図1は、本発明の一の実施の形態に係る吸収性物品1の平面図である。図2は、吸収性物品1を図1中のII−IIの位置にて長手方向(すなわち、図1中における上下方向)に垂直な面で切断した断面を拡大して示す図である。図1および図2では、吸収性物品1の個別包装に使用される包装シート51も併せて示す。図2では、吸収性物品1の上下方向の大きさ(すなわち、厚さ)を実際よりも大きく描いている。また、図2では、図の理解を容易にするために、実際には接触している吸収性物品1の構成の一部を、上下方向に離間させて描く。
吸収性物品1は、着用者からの尿等の液状の排泄物を受ける。吸収性物品1は、例えば、着用者が着用する外装物品(例えば、使い捨ておむつまたは下着)の内側に取り付けられて使用される軽失禁用の吸収パッドである。図1では、着用者に接する面(以下、「上面」という。)を手前側にして吸収性物品1を描いている。図1に示す例では、吸収性物品1の平面視における形状は、長手方向の長さが幅方向の幅よりも大きい略長円状である。以下の説明では、吸収性物品1の各部位の長手方向の長さを単に「長さ」ともいい、幅方向の幅を単に「幅」ともいう。
図1および図2に示すように、吸収性物品1は、透液性のトップシート21と、撥液性または不透液性のバックシート23と、吸収体20と、吸液台紙26と、一対のサイドシート24とを備える。吸収性物品1のバックシート23には、包装シート51が、粘着材等により着脱可能に取り付けられている。包装シート51の幅は、吸収性物品1の幅よりも大きい。包装シート51の長さは、吸収性物品1の長さと略等しい。以下の説明では、吸収性物品1と包装シート51とを併せて「吸収性物品包装体50」と呼ぶ。
トップシート21は、バックシート23の上側(すなわち、着用者側)に配置される。一対のサイドシート24は、トップシート21の幅方向(すなわち、図1中における左右方向)の両側に配置される。一対のサイドシート24も、バックシート23の上側に配置される。吸収体20は、トップシート21とバックシート23との間に配置されるシート状部材である。図1では、図の理解を容易にするために、吸収体20の輪郭(すなわち、後述する第1吸収シート22aおよび第2吸収シート22bの輪郭)を太い破線にて描く。
図2に示すように、吸液台紙26は、トップシート21とバックシート23との間にて、吸収体20の下方に配置される。換言すれば、吸液台紙26は、吸収体20とバックシート23との間に配置されるシート部材である。吸液台紙26は、例えば、ティッシュペーパーである。
バックシート23の幅方向の幅は、トップシート21の幅方向の幅よりも大きい。このため、バックシート23の幅方向の両側の側部231は、トップシート21の幅方向の両側縁から幅方向の外側に延出する。各サイドシート24の幅は、トップシート21から延出するバックシート23の側部231の幅よりも大きい。また、トップシート21の幅は、吸収体20の幅よりも大きい。吸液台紙26の幅は、吸収体20の幅よりも大きく、トップシート21の幅と略等しい。
一対のサイドシート24は、吸収性物品1の幅方向の両側において、バックシート23の側部231の上面を覆いつつ、トップシート21およびバックシート23に固定される。具体的には、一対のサイドシート24のそれぞれにおいて、幅方向の内側の側部である内側部241が、トップシート21の側部211の上面(すなわち、着用者側の面)に固定される。また、一対のサイドシート24のそれぞれにおいて、幅方向の外側の側部である外側部242は、トップシート21の両側縁から幅方向の外側に延出するバックシート23の側部231の上面(すなわち、着用者側の面)に固定される。
サイドシート24とトップシート21とは、例えば、長手方向に略直線状に延びる接着剤271により固定される。接着剤271は、サイドシート24の略全長に亘って、連続して、または、断続的に設けられる。接着剤271の内側縁は、例えば、サイドシート24の内側縁におよそ一致していてもよく、サイドシート24の内側縁から幅方向外側に離間していてもよい。接着剤271の内側縁とサイドシート24の内側縁との間の幅方向の距離は、好ましくは3mm以下であり、図2に示す例では、約2mmである。なお、接着剤271は、必ずしもサイドシート24の略全長に亘って設けられる必要はなく、接着剤271の長さは、サイドシート24の全長よりも短くてもよい。
サイドシート24とバックシート23とは、例えば、バックシート23の上面にスパイラル塗工等により塗布された接着剤(図示省略)により固定される。サイドシート24とバックシート23との固定は、例えば、当該接着剤による接着に加えて(または、当該接着剤による接着に代えて)、熱圧着により実現されてもよい。吸収性物品1では、一対のサイドシート24と平面視にて重なる領域において、長手方向に延びる弾性部材は非存在である。図1および図2に示す例では、各サイドシート24と上下方向に重なる弾性部材は設けられない。
吸収性物品1の長手方向の両端部では、トップシート21がバックシート23の上面に固定される。トップシート21とバックシート23との固定は、サイドシート24とバックシート23との固定と同様に、例えば、バックシート23の上面にスパイラル塗工等により塗布された接着剤により実現される。トップシート21とバックシート23との固定は、例えば、当該接着剤による接着に加えて(または、当該接着剤による接着に代えて)、熱圧着により実現されてもよい。
トップシート21は、透液性のシート部材であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収体20へと移動させる。トップシート21としては、例えば、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)にて形成された透液性の不織布(ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等)が利用される。なお、トップシート21として、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)が利用されてもよい。
バックシート23は、撥液性または不透液性のシート部材であり、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、吸収性物品1の外部にしみ出すことを防止する。バックシート23としては、例えば、撥液性または不透液性の不織布やプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用される。バックシート23に利用される不織布は、例えば、疎水性繊維にて形成されたスパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布であり、必要に応じて撥液処理が施される。バックシート23にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
一対のサイドシート24はそれぞれ、例えば、撥液性または不透液性のシート部材である。サイドシート24は、吸収性物品1の側部に到達した排泄物の水分等が、吸収性物品1の外部にしみ出すことを防止する。サイドシート24としては、例えば、撥液性または不透液性の不織布が利用される。サイドシート24に利用される不織布は、例えば、疎水性繊維にて形成されたスパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布であり、必要に応じて撥液処理が施される。図1および図2に示す例では、一対のサイドシート24はそれぞれ、1枚の不織布である。一対のサイドシート24はそれぞれ、SMS不織布製である。なお、サイドシート24として、複数枚の不織布が積層されたシート部材が利用されてもよい。また、サイドシート24として、透液性の不織布や不織布以外のシート部材が利用されてもよい。
図2に示すように、吸収体20は、第1吸収シート22aと、第2吸収シート22bとを備える。第1吸収シート22aおよび第2吸収シート22bはそれぞれ、シート状の部材である。第1吸収シート22aおよび第2吸収シート22bは、上下方向に積層される。第2吸収シート22bは、第1吸収シート22aの下方に配置される。換言すれば、一の吸収シートである第1吸収シート22aは、トップシート21とバックシート23との間に配置され、他の吸収シートである第2吸収シート22bは、第1吸収シート22aとバックシート23との間に配置される。
第2吸収シート22bは、第1吸収シート22aと略同様の構造を有する。また、第2吸収シート22bは、第1吸収シート22aと略同じ大きさである。図1に示す例では、吸収体20(すなわち、第1吸収シート22aおよび第2吸収シート22b)の平面視における形状は、長手方向の長さが幅方向の幅よりも大きい略矩形状である。
第1吸収シート22aは、第1上層シート221aと、第1吸収性材料222aと、第1下層シート223aとを備える。第1下層シート223aは、第1上層シート221aの下方に配置され、第1上層シート221aと上下方向に積層される。第1上層シート221aおよび第1下層シート223aは、透液性のシート部材である。第1上層シート221aおよび第1下層シート223aとしては、例えば、透液性の不織布(スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等)が利用される。例えば、第1上層シート221aおよび第1下層シート223aはそれぞれ、スパンレース不織布およびエアスルー不織布である。あるいは、第1上層シート221aおよび第1下層シート223aは共に、エアスルー不織布またはスパンボンド不織布であってもよい。第1上層シート221aおよび第1下層シート223aの材料の組み合わせは、様々に変更されてよい。
第1吸収性材料222aは、例えば、粒状の高吸収性材料(SAP(Super Absorbent Polymer))、または、繊維状の高吸収性材料(SAF(Super Absorbent Fiber))である。図2に示す例では、第1吸収性材料222aはSAPである。図2では、第1吸収性材料222aの粒子を実際よりも大きく描く。第1吸収性材料222aは、第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に配置され、第1上層シート221aの主面および第1下層シート223aの主面の少なくとも一方にホットメルト接着剤等(図示省略)により固定される。すなわち、第1上層シート221aおよび第1下層シート223aはそれぞれ、第1吸収性材料222aを支持するシート状の支持部材である。
第1吸収シート22aは、トップシート21を透過した液体を吸収して保持する。具体的には、第1吸収シート22aの第1吸収性材料222aが、当該液体を吸収して膨潤することにより、当該液体を第1吸収シート22a内に固定する。図2に示す例では、第1吸収シート22aの第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に、嵩高な吸収性材料(例えば、パルプ繊維)は実質的に存在しない。
第2吸収シート22bは、第2上層シート221bと、第2吸収性材料222bと、第2下層シート223bとを備える。第2下層シート223bは、第2上層シート221bの下方に配置され、第2上層シート221bと上下方向に積層される。第2上層シート221bおよび第2下層シート223bは、透液性のシート部材である。第2上層シート221bおよび第2下層シート223bとしては、例えば、透液性の不織布(スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等)が利用される。例えば、第2上層シート221bおよび第2下層シート223bはそれぞれ、スパンレース不織布およびエアスルー不織布である。あるいは、第2上層シート221bおよび第2下層シート223bは共に、エアスルー不織布またはスパンボンド不織布であってもよい。第2上層シート221bおよび第2下層シート223bの材料の組み合わせは、様々に変更されてよい。
第2吸収性材料222bは、例えば、SAPまたはSAFである。図2に示す例では、第2吸収性材料222bは、第1吸収性材料222aと同様にSAPである。図2では、第2吸収性材料222bの粒子を実際よりも大きく描く。第2吸収性材料222bは、第2上層シート221bと第2下層シート223bとの間に配置され、第2上層シート221bの主面および第2下層シート223bの主面の少なくとも一方にホットメルト接着剤等(図示省略)により固定される。すなわち、第2上層シート221bおよび第2下層シート223bはそれぞれ、第2吸収性材料222bを支持するシート状の支持部材である。
第2吸収シート22bは、トップシート21および第1吸収シート22aを透過した液体を吸収して保持する。具体的には、第2吸収シート22bの第2吸収性材料222bが、当該液体を吸収して膨潤することにより、当該液体を第2吸収シート22b内に固定する。図2に示す例では、第2吸収シート22bの第2上層シート221bと第2下層シート223bとの間に、嵩高な吸収性材料(例えば、パルプ繊維)は実質的に存在しない。
第2上層シート221b、第2吸収性材料222bおよび第2下層シート223bの材料はそれぞれ、第1上層シート221a、第1吸収性材料222aおよび第1下層シート223aの材料と同じでもよく、異なっていてもよい。第2吸収シート22bの第2上層シート221bは、第1吸収シート22aの第1下層シート223aに固定される。第2上層シート221bと第1下層シート223aとの固定は、例えば、ホットメルト接着剤による接着により行われる。この場合、当該ホットメルト接着剤は、スパイラル塗工により第2上層シート221bまたは第1下層シート223aに塗布されることが好ましい。これにより、第1吸収シート22aから第2吸収シート22bへの液体の透過が接着剤により妨げられることを抑制することができる。第2上層シート221bと第1下層シート223aとの固定は、他の様々な方法により行われてもよい。
図3は、第1吸収シート22aの平面図である。第1吸収シート22aは、複数の材料存在領域253aと、図3中において平行斜線を付す周囲領域250aとを備える。複数の材料存在領域253aではそれぞれ、第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に第1吸収性材料222aが固定される。各材料存在領域253aは、第1吸収シート22aの長手方向に略全長に亘って延びる略帯状(すなわち、略矩形状)の領域である。複数の材料存在領域253aは、互いに離間しつつ幅方向に配列される。複数の材料存在領域253aは、互いに略平行に配置される。図3に示す例では、第1吸収シート22aは3つの材料存在領域253aを備える。
周囲領域250aは、複数の材料存在領域253aの周囲の領域である。第1吸収シート22aでは、周囲領域250aにおいて、第1上層シート221aと第1下層シート223aとが互いに直接的に固定される。好ましくは、周囲領域250aにおける第1上層シート221aと第1下層シート223aとの固定は、圧着による。より好ましくは、周囲領域250aにおいて第1上層シート221aと第1下層シート223aとは、加熱を伴うエンボス加工による圧着により固定される。なお、周囲領域250aでは、第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に、例えばホットメルト接着剤が介在していてもよい。
周囲領域250aでは、第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に第1吸収性材料222aは実質的に非存在である。換言すれば、周囲領域250aでは、第1上層シート221aと第1下層シート223aとの間に第1吸収性材料222aが全く存在しない、または、材料存在領域253aと比べて第1吸収性材料222aが実質的には存在しないとみなせる程度の僅かな密度にて存在する。
周囲領域250aは、第1接合領域251aと、第2接合領域252aとを含む。図3に示す例では、周囲領域250aは、2つの第1接合領域251aと、2つの第2接合領域252aとを含む。各第1接合領域251aは、第1吸収シート22aの長手方向に略全長に亘って延びる略帯状(すなわち、略矩形状)の領域である。第1接合領域251aは、幅方向にて隣接する各2つの材料存在領域253aの間に配置される。すなわち、材料存在領域253aおよび第1接合領域251aは、幅方向において交互に配列される。以下の説明では、第1吸収シート22aにおいて、材料存在領域253aおよび第1接合領域251aがストライプ状に配置される部位全体を、「吸収部255a」と呼ぶ。図3に示す例では、第1接合領域251aの幅は、材料存在領域253aの幅よりも小さい。
2つの第2接合領域252aは、吸収部255aの幅方向両側の外側に配置される。各第2接合領域252aは、第1吸収シート22aの長手方向に略全長に亘って延びる略帯状(すなわち、略矩形状)の領域である。2つの第2接合領域252aは、第1吸収シート22aの幅方向両側の側部である。以下の説明では、第2接合領域252aを「フラップ部252a」とも呼ぶ。図3に示す例では、フラップ部252aの幅は、吸収部255aの幅よりも小さく、材料存在領域253aの幅よりも小さい。
第1吸収シート22aは、吸収部255aと、一対のフラップ部252aとを備える。吸収部255aでは、第1吸収性材料222aが、支持部材である第1上層シート221aおよび第1下層シート223aにより支持される。一対のフラップ部252aは、吸収部255aから幅方向両側の外側に当該支持部材(すなわち、第1上層シート221aおよび第1下層シート223a)が広がる部位である。
上述のように、第2吸収シート22bの構造および大きさは、第1吸収シート22aと略同様である。具体的には、第2吸収シート22bは、図2に示すように、上述の吸収部255aおよび一対のフラップ部252aと同様の吸収部255bおよび一対のフラップ部252bを備える。第2吸収シート22bの吸収部255bでは、第2吸収性材料222aが、支持部材である第2上層シート221bおよび第2下層シート223bにより支持される。一対のフラップ部252bは、吸収部255bから幅方向両側の外側に当該支持部材(すなわち、第2上層シート221bおよび第2下層シート223b)が広がる部位である。
第2吸収シート22bの吸収部255bの長さおよび幅はそれぞれ、第1吸収シート22aの吸収部255aの長さおよび幅と略同じである。第2吸収シート22bの一対のフラップ部252bの長さおよび幅もそれぞれ、第1吸収シート22aの一対のフラップ部252aの長さおよび幅と略同じである。第1吸収シート22aの吸収部255aと第2吸収シート22bの吸収部255bとは上下方向に重なる。第1吸収シート22aの一対のフラップ部252aと第2吸収シート22bの一対のフラップ部252bとも上下方向に重なる。
以下の説明では、第1吸収シート22aの吸収部255aと第2吸収シート22bの吸収部255bとをまとめて「吸収部255」と呼ぶ。また、第1吸収シート22aのフラップ部252aと第2吸収シート22bのフラップ部252bとをまとめて「フラップ部252」と呼ぶ。さらに、第1吸収性材料222aおよび第2吸収性材料222aをまとめて「吸収性材料222」と呼び、第1上層シート221a、第1下層シート223a、第2上層シート221bおよび第2下層シート223bをまとめて、吸収性材料222を支持する「支持部材224」と呼ぶ。
図2に示すように、吸収体20の吸収部255全体は、トップシート21と上下方向に重なる。吸収部255は、その全体に亘って一対のサイドシート24の内側縁よりも内側に位置するため、一対のサイドシート24とは上下方向に重ならない。吸収体20の一対のフラップ部252は、トップシート21の幅方向両側の側部211、および、一対のサイドシート24の内側部241と上下方向に重なる。
トップシート21の幅方向両側の側部211と、吸収体20の一対のフラップ部252とはそれぞれ、複数の接着剤272により固定される。各フラップ部252上において、複数の接着剤272はそれぞれ、長手方向に略直線状に延びる。複数の接着剤272は、幅方向に配列される。図2に示す例では、各フラップ部252とトップシート21の側部211とは、2つの接着剤272により接合される。各接着剤272は、例えば、コータ塗工により塗布される。これにより、幅方向に隣接する2つの接着剤272の間隔を所望の間隔としつつ、接着剤272を容易に塗布することができる。各接着剤272は、例えば、長手方向に沿って延びる略帯状であってもよい。また、各フラップ部252上には1つの接着剤272のみが設けられてもよい。トップシート21の幅方向両側の側部211は、接着剤273により吸液台紙26の側部とも接合される。接着剤273も、接着剤272と同様に、長手方向に略直線状または略帯状に延びる。
図4は、使用前における吸収性物品包装体50を示す平面図である。図5は、吸収性物品包装体50の一部を展開した状態を示す図である。図4に示すように、使用前における吸収性物品包装体50では、包装シート51および吸収性物品1が、幅方向に沿ってそれぞれ延びる第1折り畳み線61および第2折り畳み線62にて、吸収性物品1のトップシート21が対向する向きに折り畳まれている。図5は、吸収性物品包装体50の第1折り畳み線61にて折り畳まれた部位を展開した(すなわち、長手方向に拡げた)状態を示す。図5では、第1折り畳み線61の位置を二点鎖線にて示す。
図4に示す例では、第1折り畳み線61および第2折り畳み線62はそれぞれ、幅方向に略平行な直線である。第1折り畳み線61は、吸収性物品1の長手方向の中央よりも長手方向の一方側にずれた位置に設けられ、第2折り畳み線62は、吸収性物品1の当該中央よりも長手方向の他方側にずれた位置に設けられる。使用前の吸収性物品包装体50では、第2折り畳み線62にて折り畳まれた部位64上に、第1折り畳み線61にて折り畳まれた部位63が重ねられた状態で、両部位63,64が粘着テープ65により固定されている。また、吸収性物品包装体50の幅方向両側において、包装シート51の側縁部が、例えば熱圧着により封止されている。
吸収性物品包装体50が使用される際には、粘着テープ65が剥がされ、第1折り畳み線61および第2折り畳み線62における折り畳みが展開される。このとき、吸収性物品包装体50の両側縁部における包装シート51の封止も解除される。そして、包装シート51が吸収性物品1から剥がされて除去され、吸収性物品1が、バックシート23上の上記粘着材等により、使い捨ておむつまたは下着等の外装物品に取り付けられる。
第1折り畳み線61は、図1中のII−IIの位置に位置する。すなわち、図2に示す吸収性物品1の断面は、第1折り畳み線61における折り畳みが展開された状態での第1折り畳み線61上の断面である。図2に示す断面では、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さが、吸収部255の吸収性材料(すなわち、第1吸収性材料222aおよび第2吸収性材料222a)が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。
吸収性物品1では、第2折り畳み線62における折り畳みが展開された状態での第2折り畳み線62上の断面も、図2に示す第1折り畳み線61上の断面と略同様である。また、吸収性物品1では、長手方向の中央における断面も、図2に示す第1折り畳み線61上の断面と略同様である。第2折り畳み線62上の断面、および、吸収性物品1の長手方向中央の断面においても、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さが、吸収部255の吸収性材料が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。
以上に説明したように、吸収性物品1は、透液性のトップシート21と、撥液性または不透液性のバックシート23と、吸収体20と、一対のサイドシート24とを備える。バックシート23は、トップシート21よりも幅方向の幅が大きい。吸収体20は、トップシート21とバックシート23との間に配置される。一対のサイドシート24は、トップシート21の幅方向の両側に配置される。吸収性物品1では、一対のサイドシート24のそれぞれにおいて、内側部241がトップシート21の側部211の上面に固定され、外側部242が、トップシート21の両側縁から幅方向の外側に延出するバックシート23の側部231の上面に固定される。
吸収体20は、シート状の支持部材224により吸収性材料222が支持される吸収部255と、吸収部255から幅方向の外側に当該支持部材が広がる一対のフラップ部252とを備える。吸収部255は、トップシート21と重なる。一対のフラップ部252は、トップシート21の幅方向両側の側部211および一対のサイドシート24の内側部241と重なる。
吸収性物品1は、使用前において、幅方向に沿って延びる折り畳み線である第1折り畳み線61にて折り畳まれた状態である。第1折り畳み線61における折り畳みが展開された状態での第1折り畳み線61上において、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さは、吸収部255の吸収性材料222が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。
これにより、第1折り畳み線61での吸収性物品1の折り畳みに起因するサイドシート24における皺の発生を抑制することができる。このため、尿等の液体が、第1折り畳み線61上および第1折り畳み線61近傍において幅方向に延びる皺を伝わって、吸収性物品1の側部に移動することを抑制することができる。その結果、尿等の液体が吸収性物品1から側方へと漏出することを抑制することができる。また、上記皺が着用者の肌に接することを抑制することができるため、吸収性物品1の着用感を向上することもできる。
吸収性物品1では、上述のように、尿等の液体が、幅方向に延びる皺を伝わって側部に移動することを抑制することができる。このため、吸収性物品1の構造は、側部に尿等の側方への移動を阻害する構造(例えば、弾性部材の収縮により一対のサイドシート等が着用者に向かって起立する立体ギャザーとなる構造)を有しない吸収性物品に特に適している。換言すれば、吸収性物品1の構造は、一対のサイドシート24と重なる領域において、長手方向に延びる弾性部材が非存在である吸収性物品に特に適している。
また、吸収性物品1では、使用前において、幅方向に沿って延びる折り畳み線である第2折り畳み線62にても折り畳まれた状態である。第2折り畳み線62における折り畳みが展開された状態での第2折り畳み線62上において、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さは、吸収部255の吸収性材料222が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。
これにより、上記と同様に、第2折り畳み線62での吸収性物品1の折り畳みに起因するサイドシート24における皺の発生を抑制することができる。このため、尿等の液体が、第2折り畳み線62上および第2折り畳み線62近傍において幅方向に延びる皺を伝わって、吸収性物品1の側部に移動することを抑制することができる。その結果、尿等の液体が吸収性物品1から側方へと漏出することを抑制することができる。
上述のように、吸収体20は、シート状の第1吸収シート22aを含む。第1吸収シート22aでは、粒状または繊維状の高吸収性材料である第1吸収性材料222aが、支持部材である第1上層シート221aおよび第1下層シート223aの主面に接着剤により固定される。これにより、吸収体20を薄型化することができ、その結果、吸収性物品1を薄型化することができる。
さらに、第1吸収シート22aは、それぞれに高吸収性材料が固定される複数の材料存在領域253aと、複数の材料存在領域253aの周囲にて当該高吸収性材料が非存在である周囲領域250aを備える。複数の材料存在領域253aは、幅方向に配列される。これにより、第1吸収シート22aに到達した尿等の液体が、複数の材料存在領域253aの間を伝わって、長手方向に速やかに拡散する。その結果、第1吸収シート22aにより尿等の液体を効率良く吸収することができる。
また、吸収体20は、第1吸収シート22aとバックシート23との間に配置される第2吸収シート22bをさらに含む。これにより、吸収体20および吸収性物品1を薄型化しつつ、吸収体20の吸収量を増大させることができる。さらに、第2吸収シート22bは、第1吸収シート22aと同様の構造を有する。これにより、第2吸収シート22bに到達した尿等の液体を長手方向に速やかに拡散させることができ、その結果、第2吸収シート22bにより尿等の液体を効率良く吸収することができる。
吸収性物品1では、トップシート21の幅方向両側の側部211と、一対のフラップ部252とが、それぞれが長手方向に直線状に延びる複数の接着剤272により固定されている。このため、トップシート21の側部211と一対のフラップ部252とが重なる部位における吸収性物品1の曲げ剛性を増大させることができる。これにより、第1折り畳み線61での吸収性物品1の折り畳みに起因するサイドシート24における皺の発生をさらに抑制することができる。また、第2折り畳み線62での吸収性物品1の折り畳みに起因するサイドシート24における皺の発生もさらに抑制することができる。その結果、尿等の液体が吸収性物品1から側方へと漏出することを、より一層抑制することができる。
吸収性物品1では、各フラップ部252上において、複数の接着剤272の間に間隙(すなわち、接着剤272が塗布されない領域)が設けられることにより、吸収性物品1の通気性を向上することができる。また、各フラップ部252上に接着剤272が設けられることにより、吸収体20に到達した尿等の液体が、接着剤272よりも幅方向の外側に移動することを抑制することができる。さらに、接着剤271および接着剤272により、サイドシート24の内側部241およびトップシート21の側部211が吸収体20に固定されることにより、サイドシート24およびトップシート21が吸収体20から上方に浮き上がることを抑制することができる。
上述のように、一対のサイドシート24はそれぞれ、1枚の不織布である。これにより、サイドシート24を薄くすることができる。その結果、サイドシート24における皺の発生をさらに抑制することができ、尿等の液体が吸収性物品1から側方へと漏出することを、より一層抑制することができる。
また、一対のサイドシート24はそれぞれ、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布製である。このため、所望の目付のサイドシート24を薄くすることができる。その結果、サイドシート24における皺の発生をさらに抑制することができ、尿等の液体が吸収性物品1から側方へと漏出することを、より一層抑制することができる。
吸収性物品1では、長手方向の中央において、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さは、吸収部255の吸収性材料222が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。このため、吸収性物品1の長手方向中央部において、幅方向中央部が側部よりも上方に凸となる。これにより、吸収性物品1の長手方向中央部を、着用者の肌に容易に沿わせることができる。その結果、吸収性物品1の着用者に対する密着度を高くすることができる。
上述のように、吸収性物品1では、第1折り畳み線61上、長手方向中央および第2折り畳み線62上において、一対のサイドシート24の内側部241が位置する部位における吸収性物品1の厚さが、吸収部255の吸収性材料222が存在する領域における吸収性物品1の厚さよりも薄い。このように、長手方向の比較的広い範囲に亘って吸収性物品1の側部が薄型化されることにより、吸収性物品包装体50において、吸収性物品1の側縁から幅方向外側に延出する包装シート51の側部の幅(すなわち、包装シート51の側縁部における封止のために必要な幅)を小さくすることができる。その結果、吸収性物品包装体50を小型化することができる。
上述の吸収性物品1では、様々な変更が可能である。
例えば、第1吸収シート22aでは、必ずしも、幅方向に配列される複数の材料存在領域253aが設けられる必要はなく、第1吸収性材料222aの配置は様々に変更されてよい。第2吸収シート22bにおいても同様である。
第1吸収シート22aの第1吸収性材料222aは、必ずしも高吸収性材料である必要はなく、パルプ等の嵩高な繊維の集合体であってもよい。あるいは、第1吸収性材料222aは、パルプ等の繊維の集合体、および、SAP等の高吸収性材料の双方を含んでいてもよい。第2吸収シート22bの第2吸収性材料222aにおいても同様である。
また、第1吸収シート22aでは、第1上層シート221aおよび第1下層シート223aのうち一方のシートが省略され、他方のシート(例えば、第1下層シート223a)の主面に第1吸収性材料222aが接着剤により固定されてもよい。この場合、当該他方のシートが、第1吸収性材料222aを支持する支持部材である。第2吸収シート22bにおいても同様である。
吸収体20では、第1吸収シート22aと第2吸収シート22bとは、必ずしも同じ構造を有する必要はなく、大きさも異なっていてもよい。
吸収体20は、第1吸収シート22aおよび第2吸収シート22bのうち一方の吸収シートのみを含んでいてもよい。例えば、吸収体20から第2吸収シート22bが省略される場合、第1吸収シート22aの吸収部255aおよび一対のフラップ部252aが、吸収体20の吸収部255および一対のフラップ部252である。また、吸収体20から第1吸収シート22aが省略される場合、第2吸収シート22bの吸収部255bおよび一対のフラップ部252bが、吸収体20の吸収部255および一対のフラップ部252である。
吸収性物品包装体50は、使用前の状態において、必ずしも第1折り畳み線61および第2折り畳み線62にて折り畳まれる必要はなく、1つの折り畳み線にて折り畳まれていてもよい。また、使用前の吸収性物品1は、必ずしも包装シート51により包装される必要はない。
吸収性物品1の平面視における形状は、様々に変更されてよい。例えば、吸収性物品1の平面視における形状は、長手方向の両端部の幅が長手方向の中央部の幅よりも大きい略砂時計状であってもよい。
吸収性物品1の構造は、軽失禁用パッド以外の様々な用途に利用される吸収性物品に採用されてよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。