JP2017181320A - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の感圧領域による複数箇所での圧力検出が、簡単な構造および処理によって実現可能とされる、新規な構造の圧力センサを提供すること。【解決手段】弾性体層18の両面に第一の電極28と第二の電極30が重ね合わされており、第一の電極28と第二の電極30の交差対向部分には第一の電極28と第二の電極30の対向方向への入力によって電気的な変化を生じる圧力検出部38がそれぞれ形成されていると共に、複数の圧力検出部38を備える感圧領域16が形成されている圧力センサ10において、感圧領域16を構成する第一の電極28と第二の電極30の何れか一方が、他の感圧領域16を構成する第一の電極28と第二の電極30の何れか一方に直列的に接続されていると共に、それら複数の感圧領域16の圧力検出部38に生じる電気的な変化量を何れも検出する検出回路48が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、第一の電極と第二の電極の対向方向への入力に際して、圧力検出部に生じる電気的な変化に基づいて圧力を検出する圧力センサに関するものである。
従来から、入力の有無や作用する圧力の大きさなどを検出する圧力センサが知られており、例えば特開2004−157006号公報(特許文献1)などに開示されている。特許文献1の圧力センサは、印加側端子とレシーブ側端子を弾性体を挟んで対向させた圧力検出部を備えており、それら端子の対向方向の入力時に圧力検出部に生じる抵抗値の変化などの電気的な変化に基づいて、圧力が検出されるようになっている。
ところで、所定の領域に作用する圧力の分布などを検出するために、複数の圧力検出部を二次元的に配して感圧領域を形成する場合もある。これにより、各圧力検出部の検出結果に基づいて所定の感圧領域における作用圧力の大きさの分布などを計測することができる。
しかしながら、特許文献1の図5などからも理解されるように、感圧領域は一つの領域であって、複数の領域で圧力分布を計測する場合には、複数の圧力センサを準備する必要がある。そして、圧力センサごとに設けられる複数の検出回路によって得られる各検出値に基づいて圧力を各別に算出する必要があり、検出回路や演算装置が複数必要になるという不具合があると共に、演算処理の複雑化も問題になるおそれがあった。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、複数の感圧領域による複数箇所での圧力検出が、簡単な構造および処理によって実現可能とされる、新規な構造の圧力センサを提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
すなわち、本発明の第一の態様は、弾性体層の両面に第一の電極と第二の電極が重ね合わされており、該第一の電極と該第二の電極の交差対向部分には該第一の電極と該第二の電極の対向方向への入力によって電気的な変化を生じる圧力検出部がそれぞれ形成されていると共に、複数の圧力検出部を備える感圧領域が形成されている圧力センサにおいて、前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方に直列的に接続されていると共に、それら複数の感圧領域の前記圧力検出部に生じる電気的な変化量を何れも検出する検出回路が設けられていることを、特徴とする。
このような第一の態様に従う構造とされた圧力センサによれば、複数の感圧領域を備えていることによって、一つの圧力センサによって相互に離れた複数箇所の圧力を検出することができる。
しかも、感圧領域を構成する第一の電極と第二の電極の何れか一方が、他の感圧領域を構成する第一の電極と第二の電極の何れか一方に対して、直列的に接続されていることから、物理的に離隔して配される複数の感圧領域に作用する圧力の検出を、1つの感圧領域に作用する圧力の検出と同様に処理することが可能となる。それ故、複数の感圧領域に作用する圧力の検出処理を共通の検出回路によって実行可能となって、構造の簡素化が図られるとともに演算などの検出処理が簡略化される。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載された圧力センサにおいて、前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方と、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、接続ラインによって直列的に接続されていると共に、該第一の電極および該第二の電極と該接続ラインが相互に異なる材料で形成されているものである。
第二の態様によれば、第一,第二の電極に対する要求性能と、接続ラインに対する要求性能を、それぞれ高度に実現することができる。
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載された圧力センサにおいて、前記感圧領域を外れた部分に屈曲部が設けられているものである。
第三の態様によれば、圧力センサが感圧領域を外れた部分で折れる或いは曲がることにより、圧力センサの屈曲が検出精度に及ぼす影響が低減される。
本発明の第四の態様は、第一〜第三の何れか1つの態様に記載された圧力センサにおいて、複数の前記感圧領域を備える感圧シートがそれら感圧領域を外れた部分でベース部材に位置決めされているものである。
第四の態様によれば、複数の感圧領域が単一の感圧シートに設けられていることにより、それら複数の感圧領域を一体的に取り扱うことができると共に、それら複数の感圧領域の配置が容易になる。しかも、感圧シートが複数の感圧領域を外れた部分でベース部材に対して位置決めされることにより、検出精度に対する位置決め構造の影響が低減されて、良好な検出精度を得ることができる。
本発明の第五の態様は、第一〜第四の何れか1つの態様に記載された圧力センサにおいて、複数の前記感圧領域に同時に作用する圧力が共通の前記検出回路によって検出されるものである。
第五の態様によれば、複数の感圧領域に同時に作用する圧力を共通の検出回路で検出することにより、検出処理の高速化などが図られる。
本発明の第六の態様は、第一〜第五の何れか1つの態様に記載された圧力センサにおいて、前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方と、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、接続ラインによって直列的に接続されていると共に、該接続ラインが該第一の電極および該第二の電極よりも狭幅とされているものである。
第六の態様によれば、感圧領域を外れた電極間の接続部分が狭幅の接続ラインで構成されていることにより、接続ラインが圧力検出部において検出される電気的な変化に影響し難く、感圧領域における圧力の検出精度の向上が図られる。
本発明によれば、複数の感圧領域が設けられていることによって、物理的に離隔した複数箇所の圧力を1つの圧力センサによって検出することが可能となる。更に、感圧領域を構成する第一の電極と第二の電極の何れか一方が、他の感圧領域を構成する第一の電極と第二の電極の何れか一方に対して、直列的に接続されていることから、複数の感圧領域に作用する圧力の検出を共通の検出回路によって1つの感圧領域に作用する圧力の検出と同様に処理することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の第一の実施形態としての圧力センサ10が示されている。圧力センサ10は、感圧シート12にセンサコントローラ14が接続された構造を有している。以下の説明において、原則として、上下方向とは図1中の紙面直交方向を、前後方向とは図1中の上下方向を、左右方向とは図1中の左右方向を、それぞれ言う。
より詳細には、感圧シート12は、左右に離れて設けられる第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bを備えており、図2に示すように、弾性体層としての誘電体層18の一方の面に第一のエラストマシート20が重ね合わされると共に、誘電体層18の他方の面に第二のエラストマシート22が重ね合わされた構造を、有している。
誘電体層18は、弾性材料であるゴムや樹脂などの電気絶縁性エラストマで形成されて、板状乃至はシート状とされており、弾性的に伸縮変形可能とされて、特に厚さ方向で容易に弾性変形可能とされている。なお、誘電体層18の形成材料としては、例えば、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル−ポリ塩化ビニリデン共重合体、エチレン−酢酸共重合体などが、好適に採用される。更に、誘電体層18は発泡体であっても良く、必要な誘電率と柔軟性が確保されれば、その発泡体は、必ずしも独立気泡によって均質な相を呈するものに限定されず、例えば連続気泡が形成されるなどして不均一な相を呈していても良い。また、誘電体層18の厚さや形成材料などは、後述する圧力検出部38において求められる比誘電率や柔軟性に応じて適宜に設定される。
第一のエラストマシート20と第二のエラストマシート22は、互いに略同じ材料および形状で形成されており、ゴム弾性体や高分子エラストマで形成された電気絶縁性のシートであって、本実施形態では平面視で略矩形とされている。さらに、エラストマシート20,22には、周上の一辺において外周へ突出する一組の接続片24,26が並んで設けられている。なお、エラストマシート20,22の形成材料は、特に限定されるものはないが、たとえばシリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、ポリエステル樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、変性セルロース類などが、好適に採用される。また、図中のエラストマシート20,22は、後述する第一,第二の電極28,30や第一,第二の配線34,36、接続ライン32などの理解を容易とするために透明とされているが、不透明でも良い。
また、第一のエラストマシート20の下面には、第一の電極28が形成されている。第一の電極28は、導電性の金属や導電性フィラーを混合したゴム及びエラストマなどの導電性高分子材料で形成されており、本実施形態では、第一の電極28の形成材料として、エポキシ樹脂などの合成樹脂媒体にカーボンフィラーを混合して分散させたものが採用されている。また、第一の電極28は、前後へ直線的に延びる薄肉帯状とされており、32本の第一の電極28が左右に等間隔で並んで配置されている。
さらに、第一のエラストマシート20には、第一の感圧領域16aを構成する第一の電極28aと、第二の感圧領域16bを構成する第一の電極28bが形成されている。本実施形態では、16本の第一の電極28aと16本の第一の電極28bが、それら第一の電極28の幅方向である左右方向で所定の距離を隔てて配置されている。なお、左右に離れて隣り合う第一の電極28bと第一の電極28aの距離は、左右に隣り合う第一の電極28b,28b間の距離および第一の電極28a,28a間の距離よりも大きくされている。
また、第二のエラストマシート22の上面には、第二の電極30が形成されている。第二の電極30は、第一の電極28と同様の材料で形成されて、左右へ直線的に延びる薄肉帯状とされており、32本の第二の電極30が前後に等間隔で並んで配置されている。なお、第一,第二の電極28,30の形成材料として、好適には、エポキシ樹脂などの合成樹脂媒体にカーボンフィラーを混合して分散させたものが採用される。また、後述する第一のエラストマシート20と第二のエラストマシート22の重ね合わせ状態において、第一の電極28と第二の電極30は、互いに傾斜するように延びており、本実施形態では互いに略直交する方向へ延びている。なお、第一の電極28と第二の電極30は、互いに略同じ幅で形成されている。
さらに、第二のエラストマシート22には、第一の感圧領域16aを構成する第二の電極30aと、第二の感圧領域16bを構成する第二の電極30bが形成されている。本実施形態では、第二の電極30が第一の電極28よりも短く形成されており、32本の第二の電極30aと32本の第二の電極30bが、それら第二の電極30の長さ方向である左右方向で所定の距離を隔てて配置されている。
更にまた、第二のエラストマシート22には、第二の電極30aの右端と第二の電極30bの左端とを繋ぐ接続ライン32が形成されている。接続ライン32は、左右方向へ直線的に延びて所定の前後間隔で32本が形成されて、長さ方向で離れて並んだ第二の電極30aと第二の電極30bの間にそれぞれ配置されることにより、それら第二の電極30aと第二の電極30bが接続ライン32によって直列的に接続されている。更に、接続ライン32は、第二の電極30a,30bよりも幅が小さくされている。更にまた、接続ライン32は、第一,第二の電極28,30とは異なる材料で形成されており、好適には第二の電極30よりも電気抵抗率が小さい材料で形成されて、例えば、エポキシ樹脂などの合成樹脂媒体に銀などの導電性フィラーを混合した導電性高分子材料によって第二のエラストマシート22の上面に印刷される。尤も、接続ライン32は、第一,第二の電極28,30と同じ材料で形成することも可能であり、これによって、接続ライン32を第一,第二の電極28,30と一体で容易に形成することができる。
また、第一のエラストマシート20が第一の電極28の形成領域よりも外側まで広がっており、第一のエラストマシート20における第一の電極28の形成領域よりも外側には、第一の配線34が形成されている。第一の配線34は、第一の電極28よりも狭幅とされて、各第一の電極28の上端から接続片24まで延びており、例えば導電性高分子材料によって第一のエラストマシート20の下面に印刷されて形成されている。また、第一の配線34は、第一の電極28よりも狭幅とされており、各第一の電極28に接続される32本の第一の配線34が相互に独立して並列的に形成されている。
さらに、第二のエラストマシート22が第二の電極30の形成領域よりも外側まで広がっており、第二のエラストマシート22における第二の電極30の形成領域よりも外側には、第二の配線36が形成されている。第二の配線36は、第二の電極30よりも狭幅とされて、各第二の電極30aの左端から接続片26まで延びており、例えば導電性高分子材料によって第二のエラストマシート22の上面に印刷されて形成されている。また、第二の配線36は、第二の電極30よりも狭幅とされており、各第二の電極30に接続される32本の第二の配線36が相互に独立して並列的に形成されている。
なお、第一の配線34および第二の配線36の形成材料としては、第一,第二の電極28,30よりも電気抵抗率の小さい導電性高分子材料が望ましく、例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂媒体に銀などの導電性フィラーを混合したものが採用される。また、第一の配線34および第二の配線36は、各複数の第一,第二の電極28,30に接続される複数が並列的に形成されているが、図中では一体として図示されており、見易さのために図1,2では薄墨色に着色して示した。
かくの如き構造とされた第一のエラストマシート20と第二のエラストマシート22が、誘電体層18の上下各一方側から重ね合わされている。これにより、図3に示すように、第一のエラストマシート20の第一の電極28と第二のエラストマシート22の第二の電極30とが、誘電体層18を挟んで互いに対向するように交差して配置されている。そして、第一の電極28と第二の電極30の誘電体層18を介した交差対向部分においてコンデンサが構成されており、かかるコンデンサによって圧力検出部38が構成されている。
これら第一,第二の電極28,30の交差部分(圧力検出部38)では、誘電体層18とエラストマシート20,22の積層方向(上下方向)へ圧力が加わると、誘電体層18が変形して第一,第二の電極28,30間の距離が短くなって、入力を受けた圧力検出部38の静電容量が変化する。それ故、電気的な制御装置からなるセンサコントローラ14を用いて、各圧力検出部38における静電容量の変化を検知することで、各圧力検出部38に及ぼされた圧力を検出することが可能とされており、複数の圧力検出部38が配された領域が入力される圧力を検出する感圧領域16とされている。要するに、感圧シート12は、第一,第二の電極28,30の各交差部分(圧力検出部38)が静電容量型の圧力検出素子(セル)として機能して、各圧力検出素子の検出結果に基づいて感圧領域16の圧力分布を検出する静電容量型のセンサとされている。
また、本実施形態の感圧シート12は、第一の電極28aと第二の電極30aの交差対向部分に形成される圧力検出部38を有する第一の感圧領域16aと、第一の電極28bと第二の電極30bの交差対向部分に形成される圧力検出部38を有する第二の感圧領域16bとを備えている。第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bは左右に所定の距離を隔てて設けられており、それら第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bの間には接続ライン32が配設された非検出領域40が設けられている。なお、第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bは、それぞれ512個の圧力検出部38が左右16列×前後32列で二次元的に配置されている。
また、第一の配線34がセンサコントローラ14の第一のコネクタ42に着脱可能に接続されていると共に、第二の配線36がセンサコントローラ14の第二のコネクタ44に着脱可能に接続されており、左右の感圧領域16a,16bを備えた感圧シート12がセンサコントローラ14に対して着脱可能に接続されている。
センサコントローラ14は、例えば、図1に示すように、電源装置としての作動電圧給電用の電源回路46と、静電容量検知用の検出回路48とを、備えている。電源回路46は、第一,第二の配線34,36で接続された32本の第一の電極28a.28bと32本の第二の電極30aに対する給電を選択的に行うようになっている。そして、電源回路46は、中央演算装置(CPU)50による制御下で、左右の感圧領域16a,16bにおいてコンデンサを構成する1024箇所の各交差部分(圧力検出部38)に対して、計測用電圧として周期的な波形電圧を走査的に印加する。
かかる電圧作用下で検出される各圧力検出部38の静電容量の検出信号が、順次に検出回路48で検出され、その検出値がRAM(random access memory)52に記憶される。なお、検出回路48による静電容量の検出は、例えば電流値から求められるインピーダンスを用いて静電容量値を求めることによって行われる。
また、ROM(read only memory)54には、第一,第二の電極28,30の交差部分で構成されたコンデンサの特性データが記憶されており、この特性データに基づいて、CPU50により、配線抵抗の影響を排除して求められた静電容量の検出値から第一,第二の電極28,30の交差部分に及ぼされた外力である圧迫力が求められる。なお、図1では、電源回路46,検出回路48,CPU50,RAM52,ROM54を備えるセンサコントローラ14を簡略に図示した。
従って、第一,第二の電極28,30の交差部分で構成された1024箇所の圧力検出部38における静電容量をそれぞれスキャンすることにより、各圧力検出部38に作用する圧力が各別に検出可能とされていると共に、全体として二次元的な圧力分布が検出可能とされている。
ここにおいて、第一の感圧領域16aを構成する第二の電極30aと、第二の感圧領域16bを構成する第二の電極30bが、物理的に離れた位置に配置されていると共に、接続ライン32によって電気的に直列接続されている。それ故、例えば、第二の電極30aに検出電圧が印加されることによって、接続ライン32で直列的に接続された第二の電極30bにも同じ検出電圧が印加されると共に、第二の感圧領域16bの圧力検出部38で検出される静電容量検出値が、第二の電極30aおよび接続ライン32を介してセンサコントローラ14の検出回路48に検出される。従って、圧力センサ10では、左右の感圧領域16a,16bにおける各圧力検出部38の検出信号を、共通の検出回路48(センサコントローラ14)によって検出することができる。
このような構造とされた圧力センサ10によれば、左右に離隔して配置された第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bによって、物理的に離れた二箇所に作用する圧力を1つの圧力センサ10で検出することができる。
さらに、左右方向に離れて位置する第一の感圧領域16aの第二の電極30aと第二の感圧領域16bの第二の電極30bが、接続ライン32によって直列的に接続されている。これにより、第二の電極30aを含んで構成される第一の感圧領域16aと第二の電極30bを含んで構成される第二の感圧領域16bにおいて、静電容量を検出するセンサコントローラ14の検出回路48を共通化することができて、構造や演算処理の簡略化が図られる。要するに、圧力センサ10では、第二の電極30a,30bが接続ライン32で直列的に接続されていることによって、物理的に離れて設けられた2つの感圧領域16a,16bを電気的な検出および演算処理において1つの領域として一体的に扱うことが可能とされており、1つの感圧領域だけを備える圧力センサと同様の検出回路48を備えるセンサコントローラ14によって圧力を検出することができる。
更にまた、本実施形態では、第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16bに同時に圧力が作用する場合にも、それら感圧領域16a,16bに同時に作用する圧力を共通のセンサコントローラ14によって検出することで、演算処理の高速化などが実現され得る。
また、接続ライン32が第二の電極30よりも狭幅とされて、上下方向視の面積が小さくされていることにより、接続ライン32がコンデンサを構成することなどによる検出時のノイズが低減されて、検出精度の向上が図られる。更に、接続ライン32の形成材料が第二の電極30よりも電気抵抗率の小さい材料とされていることにより、第二の電極30よりも狭幅で小さな断面積を有する接続ライン32が、静電容量の検出に悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
ところで、圧力センサ10は、例えば、図3に示すような座圧検出装置56に適用することができる。即ち、座圧検出装置56は、袋状のカバー58に圧力センサ10が収容された構造を有している。なお、図3では、分かり易さのために、圧力センサ10が透視状態で図示されている。
より詳細には、カバー58は、合成樹脂のフィルムや繊維からなる布などで形成されており、袋状とされて内部に空間を有している。そして、カバー58の内部空間に圧力センサ10の感圧シート12を収容することにより、座圧検出装置56が構成される。
この座圧検出装置56は、使用者が第一の感圧領域16aと第二の感圧領域16b上に座ることにより、臀部に作用する圧力や、正座時に左右の脚に作用する圧力などを検出することができる。しかも、臀部の圧力や左右の脚に作用する圧力を検出する際に、左右中間部分には圧力が作用し難いことから、座圧検出装置56では、不要な部分での圧力検出を回避することで検出処理の高速化などが図られている。
さらに、左右の感圧領域16a,16bに同時に作用する圧力が、共通の検出回路48を備えるセンサコントローラ14によって検出されることから、同時に作用する圧力の検出処理の簡略化や高速化が図られ得る。
なお、センサコントローラ14には、外部出力端子(USB)や無線通信装置などを設けることにより、図示しないコンピュータやタブレットなどの外部機器に有線または無線で接続して、検出結果を外部機器に出力することができるようにしても良い。
図4には、本発明の第二の実施形態としての圧力センサ80が示されている。この圧力センサ80は、第一の感圧領域82aと第二の感圧領域82bと第三の感圧領域82cと第四の感圧領域82dとを備えている。以下の説明において、第一の実施形態と実質的に同一であると把握される部材および部位については、図中に同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
感圧領域82は、等間隔で並列に配置された16本の第一の電極84aと、等間隔で並列に配置された16本の第二の電極86bとを備えており、それら第一の電極84aと第二の電極86bが、互いに略直交する方向へ延びて、誘電体層18を挟んで交差対向している。なお、第一の電極84aが図4中の上下に延びていると共に、第二の電極86bが図4中の左右に延びている。
そして、第一の感圧領域82aの第一の電極84aの一端がセンサコントローラ14に対して第一の配線88で接続されていると共に、第一の感圧領域82aの第二の電極86aの一端がセンサコントローラ14に対して第二の配線90で接続されている。
また、第二の感圧領域82bの第一の電極84bの一端が、センサコントローラ14に対して第三の配線92で接続されていると共に、第二の感圧領域82bの第二の電極86bの一端が、第一の感圧領域82aの第二の電極86aの他端に対して第一の接続ライン94で接続されている。なお、第三の配線92の長さ方向の中間部分は、フラットケーブルなどで構成されて、プリント配線以外の構造とされている。
また、第三の感圧領域82cの第一の電極84cの一端が、第一の感圧領域82aの第一の電極84aの他端に対して第二の接続ライン96で接続されていると共に、第三の感圧領域82cの第二の電極86cの一端がセンサコントローラ14に対して第四の配線98で接続されている。
また、第四の感圧領域82dの第一の電極84dの一端が、第二の感圧領域82bの第一の電極84bの他端に対して第三の接続ライン100で接続されていると共に、第四の感圧領域82dの第二の電極86dの一端が、第三の感圧領域82cの第二の電極86cの他端に対して第四の接続ライン102で接続されている。
要するに、第一の電極84aと第一の電極84cが、第二の接続ライン96によって相互に直列的に接続されて、第一の配線88によってセンサコントローラ14に接続されていると共に、第一の電極84bと第一の電極84dが、第三の接続ライン100によって相互に直列的に接続されて、第三の配線92によってセンサコントローラ14に接続されている。
さらに、第二の電極86aと第二の電極86bが、第一の接続ライン94によって相互に直列的に接続されて、第二の配線90によってセンサコントローラ14に接続されていると共に、第二の電極86cと第二の電極86dが、第四の接続ライン102によって相互に直列的に接続されて、第四の配線98によってセンサコントローラ14に接続されている。
このような本実施形態に従う構造とされた圧力センサ80によれば、4つの感圧領域82a,82b,82c,82dによって、相互に離れた4箇所の圧力分布を検出することができる。しかも、感圧領域82a,82b,82c,82dの第一の電極84および第二の電極86が、第一〜第四の接続ライン94,96,100,102で直列的に繋がれていることにより、センサコントローラ14における図示しない検出回路や演算装置を共通化することができて、センサコントローラ14の構造や処理の簡略化が図られる。
なお、複数の感圧領域82は、必ずしも同一の感圧体に設けられていなくても良く、図4に示すように、各感圧領域82をそれぞれ独立したシート状に形成することもできる。
図5には、本発明の第三の実施形態としての圧力センサ110を備える椅子112が示されている。この椅子112は、人が腰掛ける座板部114と、座板部114に腰掛けた人が上体(背中など)をもたせかける背もたれ部116を備えており、それら座板部114と背もたれ部116によって本実施形態のベース部材が構成されている。
また、椅子112は、座板部114の上面と背もたれ部116の前面の圧力が、圧力センサ110によって検出可能とされている。即ち、圧力センサ110の感圧シート118が座板部114の上面と背もたれ部116の前面を覆うように設けられている。
感圧シート118は、座板部114上に配置される第一の感圧領域120aと、背もたれ部116の前面に配置される第二の感圧領域120bとを、備えている。第一,第二の感圧領域120a,120bは、第二の実施形態と同様に、各16本の第一の電極84および第二の電極86が誘電体層18を挟んで交差対向してなる圧力検出部38の複数を有している。
さらに、第一の感圧領域120aの第一の電極84aの一端が、第一の配線122によってセンサコントローラ14に接続されていると共に、第一の感圧領域120aの第二の電極86aの一端が、第二の配線124によってセンサコントローラ14に接続されている。
更にまた、第二の感圧領域120bの第一の電極84bの一端が、第一の配線122によってセンサコントローラ14に接続されていると共に、第二の感圧領域120bの第二の電極86bの一端が、第一の感圧領域120aの第二の電極86aの他端に対して、接続ライン128で直列的に接続されている。この接続ライン128は、16本が並列的に設けられており、座板部114と背もたれ部116の接続部分に設けられて、長さ方向の中間部分が屈曲している。要するに、感圧シート118が座板部114と背もたれ部116の接続部分に屈曲部130を備えていると共に、屈曲部130が感圧シート118の第一,第二の感圧領域120a,120bを外れた位置に配されている。なお、本実施形態では、接続ライン128が屈曲せしめられることから、接続ライン128を第一,第二の電極84,86とは異なる耐屈曲性に優れた材料で形成しても良い。
そして、感圧シート118における第一の感圧領域120aの形成部分が、座板部114の上面に重ね合わされていると共に、感圧シート118における第二の感圧領域120bの形成部分が、座板部114の上面に対して傾斜して広がる背もたれ部116の前面に重ね合わされている。
また、感圧シート118は、第一,第二の感圧領域120a,120bを外れた領域において、固定部材132によって座板部114および背もたれ部116に固定されて、感圧シート118が座板部114および背もたれ部116に対して位置決めされている。固定部材132は、特に限定されるものではないが、例えばピンやねじ、接着剤、面ファスナなどが採用可能である。この固定部材132は、第一の感圧領域120aと第二の感圧領域120bの間に接続ライン128の配設領域が設けられていることから、第一の感圧領域120aと第二の感圧領域120bの周囲をそれぞれ全周に亘って囲むように配することができて、感圧シート118の座板部114および背もたれ部116に対する強固な固定が、圧力の検出性能に対する影響を抑えながら実現可能とされている。
このような本実施形態に従う構造とされた椅子112によれば、座板部114に作用する圧力が第一の感圧領域120aによって検出されると共に、背もたれ部116に作用する圧力が第二の感圧領域120bによって検出されるようになっており、同一平面上にはない相互に傾斜した2面に作用する圧力を1つの圧力センサ110によって検出することができる。しかも、第一の感圧領域120aと第二の感圧領域120bは、第二の電極86a,86bが接続ライン128によって直列的に接続されていることから、電気的な圧力検出処理において第一の感圧領域120aと第二の感圧領域120bを一体的に取り扱うことができて、検出回路を含むセンサコントローラ14の共通化による構造の簡素化や処理の簡略化などが実現される。
なお、椅子112は、座板部114と背もたれ部116の相対的な傾斜角度が一定とされていても良いが、例えば、座板部114に対する背もたれ部116の傾斜角度が可変とされたリクライニング機能付きのものであっても良い。その場合には、座板部114と背もたれ部116の傾斜角度の変化に伴う感圧シート118の屈伸が、感圧領域120を外れた接続ライン128の形成部分で生じることから、角度の変化による検出結果への影響が低減され得る。また、感圧シート118は屈曲部130で曲がっていても良く、屈曲部130は折れ線をなすように折れ曲がっているものだけでなく、折れ線をもたずに滑らかに湾曲しているものを含む。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記第一の実施形態では、長さ方向で離れて配置された第二の電極30aと第二の電極30bを接続する接続ライン32がそれら第二の電極30a,30bよりも狭幅とされているが、例えば、第二の電極30aと第二の電極30bがそれら第二の電極30a,30bと同じ幅の接続ラインで接続されていても良い。
また、感圧領域16の数や配置、形状などは、圧力を検出すべき領域などに応じて適宜に変更され得る。更に、感圧領域16が備える圧力検出部38の数や配置、形状などは、要求される検出精度などに応じて適宜に変更可能である。
さらに、前記実施形態では2つの感圧領域が直列的に接続されているが、3つ以上の感圧領域が直列的に接続されていても良い。更に、直列的に接続される感圧領域の形状は互いに異なっていても良く、例えば感圧領域を構成する電極の長さや幅、数などが複数の感圧領域で相互に異なっていても良い。
前記実施形態では、圧力センサの適用対象として、座圧検出装置56や椅子112を例示したが、本発明に係る圧力センサの適用対象はこれらに限定されるものではない。具体的には、例えば、使用者の足裏の圧力を検出する足圧検出装置に圧力センサを適用しても良いし、圧力センサを建物の床に配設して床の特定の場所にだけ感圧領域を設けたり、圧力センサを階段に配設して階段の上面にだけ感圧領域を設けたりすることもできる。
また、前記実施形態では、圧力センサとして静電容量型センサが例示されており、圧力検出部がコンデンサで構成されて、圧力検出部に対する圧力の作用による電気的な変化として静電容量の変化が例示されているが、圧力センサとしては他の検出方式を採用したものも採用可能である。具体的には、例えば、ゴム材料に導電性フィラーを混合した導電性ゴムによって弾性部を形成して、荷重の入力時に弾性部が弾性変形して弾性部の電気抵抗が変化することに基づいて圧力を検出する、抵抗型の圧力センサを採用することもできる。このような抵抗型の圧力センサにおいて、圧力検出部が圧力の作用によって生じる電気的な変化が、電気抵抗値の変化であることは、言うまでもない。
10,80,110:圧力センサ、12,118:感圧シート、14:センサコントローラ、16,82,120:感圧領域、18:誘電体層(弾性体層)、28,84:第一の電極、30,86:第二の電極、32,128:接続ライン、38:圧力検出部、48:検出回路、56:座圧検出装置、60:ベース部材、94:第一の接続ライン(接続ライン)、96:第二の接続ライン(接続ライン)、100:第三の接続ライン(接続ライン)、102:第四の接続ライン(接続ライン)、112:椅子、114:座板部(ベース部材)、116:背もたれ部(ベース部材)、130:屈曲部
Claims (6)
- 弾性体層の両面に第一の電極と第二の電極が重ね合わされており、該第一の電極と該第二の電極の交差対向部分には該第一の電極と該第二の電極の対向方向への入力によって電気的な変化を生じる圧力検出部がそれぞれ形成されていると共に、複数の圧力検出部を備える感圧領域が形成されている圧力センサにおいて、
前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方に直列的に接続されていると共に、それら複数の感圧領域の前記圧力検出部に生じる電気的な変化量を何れも検出する検出回路が設けられていることを特徴とする圧力センサ。 - 前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方と、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、接続ラインによって直列的に接続されていると共に、
該第一の電極および該第二の電極と該接続ラインが相互に異なる材料で形成されている請求項1に記載の圧力センサ。 - 前記感圧領域を外れた部分に屈曲部が設けられている請求項1又は2に記載の圧力センサ。
- 複数の前記感圧領域を備える感圧シートがそれら感圧領域を外れた部分でベース部材に位置決めされている請求項1〜3の何れか一項に記載の圧力センサ。
- 複数の前記感圧領域に同時に作用する圧力が共通の前記検出回路によって検出される請求項1〜4の何れか一項に記載の圧力センサ。
- 前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方と、他の前記感圧領域を構成する前記第一の電極と前記第二の電極の何れか一方が、接続ラインによって直列的に接続されていると共に、該接続ラインが該第一の電極および該第二の電極よりも狭幅とされている請求項1〜5の何れか一項に記載の圧力センサ。
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