JP2017181900A - 光学積層体及びその製造方法、並びに、波長変換シート及びその製造方法 - Google Patents
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図1〜図6は、本発明の波長変換シートの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す波長変換シート100は、エポキシ樹脂を含有する波長変換機能を有する蛍光体層7が、一対のバリアフィルム50で挟まれた構造を有している。バリアフィルム50は、第1のフィルム1と、第2のフィルム2と、プライマー層4と、接着層5と、マット層6とを備える。ここで、第1のフィルム1は、第1の基材11と、アンカーコート層12と、無機薄膜層13及びガスバリア性被覆層14からなるバリア層15とを備えている。第2のフィルム2は、第2の基材21と、アンカーコート層22と、無機薄膜層23及びガスバリア性被覆層24からなるバリア層25とを備えている。第1のフィルム1と第2のフィルム2とは、ガスバリア性被覆層14とガスバリア性被覆層24とが対向するように接着層5を介して貼り合わせられている。バリアフィルム50において、プライマー層4は、第1のフィルム1の第1の基材11側の表面上に、第1の基材11と接した状態で配置されており、マット層6は、第2のフィルム2の第2の基材21側の表面上に、第2の基材21と接した状態で配置されている。一対のバリアフィルム50と蛍光体層7とは、プライマー層4が蛍光体層7と接するように積層されている。図1に示した構造の波長変換シート100は、第1及び第2のフィルム1,2の2枚のガスバリア性フィルムを貼り合わせたバリアフィルム50を備えるため、水分や酸素の透過をより十分に抑制することができる。また、バリアフィルム50においてバリア層15,25が第1及び第2の基材11,21よりも内側に配置されることで、バリア層15,25が保護され、蛍光体層7と積層する前のバリア層15,25の損傷が抑制される。
第1,第2及び第3の基材11,21,31は、高分子フィルムであることが望ましい。高分子フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリプロピレン及びシクロオレフィン等のポリオレフィン;ポリカーボネート;並びにトリアセチルセルロース等が挙げられるが、これらに限定されない。高分子フィルムはポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム又はポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリエステルフィルム又はポリアミドフィルムであることがより好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが更に好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透明性、加工適正及び密着性の観点から望ましい。また、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透明性及びガスバリア性の観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。
アンカーコート層12,22は、第1及び第2の基材11,21と無機薄膜層13,23との間の密着性を向上させるために、それらの間に設けられるものである。また、アンカーコート層12,22は、水分や酸素の透過を防止するバリア性を有していてもよい。
バリア層15,25は、水蒸気透過度及び酸素透過度を更に向上させるために設けられる層である。バリア層15,25は、光学的な観点から、透明性が高いことが望ましい。バリア層15,25は単層であっても多層であってもよいが、図1〜6に示したように、無機薄膜層13,23及びガスバリア性被覆層14,24を有することが望ましい。また、図2及び図4に示すようにガスバリア性被覆層14とプライマー層4とが接している場合、ガスバリア性被覆層14はシロキサン結合を有していることが望ましい。ガスバリア性被覆層14がシロキサン結合を有することで、ガスバリア性被覆層14とプライマー層4との密着性がより向上する。
無機薄膜層13,23の形成方法は真空蒸着法、スパッタリング法、又はPECVD法であることが好ましい。真空蒸着法では、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム(Electron Beam)加熱式真空蒸着法、誘導加熱式真空蒸着法がより好ましく、スパッタリング法では、反応性スパッタリング法、デュアルマグネトロンスパッタリング法であることがより好ましい。膜の均質性の観点からはスパッタリング法が好ましく、コストの観点からは、真空蒸着法が好ましく、目的、用途に応じて選択することができる。
ガスバリア性被覆層14,24は、後工程での二次的な各種損傷を防止すると共に、高いバリア性を付与するために設けられるものである。ガスバリア性被覆層14,24は、シロキサン結合を含んでいてもよい。ガスバリア性被覆層14,24は、大気中で形成することもできる。ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する場合は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレンビニルアルコールのような極性を持つ化合物、ポリ塩化ビニリデン等の塩素を含む化合物、及びSi原子を含む化合物、Ti原子を含む化合物、Al原子を含む化合物、Zr原子を含む化合物等を含有する塗布液を無機薄膜層13,23上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。
R1 n(OR2)4−nSi …(1)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R1及びR2はそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
R1 n(OR2)4−nTi …(2)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R1及びR2はそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
R1 m(OR2)3−mAl …(3)
[式中、mは0〜2の整数を示し、R1及びR2はそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
R1 n(OR2)4−nZr …(4)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R1及びR2はそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
接着層5は、図1〜3及び5〜6に示すように、第1のフィルム1と第2のフィルム2とを貼り合わせて積層するために、第1のフィルム1と第2のフィルム2との間に設けられている。また、図5に示すようにバリアフィルムが第3のフィルムを有する場合、第2のフィルム2と第3のフィルム3とを貼り合わせて積層するために、第2のフィルム2と第3のフィルム3との間に設けられている。接着層5としては、高分子フィルム用の接着剤又は粘着剤として一般的なものを使用することができ、第1のフィルム1及び第2のフィルム2の貼り合わせる側の表面に応じて適宜選択される。接着層5の材料の候補としては、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、ゴム系、フェノール系、及びウレタン系等の接着剤又は粘着剤が挙げられる。
プライマー層4は、バリアフィルムと蛍光体層7との密着性を向上させ、高湿度環境に長期間さらされた場合であっても、バリアフィルムと蛍光体層7との剥離を抑制するために設けられる層である。プライマー層4は、第1のフィルム1の第1の基材11上又はガスバリア性被覆層14上に設けられる。
マット層6は、1以上の光学的機能や帯電防止機能を発揮させるために、バリアフィルムのプライマー層4とは反対側の表面に設けられている。ここで、光学的機能としては、特に限定されるものではないが、干渉縞(モアレ)防止機能、反射防止機能、拡散機能等が挙げられる。これらの中でも、マット層6は、光学的機能として少なくとも干渉縞防止機能を有することが好ましい。本実施形態では、マット層6が少なくとも干渉縞防止機能を有するものである場合について説明する。
蛍光体層7は、励起光の照射によって異なる波長の光を発光する波長変換機能を有する層であり、少なくとも1種類以上の蛍光体(図示せず)を含む。また、蛍光体層7はエポキシ樹脂を含有する。蛍光体層7がエポキシ樹脂を含有することで、プライマー層4との優れた密着性を得ることができる。
次に、本実施形態の波長変換シートの製造方法について説明する。本実施形態の波長変換シートの製造方法は、エポキシ樹脂及び蛍光体を含む蛍光体層と、蛍光体層の少なくとも一方の面上に積層された、蛍光体層側の最表面にプライマー層を有するバリアフィルムと、を備える波長変換シートの製造方法であって、バリアフィルムにおけるプライマー層の下層上に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含むプライマー組成物を塗布し、硬化させてプライマー層を形成する工程と、上記蛍光体層と上記バリアフィルムとを積層する工程と、を有する。ここで、バリアフィルムにおけるプライマー層の下層は、図1、図3及び図5に示したバリアフィルム50,70,55では第1の基材11であり、図2、図4及び図6に示したバリアフィルム60,80,85ではガスバリア性被覆層14である。
片面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、厚さ:16μm、東レ株式会社製)のコロナ放電処理された面上に、ポリエステル樹脂溶液をバーコート法により塗布し、80℃で1分間乾燥硬化させることにより、厚さ100nmのアンカーコート層を形成した。
プライマー層を以下の方法で厚さ100nmに形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
プライマー層を以下の方法で厚さ500nmに形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
プライマー層を以下の方法で厚さ5nmに形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
プライマー層を以下の方法で厚さ100nmに形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
片面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、厚さ:16μm、東レ株式会社製)のコロナ放電処理された面上に、ポリエステル樹脂溶液をバーコート法により塗布し、80℃で1分間乾燥硬化させることにより、厚さ100nmのアンカーコート層を形成した。
実施例1において、第1のフィルムの第1の基材とバリア層との配置を逆にした。すなわち、第1のフィルムの第1の基材側を接着層に向け、ガスバリア性被覆層上にプライマー層を形成した。それ以外は実施例1と同様にして、図2に示した構成を有する波長変換シートを得た。
実施例6と同様の方法で第1のフィルムを作製した。得られた第1のフィルムのガスバリア性被覆層上に、実施例1と同様の方法で厚さ30nmのプライマー層を形成した。
プライマー層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
プライマー層を以下の方法で厚さ30nmに形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
蛍光体層を以下の方法で形成した以外は実施例1と同様にして波長変換シートを得た。
実施例及び比較例で得られた波長変換シートを幅1cmの短冊状にカットし、カットした波長変換シートをガラス板上に固定した。固定された短冊状の波長変換シートのプライマー層を、テンシロン万能材料試験機(エーアンドデイ社製)を用いて、ガラス板に対して垂直な方向に、300mm/分の速度で、蛍光体層から剥離し、剥離に要した強度を測定した。この剥離強度の測定を、初期の波長変換シート、及び、60℃、95%RHの環境下に1000時間放置した後(耐湿試験後)の波長変換シートのそれぞれについて行った。測定結果を表1に示す。なお、表1中の「剥がれ」は、剥離試験を行う前から蛍光体層とプライマー層との間に剥がれが生じていたことを意味する。
Claims (6)
- エポキシ樹脂を含む被着体と、前記被着体の少なくとも一方の面上に積層されたバリアフィルムと、を備え、
前記バリアフィルムは、前記被着体側の最表面に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含むプライマー組成物の硬化物からなるプライマー層を備える、光学積層体。 - 前記プライマー層の厚さが、1〜1000nmである、請求項1に記載の光学積層体。
- 前記バリアフィルムが、少なくとも前記プライマー層と、第1の基材と、バリア層と、第2の基材とがこの順で配置された積層構造を有する、請求項1又は2に記載の光学積層体。
- エポキシ樹脂及び蛍光体を含む蛍光体層と、前記蛍光体層の少なくとも一方の面上に積層されたバリアフィルムと、を備え、
前記バリアフィルムは、前記蛍光体層側の最表面に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含むプライマー組成物の硬化物からなるプライマー層を備える、波長変換シート。 - エポキシ樹脂を含む被着体と、前記被着体の少なくとも一方の面上に積層された、前記被着体側の最表面にプライマー層を有するバリアフィルムと、を備える光学積層体の製造方法であって、
前記バリアフィルムにおける前記プライマー層の下層上に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含むプライマー組成物を塗布し、硬化させて前記プライマー層を形成する工程と、
前記被着体と前記バリアフィルムとを積層する工程と、
を有する光学積層体の製造方法。 - エポキシ樹脂及び蛍光体を含む蛍光体層と、前記蛍光体層の少なくとも一方の面上に積層された、前記蛍光体層側の最表面にプライマー層を有するバリアフィルムと、を備える波長変換シートの製造方法であって、
前記バリアフィルムにおける前記プライマー層の下層上に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含むプライマー組成物を塗布し、硬化させて前記プライマー層を形成する工程と、
前記蛍光体層と前記バリアフィルムとを積層する工程と、
を有する波長変換シートの製造方法。
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