JP2017188352A - 固体電解質の製造方法 - Google Patents

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淳平 丸山
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翔太 戸塚
弘成 金原
Hironari Kanehara
弘成 金原
直也 増田
Naoya Masuda
直也 増田
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Abstract

【課題】粒径の小さい固体電解質を従来よりも短時間で製造できる方法を提供する。【解決手段】1又は2以上の有機溶媒を含む一次液中で、硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕する固体電解質の製造方法であって、粉砕の途中に、一次液に極性溶媒を添加する、固体電解質の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、固体電解質の製造方法に関する。
近年の移動通信、情報電子機器の発達に伴い、高容量かつ軽量なリチウムイオン二次電池の需要が増加する傾向にある。室温で高いリチウムイオン伝導性を示す電解質のほとんどが液体であり、市販されているリチウムイオン二次電池の多くが有機系電解液を用いている。この有機系電解液を用いたリチウム二次電池では、漏洩、発火、爆発の危険性があり、より安全性の高い電池が望まれている。上記要望に対し、固体電解質を用いた全固体電池が開発されている。
上記固体電解質の製造方法として、製造効率の高さから、有機溶媒中で原料を粉砕して合成する方法が開発されている(特許文献1、2)。また、合成で使用する有機溶媒にニトリル等の極性溶媒(分散剤)を混合する方法や(特許文献3)、合成後に乾燥をして固体電解質粉末を得た後、更に分散剤を含む有機溶媒中で微粉砕を行う方法(特許文献4、5)が開発されている。これにより、粒径の小さい固体電解質を製造することができるようになっている。しかしながら、製造時間の短縮等、さらなる改善が要求されている。
特開2009−110920号公報 特開2010−140893号公報 国際公開第2014/010172号 特開2012−134133号公報 特開2013−20894号公報
本発明の課題は、粒径の小さい固体電解質を従来よりも短時間で製造できる方法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究の結果、原料の粉砕時に分散剤(極性溶媒)を添加するタイミングによって、分散剤の効果が大きく異なることを見出した。具体的に、分散剤の添加は、原料の粉砕開始前ではなく、粉砕の途中がよいことを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の固体電解質の製造方法が提供される。
1.1又は2以上の有機溶媒を含む一次液中で、硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕する固体電解質の製造方法であって、前記粉砕の途中に、前記一次液に極性溶媒を添加する、固体電解質の製造方法。
2.前記原料がハロゲン化リチウムを含む、1に記載の固体電解質の製造方法。
3.前記極性溶媒が前記一次液に混和する、1又は2に記載の固体電解質の製造方法。
4.前記極性溶媒がニトリル化合物である、1〜3のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
5.前記一次液が非極性溶媒を含む、1〜4のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
6.前記非極性溶媒が炭化水素系溶媒である、5に記載の固体電解質の製造方法。
7.前記一次液が極性溶媒を含む、1〜6のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
8.前記一次液が含む極性溶媒の量が、前記粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒の添加量より少ない、7に記載の固体電解質の製造方法。
9.粉砕開始時の前記一次液が含む極性溶媒の量が、前記原料の0.01〜5重量%である、7又は8に記載の固体電解質の製造方法。
10.粉砕開始時に前記一次液が含む極性溶媒と、前記粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒が同じである、7〜9のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
11.前記一次液中に粉砕媒体を混合する、1〜10のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
12.前記粉砕の途中に極性溶媒を一次液に添加する前に、前記一次液を反応系外へ除去しない、1〜11のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
13.粉末X線回折で測定した前記硫化リチウムの残存率が、粉砕前に対して0.1%以上70%以下であるときに、前記極性溶媒を添加する、1〜12のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
本発明によれば、粒径の小さい固体電解質を短時間に製造することができる。
また、従来のように粗固体電解質を合成した後に、別工程で分散剤を使用する必要がないため、製造効率がよい。
実施例で使用した製造装置の概略図である。 実施例1で得た硫化物ガラスの示差熱熱重量測定(DTA測定)結果である。 実施例1で得た結晶性固体電解質のX線回折(XRD)パターンである。 実施例2で得た硫化物ガラスのDTA測定結果である。 実施例2で得た結晶性固体電解質のXRDパターンである。 比較例1で得た硫化物ガラスのDTA測定結果である。 比較例2で得た硫化物ガラスのDTA測定結果である。 比較例3〜5で得た硫化物ガラスのDTA測定結果である。 実施例1,2及び比較例1〜3における、粉砕処理時間による硫化リチウム残存率の変化を示すグラフである。 比較例3〜5で得た結晶性固体電解質のXRDパターンである。 実施例1における、粉砕処理時間による各構造及びPに含まれるリン比率(モル%)の変化を示すグラフである。
本発明の固体電解質の製造方法は、1又は2以上の有機溶媒を含む一次液中で、硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕する工程を有する。そして、粉砕の途中に、一次液に極性溶媒を添加することを特徴とする。なお、粉砕の途中とは、粉砕処理開始後の所定時間経過後のある時点を意味し、極性溶媒を添加した後も粉砕処理を続行することを意味する。また、粉砕と同時に反応が進行してもよい。
硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕し、反応させる固体電解質の製造方法では、はじめに原料が所定の粒径以下まで粉砕されることが、反応効率向上のために必要と考えられる。原料が所定の粒径以下まで粉砕されることによって、リン(P)と硫黄(S)によりP a−(xは1〜3の整数であり、yは3〜11の整数であり、x<yである。aは3〜7の整数である。)で表される構造を形成する反応が促進されると推定される。
従来のように、粉砕処理開始時から一次液に極性溶媒を添加した場合、極性溶媒が原料の粉砕を阻害するため、固体電解質の製造時間が長くなる。従って、本発明では粉砕工程の途中で極性溶媒を添加する。
また、本発明では粉砕の途中であって極性溶媒を一次液に添加する前に、一次液を反応系外へ除去する必要がない。即ち、従来のように粗固体電解質の合成した後に、別工程で分散剤を使用する必要がないため、製造効率がよい。
本発明の製造方法で使用する一次液(基礎溶媒)は、1又は2以上の有機溶媒を含む。一次液は非極性溶媒、極性溶媒又はこれらの混合溶媒でもよい。一次液は非極性溶媒、又は、非極性溶媒を主成分とする溶媒、例えば、一次液の95重量%以上が非極性溶媒であることが好ましい。
非極性溶媒としては、炭化水素系溶媒が好ましい。炭化水素系溶媒としては、飽和炭化水素、不飽和炭化水素又は芳香族炭化水素が使用できる。
飽和炭化水素としては、ヘキサン、ペンタン、2−エチルヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等が挙げられる。
不飽和炭化水素としては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、デカリン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。
これらのうち、特にトルエン、キシレンが好ましい。
炭化水素系溶媒は、あらかじめ脱水されていることが好ましい。具体的には、水分含有量として100重量ppm以下が好ましく、特に30重量ppm以下であることが好ましい。
原料である硫化リチウムは、特に制限ないが、高純度のものが好ましい。
硫化リチウムは、例えば、特開平7−330312号公報、特開平9−283156号公報、特開2010−163356号公報、特開2011−84438号公報に記載の方法により製造することができる。例として、特開2010−163356号公報に記載の硫化リチウムの製法は、炭化水素系有機溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを70℃〜300℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成するものである。また、特開2011−84438号公報に記載の製法は、水溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを10℃〜100℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成するものである。
硫化リチウムは、好ましくは、硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が2.0重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下であり、かつN−メチルアミノ酪酸リチウムの含有量が0.15重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が2.0重量%以下であると、得られる固体電解質は、ガラス状電解質(完全非晶質)となる。即ち、硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が2.0重量%を超えると、得られる電解質は、最初から結晶化物の恐れがあり、この結晶化物のイオン伝導度は低い。
特開平7−330312号公報及び特開平9−283156号公報に記載の硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩等を含むため、精製することが好ましい。
一方、特開2010−163356号公報に記載の硫化リチウムの製法で製造した硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩等の含有量が非常に少ないため、精製せずに固体電解質(硫化物ガラス)の製造に用いてもよい。
好ましい精製法としては、例えば、国際公開第2005/40039号に記載された精製法等が挙げられる。具体的には、上記のようにして得られた硫化リチウムを、有機溶媒を用い、100℃以上の温度で洗浄する。
五硫化二リン(P)は、特に限定なく使用することができる。純度が高いものが好ましい。具体的には90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは99%以上である。なお、五硫化二リンの純度は、31P−NMRを用いて測定することができる。
本発明では、硫化リチウム及び五硫化二リンの他に、アルカリ金属元素及び/又はハロゲン元素を含む化合物を加えてもよい。
上記アルカリ金属元素は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)及びフランシウム(Fr)から選択される1以上が挙げられ、好ましくはリチウム及びナトリウムから選択される1以上であり、より好ましくはリチウムである。
上記ハロゲン元素は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)から選択される1種であることが好ましく、Cl、Br又はIであることがより好ましく、特に、Br又はIであることが好ましい。
アルカリ金属元素及び/又はハロゲン元素を含む化合物は、具体的には、LiF、LiCl、LiBr、LiI、BCl、BBr、BI、AlF、AlBr、AlI、AlCl、SiF、SiCl、SiCl、SiCl、SiBr、SiBrCl、SiBrCl、SiI、PF、PF、PCl、PCl、POCl、PBr、POBr、PI、PCl、P、SF、SF、SF、S10、SCl、SCl、SBr、GeF、GeCl、GeBr、GeI、GeF、GeCl、GeBr、GeI、AsF、AsCl、AsBr、AsI、AsF、SeF、SeF、SeCl、SeCl、SeBr、SeBr、SnF、SnCl、SnBr、SnI、SnF、SnCl、SnBr、SnI、SbF、SbCl、SbBr、SbI、SbF、SbCl、PbF、PbCl、PbF、PbCl、PbBr、PbI、BiF、BiCl、BiBr、BiI、TeF、Te10、TeF、TeCl、TeCl、TeBr、TeBr、TeI、NaI、NaF、NaCl、NaBr等が挙げられる。好ましくは、LiCl、LiBr、LiI、PCl、PCl、PBr及びPBrであり、より好ましくは、LiCl、LiBr、LiI及びPBrである。
本発明の原料では、硫化リチウム及び五硫化二リンの他に、ハロゲン化リチウム(LiF、LiCl、LiBr、LiI等)を含むことが好ましい。特に好ましくは、LiBr又はLiIである。
原料における硫化リチウムと五硫化二リンの割合(LiS:P:モル比)は、通常60:40〜90:10、好ましくは68:32〜80:20、特に好ましくは73:27〜77:23である。
硫化リチウム、五硫化二リン、及び、アルカリ金属元素及び/又はハロゲン元素を含む化合物の合計に対する、硫化リチウムと五硫化二リンの合計の割合(モル%)は、50モル%以上であることが好ましく、55モル%以上でもよく、60モル%以上でもよく、70モル%以上でもよく、80モル%以上でもよく、85モル%以上でもよい。一方、99モル%以下が好ましく、98モル%以下でもよく、97モル%以下でもよく、96モル%以下でもよい。
硫化リチウム、五硫化二リン、及び、アルカリ金属元素及び/又はハロゲン元素を含む化合物の合計に対する、アルカリ金属元素及び/又はハロゲン元素を含む化合物の割合(モル%)は、1モル%以上が好ましく、2モル%以上でもよく、3モル%以上でもよく、4モル%以上でもよい。一方、50モル%以下が好ましく、45モル%以下でもよく、40モル%以下でもよく、30モル%以下でもよく、20モル%以下でもよく、15モル%以下でもよい。
本発明の製造方法で使用する極性溶媒は、一次液と混和するものが好ましい。原料や、合成により生じた固体電解質の凝集を防止するための分散剤として機能するものが好ましいからである。
極性溶媒としては、ニトリル化合物、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、エタノール、ブタノール等のアルコール類等が挙げられる。
本発明では、極性溶媒がR(CN)で表されるニトリル化合物であることが好ましい。式中、Rは、炭素数が1以上10以下のアルキル基、又は環形成炭素数が6以上18以下の芳香環を有する基である。nは、1又は2である。
上記ニトリル化合物としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、3−クロロプロピオニトリル、ベンゾニトリル、4−フルオロベンゾニトリル、ターシャリーブチロニトリル、イソブチロニトリル、シクロヘキシルニトリル、カプロニトリル、イソカプロニトリル、マロノニトリル、フマルニトリルが挙げられる。好ましくはプロピオニトリル、イソカプロニトリル、イソブチロニトリルである。
ニトリル化合物は、トルエンと共沸するため、乾燥時にトルエンとともに固体電解質から除去しやすいため好ましい。
本発明の固体電解質の製造方法では、上述した一次液中で、硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕する。粉砕する方法は、特に限定されない。本発明では、一次液中に粉砕媒体を混合し、撹拌することにより、原料を粉砕する方法が好ましい。
粉砕媒体としては、ボールミルのボールや、ビーズミルのビーズが挙げられる。粉砕媒体は、ジルコニウム製、強化アルミナ製、アルミナ製であることが好ましい。
粉砕方法としては、例えば、メカニカルミリング法(MM法)、有機溶媒中で原料を反応させるスラリー法等がある。また、特開2010−140893号公報に記載されているように、原料を含むスラリーを粉砕混合機(粉砕機)と温度保持槽(反応容器)との間で循環させてもよい。
粉砕混合機としては、例えば、回転ミル(転動ミル)、揺動ミル、振動ミル、ビーズミルを挙げることができる。原料を細かく粉砕できる点でビーズミルが好ましい。
一次液1kg当たりの原料の添加量は10g〜500gであることが好ましく、特に、50g〜250gであることが好ましい。
本発明の効果を阻害しない範囲において、一次液は粉砕開始時から極性溶媒を含んでいてもよい。例えば、装置の運転安定性確保などの観点からである。
粉砕開始時に一次液が極性溶媒を含む場合には、その極性溶媒の量は、粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒の添加量より少ないことが好ましい。例えば、粉砕開始時の一次液が含む極性溶媒の量は、原料の0.01〜5重量%であることが好ましく、さらに、0.01〜4重量%であることが好ましく、特に0.01〜3重量%であることが好ましい。
粉砕開始時に一次液が極性溶媒を含む場合には、その極性溶媒は、粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒と同じであってもよく、また、異なっていてもよい。本発明では、粉砕開始時に一次液が含む極性溶媒が、粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒と同じであることが好ましい。
本発明では、粉砕の途中で一次液に極性溶媒を添加する。極性溶媒を添加するタイミングは、粉砕方法や装置の規模等を考慮して、適宜、設定する必要があるが、例えば、粉砕混合機の負荷変動や原料の残存率等を観測することにより決定できる。
粉砕混合機の負荷は、例えば、装置の駆動電流値等で把握できる。粉砕開始から所定期間は、装置の負荷は安定しているか、又は若干低下していくが、ある時点から負荷が高くなり始める。本発明では、負荷が高くなり始める直前付近に極性溶媒を一次液に添加することが好ましい。
また、原料である硫化リチウムの粉末X線回折で測定した残存率が、粉砕前に対して0.1%以上70%以下であるときに極性溶媒を添加することが好ましい。さらに好ましくは1%以上50%以下であるときであり、最も好ましくは5%以上40%以下であるときである。
粉砕の途中で添加する極性溶媒の量は、原料の0.1〜50重量%であることが好ましく、さらに、0.5〜35重量%であることが好ましく、特に1〜20重量%であることが好ましい。なお、粉砕開始時に極性溶媒を一次液に添加した場合は、上記範囲は開始時に添加した量を含む値である。
本発明における粉砕及び反応処理の時間は、粉砕方法や装置の規模等を考慮して、適宜、設定する必要があるが、通常、1〜50時間程度である。本発明では、粉砕処理の途中に極性溶媒を添加することにより、処理時間を短縮できる。なお、原料である硫化リチウムの粉末X線回折で測定した残存率が0%に近付いた時が反応の終点とは限らない。P a−構造が変化するなど、原料消失後も種々の反応が進行することがある。したがって、原料の消失後も粉砕処理を継続することがある。
また、処理時間をT時間とした場合、極性溶媒を添加するタイミングは、例えば、0.1T〜0.25T程度が好ましい。
処理温度は、好ましくは20℃以上90℃以下、より好ましくは20℃以上80℃以下である。
本発明では、一次液に極性溶媒を添加する前に、一次液を系外に除去しないことが好ましい。例えば、熱を加えて乾燥をし、粉砕した材料を粉末として取り出すなどの処理を行わないことが好ましい。製造効率が悪く、また、例えば、反応に寄与する物質が一次液中に存在している場合には、反応が完結せずイオン伝導度等の特性が不十分となる可能性がある。
粉砕及び反応後、回収したスラリーから一次液及び極性溶媒を除去することにより、固体電解質(硫化物ガラス)が回収できる。必要に応じて、硫化物ガラスを熱処理することにより、結晶性の硫化物固体電解質(硫化物ガラスセラミック)が得られる。
熱処理温度は、例えば、硫化物ガラスの発熱ピークを示差熱熱重量測定法で測定することにより決定することができる。通常、160〜350℃である。
加熱時間は、0.005分以上、10時間以下が好ましい。さらに好ましくは、0.005分以上、4時間以下であり、特に好ましくは、1分以上、3時間以下である。
昇温方法については特に指定がない。所定温度までゆっくり昇温してもよいし、急速に加熱してもよい。
加熱は、露点−40℃以下の環境下で行うことが好ましく、より好ましくは露点−60℃以下の環境下で行うことが好ましい。加熱時の気圧は、常圧であってもよく、減圧下であってもよい。雰囲気は、空気中であってもよく、不活性雰囲気下であってもよい。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
なお、評価方法は以下のとおりである。
(1)示差熱熱重量測定(DTA測定)
乾燥窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minで20〜600℃で実施した。示差熱熱重量測定装置(メトラートレド社製TGA/DSC1)を使用し、試料である硫化物ガラスを約20mgで測定した。測定で初めに現れる発熱ピークの温度をTc1とした。発熱ピークが2つ以上観測された場合、Tc1の次に現れる発熱ピークの温度をTc2とした。
(2)50%の粒子の体積基準粒子径D50
乾燥空気雰囲気下、測定対象の粉末又はスラリーをレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置を用い、下記の条件にて測定し、D50を算出した。
・装置:HORIBA製レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA―950V2モデルLA―950W2)
・ソフト:LA―950V2 Wet
・サンプル量:透過率が下記範囲内になる量を投入した。
赤色光透過率(R)上限/下限T%:80/90
青色光透過率(B)上限/下限T%:70/90
・サンプル屈折率:2.16(LiSの値を使用)
・分散媒:Tol/t―BuOH=94/6(wt%)、約35−55ml/測定
・分散媒屈折率:1.49(Tol/t―BuOH比から算出)
・循環速度: 1〜2L/min
・超音波処理:設定強度2(30W 7段階設定)で1min
・測定レンジ:0.01〜1000μm
(3)粉末X線回折測定(XRD測定)及び硫化リチウム残存率
測定装置にスペクトリス社製、Xpert Proを使用し、Cuα線(λ=1.5418Å)を用いてLiSの残存率を算出した。
XRDの測定角2θは10〜60°とし、試料台はX線回折測定用ホルダを用いカプトンフィルムで密閉し嫌気下で測定した。
残存率は、ミル運転開始前の原料混合試料に対するLiS結晶ピーク(27.0°、31.3°、44.8°、53.1°)の高さの比より算出した。ピークがその他原料や析出した結晶と重複する場合は計算対象から除外した。
(4)残留溶媒量(トルエン及びイソブチロニトリル)
ガスクロマトグラフを使用し、以下の手順に従い行った。
試料約0.1gをガラス容器に精秤し、10mlのメタノールを加え、試料を分解及び溶解させた。標準試料としてトルエンのメタノール溶液及びイソブチロニトリルのメタノール溶液を用い、標準試料とリテンションタイムが一致するピークをトルエン及びイソブチロニトリルのピークとし、ピーク面積から絶対検量線法で定量した。
ガスクロマトグラフは、Agilent社製の6890型又は島津社製GC2010型を用いた。検出器には水素炎イオン化型検出器を用いた。測定カラムとして、Agilent社製、HP−1(長さ60m、内径0.32mm、膜厚:5.0μm)を用いた。測定試料を1μl注入し、移動相にヘリウムを用い、線速30cm/sec、カラムオーブン温度40℃で5分保持の後10℃/分で昇温し230℃5分保持で測定した。
・ガスクロマトグラフ測定条件例
(I)試料の前処理
試料0.1gを精秤しバイアル瓶に入れる。バイアル瓶にメタノールを10ml入れ、試料を完全に分解し溶解させる。この液を測定液とする。
(II)検量線用標準液
ア.トルエン、ジブチルエーテルそれぞれ0.25g秤量し、メタノール25mlで定容する。これをA液とする(10000μg/ml相当)。
イ.A液を2.5mlホールピペットで採取し、10mlメスフラスコに入れ、メタノールで定容する。これをB液とする(2500μg/ml相当)。
ウ.B液を4mlホールピペットで採取し、10mlメスフラスコに入れ、メタノールで定容する。これをC液とする(1000μg/ml相当)。
エ.C液を2.5mlホールピペットで採取し、10mlメスフラスコに入れ、メタノールで定容する。これをD液とする(250μg/ml相当)。
オ.D液を1mlホールピペットで採取し、10mlメスフラスコに入れ、メタノールで定容する。これをE液とする(25μg/ml相当)。
カ.E液を1mlホールピペットで採取し、10mlメスフラスコに入れ、メタノールで定容する。これをF液とする(2.5μg/ml相当)。
キ.B−F液それぞれをGC用バイアル瓶に約1.5ml入れ、蓋をかぶせ、クリンパーで止める。オートサンプラーにセットしGC測定する。
使用機種 アジレント:GC6890又はGC7890
島津:GC2010
(スプリットスプリットレス注入口とFID検出器を備えるもの)
カラム:HP−1(60m×0.32mm、膜厚:5.0μm)
カラム温度:40℃で5分保持の後10℃/minで昇温し230℃5分保持で測定
注入口温度:230℃
検出器温度:250℃(FID)
注入量:1.0μl
線速:30cm/sec コンスタントフロー He
スプリット:30
製造例1
[硫化リチウム(LiS)の製造]
硫化リチウムの製造及び精製は、下記のように行った。
非水溶性媒体としてトルエン(住友商事株式会社製)を脱水処理し、カールフィッシャー水分計にて測定し水分量が100ppmとなったもの303.8kgを窒素気流下で500Lステンレス製反応釜に加え、続いて無水水酸化リチウム33.8kg(本荘ケミカル株式会社製)を投入し、ツインスター撹拌翼131rpmで撹拌しながら、95℃に保持した。
スラリー中に硫化水素(住友精化株式会社製)を100L/分の供給速度で吹き込みながら104℃まで昇温した。反応釜からは、水とトルエンの共沸ガスが連続的に排出された。この共沸ガスを、系外のコンデンサで凝縮させることにより脱水した。この間、留出するトルエンと同量のトルエンを連続的に供給し、反応液レベルを一定に保持した。
凝縮液中の水分量は徐々に減少し、硫化水素導入後24時間で水の留出は認められなくなった。なお、反応の間は、トルエン中に固体が分散して撹拌された状態であり、トルエンから分層した水分は無かった。
この後、硫化水素を窒素に切り替え100L/分で1時間流通した。
得られた固形分をろ過及び乾燥して、白色粉末である硫化リチウムを得た。
得られた硫化リチウムについて、滴定分析(塩酸滴定)及びイオンクロマト分析を実施し、また、反応後のトルエンについてガスクロ分析等を行った。その結果、硫化リチウムの純度は97.9重量%であった。硫化リチウムは不純物として、水酸化リチウム0.4重量%、炭酸リチウム0.9重量%、亜硫酸リチウム等の各硫黄酸化物の総含有量0.5重量%、トルエン0.2重量%を含んでいた。
また、X線回折測定したところ、硫化リチウムの結晶パターン以外のピークが検出されないことを確認した。
さらに、硫化リチウムの比表面積を窒素ガスによるBET法で、AUTOSORB6を用いて測定した結果、16.8m/gであった。
実施例1
図1に示す製造装置を用いた。装置1では、粉砕混合機10と温度保持槽(反応槽)20が連結管50,52で連結してある。粉砕混合機10と温度保持槽20で原料を粉砕し反応させる間、ポンプ54により、原料と溶媒を含む懸濁液(スラリー)は連結管50,52を通って、粉砕混合機10と温度保持槽20の間を循環する。ヒーター30には温水(HW)が入り排出される(RHW)。ヒーター30により粉砕混合機10内の温度を保ちながら、原料を粉砕しつつ反応させて固体電解質を合成する。オイルバス40により温度保持槽20内の温度を保ちながら、原料を溶媒中で反応させて固体電解質を合成する。温度保持槽20内の温度は温度計(Th)で測定する。このとき、撹拌翼24をモータ(M)により回転させて反応系を撹拌し、スラリーが沈殿しないようにする。冷却管26には冷却水(CW)が入り排出される(RCW)。冷却管26は、容器内22の気化した溶媒を冷却して液化し、容器内22に戻す。粉砕混合機10に送り込まれるスラリーの温度は、粉砕混合機10前の第2の連結管に設けられた温度計(Th)で測定する。
粉砕混合機として、アシザワ・ファインテック社製スターミル(LME4)を用い、0.5mmφジルコニアボール9.97kgを仕込んだ。温度保持槽として、10Lの撹拌機付SUS容器を使用した。製造は窒素雰囲気下にて行った。
出発原料として、製造例1で製造した硫化リチウム259.4g(63.75モル%)、五硫化二リン403.7g(21.25モル%)及び臭化リチウム111.2g(15.00モル%)を使用した。原料に脱水トルエン9.97kg及び脱水イソブチロニトリル7.7g(1重量%)を加えた懸濁液を温度保持槽に充填した。
400mL/分の流量でポンプを駆動させ、粉砕及び反応を開始した。懸濁液を温度保持槽とミル内とを循環させた。ミル本体は、液温が60℃に保持できるよう、外部循環により温水を通水し、周速12m/sの条件で運転した。
8時間経過後、脱水イソブチロニトリル38.5g(5重量%)を添加し、更に30時間運転した。スラリーを抜出し上澄みを除去、乾燥し白色の硫化物ガラス粉末を得た。
上記製造中、粉砕開始から所定時間経過後の試料を採取し、硫化リチウム残存率を測定した。結果を表1に示す。
得られた硫化物ガラスについて、DTA測定を行った。DTA測定結果を図2に示す。Tc1は242℃であった。
また、50%の粒子の体積基準粒子径D50を測定した結果、4.8μmであった。
硫化物ガラス粉末を203℃で120分間、真空下で熱処理して、結晶性の硫化物固体電解質粉末を得た。
得られた結晶性固体電解質粉末について、XRD測定を行った。XRDパターンを図3に示す。
イオン伝導度は、3.5×10−3S/cmであった。
また、残留溶媒量はトルエンが0.2重量%、イソブチロニトリルが0.4重量%であった。
実施例2
製造例1で製造した硫化リチウム359.8g(63.75モル%)と五硫化二リン580.2g(21.25モル%)、臭化リチウム160.0g(15モル%)に、脱水トルエン14.2kg、脱水イソブチロニトリル10.8g(1重量%)を加えた懸濁液を温度保持槽に充填した他は、実施例1と同様にして粉砕及び反応を開始した。
7時間経過後、脱水イソブチロニトリル99.3g(9重量%)を添加し、更に47時間運転した。スラリーを抜出し上澄みを除去、乾燥し白色の硫化物ガラス粉末を得た。
上記製造中、粉砕開始から所定時間経過後の試料を採取し、硫化リチウム残存率を測定した。結果を表2に示す。なお、実施例1は総原料仕込量770gである一方、実施例2は総原料仕込量が1100gである。両者の比較のため、測定された残存率(X)に0.7(770/1100)を乗じた値(X×0.7:以下、換算値という。)を表2に示す。
得られた硫化物ガラスのDTA測定結果を図4に示す。Tc1は142℃、Tc2は264℃であった。また、50%の粒子の体積基準粒子径D50は3.7μmであった。
硫化物ガラス粉末を205℃で120分間、真空下で熱処理して、結晶性の硫化物固体電解質粉末を得た。
得られた結晶性固体電解質粉末のXRDパターンを図5に示す。
イオン伝導度は、3.2×10−3S/cmであった。
また、残留溶媒量はトルエンが0.1重量%、イソブチロニトリルが0.5重量%であった。
比較例1
脱水イソブチロニトリルの添加量を23.1g(3重量%)にした他は、実施例1と同様にして粉砕及び反応を開始した。
処理開始後、脱水イソブチロニトリルを追加することなく、30時間運転した。スラリーを抜出し上澄みを除去、乾燥し白色の硫化物ガラス粉末を得た。
上記製造中、粉砕開始から所定時間経過後の試料を採取し、硫化リチウム残存率を測定した。結果を表3に示す。
得られた硫化物ガラスのDTA測定結果を図6に示す。Tc1は156℃、Tc2は240℃であった。また、50%の粒子の体積基準粒子径D50は、5.6μmであった。
硫化物ガラス粉末を205℃で120分間、真空下で熱処理して、結晶性の硫化物固体電解質粉末を得た。
比較例2
脱水イソブチロニトリルの添加量を38.5g(5重量%)にした他は、実施例1と同様にして粉砕及び反応を開始した。
処理開始後、脱水イソブチロニトリルを追加することなく、35時間運転した。スラリーを抜出し上澄みを除去、乾燥し白色の硫化物ガラス粉末を得た。
上記製造中、粉砕開始から所定時間経過後の試料を採取し、硫化リチウム残存率を測定した。結果を表4に示す。
得られた硫化物ガラスのDTA測定結果を図7に示す。Tc1は151℃、Tc2は240℃であった。また、50%の粒子の体積基準粒子径D50は、4.8μmであった。
硫化物ガラス粉末を205℃で120分間、真空下で熱処理して、結晶性の硫化物固体電解質粉末を得た。
比較例3
製造例1で製造した硫化リチウム118.5g(63.75モル%)、五硫化二リン183.4g(21.25モル%)、及びLiBr50.5g(15モル%)と、直径20mmのジルコニア製ボール18.7kgを、窒素雰囲気下にて振動ミル(中央化工機社製:型番MD−3)SUS製ポットに入れ、完全密閉した。振動ミルにて、振動数50Hz、48時間運転し、硫化物ガラスを合成した。
得られた硫化物ガラスのD50は74.1μmであった。また、DTA測定の結果、Tc1は206℃、Tc2は246℃であった。DTA測定結果を図8に示す。
硫化物ガラスを乾燥した後、140℃で120分間熱処理して結晶性の硫化物固体電解質を得た。結晶性固体電解質のXRDパターンを図10に示す。
実施例1,2及び比較例1〜3について、粉砕処理時間による硫化リチウム残存率の変化を図9に示す。本図から、イソブチロニトリルを途中添加した実施例では、硫化リチウムが短時間で消失していることが確認できる。なお、実施例2の硫化リチウム残存率は換算値である。
比較例4
比較例3の硫化物ガラスを粉砕した。粉砕混合機として、アシザワ・ファインテック社製スターミル(LMZ015)を用い、0.5mmφジルコニアボール456gを仕込んだ。温度保持槽として、攪拌機付2Lガラス製フラスコを使用した。2Lガラス製フラスコに比較例3の硫化物ガラス110gを仕込み、脱水トルエン930mL入れ、400mL/分の流速でポンプを駆動し、30分粉砕した。
粉砕処理後の硫化物ガラスのD50は10.0μmであった。また、DTA測定の結果、Tc1は199℃、Tc2は247℃であった。DTA測定結果を図8に示す。
硫化物ガラスを乾燥した後、140℃で120分間熱処理して結晶性の硫化物固体電解質を得た。結晶性固体電解質のXRDパターンを図10に示す。
比較例5
比較例4における30分間の粉砕処理後、イソブチロニトリルを5重量%添加して、更に6時間粉砕処理を行った。
粉砕処理後の硫化物ガラスのD50は3.8μmであった。また、DTA測定の結果、Tc1は155℃、Tc2は240℃であった。DTA測定結果を図8に示す。
硫化物ガラスを乾燥した後、140℃で120分間熱処理して結晶性の硫化物固体電解質を得た。結晶性固体電解質のXRDパターンを図10に示す。2θ=17.67、18.39、26.73degに回折ピークが観測され、Tc1以下の温度で熱処理しているにもかかわらず、低イオン伝導相(リージョンIII)が生じていることが分かった。イオン伝導度は1.1×10−3S/cmであった。
図8から、硫化物ガラス(粗固体電解質)の製造後にイソブチロニトリルを添加し粉砕処理した比較例5では、粉砕処理前の硫化物ガラス(比較例3)及びトルエンのみで処理したもの(比較例4)と比べて、発熱ピークの位置が大きく異なることが確認できる。従って、粉砕処理により硫化物ガラスの性質が変化している可能性がある。
[評価例]
実施例1において、製造中、粉砕開始から所定時間(4,7,14,30時間)経過後の試料を採取した。各試料について、31P−NMR測定し、試料に含まれるリンの状態を評価した。図11は、試料に含まれるリン全体に対する、各構造(PS 3−構造、P 4−構造及びP 4−構造)及びP(原料)に含まれるリンの比率(モル%)を示すグラフである。本図から、14時間及び30時間におけるリン比率がほぼ同じであることが確認できる。
なお、31P−NMR測定は以下のとおり実施した。
粉末試料約100mgをNMR試料管へ充填し、下記の装置及び条件にて31P−NMRスペクトルを測定し、スペクトルから硫化物固体電解質に含まれるリンのうち各P a−構造に含まれるリンの比率(リン比率、モル%)を測定した。なお、本測定を行う前に、粉末試料を別途XRD測定することにより、Pの有無を確認した。
装置:ECZ400R装置(株式会社JEOL RESONANCE製)
観測核:31
観測周波数:161.944MHz
測定温度:室温
パルス系列:シングルパルス
無しの固体電解質 90°パルスを使用。
有りの固体電解質 45°パルスを使用
90°パルス幅:3.8μ
FID測定後、次のパルス印加までの待ち時間:
60s(P無し)
1500s(P有り)
マジックアングル回転の回転数:
12kHz(P無し)
15kHz(P有り)
積算回数:
64回(P無し)
32回(P有り)
測定範囲:
250ppm〜−150ppm(P無し)
350ppm〜−250ppm(P有り)
31P−NMRスペクトルの測定において、化学シフトは、外部基準として(NHHPO(化学シフト1.33ppm)を用いることで得た。
本発明の製造方法で得られる固体電解質は、リチウムイオン電池の構成材料、例えば、正極、負極、電解質層等に使用できる。リチウムイオン電池は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に使用できる。
1 装置
10 粉砕混合機
20 温度保持槽
22 容器
24 撹拌翼
26 冷却管
30 ヒーター
40 オイルバス
50 連結管
52 連結管
54 ポンプ

Claims (13)

  1. 1又は2以上の有機溶媒を含む一次液中で、硫化リチウムと硫化リンを含む原料を粉砕する固体電解質の製造方法であって、
    前記粉砕の途中に、前記一次液に極性溶媒を添加する、固体電解質の製造方法。
  2. 前記原料がハロゲン化リチウムを含む、請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  3. 前記極性溶媒が前記一次液に混和する、請求項1又は2に記載の固体電解質の製造方法。
  4. 前記極性溶媒がニトリル化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  5. 前記一次液が非極性溶媒を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  6. 前記非極性溶媒が炭化水素系溶媒である、請求項5に記載の固体電解質の製造方法。
  7. 前記一次液が極性溶媒を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  8. 前記一次液が含む極性溶媒の量が、前記粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒の添加量より少ない、請求項7に記載の固体電解質の製造方法。
  9. 粉砕開始時の前記一次液が含む極性溶媒の量が、前記原料の0.01〜5重量%である、請求項7又は8に記載の固体電解質の製造方法。
  10. 粉砕開始時に前記一次液が含む極性溶媒と、前記粉砕の途中に一次液に添加する極性溶媒が同じである、請求項7〜9のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  11. 前記一次液中に粉砕媒体を混合する、請求項1〜10のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  12. 前記粉砕の途中に極性溶媒を一次液に添加する前に、前記一次液を反応系外へ除去しない、請求項1〜11のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
  13. 粉末X線回折で測定した前記硫化リチウムの残存率が、粉砕前に対して0.1%以上70%以下であるときに、前記極性溶媒を添加する、請求項1〜12のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
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