JP2017187657A - 円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Junji Fujii
淳史 藤井
延博 中村
Nobuhiro Nakamura
延博 中村
和子 佐久間
Kazuko Sakuma
和子 佐久間
奥田 篤
Atsushi Okuda
篤 奥田
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Yuka Ishizuka
由香 石塚
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Kazunori Noguchi
和範 野口
晃洋 丸山
Akihiro Maruyama
晃洋 丸山
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友紀 山本
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Abstract

【課題】浸漬塗布法による円筒状の基体下方外周面の不要な塗膜を精度よく効率的に除去することが可能な塗膜除去方法を提供する。
【解決手段】浸漬塗布法による円筒状の基体2下方外周面の不要な塗膜を除去する塗膜除去方法であって、基体2の外周面の被除去部の塗膜の上端から下端まで外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを当接する外周面塗膜除去部材当接工程、溶剤を基体2の外周面の被除去部の塗膜と第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの当接部に供給しながら、基体2と第1の除去部6aおよび第2の除去部6bとを相対的に回転させて摺擦し、基体2の外周面の被除去部の塗膜を除去する外周面塗膜除去工程を有し、外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aと第2の除去部6bとは、硬度が異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、浸漬塗布法によって電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体の軸方向下方の不要な塗膜を除去する方法に関する。
複写機、レーザービームプリンタなどに用いられる電子写真感光体は、例えば、円筒状の基体上に導電層、下引き層、電荷発生層や電荷輸送層等が設けられている。このような電子写真感光体の製造方法として、電子写真感光体を構成する上記各層の塗布液(電子写真感光体用塗布液)の塗膜を基体上に形成し、これを加熱や硬化する方法がある。中でも、円筒状の基体を電子写真感光体用塗布液中に、例えば、基体の軸を鉛直方向にして浸漬し、その後引き上げることにより塗膜を形成する浸漬塗布法が、その生産性の高さという点から広く採用されている。しかし、浸漬塗布法では基体下方外周面にも必然的に塗膜が形成される。
ここで、電子写真感光体と現像部材(現像スリーブなど)との間の距離を一定に保つための部材(コロ)を電子写真感光体に当接させる構成をとる場合がある。その場合、コロが当接する部分は、摺擦を受けるため、塗膜が存在すると、不均一に剥離されたり摩耗したりするという問題がある。したがって、距離を一定に保つための部材の当接部分には塗膜が形成されていないことが必要である。
そこで、円筒状の基体に浸漬塗布法によって塗膜を形成する場合、塗膜形成後に基体下方外周面の不要な塗膜を除去することが必要である。
これに対して、基体下端部の塗膜を除去する装置が提案されている。例えば、特許文献1では、基体下端部の塗膜除去を実施する部分を溶剤に浸漬させ、拭取り板を回転させて不要な塗膜を除去する装置が提案されている。また、特許文献2では、円筒状の基体の下端内部に挿入した装置から溶剤を吐出し、ブラシで摺擦することで塗布膜を除去する装置が提案されている。さらに、特許文献3では、円筒状の基体の外周面を、基体の回転方向上流側の面に切り込みを設けたブレードで摺擦することで塗布膜を除去する装置が提案されている。
特開平11−212278号公報 特開2001−205178号公報 特開平7−84382号公報
ところが、上記した特許文献1〜3に記載された塗膜除去装置であっても、基体に対して強固に付着した塗膜を、拭き残しがなく確実に、且つ、短時間で除去することは非常に難しく、さらなる改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、浸漬塗布法による電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体下方の外周面の不要な塗膜を、精度よく効率的に除去することが可能な円筒状の基体の塗膜除去方法および電子写真感光体の製造方法を提供することである。
本発明は、電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の軸方向下方にある被除去部の塗膜を除去する塗膜除去方法であって、該方法が、該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部と、を当接する工程、および該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部を当接させたまま、溶剤を、該被除去部の塗膜と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部との当接部に供給しながら、該基体と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、を有し、該外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部とは、硬度が異なることを特徴とする円筒状の基体の塗膜除去方法である。
また、本発明は、円筒状の基体に浸漬塗布法により電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法において、浸漬塗布法により該基体に電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、上記の円筒状の基体の塗膜除去方法により該基体の軸方向下方にある塗膜を除去する工程を有する電子写真感光体の製造方法である。
本発明によれば、浸漬塗布法による電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体下方の外周面の不要な塗膜を、精度よく効率的に除去することが可能な塗膜除去方法を提供することができる。また、本発明によれば、該塗膜除去方法を用いて電子写真感光体を製造することにより、基体の不要な領域に層が設けられていない電子写真感光体を得ることが可能な電子写真感光体の製造方法を提供することができる。
本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の全体の概略構成の一例を示す断面図である。 (a)本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材の除去部の一例を示す斜視図である。(b)本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材の除去部の一例を示す斜視図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材および基体の配置構成の一例を示す上面図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材および基体の配置構成の一例、ならびに塗膜除去の際のこれらの回転駆動状態を示す上面図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材および基体の配置構成の一例、ならびに塗膜除去の際のこれらの回転駆動状態を示す上面図である。 本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材および基体の配置構成の一例、ならびに塗膜除去の際のこれらの回転駆動状態を示す上面図である。 (a)本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す断面図である。(b)本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す上面図である。 (a)本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す断面図である。(b)本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す上面図である。
本発明に係る円筒状の基体の塗膜除去方法は、電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の軸方向下方にある被除去部の塗膜を除去する塗膜除去方法であって、該方法が、該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部と、を当接する工程、および該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部を当接させたまま、溶剤を、該被除去部の塗膜と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部との当接部に供給しながら、該基体と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、を有し、該外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部とは、硬度が異なることを特徴とする。
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置について、図1を例にして説明する。図1は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の全体の概略構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置は、電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体2を鉛直方向に支持する基体保持部材1を備えている。また該塗膜除去装置は、基体保持部材1によって支持された基体2の軸方向(長手方向)下方の外周面に形成された塗膜(被除去部の塗膜)を除去する塗膜除去機構を備えている。
塗膜除去機構は支持体8を有する。支持体8は、基体2内に挿入可能に垂直に立設された軸部15と、外周面塗膜除去部材6を保持する外周面塗膜除去部材用保持部材7と、を有している。回転モーター13により支持体8を回転させることで、軸部15の軸線回りに軸部15と外周面塗膜除去部材用保持部材7とを一体に回転可能となっている。
外周面塗膜除去部材用保持部材7には、硬度の異なる複数の除去部(詳細を後述する第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を有する外周面塗膜除去部材6が取り付けられている。外周面塗膜除去部材6が有する複数の除去部は、基体2の外周面に当接可能に構成されている。外周面塗膜除去部材6が有する複数の除去部が基体2の外周面に当接した状態で、支持体8を回転させると、外周面塗膜除去部材6が有する複数の除去部が基体2の外周面を摺擦し、基体2の外周面に存在している不要な塗膜を除去することができる。
軸部15は、その内部に軸部15を貫通する溶剤供給流路4を有し、上端部には溶剤11が吐出される開口である溶剤供給口3を有している。溶剤11は、溶剤供給タンク10より溶剤供給ポンプ12によって支持体8へ送られ、軸部15の内部に設けられた溶剤供給流路4を通って溶剤供給口3から吐出される。
また、溶剤供給口3から吐出された溶剤11を回収する溶剤回収タンク9が設けられ、溶剤回収タンク9で回収された使用済みの溶剤11は、必要に応じて精製等された後、溶剤供給タンク10に送られて、再利用される構成になっている。
つぎに、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを有する外周面塗膜除去部材6の詳細な形状の一例を、図2(a)および図2(b)を用いて説明する。
図2(a)および図2(b)は、本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材の除去部の形状の一例を示す斜視図である。本発明の外周面塗膜除去部材は、硬度の異なる第1の除去部と第2の除去部とを有する。図2(a)および図2(b)の例において、第1の除去部および第2の除去部はブレード状(直方体形状)である。
図2(a)は、1枚のブレードが1種類のブレード硬度を有する第2の除去部6bを示す。図2(a)で示される第2の除去部6bを用いる場合は、第2の除去部6bとは異なる硬度を有する第1の除去部6aが別に(離間して)設けられている。したがって、外周面塗膜除去部材6は、ブレード硬度が異なる第1の除去部6aと、第2の除去部6bとからなり、複数の除去部(6a,6b)が別体構成をとる。なお、このとき、外周面塗膜除去部材6は第1の除去部6aおよび第2の除去部6bのみからなるものに限られず、さらに他の除去部を有していてもよい。例えば、それぞれが別体として設けられ、離間して配置された3つ以上の除去部(いずれも同一の硬度であるものは除く)を有する外周面塗膜除去部であってもよい。
図2(b)は、硬度の異なる複数のブレードである第1の除去部6aと第2の除去部6bとが、一体でまたは互いに接して外周面塗膜除去部材6を構成している。一体構成とは、例えば、1つのブレードの一部に架橋などによる硬化を施し、この硬化した一部の硬度を他の部分の硬度と異ならしめることで、一体でありながらも異なる硬度の部位が存在する構成をいう。また、互いに接した構成とは、例えば、互いに異なる硬度を有する2つのブレードが接着剤等により接した構成をいう。なお、このとき、外周面塗膜除去部材6は第1の除去部6aおよび第2の除去部6bのみからなるものに限られるものではなく、さらに他の除去部を有していてもよい。例えば、一体でまたは互いに接して設けられた3つ以上の除去部を有する外周面塗膜除去部であってもよく、一体でまたは互いに接して設けられた2つ以上の除去部を複数有し、これらが互いに離間してなる外周面塗膜除去部であってもよい。ただし、いずれも同一の硬度であるものは除く。
硬度がより高い第1の除去部6aは、基体2の被除去部から塗膜を除去する力がより強いため、基体2に強固に付着した塗膜も除去が可能であるという利点がある。一方、硬度がより低い第2の除去部6bは、基体2の被除去部との接触がより均一になるため、基体2上の塗膜を除去残りなく除去することが可能であるという利点がある。本発明においては、硬度が異なる除去部(硬度がより高い第1の除去部6aと硬度がより低い第2の除去部6bと)を用いて除去を行うことで、両方の利点を生かした塗膜除去が可能となるため、塗膜除去の精度が相乗的に高められる。
硬度の異なる複数の除去部の構成については、複数の除去部を、別体で構成する、一体で若しくは互いに接して構成する、または、これらを組み合わせた構成にするなど、特に限定されず適宜選択が可能であり、何れの場合においても塗膜除去性は向上する。
本発明において、外周面塗膜除去部材6における硬度は、JIS K 6253のデュロメータタイプAで測定できる。硬度がより高い第1の除去部6aと硬度がより低い第2の除去部6bとの硬度差は、20°以上であることが、上記両者の利点を効率よく得られるため好ましい。また、硬度がより高い第1の除去部6aの硬度は、60°以上であることが好ましく、80°以上であることがより好ましい。硬度がより低い第2の除去部6bの硬度は、60°未満であることが好ましく、40°以下であることがより好ましい。
外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6a、第2の除去部6bの材質は、耐摩耗性および耐溶剤性を考慮して選択でき、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム等のゴムを使用することができる。
外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6a、第2の除去部6bの形状としては、当接部へ溶剤がしみ上がりやすいこと、連続使用時に汚れが塗膜除去部材に溜まりにくいこと、塗膜を除去する面と除去しない面との境界が乱れにくいなどの点から、ブレード状であることが好ましい。
ここで、図2(a)および図2(b)に示す外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6a、第2の除去部6bは、ブレード状(直方体形状)であり、その一面の垂線方向が基体2との当接方向となっている。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、第1の除去部6a、第2の除去部6bは、それぞれ任意の角度で基体2と当接することができる。
本発明の塗膜除去方法について、一連の工程を図1の塗膜除去装置を例に説明する。
まず、浸漬塗布法により外周面に電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体2を、基体保持部材1によって鉛直方向に支持する。
次に、基体2の塗膜除去を実施する領域(「被除去部」とも記載する。)の上端が、外周面塗膜除去部材6の基体2との当接部上端(第1の除去部6aの上端および第2の除去部6bの上端)と同じ高さになる位置まで基体2を下降し、軸部15を挿入する(外周面塗膜除去部材当接工程)。このとき、基体2の軸方向下方の外周面である被除去部の塗膜の上端から下端まで、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bがそれぞれ当接する。
また、溶剤供給ポンプ12を作動させ、溶剤供給口3から溶剤11を吐出させることにより、円筒状の基体2の内部に溶剤11を供給する。
そして、この状態で溶剤11を吐出させながら回転モーター13により支持体8を回転させることで、当接させた外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを回転させ、不要な塗膜を摺擦し、除去を実施する(外周面塗膜除去工程)。外周面塗膜除去工程では、被除去部の塗膜の上端から下端まで第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを当接させたまま、溶剤11を、該被除去部の塗膜と第1の除去部6aおよび第2の除去部6bとの当接部に供給しながら、摺擦によって該被除去部の塗膜を除去する。
そして、所定の時間回転させた後、基体2を引き上げて、一連の塗膜除去工程が終了する。
なお、図1に示す塗膜除去装置では第1の除去部6aおよび第2の除去部6bが回転しているが、本発明はこれに限られるものではない。第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと、基体2とが相対的に回転して摺擦し、被除去部の塗膜を除去できればよい。したがって、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bが回転してもよく、基体2が回転してもよく、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと、基体2との双方が回転してもよい。
ここで、図3〜図6に本発明の塗膜除去方法に用いられる外周面塗膜除去部材および基体の配置構成の例を示し、塗膜除去の際のこれらの回転駆動状態を、具体例を挙げて説明する。
図3に示す外周面塗膜除去部材6は、図2(a)に示したブレード状の第2の除去部6bと、第2の除去部6bと同形状の第1の除去部6aとからなり、円筒状の基体2の軸を中心として対称に設けられている。すなわち、図3に示す上面図において、第1の除去部6aと、第2の除去部6bと、基体2の中心とは、一直線上に配置されている。図3に示す例では、第1の除去部6aと第2の除去部6bとが任意の方向に回転してもよく、基体2が任意の方向に回転してもよい。
図4に示す外周面塗膜除去部材6は、図2(b)に示した互いに接して構成されている第1の除去部6aと第2の除去部6bとの組み合わせを2つ有しており、これらは円筒状の基体2の軸を中心として対称に設けられている。図4に示す例では、第1の除去部6aと第2の除去部6bとが、円筒状の基体2の中心を回転軸として反時計回り方向に回転する。なお、第2の除去部6bと比較して硬度が高い第1の除去部6aが、回転先頭側に設けられ、第1の除去部6aと比較して硬度が低い第2の除去部6bが回転後尾側に設けられている。
図5に示す外周面塗膜除去部材6は、図2(b)に示した互いに接して構成されている第1の除去部6aと第2の除去部6bとの組み合わせを2つ有しており、これらは円筒状の基体2の軸を中心として対称に設けられている。図5に示す例では、第1の除去部6aと第2の除去部6bとが、円筒状の基体2の中心を回転軸として時計回り方向に回転する。なお、第2の除去部6bと比較して硬度が高い第1の除去部6aが、回転後尾側に設けられ、第1の除去部6aと比較して硬度が低い第2の除去部6bが回転先頭側に設けられている。複数の除去部は、回転先頭側の一方の除去部の硬度が、回転後尾側の他方の除去部の硬度よりも低いことが好ましい。
図6に示す外周面塗膜除去部材6は、図2(b)に示した互いに接して構成されている第1の除去部6aと第2の除去部6bとの組み合わせを、2つ有しており、これらは円筒状の基体2の軸を中心として対称に設けられている。図6に示す例では、円筒状の基体2がその中心を回転軸として反時計回り方向に回転する。なお、第2の除去部6bと比較して硬度が高い第1の除去部6aが、回転下流側に設けられ、第1の除去部6aと比較して硬度が低い第2の除去部6bが回転上流側に設けられている。複数の除去部は、回転上流側の一方の除去部の硬度が、回転下流側の他方の硬度よりも低いことが好ましい。
図1に示す塗膜除去装置では、溶剤供給工程で溶剤11が基体2の内部に吐出される。この吐出された溶剤11は、軸部15の上部を構成するテーパ面(下方に向かって漸次径が大きくなる形状)を経由して、基体2の内周面に至る。ついで、溶剤11が基体2の内周面を流れ落ちて基体2の下端部に達する。そして、溶剤11が、基体2の下端部から、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと基体2の軸方向下方にある被除去部の塗膜との当接部における微小空間をしみ上がることで、塗膜除去を実施する領域に溶剤11が供給される。
なお、一連の塗膜除去の工程では、外周面塗膜除去工程において第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを摺擦しているときに、溶剤11を常に吐出してもよいし、断続的に吐出してもよい。また、基体2を所定位置に移動するために上下動させているときなど、外周面塗膜除去工程の前や後に、吐出していてもよい。すなわち、塗膜除去を実施する領域に溶剤11が充分に供給されるのであれば、溶剤11を溶剤供給口3から吐出するタイミングは、任意のものとすることができる。
この塗膜除去方法では、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bで塗膜を摺擦しているときに、溶剤11を当接部に供給できる。そのため、当接部に溶剤を供給しながら塗膜を除去する方法ではない方法、例えば、あらかじめ除去部材に一旦染み込ませた溶剤だけで塗膜を除去する方法などに比べて、この塗膜除去方法では効率的な除去が可能となる。なお、特許文献2では、基体の外周面の被除去部よりも基体の軸方向において短い塗膜除去部材を用いて、昇降を繰り返して塗膜を除去している。従って、特許文献2に記載された装置は、本発明のように基体の外周面の被除去部の塗膜の上端から下端まで外周面塗膜除去部材を当接させたまま溶剤を当接部に供給しながら塗膜を除去する構成ではない。
さらに、図1に示す塗膜除去装置を用いた塗膜除去方法では、基体2の内部において溶剤が吐出されるため、除去する必要のない塗膜の部分にまで溶剤が飛び散りにくい。そのため、外周面塗膜除去部材の除去部と基体の被除去部の塗膜との当接部に対してノズルなどで直接的に溶剤を供給する方法や、外周面塗膜除去部材や基体下端部を溶剤中に浸漬させながら摺擦する方法に比べて、溶剤の飛び散りが少ない正確な除去が可能となる。
第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと基体2の被除去部の塗膜との当接部における微小空間で溶剤11をしみ上がらせるために、基体2の下端とほぼ同じ位置において第1の除去部6aおよび第2の除去部6bが当接している必要がある。ただし、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの下端が基体2の下端よりわずかに上に位置していても、溶剤11が基体2の外周面に回り込める程度であれば、溶剤11は微小空間にしみ上がることができる。なお、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bは基体2の下端よりも下方に延伸した構成であってもよい。第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの下端が基体2の下端より下方に位置していると、溶剤11が当接部をしみ上がりやすく、塗膜除去が効率的になるので好ましい。
塗膜除去を行う位置まで基体2を下降するときには、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6が接触しないように、外周面塗膜除去部材6を基体2の半径方向の外側方向に移動させて退避させることが好ましい。そのため、外周面塗膜除去部材用保持部材7は、図示していない動作機構により、基体2の半径方向の外側方向に外周面塗膜除去部材6が接触しない位置まで移動可能となっていることが好ましい。
詳細な動作としては、基体2を下降して移動している間は、基体2の外周面に外周面塗膜除去部材6が接触しないように、外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の外側方向に移動させて退避させる。次に、所定の位置まで基体2を下降し、移動を停止した後、外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の内側方向に移動し、外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを基体2の外周面に当接させる。そして、支持体8を回転させて塗膜除去を行う。外周面塗膜除去部材用保持部材7を基体2の半径方向の外側方向に移動させずに基体2を下降させると、基体2が第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの上端部分に接触して押圧するため、第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの摩耗や変形が起こりやすくなり、塗膜を除去する境界が乱れやすくなる。
また、溶剤の供給方法としては、上記のような方法の他に、溶剤中に基体の下端部や外周面除去部材を浸漬して供給する方法や、外周面除去部材の除去部と基体の被除去部の塗膜との当接部に溶剤が供給されるように、ノズルなどで直接供給する方法などが挙げられる。溶剤の飛び散りの観点から、図1に示す塗膜除去装置を用いた塗膜除去方法が好ましい。
溶剤中に基体の下端部や外周面除去部材を浸漬して供給する具体例を、図7を用いて説明する。図7は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す断面図(図7(a))および上面図(図7(b))である。図1と同一部材には同じ符号を付し、これらの構成は図1と同様であるためその説明は省略する。
図7に示す塗膜除去装置は、一時的に溶剤11を貯留する溶剤貯留部16を有している。そして、このような塗膜除去装置では、溶剤供給タンク10から溶剤供給ポンプ12によって送られた溶剤11が、溶剤供給口3から吐出されて溶剤貯留部16に一時的に貯留され、オーバーフローするようになっている。オーバーフローした溶剤11は溶剤回収タンク9で回収され、図1と同様に溶剤供給タンク10に送られ、再利用される。基体2の下端部および外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)の下端部が溶剤貯留部16の内部の溶剤に接触(浸漬)されるようになっており、基体2の軸方向下方の塗膜と外周面塗膜除去部材6との当接部に溶剤11が供給される。
本発明の塗膜除去方法で使用する溶剤11としては、特に限定されないが、塗膜を溶解または膨潤し得るものが望ましい。また、溶剤11は、基体2の軸方向下方の塗膜と外周面塗膜除去部材6とで形成される微小空間の壁面に対して充分に濡れ、微小空間の上端までしみ上がり得るような表面張力を有するものであることが望ましい。溶剤11は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、回転モーター13により支持体8を回転する速度は、適宜設定すればよい。回転速度が大きいほど除去にかかる時間が短く済むが、あまりに大きすぎると外周面塗膜除去部材6に負荷がかかりすぎて、外周面塗膜除去部材6が変形したり切れ目が入ったりする場合がある。
基体2上に浸漬塗布法を用いて複数の層が形成される場合には、本発明の塗膜除去方法は、必要に応じて、基体2上に形成される各層のうち一部の層についてのみ実施してもよいし、全部の層について実施してもよい。また、複数の層について本発明の塗膜除去方法を行う場合は、各層の塗膜を形成するたびに塗膜を除去してもよいし、いくつかの乾燥塗膜を順次形成した後、一度に塗膜を除去してもよい。
基体2の軸方向(鉛直方向)下方の内周面の塗膜を効率的に除去するために、例えば図8(a)および図8(b)に示すように、塗膜除去部材として外周面塗膜除去部材6に追加して、内周面塗膜除去部材5を用いてもよい。
内周面塗膜除去部材5を用いなくても、例えば基体2内部に溶剤を供給することによって基体2内部の塗膜(すなわち基体2内周面の塗膜)の除去を行うことはできるが、内周面塗膜除去部材5を設け、溶剤11を供給しながら塗膜を摺擦する方が、精度よく短時間で塗膜を除去できる。
また、図1の塗膜除去装置では外周面塗膜除去部材6に供給される溶剤11は基体2内面を伝わって供給される。したがって、基体2内面が汚れていると、汚れた溶剤11が外周面に供給されることになる。そのため、内周面塗膜除去部材5を設け、精度よく短時間で基体2内面の塗膜を除去した方が、外周面の塗膜の除去精度が良好になる。
内周面塗膜除去部材5を設けた場合の例について、図8を用いてより詳細に説明する。図8は、本発明の塗膜除去方法に用いられる塗膜除去装置の一例における除去部の近傍の概略構成を示す断面図(図8(a))および上面図(図8(b))である。図8において、図1と同一部材には同じ符号を付し、これらの構成は図1と同様であり、その説明は省略する。
図8(a)および図8(b)に示す塗膜除去装置は2つの内周面塗膜除去部材5を有する。内周面塗膜除去部材5は軸部15の側面に取り付けられており、軸部15と一緒に回転可能となっている。内周面塗膜除去部材5は、軸部15を基体2に挿入したときに、基体2の内周面に接触するようになっており、支持体8および軸部15を回転させることで基体2内面を摺擦して、基体2内周面に存在している不要な塗膜を除去することができる。したがって、図8に示す内周面塗膜除去部材5を有する塗膜除去装置を用いて本発明の塗膜除去方法を行うと、基体2の内周面の塗膜に内周面塗膜除去部材5を当接する工程(内周面塗膜除去部材当接工程)も行うことができる。また、基体2の内周面の塗膜に内周面塗膜除去部材5を当接させたまま、基体2と内周面塗膜除去部材5とを相対的に回転させて摺擦し、内周面の塗膜を除去する工程(内周面塗膜除去工程)も行うことができる。なお、図8においては、外周面塗膜除去部材6を有する支持体8に設けられた軸部15に内周面塗膜除去部材5が取り付けられているため、内周面塗膜除去工程は、外周面塗膜除去工程と同時に行われることになる。
内周面塗膜除去部材5を設ける場合は、図8(a)および図8(b)に示すように、基体2と内周面塗膜除去部材5との内周面当接部と、基体2と外周面塗膜除去部材6との外周面当接部のそれぞれが、基体2の円周上の異なる位置であることが好ましい。それぞれの当接部が基体2の円周上の同じ位置にある場合、図8(a)および図8(b)のように異なる位置にある場合と比べて、内周面塗膜除去部材5により溶剤11の流れが妨げられ、外周面塗膜除去部材6に供給される溶剤11の量が減る。そのため、それぞれの当接部が円周上の異なる位置にあることが好ましい。なお、内周面当接部と外周面当接部とが、基体2の円周上の同じ位置にあるとは、基体2の円周の中心から同一半径方向に内周面塗膜除去部材5と外周面塗膜除去部材6とが設けられていること、即ち、内周面当接部と外周面当接部とが、基体2を介して対向していることをいう。
内周面塗膜除去部材5の材質は、耐摩耗性および耐溶剤性を考慮して選択できる。上記外周面塗膜除去部材と同様に、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド等の樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム等のゴムを使用することができる。
内周面塗膜除去部材5の形状は、ブレード状、ブラシ状、不織布などの布状体など特に限定されず適宜選択可能である。連続使用時に汚れが内周面塗膜除去部材5に溜まりにくいことなどの点からブレード状のものが好ましい。
次に、上記塗膜除去方法を用いた本発明の電子写真感光体の製造方法について、説明する。
本発明の電子写真感光体の製造方法で製造される電子写真感光体は、円筒状の基体と、基体上に形成された電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層と、を有する。感光層は、基体側から電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に積層してなるもの(積層型感光層)でも、電荷発生物質および電荷輸送物質を同一の層に含有させてなるものでも(単層型感光層)よい。基体上に感光層を直接設けると、感光層の剥がれが生じたり、基体の表面の欠陥(傷などの形状的欠陥または不純物などの材質的欠陥)が画像にそのまま反映され、黒点状や白抜け状の画像欠陥が生じたりする場合がある。これらの問題を解消するために、下引き層を感光層と基体との間に有することが好ましい。
〔円筒状の基体〕
円筒状の基体としては、導電性を有するもの(導電性基体)が好ましく、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄などの金属又は合金製の基体を用いることができる。また、これら以外にも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性基体上にアルミニウム、銀、金などの金属の薄膜を形成した基体、又は酸化インジウム、酸化スズなどの導電性材料の薄膜を形成した基体が挙げられる。
円筒状の基体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
〔導電層(第一中間層)〕
基体と後述する下引き層との間に、導電層を設けてもよい。導電層は、導電性粒子を樹脂および溶剤とともに分散させた導電層用塗布液(第一中間層用塗布液)の塗膜を基体上に形成し、塗膜を乾燥させることで得られる。導電性粒子としては、例えば、アセチレンブラックのようなカーボンブラックや、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀のような金属粉や、導電性酸化スズ、ITO(Indium Tin Oxide)のような金属酸化物粉体が挙げられる。
また、樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂およびアルキッド樹脂が挙げられる。
導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤および芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
〔下引き層(第二中間層)〕
基体側からの感光層側への電荷注入を抑制し、カブリなどの画像欠陥の発生を抑制することを目的として、基体と感光層との間には下引き層が設けられている。
下引き層としては、ポリアミド等の結着樹脂からなる層、結着樹脂に金属酸化物を分散させた層、電子輸送物質を含有させた層などが挙げられる。
電子輸送物質を含有する下引き層の製造方法としては、例えば、まず重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤及び熱可塑性樹脂、並びに場合によっては溶剤、シリカ粒子を含有する下引き層用塗布液(第二中間層用塗布液)の塗膜を形成する。そして、この塗膜を加熱乾燥させることによって、重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤を重合させ、下引き層を形成することができる。
電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物が挙げられる。重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシ基、メトキシ基が挙げられる。重合性官能基は、電子輸送を担う骨格構造に直接結合しても、側鎖(電子輸送を担う骨格構造に結合した置換基)中に存在してもよい。
架橋剤としては、重合性官能基を有する電子輸送物質や、熱可塑性樹脂と重合又は架橋する化合物が挙げられる。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物等が挙げられる。
下引き層に用いる架橋剤は、好ましくは、イソシアネート化合物、アミン化合物である。イソシアネート基又はブロックイソシアネート基を2〜6個有しているイソシアネート化合物が好ましい。例えば、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートメチルベンゼン、トリフェニルメタントリイソシアネート、リジントリイソシアネートの他、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトールとのアダクト変性体等が挙げられる。これらの中でもイソシアヌレート変性体とアダクト変性体がより好ましい。
ブロックイソシアネート基は、−NHCOX(Xは保護基)という構造を有する基である。Xは、イソシアネート基に導入可能な保護基であれば何れでもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられる。
シリカ粒子としては、ゾルゲル法、水ガラス法などの湿式法や、気相法等の乾式法によって得られるシリカ粒子が挙げられる。また、添加時のシリカ粒子の形状は粉状であってもよいし、溶媒に分散されたスラリー状の状態で添加してもよい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤および芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔電荷発生層(積層型感光層の場合)〕
電荷発生層は、基体上、導電層上または下引き層上に設けられる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷発生層用塗布液の塗膜を形成し、塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
分散方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルを用いた方法が挙げられる。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、及びフタロシアニン顔料の少なくとも一方が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
オキシチタニウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1°及び27.3°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶が好ましい。
クロロガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、25.5°及び28.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の6.8°、17.3°、23.6°及び26.9°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の8.7°、9.2°、17.6°、24.0°、27.4°及び28.8°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
ヒドロキシガリウムフタロシアニンとしては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.3°、24.9°及び28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶や、ブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体及び共重合体や、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、ポリビニルアセタール樹脂がより好ましい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との質量比率(電荷発生物質/結着樹脂)は、10/1〜1/10の範囲であることが好ましく、5/1〜1/5の範囲であることがより好ましい。電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤および芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔電荷輸送層(積層型感光層の場合)〕
電荷輸送層は、電荷発生層上に設けられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷輸送層用塗布液の塗膜を乾燥することで形成することができる。
電荷輸送物質は、正孔輸送物質と電子輸送物質とに大別される。正孔輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン化合物、又は、これらの化合物から誘導される基を主鎖又は側鎖に有するポリマーが挙げられる。これらの中でもトリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、又はスチリル化合物が好ましい。電子輸送物質としては、下引き層において例示された電子輸送物質(電子輸送物質単独の形態であってもよく、重合性官能基を有する電子輸送物質の形態であってもよい)を用いることができる。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂またはポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送層において、電荷輸送物質と結着樹脂との質量比率(電荷輸送物質/結着樹脂)は、10/5〜5/10が好ましく、10/8〜6/10がより好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤および芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔単層型感光層〕
上述したように、感光層は電荷発生物質および電荷輸送物質を同一の層に含有させてなる単層型感光層であってもよい。単層型感光層の場合、電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離した積層型感光層の場合に列挙した電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂および溶剤をいずれも用いることができる。
このような電子写真感光体の製造方法は、電子写真感光体を構成する各層を形成するための電子写真感光体用塗布液(導電層用塗布液、下引き層用塗布液、電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液)に、円筒状の基体を浸漬塗布する。例えば、円筒状の基体を軸が鉛直方向になるように塗布液に浸漬し引き上げることにより、基体上に塗布液の塗膜を形成する。電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、上記本発明の塗膜除去方法により、基体の軸方向下方に形成された不要な塗膜である被除去部の塗膜を除去する。
被除去部の塗膜を除去した後、残存する塗膜を加熱や硬化することにより、各層が形成される。
塗膜の除去は、浸漬塗布法により塗膜を1層形成する毎に行ってもよいし、いくつかの乾燥塗膜を順次形成した後、一度に除去するようにしてもよい。なお、本発明の電子写真感光体の製造方法においては、少なくとも1層の形成において本発明の塗膜除去方法を用いればよい。その他の層については、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などの浸漬塗布法以外の塗布方法で塗膜を形成した後に加熱や硬化することにより形成してもよく、また、蒸着等により形成してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。なお、以下において「部」は「質量部」を意味する。
評価は、円筒状のアルミニウム製基体上に下記の実施例に示す組成から成る導電層用塗布液(第一中間層用塗布液)、下引き層用塗布液(第二中間層用塗布液)、電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布し、円筒状の基体下方外周面の塗膜除去を実施し、基体下方外周面の塗膜の除去度合いを目視観察することで行った。
(実施例1)
長さ260.5mmおよび外径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を基体2(導電性基体)とした。
(下引き層用塗布液の調整)
下記式(A12)で示される電子輸送物質10部、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:デュラネート SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)13.5部、樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:エスレック KS−5Z、積水化学工業(株)製)1.5部、触媒としてヘキサン酸亜鉛(II)(商品名:ヘキサン酸亜鉛(II)、三津和化学薬品(株)製)0.05部を、1−メトキシ−2−プロパノール100部とテトラヒドロフラン100部の混合溶媒に溶解し、下引き層用塗布液を調製した。
Figure 2017187657
この下引き層用塗布液を上記アルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.7μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を、下記のようにして実施した。
塗膜除去装置として、図8(a)に示すように外周面塗膜除去部材6と内周面塗膜除去部材5をそれぞれ二つ設け、軸部15の上端にある溶剤供給口3から基体2内部に溶剤11を供給する装置を使用した。上面図である図8(b)に示すように、外周面塗膜除去部材6の基体2との当接部と、内周面塗膜除去部材5の基体2との当接部とは、基体2の円周方向の異なる位置であった。外周面塗膜除去部材6の形状としては、図2(a)に示す形状のエチレンプロピレンジエンゴム製のゴムブレードを使用した(高さ寸法20mm、幅寸法3mm、硬度は60°と80°の2種類)。硬度はJIS K 6253のデュロメータタイプAで表記する(後述も同様)。
まず、外周面塗膜除去部材6を基体2が下降した際に触れないように半径方向の外側方向に退避した。次に、下引き層用塗布液が浸漬塗布された基体2を鉛直方向に支持し、下降させた。
基体2の下端から15mmまでの領域に外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bが当接するように、基体2の下端から15mmの位置に第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの上端がそろう位置で基体2の下降を停止した。そして、外側方向に退避していた外周面塗膜除去部材6を半径方向の内側方向に移動させ、外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを基体2の外周面に当接させた。このとき、外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bの下端5mm部分が基体2下端から下方に伸びていた。また、外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと基体2との当接位置関係は、図3に示すように、硬度の異なる2種類のブレードからなる外周面塗膜除去部材6の第1の除去部6aおよび第2の除去部6bと基体2とを当接させた。軸部15の上端にある溶剤供給口3から溶剤11を吐出しながら、外周面塗膜除去部材6を15秒間、45rpmの速度で回転させて第1の除去部6aおよび第2の除去部6bを基体2の外周面に摺擦し、塗膜の除去を実施した。なお、このとき同時に内周面塗膜除去部材5が基体2の内周面を摺擦し、内周面の塗膜除去も実施された。溶剤11としてシクロヘキサノンを使用した。
これを繰り返して、合計20本の基体について、下引き層用塗布液の浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を行った。また、回転時間を30秒、60秒に変更した以外は同様にして、それぞれ20本の基体について、浸漬塗布法による塗膜の形成と塗膜の除去を実施した。基体外周面の下端から15mm位置までの塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表1に示す。除去度合いは以下のようにランク付けした。
A:塗膜の拭き残しは確認できす、非常に良好である。
B:塗膜の拭き残しはほとんど確認できず、良好である。
C:塗膜の拭き残しが見られる。
(実施例2)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)の硬度をそれぞれ40°と60°に変更したこと以外は実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(実施例3)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を図2(b)に示すように2種類(高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度60°と高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度80°)を重ね合わせたブレードに変更して使用した。外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)と基体2との当接位置関係は、図4に示すように、回転上流側のブレード硬度が、回転下流側のブレード硬度より高くなるようにしたこと以外は、実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(実施例4)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を図2(b)に示すように2種類(高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度40°と高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度60°)を重ね合わせたブレードに変更して使用した。外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)と基体2との当接位置関係は、図4に示すように、回転上流側のブレード硬度が、回転下流側のブレード硬度より高くなるようにしたこと以外は、実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(実施例5)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を図2(b)に示すように2種類(高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度60°と高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度80°)を重ね合わせたブレードに変更して使用した。外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)と基体2との当接位置関係は、図5に示すように、回転上流側のブレード硬度が、回転下流側のブレード硬度より低くなるようにしたこと以外は、実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(実施例6)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を図2(b)に示すように2種類(高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度40°と高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度60°)を重ね合わせたブレードに変更して使用した。外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)と基体2との当接位置関係は、図5に示すように、回転上流側のブレード硬度が、回転下流側のブレード硬度より低くなるようにしたこと以外は、実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(実施例7)
実施例1において、外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を図2(b)に示すように2種類(高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度60°と高さ寸法20mm、幅寸法1.5mm、硬度80°)を重ね合わせたブレードに変更して使用した。外周面塗膜除去部材6(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)と基体2との当接位置関係は、図6に示すように、円筒状の基体の中心を回転軸として、該円筒状の基体が45rpmで回転し、回転先頭側のブレード硬度が、回転後尾側のブレード硬度より低くなるようにしたこと以外は、実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(比較例1)
実施例1の下引き層塗布液からポリビニルアセタール樹脂を除いた下引き層塗布液を用いて、表1に示すように全ての外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を硬度40°のゴムブレードのみに変更したこと以外は実施例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(比較例2)
比較例1において、表1に示すように全ての外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を硬度80°のゴムブレードのみに変更したこと以外は比較例1と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(比較例3)
実施例3の下引き層塗布液からポリビニルアセタール樹脂を除いた下引き層塗布液を用いて、表1に示すように同一の外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を硬度40°のゴムブレードを重ね合わせたものに変更したこと以外は実施例3と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
(比較例4)
比較例3において、表1に示すように同一の外周面塗膜除去部材6のゴムブレード(第1の除去部6aおよび第2の除去部6b)を硬度80°のゴムブレードを重ね合わせたものに変更したこと以外は比較例3と同様に塗膜の除去を実施し、除去度合いをランク付けした。
Figure 2017187657
(実施例8)
(導電層用塗布液の調整)
酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子(粉体抵抗率:120Ω・cm、酸化スズの被覆率:40%)50部、フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、DIC(株)製、樹脂固形分:60%)40部、溶剤(分散媒)としてのメトキシプロパノール50部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、実施例1で用いたものと同様のアルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させた場合に得られる層の中央部の膜厚が20μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を実施した。
塗膜除去方法は、溶剤11としてメトキシプロパノールを用い、除去時間を30秒、60秒、120秒で実施した以外は実施例5と同様に行い、同様に評価を行った。基体外周面の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例8で用いたものと同様の導電層用塗布液を、実施例1で用いたものと同様のアルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、内周面の塗膜除去のみを行った。内周面のみの塗膜除去は、溶剤を浸したシルボン紙を使って手で内周面を拭くことにより行った。内周面の塗膜除去後、30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、実施例1で用いたものと同様の下引き層用塗布液を、導電層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.5μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を実施した。
塗膜除去方法は、除去時間を30秒、60秒、120秒で実施した以外は実施例5と同様に行い、同様に評価を行った。基体2外周面の下引き層用塗布液の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例8で用いたものと同様の導電層用塗布液を、実施例1で用いたものと同様のアルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、実施例9と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、実施例1で用いたものと同様の下引き層用塗布液を、導電層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、導電層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させ、中央部の膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層用塗布液の調整)
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1.5時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、上記下引き層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を95℃で10分間乾燥させた場合に得られる層の中央部の膜厚が0.18μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を実施した。
塗膜除去方法は、実施例9の下引き層用塗布液の塗膜の除去と同様に行い、同様に評価を行った。基体2外周面の電荷発生層用塗布液の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例8で用いたものと同様の導電層用塗布液を、実施例1で用いたものと同様のアルミニウム製の円筒状の基体2上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、実施例9と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。30分間150℃で乾燥・熱硬化し、中央部の膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、実施例1で用いたものと同様の下引き層用塗布液を、導電層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、導電層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させ、中央部の膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。
次に、実施例10で用いたものと同様の電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布し、塗膜を形成した。その後、外周面の塗膜除去を実施せず、導電層の形成時と同様の方法で内周面の塗膜除去のみを行った。95℃で10分間乾燥させ、中央部の膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層用塗布液の調整)
次に、下記式(CTM−1)で示される化合物5部、下記式(CTM−2)で示される化合物5部、下記式(B1−1)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂10部を、モノクロロベンゼン50部に溶解させ、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布して、塗膜を形成した。なお、塗膜の膜厚は、塗膜を120℃で30分間乾燥させた場合に得られる層の中央部の膜厚が15μmとなるようにした。その後、基体2下方外周面の塗膜除去を実施した。
Figure 2017187657
Figure 2017187657
塗膜除去方法は、溶剤11としてモノクロロベンゼンを用い、除去時間を30秒、60秒、120秒で実施した以外は実施例5と同様に行い、同様に評価を行った。基体2外周面の電荷輸送層、電荷輸送層用塗布液の塗膜の除去度合いの目視による確認結果を表2に示す。
Figure 2017187657
1 :基体保持部材
2 :基体
3 :溶剤供給口
4 :溶剤供給流路
5 :内周面塗膜除去部材
6 :外周面塗膜除去部材
6a:第1の除去部材(6bと比較して硬度が高い除去部)
6b:第2の除去部材(6aと比較して硬度が低い除去部)
7 :外周面塗膜除去部材用保持部材
8 :支持体
9 :溶剤回収タンク
10 :溶剤供給タンク
11 :溶剤
12 :溶剤供給ポンプ
13 :回転モーター
15 :軸部
16 :溶剤貯留部

Claims (8)

  1. 電子写真感光体用塗布液の塗膜が形成された円筒状の基体を鉛直方向に支持し、該基体の軸方向下方にある被除去部の塗膜を除去する塗膜除去方法であって、
    該方法が、該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部と、を当接する工程、および
    該基体の外周面の該被除去部の塗膜の上端から下端まで、該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部を当接させたまま、溶剤を、該被除去部の塗膜と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部との当接部に供給しながら、該基体と該外周面塗膜除去部材の第1の除去部および第2の除去部とを相対的に回転させて摺擦し、該被除去部の塗膜を除去する工程、を有し、
    該外周面塗膜除去部材の第1の除去部と、該外周面塗膜除去部材の第2の除去部とは、硬度が異なることを特徴とする円筒状の基体の塗膜除去方法。
  2. 前記第1の除去部と、前記第2の除去部とが、離間してなることを特徴とする請求項1に記載の円筒状の基体の塗膜除去方法。
  3. 前記第1の除去部と、前記第2の除去部とが、一体である、または互いに接してなることを特徴とする請求項1に記載の円筒状の基体の塗膜除去方法。
  4. 前記被除去部の塗膜を除去する工程は、前記円筒状の基体の中心を回転軸として、該外周面塗膜除去部材が回転し、
    前記第1の除去部および前記第2の除去部は、回転先頭側の一方の硬度が、回転後尾側の他方の硬度より低いことを特徴する請求項3に記載の円筒状の基体の塗膜除去方法。
  5. 前記被除去部の塗膜を除去する工程は、前記円筒状の基体の中心を回転軸として、該円筒状の基体が回転し、
    前記第1の除去部および前記第2の除去部は、回転上流側の一方の硬度が、回転下流側の他方の硬度より低いことを特徴とする請求項3に記載の円筒状の基体の塗膜除去方法。
  6. 円筒状の基体に浸漬塗布法により電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成する電子写真感光体の製造方法において、
    浸漬塗布法により該基体に電子写真感光体用塗布液の塗膜を形成後、請求項1〜5のいずれか一項に記載の円筒状の基体の塗膜除去方法により該基体の軸方向下方にある被除去部の塗膜を除去する工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  7. 前記電子写真感光体用塗布液が下引き層用塗布液であることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 前記下引き層用塗布液が、重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤、及び熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体の製造方法。
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