JP2017180438A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部EGRの実行を適切に制御して外部EGRのハンチングの発生を抑制する。
【解決手段】EGRバルブ(67)よりも排気通路(7)側での排気の圧力をPex、外部EGRによって還流される排気と混合された状態の吸気の圧力をPin、外部EGRによって還流される排気の分圧の目標値をPtex、外部EGRを実行しているときにエンジン(1)の気筒(13)内に吸入される吸気の圧力のうちの排気の分圧をPrexとしたとき、Pin+(Ptex−Prex)とPexとの圧力比に基づいて、外部EGRの実行を許可又は禁止する。
【選択図】図5

Description

ここに開示された技術は、吸気通路と排気通路とを接続する排気再循環通路を介して排気の一部を吸気に還流させる排気再循環(Exhaust Gas Recirculation、以下、「EGR」と称する)、いわゆる外部EGRが行われるエンジンの制御装置に関する。
この種のエンジンでは、EGR通路にEGRバルブが設けられ、このEGRバルブの開度をエンジンの運転状態、例えばエンジン回転数やエンジン負荷などに応じて調節することにより、吸気通路に還流される排気の還流量(以下、「EGR流量」と称する)が制御される(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−163953号公報
上記のようなエンジンでは、EGRバルブの上流側の圧力であるEGRバルブ上流圧力とEGRバルブの下流側の圧力であるEGRバルブ下流圧力との差圧が小さくなるほど、つまりはEGRバルブ上流圧力に対するEGRバルブ下流圧力の圧力比が1に近づくほど、EGRバルブの開度調節によるEGR流量の制御性が悪化する。このため、EGRバルブ下流圧力に対するEGRバルブ上流圧力の圧力比が所定の基準値よりも小さい場合には外部EGRの実行を禁止し、当該圧力比が所定の基準値よりも大きい場合のみに外部EGRの実行を許可することが考えられる。
しかし、そうした外部EGRの実行制御では、外部EGRを行っているときに当該外部EGRの実行が禁止されると、外部EGRを停止させるためにEGRバルブが全閉して、還流されていた排気の圧力分が吸気圧から差し引かれる。このため、吸気圧に対する排気圧の圧力比が急に大きくなり所定の設定値を直ぐに超え、外部EGRの実行が再び許可されて、外部EGRが停止後早々に再開される。外部EGRが再開されると、当該排気圧の圧力比がまた所定の設定値よりも小さくなって、外部EGRの実行が禁止される。こうして、外部EGRの制御において実行と停止を短い周期で繰り返すハンチングが発生するおそれがある。
外部EGRにハンチングが発生すると、エンジンの運転制御がその影響を受けて不安定になることが懸念される。外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのを防止するには、外部EGRの実行について許可した状態と禁止した状態とを切り替える上記の基準値に一定の幅、いわゆるヒステリシスを持たせることが考えられる。こうしたハンチング対策では、外部EGRの実行を許可している状態から禁止するか否かを判断する基準値である禁止基準値を、外部EGRの実行を禁止している状態から許可するか否かを判断する基準値である許可基準値よりも高くし、これら許可基準値と禁止基準値との差(ヒステリシス幅)を、EGRバルブの最大開度を考慮して比較的大きく設定する必要がある。
けれどもそうすると、エンジンの運転状態によっては、EGR流量の制御性がさほど悪くならないのに、外部EGRを行えなくなる事態に陥ることがある。例えば、要求されるEGR流量を実現するのに必要なEGRバルブの開度が小さく、外部EGRを実行してもEGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力との差圧変化が小さい場合などに、そうした事態に陥る。したがって、外部EGRの実行が許可されるエンジンの運転状態が限られてしまい、その結果、外部EGRの実行により改善していたエミッション性能や燃費が低下し兼ねない。
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部EGRの実行を適切に制御して外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのを抑制することにある。
上記の目的を達成するために、ここに開示された技術では、EGRバルブの開度を調節したときのEGRバルブ下流圧力の変化を見越して外部EGRの実行を制御するようにした。
具体的には、ここに開示された技術は、排気通路に排出された排気を吸気通路へ還流させるEGR通路と、EGR通路を流通する排気の還流量、すなわちEGR流量を制御するEGRバルブとを備え、EGRバルブを開くことにより排気の一部をEGR通路を通じて再循環させる外部EGRが行われるエンジンの制御装置を対象とする。
このエンジンの制御装置は、EGRバルブの開閉制御を行うバルブ制御部と、外部EGRによって還流される排気の分圧の目標値である目標排気分圧を算出する目標排気分圧算出部と、外部EGRを実行しているときにエンジンの気筒内に吸入される吸気の圧力のうちの排気の分圧である実排気分圧を算出する実排気分圧算出部とを備える。そして、バルブ制御部は、EGRバルブよりも排気通路側での排気の圧力をPex、外部EGRによって還流される排気と混合された状態の吸気の圧力をPin、目標排気分圧をPtex、実排気分圧をPrexとしたとき、Pin+(Ptex−Prex)とPexとの圧力比に基づいて、外部EGRの実行を許可又は禁止する。
この構成によると、目標排気分圧を見込んだEGRバルブ下流圧力の要素Pin+(Ptex−Prex)、つまり目標排気分圧の実現に向けてEGRバルブの開度を調節したときの圧力変化を見越したEGRバルブ下流圧力の予測値と、EGRバルブ上流圧力の要素Pexとの比に基づいて、外部EGRの実行を許可又は禁止するようにしたので、これらEGRバルブ上流圧力の予測値とEGRバルブ下流圧力との圧力比が外部EGRの実行制御にハンチングを起こす関係にあるときには、外部EGRの実行について許可した状態と禁止した状態とを切り替えないでおくことができる。
それによって、外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのを抑制できる。また、要求されるEGR流量を実現するのに必要なEGRバルブの開度が小さく、外部EGRを実行してもEGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力との差圧変化が小さい場合など、外部EGRの実行について許可した状態と禁止した状態とを切り替える基準値にヒステリシスを持たせる場合に外部EGRが行えなくなるエンジンの運転状態においても、要求に応じて外部EGRを実行することができる。
上記の制御装置は、エンジンの気筒内に吸入される吸気の総量のうちの外部EGRによる排気の分量の目標値である目標EGR率を設定するEGR率設定部と、前記Pexに対する前記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が大きいほど目標EGR率を下げるように調整するEGR率調整部をさらに備えていてもよい。この場合、バルブ制御部は、EGR率調整部により調整された目標EGR率に基づいて、EGRバルブの開度を制御することが好ましい。
EGRバルブの開度調節によるEGR流量の制御性は、EGRバルブ上流圧力に対するEGRバルブ下流圧力の圧力比が大きいほど悪化する。上記の構成によると、目標排気分圧を踏まえたEGRバルブ下流圧力のEGRバルブ上流圧力に対する圧力比が大きいほど目標EGR率を下げるようにしたので、EGRバルブの制御性が悪くなるに連れてEGRバルブの開度を小さくし、外部EGR実行時のEGR率のばらつきによるエンジンの運転制御への悪影響を低減することができる。それによって、エンジンの運転制御をよりいっそう安定化させることができる。
また、バルブ制御部は、外部EGRの実行が許可された状態では、上記Pexに対する上記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が1以上の値に設定された所定の許可基準値以上であるときに外部EGRの実行を禁止し、外部EGRの実行が禁止された状態では、上記Pexに対する上記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が許可基準値よりも小さな所定の禁止基準値以下であるときに外部EGRの実行を許可するようになっていることが好ましい。
この構成によると、目標排気分圧を見込んだEGRバルブ下流圧力とEGRバルブ上流圧力との圧力比に基づいて外部EGRの実行を許可又は禁止することに加え、外部EGRの実行について許可した状態と禁止した状態とを切り替える基準値にヒステリシスを持たせるようにしたので、外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのをよりいっそう抑制できる。
上記エンジンの制御装置によれば、外部EGRの実行を適切に制御して外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのを抑制できる。その結果、外部EGRを含むエンジンの運転制御が不安定になることを回避し、且つエミッション性能や燃費の低下を防止することができる。
実施形態1に係るエンジンの概略構成図である。 実施形態1に係るECUの機能構成図である。 実施形態1に係るEGR率調整マップのイメージ図である。 実施形態1に係る目標EGR比率の調整方法を示すブロック図である。 実施形態1に係る外部EGRの実行制御を示すフローチャートである。 実施形態2に係る外部EGRの実行制御を示すフローチャートである。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《実施形態1》
図1に、この実施形態1に係る制御装置が適用されたエンジン1の概略構成図を示す。
エンジン1は、過給機付きの火花点火式直噴エンジンであって、主に、図1に示すように、吸気(空気)と燃料との混合気を燃焼させるエンジン本体3と、エンジン本体3に導入される吸気が流通する吸気通路5と、エンジン本体3での混合気の燃焼により発生した排気が流通する排気通路7と、排気のエネルギーを利用して吸気を過給するターボ過給機8と、外部EGRを行うための外部EGR機構9と、当該エンジン1の制御に利用される情報を検出するセンサ類と、当該エンジン1の全体を制御するECU(Engine Control Unit)11とを備える。
<エンジン本体>
エンジン本体3は、複数の気筒13(例えば4つ、図1では1つのみ示す)が直列に設けられたシリンダブロック15と、このシリンダブロック15上に配置されたシリンダヘッド17とを備える。これらシリンダブロック15及びシリンダヘッド17の内部には、図示しないが、エンジン冷却水が流れるウォータジャケットが設けられている。
各気筒13には、混合気を燃焼させる燃焼室19を区画するピストン21が往復動可能に嵌め入れられている。このピストン21は、コネクティングロッド23を介してクランクシャフト25に連結されている。さらに、エンジン本体3には、インジェクタと呼ばれる燃料噴射装置27が設けられている。燃料噴射装置27は、ECU11からの制御信号に従って、所定のタイミングで燃焼室19に向けて燃料(例えばガソリン)を噴射する。
また、シリンダヘッド17には、気筒13毎に、燃焼室19の天井面にそれぞれ開口した吸気ポート29及び排気ポート31が形成されている。吸気ポート29には、その燃焼室19側の開口を開閉する吸気バルブ33が設けられている。他方、排気ポート31には、その燃焼室19側の開口を開閉する排気バルブ35が設けられている。
これら吸気バルブ33及び排気バルブ35は、エンジン本体3に設けられた図示しない動力伝達機構を介してクランクシャフト25に連結されている。動力伝達機構は、クランクシャフト25の回転に連動して吸気バルブ33及び排気バルブ35を開位置と閉位置との間で往復駆動する。この駆動によって、吸気バルブ33は吸気ポート29を、排気バルブ35は排気ポート31を、それぞれ所定のタイミングで開閉する。
シリンダヘッド17にはさらに、気筒13毎に、燃焼室19内の混合気に点火する点火プラグ37が設けられている。点火プラグ37は、ECU11からの制御信号に従って、所定のタイミングで火花を発生し、その火花によって混合気を爆発燃焼させる。この爆発燃焼により、ピストン21が気筒13内を往復運動し、そのピストン21の往復運動がクランクシャフト25の回転運動に変換されてトルク(回転動力)として出力される。
<吸気通路>
吸気通路5には、上流側から順に、外部から吸入される空気中に含まれるゴミ等の異物を取り除いて吸気を浄化するエアクリーナ39と、通過する吸気を昇圧させるコンプレッサ41と、通過する吸気を冷却するインタークーラ43と、エンジン本体3に導入される吸気の流量を調節するスロットルバルブ45と、エンジン本体3に供給される吸気を一時的に蓄えるサージタンク47とが設けられている。
吸気通路5にはさらに、コンプレッサ41によって過給された吸気の一部をコンプレッサ41の上流側に環流させるためのエアバイパス通路49が設けられている。このエアバイパス通路49には、当該エアバイパス通路49を流通する吸気の流量を調節するエアバイパスバルブ51が設けられている。エアバイパスバルブ51は、例えば、エアバイパス通路49を全閉状態と全開状態とに切り換え可能な、いわゆるオンオフバルブである。
吸気通路5のうちサージタンク47よりも下流側の部分は、詳しくは図示しないが、エンジン本体3の気筒13毎に分岐した複数の独立吸気通路を有する吸気マニホールド52によって構成されている。サージタンク47は、この吸気マニホールド52に含まれている。
<排気通路>
排気通路7には、上流側から順に、通過する排気によって回転するタービン53と、排気に含まれるNOx(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)等の有害な大気汚染物質を浄化する排気浄化装置55とが設けられている。
排気浄化装置55は、例えば、三元触媒などの排気浄化用の触媒を内部に担持した触媒コンバータ61を2つ併用してなる。排気通路7のうち排気バイパス通路57よりも上流側の部分は、詳しくは図示しないが、エンジン本体3の気筒13毎に分岐した複数の独立排気通路を有する排気マニホールド60を含む。
排気通路7にはさらに、当該排気通路7に流通する排気を、タービン53をバイパスして流すための排気バイパス通路57が設けられている。この排気バイパス通路57には、当該排気バイパス通路57を流通する排気の流量を調節するウェイストゲートバルブ59が設けられている。このウェイストゲートバルブ59は、排気バイパス通路57の開度を全開状態と全閉状態との間で連続的に又は多段階に変化させることが可能な、いわゆるリニアバルブである。
<ターボ過給機>
ターボ過給機8は、吸気通路5に設けられた上記コンプレッサ41と、排気通路7に設けられた上記タービン53とを備える。これらコンプレッサ41とタービン53とは、シャフトを介して連結されており、一体に回転するようになっている。このターボ過給機8では、排気の流れを受けてタービン53が回転すると、そのタービン53の回転力を利用してコンプレッサ41が吸気を下流側に送り込み、吸気を圧縮(過給)する。
<外部EGR機構>
外部EGR機構9は、排気通路7に排出された排気の一部を吸気通路5へ還流させるEGR通路63と、EGR通路63を通じて還流させる排気を冷却するEGRクーラ65と、EGR通路63を流通する排気の還流量、つまりEGR流量を制御するEGRバルブ67とを備える。
EGR通路63は、スロットルバルブ45よりも下流側の吸気通路5、具体的には吸気マニホールド52と、タービン53よりも上流側の排気通路7、具体的には排気マニホールド60とを接続し、それら両マニホールド52,60を連通させている。EGRクーラ65及びEGRバルブ67は、EGR通路63に、その上流側(排気通路7側)から順に設けられている。EGRバルブ67は、EGR通路63の開度を全開状態と全閉状態との間で連続的に又は多段階に変化させることが可能なリニアバルブである。
<センサ類>
センサ類は、上述したエンジン本体3、吸気通路5、排気通路7及び外部EGR機構9の各所に設けられている。
具体的には、エンジン本体3においては、クランクシャフト25の回転角度を検出するクランク角センサ69と、ウォータジャケット内のエンジン冷却水の温度であるエンジン水温を検出する水温センサ71とが設けられている。
吸気通路5においては、エアクリーナ39とコンプレッサ41との間で吸気流量を検出するエアフローセンサ73が設けられている。このエアフローセンサ73は、吸気温度を検出する温度センサを内蔵している。さらに、コンプレッサ41とスロットルバルブ45との間で且つインタークーラ43の下流側の吸気通路5には、ターボ過給機8により圧縮された吸気の圧力、つまり過給圧を検出する第1吸気圧センサ75が設けられている。
吸気通路5にはさらに、スロットルバルブ45の開度を検出するスロットル開度センサ77が設けられている。また、スロットルバルブ45の下流側の吸気通路5、詳しくはサージタンク47には、当該サージタンク47内の圧力であるインマニ圧を検出する第2吸気圧センサ79が設けられている。この第2吸気圧センサ79は、サージタンク47内の温度であるインマニ温を検出する温度センサを内蔵している。
排気通路7においては、ウェイストゲートバルブ61の開度を検出するWG開度センサ81が設けられている。さらに、タービン53と排気浄化装置55との間の排気通路7と、2つの触媒コンバータ61の間の排気通路7とには、Oセンサ83,85がそれぞれ設けられている。これら2つのOセンサ83,85の検出値は、燃焼室19内の空燃比をフィードバック制御するのに利用される。
また、外部EGR機構9においては、EGRバルブ67の開度を検出するEGR開度センサ87が設けられている。さらに、EGRクーラ65とEGRバルブ67との間のEGR通路63には、EGRバルブ67の上流側における排気の圧力であるEGRバルブ上流圧力を検出する排圧センサ89が設けられている。
自動車の運転中は、これら各種のセンサ69〜89の検出値が、ECU11に出力されるようになっている。
<ECU>
ECU11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)とかRAM(Random Access Memory)といった内部メモリ等のハードウェアと、OS(Operating System)等の基本制御プラグラムやOS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含むソフトウェアとで構成されたコンピュータであり、上記センサ類の検出値に基づいて外部EGRを含むエンジン1の運転を総合的に制御する。なお、ECU11は、エンジン1の制御装置の一例である。
図2に、EGRバルブ67の開度制御に関わる部分を中心とした、ECU11の機能構成図を示す。ECU11は、図2に示すように、機能的には、現在のエンジン1の運転状態における充填効率である実充填効率を算出する充填効率算出部91と、現在のエンジン1の運転状態におけるEGR流量である実EGR流量を算出するEGR流量算出部93と、EGRバルブ67の開閉制御を行うバルブ制御部95と、各種データを記憶する記憶部97とを備える。
充填効率算出部91は、エアフローセンサ73によって検出される吸気流量と、クランク角センサ69の検出値から求められるエンジン回転数とに基づいて、現在のエンジン1の運転状態における体積効率である実体積効率を算出する。そして、充填効率算出部91は、その実体積効率から標準大気密度(標準状態における大気の密度:約1.2kg[kg/m])を用いて実充填効率を算出する。
EGR流量算出部93は、排圧センサ89によって検出されるEGRバルブ上流圧力と、EGRバルブ下流圧力と、EGR開度センサ87によって検出されるEGRバルブ67の開度とに基づき、ベルヌーイの定理を用いて、実EGR流量の基本値を算出する。ここで、EGRバルブ下流圧力は、サージタンク47内の圧力に相当する。このため、EGRバルブ下流圧力としては、第2吸気圧センサ79によって検出されるインマニ圧が用いられる。そして、EGR流量算出部93は、その基本値を外部EGRによって還流される排気の温度に応じて補正し、その補正後の値を最終的な実EGR流量として算出する。ここで、還流される排気の温度は、エンジン回転数及びエンジン負荷から推定される。
バルブ制御部95は、EGR率の目標値である目標EGR率を設定する目標EGR率設定部99と、外部EGRによって還流される排気の分圧の目標値である目標排気分圧を算出する目標排気分圧算出部101と、外部EGRを実行しているときにエンジン1の気筒13内に吸入される吸気の圧力のうちの現在の排気の分圧である実排気分圧を算出する実排気分圧算出部103と、目標EGR率を調整する目標EGR率調整部105と、外部EGRの実行を許可又は禁止するEGR実行制御部107とを備える。
目標EGR率設定部99は、記憶部97に予め記憶されているEGR制御マップに基づいて目標EGR率の基本値を設定する。EGR制御マップには、実充填効率及びエンジン水温とそれらに応じた目標EGR率とがエンジン回転数毎に規定されている。目標EGR率の基本値は、充填効率算出部91によって算出される実充填効率と、クランク角センサ69の検出値から求められるエンジン回転数と、水温センサ71によって検出されるエンジン水温とを、そのEGR制御マップに照らし合わせることにより設定される。
なお、EGR制御マップを含め、外部EGRの実行制御に用いる各種のマップは、エンジン1に固有のものであり、実測等によって予め求められる。そのため、EGR制御マップや後述するEGR率調整マップは、一例に過ぎず、エンジン1によっては異なる特性となり得る。
目標排気分圧算出部101は、EGR流量の目標値である目標EGR流量を、第2吸気圧センサ79によって検出されるインマニ温に基づいて圧力に変換することにより、目標排気分圧を算出する。実排気分圧算出部103は、EGR流量算出部93によって算出される実EGR流量を、第2吸気圧センサ79によって検出されるインマニ温に基づいて圧力に変換することにより、実排気分圧を算出する。
目標EGR率調整部105は、記憶部97に予め記憶されているEGR率補正マップに基づいて、目標EGR率設定部99によって設定された目標EGR率を調整する。EGR率調整マップには、目標EGR率が実現されたときの、つまりは目標排気分圧が実現されたときのインマニ圧の予測値である予測インマニ圧と排圧センサ89によって検出されたEGRバルブ上流圧力との圧力比である予測圧力比と、それに対応したEGR率の調整係数とが規定されている。本実施形態での予測圧力比は、EGRバルブ上流圧力に対する予測インマニ圧力の圧力比である。
図3に、EGR率調整マップのイメージ図を示す。EGR率調整マップにおいて、EGR率の調整係数αは、図3に示すように、0〜1の正の値であって、予測圧力比が一定値以上(例えば0.8以上)の範囲ではその予測圧力比が1に近づくほど小さくなる。これは、EGRバルブ67の開度調節によるEGR流量の制御性がEGRバルブ上流圧力に対するEGRバルブ下流圧力の圧力比が大きいほど悪化することを考慮し、EGRバルブ67の制御性が悪くなるに連れてEGRバルブ67の開度を小さくすることで、実際の排気分圧のばらつきに起因するエンジン1の運転制御への悪影響を低減するためである。
目標EGR率調整部105は、そのようなEGR率調整マップに予測圧力比を照らし合わせることにより、EGR率の調整係数αを取得する。そして、目標EGR率調整部105は、そのEGR率の調整係数αを目標EGR率の基本値に乗算することにより、目標EGR率を調整する。
バルブ制御部95は、上記の目標EGR率設定部99、目標排気分圧算出部101、実排気分圧算出部103及び目標EGR率調整部105の機能によって、最終的な目標EGR率を設定する。この目標EGR率の設定方法について、以下に、図4を参照しながら説明する。図4は、バルブ制御部95による目標EGR率の設定方法を示すブロック図である。
バルブ制御部95は、図4に示すように、まず、目標EGR率設定部99の機能によりエンジン回転数、実充填効率及びエンジン水温に基づいて目標EGR率の基本値を設定する。次いで、バルブ制御部95は、その目標EGR率の基本値を、スロットルバルブ45を通過する流量であるスロットル通過流量に基づいて流量に変換することにより、目標EGR流量を算出する。ここで、スロットル通過流量は、吸気通路5を流通する吸気の流量である。このため、スロットル通過流量としては、エアフローセンサ73によって検出される吸気流量が用いられる。
バルブ制御部95は、そうして算出された目標EGR流量を、目標排気分圧算出部101の機能によりインマニ温に基づき圧力に変換して、目標排気分圧を取得する。また、バルブ制御部95は、EGR流量算出部93の機能により算出された実EGR流量を、実排気分圧算出部103の機能によりインマニ温に基づき圧力に変換して、実排気分圧を取得する。バルブ制御部95は、こうして取得された目標排気分圧から実排気分圧を減算することにより、基本値の目標EGR率が実現されたときの実排気分圧の変化量の予測値である排気分圧変化量を算出する。
次に、バルブ制御部95は、その排気分圧変化量に第2吸気圧センサ79によって検出されるインマニ圧を加算することにより、予測インマニ圧を算出する。続いて、バルブ制御部95は、この予測インマニ圧を排圧センサ89によって検出されるEGRバルブ上流圧力で除算することにより、予測圧力比を算出する。
次いで、バルブ制御部95は、目標EGR率調整部105の機能により、図3に示すようなEGR率調整マップを参照して予測圧力比に対応するEGR率の調整係数αを取得し、その調整係数αを目標EGR率の基本値に乗算して目標EGR率を調整する。バルブ制御部95は、その調整した値を最終的な目標EGR率として取得し、その目標EGR率が実現されるようにEGRバルブ67の開度を調節することにより、外部EGRを実行する。
EGR実行制御部107は、上述した外部EGRの実行を、以下の式で表される予測圧力比Prに基づき、所定の基準値を用いて許可又は禁止する。
Pr={Pin+(Ptex−Prex)}/Pex
ここで、Pexは、排圧センサ89によって検出されるEGRバルブ上流圧力である。Pinは、第2吸気圧センサ79によって検出されるインマニ圧(EGRバルブ下流圧力)である。Ptexは、目標排気分圧算出部101によって算出される目標排気分圧である。Prexは、実排気分圧算出部103によって算出される実排気分圧である。
具体的には、EGR実行制御部107は、予測圧力比Prが1.0以上の値に設定される所定の基準値未満であるときには外部EGRの実行を許可し、予測圧力比Prが当該所定の基準値以上であるときには外部EGRの実行を禁止する。所定の基準値には、例えば1.0が設定される。
このEGR実行制御部107による外部EGRの実行制御について、以下に、図5を参照しながら説明する。図5は、外部EGRの実行制御のフローチャートである。
EGR実行制御部107は、図5に示すように、まず、ステップST01において、現在のエンジン1の運転状態が外部EGR領域にあるか否かを判定する。外部EGR領域は、外部EGRの実行が許可状態にあれば外部EGRが実行される、低負荷乃至中負荷且つ低回転乃至中回転の運転領域である。エンジン1の運転状態が外部EGR領域にあるか否かは、エンジン回転数や充填効率、エンジン水温などに基づいて判定される。
このとき、エンジン1の運転状態が外部EGR領域にあると判定された場合には、外部EGRの実行を許可すべきか禁止すべきかを判定する必要があるので、そのような判定を行うステップST02に進む。他方、エンジン1の運転状態が外部EGR領域にないと判定された場合には、外部EGRが行われないことから外部EGRの実行について禁止や許可を判定する必要がないため、リターンし、再びステップST01を行う。
次いで、ステップST02において、EGR実行制御部107は、予測圧力比Prが所定の基準値(例えば1.0)以上であるか否かを判定する。
このとき、予測圧力比Prが所定の基準値以上である場合には、目標EGR率を実現するようにEGRバルブ67の開度を調節すると、EGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力の差圧が比較的小さくなり、EGRバルブ67の開度調節によるEGR流量の制御性、つまりはEGR率の制御性が悪くなることが予測される。とりわけ所定の基準値として1.0が設定されている場合には、EGRバルブ下流圧力がEGRバルブ上流圧力と均衡するか又はそれよりも大きくなり、EGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が著しく悪くなることが予測される。したがって、この場合には、外部EGRの実行を許可すべきでないとして、ステップST03に進む。
ステップST03では、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行を禁止する。
他方、ステップST02で予測圧力比Prが所定の基準値未満である場合には、目標EGR率を実現するようにEGRバルブ67の開度を調節しても、EGRバルブ上流圧力がEGRバルブ下流圧力よりも大きく、EGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力とに所要の差圧が確保されるので、EGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が著しくは損なわれないことが予測される。したがって、この場合には、外部EGRの実行を許可すべきとして、ステップST04に進む。
ステップST04では、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行を許可する。
ステップST03,ST04を終えるとリターンし、ステップST01以降のステップを繰り返す。
こうした外部EGRの実行制御に従えば、目標排気分圧の実現に向けてEGRバルブの開度を調節したときの圧力変化を見越したEGRバルブ下流圧力の予測値Pin+(Ptex−Prex)とEGRバルブ上流圧力Pexとの圧力比が、外部EGRの実行制御にハンチングを起こす関係にあるときには、外部EGRの実行について許可と禁止が切り替えられない。
したがって、この実施形態1に係るエンジン1のECU11によると、外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのを好適に抑制できる。また、外部EGRの実行について許可と禁止を切り替える基準値にヒステリシスを持たせると外部EGRが行えなくなるエンジン1の運転状態においても、要求に応じて外部EGRを実行することができる。その結果、外部EGRを含むエンジン1の運転制御が不安定になることを回避し、且つエミッション性能や燃費の低下を防止することができる。
《実施形態2》
この実施形態2に係るエンジン1は、ECUによる外部EGRの実行制御の方法が上記実施形態1と異なる。なお、この実施形態2では、外部EGRの実行制御の方法が上記実施形態1と異なる他はエンジン1について上記実施形態1と同様に構成されているので、態様の異なる外部EGRの実行制御の方法についてのみ説明し、同一の構成や制御方法は図1〜図5に基づく上記実施形態1の説明に譲ることにして、その詳細な説明を省略する。
上記実施形態1では、外部EGRの実行についての禁止と許可を、許可された状態から禁止する場合と禁止された状態から許可する場合とで、同一の基準値を用いて切り替える例を説明したが、本変形例では、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行を、予測圧力比Prに基づき、ヒステリシスを持たせた所定の基準値(許可基準値及び禁止基準値)を用いて許可又は禁止する。
具体的には、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行が許可された状態において、予測圧力比Prが1.0以上の値に設定される所定の許可基準値未満であるときには外部EGRの実行を許可したままとし、予測圧力比Prが許可基準値以上であるときには外部EGRの実行を禁止する。許可基準値には、例えば1.0が設定される。
また、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行が禁止された状態において、予測圧力比Prが許可基準値よりも小さな所定の禁止基準値よりも大きいときには外部EGRの実行を禁止したままとし、予測圧力比Prが禁止基準値以下であるときには外部EGRの実行を許可する。禁止基準値には、例えば0.2〜0.4の固定値が設定される。
このEGR実行制御部107による外部EGRの実行制御について、以下に、図6を参照しながら説明する。図6は、本変形例に係る外部EGRの実行制御のフローチャートである。
EGR実行制御部107は、図6に示すように、まず、ステップST11において、現在のエンジン1の運転状態が外部EGR領域にあるか否かを判定する。ステップST11は、上記実施形態1でのステップST01と同様であるので、その説明を省略する。
このステップST11でエンジン1の運転状態が外部EGR領域にあると判定された場合には、外部EGRが実行されているか否かを判定する必要があるため、そのような判定を行うステップST12に進む。他方、エンジン1の運転状態が外部EGR領域にないと判定された場合には、上記実施形態1と同様にリターンし、再びステップST11を行う。
ステップST12において、EGR実行制御部107は、現在、外部EGRが実行されているか否かを判定する。
外部EGRが実行されているか否かは、EGR開度センサ87によって検出されるEGRバルブ67の開度に基づいて判定される。具体的には、EGR開度センサ87の検出値がEGRバルブ67の開度が0以外であることを示していれば、EGRバルブ67が開いているから、外部EGRを実行していると判定する。また、EGR開度センサ87の検出値がEGRバルブ67の開度が0であることを示していれば、EGRバルブ67は完全に閉じているから、外部EGRを実行していないと判定する。
このとき、外部EGRが実行されていると判定された場合には、外部EGRの実行が許可されており、外部EGRの実行が許可された状態から禁止するか否かを判定する必要があるため、そのような判定を行うステップST13に進む。他方、外部EGRが実行されていないと判定された場合には、外部EGRの実行が禁止されている可能性があり、外部EGRの実行が禁止された状態から許可するか否かを判定する必要があるため、そのような判定を行うステップST14に進む。
ステップST13では、EGR実行制御部107は、予測圧力比Prが許可基準値(例えば1.0)以上であるか否かを判定する。
このとき、予測圧力比Prが許可基準値以上である場合には、上記実施形態1のステップST02でも説明したようにEGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が著しく悪くなることが予測されるから、外部EGRの実行を許可すべきでないとして、ステップST15に進む。
ステップST15では、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行を禁止する。
他方、ステップST13で予測圧力比Prが許可基準値未満である場合には、上記実施形態1のステップST02でも説明したようにEGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が著しくは損なわれないことが予測されるから、外部EGRの実行を許可すべきとして、ステップST16に進む。
ステップST16では、EGR実行制御部107は、外部EGRの実行を許可する。
また、ステップST14では、EGR実行制御部107は、予測圧力比Prが禁止基準値(例えば0.2〜0.4の固定値)以下であるか否かを判定する。
このとき、予測圧力比Prが禁止基準値以下である場合には、目標EGR率を実現するようにEGRバルブ67の開度を調節しても、EGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力とに所要の差圧が確保されるので、EGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が良いことが予測される。したがって、この場合には、外部EGRの実行を禁止すべきでないとして、ステップST16に進み、外部EGRの実行を許可する。
他方、予測圧力比Prが禁止基準値よりも大きい場合には、目標EGR率を実現するようにEGRバルブ67の開度を調節すると、EGRバルブ上流圧力とEGRバルブ下流圧力の差圧が比較的小さくなり、EGRバルブ67の開度調節によるEGR率の制御性が悪くなることが予測される。したがって、この場合には、外部EGRの実行を許可すべきでないとして、ステップST15に進み、外部EGRの実行を禁止する。
なお、外部EGRの実行が許可されているときにもEGRバルブ67が全閉とされている場合には、このステップST14に移行されるが、予測圧力比Prが禁止基準値よりも大きく且つ許可基準値未満の範囲にあるので、ステップST16に進み、外部EGRの実行が許可されたままとなる。
ステップST15,ST16を終えるとリターンし、ステップST11以降のステップを繰り返す。
こうした外部EGRの実行制御に従えば、目標排気分圧を見込んだEGRバルブ下流圧力とEGRバルブ上流圧力との圧力比に基づいて外部EGRの実行を許可又は禁止することに加え、外部EGRの実行について許可した状態と禁止した状態とを切り替える基準値にヒステリシスを持たせるようにしたので、外部EGRの実行制御にハンチングが発生するのをよりいっそう抑制できる。その他については、上記実施形態1と同様な効果を得ることができる。
以上のように、本出願に開示する技術の例示として、好ましい実施形態を説明した。しかし、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態1,2で説明した各構成要素や制御方法を組み合わせて新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須でない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることを以て、直ちにそれらの必須でない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、上記実施形態1,2について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1では、目標EGR率設定部99は、実充填効率に基づいて目標EGR率を設定するとしたが、これに限らず、実充填効率に代えて、エンジン1の充填効率の目標値である目標充填効率に基づいて設定されてもよい。目標充填効率は、アクセルペダルの踏み込み操作に応じた出力トルクの要求値である要求出力トルクと、Oセンサ83,85の検出値から求められる空燃比及び熱効率とに基づいて既知の方法により算出される。
また、上記実施形態1では、EGR実行制御部107は、目標EGR率設定部99により設定された目標EGR率の基本値から求められた目標排気分圧を用いて、外部EGRの実行について許可と禁止を切り替える制御を行うとしたが、これに限らず、基本値の目標EGR率を調整係数αの乗算により調整して得られた最終的な目標EGR率から目標排気分圧を算出し、その目標排気分圧を用いて外部EGRの実行制御を行ってもよい。
また、上記実施形態1では、外部EGRの実行制御に用いられる予測圧力比PrがEGRバルブ上流圧力Pexに対する予測インマニ圧力{Pin+(Ptex−Prex)}の圧力比、すなわち{Pin+(Ptex−Prex)}/Pexであるとしたが、予測圧力比Prは、その逆数Pex/{Pin+(Ptex−Prex)}が用いられていてもよい。要は、バルブ制御部95が、EGRバルブ上流圧力Pexと予測インマニ圧力Pin+(Ptex−Prex)との圧力比に基づいて、外部EGRの実行をハンチングが発生しないように許可又は禁止に切り替えるようになっていればよい。
また、上記実施形態1では、EGR流量算出部93は、実EGR流量を算出するのに用いる、外部EGRによって還流される排気の温度を、エンジン回転数及びエンジン負荷から推定するとしたが、これに限らない。例えば、当該排気の温度は、実EGR流量の基本値を、EGRバルブ67とEGRクーラ65との間に設けられた温度センサで検出した温度に応じて補正することにより算出してもよい。
また、上記実施形態1では、ターボ過給機付きのエンジンを例に挙げて説明したが、これに限らず、ここに開示された技術は、ターボ過給機を備えていないエンジンの制御装置に対しても適用可能である。
以上説明したように、ここに開示した技術は、外部EGRが行われるエンジンの制御装置について有用である。
1…エンジン、3…エンジン本体、5…吸気通路、7…排気通路、8…ターボ過給機、
9…外部EGR機構、11…ECU(エンジンの制御装置)、13…気筒、
15…シリンダブロック、17…シリンダヘッド、19…燃焼室、21…ピストン、
23…コネクティングロッド、25…クランクシャフト、27…燃料噴射装置、
29…吸気ポート、31…排気ポート、33…吸気バルブ、35…排気バルブ、
37…点火プラグ、39…エアクリーナ、41…コンプレッサ、
43…インタークーラ、45…スロットルバルブ、47…サージタンク、
49…エアバイパス通路、51…エアバイパスバルブ、52…吸気マニホールド、
53…タービン、55…排気浄化装置、57…排気バイパス通路、
59…ウェイストゲートバルブ、60…排気マニホールド、61…触媒コンバータ、
63…EGR通路、65…EGRクーラ、67…EGRバルブ、
69…クランク角センサ、71…水温センサ、73…エアフローセンサ、
75…第1吸気圧センサ、77…スロットル開度センサ、79…第2吸気圧センサ、
81…WG開度センサ、83,85…Oセンサ、87…EGR開度センサ、
89…排圧センサ、91…充填効率算出部、93…EGR流量算出部、
95…バルブ制御部、97…記憶部、99…目標EGR率設定部、
101…目標排気分圧算出部、103…実排排気圧算出部、
105…目標EGR率調整部、107…EGR実行制御部

Claims (3)

  1. 排気通路に排出された排気を吸気通路へ還流させる排気再循環通路と、
    前記排気再循環通路を流通する排気の還流量を制御する排気再循環バルブと、を備え、
    前記排気再循環バルブを開くことにより排気の一部を前記排気再循環通路を通じて再循環させる排気再循環が行われるエンジンの制御装置であって、
    前記排気再循環バルブの開閉制御を行うバルブ制御部と、
    排気再循環によって還流される排気の分圧の目標値である目標排気分圧を算出する目標排気分圧算出部と、
    排気再循環を実行しているときにエンジンの気筒内に吸入される吸気の圧力のうちの排気の分圧である実排気分圧を算出する実排気分圧算出部と、を備え、
    前記バルブ制御部は、前記排気再循環バルブよりも前記排気通路側での排気の圧力をPex、排気再循環によって還流される排気と混合された状態の吸気の圧力をPin、前記目標排気分圧をPtex、前記実排気分圧をPrexとしたとき、Pin+(Ptex−Prex)とPexとの圧力比に基づいて、排気再循環の実行を許可又は禁止する
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載されたエンジンの制御装置において、
    エンジンの気筒内に吸入される吸気の総量のうちの排気再循環による排気の分量の目標値である目標排気再循環率を設定する排気再循環率設定部と、
    前記Pexに対する前記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が大きいほど前記目標排気再循環率を下げるように調整する排気再循環率調整部をさらに備え、
    前記バルブ制御部は、前記排気再循環率調整部により調整された目標排気再循環率に基づいて、前記排気再循環バルブの開度を制御する
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたエンジンの制御装置において、
    前記バルブ制御部は、
    排気再循環の実行が許可された状態では、前記Pexに対する前記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が1以上の値に設定された所定の許可基準値以上であるときに排気再循環の実行を禁止し、
    排気再循環の実行が禁止された状態では、前記Pexに対する前記Pin+(Ptex−Prex)の圧力比が前記許可基準値よりも小さな所定の禁止基準値以下であるときに排気再循環の実行を許可する
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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