JP2017182943A - 燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気排水弁を用いた燃料電池システムにおいて、排気排水弁による排水量に個体差があった場合でも、気液分離器からの排水時に燃料ガスが無駄に排出されることを抑制可能な技術を提供する。【解決手段】燃料電池システムにおいて、制御装置が、気液分離器および循環流路の容積と、気液分離器および循環流路内に水がないときの排気排水弁の開放時における循環流路内の圧力低下量とから、単位時間あたりの排気排水弁の排出ガス量を算出し、制御装置が、算出された排出ガス量に基づき、排気排水弁の単位時間あたりの排水量を推定し、制御装置が、燃料電池の発電量から気液分離器内に溜まった水量を推定し、制御装置が、推定された水量が規定量以上の場合に、推定された排気排水弁の単位時間あたりの排水量に基づき、排気排水弁の開閉を制御して排水を行う制御方法。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムの制御方法に関する。
燃料電池システムは、例えば、特許文献1に記載されているように、アノードオフガスに含まれる燃料ガスを燃料電池に循環させる循環流路を備えている。アノードオフガスには、生成水や窒素といった不純物が含まれているため、特許文献1に記載された燃料電池システムでは、排気排水弁を用いて循環流路外に不純物を排出している。
特開2008−181811号公報
燃料電池システムでは、生成水を排出する際に、気液分離器を用いて水をガスより分離する。このとき、排気排水弁の個体差により水の排出量が異なるため、ガスが排出されないように水の排出量をあらかじめ定めたとしても、想定量以上の水が排出されてしまい、それに伴って燃料ガスを含むガスを無駄に排出してしまう場合がある。燃料ガスが排出されると、燃費が悪化してしまうため、排気排水弁を用いた燃料電池システムにおいて、気液分離器からの排水時に燃料ガスが無駄に排出されることを抑制可能な技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムの制御方法が提供される。この燃料電池システムの制御方法は、燃料電池のアノードオフガスを前記燃料電池に循環させる循環流路と;前記循環流路に接続され,前記循環流路内の前記アノードオフガスから生成水を分離する気液分離器と;前記気液分離器によって分離された前記生成水の排水と、前記気液分離器から排出された前記アノードオフガスの排気とを行う排気排水弁と;制御装置と、を備える燃料電池システムの制御方法であって(a)前記制御装置が、前記気液分離器および前記循環流路の容積と、前記気液分離器および前記循環流路内に水がないときの前記排気排水弁の開放時における前記循環流路内の圧力低下量とから、単位時間あたりの前記排気排水弁の排出ガス量を算出し、(b)前記工程(a)の後、前記制御装置が、算出された前記排出ガス量に基づき、前記排気排水弁の単位時間あたりの排水量を推定し、(c)前記工程(b)の後、前記制御装置が、前記燃料電池の発電量から前記気液分離器内に溜まった水量を推定し、(d)前記工程(c)の後、前記制御装置が、推定された前記水量が規定量以上の場合に、推定された前記排気排水弁の単位時間あたりの排水量に基づき、前記排気排水弁の開閉を制御して排水を行う。この形態の燃料電池システムの制御方法によれば、工程(a)〜(d)を行うことにより、排気排水弁による排水量に個体差があった場合でも、気液分離器からの排水時に燃料ガスが無駄に排出されることを抑制することができる。この結果、燃費の悪化を抑制できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池を搭載した車両、車両に搭載される燃料電池システム、燃料電池システムの制御方法を実行する制御装置などの形態で実現することができる。
燃料電池システムの概略構成を示す概略図である。 排水能力推定処理のフローチャートである。 排水処理を表わすフローチャートである。
A.実施形態:
図1は、本発明の一実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、燃料電池10と、制御装置20と、酸化ガス流路系30と、燃料ガス流路系50と、を備える。
燃料電池10は、反応ガスとして水素(燃料ガス)と空気(酸化ガス)との供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池10は、複数のセル11が積層されたスタック構造を有する。各セル11は、電解質膜(図示せず)の両面に電極を配置した膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を挟持する1組のセパレータとを有する。燃料電池10によって発電された電力は、DC/DCコンバータ90を介してバッテリ92に蓄電される。バッテリ92には、種々の負荷93が接続されている。後述するエアコンプレッサ32や循環用ポンプ64、各種弁には、燃料電池10またはバッテリ92から電力が供給され、駆動される。
酸化ガス流路系30は、酸化ガス配管31と、エアコンプレッサ32と、開閉弁33と、カソードオフガス配管41と、レギュレータ42と、を備える。酸化ガス流路系30には、燃料電池10内のカソード側の流路が含まれる。
エアコンプレッサ32は、酸化ガス配管31を介して燃料電池10と接続されている。エアコンプレッサ32は、制御装置20からの制御信号に応じて、外部から取り入れた空気を圧縮し、酸化ガスとして燃料電池10に供給する。
開閉弁33は、エアコンプレッサ32と燃料電池10との間に設けられており、酸化ガス配管31における供給空気の流れに応じて開閉する。具体的には、開閉弁33は、通常、閉じた状態であり、エアコンプレッサ32から所定の圧力を有する空気が酸化ガス配管31に供給されたときに開く。
カソードオフガス配管41は、燃料電池10のカソードから排出されたカソードオフガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。レギュレータ42は、制御装置20からの制御信号に応じて、カソードオフガス配管41におけるカソードオフガスの圧力(燃料電池10のカソード側の背圧)を調整する。
燃料ガス流路系50は、燃料ガス配管51と、水素タンク52と、開閉弁53と、レギュレータ54と、インジェクタ55と、排気排水弁60と、アノードオフガス配管61と、圧力センサ62と、循環配管63と、循環用ポンプ64と、気液分離器70と、を備える。燃料ガス流路系50には、燃料電池10内のアノード側の流路が含まれる。以下では、燃料ガス配管51のインジェクタ55よりも下流側と、燃料電池10内のアノード側の流路と、アノードオフガス配管61と、循環配管63と、気液分離器70と、で構成される流路のことを、循環流路65ともいう。循環流路65は、燃料電池10のアノードオフガスを燃料電池10に循環させるための流路である。循環流路65には循環流路65内の圧力を検出するための圧力センサ62が接続されている。
水素タンク52は、燃料ガス配管51を介して燃料電池10のアノードと接続されており、内部に充填されている水素を燃料電池10に供給する。開閉弁53、レギュレータ54、インジェクタ55は、燃料ガス配管51に、この順序で上流側、つまり水素タンク52に近い側、から設けられている。
開閉弁53は、制御装置20からの制御信号に応じて開閉し、水素タンク52からインジェクタ55の上流側への水素の流入を制御する。燃料電池システム100の停止時には開閉弁53は閉じられる。レギュレータ54は、制御装置20からの制御信号に応じて、インジェクタ55の上流側における水素の圧力を調整する。インジェクタ55は、制御装置20によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。制御装置20は、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池10に供給される水素の量を制御する。
アノードオフガス配管61は、燃料電池10のアノードの出口と気液分離器70とを接続する配管である。アノードオフガス配管61は、発電反応に用いられることのなかった燃料ガスや窒素ガスなどを含むアノードオフガスを気液分離器70へと誘導する。
気液分離器70は、循環流路65のアノードオフガス配管61と循環配管63との間に接続されている。気液分離器70は、循環流路65内のアノードオフガスから生成水を分離して貯水する。
循環配管63は、燃料ガス配管51のインジェクタ55より下流に接続されている。循環配管63には、制御装置20からの制御信号に応じて駆動される循環用ポンプ64が設けられている。この循環用ポンプ64によって、気液分離器70によって生成水が分離されたアノードオフガスが、燃料ガス配管51へと送り出される。このように、この燃料電池システム100では、水素を含むアノードオフガスを循環させて、再び燃料電池10に供給することにより、水素の利用効率を向上させている。
排気排水弁60は、気液分離器70の下部に設けられている。排気排水弁60は、気液分離器70に貯水された生成水の排水と、気液分離器70内のアノードオフガスの排気と、を行う。燃料電池システム100の運転中は、通常、排気排水弁60は閉じられており、制御装置20からの制御信号に応じて開閉する。本実施形態では、排気排水弁60は、カソードオフガス配管41に接続されており、排気排水弁60によって排出された生成水およびアノードオフガスは、カソードオフガス配管41を通じて外部へ排出される。
制御装置20は、CPUとメモリと、上述した各部品が接続されるインタフェース回路とを備えたコンピュータとして構成されている。CPUは、メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム100の制御方法として後述する各種処理を実現するほか、燃料電池システム100の運転制御を行う。
図2は、排水能力推定処理のフローチャートである。この処理は制御装置20が燃料電池システム100の起動時に実行する処理であり、排気排水弁60の単位時間あたりの排水量を推定するための処理である。制御装置20は、この処理を開始すると、まず、循環流路65内に水素タンク52から燃料ガスを充填させ、開閉弁53およびインジェクタ55を閉じた状態で、排気排水弁60を開放する(ステップS300)。排気排水弁60を開放した後、制御装置20は、気液分離器70内からガスが排出されることによって生じる循環流路65内の圧力低下量を、圧力センサ62を用いて算出し、圧力が低下したことを検知する(ステップS310)。圧力低下が検知されない場合(ステップS310:NO)には、気液分離器70から水が排出されていることになるので、制御装置20は圧力低下が検知されるまで待機する。
一方、圧力低下が検知された場合(ステップS310:YES)には、気液分離器70からガスが排出されていることになる。この場合、制御装置20は、単位時間あたりの排出ガス量を算出する(ステップS320)。制御装置20は、予め求められた循環流路65の容積と、圧力センサ62により検出した排気排水弁60の開放時における循環流路65内の圧力低下量とに基づき、排気排水弁60の単位時間あたりの排出ガス量を算出できる。
続いて、制御装置20は、算出された単位時間あたりの排出ガス量に基づき、排気排水弁60の単位時間あたりの排水量を推定する(ステップS330)。制御装置20は、単位時間あたりの排出ガス量と、単位時間あたりの排水量との関係が予め対応づけられたマップを参照することにより、単位時間あたりの排水量を推定することができる。本実施形態では、推定した単位時間あたりの排水量を基に、後述する排水処理を実施する。
図3は、本実施形態における排水処理を表わすフローチャートである。この処理は燃料電池システム100の動作中、制御装置20により繰り返し実行される処理である。なお、この処理の開始時には排気排水弁60は閉鎖されているものとする。制御装置20は、この処理を開始すると、まず、燃料電池10によって発電された発電量に基づき、気液分離器70内に溜まった貯水量を推定する(ステップS400)。制御装置20は、燃料電池10の電流値と生成される水量との関係が定義されたマップや関数に基づき、生成水の貯水量を推定することができる。
次に、制御装置20は、推定した貯水量が気液分離器70内に溜められる規定量を超えたか否か判定する(ステップS410)。推定した貯水量が規定量より多くなった場合(ステップS410:YES)、制御装置20は、排気排水弁60を開放する(ステップS420)。一方、推定した貯水量が規定量以下の場合(ステップS410:NO)、制御装置20は推定した貯水量が規定量に到達するまで待機を行う。
排気排水弁60を開放した後、制御装置20は、上記排水能力推定処理(図2)によって推定した単位時間あたりの排水量に、排気排水弁60を開放してから経過した時間を掛け合わすことによって排気排水弁60から排出された水量を推定し、その水量が、希望排水量に到達したか否かを判定する(ステップS430)。希望排水量とは、気液分離器70からガスが排出されない限界の排水量であり、上述した規定量とほぼ同じか若干少ない量である。推定した単位時間あたりの排水量に時間を掛け合わして求めた水量が、希望排水量に到達していなければ(ステップS430:NO)、制御装置20は、推定した単位時間あたりの排水量に時間を掛け合わして求めた水量が、希望排水量に到達するまで待機し、推定した単位時間あたりの排水量に時間を掛け合わして求めた水量が、希望排水量に到達すれば(ステップS430:YES)、制御装置20は、排気排水弁60を閉鎖する(ステップS440)。ステップS440において、制御装置20は、次回のステップS400で推定する貯水量と、次回のステップS430で推定する水量の値をリセットする。以上で説明した排水処理によれば、制御装置20は排気排水弁60からガスが排出されないように、排気排水弁60の開閉を制御して排水を行うことができる。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100の制御方法によれば、上述した排水能力推定処理によって、気液分離器70に初期水がない状態での圧力低下量から、単位時間あたりの気液分離器70の排出ガス量を算出し、算出した排出ガス量から排気排水弁60の単位時間あたりの排水量を求めることができる。そのため、排気排水弁60の個体差に応じた排水能力を推定することができるので、例えば、排気排水弁60のオリフィス径や弁のストローク量に個体バラツキがあったとしても、上記排水処理における排水量を、気液分離器70からガスが排出されない量に調整することができ、気液分離器70から無駄に燃料ガスが排出されることを抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、燃料電池システム100の燃費が悪化することを抑制することができる。
B.変形例:
<第1変形例>
上記実施形態において、単位時間あたりの排水量の推定には、単位時間あたりの排出ガス量と、単位時間あたりの排水量との関係が予め対応づけられたマップを用いた。しかし、マップに代えて、単位時間あたりの排出ガス量と、単位時間あたりの排水量との関係を表す関数を用いてもよい。
<第2変形例>
上記実施形態では、気液分離器70から排水を行うための排水処理について詳述したが、制御装置20は、循環流路65から窒素等の不純物を排気するための処理を別途実行し、その排気処理において、上述した排水処理とは異なるタイミングで排気排水弁60を開閉してもよい。
<第3変形例>
上記実施形態の排水処理では、排気排水弁60からガスが排出されないように排気排水弁60の開閉を制御したが、排気排水弁60から若干量のガスが排出されるように排気排水弁60の開閉を制御してもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
10…燃料電池
11…セル
20…制御装置
30…酸化ガス流路系
31…酸化ガス配管
32…エアコンプレッサ
33…開閉弁
41…カソードオフガス配管
42…レギュレータ
50…燃料ガス流路系
51…燃料ガス配管
52…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレータ
55…インジェクタ
60…排気排水弁
61…アノードオフガス配管
62…圧力センサ
63…循環配管
64…循環用ポンプ
65…循環流路
70…気液分離器
80…排水排ガスマップ
90…DC/DCコンバータ
92…バッテリ
93…負荷
100…燃料電池システム

Claims (1)

  1. 燃料電池のアノードオフガスを前記燃料電池に循環させる循環流路と、
    前記循環流路に接続され,前記循環流路内の前記アノードオフガスから生成水を分離する気液分離器と、
    前記気液分離器によって分離された前記生成水の排水と、前記気液分離器から排出された前記アノードオフガスの排気とを行う排気排水弁と、
    制御装置と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    (a)前記制御装置が、前記気液分離器および前記循環流路の容積と、前記気液分離器および前記循環流路内に水がないときの前記排気排水弁の開放時における前記循環流路内の圧力低下量とから、単位時間あたりの前記排気排水弁の排出ガス量を算出する工程と、
    (b)前記工程(a)の後、前記制御装置が、算出された前記排出ガス量に基づき、前記排気排水弁の単位時間あたりの排水量を推定する工程と、
    (c)前記工程(b)の後、前記制御装置が、前記燃料電池の発電量から前記気液分離器内に溜まった水量を推定する工程と、
    (d)前記工程(c)の後、前記制御装置が、推定された前記水量が規定量以上の場合に、推定された前記排気排水弁の単位時間あたりの排水量に基づき、前記排気排水弁の開閉を制御して排水を行う工程と、を備える、制御方法。
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