ11を反転させて引張バネとして用いることから、圧縮バネのように座屈対策としてバネ径を大きくする必要がなく、バネの設計自由度が高くなる。また、特殊なバネ形状を設計しなくてもよく、既存設備で製造可能な円錐バネ11を用いることから、製造コストの低減や量産性の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図3は、本実施形態における発電装置20を示す模式断面図である。発電装置20は、円錐バネ21と、固定部22と、コイル23と、ガイド24と、底部25と、磁石26とを備えている。
円錐バネ21は固定端21aと可動端21bを備え、固定端21aは固定部22の下面に固定されており、可動端21bは円錐バネ21の自由長とは反対側に反転されてコイル保持部23aが取り付けられている。コイル23はコイル保持部23aに取り付けられ、円錐バネ21の可動端21bに吊り下げられ、円錐バネ21を振動させる可動子として機能する。磁石26は、磁石26の両極方向にコイル23の中心軸が一致するように底部25上に立設されている。図3ではコイル23をガイド24の内側に配置した例を示したが、ガイド24の外側に配置してもよい。
本実施形態では、コイル23およびコイル保持部23aが円錐バネ21の可動子となり、磁石26の磁界内でコイル23が振動する。したがって発電装置20では、コイル23およびコイル保持部23aの合計質量をmとして、数3〜数5で示される振動をして、コイル23での電磁誘導によって振動エネルギーの採集が行われる。
このように、円錐バネ21を反転させて自由長とは反対側において可動端21bに可動子であるコイル23を取り付けることで、通常の引張バネを用いた場合の数2よりも振動に必要な全長L1を2L0短くすることができる。したがって本実施形態の発電装置20でも、小型化を図りながらも数Hz程度の低周波数で共振し、効率よく振動エネルギーを電気エネルギーに変換可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図4は、本実施形態における発電装置30を示す模式断面図である。発電装置30は、円錐バネ31と、固定部32と、モーター33と、ガイド34と、底部35と、ラック36とを備えている。
円錐バネ31は固定端31aと可動端31bを備え、固定端31aは固定部32の下面に固定されており、可動端31bは円錐バネ31の自由長とは反対側に反転されてモーター33が取り付けられている。モーター33のシャフト33aにはピニオンギヤ33bが取り付けられており、ラック36の歯とピニオンギヤ33bの歯が噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成している。また、モーター33には通常のモーターと同様に磁石およびコイルが内蔵されており、図示しない端子から外部に導線が延長されて回路部に電気的に接続され、整流回路や電圧変換回路、充電回路などにより二次電池への充電や、外部機器への電流供給が行われる。
本実施形態では、モーター33が円錐バネ31の可動子となり、モーター33の質量をmとして、モーター33がラック36に沿って数3〜数5で示される振動をする。したがって発電装置30では、モーター33の振動運動がラック36とピニオンギヤ33bとで回転運動に変換され、シャフト33aが回転することでモーター33が発電して振動エネルギーの採集が行われる。
このように、円錐バネ31を反転させて自由長とは反対側において可動端31bに可動子であるモーター33を取り付けることで、通常の引張バネを用いた場合の数2よりも振動に必要な全長L1を2L0短くすることができる。したがって本実施形態の発電装置30でも、小型化を図りながらも数Hz程度の低周波数で共振し、効率よく振動エネルギーを電気エネルギーに変換可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1…引張バネ
2…固定部
3…可動子
10,20,30…発電装置
11,21、31…円錐バネ
1a,11a,21a,31a…固定端
1b,11b,21b,31b…可動端
12,22,32…固定部
13,26…磁石
14,24,34…ガイド
15,25,35…底部
16,23…コイル
23a…コイル保持部
33…モーター
33a…シャフト
33b…ピニオンギヤ
36…ラック

Claims (7)

  1. 固定端と可動端を有する錐体バネを備え、
    前記バネの自由長とは反対側において前記可動端に取り付けた可動子を有し、
    前記可動子の振動により発電する発電部を備えることを特徴とする発電装置。
  2. 請求項1に記載の発電装置であって、
    前記錐体バネと前記可動子による固有振動数は、0.1〜5Hzの範囲であることを特徴とする発電装置。
  3. 請求項1または2に記載の発電装置であって、
    前記錐体バネのバネ定数は0.005〜0.05N/mmの範囲であることを特徴とする発電装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の発電装置であって、
    前記固定端は曲率半径の大きい側であることを特徴とする発電装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の発電装置であって、
    前記可動子が磁石であり、前記磁石がコイルの内部で振動することを特徴とする発電装置。
  6. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の発電装置であって、
    前記可動子がコイルであり、前記コイルが磁石の近傍で振動することを特徴とする発電装置。
  7. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の発電装置であって、
    前記可動子がモーターであり、前記モーターの振動を回転運動に変換して前記モーターのシャフトを回転させる変換機構を備えることを特徴とする発電装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110445238A (zh) * 2019-08-30 2019-11-12 保定河软机器人科技有限公司 步行充电器
CN113422490A (zh) * 2021-07-19 2021-09-21 深圳市信为科技发展有限公司 一种宽频振动能量搜集装置
CN114508562A (zh) * 2022-03-10 2022-05-17 重庆科技学院 基于非线性能量阱和电磁感应的减振俘能装置及其组合

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