JP2017186730A - 洗濯方法及び中和組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
連続洗濯機においては、洗濯に使用される水の量を低減することが求められている。そこで、連続洗濯機においては、排水を回収して予洗工程に使用することが一般に行われている。例えば、濯ぎ工程、仕上げ工程及び脱水工程で生じる排水を前記の投入水として用いる試みがなされている。
そこで、本発明は、被洗物から血液汚れをより効率的に除去することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]被洗物を、第1のアルカリ洗剤を含む第1の洗浄水で洗浄する第1洗浄工程と、
前記第1洗浄工程を経た前記被洗物を、第2のアルカリ洗剤及び過酸化水素を含む第2の洗浄水で洗浄する第2洗浄工程と、
前記第2洗浄工程を経た前記被洗物を、水で濯ぐ濯ぎ工程と、
前記濯ぎ工程を経た前記被洗物を、サワー剤及び過酸化水素還元剤を含有する中和組成物を含む仕上げ水で処理する仕上げ工程とを有し、
前記仕上げ工程における排水を含む投入水を用いて、前記被洗物を前記第1洗浄工程における前記第1の洗浄水に投入する、洗濯方法。
[2]前記仕上げ工程における仕上げ水のpHが6.0以上9.0以下である[1]に記載の洗濯方法。
[3]前記中和組成物における前記サワー剤に対する前記過酸化水素還元剤の質量比([過酸化水素還元剤]/[サワー剤])が1.5以上8.0以下である[1]または[2]に記載の洗濯方法。
[4]前記投入水における前記過酸化水素の濃度が0質量ppm以上10質量ppm以下である[1]〜[3]のいずれか一項に記載の洗濯方法。
[5]前記第1の洗浄水における前記過酸化水素の濃度が0質量ppm以上10質量ppm以下である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の洗濯方法。
[1]〜[5]のいずれか一項に記載の洗濯方法における前記仕上げ工程において用いられる中和組成物。
[7]さらに水を含有し、pHが4.0以上10.0以下であり、前記サワー剤に対する前記過酸化水素還元剤の質量比([過酸化水素還元剤]/[サワー剤])が1.5以上8.0以下である[6]に記載の中和組成物。
以下、本発明の洗濯方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
第1洗浄工程S1においては、第1の洗浄水に含まれる第1のアルカリ洗剤の界面活性作用及び加水分解作用によって、被洗物に付着したタンパク質汚れ等の汚れを被洗物から浮かび上がらせて、除去する。第1洗浄工程S1は、予洗工程とも呼ばれている。第1のアルカリ洗剤は特に限定されず、公知のアルカリ洗剤が使用可能である。
アルカリ洗剤の剤形は特に限定されず、粉末等の固体でもよいし、液体でもよい。第1のアルカリ洗剤に含まれるアルカリ剤としては、例えば、メタ珪酸ナトリウム等の珪酸塩、水酸化ナトリウム等の水酸化化合物、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
第1のアルカリ洗剤は、さらに界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、従来公知のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
第2洗浄工程S2においては、第2の洗浄水に含まれる第2のアルカリ洗剤の界面活性作用及び加水分解作用、並びに過酸化水素の酸化作用によって、被洗物に付着したタンパク質汚れ等の汚れを分解し、除去する。第2洗浄工程S2は、本洗工程とも呼ばれている。第2のアルカリ洗剤は、特に限定されず、公知のアルカリ洗剤が使用可能である。第2のアルカリ洗剤は、第1のアルカリ洗剤と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2の洗浄水の調製方法としては、第2のアルカリ洗剤と過酸化水素とを、水に分散する方法が挙げられる。また、例えば、第2の洗浄水の調製方法は、水中で過酸化水素を発生する化合物(過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩、過ホウ酸ナトリウム等の過ホウ酸塩等)と、第2のアルカリ洗剤とを、水に分散する方法が挙げられる。
仕上げ工程S4において、被洗物に残留しているアルカリ剤はサワー剤によって中和される。また、被洗物に残留している過酸化水素は過酸化水素還元剤によって還元される。
中和組成物は、粉状でも良く、液状でも良い。例えば、中和組成物として、サワー剤と、過酸化水素還元剤とを水に分散して水溶液を調製し(一液型)、この水溶液を一つの液経路によって仕上げ水に供給しても良い。また、中和組成物として、サワー剤の水溶液及び過酸化水素還元剤の水溶液を調製し(二液型)、両水溶液を二つの液経路によって仕上げ水に供給しても良い。また、サワー剤及び過酸化水素還元剤を粉状で保管し、仕上げ水に供給する直前に、一液型又は二液型の水溶液を調製しても良い。
公知のサワー剤としては、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、シュウ酸、グリコール酸、酒石酸、イソクエン酸、マロン酸、酢酸、乳酸、アスコルビン酸及びフィチン酸等の有機酸、並びにリン酸等の無機酸が挙げられる。中でも、繊維の脆化防止及び装置内の金属の腐食防止の観点から、有機酸が好ましい。有機酸の中でも、入手容易性の観点から、クエン酸及びリンゴ酸が好ましい。
中和組成物における過酸化水素還元剤の配合比率は、過酸化水素還元剤の種類に応じて決定され、例えば、10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、15%以上25%以下であることがより好ましい。過酸化水素還元剤の配合比率が下限値以上であると、サワー剤等の酸性物質や酸素等の酸化性物質による過酸化水素還元剤の分解の影響を抑制することができる。過酸化水素還元剤の配合比率が上限値以下であると、サワー剤の中和能力を過酸化水素還元剤が阻害することを抑制することができる。
中和組成物における水の配合比率は、洗濯方法において使用されるアルカリ洗剤及び過酸化水素の配合比率に応じて決定されるが、例えば、65質量%以上85質量%以下であることが好ましく、70質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
図2の連続洗濯機1000は、洗濯本体部100と、洗剤希釈溶解槽200と、漂白剤希釈槽300と、中和組成物槽400と、仕上げ剤槽500と、リサイクルタンク600と、脱水回収水リサイクルタンク700と、被洗物投入水タンク800とを備える。
まず、リサイクルタンク600から第8洗濯槽8に水を供給する。第8洗濯槽8に供給された水は、第8洗濯槽8から第1洗濯槽1に向かって流れ、第1洗濯槽1〜第2洗濯槽8の各洗濯槽に所定量の水が供給される。洗剤希釈溶解槽200からアルカリ洗剤(第1のアルカリ洗剤)を第1洗濯槽1に供給する。
第1洗濯槽1〜第3洗濯槽3(予洗用ユニット)では、第1のアルカリ洗剤と水とが混合されて、第1の洗浄水となる。第1の洗浄水のpHは、例えば、9〜13であることが好ましい。洗浄水のpHが下限値以上であると、アルカリ洗剤の洗浄効果を十分に発揮できる。洗浄水のpHが高いとより高い効果が期待できるが、pHが13を超えても洗浄効果の大幅な向上が期待できない。また、pHが13を超えると多くの濯ぎ水や中和剤を必要とするため、経済的ではない。
第1の洗浄水の温度は、15℃以上60℃以下であることが好ましく、30℃以上55℃以下であることがより好ましく、46℃以上55℃以下であることが特に好ましい。第1の洗浄水の温度が下限値以上であると、使用水の再利用において過度の冷却を行う必要もなく、節水・省エネルギーの点で効率の良いエコな連続式の洗濯方法を提供することができる。第1の洗浄水の温度が上限値以下であると、高温によるタンパク質汚れの変性を抑制することができる。
第1洗濯槽1内で、被洗物と第1の洗浄水とを所定時間揺動して、被洗物を洗浄する。
その結果、被洗物からタンパク質汚れ及び油汚れ等の一部が浮かび上がり、除去される。
その後、第1洗濯槽1を360°回転させて、被洗物を第2洗濯槽2に移す。こうして、第1洗濯槽1〜第3洗濯槽3において被洗物を順次洗浄する(第1の洗浄工程)。なお、第1洗濯槽1〜第12洗濯槽12のそれぞれにおける揺動時間は、1分以上6分以下が好ましく、1.5分以上5分以下がより好ましく、2分以上4分以下が特に好ましい。
第1洗濯槽1内の第1の洗浄水の一部を、排水E1として第1洗濯槽1から排水管101を介して排出する。また、第2洗濯槽2内の第1の洗浄水の一部を排水E2として第2洗濯槽2から排水管102を介して排出し、第3洗濯槽3内の第1の洗浄水の一部を排水E3として第3洗濯槽3から排水管103を介して排出する。
こうして、第1洗濯槽1〜第3洗濯槽3(予洗用ユニット)において、被洗物を順次洗浄する(第1の洗浄工程)。
第2の洗浄水のpHは、例えば、9〜13であることが好ましい。洗浄水のpHが下限値以上であると、過酸化水素の漂白効果が高まる。洗浄水のpHが高いとより高い効果が期待できるが、pHが13を超えても洗浄効果の大幅な向上が期待できない。また、pHが13を超えると多くの濯ぎ水や中和剤を必要とするため、経済的ではない。第2の洗浄水の温度は、50℃以上90℃以下であることが好ましく、70℃以上90℃以下であることがより好ましい。第2の洗浄水の温度が下限値以上であると、過酸化水素の効果が十分に発揮できる。第2の洗浄水の温度が高いとより高い効果が期待できるが、第2の洗浄水の温度が90℃を超えても洗浄効果の大幅な向上が期待できず、経済的ではない。例えば、80℃以上かつ10分以上の洗濯方法は、殺菌効果のある条件等を満たすので、より好ましい。
第9洗濯槽9における濯ぎ水は、排水管109から排出され、リサイクルタンク600に流入する。なお、第8洗濯槽8と第9洗濯槽9との間の傾斜障壁は、他の傾斜障壁よりも高く形成されている。そのため、第9洗濯槽9における水は、第8洗濯槽8に直接的に流入しにくい。
その結果、被洗物におけるアルカリ剤及び過酸化水素等の残留濃度が低減される(濯ぎ工程)。
仕上げ工程における仕上げ水のpHは、6.0以上9.0以下であることが好ましく、7.0以上8.0以下であることがより好ましい。仕上げ水のpHが下限値以上であると過酸化水素還元剤の分解を抑制することができる。また、仕上げ水のpHが上限値以下であると被洗物が洗浄後に濯ぎ不足によるアルカリ焼けを起こすことを防止することができる。アルカリ焼けとは、被洗物にアルカリ剤等のアルカリ成分が残留することによって被洗物が黄色等に変色することをいう。
第12洗濯槽12における被洗物及び仕上げ水の揺動時間は、1分以上6分以下が好ましく、1.5分以上5分以下がより好ましく、2分以上4分以下が特に好ましい。薬剤投入後の揺動時間は、1分以上であることが好ましい。揺動時間が上限値以下であると、仕上げ工程の作業効率の向上を図ることができる。揺動時間が下限値以上であると、被洗物と中和組成物を十分に撹拌することできる。その結果、被洗物に残留している過酸化水素を効率的に中和することができる。また、被洗物に残留している過酸化水素を効率的に還元することができる。その結果、仕上げ工程後の仕上げ水における過酸化水素の濃度を低減することができる。
第12洗濯槽12から排出された仕上げ水における過酸化水素の濃度は、0質量ppm以上10質量ppm以下であることが好ましく、0質量ppm以上5質量ppm以下であることがより好ましく、0質量ppm以上2質量ppm以下であることがさらに好ましく、0質量ppm以上1質量ppm以下であることが特に好ましい。第12洗濯槽12から排出された仕上げ水における過酸化水素の濃度が10質量ppm以下であると、排出された仕上げ水を、投入水として有効に再利用できる。
仕上げ水における過酸化水素の濃度の測定方法は特に限定されず、公知の測定器を用いて測定することができる。公知の測定器としては、例えば、過酸化水素と呈色反応を起こす呈色試薬(例えば、ポルフィリン化合物)を含む試験紙等が挙げられる。
脱水機13において生じた水における過酸化水素の濃度は、0質量ppm以上10質量ppm以下であることが好ましく、0質量ppm以上5質量ppm以下であることがより好ましく、0質量ppm以上2質量ppm以下であることがさらに好ましく、0質量ppm以上1質量ppm以下であることが特に好ましい。脱水機13から排出された仕上げ水における過酸化水素の濃度が10質量ppm以下であると、排出された仕上げ水を、投入水として有効に再利用できる。
水W3としては、例えば、水道水及び井戸水、鉄化合物及びマンガン化合物を水処理により除去した水、イオン交換等により軟水化を行う軟水機を通した水等が挙げられる。
同様の理由により、第1洗濯槽1において使用される第1の洗浄水における過酸化水素の濃度は、0質量ppm以上10質量ppm以下であることが好ましく、0質量ppm以上5質量ppm以下であることがより好ましく、0質量ppm以上2質量ppm以下であることがさらに好ましく、0質量ppm以上1質量ppm以下であることが特に好ましい。投入水における過酸化水素の濃度と第1の洗浄水における過酸化水素の濃度の両方を好ましい数値範囲内に調節することにより、被洗物の血液汚れが過酸化水素によって酸化することをより確実に抑制することができる。
なお、過酸化水素による血液汚れの酸化は、温度に依存し、温度が高い程酸化が促進する。よって、投入水の温度が高い程、過酸化水素の濃度は低く調節することが好ましい。
逆に、過酸化水素の濃度が低い場合は、投入水の温度を高く設定することができる。例えば、投入水における過酸化水素の濃度は0質量ppm以上2質量ppm以下であるとき、投入水の温度が40℃以上55℃以下であることが好ましく、46℃以上55℃以下であることがより好ましい。被洗物投入水の温度を高く設定すると、熱交換を含めた水のリサイクルにより、全体のエネルギーコストを削減することができる。
以上説明した実施形態の洗濯方法では、洗浄水、濯ぎ水、仕上げ水が被洗物に対して向流しているが、本願発明の洗濯方法はこの実施形態に限定されず、洗浄水、濯ぎ水、仕上げ水が被洗物に対して並流していてもよい。
実施例1では、連続洗濯機を用いて血液汚染布を洗浄した。使用した連続洗濯機は、洗濯槽の数が16であった点を除いては、図2の連続洗濯機1000と同様であった。洗濯方法は、実施形態の洗濯方法に準じて行った。水流方向は被洗物と同方向であった(並流、バッチフロー又はコーフローと称する。)。洗濯槽の区分は、次の通りであった。第1の洗濯槽〜第3の洗濯槽:第1洗浄工程(予洗工程)、第4の洗濯槽〜第10の洗濯槽:第2洗浄工程(本洗工程)、第11の洗濯槽〜第15の洗濯槽:濯ぎ工程、第16の洗濯槽:仕上げ工程。実施例1においては、第16の洗濯槽の排水と脱水工程の排水を第1の洗濯槽への投入水として再利用した。
洗浄剤としてHAK洗剤(ライオンハイジーン株式会社製)1.0%owfを第1の洗濯槽に供給した。その際の第1の洗濯槽内の洗浄水のpHは11.5であった。漂白剤として過酸化水素0.16%owfを第4の洗濯槽に供給した。その際の第4の洗濯槽の過酸化水素濃度は400質量ppmであった。中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を第16の洗濯槽(仕上げ槽)に供給した。亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を350g供給したところ、第16の洗濯槽の仕上げ水における過酸化水素濃度は0質量ppmであった。被洗物として血液汚染布(EMPA111)を用い、他のシーツと合せて60kgの被洗物を調製した。また、予洗工程においては、洗浄温度は45℃であり、洗浄時間は6分であった。また、本洗工程においては、洗浄温度は80℃であり、洗浄時間は14分であった。なお、「%owf」は、被洗物の質量に対する百分率を示す。
過酸化水素の濃度の測定方法は、半定量イオン試験パーオキシド100もしくは半定量イオン試験パーオキシド1000(MACHEREY−NAGEL社製)を用いて測定した。
血液洗浄力の評価方法は、5cm×5cmに裁断した血液汚染布(EMPA111:EMPA TESTMATERIAL社製)5枚を縫い付けたシーツを1枚洗濯した。5枚の洗浄力評価布の反射率を測定し、洗浄率の平均値を洗浄力とした。
反射率計(日本電色製、SE−2000)により、各種汚染布について洗浄前の反射率及び洗浄後の反射率を測定し、下記式によって計算を行い、洗浄率とした。
洗浄率(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(白布の反射率−洗浄前の反射率)×100
血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表1に示す。血液洗浄結果の欄において、Aは、血液洗浄力が90%以上100%以下であったことを示し、Bは、血液洗浄力が80%以上90%未満であったことを示し、Cは、血液洗浄力が70%以上80%未満であったことを示し、Dは、血液洗浄力が70%未満であったことを示す。
比較例1では、中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を第11の洗濯槽(濯ぎ工程の1槽目)に供給したことを除いては、実施例1と同様に血液汚染布を洗浄した。第11の洗濯槽の濯ぎ用の水における過酸化水素濃度は170質量ppmであった。血液汚染布の洗浄結果を、以下の表1に示す。
比較例2では、中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を第4の洗濯槽(本洗工程の1槽目)に供給したことを除いては、実施例1と同様に血液汚染布を洗浄した。第4の洗濯槽の洗浄水における過酸化水素濃度は350質量ppmであった。血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表1に示す。
比較例3では、中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を第1の洗濯槽(予洗工程の1槽目)に供給したことを除いては、実施例1と同様に血液汚染布を洗浄した。第1の洗濯槽の洗浄水における過酸化水素濃度は0質量ppmであった。ただし、被洗物投入水の過酸化水素濃度は30質量ppmであった。血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表1に示す。
比較例4では、過酸化水素還元剤として中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を被洗物投入水タンクに供給したことを除いては、実施例1と同様に血液汚染布を洗浄した。被洗物投入水タンクの投入水における過酸化水素濃度は0から10質量ppmであり、不均一であった。血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表1に示す。
比較例5では、過酸化水素還元剤として中和組成物として、亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物を被洗物投入水タンクと脱水回収水リサイクルタンクをつなぐ配管(図2の供給管701に相当)に供給したことを除いては、実施例1と同様に血液汚染布を洗浄した。被洗物投入水タンクに接続された配管における過酸化水素濃度は0から15質量ppmであり、不均一であった。血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表1に示す。
実験例1〜5では、実施例1と同じ連続洗濯機を用いて血液汚染布を洗浄した。実験例1〜5と実施例1の相違するところは、投入水の温度及び投入水における過酸化水素濃度を所定の数値に設定したことである。なお、被洗物投入水タンクにおける投入水の温度設定は、図2に図示しない熱交換器を用いて仕上げ槽の水の温度を調整することにより行った。また、投入水の過酸化水素濃度の調整は、仕上げ槽に入れる亜硫酸ナトリウム20質量%、リンゴ酸5質量%及び水75質量%の組成物の投入量を調整することにより行った。
血液汚染布に対する血液洗浄結果を、以下の表2に示す。還元力の残存率の欄において、Aは、血液洗浄力が80%以上100%以下であったことを示し、Bは、血液洗浄力が70%以上80%未満であったことを示し、Cは、血液洗浄力が70%未満であったことを示す。
実験例6〜15では、過酸化水素還元剤と、サワー剤と、水とを含有する中和組成物を調製した。得られた中和組成物を開放条件で24時間静置した後、単独の過酸化水素還元剤と比較して、中和組成物の還元力の残存率を測定した。還元力の残存率の測定方法は、以下のように行った。先ず、赤褐色に呈色させた、350質量ppm過酸化水素、0.125M硫酸、0.5質量%ヨウ化カリウムの水溶液100gを、単独の過酸化水素還元剤もしくは24時間静置後の中和組成物で滴定し、水溶液の色が消えた時点を終点とした。
次に、還元力の残存率を、(中和組成物における過酸化水素還元剤と同じ質量%の単独の過酸化水素還元剤で滴定したときの終点までの滴定総質量)/(24時間静置後の中和組成物で滴定したときの終点までの滴定総質量)×100(%)で計算した。
また、中和組成物を実施例1で使用した連続洗濯機における第16の洗濯槽(仕上げ槽)に供給した。その後、第16の洗濯槽から取り出された被洗物を脱水工程において脱水し、回収された水のpHを測定した。被洗物におけるアルカリ成分の残存状況を評価した。過酸化水素還元剤として亜硫酸ナトリウムを用いた。また、サワー剤としてリンゴ酸を用いた。
また、中和組成物の低温での液安定性を判断する方法として以下の実験を行った。具体的には、得られた中和組成物を100mlのバイアル瓶に入れ、各温度(15℃、5℃、−5℃)へ調温した。各温度に調温したサンプルに亜硫酸ナトリウムの粉末を20mg加えて1分間撹拌後に1日静置し、各温度において、中和組成物に後添加した亜硫酸ナトリウム粉末の溶解性を評価した。
亜硫酸ナトリウムとリンゴ酸と水の各質量部、還元力の残存率並びに被洗物におけるアルカリ成分の残存状況、低温での液安定性の状況を、以下の表3に示す。
還元力の残存率の欄において、Aは、還元力の残存率が80%〜100%であったことを示し、Bは、還元力の残存率が80%未満であったことを示す。
被洗物におけるアルカリ成分の残存状況の欄において、Aは、脱水工程において回収された水のpHが9未満であったことを示し、Bは、脱水工程において回収された水のpHが9以上であったことを示す。
各温度の欄において1日経過後に析出が大きくなったものは×、変化がなかったものを△とし、析出が消失したものを○とした。
実験例16〜20では、過酸化水素還元剤と、サワー剤と、水とを含有する中和組成物を調製した。得られた中和組成物をバイアル瓶中に保存し、開放条件で24時間静置した後、中和組成物の還元力の残存率を測定した。過酸化水素還元剤として亜硫酸ナトリウムを用いた。また、サワー剤としてリンゴ酸を用いた。
亜硫酸ナトリウムとリンゴ酸と水の各質量部、及び還元力の残存率を、以下の表4に示す。還元力の残存率の欄において、Aは、還元力の残存率が90%〜100%であったことを示し、Bは、還元力の残存率が90%未満であったことを示す。
13 脱水機
14 被洗物投入口
100 洗濯本体部
101、102、103、109、112、113 排水管
120 駆動装置
130 中心軸線
200 洗剤希釈溶解槽
300 漂白剤希釈槽
400 中和組成物槽
500 仕上げ剤槽
600 リサイクルタンク
601、602、701、801 供給管
610 回収水移送ポンプ
620 回収水移送ポンプ
700 脱水回収水リサイクルタンク
710 脱水回収水移送ポンプ
800 被洗物投入水タンク
810 被洗物投入水移送ポンプ
W1、W2、W3 水
E1、E2、E3 排水
Claims (7)
- 被洗物を、第1のアルカリ洗剤を含む第1の洗浄水で洗浄する第1洗浄工程と、
前記第1洗浄工程を経た前記被洗物を、第2のアルカリ洗剤及び過酸化水素を含む第2の洗浄水で洗浄する第2洗浄工程と、
前記第2洗浄工程を経た前記被洗物を、濯ぎ水で濯ぐ濯ぎ工程と、
前記濯ぎ工程を経た前記被洗物を、サワー剤及び過酸化水素還元剤を含有する中和組成物を含む仕上げ水で処理する仕上げ工程とを有し、
前記仕上げ工程における排水を含む投入水を用いて、前記被洗物を前記第1洗浄工程における前記第1の洗浄水に投入する、洗濯方法。 - 前記仕上げ工程における仕上げ水のpHが6.0以上9.0以下である、請求項1に記載の洗濯方法。
- 前記中和組成物における前記サワー剤に対する前記過酸化水素還元剤の質量比([過酸化水素還元剤]/[サワー剤])が1.5以上8.0以下である、請求項1又は2に記載の洗濯方法。
- 前記投入水における前記過酸化水素の濃度が0質量ppm以上10質量ppm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗濯方法。
- 前記第1の洗浄水における前記過酸化水素の濃度が0質量ppm以上10質量ppm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗濯方法。
- サワー剤と過酸化水素還元剤とを含有し、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗濯方法における前記仕上げ工程において用いられる中和組成物。 - さらに水を含有し、
pHが4.0以上10.0以下であり、
前記サワー剤に対する前記過酸化水素還元剤の質量比([過酸化水素還元剤]/[サワー剤])が1.5以上8.0以下である、請求項6に記載の中和組成物。
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2017
- 2017-03-31 JP JP2017073092A patent/JP6945324B2/ja active Active
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