JP2017185437A - 被膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.基材に対し、第1被膜形成材、及び第2被膜形成材を順に塗付する被膜形成方法であって、
前記第1被膜形成材は、エポキシ樹脂とアミン硬化剤を含有し、
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満であり、
前記第2被膜形成材は、顔料容積濃度が20%以上80%以下、20℃雰囲気下での伸び率が30%以上800%以下の被膜を形成するものである
ことを特徴とする被膜形成方法。
2.第2被膜形成材の上に、さらに第3被膜形成材を塗付することを特徴とする1.に記載の被膜形成方法。
本発明で使用する基材は、建築物、土木構造物等に適用できるものであれば特に限定されないが、例えば、コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板、ALC板、押出成型板、スレート瓦、セメント瓦、新生瓦、磁器タイル、サイディングボード、金属、ガラス、木材、合板等、あるいはこれらの上に旧塗膜が形成されたもの等が挙げられる。
本発明で使用する第1被膜形成材は、上記基材の上に塗付されるもので、エポキシ樹脂とアミン硬化剤を含有するものである。
エポキシ樹脂は、エポキシ当量(固形分当たり)が500g/eq以上2000g/eq以下、好ましくは600g/eq以上1500g/eq以下であるものを使用する。
また、アミン硬化剤は、活性水素当量(固形分当たり)が50g/eq以上200g/eq以下、好ましくは60g/eq以上150g/eq以下であるものを使用する。
さらにエポキシ樹脂とアミン硬化剤において、アミン硬化剤の活性水素当量とエポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満、好ましくは0.01以上0.3以下、より好ましくは0.03以上0.25以下、さらに好ましくは0.05以上0.2以下の組み合わせになるように各材料を設定して使用することを特徴とするものである。
しかし本発明では、エポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下という特定のエポキシ樹脂と、活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下という特定のアミン硬化剤を、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満となるように選定し、これらを組み合わせることによって、広範囲な基材や、後述する第2被膜形成材に対し、優れた密着性を示すことを初めて見出したものである。
特に、最近採用の多い高耐久性や汚染防止性等の高機能を有するものが、基材の旧塗膜や、後述する第2被膜形成材であったとしても、優れた密着性を示すことができるものである。
このようなメカニズムは、詳細は不明であるが、エポキシ樹脂とアミン硬化剤の分子量バランスと、エポキシ‐アミンの強靭な架橋構造との両立によるものと考えられる。
また、エポキシ樹脂のエポキシ当量、アミン硬化剤の活性水素当量が、上記範囲より大きすぎる場合、あるいは小さすぎる場合、密着性に劣るおそれがある。
本発明では、特に、フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラック型ビスフェノールFエポキシ樹脂から選ばれる1種以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を好適に使用することができる。
本発明では、特に、脂肪族ポリアミン、脂肪族ポリアミド、脂肪族ポリアミドアミンから選ばれる1種以上の脂肪族アミン硬化剤を好適に使用することができる。
シラン化合物としては、例えば、
テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能アルコキシシラン化合物、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキシシラン等の3官能アルコキシシラン化合物、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等の2官能アルコキシシラン化合物、
テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン等のクロロシラン化合物、
テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン等のアセトキシシラン化合物、
γ−グリシドキシプロピルトリメキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイミノオキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリイソプロペニルオキシシランとグリシドールとの付加物等のエポキシ基を含有するシラン化合物、
N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を含有するシラン化合物、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ基を含有するシラン化合物
等が挙げられる。
これらシラン化合物を含むことにより、さらに密着性を高めることができる。
本発明では、特に、エポキシ基を含有するシラン化合物、アミノ基を含有するシラン化合物から選ばれる1種以上を好適に使用することができる。
このような範囲であることにより、より密着性を高めることができるとともに、エポキシ樹脂、アミン硬化剤の混合直後に塗装する場合だけでなく、混合して時間経過した後に塗装する場合でも、優れた密着性を示すことができる。
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、デカノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のアルコール溶剤、
酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、酢酸メチルアミル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル等のエステル溶剤、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルn−アミルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン溶剤等が挙げられる。
このようなアルコール溶剤としては、イソプロピルアルコール(SP値11.5、沸点82℃)、n−ブチルアルコール(SP値11.4、沸点117℃)、ヘキサノール(SP値10.1、沸点158℃)、オクタノール(SP値10.3、沸点195℃)、エチルアルコール(SP値12.7、沸点78℃)、さらには、ベンジルアルコール(SP値12.1、沸点205℃)等が好適に用いられる。
また第1被膜形成材は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。被膜形成材の形態は、流通時にはエポキシ樹脂を含む主剤とアミン硬化剤を含む硬化剤からなる2液型の形態としておき、これらを塗装時に混合して使用することが望ましい。
本発明で使用する第2被膜形成材は、上記第1被膜形成材面の上に塗付されるもので、顔料容積濃度が20%以上80%以下、好ましくは30%以上70%以下、20℃雰囲気下での伸び率が30%以上800%以下、好ましくは50%以上600%以下の被膜を形成するものである。
このような第2被膜形成材を塗付することによって、基材、第1被膜形成材に追従することができ、膨れ、剥れ、割れ等の不具合発生を抑制することができるとともに、仕上り性に優れた外観を得ることができる。
顔料容積濃度が20%よりも小さい、あるいは、伸び率が800%よりも大きい場合は、仕上り性に優れた外観を形成・維持することが困難な場合がある。また、顔料容積濃度が80%よりも大きい、あるいは、伸び率が30%よりも小さい場合は、膨れ、剥れ、割れ等の不具合が発生する場合がある。
このような樹脂成分のガラス転移温度は、好ましくは−50℃以上60℃以下、より好ましくは−40℃以上50℃以下である。なお、ガラス転移温度は、FOXの計算式により求められる値である。
架橋性反応基として、その組み合わせして、例えば、アルコキシシリル基どうし、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジノ基、エポキシ基とヒドラジノ基、エポキシ基とアミノ基等が挙げられ、これらの架橋性反応基を有するものが好ましく、特に、エポキシ基とアミノ基、カルボキシル基とエポキシ基の組み合わせが好ましい。
また第2被膜形成材は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。
本発明の被膜形成方法は、基材に対し、第1被膜形成材、及び第2被膜形成材を順に塗付することを特徴とするものである。
第1被膜形成材の塗付け量は、好ましくは0.05kg/m2以上0.5kg/m2以下、より好ましくは0.07kg/m2以上0.3kg/m2以下である。
また、塗回数は、基材の表面状態等によって適宜設定すればよいが、好ましくは1〜2回である。本発明の第1被膜形成材は、このような少ない塗回数であっても、シール性に優れた塗膜が形成できる。
また、乾燥時間は、好ましくは1時間以上1週間以内とすればよい。また乾燥温度は、好ましくは−10℃以上50℃以下、より好ましくは−5℃以上40℃以下であればよい。本発明では10℃以下の低温環境下であっても、優れた性能を発揮することができる。
また、第1被膜形成材の硬化状態に関わらず塗装することができるが、硬化後に塗装することが好ましい。
第2被膜形成材の塗付け量は、好ましくは0.1kg/m2以上1kg/m2以下、より好ましくは0.15kg/m2以上0.5kg/m2以下である。塗装時には水等を用いて適宜希釈することもできる。
また、乾燥時間は、例えば常温(0〜40℃)であれば、1時間以上、さらに2〜24時間程度であることが好ましい。
本発明ではさらに、上記第2被膜形成材面の上に、第3被膜形成材を塗付することができる。第3被膜形成材によって、仕上げ表面の保護、あるいは、美観性の向上等を図ることができる。
結合材としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
着色粒子としては、例えば、上述した顔料の他に、自然石、自然石の粉砕物等の天然骨材、及び着色骨材等の人工骨材から選ばれる少なくとも一種以上を使用することができる。例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、石灰石、珪石、珪砂、砕石、雲母、珪質頁岩、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、樹脂粉砕物、樹脂ビーズ、ゴム粒、プラスチック片、金属粒、植物性粉粒体等や、これらの表面を着色コーティングしたもの等が挙げられる。また、着色樹脂粒子や着色ゲル粒子も使用することができる。
また第3被膜形成材は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。
第3被膜形成材の塗付け量は、好ましくは0.05kg/m2以上0.5kg/m2以下、より好ましくは0.1kg/m2以上0.4kg/m2以下である。また、着色粒子を含む場合は、好ましくは0.1kg/m2以上4kg/m2以下、より好ましくは0.3kg/m2以上3kg/m2以下で塗装すればよい。
表1に示す比率にて各成分(主剤、硬化剤)を常法にて均一に混合・攪拌して、第1被膜形成材を製造した。なお、原料としては、それぞれ以下に示すものを使用した。
・エポキシ樹脂B:フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)730g/eq
・エポキシ樹脂C:フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)550g/eq
・アミン硬化剤A:脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq
・アミン硬化剤B:脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)230g/eq
・シラン化合物:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
・炭化水素溶剤:ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物
・アルコール溶剤A:イソプロピルアルコール、SP値11.5
・アルコール溶剤B:n−ブチルアルコール、SP値11.4
・アルコール溶剤C:ベンジルアルコール、SP値12.1
・添加剤:ウレタン系増粘剤、シリコン系消泡剤
表2に示す比率にて各成分を常法にて均一に混合・攪拌して、第2被膜形成材を製造した。なお、原料としては、それぞれ以下に示すものを使用した。
・水性樹脂2:エポキシ架橋性水性樹脂(カルボキシル基・エポキシ基含有コアシェル型アクリルスチレン樹脂エマルション(固形分50重量%、トータルTg−52℃))
・水性樹脂3:エポキシ架橋性水性樹脂(カルボキシル基・エポキシ基含有コアシェル型アクリルスチレン樹脂エマルション(固形分50重量%、トータルTg53℃))
・無機質粒子1:酸化チタン(平均粒子径0.3μm、比重4.2)
・無機質粒子2:炭酸カルシウム(平均粒子径1μm、比重2.6)
・無機質粒子3:炭酸カルシウム(平均粒子径4μm、比重2.6)
・添加剤:アルコール系溶剤、グリコール系造膜助剤、ポリカルボン酸系分散剤、ウレタン系増粘剤、シリコン系消泡剤
基材(塗装サイディングボード(旧塗膜:シリコン樹脂塗膜))に対し、表3に示す組み合わせにて、第1被膜形成材を塗付け量0.15kg/m2でスプレー塗装後、72時間乾燥させ、次に、第2被膜形成材を塗付け量0.3kg/m2でローラー塗装後、24時間乾燥させ、試験体を得た。
得られた試験体について、仕上げ外観(膨れ、剥れ、割れ等)を目視にて評価した。評価は、仕上り性に優れるものを「A」、仕上り性に劣るものを「C」とする3段階(優:A>B>C:劣)で行った。結果は表3に示す。
試験1で作製した試験体を水中に14日間浸漬した後、JIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した。結果は表3に示す。評価基準は以下の通りである。
5:欠損部なし
4:欠損部の面積が10%未満
3:欠損部の面積が10%以上25%未満
2:欠損部の面積が25%以上40%未満
1:欠損部の面積が40%以上
試験1で作製した試験体について、60cmの距離を設けて赤外線ランプを8時間照射した後、23℃の水に16時間浸漬するサイクルを、合計10サイクル行った後、その外観変化を目視にて観察した。評価は、不具合(膨れ、剥れ等)の発生が認められなかったものを「A」、明らかに不具合の発生が認められたものを「D」とする4段階(A>B>C>D)で行った。
Claims (1)
- 基材に対し、第1被膜形成材、及び第2被膜形成材を順に塗付する被膜形成方法であって、
前記第1被膜形成材は、エポキシ樹脂とアミン硬化剤を含有し、
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満であり、
前記第2被膜形成材は、顔料容積濃度が20%以上80%以下、20℃雰囲気下での伸び率が30%以上800%以下の被膜を形成するものであることを特徴とする被膜形成方法。
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