JP2017183381A - 保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持装置において保持対象物の温度分布の均一性を十分に向上させる。【解決手段】保持装置は、板状のセラミックス板と、ヒータとを備え、セラミックス板の第1の表面上に対象物を保持する装置である。保持装置のセラミックス板には、第1の表面とは反対側の第2の表面に開口するガス供給孔と第1の表面に開口するガス噴出孔とを接続するガス噴出流路が形成されている。さらに、セラミックス板には、第1の表面に開口する少なくとも2つのガス流出入孔に連通し、セラミックス板の内部に配置されたガス滞留空間が形成されている。【選択図】図7

Description

本明細書に開示される技術は、対象物を保持する保持装置に関する。
例えば半導体製造装置において、ウェハを保持する保持装置として、静電チャックが用いられる。静電チャックは、例えば、板状のセラミックス板と、セラミックス板の内部に設けられたチャック電極とを備えており、チャック電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス板の表面(以下、「吸着面」という)にウェハを吸着して保持する。
静電チャックに保持されたウェハの温度分布が不均一になると、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング、露光等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を均一にする性能が求められる。そのため、静電チャックには、導電性の抵抗発熱体であるヒータが設けられ、ヒータによる加熱によってセラミックス板の吸着面の温度制御が行われる。
また、セラミックス板とウェハとの間の伝熱性を高めてウェハの温度分布の均一性をさらに高めるため、セラミックス板とウェハとの間の空間にヘリウム等のガスを供給する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、セラミックス板の内部にガス噴出流路が形成され、ガス噴出流路に供給されたガスが、ガス噴出流路がセラミックス板の吸着面に開口する孔であるガス噴出孔から噴出し、セラミックス板とウェハとの間の空間に供給される。
特開2007−12795号公報
上記従来の技術では、セラミックス板とウェハとの間に形成される空間の容量が小さいことから、該空間に供給されたガスが短時間で該空間から排出されるため、ガスがセラミックス板から十分な熱を受け取ることができず、かつ、該空間内でのガスの温度差が大きくなる。その結果、ガスを介したセラミックス板からウェハへの熱伝達の均一性を十分に向上させることができず、ひいてはウェハの温度分布の均一性を十分に向上させることができない。
なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、セラミックス板を備え、セラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置は、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状のセラミックス板と、前記セラミックス板の内部、または、前記セラミックス板の前記第2の表面側に配置されたヒータと、を備え、前記セラミックス板の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、前記セラミックス板には、前記第2の表面に開口する少なくとも1つのガス供給孔と、前記第1の表面に開口する少なくとも1つのガス噴出孔と、を接続する少なくとも1つのガス噴出流路と、前記第1の表面に開口する少なくとも2つのガス流出入孔に連通し、前記セラミックス板の内部に配置されたガス滞留空間と、が形成されている。本保持装置によれば、ガス噴出孔を介してセラミックス板と保持対象物との間の空間に供給されたガスは、ガス流出入孔を介して該空間からガス滞留空間内に流入したり、ガス流出入孔を介してガス滞留空間から該空間に流出したりする。そのため、本保持装置によれば、ガス滞留空間が形成されていない構成と比較して、該空間に供給されたガスの滞留時間を長くすることができる、これにより、ガスがセラミックス板から十分な熱を受け取ることができるようになり、かつ、該空間内でのガスの温度差が低減し、その結果、ガスを介したセラミックス板から保持対象物への熱伝達の均一性を十分に向上させることができ、ひいては保持対象物の温度分布の均一性を十分に向上させることができる。
(2)上記保持装置において、前記少なくとも2つのガス流出入孔は、前記少なくとも1つのガス噴出孔の内、前記第1の表面の中心に最も近い前記ガス噴出孔より、前記中心から離れた位置に配置されている構成としてもよい。第1の表面の中心から比較的離れた領域は、ガス噴出孔から供給されたガスが排出される側の領域であり、また、面積が比較的大きいことから温度分布の均一性が低下しやすい領域であるが、本保持装置によれば、そのような中心から比較的離れた領域にガス滞留空間に連通するガス流出入孔が配置されているため、ガスがセラミックス板から受け取る熱量を効果的に増加させることができると共に、セラミックス板と保持対象物との間の空間内でのガスの温度差を効果的に低減することができ、保持対象物の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(3)上記保持装置において、前記セラミックス板の前記第1の表面には、前記少なくとも1つのガス噴出孔の全てを取り囲むように配置された連続的な壁状の第1の凸部が形成されており、前記少なくとも2つのガス流出入孔の内の少なくとも1つは、前記第1の凸部の頂面に配置されている構成としてもよい。セラミックス板と保持対象物との間の空間に供給されたガスは、最終的に第1の凸部を越えて排出されるが、本保持装置によれば、第1の凸部の頂面にガス滞留空間に連通するガス流出入孔が配置されているため、ガスをガス滞留空間内に効果的に導くことができ、ガスがセラミックス板から受け取る熱量を効果的に増加させることができると共に、該空間内でのガスの温度差を効果的に低減することができ、保持対象物の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(4)上記保持装置において、前記セラミックス板の前記第1の表面には、複数の前記ガス噴出孔の内の一部の前記ガス噴出孔を取り囲むように配置された連続的な壁状の第2の凸部が形成されており、前記少なくとも2つのガス流出入孔の内、一部の前記ガス流出入孔は、前記第2の凸部より前記第1の表面の中心に近い位置に配置されており、残りの一部の前記ガス流出入孔は、前記第2の凸部より前記中心から離れた位置に配置されている構成としてもよい。本保持装置によれば、セラミックス板と保持対象物との間の空間における第2の凸部より内側の部分と外側の部分とがガス滞留空間により連通されるため、該空間における上記内側の部分と外側の部分との間のガスの行き来を活発化させることができ、該空間内でのガスの温度差を効果的に低減することができ、保持対象物の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(5)上記保持装置において、前記ヒータは、前記セラミックス板の内部に配置されており、前記ガス滞留空間は、前記第1の表面と前記ヒータとの間に配置されている構成としてもよい。本保持装置によれば、ガス滞留空間がヒータと第2の表面との間に配置されている構成と比較して、ガス滞留空間を第1の表面の近くに配置することができ、ライトニングの発生を抑制することができる。
(6)上記保持装置において、さらに、前記セラミックス板の内部に配置され、静電引力を発生させるチャック電極を備え、前記ガス滞留空間の一部分は、前記チャック電極と前記第2の表面との間に配置されていることを特徴とする構成としてもよい。本保持装置によれば、チャック電極によるチャック力の低下を抑制しつつ、保持対象物の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、ヒータ、真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
実施形態における静電チャック10の外観構成を概略的に示す斜視図である。 実施形態における静電チャック10の外観構成(上面構成)を概略的に示す説明図である。 実施形態における静電チャック10の断面構成(III−IIIの位置におけるXZ断面構成)を概略的に示す説明図である。 実施形態における静電チャック10の断面構成(IV−IVの位置におけるZ軸に平行な断面構成)を概略的に示す説明図である。 実施形態における静電チャック10の断面構成(V−Vの位置におけるXY断面構成)を概略的に示す説明図である。 実施形態における静電チャック10の断面構成(VI−VIの位置におけるXY断面構成)を概略的に示す説明図である。 図4のX1部の構成を拡大して示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.静電チャック10の構成:
図1は、本実施形態における静電チャック10の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本実施形態における静電チャック10の外観構成を概略的に示す説明図であり、図3〜6は、本実施形態における静電チャック10の断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック10は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図2には、静電チャック10の上面の外観構成が示されており、図3には、図2,5,6のIII−IIIの位置における静電チャック10のXZ断面構成が示されており、図4には、図2,5,6のIV−IVの位置における静電チャック10のZ軸に平行な断面構成が示されており、図5には、図3のV−Vの位置における静電チャック10のXY断面構成が示されており、図6には、図4のVI−VIの位置における静電チャック10のXY断面構成が示されている。
図1〜4に示すように、静電チャック10は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。静電チャック10は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス板100およびベース板200を備える。セラミックス板100とベース板200とは、セラミックス板100の下面(以下、「セラミックス側接着面S2」という)とベース板200の上面(以下、「ベース側接着面S3」という)とが上記配列方向に対向するように配置されている。静電チャック10は、さらに、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2とベース板200のベース側接着面S3との間に配置された接着層300を備える。セラミックス板100のセラミックス側接着面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当する。
セラミックス板100は、例えば円形平面の板状部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックス板100の直径は、例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、セラミックス板100の厚さは、例えば1mm〜10mm程度である。
セラミックス板100の形成材料としては、種々のセラミックスが用いられ得るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
セラミックス板100の上面(以下、「吸着面S1」という)には、連続的な壁状の凸部である2つのシールバンド152が形成されている。図2に示すように、一方のシールバンド152(以下、「外周側シールバンド152o」という)のZ軸方向視の形状は、セラミックス板100の吸着面S1の中心(以下、単に「中心PO」という)を中心とした略環状であり、他方のシールバンド152(以下、「中心側シールバンド152i」という)のZ軸方向視の形状は、中心POを中心とし、かつ、外周側シールバンド152oより小径の略環状である。また、図3,4に示すように、外周側シールバンド152oおよび中心側シールバンド152iの断面(Z軸に平行で中心POを通る断面)の形状は、略矩形である。セラミックス板100の吸着面S1には、さらに、複数の微小な突起(不図示)が形成されていてもよい。外周側シールバンド152oは、特許請求の範囲における第1の凸部に相当し、中心側シールバンド152iは、特許請求の範囲における第2の凸部に相当する。また、セラミックス板100の吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当する。
また、図3,4に示すように、セラミックス板100の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された一対のチャック電極400が設けられている。一対のチャック電極400に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWがセラミックス板100の吸着面S1に吸着固定される。
ウェハWが吸着面S1に吸着固定された状態(図4に示す状態)では、ウェハWの下面が各シールバンド152の頂面(上面)に接触する。そのため、この状態では、吸着面S1におけるシールバンド152が形成されていない領域とウェハWの下面との間に、空間SPが形成される。以下の説明では、空間SPの内、中心側シールバンド152iより中心POに近い部分(中心側シールバンド152iに囲まれた部分)を中心側空間SPiといい、中心側シールバンド152iより中心POから離れた部分(中心側シールバンド152iと外周側シールバンド152oとに挟まれた部分)を外周側空間SPoという。
また、図3,4に示すように、セラミックス板100の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された抵抗発熱体で構成されたヒータ500が設けられている。ヒータ500に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ500が発熱することによってセラミックス板100が温められ、セラミックス板100の吸着面S1に保持されたウェハWが温められる。これにより、ウェハWの温度制御が実現される。
ベース板200は、例えばセラミックス板100と同径の、または、セラミックス板100より径が大きい円形平面の板状部材であり、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース板200の直径は、例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm)であり、ベース板200の厚さは、例えば20mm〜40mm程度である。
ベース板200の内部には冷媒流路210が形成されている。冷媒流路210に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が流されると、ベース板200が冷却され、接着層300を介したベース板200とセラミックス板100との間の伝熱によりセラミックス板100が冷却され、セラミックス板100の吸着面S1に保持されたウェハWが冷却される。これにより、ウェハWの温度制御が実現される。
接着層300は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を含んでおり、セラミックス板100とベース板200とを接着している。接着層300の厚さは、例えば0.1mm〜1mm程度である。
また、本実施形態の静電チャック10は、セラミックス板100とウェハWとの間の伝熱性を高めてウェハWの温度分布の均一性をさらに高めるため、セラミックス板100の吸着面S1とウェハWの下面との間に存在する空間SPにガスを供給する構成を備えている。なお、本実施形態では、このようなガスとして、不活性ガスであるヘリウムガス(Heガス)が用いられる。
具体的には、図3に示すように、ベース板200の内部に、ベース板200の下面とベース側接着面S3とに開口するガス供給路220が形成されている。ガス供給路220におけるベース板200の下面側の開口は、図示しないヘリウムガス源と接続される。また、接着層300には、接着層300の下面と上面とに開口する貫通孔310が形成されている。貫通孔310は、ベース板200の内部に形成されたガス供給路220に連通する位置に形成されている。
また、図2,3,5に示すように、セラミックス板100の内部には、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2から上方に延びる第1の縦流路132と、第1の縦流路132に連通すると共にZ方向に直交する方向(以下、「面方向」という)に環状に延びる横流路112と、横流路112から吸着面S1まで上方に延びる第2の縦流路122とが形成されている。第1の縦流路132がセラミックス側接着面S2に開口する孔であるガス供給孔134は、接着層300に形成された貫通孔310に連通している。また、第2の縦流路122が吸着面S1に開口する孔は、ガス噴出孔102を構成している。すなわち、第1の縦流路132と、横流路112と、第2の縦流路122とは、セラミックス側接着面S2に開口するガス供給孔134と、吸着面S1に開口するガス噴出孔102とを接続するガス噴出流路を構成している。
図3に示すように、図示しないヘリウムガス源から供給されたヘリウムガスが、ベース板200の内部に形成されたガス供給路220内に流入すると、流入したヘリウムガスは、接着層300の貫通孔310内に流入し、さらに、ガス供給孔134からセラミックス板100の内部に形成された第1の縦流路132内に流入し、その後、横流路112および第2の縦流路122を経て、吸着面S1に形成されたガス噴出孔102から噴出する。このようにして、セラミックス板100の吸着面S1とウェハWの下面との間の空間SPに、ヘリウムガスが供給される。
なお、本実施形態の静電チャック10では、セラミックス板100の吸着面S1に8つのガス噴出孔102が形成されている。また、本実施形態の静電チャック10では、ヘリウムガスの供給経路が2系統形成されている。すなわち、図2,3,5に示すように、セラミックス板100の内部には2つの横流路112が形成されている。2つの横流路112の内の中心POに近い方の横流路112は、第1の縦流路132を介して図示する貫通孔310と連通しており、また第2の縦流路122を介して4つのガス噴出孔102と連通している。これら4つのガス噴出孔102(以下、「中心側ガス噴出孔102i」という)は、中心側シールバンド152iより中心POに近い位置に形成されている。4つの中心側ガス噴出孔102iから噴出されたヘリウムガスは、中心側空間SPiに供給され、その後、主として外周側に向かって進行し、中心側シールバンド152iおよび外周側シールバンド152oを越えて、空間SPの外部に排出される。
一方、2つの横流路112の内の中心POから遠い方の横流路112は、第1の縦流路132を介して図示しない貫通孔310と連通しており、また第2の縦流路122を介して4つのガス噴出孔102と連通している。これら4つのガス噴出孔102(以下、「外周側ガス噴出孔102o」という)は、中心側シールバンド152iと外周側シールバンド152oとの間の領域に形成されている。なお、上記図示しない貫通孔310も、図示する貫通孔310と同様に、ベース板200の内部に形成されたガス供給路220と連通している。4つの外周側ガス噴出孔102oから噴出されたヘリウムガスは、外周側空間SPoに供給され、その後、主として外周側に向かって進行し、外周側シールバンド152oを越えて、空間SPの外部に排出される。
このように、外周側シールバンド152oは、吸着面S1に形成されている8つのガス噴出孔102の全てを取り囲むように配置されており、中心側シールバンド152iは、吸着面S1に形成されている8つのガス噴出孔102の内の一部(4つの中心側ガス噴出孔102i)のみを取り囲むように配置されている。
さらに、本実施形態の静電チャック10では、空間SPに供給されたヘリウムガスの滞留時間を長くするために、セラミックス板100の内部にガス滞留空間140が形成されている。図7は、ガス滞留空間140の詳細構成を示す説明図である。図7には、図4のX1部の構成が拡大して示されている。なお、図7では、図示の便宜上、一部の構成の図示を省略している。
図2,4〜7に示すように、本実施形態の静電チャック10には、4つのガス滞留空間140が形成されている。各ガス滞留空間140は、面方向に略平行な横滞留空間142と、横滞留空間142から上方向に吸着面S1まで延びる3つの縦滞留空間144とから構成されている。
各ガス滞留空間140において、3つの縦滞留空間144の内の1つ(以下、「中心側縦滞留空間144i」という)が吸着面S1に開口する孔である中心側ガス流出入孔146iは、中心側シールバンド152iより中心POに近い位置に配置されている。また、3つの縦滞留空間144の内の他の1つ(以下、「中間縦滞留空間144m」という)が吸着面S1に開口する孔である中間ガス流出入孔146mは、中心側シールバンド152iと外周側シールバンド152oとの間の領域に配置されている。また、3つの縦滞留空間144の内の残りの1つ(以下、「外周側縦滞留空間144o」という)が吸着面S1に開口する孔である外周側ガス流出入孔146oは、外周側シールバンド152oの頂面(上面)に配置されている。なお、図2に示すように、すべてのガス流出入孔146は、吸着面S1に形成されたガス噴出孔102の内の中心POに最も近いガス噴出孔102(すなわち、中心側ガス噴出孔102i)より、中心POから離れた位置に配置されている。
なお、図4に示すように、本実施形態の静電チャック10では、各ガス滞留空間140は、上下方向において吸着面S1とヒータ500との間に配置されている。また、各ガス滞留空間140の一部分、具体的には横滞留空間142と縦滞留空間144の下側部分は、上下方向においてチャック電極400とセラミックス側接着面S2との間に配置されている。
上述した構成のセラミックス板100は、例えば、複数のセラミックスグリーンシート(例えばアルミナグリーンシート)を準備し、各セラミックスグリーンシートに、チャック電極400やヒータ500、各ガス流路等を構成するための孔開け加工やメタライズインクの印刷等を行い、その後、複数のセラミックスグリーンシートを積層して熱圧着し、所定の円板形状にカットした上で焼成し、最後に研磨加工等を行うことにより製造される。このとき、各セラミックスグリーンシートの適切な位置に孔開け加工等を行うことにより、セラミックス板100の内部に上述した構成のガス滞留空間140が形成される。
A−2.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の静電チャック10では、セラミックス板100に、セラミックス側接着面S2に開口するガス供給孔134と、吸着面S1に開口するガス噴出孔102とを接続するガス噴出流路(第1の縦流路132、横流路112および第2の縦流路122)が形成されている。また、本実施形態の静電チャック10では、吸着面S1に開口する3つのガス流出入孔146に連通し、セラミックス板100の内部に配置されたガス滞留空間140が形成されている。そのため、図7に示すように、ガス噴出孔102を介してセラミックス板100とウェハWとの間の空間SPに供給されたヘリウムガスは、面方向に沿って外周側に進行すると共に、ガス流出入孔146を介して空間SPからガス滞留空間140内に流入したり、ガス流出入孔146を介してガス滞留空間140から空間SPに流出したりする。そのため、本実施形態の静電チャック10によれば、ガス滞留空間140が形成されていない構成と比較して、空間SPに供給されたヘリウムガスの滞留時間を長くすることができる。これにより、ヘリウムガスはセラミックス板100から十分な熱を受け取ることができるようになり、かつ、空間SP内でのヘリウムガスの温度差が低減する。その結果、ヘリウムガスを介したセラミックス板100からウェハWへの熱伝達の均一性を十分に向上させることができ、ひいてはウェハWの温度分布の均一性を十分に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック10では、すべてのガス流出入孔146は、吸着面S1に形成されたガス噴出孔102の内の吸着面S1の中心POに最も近いガス噴出孔102(すなわち、中心側ガス噴出孔102i)より、中心POから離れた位置に配置されている。吸着面S1の中心POから比較的離れた領域は、ガス噴出孔102から供給されたヘリウムガスが排出される側の領域であり、また、面積が比較的大きいことから温度分布の均一性が低下しやすい領域である。本実施形態の静電チャック10では、そのような中心POから比較的離れた領域に、ガス滞留空間140に連通するガス流出入孔146が配置されているため、ヘリウムガスがセラミックス板100から受け取る熱量を効果的に増加させることができると共に、空間SP内でのヘリウムガスの温度差を効果的に低減することができ、ウェハWの温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック10では、セラミックス板100の吸着面S1に、すべてのガス噴出孔102を取り囲むように配置された連続的な壁状の凸部である外周側シールバンド152oが形成されており、各ガス滞留空間140に連通するガス流出入孔146の内、外周側ガス流出入孔146oは、外周側シールバンド152oの頂面に配置されている。空間SPに供給されたヘリウムガスは、最終的に外周側シールバンド152oを越えて排出される。本実施形態の静電チャック10では、外周側シールバンド152oの頂面にガス滞留空間140に連通する外周側ガス流出入孔146oが配置されているため、ヘリウムガスをガス滞留空間140内に効果的に導くことができ、ヘリウムガスがセラミックス板100から受け取る熱量を効果的に増加させることができると共に、空間SP内でのヘリウムガスの温度差を効果的に低減することができ、ウェハWの温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック10では、セラミックス板100の吸着面S1に、8つのガス噴出孔102の内の一部(中心側ガス噴出孔102i)のみを取り囲むように配置された連続的な壁状の凸部である中心側シールバンド152iが形成されており、各ガス滞留空間140に連通するガス流出入孔146の内、一部のガス流出入孔146(中心側ガス流出入孔146i)は、中心側シールバンド152iより中心POに近い位置に配置されており、残りの一部のガス流出入孔146(中間ガス流出入孔146mおよび外周側ガス流出入孔146o)は、中心側シールバンド152iより中心POから離れた位置に配置されている。そのため、本実施形態の静電チャック10によれば、空間SPにおける中心側シールバンド152iより内側の部分(中心側空間SPi)と外側の部分(外周側空間SPo)とがガス滞留空間140により連通されるため、中心側空間SPiと外周側空間SPoとの間のヘリウムガスの行き来を活発化させることができ、空間SP内でのヘリウムガスの温度差を効果的に低減することができ、ウェハWの温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック10では、各ガス滞留空間140は、上下方向において吸着面S1とヒータ500との間に配置されている。そのため、本実施形態の静電チャック10によれば、各ガス滞留空間140がヒータ500とセラミックス側接着面S2との間に配置されている構成と比較して、ガス滞留空間140を吸着面S1の近くに配置することができ、ライトニングの発生を抑制することができる。
また、本実施形態の静電チャック10では、各ガス滞留空間140の一部分は、上下方向においてチャック電極400とセラミックス側接着面S2との間に配置されている。そのため、本実施形態の静電チャック10によれば、チャック電極400によるチャック力の低下を抑制しつつ、ウェハWの温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における静電チャック10の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態において、ヘリウムガス供給のための構成(ガス供給路220、貫通孔310、ガス供給孔134、第1の縦流路132、横流路112、第2の縦流路122、ガス噴出孔102等)の形状や位置、個数、系統分け等は任意に変形することができる。セラミックス板100に、セラミックス側接着面S2に開口する少なくとも1つのガス供給孔134と、吸着面S1に開口する少なくとも1つのガス噴出孔102と、を接続する少なくとも1つのガス噴出流路が形成されていればよい。また、セラミックス板100とウェハWとの間の空間SPに供給するガスとして、ヘリウムガス以外のガスを使用してもよい。
また、上記実施形態において、ガス滞留空間140の形状や位置、個数等は任意に変形することができる。例えば、上記実施形態では、静電チャック10に4つのガス滞留空間140が形成されているが、静電チャック10に形成されるガス滞留空間140の数は、3つ以下でもよいし、5つ以上でもよい。また、上記実施形態では、各ガス滞留空間140は、吸着面S1に開口する3つのガス流出入孔146に連通しているが、各ガス滞留空間140は、吸着面S1に開口する2つのガス流出入孔146に連通するとしてもよいし、吸着面S1に開口する4つ以上のガス流出入孔146に連通するとしてもよい。また、各ガス滞留空間140に連通する少なくとも1つのガス流出入孔146が、中心側ガス噴出孔102iより中心POに近い位置に配置されるとしてもよい。また、各ガス滞留空間140に連通する各ガス流出入孔146と各シールバンド152との面方向における位置関係は、任意に変更可能である。また、各ガス滞留空間140とチャック電極400やヒータ500との上下方向における位置関係は、任意に変更可能である。
また、上記実施形態において、中心側シールバンド152iと外周側シールバンド152oとの少なくとも一方が形成されていないとしてもよい。また、中心側シールバンド152iおよび外周側シールバンド152oに加えて、他のシールバンドが形成されているとしてもよい。
また、上記実施形態では、ヒータ500がセラミックス板100の内部に配置されるとしているが、ヒータ500が、セラミックス板100の内部ではなく、セラミックス板100のベース板200側(セラミックス板100と接着層300との間)に配置されるとしてもよい。この場合には、接着層300は、セラミックス板100とヒータ500との少なくとも一方と、ベース板200とを接着することになる。
また、上記実施形態では、冷媒流路210がベース板200の内部に形成されるとしているが、冷媒流路210が、ベース板200の内部ではなく、ベース板200の表面(例えばベース板200と接着層300との間)に形成されるとしてもよい。また、上記実施形態では、セラミックス板100の内部に一対のチャック電極400が設けられた双極方式が採用されているが、セラミックス板100の内部に1つのチャック電極400が設けられた単極方式が採用されてもよい。
また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
本発明は、静電引力を利用してウェハWを保持する静電チャック10に限らず、セラミックス板を備え、セラミックス板の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、真空チャックやヒータ等)にも適用可能である。
10:静電チャック 100:セラミックス板 102i:中心側ガス噴出孔 102o:外周側ガス噴出孔 112:横流路 122:第2の縦流路 132:第1の縦流路 134:ガス供給孔 140:ガス滞留空間 142:横滞留空間 144i:中心側縦滞留空間 144m:中間縦滞留空間 144o:外周側縦滞留空間 146i:中心側ガス流出入孔 146m:中間ガス流出入孔 146o:外周側ガス流出入孔 152i:中心側シールバンド 152o:外周側シールバンド 200:ベース板 210:冷媒流路 220:ガス供給路 300:接着層 310:貫通孔 400:チャック電極 500:ヒータ

Claims (6)

  1. 第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状のセラミックス板と、
    前記セラミックス板の内部、または、前記セラミックス板の前記第2の表面側に配置されたヒータと、
    を備え、前記セラミックス板の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記セラミックス板には、
    前記第2の表面に開口する少なくとも1つのガス供給孔と、前記第1の表面に開口する少なくとも1つのガス噴出孔と、を接続する少なくとも1つのガス噴出流路と、
    前記第1の表面に開口する少なくとも2つのガス流出入孔に連通し、前記セラミックス板の内部に配置されたガス滞留空間と、
    が形成されていることを特徴とする、保持装置。
  2. 請求項1に記載の保持装置であって、
    前記少なくとも2つのガス流出入孔は、前記少なくとも1つのガス噴出孔の内、前記第1の表面の中心に最も近い前記ガス噴出孔より、前記中心から離れた位置に配置されていることを特徴とする、保持装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の保持装置であって、
    前記セラミックス板の前記第1の表面には、前記少なくとも1つのガス噴出孔の全てを取り囲むように配置された連続的な壁状の第1の凸部が形成されており、
    前記少なくとも2つのガス流出入孔の内の少なくとも1つは、前記第1の凸部の頂面に配置されていることを特徴とする、保持装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の保持装置であって、
    前記セラミックス板の前記第1の表面には、複数の前記ガス噴出孔の内の一部の前記ガス噴出孔を取り囲むように配置された連続的な壁状の第2の凸部が形成されており、
    前記少なくとも2つのガス流出入孔の内、一部の前記ガス流出入孔は、前記第2の凸部より前記第1の表面の中心に近い位置に配置されており、残りの一部の前記ガス流出入孔は、前記第2の凸部より前記中心から離れた位置に配置されていることを特徴とする、保持装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の保持装置であって、
    前記ヒータは、前記セラミックス板の内部に配置されており、
    前記ガス滞留空間は、前記第1の表面と前記ヒータとの間に配置されていることを特徴とする、保持装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の保持装置であって、さらに、
    前記セラミックス板の内部に配置され、静電引力を発生させるチャック電極を備え、
    前記ガス滞留空間の一部分は、前記チャック電極と前記第2の表面との間に配置されていることを特徴とする、保持装置。
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