JP2017181710A - 光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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Makiko Hino
真希子 日野
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Abstract

【課題】光反射部を形成するための成膜に供されたときに成膜材料が配線に付着するのを抑制し得る光スキャナー用部材、かかる光スキャナー用部材を備える光スキャナー、ならびに、前記光スキャナーを備える画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを提供すること。
【解決手段】本発明の光スキャナー用部材は、可動部と、可動部を揺動可能に支持する軸部と、軸部を支持する支持部と、を含む機能部層と、機能部層の互いに表裏の関係にある2つの主面を第1主面および第2主面とし、第1主面のうち光反射部が設けられる領域を光反射部領域としたとき、第1主面の光反射部領域とは異なる領域に設けられている配線と、機能部層の第1主面のうち、配線よりも光反射部領域側に設けられている壁部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイに関するものである。
プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ等に用いられる光走査手段の1つとして、光スキャナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の揺動体装置は、可動板と、梁と、支持基板と、を備えている。支持基板は、梁を介して可動板を支持しており、可動板が振動自在になっている。そして、可動板の第1面には、光を反射するための光反射面が設けられている。揺動体装置によって可動板を2次元的に振動させることにより、光反射面で反射した光を偏向させることができる。
また、可動板と梁の第1面の一部には、所望の検出物理量を測定するセンサーが配置されている。センサーで検出された物理量は電気信号に変換され、配線を介して検出用電極パッドから検出することができる。
特開2008−170565号公報
特許文献1に記載されているような光偏向を行う揺動体装置では、可動板の第1面に金属膜を成膜して光反射部を形成することが多い。金属膜は、スパッタリングや蒸着のような気相成膜法により成膜される。気相成膜法では、目的とする領域に対して選択的に成膜するため、マスクを用いて成膜領域を規制する。
しかしながら、マスクを第1面に配置したとき、マスクの裏面側に成膜材料が回り込むことがある。このようにして回り込んだ成膜材料は、配線に付着し、配線の短絡といった不具合を招くことになる。
本発明の目的は、光反射部を形成するための成膜に供されたときに成膜材料が配線に付着するのを抑制し得る光スキャナー用部材、かかる光スキャナー用部材を備える光スキャナー、ならびに、前記光スキャナーを備える画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光スキャナー用部材は、可動部と、前記可動部を揺動可能に支持する支持部と、を含む機能部層と、
前記機能部層の互いに表裏の関係にある2つの主面を第1主面および第2主面とし、前記第1主面のうち光反射部が設けられる領域を光反射部領域としたとき、前記第1主面の前記光反射部領域とは異なる領域に設けられている配線と、
前記機能部層の前記第1主面のうち、前記配線よりも前記光反射部領域側に設けられている壁部と、
を備えることを特徴とする。
このような光スキャナー用部材によれば、配線よりも光反射部領域側に壁部が設けられているため、光反射部領域に光反射部を形成するべく光スキャナー用部材が成膜に供されたときに成膜材料が配線に付着するのを抑制することができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記壁部の厚さは、前記配線の厚さより厚いことが好ましい。
これにより、壁部と成膜領域を規制するマスクとが接するようにマスクを配置することにより、マスクをそれ以上第1主面側に近づけることができなくなるので、マスクと配線とが接触するのを防止することができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記第1主面の平面視において、前記壁部の形状は、前記光反射部領域を取り囲む形状であることが好ましい。
これにより、成膜材料が流出する隙間をより小さくすることができるので、配線に成膜材料が付着して不良が発生する確率をより小さくすることができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記配線は、コイルであることが好ましい。
これにより、配線に電流を流すことにより、可動部が揺動するための駆動力を発生させることができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記配線を第1配線としたとき、前記壁部は、前記第1配線とは異なる第2配線であることが好ましい。
これにより、第2配線は、導電路としての機能と、壁部としての機能と、を併せ持つものとなる。このため、壁部としての機能のみを有する構造体を設ける必要がなく、可動部の第1主面のスペースを有効に活用することができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、第2配線は、第1配線と同時に形成することが可能になり、光スキャナー用部材の製造効率をより高めることができる。
本発明の光スキャナー用部材では、前記壁部の構成材料は、金属材料または樹脂材料であることが好ましい。
樹脂材料であれば、比較的簡単に壁部を形成することができるので、低コスト化が図られ、金属材料であれば、剛性の高い壁部を形成することができるので、マスクと接触しても壊れ難い壁部が得られる。
本発明の光スキャナーは、本発明の光スキャナー用部材と、
前記可動部の前記第1主面に設けられている光反射部と、
を備えることを特徴とする。
これにより、光反射部の形成に際して、配線同士の間あるいは配線と他の導電部との間で生じる短絡等の不具合を抑制することができる。その結果、信頼性の高い光スキャナーが得られる。
本発明の画像表示装置は、本発明の光スキャナーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い画像表示装置を提供することができる。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、本発明の光スキャナーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高いヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
実施形態に係る光スキャナーおよび光スキャナー用部材を示す平面図(上面図)である。 図1のA1−A1線断面図である。 図1のA2−A2線断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する工程図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。 図1に示す光スキャナーおよび光スキャナー用部材の第1変形例を示す平面図である。 図10のB−B線断面図である。 図1に示す光スキャナーおよび光スキャナー用部材の第2変形例を示す平面図である。 図12のC−C線断面図である。 画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。 画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。 画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。 画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
以下、光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
1.光スキャナー
まず、光スキャナーの実施形態およびそれに含まれる光スキャナー用部材の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る光スキャナーおよび光スキャナー用部材を示す平面図(上面図)である。図2は、図1のA1−A1線断面図である。図3は、図1のA2−A2線断面図である。なお、本明細書では、説明の便宜上、図2、3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図3に示す光スキャナー1(本実施形態に係る光スキャナー)は、光スキャナー用部材10(本実施形態に係る光スキャナー用部材)と、光スキャナー用部材10の第1主面281に設けられている光反射部213と、を備える。さらに、光スキャナー1は、図1に示す2つの永久磁石31を備える。すなわち、光スキャナー用部材10は、光スキャナー1から、光反射部213および永久磁石31を除いた部位に相当し、光スキャナー1を製造するために用いられる部材である。
光スキャナー用部材10は、可動部21と、可動部21を揺動可能に支持する軸部23と、軸部23を支持する支持部22と、を含む機能部層20を備える。すなわち、支持部22は、軸部23を介して可動部21を揺動可能に支持している。また、光スキャナー用部材10は、機能部層20の互いに表裏の関係にある2つの主面を第1主面281(図2における上面)および第2主面282(図2における下面)とし、第1主面281のうち光反射部213が設けられる部分を光反射部領域2811としたとき、第1主面281の光反射部領域2811とは異なる領域に設けられている配線42を備える。
さらに、光スキャナー用部材10は、機能部層20の第1主面281のうち、配線42よりも光反射部領域2811側に設けられている壁部61を備える。
このような光スキャナー用部材10によれば、配線42よりも光反射部領域2811側に壁部61が設けられているため、光反射部領域2811に光反射部213を形成するべく光スキャナー用部材10が成膜に供されたとき、成膜材料が配線42に付着するのを防止することができる。すなわち、成膜領域を規制するマスクを介して成膜したとき、成膜材料がマスクの裏面側に回り込んできたとしても、成膜材料の流れを壁部61によってせき止めることができる。これにより、壁部61によって成膜材料が配線42側に流れ出すことが抑制され、成膜材料が配線42に付着するのを抑制することができる。
そして、かかる光スキャナー用部材10を用いることにより、光反射部213の形成に際して、成膜材料が付着することに伴って配線42に生じる不具合を抑制することができる。かかる不具合としては、例えば配線42に成膜材料が付着し、配線42同士の間あるいは配線42と他の導電部との間で生じる短絡等が挙げられる。かかる不具合が抑制されることによって、信頼性の高い光スキャナー1が得られる。
以下、光スキャナー1および光スキャナー用部材10の各部について順次説明する。
光スキャナー1は、図1に示すように、互いに直交する揺動軸J1、J2の両軸まわりに揺動可能な可動部21を有する。そして、可動部21は光反射部213を支持しており、光スキャナー1は、光反射部213を揺動させながら、光反射部213で光を反射することにより、光を2次元的に走査するようになっている。なお、本実施形態では、揺動軸J1は、光反射部213を水平方向に揺動させる軸であり、揺動軸J2は、光反射部213を鉛直方向に揺動させる軸である。
本実施形態に係る可動部21は、第1可動部211と、第2可動部212と、を含んでいる。そして、第1可動部211の第1主面281の光反射部領域2811に光反射部213が設けられている。
第1可動部211は、機能部層20の一部であり、板状をなしている。第1主面281の平面視における第1可動部211の形状は、特に限定されないが、本実施形態では円形である。なお、円形以外の形状としては、例えば、楕円形、長円形、多角形等が挙げられる。
光反射部213は、例えば、アルミニウム等の金属膜で構成されている。また、本実施形態では、光反射部213は、平面視にて円形をなしている。なお、光反射部213の平面視形状も、これに限定されず、例えば、楕円形、長円形、多角形等であってもよい。
第2可動部212も、機能部層20の一部であり、板状をなしている。第1主面281の平面視における第2可動部212の形状は、特に限定されないが、本実施形態では第1可動部211を取り囲む形状をなしている。すなわち、平面視において第2可動部212の内側に第1可動部211が配置されている。なお、第1可動部211を取り囲む形状としては、例えば、図1に示す角環状のほか、円環状、楕円環状、長円環状等の形状であってもよい。
このような形状によれば、揺動軸J1と揺動軸J2の双方を対称軸にした場合でも、可動部21の平面視形状が線対称の関係を満たす形状になり易くなる。これにより、可動部21は、揺動軸が2つある場合でも、より駆動安定性に優れたものとなる。
また、本実施形態に係る軸部23も、機能部層20の一部であり、第1可動部211を揺動軸J1まわりに揺動可能に支持する第1軸部231、231と、第1可動部211および第2可動部212を揺動軸J2まわりに揺動可能に支持する第2軸部232、232と、を含んでいる。
このうち、第1軸部231、231は、第1可動部211を両側から支持するように、第1可動部211に対して互いに反対側に配置されている。また、第1軸部231、231は、それぞれ揺動軸J1に沿って延在する梁で構成され、その一端部が第1可動部211に接続され、他端部が第2可動部212に接続されている。これら第1軸部231、231は、第1可動部211を揺動軸J1まわりに揺動可能に支持し、第1可動部211の揺動軸J1まわりの揺動に伴って捩れ変形する。なお、第1軸部231、231の形状は、第1可動部211を揺動軸J1まわりに揺動可能に支持することができれば、本実施形態の形状に限定されない。例えば、第1軸部231、231は、それぞれ複数の梁で構成されていてもよいし、また、途中の少なくとも1箇所に、屈曲または湾曲した部分、分岐した部分、幅の異なる部分等を有していてもよい。
また、第2軸部232、232は、第2可動部212を両側から支持するように、第2可動部212に対して互いに反対側に配置されている。また、第2軸部232、232は、それぞれ揺動軸J2に沿って延在する梁で構成され、その一端部が第2可動部212に接続され、他端部が支持部22に接続されている。これら第2軸部232、232は、可動部21を揺動軸J2まわりに揺動可能に支持し、可動部21の揺動軸J2まわりの揺動に伴って捩れ変形する。なお、第2軸部232、232の形状は、可動部21を揺動軸J2まわりに揺動可能に支持することができれば、本実施形態の形状に限定されない。例えば、第2軸部232、232は、それぞれ複数の梁で構成されていてもよいし、また、途中の少なくとも1箇所に、屈曲または湾曲した部分、分岐した部分、幅の異なる部分等を有していてもよい。
支持部22は、枠状をなし、第1主面281の平面視において可動部21を取り囲むように配置されている。そして、支持部22は、軸部23と接続されており、軸部23を支持している。また、支持部22は、後述する接続層25および基部24を介して図示しない基台上に設置される。なお、支持部22の形状は、軸部23を支持することができれば、特に限定されず、例えば、一方の第2軸部232を支持する部分と他方の第2軸部232を支持する部分とに分割されていてもよい。
また、前述したように、支持部22の第2主面282には、接続層25を介して基部24が設けられている。基部24は、支持部22の機械的強度を補強する補強部としての機能を有している。
接続層25は、支持部22と基部24との間に設けられている。本実施形態では、接続層25は、平面視で基部24と一致する形状をなしている。
また、支持部22の第1主面281には、2つの電極パッド43が設けられている。そして、電極パッド43同士を電気的に接続するように配線42が敷設されている。配線42は、機能部層20の第1主面281に沿って敷設されている。具体的には、支持部22、第2軸部232、第2可動部212、第2軸部232および支持部22の各第1主面281を順次経るように、配線42が敷設されている。
また、第2可動部212では、平面視で環状をなす形状に沿って、配線42も環状に敷設されている。具体的には、図1に示す配線42は、第2可動部212の周方向に沿って1回半周回している。そして、配線42同士は互いに離間しているため、互いに絶縁されている。これにより、第2可動部212に敷設された配線42は、コイル32を構築している(コイル32である)。したがって、電極パッド43同士の間に電圧を印加し、配線42に電流を流すことにより、配線42によって構築されたコイル32の周囲に磁界を発生させることができる。そして、コイル32から発生させた磁界と図1に示す2つの永久磁石31、31から発生する磁界との相互作用により、可動部21が揺動するための駆動力を発生させることができる。
なお、コイル32における配線42の巻き数は、特に限定されないが、1回以上100回以下であるのが好ましく、3回以上50回以下であるのがより好ましい。巻き数が前記範囲内であるコイル32は、光反射部213の駆動において必要かつ十分な強さの磁界を発生させることができる。
また、配線42の厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上20μm以下であるのが好ましく、1μm以上15μm以下であるのがより好ましく、5μm以上10μm以下であるのがさらに好ましい。
また、本実施形態では、配線42同士を平面視において交差させる際、一方の配線42を第2可動部212の内部に敷設している。これにより、互いに交差する一方の配線42と他方の配線42との間に第2可動部212の一部が介挿されることになるため、両者を絶縁しつつ交差させることができる。
なお、交差部の形態は上記のものに限定されず、例えばボンディングワイヤー等を介して一方の配線42を空中配線にすることで交差させるようにしてもよい。
ここで、第2可動部212の第1主面281には、前述したように、配線42より厚い壁部61が設けられている。このような壁部61を備える光スキャナー用部材10は、各種成膜法によって第1可動部211の第1主面281に光反射部213を形成する際、その成膜領域を規制するマスクから配線42を退避させ、両者が接触するのを防止する。すなわち、壁部61に接するまでマスクを近づけたとしても、マスクと配線42とが接触するのを防止することができる。その結果、接触によって配線42に悪影響が及ぶのを防止することができ、配線42の断線や電気抵抗の増加といった不具合の発生を防止することができる。
なお、図1では、分かり易さを考慮し、配線42および壁部61にドットを付している。壁部61については後に詳述する。
また、光スキャナー1は、例えば第1軸部231、231と支持部22との境界部付近に設けられた図示しないピエゾ抵抗素子を備えていてもよい。このようなピエゾ抵抗素子を設けることにより、第1可動部211(光反射部213)の挙動を電気的に検出することができる。また、ピエゾ抵抗素子は、これ以外の箇所に設けられていてもよい。
なお、ピエゾ抵抗素子には、図示しない配線が接続される。この配線は、例えば第2可動部212、第2軸部232および支持部22の第1主面281に敷設されるが、この配線についても、前述した配線42と同様、壁部61よりも薄いことが好ましい。これにより、これらの配線の断線や電気抵抗の増加等を防止することができる。
また、配線42に代えて、ピエゾ抵抗素子に接続された配線が設けられていてもよい。すなわち、コイル32を構築する配線42に代えて、ピエゾ抵抗素子に接続された配線が設けられ、この配線が壁部61よりも薄くなっている形態であっても、前述したような効果が得られる。この場合、コイル32に代えて磁石を第2可動部212に接着することで、可動部21を駆動するための駆動力を得ることができる。
また、支持部22の外側には、図示しない基台に設定された2つの永久磁石31、31が設けられている。永久磁石31は、それぞれ平面視にて揺動軸J1と揺動軸J2の双方に対して斜めになる方向に磁化されている。そして、一方の永久磁石31のN極と他方の永久磁石31のS極とが対向するように配置されている。このような永久磁石31と前述したコイル32とにより、可動部21を駆動する駆動部が構成されている。
すなわち、この駆動部は、永久磁石31およびコイル32を有し、前述した可動部21を電磁駆動方式(より具体的にはムービングコイル型の電磁駆動方式)により回動駆動させる。電磁駆動方式は、大きな駆動力を発生させることができる。そのため、電磁駆動方式を採用する駆動部によれば、低駆動電圧化を図りつつ、可動部21の振れ角を大きくすることができる。
このような永久磁石31としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等の、硬磁性体を着磁したものを好適に用いることができる。
また、このコイル32は、図示しない電源に電気的に接続されている。そして、コイル32には、第1可動部211を揺動軸J1まわりに揺動させるための第1交番電圧と、第1可動部211とともに第2可動部212を揺動軸J2まわりに揺動させるための第2交番電圧とを重畳させた重畳電圧が印加される。これにより、第2可動部212が揺動軸J2まわりに揺動しつつ、第1可動部211が揺動軸J1まわりに揺動するため、結果として、第1可動部211が揺動軸J1、J2まわりに揺動する。なお、第1可動部211の揺動軸J1まわりの揺動を共振駆動とし、第2可動部212の揺動軸J2まわりの揺動を非共振駆動とすることが好ましい。また、第1交番電圧の波形としては、10kHz以上40kHz以下程度の正弦波を用いることが好ましく、第2交番電圧の波形としては、30Hz以上120Hz以下程度(60Hz程度)のノコギリ波を用いることが好ましい。これにより、光反射部213の揺動が画像描画に適した動きとなる。
2.光スキャナーの製造方法
以下、光スキャナーの製造方法について、前述した光スキャナー1を製造する場合を例に説明する。
図4は、図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する工程図である。図5〜図9は、それぞれ図2に示す光スキャナーの製造方法を説明する断面図である。
図4に示す光スキャナー1の製造方法は、光スキャナー用部材10を準備する準備工程Aと、光スキャナー用部材10にマスク5を配置するマスク配置工程Bと、マスク5を介して成膜材料mを供給し光反射部213を形成する光反射部形成工程Cと、を有する。かかる製造方法によれば、前述した信頼性の高い光スキャナー1を効率よく製造することができる。
以下、各工程を順次説明する。
[A]準備工程A
まず、光スキャナー用部材10を準備する工程として、光スキャナー用部材10の製造方法の一例について説明する。なお、以下の製造方法は、一例であり、これに限定されるものではない。
[A−1]基板準備工程
まず、基部24を形成するための基板24Aを準備する。この基板24Aは、例えばシリコン基板である。なお、基板24Aの厚さは、特に限定されないが、例えば100μm以上200μm以下である。
また、基板24A上に、接続層25を形成するための第1層25Aを形成し、さらにこの第1層25A上に、機能部層20を形成するための第2層20Aを形成する。
第1層25Aは、例えば、ポリシリコン、単結晶シリコン等のシリコンで構成されている。第1層25Aの形成方法としては、例えば、CVD法のような成膜方法によりポリシリコン層を形成する方法、エピタキシャル成長法のような成膜方法を用いて単結晶シリコン層を形成する方法等が挙げられる。その後、必要に応じて、エッチバックまたはCMP(chemical mechanical polishing)等による平坦化を行う。なお、第1層25Aの厚さは、特に限定されないが、例えば5μm以上40μm以下である。
また、必要に応じて、第1層25Aの一部を、犠牲層で置き換えるようにしてもよい。この犠牲層は、例えばシリコン酸化膜で構成される。このような犠牲層は、例えばフッ酸、緩衝フッ酸等を用いてウェットエッチング処理によって除去することができる。これにより、後述するパターニングプロセスにおいて、第1層25Aをより正確にパターニングすることができる。
第2層20Aは、例えば、ポリシリコン、単結晶シリコン等のシリコンで構成されている。第2層20Aの形成方法としては、例えば、CVD法のような成膜方法によりポリシリコン層を形成する方法、エピタキシャル成長法のような成膜方法を用いて単結晶シリコン層を形成する方法等が挙げられる。その後、必要に応じて、エッチバックまたはCMP(chemical mechanical polishing)等による平坦化を行う。なお、第2層20Aの厚さは、特に限定されないが、例えば20μm以上60μm以下である。
以上のようにして図5に示す多層基板2000を得る。なお、この多層基板2000は、上記と異なる製法で作製されたものであってもよく、例えばSOI(Silicon on Insulator)基板等であってもよい。
なお、第2層20Aの上面には、必要に応じてシリコン酸化膜のような任意の被膜が形成されていてもよい。これらの被膜は、例えば、熱酸化法(LOCOS法、STI法を含む)、スパッタリング法、CVD法等により形成される。
また、被膜の形成に先立ち、第2層20Aの表面にリン、ボロン等の不純物をイオン注入することにより、ピエゾ抵抗素子を形成することができる。なお、ピエゾ抵抗素子の形成方法は、これに限定されない。
次いで、基板24Aの下面および第2層20Aの上面にそれぞれ図示しないマスクを形成した後、エッチング処理を施すことにより、基板24A、第1層25Aおよび第2層20Aを加工する。これにより、図6に示す基部24および接続層25、そして、機能部層20が得られる。エッチング処理としては、例えばドライエッチング処理が用いられる。
また、図6に示すような加工後の多層基板は、上記と異なる製法で作製されたものであってもよく、例えばそれぞれ目的とするパターニングが施された基板同士を接着することによって作製されたものであってもよい。
[A−2]配線・壁部形成工程
次に、機能部層20の第1主面281に配線42を形成する(図7参照)。また、それとともに、支持部22に図1に示す電極パッド43を形成する。
配線42および電極パッド43は、それぞれ、例えばアルミニウム、ニッケル、金、銅、チタン等の金属の単体または合金で構成されている。配線42および電極パッド43の形成方法は、特に限定されないが、例えばスパッタリング法、蒸着法、CVD法等の各種成膜法や、無電解めっき法、電解めっき法のような各種めっき法が用いられる。このうち、めっき法が好ましく用いられ、無電解めっき法がより好ましく用いられる。めっき法によれば、あらかじめ第1主面281にめっき材料を析出させる領域を確保しておくことにより、目的とする形状の配線42や電極パッド43を効率よく形成することができる。
また、配線42および電極パッド43は、単層であっても複数層であってもよい。複数層の場合、例えば第1主面281側にニッケルを含む層が形成され、その上に金を含む層が形成された2層構造が挙げられる。かかる構成によれば、ニッケルに由来する高い剛性と、金に由来する高い電気伝導性および耐酸化性と、を両立させることができる。このため、配線42にマスク5が接触したとしても、配線42が断線したり、電気抵抗の増加を招いたりし難くなり、光スキャナー1の信頼性をより高めることができる。
本工程では、配線42の形成とともに、壁部61を形成する(図7参照)。
壁部61は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば、各種成膜法による成膜、各種めっき法によるめっき、接着剤等の助剤を介した接着、材料を供給した後に材料を固化または硬化させる方法等により形成される。
このうち、壁部61は、配線42と同じ方法で形成されるのが好ましい。これにより、配線42と壁部61とを同時に形成することができるので、光スキャナー1の製造効率をより高めることができる。
また、その場合には、特に無電解めっき法によって配線42および壁部61を形成するのが好ましい。無電解めっき法は、前述したように、めっき材料を析出させる領域(以下、省略して「析出領域」ともいう。)を確保することによって目的とする形状のめっき被膜を自己析出させて形成することができる。その際、第1主面281における単位面積当たりに確保される析出領域によって、析出するめっき被膜の厚さを変えることができる。したがって、例えば、配線42を形成するための析出領域の幅よりも、壁部61を形成するための析出領域の幅を狭く設定しておくことにより、同じ時間の無電解めっき法に供されたときでも、壁部61を構成するめっき被膜の厚さを、配線42を構成するめっき被膜の厚さよりも厚くすることができる。これにより、1回の無電解めっき法に供するだけで、厚さの異なる配線42と壁部61を同時に形成することができ、光スキャナー1の製造効率を高めることに寄与する。
以上のようにして光スキャナー用部材10が得られる。
[B]マスク配置工程B
次に、平面視においてマスク5の開口51と光反射部領域2811とが重なるように、マスク5を配置する(図8参照)。
マスク5の開口51と光反射部領域2811とが重なる位置に配置することにより、平面視において開口51の外側、すなわち配線42側に壁部61が位置することになる。このように配置することで、平面視において、壁部61が開口51と配線42との間に位置することになる。したがって、後述する工程において、開口51を介して成膜材料mが供給されたとき、成膜材料mの広がりを壁部61によってせき止めることができる。すなわち、壁部61は、成膜材料mの広がりを規制するシールドとして機能する。
また、壁部61の厚さは、配線42の厚さより薄くてもよいし、同じであってもよいが、好ましくは配線42の厚さより厚く設定される。壁部61の厚さを配線42の厚さより厚く設定することにより、壁部61とマスク5とが接するようにマスク5を配置した場合、マスク5をそれ以上第1主面281側に近づけることができなくなる。このため、マスク5と配線42とが接触するのをより確実に防止することができる。すなわち、壁部61は、マスク5と第1主面281との離間距離を規制するスペーサーとして機能する。なお、壁部61の厚さが配線42の厚さより薄かったり同じであったりした場合、前述したスペーサーとしての機能は有さないものの、シールドとしての機能は有するため、成膜材料mの広がりを規制することができる。
また、仮に、マスク5が撓む等してマスク5が配線42に接触したとしても配線42に対して大きな荷重が加わるのを防止することができる。その結果、接触あるいは大きな荷重の付与によって配線42に悪影響が及ぶのを防止することができ、配線42の断線や電気抵抗の増加といった不具合の発生を防止することができる。
また、換言すれば、配線42との接触に多大な注意を配ることなく、マスク5と第1主面281とが極めて接近した状態を容易に作り出すことができる。このため、マスク5と第1主面281との離間距離を小さくすることができ、マスク5によって規制される成膜領域をより厳密に制御することができる。
[C]光反射部形成工程C
次に、各種成膜法により、マスク5を介して成膜材料mを供給する(図8参照)。これにより、成膜材料mを第1可動部211の第1主面281に堆積させ、図9に示すように光反射部213を形成する。以上のようにして光スキャナー1が得られる。
このようにして配線42を形成した後に光反射部213を形成することにより、逆の順序で形成する場合に比べて、光反射部213に配線材料が付着して反射率が低下するのを避けることができる。
成膜材料mとしては、例えばアルミニウム等の金属が挙げられる。また、成膜法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等が用いられる。
また、前述したように、本実施形態では、壁部61が配線42よりも第1可動部211側、すなわち配線42よりも内側に配置されている。このため、前述したように、開口51を介して成膜材料mが供給され、マスク5の裏面側に成膜材料mが回り込んできたとしても、成膜材料mの広がりを壁部61によってせき止めることができる。これにより、成膜材料mが配線42に付着するのを抑制することができ、例えば配線42に短絡等の不良が発生するのを抑制することができる。その結果、信頼性の高い光スキャナー1が得られる。
また、成膜材料mをせき止めるシールドとしての観点からすれば、第1主面281の平面視において、壁部61の形状が、図1に示すような光反射部領域2811を取り囲む形状であることが好ましい。このように壁部61が光反射部領域2811を取り囲む環状をなしていることにより、成膜材料mが流出する隙間をより小さくすることができる。このため、配線42に成膜材料mが付着して不良が発生する確率をより小さくすることができる。
なお、壁部61の平面視形状は、図示のものに限定されず、いかなる形状であってもよい。例えば、図1に示す壁部61は、その一部が途中で途切れていてもよく、多重の環状になっていてもよい。また、図1に示す壁部61に加えて別の壁部が設けられていてもよい。
また、壁部61を第2可動部212の第1主面281に設けることにより、第2可動部212に配線42と壁部61とを併設することになるので、壁部61と配線42との距離を互いに近づけることができる。このため、壁部61がスペーサーとしての機能をより確実に発揮させることができ、例えばマスク5が撓む等していたとしても、マスク5が配線42に接触する確率を下げることができる。
壁部61の厚さは、前述したように配線42の厚さより厚いことが好ましいが、その場合、配線42の厚さの101%以上5000%以下程度であるのが好ましく、110%以上3000%以下程度であるのがより好ましく、150%以上1000%以下程度であるのがさらに好ましい。壁部61の厚さが前記範囲内であれば、壁部61とマスク5とが確実に接することができるので、シールドとしての機能がより強化され、成膜材料mの広がりをより高い確率で規制することができる。これにより、成膜材料mが配線42により付着し難くなる。また、壁部61の厚さが前記範囲内であれば、スペーサーとしての機能がより強化され、マスク5が配線42に接触するのをより確実に防止するとともに、壁部61が可動部21の揺動に悪影響を及ぼしたり、光反射部213によって反射される光または反射された光の進行を妨げたりするのを避けることができる。なお、壁部61の厚さが前記下限値を下回ると、配線42との厚さの差がほとんどなくなるので、マスク5の形状等によっては、スペーサーとしての機能が低下し、十分な効果が得られないおそれがある。一方、壁部61の厚さが前記上限値を上回ると、壁部61の配置によっては、壁部61自体の影響によって可動部21の揺動が不安定になったり、光反射部213に照射される光や光反射部213によって反射された光が壁部61に当たったりするおそれがある。
壁部61の構成材料は、特に限定されないが、金属材料または樹脂材料であるのが好ましい。樹脂材料であれば、比較的簡単に壁部61を形成することができるので、低コスト化が図られる。また、金属材料であれば、剛性の高い壁部61を形成することができるので、マスク5と接触しても壊れ難い壁部61が得られる。さらに、本実施形態の場合、金属材料であれば、上記のようにして配線42と同時に壁部61を形成することができるので、光スキャナー用部材10の製造効率の観点から有用である。
この金属材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ニッケル、金、銅、チタン等の金属が挙げられ、その単体または合金が用いられる。
また、樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。
また、壁部61は、単層であっても、複数層であってもよい。複数層の場合、各層に機能を特化させることにより、全体として高機能な壁部61を得ることができる。かかる複数層としては、例えば第1主面281側にニッケルを含む層が形成され、その上に金を含む層が形成された2層構造が挙げられる。かかる構成によれば、ニッケルに由来する高い剛性と、金に由来する高い電気伝導性および耐酸化性と、を両立させることができる。このため、壁部61にマスク5が接触したとしても、壁部61が崩れたり倒れたりするのを抑制し、壁部61が奏する効果を長期にわたって維持することができる。加えて、壁部61が有する優れた耐酸化性により、シールドとしての機能を長期にわたって支持し得る壁部61が得られるため、例えば光スキャナー用部材10を作製後、長期にわたって保管したのち、光反射部213を形成するような場合であっても、壁部61がその機能を損ない難くなる。
<光スキャナー用部材の第1変形例>
また、成膜材料の広がりを規制する壁部は、図1とは異なる位置に設けられてもよい。
図10は、図1に示す光スキャナー1および光スキャナー用部材10の第1変形例を示す平面図である。図11は、図10のB−B線断面図である。なお、以下の説明では、図1および図2に示す光スキャナー1および光スキャナー用部材10との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、図10、図11において、図1、図2と同様の事項については、同一符号を付している。
図10に示す光スキャナー用部材10は、配線42(第1配線)に加え、この配線42とは異なる第2配線42Aを備えている。図10に示す光スキャナー用部材10では、この第2配線42Aが、図1、2に示す壁部61に相当する。したがって、第2配線42Aは、配線42よりも内側(光反射部領域2811側)に位置している。
そして、図11に示すように壁部61に相当する第2配線42Aを設けることで、第2配線42Aは、導電路としての機能と、壁部61としての機能と、を併せ持つものとなる。このため、壁部61による前述した効果に加え、壁部61としての機能のみを有する構造体を設ける必要がなく、第2可動部212の第1主面281のスペースを有効に活用可能であるという効果も享受することができる。これにより、光スキャナー1の小型化を図ったり、コイル32の巻き数を増やしたりすることができ、光スキャナー1の高機能化が図られる。
また、この第2配線42Aは、配線42と電気的に接続されていなくてもよいが、本変形例では、配線42と第2配線42Aとが電気的に接続されている。このため、配線42と第2配線42Aとが連続する配線として機能し、コイル32を構築している。具体的には、配線42と第2配線42Aとで構成される配線は、第2可動部212の周方向に沿って2回半周回している。これにより、第2配線42Aは、配線42(第1配線)と同時に形成することが可能になり、光スキャナー用部材10の製造効率をより高めることに寄与する。
なお、配線42と第2配線42Aとの接続位置は、図示の位置に限定されない。例えば、図10に示す配線のうち、右上の内側の配線は、図10に示すように第2配線42Aであってもよいが、配線42であってもよい。
そして、第2配線42Aは、配線42よりも第1可動部211側、すなわち配線42よりも内側に配置されている。このような第2配線42Aを備える光スキャナー用部材10は、前記実施形態と同様、各種成膜法によって第1可動部211の第1主面281に光反射部213を形成する際、マスクの裏面側に成膜材料が回り込んできたとしても、成膜材料の広がりを第2配線42Aによってせき止めることができる。なお、第2配線42Aは、配線42の内側に配置されていることから、第2配線42Aに成膜材料が付着したとしても配線42との間で短絡を起こすおそれがない。このため、信頼性の高い光スキャナー1を得ることができる。
また、第2配線42Aは、配線42より薄くても同じ厚さであってもよいが、好ましくは配線42よりも厚くなるように構成されている。このような第2配線42Aを備える光スキャナー用部材10は、前記実施形態と同様、各種成膜法によって光反射部領域2811に光反射部213を形成する際、マスクと配線42とが接触するのを防止することができる。その結果、配線42の断線や電気抵抗の増加といった不具合の発生を防止することができる。
一方、第2配線42Aについては、配線42よりも厚いので、仮にマスクと接触したとしても断線や電気抵抗の増加といった悪影響が最小限に抑えられる。
さらに、第1主面281の平面視において、第2配線42Aの形状は、特に限定されないものの、光反射部領域2811を取り囲む形状であることが好ましい。このような形状であれば、第2配線42Aのシールドとしての機能がより強化され、成膜材料が流出する隙間をより小さくすることができる。このため、配線42に不良が発生する確率をより小さくすることができる。
以上のような第1変形例においても、前記実施形態と同様の効果を奏する。
<光スキャナー用部材の第2変形例>
図12は、図1に示す光スキャナー1および光スキャナー用部材10の第2変形例を示す平面図である。図13は、図12のC−C線断面図である。なお、以下の説明では、図1および図2に示す光スキャナー1および光スキャナー用部材10との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、図12、図13において、図1、図2と同様の事項については、同一符号を付している。
図12に示す光スキャナー用部材10は、第1主面281の平面視において、壁部61の形状が環状でない場合の一例である。すなわち、図12に示す壁部61は、図1に示す角環状のうち、右側の一辺に相当する部分全体、および、上側の一辺に相当する部分の左端部および下側の一辺に相当する部分の左端部が、それぞれ欠損している以外、図1に示す壁部61と同様である。
このような壁部61であっても、図1に示す壁部61と同様の機能を奏する。なお、壁部61が欠損している部分は、例えば、欠損していても成膜材料の流出が抑制されている部分であったり、仮に成膜材料が流出したとしても配線42の短絡が起き得ない部分であったりする。一方、壁部61が欠損していない部分では、前述した壁部61と同様の効果が得られる。このように、配線42の形状や状態等に応じて、壁部61の形状は適宜調整されてもよい。
以上のような第2変形例においても、前記実施形態と同様の効果を奏する。
3.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、本発明の光スキャナーを備える。
図14は、画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。
図14に示す画像表示装置9は、スクリーン、壁面などの対象物90に描画用のレーザーLLを二次元的に走査することにより画像を表示する装置である。
このような画像表示装置9(実施形態に係る画像表示装置)は、描画用のレーザーLLを出射する光源ユニット92と、光源ユニット92から出射されたレーザーLLを2次元的に走査する光スキャナー1(実施形態に係る光スキャナー)と、を備える。
光源ユニット92は、図14に示すように、赤色、緑色および青色のレーザー光源921R、921G、921Bを有する光源部と、レーザー光源921R、921G、921Bを駆動する駆動回路922R、922G、922Bと、レーザー光源921R、921G、921Bから出射されたレーザー光を平行光化するコリメーターレンズ924R、924G、924Bと、光合成部923と、集光レンズ926と、を有する。
レーザー光源921Rは、赤色光を射出するものであり、レーザー光源921Gは、緑色光を射出するものであり、レーザー光源921Bは、青色光を射出するものである。このような3色の光を用いることで、フルカラーの画像を表示することができる。なお、レーザー光源921R、921G、921Bとしては、特に限定されないが、例えば、レーザーダイオード、LED等を用いることができる。
駆動回路922Rは、レーザー光源921Rを駆動し、駆動回路922Gは、レーザー光源921Gを駆動し、駆動回路922Bは、レーザー光源921Bを駆動する。これら駆動回路922R、922G、922Bは、図示しない制御部によってその駆動が互いに独立して制御される。駆動回路922R、922G、922Bにより駆動されたレーザー光源921R、921G、921Bから射出された3つのレーザー光は、それぞれ、コリメーターレンズ924R、924G、924Bによって平行光化されて光合成部923に入射する。
光合成部923は、レーザー光源921R、921G、921Bからの光を合成する。光合成部923は、3つのダイクロイックミラー923R、923G、923Bを有する。ダイクロイックミラー923Rは、赤色光を反射する機能を有し、ダイクロイックミラー923Gは、赤色光を透過させるとともに緑色光を反射する機能を有し、ダイクロイックミラー923Bは、赤色光および緑色光を透過させるとともに青色光を反射する機能を有する。
このようなダイクロイックミラー923R、923G、923Bを用いることで、レーザー光源921R、921G、921Bからの赤色光、緑色光および青色光の3色のレーザー光を合成することができる。そして、制御部によってレーザー光源921R、921G、921Bからの光の強度をそれぞれ独立して変調することで、所定の色の描画用のレーザーLL(光)が生成される。このようにして生成されたレーザーLLは、集光レンズ926によって所望のNA(開口数)に変更された後、光スキャナー1に導かれる。
以上、光源ユニット92について説明したが、この光源ユニット92の構成としては、レーザーLLを生成することができれば、本実施形態の構成に限定されない。
また、光スキャナー1は、配線の断線や電気抵抗の増加等を防止し得るものであるため、信頼性の高い画像表示装置9が得られる。
以下に、画像表示装置の応用例について説明する。
<画像表示装置の応用例1>
図15は、画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。
図15に示すように、画像表示装置9は、携帯用画像表示装置100に適用することができる。
この携帯用画像表示装置100は、手で把持することができる寸法で形成されたケーシング110と、ケーシング110内に内蔵された画像表示装置9と、を有している。この携帯用画像表示装置100により、例えばスクリーンやデスク上等の所定の面に、所定の画像を表示することができる。
また、携帯用画像表示装置100は、所定の情報を表示するディスプレイ120と、キーパッド130と、オーディオポート140と、コントロールボタン150と、カードスロット160と、AVポート170と、を有している。
なお、携帯用画像表示装置100は、通話機能、GPS受信機能等の他の機能を備えていてもよい。
<画像表示装置の応用例2>
図16は、画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。
図16に示すように、画像表示装置9は、ヘッドアップディスプレイシステム200に適用することができる。
このヘッドアップディスプレイシステム200では、画像表示装置9は、自動車のダッシュボードに、ヘッドアップディスプレイ210を構成するよう搭載されている。このヘッドアップディスプレイ210により、フロントガラス220に、例えば、目的地までの案内表示等の所定の画像を表示することができる。
なお、ヘッドアップディスプレイシステム200は、自動車に限らず、例えば航空機、船舶等にも適用することができる。
<画像表示装置の応用例3>
図17は、画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
図17に示すように、画像表示装置9は、ヘッドマウントディスプレイ300に適用することができる。すなわち、本発明のヘッドマウントディスプレイは、本発明の画像表示装置を備える。
図17に示すヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された画像表示装置9と、を有している。すなわち、ヘッドマウントディスプレイ300は、前述した光スキャナー1を備える。そして、画像表示装置9により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に画像表示装置9からの情報を上乗せして使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つの画像表示装置9を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
また、画像表示装置9に含まれる光スキャナー1は、配線の断線や電気抵抗の増加等を防止し得るものであるため、信頼性の高いヘッドマウントディスプレイ300が得られる。
以上、光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイはこれに限定されるものではない。
例えば、光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイでは、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、光スキャナーの駆動方式としてムービングコイル方式を採用した場合を例に説明したが、これに限定されず、ムービングマグネット方式を採用した光スキャナーにも適用できる。また、ムービングマグネット方式やムービングコイル方式のような電磁駆動方式に限定されず、例えば、圧電駆動方式、静電駆動方式等の他の駆動方式にも適用可能である。
また、前述した実施形態では、可動部が第1可動部と第2可動部とを含み2つの軸まわりに揺動可能であったが、本発明に係る光スキャナー用部材はこれに限定されず、第1可動部のみを含み1つの軸まわりに揺動可能なものであってもよい。この場合、第1可動部の第1主面に配線が設けられ、機能部層の第1主面の配線の内側(光反射部領域側)に壁部が設けられればよい。
1…光スキャナー、5…マスク、9…画像表示装置、10…光スキャナー用部材、20…機能部層、20A…第2層、21…可動部、22…支持部、23…軸部、24…基部、24A…基板、25…接続層、25A…第1層、31…永久磁石、32…コイル、42…配線、42A…第2配線、43…電極パッド、51…開口、61…壁部、90…対象物、92…光源ユニット、100…携帯用画像表示装置、110…ケーシング、120…ディスプレイ、130…キーパッド、140…オーディオポート、150…コントロールボタン、160…カードスロット、170…AVポート、200…ヘッドアップディスプレイシステム、210…ヘッドアップディスプレイ、211…第1可動部、212…第2可動部、213…光反射部、220…フロントガラス、231…第1軸部、232…第2軸部、281…第1主面、282…第2主面、300…ヘッドマウントディスプレイ、310…眼鏡、320…表示部、921B…レーザー光源、921G…レーザー光源、921R…レーザー光源、922B…駆動回路、922G…駆動回路、922R…駆動回路、923…光合成部、923B…ダイクロイックミラー、923G…ダイクロイックミラー、923R…ダイクロイックミラー、924B…コリメーターレンズ、924G…コリメーターレンズ、924R…コリメーターレンズ、926…集光レンズ、2000…多層基板、2811…光反射部領域、J1…揺動軸、J2…揺動軸、LL…レーザー、m…成膜材料、A…準備工程、B…マスク配置工程、C…光反射部形成工程

Claims (10)

  1. 可動部と、前記可動部を揺動可能に支持する支持部と、を含む機能部層と、
    前記機能部層の互いに表裏の関係にある2つの主面を第1主面および第2主面とし、前記第1主面のうち光反射部が設けられる領域を光反射部領域としたとき、前記第1主面の前記光反射部領域とは異なる領域に設けられている配線と、
    前記機能部層の前記第1主面のうち、前記配線よりも前記光反射部領域側に設けられている壁部と、
    を備えることを特徴とする光スキャナー用部材。
  2. 前記壁部の厚さは、前記配線の厚さより厚い請求項1に記載の光スキャナー用部材。
  3. 前記第1主面の平面視において、前記壁部の形状は、前記光反射部領域を取り囲む形状である請求項1または2に記載の光スキャナー用部材。
  4. 前記配線は、コイルである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光スキャナー用部材。
  5. 前記配線を第1配線としたとき、前記壁部は、前記第1配線とは異なる第2配線である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光スキャナー用部材。
  6. 前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続されている請求項5に記載の光スキャナー用部材。
  7. 前記壁部の構成材料は、金属材料または樹脂材料である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光スキャナー用部材。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光スキャナー用部材と、
    前記可動部の前記第1主面に設けられている光反射部と、
    を備えることを特徴とする光スキャナー。
  9. 請求項8に記載の光スキャナーを備えることを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項8に記載の光スキャナーを備えることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
JP2016067497A 2016-03-30 2016-03-30 光スキャナー用部材、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Pending JP2017181710A (ja)

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