JP2017178016A - ハイブリッド車両及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの停止時におけるエンジンとエンジンマウントとの共振による振動を確実に抑制するハイブリッド車両及びその制御方法を提供する。【解決手段】クランク角センサ61と制御装置70とを備え、エンジン10の停止動作が開始されてからエンジン回転速度Neがゼロになるまでの期間のうちの共振期間Δtを少なくとも含む期間で、エンジンマウント54の弾性係数Eに基づいて、制御装置70により、共振周波数fbが算出されて、モータージェネレーター21のトルクTmの正負がその共振周波数fbに同期して切り替わり、角加速度αに基づいて、制御装置70により、角加速度αが正の場合にモータージェネレーター21のトルクTmが負になる一方で、角加速度αが負の場合にモータージェネレーター21のトルクが正になる構成にした。【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッド車両及びその制御方法に関し、更に詳しくは、エンジンの停止時における振動を抑制するハイブリッド車両及びその制御方法に関する。
近年、燃費向上及び環境対策などの観点から、車両の運転状態に応じて複合的に制御されるエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムを備えたハイブリッド車両(以下「HEV」という。)が注目されている。このHEVにおいては、車両の加速時や発進時には、モータージェネレーターによる駆動力のアシストが行われる一方で、慣性走行時や減速時にはモータージェネレーターによる回生発電が行われる。
このようなハイブリッド車両に関して、エンジンの停止時にモータージェネレーターのトルクの正負を切り替える装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置においては、エンジンとそのエンジンを車体に支持するエンジンマウントとの共振によるロール振動に基づいて、制御装置により、モータージェネレーターのトルクの正負が切り替わっている。そして、そのトルクの正負が切り替わることにより、共振に起因したロール振動が抑制されている。
しかし、上記の装置においては、ロール振動により生じたロール角加速度に基づいてモータージェネレーターのトルクの正負が切り替わっている。つまり、この装置では、エンジンとエンジンマウントとの共振が生じてから、その共振によるロール振動を抑制する制御が開始されている。つまり、共振の発生に対してその制御の開始が遅れることにより、その応答遅れにより、制御の開始までの間に発生する共振による振動を防止しきれないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、エンジンの停止時におけるエンジンとエンジンマウントとの共振による振動を確実に抑制することができるハイブリッド車両及びその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明のハイブリッド車両は、エンジンと、このエンジンを車体に支持するエンジンマウントと、前記エンジンの動力を駆動輪に伝達する出力軸に接続されたモータージェネレーターと、を備えたハイブリッド車両において、前記出力軸における回転の角加速度を取得する角加速度取得装置と、この角加速度取得装置に接続されて、前記エンジン及び前記モータージェネレーターを制御する制御装置と、を備え、この制御装置により、前記出力軸の一方の回転方向を正方向とし、この正方向と逆方向の回転方向を負方向とし、前記出力軸の正方向に働くトルクを正のトルクとし、前記出力軸の負方向に働くトルクを負のトルクとして、前記エンジンの停止動作が開始されてからエンジン回転速度がゼロになるまでの期間のうちの前記エンジンと前記エンジンマウントとが共振する共振期間を少なくとも含む期間で、前記エンジンマウントの弾性係数に基づいて、前記エンジンと前記エンジンマウントとの共振周波数が算出されて、前記モータージェネレー
ターのトルクの正負がその共振周波数に同期して切り替わり、前記角加速度取得装置の取得した角加速度に基づいて、前記角加速度が正の場合に前記モータージェネレーターのトルクが負になる一方で、前記角加速度が負の場合に前記モータージェネレーターのトルクが正になる構成にしたことを特徴とするものである。
ターのトルクの正負がその共振周波数に同期して切り替わり、前記角加速度取得装置の取得した角加速度に基づいて、前記角加速度が正の場合に前記モータージェネレーターのトルクが負になる一方で、前記角加速度が負の場合に前記モータージェネレーターのトルクが正になる構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成する本発明のハイブリッド車両の制御方法は、エンジンマウントにより車体に支持されたエンジンの停止時に、エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する出力軸に接続されたモータージェネレーターのトルクを制御するハイブリッド車両の制御方法において、前記出力軸の一方の回転方向を正方向とし、この正方向と逆方向の回転方向を負方向とし、前記出力軸の正方向に働くトルクを正のトルクとし、前記出力軸の負方向に働くトルクを負のトルクとして、前記エンジンの停止動作が開始されてからエンジン回転速度がゼロになるまでの期間のうちの前記エンジンの振動と前記エンジンマウントの振動とが共振する共振期間を少なくとも含む期間で、前記エンジンマウントの弾性係数に基づいて、前記エンジンと前記エンジンマウントとの共振周波数を取得し、前記出力軸における回転の角加速度を取得し、前記共振周波数に同期させて、前記角加速度が正の場合に前記モータージェネレーターのトルクを負に、前記角加速度が負の場合に前記モータージェネレーターのトルクを正にそれぞれ切り替えることを特徴とする方法である。
本発明のハイブリッド車両及びその制御方法によれば、エンジンの停止時に、モータージェネレーターのトルクの正負の切り替えをエンジンマウントの弾性係数に応じた共振周波数に同期させて、そのトルクを出力軸の角加速度変化を打ち消す方向に発生させる。つまり、共振周波数に応じてモータージェネレーターのトルクを切り替えるタイミングを図るので、実際にエンジンとエンジンマウントとの共振を測定しなくても、共振期間における出力軸の角加速度変化を抑制できるのである。従って、共振に対する制御の応答遅れを回避して、エンジンの停止時におけるエンジンとエンジンマウントとの共振に起因した振動を確実に抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態からなるハイブリッド車両を示す。なお、以下の説明では、クランクシャフト13の回転方向を正方向xとし、その回転方向の反対方向を負方向yとする。
このハイブリッド車両(以下「HEV」という。)は、普通乗用車又はバスやトラックなどの大型自動車であり、エンジン10、モータージェネレーター21及びトランスミッション30と、運転状態に応じて車両を複合的に制御するハイブリッドシステム20とを主に備えている。
エンジン10においては、エンジン本体11に形成された複数(この例では4個)の気
筒12内における燃料の燃焼により発生した熱エネルギーにより、クランクシャフト13が回転駆動される。このエンジン10には、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンが用いられる。クランクシャフト13の一端は、エンジンクラッチ14(例えば、湿式多板クラッチなど)を介してモータージェネレーター21の回転軸22の一端に接続されている。
筒12内における燃料の燃焼により発生した熱エネルギーにより、クランクシャフト13が回転駆動される。このエンジン10には、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンが用いられる。クランクシャフト13の一端は、エンジンクラッチ14(例えば、湿式多板クラッチなど)を介してモータージェネレーター21の回転軸22の一端に接続されている。
モータージェネレーター21には、発電運転が可能な永久磁石式の交流同期モーターが用いられている。このモータージェネレーター21の回転軸22の他端は、トランスミッションクラッチ15(例えば、湿式多板クラッチなど)を通じて、トランスミッション30のインプットシャフト31に接続されている。
トランスミッション30には、HEVの運転状態と予め設定されたマップデータとに基づいて決定された目標変速段へ自動的に変速するAMT又はATが用いられている。なお、トランスミッション30は、AMTのような自動変速式に限るものではなく、ドライバーが手動で変速するマニュアル式であってもよい。
トランスミッション30で変速された回転動力は、アウトプットシャフト32に接続されたプロペラシャフト33を通じてデファレンシャル34に伝達され、後輪である一対の駆動輪35にそれぞれ駆動力として分配される。
ハイブリッドシステム20は、モータージェネレーター21と、そのモータージェネレーター21に電気的に接続するインバーター23、高電圧バッテリー24、DC/DCコンバーター25及び低電圧バッテリー26とを有している。
高電圧バッテリー24としては、リチウムイオンバッテリーやニッケル水素バッテリーなどが好ましく例示される。また、低電圧バッテリー26には鉛バッテリーが用いられる。
DC/DCコンバーター25は、高電圧バッテリー24と低電圧バッテリー26との間における充放電の方向及び出力電圧を制御する機能を有している。また、低電圧バッテリー26は、各種の車両電装品27に電力を供給する。
このハイブリッドシステム20における種々のパラメータ、例えば、電流値、電圧値やSOCなどは、BMS28により検出される。
これらのエンジン10及びハイブリッドシステム20は、制御装置70により制御される。具体的には、HEVの発進時や加速時には、ハイブリッドシステム20は高電圧バッテリー24から電力を供給されたモータージェネレーター21により駆動力の少なくとも一部をアシストする。その一方で、慣性走行時や制動時においては、モータージェネレーター21による回生発電を行い、プロペラシャフト33等に発生する余剰の運動エネルギーを電力に変換して高電圧バッテリー24を充電する。また、このHEVは、エンジンクラッチ14を断状態、かつトランスミッションクラッチ15を接状態にすることで、モータージェネレーター21のみを駆動源とする、いわゆるモーター単独走行が可能となる。
なお、モータージェネレーター21を接続するエンジン10の駆動力を駆動輪35に伝達する出力軸としては、クランクシャフト13、トランスミッション30の各シャフト、及びプロペラシャフト33が例示される。また、モータージェネレーター21とそれらの出力軸との接続機構としては、回転軸22に取り付けられた第1プーリーとそれらの出力軸に取り付けられた第2プーリーとの間に無端状のベルト状部材を掛け回した機構、ギアボックスなどの減速機構、及びPTOなどの動力取り出し機構などが例示される。
また、このHEVは、エンジン10を図示しない車体に支持する複数のエンジンマウント54を備えている。エンジンマウント54は、エンジン本体11の下端と車体の上端との間に介在し、上下方向に弾性変形可能に構成されている。このエンジンマウント54としては、エンジン本体11の下端と車体の上端との間に介在されたゴムなどの弾性体を有する構成が例示される。また、弾性体の代わりに液体が封入されたチャンバーを有してもよい。
この種のエンジンマウント54を備えたHEVにおいては、例えば、HEVが停止し、エンジン10を停止する条件が成立した場合(所謂アイドルストップ状態)に制御装置70がエンジン10の停止を決定すると、制御装置70によりエンジン10の停止指令が発せられる。次いで、その停止指令を受けてエンジン10の停止動作が開始される。具体的な停止動作としては、エンジン本体11の図示しないインジェクタの燃料噴射の停止が例示される。そして、エンジン10のエンジン回転速度Neがゼロになり、エンジン10が停止する。
図2は、周波数比(fa/fb)と振動伝達率との関係を例示している。なお、faはエンジン10における振動の周波数を、fbはエンジン10とエンジンマウント54との共振周波数をそれぞれ示している。
エンジン10における振動の周波数faは、気筒12の配列によってその主成分が決まっている。例えば、この実施形態のように直列四気筒の場合は回転の二次成分が主成分となっている。つまり、ここでいう周波数faとしては、エンジン10のエンジン回転速度Neがアイドリング回転速度以上に設定された常用回転速度の場合での二次成分の周波数のことを示している。
エンジン10とエンジンマウント54との共振周波数fbは、その周波数faに基づいて、常用回転速度における振動伝達率が1より小さい領域になるように設定されている。つまり、エンジン回転速度Neが常用回転速度の場合に、周波数比fa/fbが「1」より大きい範囲になるので、エンジン10の停止の過程で、周波数比fa/fbが「1」の共振点を通過することになる。この共振点の通過時に顕著な共振が生じることになる。
図3は、エンジン10の停止時における時間経過とエンジン回転速度との関係を例示している。なお、図中では、実線がエンジン10のクランクシャフト13の回転変動を示している。時間t1で、制御装置70により、エンジン10の停止指令が発せられて、エンジン10の停止動作が開始される。この停止動作によりエンジン回転速度Neが遅くなると、クランクシャフト13の角加速度αが、周波数faに応じて正方向xに増加したり、負方向yに増加したりする。そして、時間t2から時間t3までの間の共振期間Δtで、周波数faと共振周波数fbとが一致するので、エンジン10とエンジンマウント54との共振が発生する。特に、時間t4で、共振点を通過するときに顕著な共振が発生する。
そこで、上記のHEVにおいて、出力軸における回転の角加速度αを取得する角加速度取得装置(以下、クランク角センサ)61と、このクランク角センサ61に接続されて、エンジン10及びモータージェネレーター21を制御する制御装置70と、を備えて構成される。そして、このHEVは、エンジン10が停止するまでの所定の期間で、エンジンマウント54の弾性係数Eに基づいて、制御装置70により、エンジン10とエンジンマウント54との共振周波数fbが算出されて、モータージェネレーター21のトルクTmの正負がその共振周波数fbに同期して切り替わる構成である。また、このときに、角加速度αに基づいて、制御装置70により、角加速度αが正の場合にモータージェネレーター21のトルクが負になる一方で、角加速度αが負の場合にモータージェネレーター21のトルクが正になる構成である。
なお、ここでは、クランクシャフト13の正方向xに働くトルクを正のトルクとし、クランクシャフト13の負方向yに働くトルクを負のトルクとしている。つまり、モータージェネレーター21のトルクが正になることは、モータージェネレーター21からクランクシャフト13に駆動力が付与されることである。一方で、モータージェネレーター21のトルクが負になることは、クランクシャフト13から伝達される駆動力によりモータージェネレーター21が発電することである。
また、このHEVは、エンジンマウント54の周囲の温度Taを取得する温度取得装置(以下、温度センサ)65を備え、その温度Taに基づいて、制御装置70により、共振周波数fbが算出される構成である。
クランク角センサ61は、クランクシャフト13のクランク角を検出するセンサである。このクランク角センサ61は、パルス信号によりクランク角を検出している。そこで、制御装置70により、そのパルス信号間の時間を計測することで、クランクシャフト13の角加速度αが取得される。角加速度取得装置としては、この実施形態においては出力軸としてクランクシャフト13が例示されているので、クランクシャフト13における回転の角加速度αを検知するクランク角センサ61が例示される。この角加速度取得装置としては、クランク角センサ61の他に、クランクシャフト13の回転の角加速度αを取得可能な回転速度センサが例示される。
温度センサ65は、この実施形態で、エンジン10の冷却水の温度を計測するセンサである。制御装置70により、温度センサ65を介して取得したエンジン10の冷却水の温度に基づいて、エンジンルーム内の温度からエンジンマウント54の周囲の温度Taを推定する。
なお、この温度取得装置としては、エンジンマウント54の周囲の温度Taが取得可能なものであればよく、温度センサ65の他に、エンジンマウント54の周囲に配置されて、その周囲の温度Taを検知するセンサや外気温を検知するセンサが例示される。エンジンマウント54の弾性係数Eは、エンジンマウント54の周囲の温度Taに対して変化するので、温度取得装置としては、エンジンマウント54の周囲に配置された温度センサ65が好ましく例示される。また、エンジンマウント54に配置されて、そのエンジンマウント54の温度を直接的に検知するセンサも例示される。
制御装置70は、各種処理を行うCPU、その各種処理を行うために用いられるプログラムや処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成される。この制御装置70は、信号線(一点鎖線で示す)を介してクランク角センサ61及び温度センサ65のそれぞれに接続される。また、制御装置70は、信号線を介してエンジン本体11及びモータージェネレーター21のトルクを制御するインバーター23のそれぞれに接続される。
この制御装置70の内部記憶装置に記憶された実行プログラムとしては、エンジン10の停止時に実行されるモータージェネレーター21の出力制御プログラムが例示される。
出力制御プログラムは、エンジン10の停止指令に基づいて実行されるプログラムである。そして、この出力制御プログラムは、エンジン10の停止指令が発せられてからエンジン10のエンジン回転速度Neがゼロになるまでの期間のうちの共振期間Δtを少なくとも含む期間で、モータージェネレーター21のトルクの正負を切り替えるプログラムである。なお、制御装置70は、この出力制御プログラムに代えて、その機能要素を有した
ハードウェアを備えてもよい。
ハードウェアを備えてもよい。
共振期間Δtは、エンジン10における振動の周波数faと、エンジンマウント54の共振周波数fbとが一致する、つまり周波数比fa/fbが「1」になる共振点とその共振点の前後とを含む期間である。図3においては、時間t4が共振点になり、その前後の間隔を含む時間t2から時間t3までが共振期間Δtになる。
しかし、この共振期間Δtについては、高精度に測定することが難しく、また、その開始時間を測定するようにすると、制御の応答遅れが生じる。そこで、エンジン10の停止指令が発せられて、エンジン10の停止動作が開始されたとき(時間t1)からエンジン回転速度Neがゼロになるまでの期間で、時間t1とt2の間の初めの角加速度のピークP1を検知し、そこを起点としてモータージェネレーター21のトルクTmの正負を切り替えることが好ましい。このようにモータージェネレーター21を制御することで、共振に対するその制御の応答遅れを回避するのに有利になる。
このHEVの制御方法を、制御装置70の機能として図4に基づいて以下に説明する。この制御方法は、上記のとおり、制御装置70がエンジン10の停止指令を発せられたときから開始される。
まず、エンジン10の停止指令が発せられると、制御装置70が、エンジンマウント54の弾性係数Eに応じた共振周波数fbを算出する(S10)。エンジンマウント54の弾性係数Eは、エンジンマウント54の構成により基準となる値が設定されている。また、共振周波数fbは、その弾性係数Eに対して正の相関になる。従って、このステップにおいては、予め実験や試験によりエンジンマウント54の弾性係数Eを求めておき、その弾性係数Eに応じた共振周波数fbを内部記憶装置に記憶させておくとよい。
一方で、この弾性係数Eは、エンジンマウント54の周囲の温度Taにより変化する値である。つまり、共振周波数fbは、エンジンマウント54の周囲の温度Taに基づいて算出することが望ましい。この共振周波数fbの算出方法の詳細については、後述する。
次いで、制御装置70が、信号線を介してクランク角センサ61の検出値を取得し、クランクシャフト13の角加速度αを取得する(S20)。より詳しくは、このステップで、角加速度αの正負を取得する。
なお、ここでいう角加速度αが正になる場合は、角加速度αが正方向xの場合であり、角加速度αが負になる場合は、角加速度αが負方向yの場合である。
次いで、制御装置70が、算出した共振周波数fbに同期させて、取得した角加速度αが正の場合に、モータージェネレーター21のトルクTmを負に切り替える。一方で、角加速度αが負の場合に、モータージェネレーター21のトルクTmを正に切り替える(S30)。より具体的には、エンジン10の停止指令が発生られてから、最初の角加速度αのピークP1を起点にしてモータージェネレーター21のトルクTmの正負を切り替える。
つまり、角加速度αが正の場合に、クランクシャフト13からの駆動力によりモータージェネレーター21を発電させることで、正方向xの角速度変化を打ち消す。また、角加速度αが負の場合に、モータージェネレーター21によりクランクシャフト13に駆動力を付与することで、負方向yの角速度変化を打ち消す。
次いで、制御装置70が、信号線を介してクランク角センサ61の検出値を取得し、エ
ンジン回転速度Neがゼロになったか否かを判定する(S40)。このステップで、エンジン回転速度Neがゼロになったと判定すると次のステップへ進む一方、ゼロになっていないと判定するとモータージェネレーター21のトルクTmの正負の切り替えを継続する。
ンジン回転速度Neがゼロになったか否かを判定する(S40)。このステップで、エンジン回転速度Neがゼロになったと判定すると次のステップへ進む一方、ゼロになっていないと判定するとモータージェネレーター21のトルクTmの正負の切り替えを継続する。
次いで、制御装置70が、モータージェネレーター21を停止して、この制御方法は完了する。
このような制御を行うようにしたことで、共振周波数fbに応じてモータージェネレーター21のトルクTmを切り替えるタイミングを図ることが可能になる。つまり、実際にエンジン10とエンジンマウント54との共振を測定しなくても、共振期間Δtにおけるクランクシャフト13の角速度変化を抑制できるのである。従って、エンジン10の停止時におけるエンジン10とエンジンマウント54との共振に起因した振動を確実に抑制することができる。
図5は温度Taとエンジンマウント54の弾性係数Eとの関係を例示しており、図6はエンジン10の停止時の共振(共振周波数及び振動レベル)と温度Taとの関係を例示している。なお、T1、T2、及びT3は、それぞれ温度Taを示しており、温度T3、温度T2、及び温度T1の順に高い値になっている。また、f1、f2、及びf3はそれぞれ共振周波数fbを示しており、共振周波数f1、共振周波数f2、及び共振周波数f3の順に高い値になっている。
図5に示すように、エンジンマウント54の弾性係数Eは、エンジンマウント54の周囲の温度Taに対して略反比例の関係になる。上記のとおり、エンジン10とエンジンマウント54との振動は、エンジンマウント54の弾性係数Eに対して正の関係になる。従って、図6に示すように、振動の共振周波数fbは、温度Taに対して負の関係になる。
そこで、共振周波数fbを算出するステップにおいては、制御装置70が、共振周波数fbをその温度Taに基づいて算出することが望ましい。より具体的には、予め図6に示すようなマップデータM1を内部記憶装置に記憶させておき、温度センサ65の検出値である温度TaとそのマップデータM1とを比較して、共振周波数fbを算出する方法が例示される。
なお、ここでいうマップデータM1は、図6に示すような共振周波数fbと温度Taとの関係が設定されたものである。このマップデータM1としては、少なくとも共振周波数fbと温度Taとの相関が設定されたものであればよく、図6に限定されない。
以下に、このステップにおける制御方法について図7のフロー図を参照しながら、制御装置70の機能として説明する。
まず、制御装置70が、信号線を介して温度センサ65の検出値より推定してエンジンマウント54の周辺の温度Taを取得する(S12)。次いで、制御装置70が、予め内部記憶装置に記憶していたマップデータM1を参照する(S14)。次いで、制御装置70が、温度TaとマップデータM1とを比較して、共振周波数fbを算出する(S16)。
このように算出された共振周波数fbは、温度Taが高くなった場合に低くなり、温度Taが低くなった場合に高くなる。例えば、温度T1の場合の共振点の共振周波数f1は、温度T3の場合の共振点の共振周波数f3よりも低くなる。
なお、図6に示すように、共振周波数fbは、エンジン回転速度Neがゼロに向う過程において、徐々に低くなる。従って、モータージェネレーター21のトルクTmの正負を切り替えるタイミングは、共振周波数fbに同期することで、徐々に遅くなるようにするとよい。
このように、エンジンマウント54の周囲の温度Taに基づいて共振周波数fbを算出することで、温度Taより変化する共振周波数fbに対応させて高精度にモータージェネレーターのトルクTmを切り替えるタイミングをコントロール可能になる。従って、エンジン10とエンジンマウント54との共振の抑制に有利になる。
10 エンジン
13 クランクシャフト
21 モータージェネレーター
54 エンジンマウント
61 クランク角センサ
65 温度センサ
70 制御装置
E 弾性係数
Ne エンジン回転速度
Tm トルク
fb 共振周波数
Δt 共振期間
α 角加速度
13 クランクシャフト
21 モータージェネレーター
54 エンジンマウント
61 クランク角センサ
65 温度センサ
70 制御装置
E 弾性係数
Ne エンジン回転速度
Tm トルク
fb 共振周波数
Δt 共振期間
α 角加速度
Claims (4)
- エンジンと、このエンジンを車体に支持するエンジンマウントと、前記エンジンの動力を駆動輪に伝達する出力軸に接続されたモータージェネレーターと、を備えたハイブリッド車両において、
前記出力軸における回転の角加速度を取得する角加速度取得装置と、この角加速度取得装置に接続されて、前記エンジン及び前記モータージェネレーターを制御する制御装置と、を備え、
この制御装置により、
前記出力軸の一方の回転方向を正方向とし、この正方向と逆方向の回転方向を負方向とし、前記出力軸の正方向に働くトルクを正のトルクとし、前記出力軸の負方向に働くトルクを負のトルクとして、
前記エンジンの停止動作が開始されてからエンジン回転速度がゼロになるまでの期間のうちの前記エンジンと前記エンジンマウントとが共振する共振期間を少なくとも含む期間で、
前記エンジンマウントの弾性係数に基づいて、前記エンジンと前記エンジンマウントとの共振周波数が算出されて、前記モータージェネレーターのトルクの正負がその共振周波数に同期して切り替わり、
前記角加速度取得装置の取得した角加速度に基づいて、前記角加速度が正の場合に前記モータージェネレーターのトルクが負になる一方で、前記角加速度が負の場合に前記モータージェネレーターのトルクが正になる構成にしたことを特徴とするハイブリッド車両。 - 前記エンジンマウントの周囲の温度を取得する温度取得装置を備え、
前記温度取得装置が取得した温度に基づいて、前記制御装置により、前記共振周波数が算出される構成にした請求項1に記載のハイブリッド車両。 - 前記エンジンの停止動作が開始されてから前記角加速度取得装置が取得した角加速度の最初のピークに基づいて、前記制御装置により、そのピークを起点として前記モータージェネレーターのトルクの正負を切り替える構成にした請求項1又は2に記載のハイブリッド車両。
- エンジンマウントにより車体に支持されたエンジンの停止時に、エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する出力軸に接続されたモータージェネレーターのトルクを制御するハイブリッド車両の制御方法において、
前記出力軸の一方の回転方向を正方向とし、この正方向と逆方向の回転方向を負方向とし、前記出力軸の正方向に働くトルクを正のトルクとし、前記出力軸の負方向に働くトルクを負のトルクとして、
前記エンジンの停止動作が開始されてからエンジン回転速度がゼロになるまでの期間のうちの前記エンジンの振動と前記エンジンマウントの振動とが共振する共振期間を少なくとも含む期間で、
前記エンジンマウントの弾性係数に基づいて、前記エンジンと前記エンジンマウントとの共振周波数を取得し、
前記出力軸における回転の角加速度を取得し、
前記共振周波数に同期させて、前記角加速度が正の場合に前記モータージェネレーターのトルクを負に、前記角加速度が負の場合に前記モータージェネレーターのトルクを正にそれぞれ切り替えることを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016067259A JP2017178016A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | ハイブリッド車両及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016067259A JP2017178016A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | ハイブリッド車両及びその制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017178016A true JP2017178016A (ja) | 2017-10-05 |
Family
ID=60008263
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016067259A Pending JP2017178016A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | ハイブリッド車両及びその制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017178016A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11371450B2 (en) * | 2018-06-07 | 2022-06-28 | Eaton Intelligent Power Limited | NVH management in diesel CDA modes |
| CN115214602A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-10-21 | 广州汽车集团股份有限公司 | 混合动力汽车发动机停机控制方法、装置、汽车及介质 |
-
2016
- 2016-03-30 JP JP2016067259A patent/JP2017178016A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11371450B2 (en) * | 2018-06-07 | 2022-06-28 | Eaton Intelligent Power Limited | NVH management in diesel CDA modes |
| CN115214602A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-10-21 | 广州汽车集团股份有限公司 | 混合动力汽车发动机停机控制方法、装置、汽车及介质 |
| CN115214602B (zh) * | 2021-11-17 | 2024-01-30 | 广州汽车集团股份有限公司 | 混合动力汽车发动机停机控制方法、装置、汽车及介质 |
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