JP2017177005A - 触媒コンバーター用保持材、触媒コンバーター用保持材の製造方法、触媒コンバーターおよび触媒コンバーターの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、従来より、アルミナ繊維等のセラミック繊維を単独であるいは混合し、所定厚でマット状に集成した保持材が提案されるようになっている。
しかしながら、アルミナ繊維等のセラミック繊維は、一般に高価であることから触媒コンバーター用保持材の高コスト化を招き易い。
また、本発明者等の検討によれば、触媒コンバーター用保持材は、長期間使用した場合には、未浄化の排気ガスによって浸食(風食)されて劣化し易くなり、触媒担体がケーシング内で位置ずれを生じてシール性等を低下させ易くなることから、かかる浸食を受け難く耐久性に優れ、触媒コンバーターの保持性に優れたものが求められるようになっていた。
(1)触媒担体と当該触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設される触媒コンバーター用保持材であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されている
ことを特徴とする触媒コンバーター用保持材、
(2)前記ガラス溶融物が、軟化点700〜1000℃のガラス繊維の溶融物である上記(1)に記載の触媒コンバーター用保持材、
(3)前記骨格繊維とガラス繊維との合計量を100質量部としたときに、前記骨格繊維を50〜99.9質量部、ガラス溶融物を0.1〜50質量部含む上記(1)または(2)に記載の触媒コンバーター用保持材、
(4)前記ガラス溶融物が前記骨格繊維同士の成す交点に存在している上記(1)〜(3)のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材、
(5)前記触媒担体の外形形状と対応した形状を有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材、
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材を製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理する
ことを特徴とする触媒コンバーター用保持材の製造方法、
(7)触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、
前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されているとともに、前記ケーシングとの界面において前記骨格繊維と前記ケーシングとがガラス溶融物により固着され、前記触媒担体との界面において前記骨格繊維と触媒担体とがガラス溶融物により固着されている
ことを特徴とする触媒コンバーター、
(8)上記(7)に記載の触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含む触媒コンバーターを製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、
当該湿潤成形体または当該湿潤成形体の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理する
ことを特徴とする触媒コンバーターの製造方法
を提供するものである。
このため、本発明によれば、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な保持性に優れた触媒コンバーター用保持材、当該触媒コンバーター用保持材の製造方法、触媒コンバーターおよび触媒コンバーターの製造方法を提供することができる。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、触媒担体と当該触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設される触媒コンバーター用保持材であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されていることを特徴とするものである。
すなわち、まず、生体溶解性繊維を200メッシュ以下に粉砕して調製された試料1gおよび生理食塩水150mLを三角フラスコ(容積300mL)に入れ、40℃ のインキュベーターに設置した後、上記三角フラスコに毎分120回転で50時間水平振動を加えて濾過し、次いで濾液に含有されている元素をICP発光分析装置により定量する。この定量された元素含有量、試験前の試料組成および試験前の試料重量に基づいて試験前の試料から濾液中に溶出した元素量の割合(溶解による試料の重量減少率)を表す溶解度を求めることができる。
すなわち、測定試料を電気炉中1000℃で8時間加熱し、加熱前後の試料の長さを測定し、加熱前の試料の長さをL1mm、加熱後の長さをL2mmとしたときに、次式により求める。
加熱線収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100
上記骨格繊維の平均長さは、骨格繊維100本の長さを光学顕微鏡で測定したときの算術平均値を意味する。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、保持材の内部全体にガラス溶融物が分散したものであることが好ましい。
また、本発明に係る触媒コンバーター用保持材において、ガラス溶融物としては、上記軟化点を有するガラス繊維の溶融物であることがより好ましい。
上記ガラス繊維の平均長さは、ガラス繊維100本の長さを光学顕微鏡で測定したときの算術平均値を意味する。
また、本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、上記骨格繊維とガラス繊維との合計量を100質量部とした場合に、上記ガラス溶融物を、乾燥状態で、0.1〜50質量部含むものであることが好ましく、1〜40質量部含むものであることがより好ましく、10〜30質量部含むものであることがさらに好ましい。
図2は、本発明に係る触媒コンバーター用保持材の一例の走査型電子顕微鏡写真であり、図2に例示するように、本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、繊維状の骨格繊維同士の成す交点においてガラス溶融物が存在することにより、骨格繊維同士が強固に固着され、骨格繊維の強度を向上させ、骨格繊維の位置ずれを抑制して、触媒コンバーターの耐久性を向上させることができる。
また、本発明に係る触媒コンバーター用保持材において、繊維集成体中における上記骨格繊維およびガラス溶融物以外の成分の含有割合は、乾燥状態で、0〜20質量であることが適当であり、1〜15質量%であることがより適当であり、2〜10質量%であることがさらに適当である。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、骨格繊維間に安価なガラス溶融物が分散しており、骨格繊維同士がガラス溶融物により固着された繊維集成体からなるものであることにより、骨格繊維によって優れた耐熱性を発揮し得るとともに、骨格繊維同士がガラス溶融物によって固着されているために、骨格繊維同士が強固に固定された優れた耐久性を発揮することができる。
このため、本発明によれば、耐熱性に優れ、長期間使用した場合であっても優れた耐久性を発揮し得るとともに、低コストに製造可能な保持性に優れた触媒コンバーター用保持材を提供することができる。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材は、例えば、以下に示す本発明に係る触媒コンバーター用保持材の製造方法により、好適に製造することができる。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材の製造方法は、本発明に係る触媒コンバーター用保持材を製造する方法であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理することを特徴とするものである。
有機バインダーは、固形物の形態で水性溶媒中に添加してもよいし、懸濁液又は溶液等の形態で添加してもよい。
水としては、蒸留水、イオン交換水、水道水、地下水、工業用水等を挙げることができ、また、極性有機溶媒としては、エタノール、プロパノール等の1価のアルコール類、エチレングリコール等の2価のアルコール類を挙げることができる。これらのうち、上記溶媒としては、作業環境の悪化がなく環境への負荷がない点で水が好ましい。
脱水成形方法としては、公知の方法を採用することができ、特に制限されないが、底部に網が設置された成形型中にスラリーを流し込み、溶媒を吸引する吸引脱水成形法や、加圧脱水成形法を挙げることができる。
なお、本出願においては、水性スラリー形成時に用いる溶媒として水以外のものを用いる場合もあるが、水以外の溶媒を脱溶媒して成形する場合も含めて、脱水成形と呼ぶものとする。
また、例えば得ようとする保持材の形態が筒状である場合には、円筒状のメッシュ部材(例えば円筒形金網)を用いて上記スラリーを吸引脱水成形し、適宜下記乾燥処理を施した後、円筒状のメッシュ部材を取り除けばよい。
乾燥処理は、公知の乾燥機により行うことができ、乾燥温度は、100〜250℃が好ましく、150〜220℃がより好ましく、170〜200℃がさらに好ましい。また、乾燥時間は、5〜60分間が好ましく、7〜30 分間がより好ましく、9〜20分間がさらに好ましい。
本発明に係る触媒コンバーター用保持材の製造方法においては、さらに必要に応じて打ち抜き処理等の加工処理を施して、所望形状を有する湿潤成形体や乾燥処理物としてもよい。
上記加熱処理は、上記湿潤成形体または上記湿潤成形体の乾燥処理物を触媒担体と当該触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で行うことが好ましい。
上記配設は、例えば、円筒状の触媒担体を用いる場合は、当該円筒状の触媒担体の周囲に上記湿潤成形体または上記湿潤成形体の乾燥処理物を適宜巻き付けた後、筒状のケーシングを半割状にした下部ケーシング内に収容し、次いで同じく筒状のケーシングを半割状にした上部ケーシングを重ね合わせ、ボルト等で接合することにより筒状物とすることにより行うことができる。
また、加熱時間は、1〜60分間が好ましく、1〜30分間がより好ましく、1〜10分間がさらに好ましい。
得られる触媒コンバーター用保持材の詳細は、上述したとおりである。
本発明に係る触媒コンバーターは、触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されているとともに、前記ケーシングとの界面において前記骨格繊維と前記ケーシングとがガラス溶融物により固着され、前記触媒担体との界面において前記骨格繊維と触媒担体とがガラス溶融物により固着されていることを特徴とするものである。
本発明に係る触媒コンバーターの製造方法は、触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含む触媒コンバーターを製造する方法であって、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、当該湿潤成形体または当該湿潤成形体の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理することを特徴とするものである。
1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製
骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)50質量部に対し、E−ガラス(軟化点840℃)製ガラス繊維50質量部と、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部とを水に分散させることにより、水性スラリー(固形分濃度1.0質量%)を調製した。
次いで、底部に金網を有する脱水成形型に水性スラリーを流し込み、脱水成形して湿潤成形体を得た後、得られた湿潤成形体の全体を、その厚さが均一となるように圧縮しながら、200℃で乾燥することにより、触媒コンバーター用保持材の形成材(縦375mm、横80mm、厚さ7.4mm、面密度1224g/m2)を得た。
図1に示す断面形状を有する触媒コンバーター用保持材3を有する触媒コンバーターを作製した。
すなわち、触媒担体1として、外径110mmの円筒型セラミックス製触媒担体を用い、係る触媒担体の外面に上記触媒コンバーター用保持材の形成材(縦375mm、横80mm、厚さ7.4mm、面密度1224g/m2)を巻き付けて組立体を作製した。
次いで、ケーシング2として、内径118mmの円筒型中空状ステンレス製ケーシングを用い、係るケーシングの長手方向の一方の端部から、表面に巻き付けた保持材を圧縮した状態で上記組立体を挿入することにより、触媒コンバーターの仮組物を作製した。
次いで、上記仮組物を電気炉中に配置して、(上記ガラス繊維の軟化点を超える温度である)900℃で30分間加熱処理することにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
上記触媒コンバーター用保持材3を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察したときの電子顕微鏡写真を図2に示す。図2に示すように、触媒コンバーター用保持材3は、骨格繊維であるアルミナ繊維同士の成す交点にガラス繊維の溶融物が存在することにより、骨格繊維同士が固着されていた。
また、上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス繊維の溶融物によって固着され、触媒担体1との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維と触媒担体1とがガラス繊維の溶融物によって固着されていた。
実施例1の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス繊維の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、水性スラリーとして、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)70質量部に対し、E−ガラス(軟化点840℃)製ガラス繊維30質量部と、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部とを水に分散させることにより調製した水性スラリー(固形分濃度1.0質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
上記触媒コンバーター用保持材3を走査型電子顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察したところ、触媒コンバーター用保持材3は、骨格繊維であるアルミナ繊維同士の成す交点にガラス繊維の溶融物が存在することにより、骨格繊維同士が固着されていた。
また、上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス繊維の溶融物によって固着され、触媒担体1との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維と触媒担体1とがガラス繊維の溶融物によって固着されていた。
実施例2の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス繊維の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例2と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例2の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例2と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、水性スラリーとして、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)90質量部に対し、E−ガラス(軟化点840℃)製ガラス繊維10質量部と、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部とを水に分散させることにより調製した水性スラリー(固形分濃度 1.0質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
上記触媒コンバーター用保持材3は、厚さが4mmで、嵩密度が0.3g/cm3であるものであった。
上記触媒コンバーター用保持材3を走査型電子顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察したところ、触媒コンバーター用保持材3は、骨格繊維であるアルミナ繊維同士の成す交点にガラス繊維の溶融物が存在することにより、骨格繊維同士が固着されていた。
また、上記触媒コンバーター用保持材3は、ケーシング2との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維とケーシング2とがガラス繊維の溶融物によって固着され、触媒担体1との界面において骨格繊維であるアルミナ繊維と触媒担体1とがガラス繊維の溶融物によって固着されていた。
実施例3の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス繊維の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例3と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例3の「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理を施さなかった以外は、実施例3と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」において、水性スラリーとして、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部に対し、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部を水に分散させることにより調製した水性スラリー(固形分濃度1.0質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程と「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程とを施すことにより、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、水性スラリーとして、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部に対し、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部を水に分散させることにより調製した水性スラリー(固形分濃度1.0質量%)を用い、さらに「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において、電気炉中での加熱処理温度を900℃から(上記ガラス繊維の軟化点未満の温度である)700℃に変更した以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程において、水性スラリーとして、骨格繊維であるアルミナ繊維(Al2O3含有割合96質量%、SiO2含有割合4質量%)100質量部に対し、有機バインダーであるアクリル樹脂10質量部を水に分散させることにより調製した水性スラリー(固形分濃度1.0質量%)を用い、さらに「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程において電気炉中での加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に処理して、触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターを作製した。
実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程で各々得られた触媒コンバーター用保持材の形成材を、各実施例または比較例における「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程での加熱条件下(900℃で30分間加熱、700℃で30分間加熱または非加熱)で処理した後、その嵩密度が0.30g/ cm3になるまで10mm/分間の速度で圧縮して初期面圧を測定した。
結果を表1に示す。
上記各実施例および比較例で得られた触媒コンバーターにおいて、ケーシング2と触媒コンバーター用保持材3との間の摩擦係数を測定した。
すなわち、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9の「1.触媒コンバーター用保持材の形成材作製」工程で各々得られた触媒コンバーター用保持材の形成材を、各実施例または比較例における「2.触媒コンバーター用保持材および触媒コンバーターの作製」工程で使用したケーシング2と同一材質(SUS429)の平板上に載置し、その嵩密度が0.30g/cm3になるまで圧縮した状態で、各実施例または比較例における加熱条件下(900℃で30分間加熱、700℃で30分間加熱または非加熱)で処理した後、上記0.30g/cm3の嵩密度が維持されるように錘を載せた条件で、錘を横方向に5mm/分の速度で引っ張ることで引張荷重を測定し、測定された引張荷重を錘の重量により与えられる垂直荷重で除算することにより摩擦係数を算出した。
結果を表1に示す。なお、実施例1〜実施例3においては保持材3とケーシング2に対応する平板が固着しており、摩擦係数が1.00以上になることから、表1では摩擦係数値として(最低値である)1.00を記載している。
上記各実施例および比較例で各々得られた触媒担体1とケーシング2間に触媒コンバーター用保持材3が介装された触媒コンバーターにおいて、触媒コンバーター内における触媒コンバーター用保持材3の保持力を以下の方法で測定した。
すなわち、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例9で各々得られた触媒コンバーターにおいて、上述した方法で測定した圧縮時嵩密度(0 .30g/cm3)における初期面圧値および摩擦係数、保持材3の面積(375mm×80mm)の積により保持力(N)を算出した。
結果を表1に示す。
以下の基準により、総合判定を行った。
○:保持力が2500N以上であり、かつ摩擦係数が0.5以上である。
×:保持力が2500N未満であるか、または摩擦係数が0.5未満である。
結果を表1に示す。
2 ケーシング
3 保持材
Claims (8)
- 触媒担体と当該触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設される触媒コンバーター用保持材であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されている
ことを特徴とする触媒コンバーター用保持材。 - 前記ガラス溶融物が、軟化点700〜1000℃のガラス繊維の溶融物である請求項1に記載の触媒コンバーター用保持材。
- 前記骨格繊維とガラス繊維との合計量を100質量部としたときに、前記骨格繊維を50〜99.9質量部、ガラス溶融物を0.1〜50質量部含む請求項1または請求項2に記載の触媒コンバーター用保持材。
- 前記ガラス溶融物が前記骨格繊維同士の成す交点に存在している請求項1〜請求項3のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材。
- 前記触媒担体の外形形状と対応した形状を有する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の触媒コンバーター用保持材を製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理する
ことを特徴とする触媒コンバーター用保持材の製造方法。 - 触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含み、
前記触媒コンバーター用保持材が、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維を含むとともに、内部にガラス溶融物が分散した繊維集成体からなり、
前記骨格繊維同士が前記ガラス溶融物により固着されているとともに、前記ケーシングとの界面において前記骨格繊維と前記ケーシングとがガラス溶融物により固着され、前記触媒担体との界面において前記骨格繊維と触媒担体とがガラス溶融物により固着されている
ことを特徴とする触媒コンバーター。 - 請求項7に記載の触媒担体と、当該触媒担体を収容するケーシングと、前記触媒担体およびケーシング間に配設される触媒コンバーター用保持材とを含む触媒コンバーターを製造する方法であって、
アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、シリカ繊維および生体溶解性繊維から選ばれる一種以上の繊維からなる骨格繊維とガラス繊維とを含有する水性スラリーを、吸引脱水成形または抄造して湿潤成形体を得た後、
当該湿潤成形体または当該湿潤成形体の乾燥処理物を前記触媒担体と前記触媒担体を収容するケーシングとの間隙に配設した状態で前記ガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理する
ことを特徴とする触媒コンバーターの製造方法。
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