JP2017190213A - 印刷装置および印刷装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷処理時の送り動作における印刷媒体のテンションを安定させることができる。【解決手段】ロール体Rから印刷媒体Aが送られる方向に、ロール体Rを回転駆動するロール駆動部38と、送りローラー31を駆動する送り駆動部36と、送り駆動部38およびロール駆動部36を制御し、印刷媒体Aにテンションを付加しつつ印刷媒体Aを送る送り動作を複数回行うコントローラー13と、を備え、コントローラー13は、n(n≧2)回目の送り動作時の目標テンションを、複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を制御し、印刷処理の前に、送り動作を1回以上行う疑似送りステップを実行する。【選択図】図1
Description
印刷媒体に印刷を行う印刷装置および印刷装置の制御方法に関するものである。
従来、印刷装置として、印刷媒体(媒体)が巻かれたロール体を保持する一対の回転ホルダーと、ロール体から印刷媒体を引き出して送る駆動ローラーと、ロール体から印刷媒体が送られる方向に、回転ホルダーを介してロール体を回転駆動するロールモーターと、駆動ローラーを駆動する送りモーターと、を備え、ロールモーターおよび送りモーターを制御して、印刷媒体を送る送り動作を行うものが知られている(特許文献1参照)。この印刷装置では、印刷処理中に、送り動作(改行送り動作)を間欠的に複数回行うが、このとき、n回目の送り動作の目標テンションを、(n−1)回目以前の回の送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を制御している。すなわち、既に行った送り動作時のテンションを検出し、これをフィードバックして、次の送り動作を制御する構成となっている(テンションフィードバック制御)。
しかしながら、このような構成では、図5に示すように、ある程度の回数送り動作を行った後の送り動作であれば、テンションフィードバック制御の影響で、印刷媒体のテンションが安定するが、最初の数回の送り動作では、印刷媒体のテンションが安定しなかった。特に、印刷媒体の重量が重い場合には、この影響が顕著に表れ、その結果、送り動作1回当たりの印刷媒体の送り距離が安定せず、印刷結果が安定しないという問題が生じた。例えば、印刷処理の最初とそれ以外とで印刷結果に差が生じてしまい、安定した印刷処理を行うことができなかった。
本発明は、このような問題に鑑み、印刷処理時の送り動作における印刷媒体のテンションを安定させることができる印刷装置および印刷装置の制御方法を提供することを課題としている。
本発明の印刷装置は、印刷媒体が巻かれたロール体を保持する保持部と、ロール体から印刷媒体を引き出して送る送り部と、送り部により送られる印刷媒体に印刷を行う印刷部と、ロール体から印刷媒体が送られる方向に、保持部を介してロール体を回転駆動するロール駆動部と、送り部を駆動する送り駆動部と、送り駆動部およびロール駆動部を制御し、印刷媒体にテンションを付加しつつ印刷媒体を送る送り動作を複数回行う送り制御部と、を備え、送り制御部は、n(n≧2)回目の送り動作時の目標テンションを、複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を制御し、印刷部による印刷動作と送り動作とを交互に行う印刷処理の前に、送り動作を1回以上行う疑似送りステップを実行することを特徴とする。
本発明の印刷装置の制御方法は、印刷媒体が巻かれたロール体を保持する保持部と、ロール体から印刷媒体を引き出して送る送り部と、送り部により送られる印刷媒体に印刷を行う印刷部と、ロール体から印刷媒体が送られる方向に、保持部を介してロール体を回転駆動するロール駆動部と、送り部を駆動する送り駆動部と、を備え、送り駆動部およびロール駆動部を制御し、印刷媒体にテンションを付加しつつ印刷媒体を送る送り動作を複数回行う印刷装置の制御方法であって、n(n≧2)回目の送り動作時の目標テンションを、複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を制御し、印刷部による印刷動作と送り動作とを交互に行う印刷処理の前に、送り動作を1回以上行う疑似送りステップを実行することを特徴とする。
これらの構成によれば、最初の1回以上の送り動作を、印刷処理の前に実行する構成であるため、図8に示すように、テンションフィードバック制御によって、送り動作時の印刷媒体のテンションが安定する状態になってから、印刷処理を行うことができる。すなわち、印刷処理の前に、フィードバック用の送り動作を1回以上行い、これをフィードバックして、印刷処理時の送り動作を行う構成であるため、印刷処理時の送り動作における印刷媒体のテンションを安定させることができ、印刷処理を安定して行うことができる。
上記の印刷装置において、印刷処理での送り動作の送り速度で、疑似送りステップでの送り動作を行うことが好ましい。
また、印刷処理での送り動作の送り距離で、疑似送りステップでの送り動作を行うことが好ましい。
これらの構成によれば、印刷処理での送り動作時に合わせた送り速度や送り距離で、疑似送りステップでの送り動作を実行するため、印刷処理での送り動作に極力近い形で、疑似送りステップでの送り動作を行うことができる。これによって、印刷処理での送り動作と同様の検出テンションを得ることができ、テンションフィードバック制御の精度を向上させることができる。
一方、送り制御部は、印刷処理の前に、印刷媒体のページ先端を印刷部まで移動する頭出しステップを実行し、疑似送りステップは、頭出しステップ中に実行することが好ましい。
この構成によれば、頭出しステップ中に、疑似送りステップを実行するため、印刷処理の直前に疑似送りステップを実行することができる。そのため、印刷処理での送り動作に近い状態で、疑似送りステップでの送り動作を行うことができる。よって、テンションフィードバック制御の精度をより向上させることができる。
また、疑似送りステップは、印刷処理の実行開始時の所定時間前以内に実行することが好ましい。
この構成によれば、印刷処理での送り動作に近い状態で、疑似送りステップでの送り動作を行うことができる。よって、テンションフィードバック制御の精度を向上させることができる。
さらに、疑似送りステップにおける1回以上の送り動作は、送り動作間で、印刷動作に対応する時間的間隔を空けずに実行することが好ましい。
この構成によれば、印刷動作に対応する時間的間隔を空けずに、疑似送りステップでの1回以上の送り動作を行う構成であるため、タクトタイムを向上させることができる。
また、疑似送りステップは、印刷ジョブ毎に実行することが好ましい。
この構成によれば、各印刷ジョブに基づく各印刷処理を安定して行うことができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る印刷装置および印刷装置の制御方法について説明する。実施形態では、本発明の印刷装置および印刷装置の制御方法を適用した大判プリンターを例示する。この大判プリンター(印刷装置)は、ロール体から大判の印刷媒体(媒体)を引き出して送りつつ、送られていく大判の印刷媒体に対してインクジェット方式で印刷を行うものである。特に、本大判プリンターは、フィードバック制御によって複数回の送り動作を行う構成において、印刷処理の前に、フィードバック用の送り動作を数回行うことで、印刷処理での送り動作を安定される構成を有するものである。なお、本大判プリンターにセットされるロール体は、長尺状の印刷媒体を、円筒状のコアに対しロール状に巻き付けたものである。また、印刷媒体は、記録用紙、フィルム、布等である。
図1および図2に示すように、大判プリンター1は、印刷媒体Aを紙送り方向に送る媒体送り機構11と、媒体送り機構11により送られていく印刷媒体Aに対し印刷を行う印刷機構12(印刷部)と、これらを制御するコントローラー13(送り制御部)と、を備える。本大判プリンター1は、媒体送り機構11による送り動作と、印刷機構12による印刷動作と、を交互に繰り返すことで、印刷媒体Aに対しシリアル印刷方式で印刷を行うものである。
印刷機構12は、後述の送りローラー31によって送られる印刷媒体Aに対し印刷を行うものであり、印刷ヘッド21と、印刷ヘッド21を搭載するキャリッジ22と、キャリッジ22を介して印刷ヘッド21を往復動する往復動機構23と、印刷ヘッド21に対峙するプラテン24と、を備える。
印刷ヘッド21は、媒体送り機構11による印刷媒体Aの紙送り方向に延在したノズル列(図示省略)を有し、当該ノズル列の複数の吐出ノズルからインクジェット方式でインクを吐出する。一方、往復動機構23は、紙送り方向に対する交差方向に印刷ヘッド21を往復動する。そして、印刷機構12は、往復動機構23により、印刷ヘッド21を往動もしくは復動しながら、当該印刷ヘッド21を駆動することで、印刷媒体Aに対する印刷動作を行う。
一方、プラテン24には、上下に貫通する吸引孔26が複数形成される。また、プラテン24の下方には、吸引ファン27が設けられる。そして、吸引ファン27が作動することで、吸引孔26内を負圧にし、プラテン24上の印刷媒体Aを吸引保持する。本実施形態では、印刷媒体Aがプラテン24上に吸引保持された状態で、当該印刷媒体Aに対し印刷動作が行われる。
媒体送り機構11は、印刷媒体Aが巻かれた上記ロール体Rを保持するロール保持部32(保持部)と、印刷媒体Aをロール体Rから引き出しつつ送る送りローラー31(送り部)と、を備える。また、媒体送り機構11は、ロール体Rを回転駆動するロール駆動部38と、送りローラー31を駆動する送りローラー駆動部36(送り駆動部)と、を備える。
送りローラー31は、駆動ローラー31aと従動ローラー31bとから成るニップローラーで構成される。すなわち、送りローラー31の駆動ローラー31aおよび従動ローラー31bは、印刷媒体Aを相互間で挟持しつつ回転送りする。
送りローラー駆動部36は、動力源となる送りモーター41と、送りモーター41の動力を送りローラー31に伝達する送りギア列42と、送りローラー31の回転位置および回転方向を検出する送り回転検出部43と、を備える。送りモーター41は、例えば、DCモーターである。また、送りギア列42は、駆動ローラー31aに設けられた送り入力ギア31cに接続される。そして、送りモーター41からの動力が、送りギア列42を介して、当該送り入力ギア31cに伝達されることにより、駆動ローラー31aが回転し、それに伴って、従動ローラー31bが回転する。このように、送りモーター41の動力によって、送りローラー31が回転駆動する。
送り回転検出部43は、駆動ローラー31aの回転位置および回転方向を検出する。具体的には、送り回転検出部43は、送りモーター41の出力軸に設けられた円盤状スケールと、フォトインターラプターとを備えたロータリーエンコーダーにより構成される。すなわち、送り回転検出部43は、送りモーター41の出力軸の回転位置および回転方向を検出することで、駆動ローラー31aの回転位置および回転方向を検出する。
ロール保持部32は、ロール体Rを保持する一対の回転ホルダー32aと、一対の回転ホルダー32aをそれぞれ回転自在に支持するホルダー支持部(図示省略)と、を備える。一対の回転ホルダー32aは、ロール体Rのコアの両端にそれぞれ挿入され、ロール体Rを両側から保持する。また、一対の回転ホルダー32aのうちの一方は、ロール駆動部38からの動力を受けるロール入力ギア32bを有する。
ロール駆動部38は、動力源となるロールモーター51と、ロールモーター51の動力を回転ホルダー32aに伝達するロールギア列52と、ロール体Rの回転位置および回転方向を検出するロール回転検出部53と、を備える。ロールモーター51は、例えば、DCモーターである。また、ロールギア列52は、ロール体Rを保持する回転ホルダー32aのロール入力ギア32bに接続される。そして、ロールモーター51からの動力が、ロールギア列52を介して、当該ロール入力ギア32bに伝達されることにより、ロール入力ギア32bが設けられた回転ホルダー32aが回転し、これに保持されたロール体Rが回転する。このように、ロールモーター51の動力によって、回転ホルダー32aを介して、ロール体Rが回転駆動する。
また、ロールモーター51は、正逆転駆動可能に構成され、ロール体Rを繰出し方向および巻戻し方向に回転駆動可能に構成される。本実施形態では、ロールモーター51を正転駆動することで、ロール体Rを繰出し方向に回転駆動し、ロールモーター51を逆転駆動することで、ロール体Rを巻戻し方向に回転駆動する。繰出し方向は、ロール体Rから印刷媒体Aが送られる(繰り出される)回転方向である。一方、巻戻し方向は、印刷媒体Aをロール体Rに巻き戻す回転方向である。印刷媒体Aの送り動作では、ロール体Rを繰出し方向に回転駆動して、送りローラー31による紙送りを補助する。
ロール回転検出部53は、ロール体Rの回転位置および回転方向を検出する。具体的には、ロール回転検出部53は、ロールモーター51の出力軸に設けられた円盤状スケールと、フォトインターラプターとを備えたロータリーエンコーダーにより構成される。すなわち、ロール回転検出部53は、ロールモーター51の出力軸の回転位置および回転方向を検出することで、ロール体Rの回転位置および回転方向を検出する。
コントローラー13は、大判プリンター1の各部を統括制御する。具体的には、コントローラー13は、CPU(Central Processing Unit)71と、ROM(Read Only Memory)72と、RAM(Random Access Memory)73と、PROM(Programmable ROM)74と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)75と、モータードライバー76と、バス77と、を備える。また、コントローラー13には、送り回転検出部43およびロール回転検出部53からの各パルス信号が入力される。
以上のように構成された大判プリンター1では、印刷ジョブの実行命令を受けると、印刷機構12による印刷動作(主走査)と、媒体送り機構11によって、印刷機構12の印刷幅分だけ印刷媒体Aを送る送り動作である改行送り動作(副走査)と、を交互に繰り返し行うことで、印刷処理を行う。
次に図3を参照して、コントローラー13の機能構成について説明する。図3に示すように、コントローラー13は、主制御部81と、送りモーター制御部82と、ロールモーター制御部84と、を備える。これらの各機能部は、コントローラー13を構成するハードウェアと、ROM72などのメモリーに記憶されるソフトウェアとの協働によって実現される。
主制御部81は、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84に指令を与える。主制御部81は、送りモーター41およびロールモーター51をそれぞれ独立して駆動するように、または、送りモーター41およびロールモーター51を同期駆動するように、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84に指令を与えることが可能である。本実施形態では、印刷媒体Aを送る送り動作において、送りモーター41およびロールモーター51を同期駆動するように、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84に指令を与える。これによって、送りローラー31およびロール体Rを回転駆動し、ロール体Rと送りローラー31との間の印刷媒体Aに対しテンションを付加しつつ、印刷媒体Aを送る。
送りモーター制御部82は、モータードライバー76を介して、送りモーター41をPWM(Pulse Width Modulation)制御にて駆動制御する。送りモーター制御部82は、送り回転検出部43により検出された駆動ローラー31aの回転速度や回転位置に基づいて、PID制御したデューティ値を、モータードライバー76に出力する。すなわち、送りモーター制御部82は、送りモーター41をPID制御によって制御することで、送りローラー31を指定の回転速度および回転距離で駆動させ、印刷媒体Aを送る。
ロールモーター制御部84は、モータードライバー76を介してロールモーター51をPWM制御にて駆動制御する。ロールモーター制御部84は、送り動作を行うとき、ロールモーター51を正転駆動し、ロール体Rを回転駆動させることで、送りローラー31による紙送りを補助しつつ、印刷媒体Aに掛かるテンションを所定のテンションに調整する。具体的には、図4に示すように、ロールモーター制御部84は、送り動作に係る構成として、モーター出力値算出部91と、目標テンション補正部92と、を備える。
モーター出力値算出部91は、(1)式に示すように、ロール体Rを回転速度Vで回転させるのに必要なデューティ値であるDuty(ro)から、送りローラー31とロール体Rとの間の印刷媒体Aに所定のテンションFを与えるのに必要なデューティ値(以下「テンション制御値」という。)であるDuty(f)を減算することにより、モーター出力値Dxを求める。
ここで、rはロール体Rの半径、Mはロールギア列52による減速比、Duty(max)はデューティ値の最大値、Tsはロールモーター51の起動トルク、aおよびbは予め算出される係数である。係数a、bは、低速の回転速度Vlでロール体Rを回転駆動したときのデューティ値Duty(ro)_lと、高速の回転速度Vhでロール体Rを回転駆動したときのデューティ値Duty(ro)_hと、を取得し、これらの値を(2)式に代入して得られた、係数aおよびbに関する連立方程式を解くことによって算出する。
Duty(ro)=a×V+b (2)
Duty(ro)=a×V+b (2)
したがって、テンションFの目標値である目標テンションを(1)式のFに代入してやれば、モーター出力値Dxを算出することができる。このように、モーター出力値算出部91は、目標テンションに基づいて、モーター出力値Dxを算出する。そして、算出したモーター出力値Dxを、モータードライバー76に出力する。
目標テンション補正部92は、送り動作を複数回行うときに、主制御部81から指令されたn(n≧2)回目の送り動作時の目標テンションを、複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の送り動作時の検出テンションに基づいて補正するものである。具体的には、目標テンション補正部92は、送り時電流算出部101と、基準電流算出部102と、電流減算部103と、電流テンション変換部104と、テンション減算部105と、テンション補正量演算部106と、テンション加算部107と、を備える。
送り時電流算出部101は、送り動作時に、送りモーター41に流れた電流である送り時電流Ia(k)を、所定の算出周期、例えば1msec周期で算出する。ここで、Ia(k)は、所定の算出周期でk回目に算出された送り時電流Iaを意味する。算出された送り時電流Ia(k)は、電流減算部103に入力する。
また、基準電流算出部102は、基準電流測定動作時に、送りモーター41に流れた電流である基準電流Ib(k)を、送り時電流算出部101と同じ算出周期、この場合1msec周期で算出する。この基準電流測定動作では、コントローラー13は、印刷媒体Aを弛ませた状態で、送り動作時と同じ回転速度および同じ駆動時間で、送りモーター41を駆動する。なお、コントローラー13は、印刷ジョブ毎に基準電流測定動作を複数回行い、基準電流算出部102は、その平均値を基準電流Ib(k)とすることが好ましい。算出された基準電流Ib(k)は、電流減算部103に入力する。
ここで、送りモーター41に流れた電流Iは、(3)式により算出可能である。
I=(E×Duty−Ke×ω)/RR (3)
Eは電源電圧、Dutyは送りモーター41に出力されたPWM制御値、Keは送りモーター41の逆起電力定数、ωは送りモーター41の回転速度、RRは送りモーター41の抵抗である。なお、送りモーター41の逆起電力定数Keや抵抗RRは、温度により変動するため、これを補正するようにしてもよい。
I=(E×Duty−Ke×ω)/RR (3)
Eは電源電圧、Dutyは送りモーター41に出力されたPWM制御値、Keは送りモーター41の逆起電力定数、ωは送りモーター41の回転速度、RRは送りモーター41の抵抗である。なお、送りモーター41の逆起電力定数Keや抵抗RRは、温度により変動するため、これを補正するようにしてもよい。
電流減算部103は、送り時電流Ia(k)から基準電流Ib(k)を減算したテンション電流Ic(k)を算出する。そして、電流減算部103は、算出された複数のテンション電流Ic(k)の平均値である平均テンション電流Idと、複数のテンション電流Ic(k)の最大値であるピークテンション電流Ieとを算出する。算出された平均テンション電流Idおよびピークテンション電流Ieは、電流テンション変換部104に入力する。
電流テンション変換部104は、平均テンション電流Idに基づいて、平均テンションTdを算出し、ピークテンション電流Ieに基づいて、ピークテンションTeを算出する。平均テンションTdおよびピークテンションTeは、(4)式および(5)式によりそれぞれ求めることができる。
Td=Id×Kt×Z/Rk (4)
Te=Ie×Kt×Z/Rk (5)
Ktは送りモーター41のトルク定数、Zは送りモーター41の減速比、Rkは駆動ローラー31aの半径である。
Td=Id×Kt×Z/Rk (4)
Te=Ie×Kt×Z/Rk (5)
Ktは送りモーター41のトルク定数、Zは送りモーター41の減速比、Rkは駆動ローラー31aの半径である。
さらに、電流テンション変換部104は、(6)式により検出テンションTcを算出する。
Tc={P×Td/(P+Q)}+{Q×Te/(P+Q)} (6)
PおよびQは、検出テンションTcに対する平均テンションTdおよびピークテンションTeの重み付けのための任意の定数である。
Tc={P×Td/(P+Q)}+{Q×Te/(P+Q)} (6)
PおよびQは、検出テンションTcに対する平均テンションTdおよびピークテンションTeの重み付けのための任意の定数である。
テンション減算部105は、電流テンション変換部104から出力された検出テンションTc(n−1)と、主制御部81から指令された目標テンションTa(n)との誤差であるテンション誤差Tf(n)を算出する。なお、括弧内の値は、送り動作の回数を意味する。例えば、Ta(n)は、n回目の送り動作時における目標テンションTaであることを意味する。以下、同様である。
テンション補正量演算部106は、テンション減算部105から出力されたテンション誤差Tf(n)を積分したテンション誤差積分値Tg(n)を(7)式により算出する。さらに、テンション補正量演算部106は、(8)式によりテンション補正量Th(n)を算出する。
Tg(n)=Tg(n−1)+Tf(n) (7)
Th(n)=Tg(n)×G (8)
ここで、Gはゲインである。
なお、テンション誤差積分値Tgは、ロール体Rの装着や印刷ジョブの実行命令の受付けをトリガーとして、初期化つまり0クリアされる。
Tg(n)=Tg(n−1)+Tf(n) (7)
Th(n)=Tg(n)×G (8)
ここで、Gはゲインである。
なお、テンション誤差積分値Tgは、ロール体Rの装着や印刷ジョブの実行命令の受付けをトリガーとして、初期化つまり0クリアされる。
テンション加算部107は、主制御部81から指令された目標テンションTa(n)に、テンション補正量演算部106から出力されたテンション補正量Th(n)を加算して、目標テンションTa(n)を補正する。そして、補正された目標テンションTa(n)を、モーター出力値算出部91に出力する。
印刷処理を行うときには、このように、目標テンション補正部92によってn回目の送り動作時の目標テンションTa(n)を、(n−1)回目の以前の回の送り動作時の検出テンションTc(n−1)に基づいて補正しつつ、補正した目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を実行する(テンションフィードバック制御)。印刷処理時には、このようなテンションフィードバック制御を伴う送り動作を、印刷動作に対応する時間的間隔を空けて、指定の送り速度および送り距離で間欠的に(断続的に)繰返し実行する。
ところで、テンションフィードバック制御を伴う複数回の送り動作を、全て印刷処理時に行うと、図5に示すように、最初の数回の送り動作は、印刷媒体Aのテンションが安定せず、紙送りが安定しないという問題が生じる。そこで、本実施形態では、図6に示すように、印刷処理の直前に、フィードバック用の送り動作を3回行う疑似送り処理(疑似送りステップ)を実行し、印刷処理時の送り動作における印刷媒体Aのテンションを安定させる構成を有する。
本実施形態では、疑似送り処理を、印刷処理の準備動作において行われる頭出し処理(頭出しステップ)中に実行するため、ここで図7を参照して、大判プリンター1による印刷処理の準備動作について説明し、その中で疑似送り処理について説明する。印刷処理の準備動作は、印刷ジョブ毎に行われるものであり、印刷ジョブの実行命令を受けたとき、印刷処理の直前に実行されるものである。
本実施形態では、疑似送り処理を、印刷処理の準備動作において行われる頭出し処理(頭出しステップ)中に実行するため、ここで図7を参照して、大判プリンター1による印刷処理の準備動作について説明し、その中で疑似送り処理について説明する。印刷処理の準備動作は、印刷ジョブ毎に行われるものであり、印刷ジョブの実行命令を受けたとき、印刷処理の直前に実行されるものである。
図7に示すように、印刷処理の準備動作では、まず、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84により、送りモーター41およびロールモーター51を制御し、印刷ページのページ先端が送りローラー31のニップ位置に来るように、印刷媒体Aを送る(S1)。そして、上記の基準電流測定動作を実行する(S2)。すなわち、送りモーター制御部82により送りモーター41を駆動し、基準電流算出部102により基準電流Ib(k)を算出する。なお、ここで基準電流測定動作を複数回行い、その平均値を基準電流Ib(k)とすることが好ましい。
基準電流測定動作が終了したら、上記ページ先端を、印刷ヘッド21の紙送り方向上流端の吐出ノズルの位置(以下、上流端ノズル位置)に移動する頭出し処理を行う(S3およびS4)。具体的には、まず、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84により、上流端ノズル位置から疑似送り処理時に送る送り距離分上流の位置に、上記ページ先端が来るように、印刷媒体Aを送る(S3)。なお、ページ先端が、当該移動位置より紙送り方向上流に位置する場合には、送りモーター41およびロールモーター51を正転駆動して、印刷媒体Aを紙送り方向に送る。一方、ページ先端が、当該移動位置より紙送り方向下流に位置する場合には、ロールモーター51を逆転駆動して、印刷媒体Aを紙送り方向とは反対方向に送る。
その後、疑似送りステップを実行する(S4)。疑似送りステップでは、送りモーター制御部82およびロールモーター制御部84により、3回の送り動作を実行する。この3回の送り動作は、印刷処理での送り動作に近い形で行うべく、印刷処理での送り動作と同じ送り速度および送り距離で実行する。一方で、3回の送り動作は、タクトタイムを短縮すべく、送り動作間で、印刷動作に対応する時間的間隔を空けずに実行する。この3回の送り動作により、目標テンション補正部92において検出テンションTc(3)およびテンション誤差Tf(3)が得られると共に、ページ先端が上流端ノズル位置に到達する。これによって、印刷処理が可能な状態となり、本準備動作を終了する。
以上、上記実施形態によれば、最初の数回の送り動作を、印刷処理の前に実行する構成であるため、図8に示すように、テンションフィードバック制御によって、送り動作時の印刷媒体Aのテンションが安定する状態になってから、印刷処理を行うことができる。すなわち、印刷処理前の疑似送り処理時の送り動作をフィードバックして、印刷処理時の送り動作を行う構成であるため、印刷処理時の送り動作における印刷媒体Aのテンションを安定させることができ、印刷処理を安定して行うことができる。
また、印刷処理での送り動作時と同じ送り速度や送り距離で、疑似送り処理での送り動作を実行するため、印刷処理での送り動作に極力近い形で、疑似送処理での送り動作を行うことができる。これによって、印刷処理での送り動作と同様の検出テンションTcを得ることができ、テンションフィードバック制御の精度を向上させることができる。
さらに、頭出し処理中に、疑似送り処理を実行する構成であるため、印刷処理の直前に疑似送り処理を実行することができる。そのため、印刷処理での送り動作に近い状態で、疑似送り処理での送り動作を行うことができる。よって、テンションフィードバック制御の精度をより向上させることができる。
またさらに、疑似送り処理において、印刷動作に対応する時間的間隔を空けずに3回の送り動作を行う構成であるため、タクトタイムを向上させることができる。
なお、上記実施形態において、疑似送り処理を、印刷処理の実行開始時の所定時間前以内に実行することが好ましい。かかる構成によれば、印刷処理での送り動作に近い状態で、疑似送り処理での送り動作を行うことができる。よって、テンションフィードバック制御の精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、印刷ジョブ毎に、テンションフィードバック制御を行い、印刷ジョブ毎に、疑似送り処理を行う構成であったが、印刷ジョブ内で、送り速度等の条件を変える場合、当該条件が異なる区間毎に、テンションフィードバック制御を行い、当該区間毎に、疑似送り処理を行う構成でも良い。すなわち、かかる場合、印刷処理の直前に加え、印刷処理中の上記条件を変わるときに、疑似送り処理を実行する。
また、上記実施形態においては、疑似送り処理において、送り動作を3回実行する構成であったが、印刷媒体Aに掛かるテンションが安定する回数であれば、これに限るものではない。すなわち、疑似送り処理において、送り動作を1〜2回実行する構成でも良いし、疑似送り処理において、送り動作を4回以上行う構成でも良い。
なお、上記実施形態においては、媒体送り機構11によって送られていく印刷媒体Aに印刷を行う印刷装置(大判プリンター1)に、本発明を適用する構成であったが、これに限るものではない。すなわち、媒体送り機構11によって送られていく媒体に、印刷以外の処理を行う媒体処理装置に、本発明を適用しても良い。
1…大判プリンター、12…印刷機構、13…コントローラー、31…送りローラー、32…ロール保持部、36…送りローラー駆動部、38…ロール駆動部、A…印刷媒体、R…ロール体。
Claims (8)
- 印刷媒体が巻かれたロール体を保持する保持部と、
前記ロール体から前記印刷媒体を引き出して送る送り部と、
前記送り部により送られる前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記ロール体から前記印刷媒体が送られる方向に、前記保持部を介して前記ロール体を回転駆動するロール駆動部と、
前記送り部を駆動する送り駆動部と、
前記送り駆動部および前記ロール駆動部を制御し、前記印刷媒体にテンションを付加しつつ前記印刷媒体を送る送り動作を複数回行う送り制御部と、を備え、
前記送り制御部は、
n(n≧2)回目の前記送り動作時の目標テンションを、前記複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の前記送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した前記目標テンションに基づいて、前記n回目の送り動作を制御し、
前記印刷部による印刷動作と前記送り動作とを交互に行う印刷処理の前に、前記送り動作を1回以上行う疑似送りステップを実行することを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷処理での前記送り動作の送り速度で、前記疑似送りステップでの前記送り動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記印刷処理での前記送り動作の送り距離で、前記疑似送りステップでの前記送り動作を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
- 前記送り制御部は、前記印刷処理の前に、前記印刷媒体のページ先端を前記印刷部まで移動する頭出しステップを実行し、
前記疑似送りステップは、前記頭出しステップ中に実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の印刷装置。 - 前記疑似送りステップは、前記印刷処理の実行開始時の所定時間前以内に実行することを特徴とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記疑似送りステップにおける前記1回以上の送り動作は、前記送り動作間で、前記印刷動作に対応する時間的間隔を空けずに実行することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記疑似送りステップは、印刷ジョブ毎に実行することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 印刷媒体が巻かれたロール体を保持する保持部と、
前記ロール体から前記印刷媒体を引き出して送る送り部と、
前記送り部により送られる前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記ロール体から前記印刷媒体が送られる方向に、前記保持部を介して前記ロール体を回転駆動するロール駆動部と、
前記送り部を駆動する送り駆動部と、を備え、前記送り駆動部および前記ロール駆動部を制御し、前記印刷媒体にテンションを付加しつつ前記印刷媒体を送る送り動作を複数回行う印刷装置の制御方法であって、
n(n≧2)回目の前記送り動作時の目標テンションを、前記複数回の送り動作のうちの(n−1)回目以前の回の前記送り動作時の検出テンションに基づいて補正し、補正した前記目標テンションに基づいて、n回目の送り動作を制御し、
前記印刷部による印刷動作と前記送り動作とを交互に行う印刷処理の前に、前記送り動作を1回以上行う疑似送りステップを実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016080094A JP2017190213A (ja) | 2016-04-13 | 2016-04-13 | 印刷装置および印刷装置の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016080094A JP2017190213A (ja) | 2016-04-13 | 2016-04-13 | 印刷装置および印刷装置の制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017190213A true JP2017190213A (ja) | 2017-10-19 |
Family
ID=60084586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016080094A Pending JP2017190213A (ja) | 2016-04-13 | 2016-04-13 | 印刷装置および印刷装置の制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017190213A (ja) |
-
2016
- 2016-04-13 JP JP2016080094A patent/JP2017190213A/ja active Pending
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