JP2017190397A - フタロシアニン結晶および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用初期及び繰返し使用後のゴーストのレベルが改善され、ばらつきが抑制されたフタロシアニン結晶の製造方法を提供する。【解決手段】アシッドペースティング法で得られたフタロシアニン化合物を有機化合物と混合して結晶変換させてフタロシアニン結晶を得る製造方法であって、回転可能なローターと、前記ローターを覆うジャケットとを備え、少なくとも前記ローターが冷媒または熱媒の流路を内部に有しており、前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間が環状空間を形成する部分を有しており、該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いて結晶変換を行う工程を有する。【選択図】なし
Description
本発明は、フタロシアニン結晶の製造方法、および該フタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体の製造方法に関する。
電子写真感光体は、電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれぞれ電荷発生層および電荷輸送層に分担させた機能分離型の積層感光体が一般的である。
電荷発生機能を有する電荷発生材料としては、像露光手段として、よく用いられている半導体レーザーの発振波長が650nm以上820nm以下と長波長であるため、これらの長波長の光に高い感度を有する電荷発生材料の開発が進められている。
フタロシアニン顔料は、こうした長波長領域の光に高い感度を有するため、電荷発生物質として使用されている。特に、オキシチタニウムフタロシアニンやガリウムフタロシアニンは、優れた感度特性を有している。また、フタロシアニン顔料は結晶形によって異なる電子写真特性を示すことが知られている。一般に、それらのフタロシアニン結晶は、アシッドペースティング処理が施された低結晶性のフタロシアニン化合物をミリング処理することによって得られる。
フタロシアニン顔料は、こうした長波長領域の光に高い感度を有するため、電荷発生物質として使用されている。特に、オキシチタニウムフタロシアニンやガリウムフタロシアニンは、優れた感度特性を有している。また、フタロシアニン顔料は結晶形によって異なる電子写真特性を示すことが知られている。一般に、それらのフタロシアニン結晶は、アシッドペースティング処理が施された低結晶性のフタロシアニン化合物をミリング処理することによって得られる。
特許文献1には、数種類のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶およびその製法が開示されている。
特許文献2には、極性有機溶剤を含有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が開示されている。N,N−ジメチルホルムアミドなどを変換溶剤に使用することにより結晶内に取り込まれ、優れた感度特性を有する結晶が得られている。
特許文献2には、極性有機溶剤を含有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が開示されている。N,N−ジメチルホルムアミドなどを変換溶剤に使用することにより結晶内に取り込まれ、優れた感度特性を有する結晶が得られている。
近年、電子写真装置の高画質化、高速化が進んでおり、従来の電子写真プロセスのスピードだけでなく、高速プロセスで使用しても、画像欠陥のない、高品質の画像を安定して得ることが求められている。
ところが、上記のような方法により得られたフタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体は、優れた感度特性を有している反面、生成したフォトキャリアが感光層に残存しやすい。そのため、一種のメモリーとしてゴースト現象の電位変動を引き起こし、画像欠陥(ゴースト画像)をもたらす場合がある。
特に、フタロシアニン結晶の製造法によっては、該ゴースト画像のレベルがばらついてしまい、レベルの悪いゴースト画像が得られる場合があった。近年の高画質化の要求に対応できる高品質な画像を、電子写真プロセスのスピードに関係なく、安定して得るためには、フタロシアニン結晶の製造法にはまだ改善の余地があるといえる。
本発明の目的は、フタロシアニン結晶の製造方法を改良することにより、その結晶を用いた電子写真感光体の使用初期及び繰返し使用後のゴースト画像のレベルを改善し、ばらつきを抑制するフタロシアニン結晶の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、該フタロシアニン結晶を用いることで、使用初期及び繰返し使用後のゴースト画像のレベルが改善され、ばらつきが抑制された高品質な画像を出力可能な電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
本発明は、アシッドペースティング法で得られたフタロシアニン化合物を有機化合物と混合して結晶変換させてフタロシアニン結晶を得る製造方法において、
回転可能なローターと、前記ローターを覆うジャケットとを備え、少なくとも前記ローターが冷媒または熱媒の流路を内部に有しており、
前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間が環状空間を形成する部分を有しており、
該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、
前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いて結晶変換を行う工程を有することを特徴とするフタロシアニン結晶の製造方法である。
回転可能なローターと、前記ローターを覆うジャケットとを備え、少なくとも前記ローターが冷媒または熱媒の流路を内部に有しており、
前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間が環状空間を形成する部分を有しており、
該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、
前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いて結晶変換を行う工程を有することを特徴とするフタロシアニン結晶の製造方法である。
また、本発明は、該製造方法により得られたフタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体の製造方法である。
本発明によれば、使用初期及び繰返し使用後のゴーストのレベルが改善され、ばらつきが抑制されたフタロシアニン結晶の製造方法、ならびに、該フタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体の製造方法を提供することができる。
本発明の製造方法は、アシッドペースティング法で得られたフタロシアニン化合物を有機化合物(以降、有機化合物(A)と記す)とともに分散処理を行うことにより、フタロシアニン化合物の結晶変換を行う工程を有する。得られたフタロシアニン結晶は、該有機化合物(A)を結晶溶媒として結晶内に含有している。
分散処理としては、ガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボールなどのメディア粒子とともに分散可能なビーズミルを分散機として用いる湿式分散が一般的である。図2は、従来の分散機の一例として、横型の循環式ビーズミルの断面を示す図である。分散時の撹拌手段として、軸21に取り付けられた複数のディスク22を有する。ジャケット23内には冷媒または熱媒27の流路を有する。さらにジャケット23は、スクリーン形状のメディア粒子分離手段24と、被分散液の供給口および排出口26を有する。図2の分散機では、分散が行われる分散室の空間が広く、シェアを付与するためのディスクは必ずしも平滑ではなく、ピンを有していたり、凹凸や穴などの複雑な形状を有している。
本発明では、分散機として、回転可能なローターと、前記ローターを覆うジャケット(別名:ステーター)とを備え、少なくとも前記ローターが冷媒または熱媒の流路を内部に有しており、
前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間は環状空間を形成する部分を有しており、
該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、
前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いる。
前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間は環状空間を形成する部分を有しており、
該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、
前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いる。
画像形成時に、使用初期および繰返し使用後のゴーストのばらつきが小さく、電子写真特性に優れたフタロシアニン結晶を得るには、アシッドペースティング法で得られたフタロシアニン化合物と有機化合物(A)の混合物に対し、従来の装置と比較して穏やかなシェアを効率よく、且つ均一に付与しながら分散を行い、結晶変換することが好ましい。ところが、従来のビーズミルは、そのような穏やかな結晶変換を効率よく、均一に進めるのに十分な機能を有していなかった。また、均一な温度調整という観点からも同様である。
一方、上記のローターとジャケットの内壁とで挟まれる隙間が環状空間を形成する部分(以下、「環状空間構造」とも言う。)を有するメディア式分散機は、そのような穏やかな結晶変換に適した特徴を有している。ローターおよびジャケットで形成される、狭い環状空間においては、強シェア条件だけでなく、穏やかなシュア条件でも被分散物にメディア粒子を効率よく均一に当てて分散することができる。特に、ローターとジャケットで形成される環状空間において、ローターの表面とジャケットの内壁がともに平滑な表面を有することで、メディア粒子をころがすような強さで被分散物に当てて分散できる。そのため、穏やかな結晶変換をより効率よく均一に進めることができる。また、ローターとジャケットで形成される狭い環状空間においては、冷媒または熱媒の流路を内部に設けたローターを介して均一な温度調整を行うことができる。さらに、ジャケット側にも冷媒または熱媒の流路を内部に設けることは、より均一な温度調整が可能となる点で好ましい。
本発明に用いる分散機について詳しく説明する。
図1は、本発明の分散機の一例の断面を示す図である。図1に示すように、該分散機は、回転可能なローター1と、該ローター1を覆うジャケット2を備えており、該ローター1と該ジャケット2とで挟まれる空間は環状空間9を形成する部分を有している。本発明の分散機は、環状空間9にメディア粒子4が充填され、フタロシアニン化合物と有機化合物の混合物からなる被分散液が該隙間を通過する際に分散が行われる方式のメディア式分散機である。
図1は、本発明の分散機の一例の断面を示す図である。図1に示すように、該分散機は、回転可能なローター1と、該ローター1を覆うジャケット2を備えており、該ローター1と該ジャケット2とで挟まれる空間は環状空間9を形成する部分を有している。本発明の分散機は、環状空間9にメディア粒子4が充填され、フタロシアニン化合物と有機化合物の混合物からなる被分散液が該隙間を通過する際に分散が行われる方式のメディア式分散機である。
ジャケット2の上部には、原料を供給するための被分散液の供給口5が設けられている。また、ジャケット2の側面部には、被分散液とメディア粒子4との混合物からメディア粒子4を分離するためのメディア粒子分離手段3と、該分離手段で分離された被分散液を排出するための被分散液の排出口6が設けられている。
また、ジャケット2の外周部には、冷媒または熱媒7を流すための流路が設けられており、該媒体を循環させることができる。
また、ジャケット2の外周部には、冷媒または熱媒7を流すための流路が設けられており、該媒体を循環させることができる。
ローター1は、非図示の回転軸により、図1に示した一点鎖線を回転の中心軸として、分散機内で回転可能に配設されている。図1では、ローター1は横向きに配設されているが、縦向きに配設することもできる。ローター1の表面は、穏やかで均一な分散を行う上で、平滑な表面を有していることが好ましい。また、ローター1はその内部に空間部を有し、その空間部が冷媒または熱媒8の流路となっており、該媒体を循環させることができる。ローター1の形状としては、図1のような樽状のものの他に、筒状のものなどが使用できるが、特に限定されない。
メディア粒子分離手段3は、メディア粒子4が通過できず、被分散液が通過できるものなら特に限定されない。例えば、格子状のスクリーンや網目状のスクリーンなどを挙げることができる。図1に示すメディア粒子分離手段3は、ピラミッド形状を有するスクリーンであり、ピラミッドの各段の隙間はメディア粒子4が通過できない幅に設定される。
本分散機では、少なくともローター1の内部に冷媒または熱媒の流路を設けるが、図1に示すようにローター1とジャケット2の両方に冷媒または熱媒7および8の流路を設けることもできる。後者の場合、環状空間9を通過する被分散液の温度をより効率的に調整することができる。
ローター1とジャケット2の内壁で挟まれる隙間の中で少なくとも環状空間9におけるジャケット2とローター1との間隔は、5mm以上15mm以下であることが好ましい。より好ましくは6mm以上12mm以下である。なお、ローター1とジャケット2の内壁で挟まれる隙間の間隔は、環状空間9の部分だけでなく、全ての位置で一定の間隔であることが好ましい。
該ローター1および該ジャケット2の材質は、被分散液と接する部分、すなわちローター1とジャケット2の内壁で挟まれる隙間において、使用するメディア粒子4の硬度とシェアの強さ(周速)に合せて選択することが好ましい。これにより、メディア粒子4との衝突による磨耗を抑制することができる。また、磨耗により生じるローター1及びジャケット2並びにメディア粒子4を構成する材質の被分散液へのコンタミネーションを抑制することができる。材質としては、窒化珪素などのセラミックやステンレス等が挙げられる。ローター1の表面には、平滑な表面を設けるために、鏡面加工等を施してもよい。ローター1の表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.20μm以下であることが好ましく、0.10μm以下であることがより好ましい。さらに、0.05μm以下であることが好ましい。また、ジャケット2に関してもローター1の表面と同様に、環状空間9を含む隙間を形成している内壁は平滑な表面を有していることが好ましい。ジャケット2の表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.20μm以下であることが好ましく、0.10μm以下であることがより好ましい。さらに、0.05μm以下であることが好ましい。ローター1およびジャケット2の表面の算術平均粗さ(Ra)は、市販の3次元表面構造解析顕微鏡等で測定することができる。上述したように、本発明の結晶変換方法では、穏やかなシェアで効率よく、均一に分散することが望ましい。ローター1が平滑な表面を有することで、狭い環状空間9内でメディア粒子4をころがすような強さで被分散物に当てることができるため、結晶変換を穏やか、且つ均一に進めることができる。
本発明において、ローター1の最外周部の回転周速(以下、周速という。)は、5m/s以上25m/s以下であることが好ましく、7m/s以上20m/s以下であることがより好ましく、8m/s以上16m/s以下であることが特に好ましい。周速が8m/s以上16m/s以下であることにより、穏やか且つ効率よく、結晶変換を行うことができる。
メディア粒子4の平均粒径は、分散の効率性の観点から、2mm以下であることが好ましい。また、メディア粒子4の分離の観点から0.3mm以上であることが好ましい。0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましく、特に0.5mm以上1.2mm以下であることが好ましい。
メディア粒子4の材質としては、ジルコニアビーズ、ガラスビーズ、アルミナビーズやステンレスビーズなどの材質を選択することができる。なかでも穏やかで均一な分散を行う上では、ガラスビーズが好ましい。前述のように、メディア粒子4の硬度とシェアの強さに合せて、ローター1およびジャケット2の材質を選択する。例えば、メディア粒子4としてジルコニアビーズやガラスビーズを選択し、穏やかなシェアで分散する場合、ローター1およびジャケット2の材質としてステンレスを使用することが好ましい。
本発明において、分散機内の環状空間9を含む隙間におけるメディア粒子4の見かけ充填率は、60体積%以上85体積%以下であることが好ましく、70体積%以上80体積%以下であることがより好ましい。メディア粒子4の充填率を上記範囲にすることにより、均一、且つ効率よく、結晶変換を行うことができる。
ローター1とジャケット2に循環させる冷媒または熱媒には、オイル、水、ブライン等の市販の媒体を使用することができる。また、分散工程の温度調整の方法には特に制限はないが、媒体の温度や流量で制御するとよい。分散液の温度を温度センサーで自動測定し、その結果に応じて、温度を自動制御することもできる。分散工程の温度は、分散液の温度が22℃以上28℃以下となるように結晶変換を行うことが好ましい。
フタロシアニン化合物と有機化合物の混合物は、該環状空間構造を有するメディア式分散機で分散する前に、前処理として、従来の分散機器を用いて前分散を行ってもよい。前分散の分散機器としては、ボールミル、アトライター、バッチ式サンドミル、プロペラ羽根式撹拌機、スターラー撹拌機等が挙げられる。
図1の分散機は循環式であり、分散時間は分散させる液量(体積)に依存する。分散させる液量が少ないほど、分散時間は短くなる。なお、分散時間は、約1時間毎にサンプルをとり、1H−NMR測定によりフタロシアニン結晶中の有機化合物(A)の含有量を確認して決定できる。
図1のような環状空間構造を有するメディア式分散機の具体例としては、フロイント・ターボ(株)社製のOB Mill(OB−0.5型、OB−2型、OB−5型、OB−10型)などが挙げられる。
次に、本発明で用いるフタロシアニン化合物について説明する。
フタロシアニン化合物としては、オキシチタニウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、オキシバナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニンなどが挙げられる。なかでもオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンから得られた結晶は、良好な電子写真特性を示すことから、幅広く使用されている。特に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、クロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子としてヒドロキシ基を有するものである。クロロガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子として塩素原子を有するものである。
フタロシアニン化合物としては、オキシチタニウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、オキシバナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニンなどが挙げられる。なかでもオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンから得られた結晶は、良好な電子写真特性を示すことから、幅広く使用されている。特に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、クロロガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子としてヒドロキシ基を有するものである。クロロガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子として塩素原子を有するものである。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の中でも、CuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θにおいて7.4°±0.3°および28.3°±0.3°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であることが高感度という点でより好ましい。
クロロガリウムフタロシアニン結晶の中でも、CuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°において7.4°、16.6°、25.6°および28.4°にピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶であることが高感度という点でより好ましい。
クロロガリウムフタロシアニン結晶の中でも、CuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°において7.4°、16.6°、25.6°および28.4°にピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶であることが高感度という点でより好ましい。
有機化合物(A)としては、1気圧下、室温、特に23℃以上26℃以下で液体である有機化合物が好ましく、特に25℃で液体である有機化合物が好ましい。具体的には、有機化合物(A)としては、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−プロピルホルムアミド、N−ビニルホルムアミド、およびN−メチルピロリドンのアミド化合物、2,4−ジクロロフルオロベンゼン、2−フルオロ−4−クロロトルエン等のフッ素含有芳香族化合物などが挙げられる。なかでも、有機化合物(A)は、前記スルホキシド化合物、または前記アミド化合物であることが好ましい。特に、N−メチルホルムアミド、N−プロピルホルムアミド、またはN−ビニルホルムアミドであることがより好ましい。
本発明の結晶変換の際のフタロシアニン化合物と有機化合物(A)の投入量は、フタロシアニン化合物の含有量がフタロシアニン化合物と有機化合物(A)の総量に対して2質量%以上20質量%以下であることが好ましく、2質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。さらに、穏やかなシェアで結晶変換を進めるという観点から、2質量%以上10質量%以下であることが特に好ましい。
有機化合物(A)は、複数種を用いてもよく、フタロシアニン結晶中の有機化合物(A)の含有量はフタロシアニン結晶中のフタロシアニンに対して合計で0.1質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以上1.7質量%以下であることがより好ましい。例えば、フタロシアニン化合物として、クロロガリウムフタロシアニンのみを用いた場合、クロロガリウムフタロシアニン結晶が該クロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニンに対して0.1質量%以上3.0質量%以下の有機化合物(A)を含有することが好ましく、0.3質量%以上1.7質量%以下の有機化合物(A)を含有することがさらに好ましい。また、フタロシアニン化合物として、クロロガリウムフタロシアニンとヒドロキシガリウムフタロシアニンを用いた場合、クロロガリウムフタロシアニン結晶及びヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が、該クロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニン及び該ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンのそれぞれに対して0.1質量%以上3.0質量%以下の有機化合物(A)を含有することが好ましく、0.3質量%以上1.7質量%以下の有機化合物(A)を含有することがさらに好ましい。
フタロシアニン結晶内の有機化合物(A)の含有量は、フタロシアニン結晶の1H−NMR測定により決定することができる。
本発明の電子写真感光体に含有されるフタロシアニン結晶のX線回折および1H−NMRの測定は、以下の条件で行った。
[粉末X線回折測定]
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント:標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロ:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット:開放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター
[1H−NMR測定]
使用測定器:BRUKER製、AVANCEIII 500
溶媒:重硫酸(D2SO4)
[粉末X線回折測定]
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント:標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロ:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット:開放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター
[1H−NMR測定]
使用測定器:BRUKER製、AVANCEIII 500
溶媒:重硫酸(D2SO4)
次に、本発明のフタロシアニン結晶を用いて得られる電子写真感光体について説明する。本発明の電子写真感光体の感光層は、有機化合物(A)を結晶内に含有するフタロシアニン結晶(以下、有機化合物(A)含有フタロシアニン結晶という。)を含有する電荷発生層と、電荷輸送層とを積層した積層型感光体である。また、電荷発生層と電荷輸送層の積層関係は、電荷発生層が下層である。
電荷発生層は、有機化合物(A)含有フタロシアニン結晶を結着樹脂とともに溶剤に分散させることによって調製された電荷発生層用塗布液を支持体上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上1μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上1μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層における有機化合物(A)含有フタロシアニン結晶の含有量は、電荷発生層の全質量に対して40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリサルホン、アクリロニトリル共重合体およびポリビニルベンザールなどの樹脂が挙げられる。これらの中でも、該ガリウムフタロシアニン結晶を分散させる観点から、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルベンザール樹脂が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質、結着樹脂を溶剤中に溶解させた電荷輸送層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させて形成することができる。電荷輸送層が最表面層である場合、電荷輸送層に表面潤滑性を付与させる目的で、電荷輸送物質、結着樹脂の他に、フッ素含有樹脂粒子およびフッ素含有共重合体を含有させてもよい。このとき、フッ素含有樹脂粒子およびフッ素含有共重合体は、電荷輸送層用塗布液の主成分となる溶剤を用いて、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、サンドミル、アトライターおよび液衝突型高速分散機等の分散機で分散させた後、電荷輸送層用塗布液に添加するとよい。
本発明による電子写真感光体の電荷輸送層の作製に使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶剤、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、ハロゲン原子で置換されたクロロホルムなどの炭化水素溶剤などが用いられる。これらの溶剤は、単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
これらの中でも、電荷輸送物質および結着樹脂を良好に溶解させるという観点から、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶剤が好ましい。また、環境対応の観点から、それらの中でもトルエン、キシレンを使用することがより好ましい。さらに、塗膜の均一性の観点から、ジメトキシメタン、テトラヒドロフランなどの低沸点溶剤と併用してもよい。
電荷輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましく、特には7μm以上25μm以下であることが好ましい。
電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、特には30質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、特には30質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
電荷輸送物質としては、各種のトリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物およびトリアリルメタン化合物などが挙げられる。これらの中でも電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物が好ましい。
電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。
電荷輸送層には、トナーの転写効率を上げる目的で離型剤、削れを防止する目的でフィラーなどを添加してもよい。また、最表面層の耐久性を向上させるために、電荷輸送層上に保護層を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる支持体は、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。例えば、アルミニウムやステンレスなどの金属や合金、あるいは導電層を設けた金属、合金、プラスチックおよび紙などが挙げられ、形状としては円筒状またはフィルム状などが挙げられる。
本発明では、支持体と感光層の間に、バリア機能と接着機能を持つ下引き層(中間層とも呼ばれる)を設けることもできる。
下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミドなどが用いられる。下引き層は、上記材料を含有する下引き層用塗布液を支持体上に塗布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥させて形成させることができる。また、抵抗制御剤として金属酸化物を添加することもできる。
下引き層の膜厚は0.3μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミドなどが用いられる。下引き層は、上記材料を含有する下引き層用塗布液を支持体上に塗布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥させて形成させることができる。また、抵抗制御剤として金属酸化物を添加することもできる。
下引き層の膜厚は0.3μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
下引き層には、電子輸送物質を含有させてもよい。この場合、繰返し使用で電子写真感光体が疲労した場合のゴースト現象の電位変動をさらに抑制することができる。これは、電荷発生層と下引き層の界面における電子移動が改善されることで、電荷輸送層と電荷発生層の界面におけるキャリアー移動がより有利な状態にシフトするためと考えられる。電子輸送物質を含有する下引き層としては、イソシアネート化合物、樹脂、および電子輸送物質を含む組成物を重合させて得られる重合物を含有する構成が好ましい。電子輸送物質としては、イミド化合物が好ましく、ナフチルジイミド化合物がより好ましい。
さらに、支持体と下引き層との間に、支持体のムラや欠陥の被覆、干渉縞防止を目的とした導電層を設けることが好適である。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子および金属酸化物などの導電性粒子を、結着樹脂中とともに溶剤に分散させることによって調製された導電層用塗布液を支持体上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
導電層の膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましく、特には10μm以上30μm以下であることが好ましい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子および金属酸化物などの導電性粒子を、結着樹脂中とともに溶剤に分散させることによって調製された導電層用塗布液を支持体上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
導電層の膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましく、特には10μm以上30μm以下であることが好ましい。
各層の塗布方法としては、浸漬塗布法(ディッピング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法およびビームコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
図3は、本発明の製造方法で得られた電子写真感光体31を有するプロセスカートリッジ39を備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図であり、該電子写真感光体を評価するための電子写真装置としても使用できる。
図3において、円筒状(ドラム状)の電子写真感光体31は、軸32を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
電子写真感光体31の表面は、回転過程において、帯電手段33により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、帯電された電子写真感光体31の表面には、像露光手段(不図示)から像露光光34が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。像露光光34は、例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光である。
電子写真感光体31の表面に形成された静電潜像は、現像手段35内に収容されたトナーで現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体31の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体31の表面に形成されたトナー像は、転写手段36により、転写材Pに転写されていく。このとき、転写手段36には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材Pが紙である場合、転写材Pは給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体31と転写手段36との間に電子写真感光体31の回転と同期して給送される。
電子写真感光体31からトナー像が転写された転写材Pは、電子写真感光体31の表面から分離されて、像定着手段38へ搬送されて、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。
転写材Pにトナー像を転写した後の電子写真感光体31の表面は、クリーニング手段37により、トナー(転写残りトナー)などの付着物の除去を受けて清浄される。近年、クリーナレスシステムも開発され、転写残りトナーを直接、現像器などで除去することもできる。電子写真感光体31の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光41により除電処理されてもよい。なお、帯電手段33が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体31、帯電手段33、現像手段35およびクリーニング手段37などの構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納めて一体に支持してプロセスカートリッジ39を形成してもよい。そして、このプロセスカートリッジ39を電子写真装置本体に対して着脱自在に構成することができる。例えば、帯電手段33、現像手段35およびクリーニング手段37から選択される少なくとも1つを電子写真感光体31とともに一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段40を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ39とすることができる。
像露光光34は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であってもよい。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動もしくは液晶シャッターアレイの駆動などにより放射される光であってもよい。
前記の帯電、露光、現像および転写等における電子写真プロセスのスピードはサイクルタイムで表す。これは、電子写真感光体31における電子写真プロセスが1周期するのに要する時間(秒)を意味する。近年の高速化の動向から、サイクルタイムは0.4秒以下に設定されることが多い。
電子写真感光体31は、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンターおよびレーザー製版などの電子写真応用分野にも幅広く適用することができる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計(Fischerscope、フィッシャーインスツルメント社製)で求め、または、単位面積当たりの質量から比重換算で求めた。また、以下に記載の「部」は「質量部」を意味し、「%」は、特に指定のない限り「質量%」を意味する。
〔合成例1〕
窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部およびα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を得た。
窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部およびα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を得た。
〔合成例2〕
合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を、温度10℃で濃硫酸139.5部に溶解させ、攪拌下、氷水620部中に滴下して再析出させて、フィルタープレスを用いて濾過した。得られたウエットケーキ(濾過物)を2%アンモニア水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いて濾過した。次いで、得られたウエットケーキ(濾過物)をイオン交換水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いた濾過を3回繰り返し、その後、固形分23%の含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を得た。
合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を、温度10℃で濃硫酸139.5部に溶解させ、攪拌下、氷水620部中に滴下して再析出させて、フィルタープレスを用いて濾過した。得られたウエットケーキ(濾過物)を2%アンモニア水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いて濾過した。次いで、得られたウエットケーキ(濾過物)をイオン交換水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いた濾過を3回繰り返し、その後、固形分23%の含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を得た。
次に、得られた含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料6.6kgをハイパー・ドライ乾燥機(商品名:HD−06R、周波数(発振周波数):2455MHz±15MHz、日本バイオコン(株)製)を用いて以下のように乾燥させた。
得られた含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を、専用円形プラスチックトレイにフィルタープレスより取り出したままの固まりの状態(含水ケーキ厚4cm以下)で載せ、遠赤外線はオフ、乾燥機の内壁の温度を50℃になるように設定した。そして、マイクロ波照射時は真空ポンプとリークバルブを調整し、真空度を4.0kPa以上10.0kPa以下に調整した。
まず、第1工程として、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に4.8kWのマイクロ波を50分間照射した。次に、マイクロ波の照射を止めた後にリークバルブを閉じて2kPa以下の高真空にした。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は88%であった。
次に、第2工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0kPa以上10.0kPa以下)に調整した後、1.2kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に5分間照射した。続いて、マイクロ波の照射を止めた後にリークバルブを閉じて2kPa以下の高真空にした。この第2工程をさらに1回繰り返した(計2回)。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は98%であった。
さらに、第3工程として、第2工程でのマイクロ波を1.2kWから0.8kWに変更した以外は第2工程と同様にしてマイクロ波照射を行った。この第3工程をさらに1回繰り返した(計2回)。
さらに、第4工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0kPa以上10.0kPa以下)に復圧した後、0.4kWのマイクロ波を含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に3分間照射した。続いて、マイクロ波の照射を止めた後にリークバルブを閉じて2kPa以下の高真空にした。この第4工程をさらに7回繰り返した(計8回)。
合計3時間を要して、含水率1%以下のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を1.53kg得た。
〔合成例3〕
第1工程として、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlとを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下した。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃以上180℃以下の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷した後、析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、次にメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後に乾燥し、粗生成物を得た。この合成例では、ハロゲン含有化合物を用いなかった。
第1工程として、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlとを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下した。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃以上180℃以下の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷した後、析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、次にメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後に乾燥し、粗生成物を得た。この合成例では、ハロゲン含有化合物を用いなかった。
次に、第2工程として、第1工程で得た粗生成物を、20倍量(質量比)の濃硫酸に溶解させた。これを、100倍量(質量比)の氷水へ撹拌させながら滴下し、不定形のオキシチタニウムフタロシアニンを析出させた。次に、析出させた不定形のオキシチタニウムフタロシアニンを濾過した後、洗浄液が中性になるまでイオン交換水(pH:7.0、比伝導度:1.0μS/cm)により水洗いを繰り返し(洗浄後のイオン交換水のpH値は6.8、比伝導度は2.6μS/cmであった)、ウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたオキシチタニウムフタロシアニンのウェットケーキの固形分濃度は、17質量%であった。
〔実施例1−1〕
合成例2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を市販のブレンダーで粉末状にした。ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末0.3部、および、有機化合物(A)としてN,N−ジメチルホルムアミド9.7部を、スターラー撹拌機を用いてステンレス容器内で3分間だけ混合撹拌した。このとき、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末およびN,N−ジメチルホルムアミドの混合液量は2Lになるようにした。この混合液を直径0.9mmのガラスビーズをメディア粒子4として使用して分散処理した。分散機としては、図1に示す方式のOB Mill 0.5型(フロイント・ターボ株式会社製)を用いた。ローター1とジャケット2は、分散液と接する部分の材質がステンレス製(算術平均粗さRaが0.05μm以上1.00μm以下)であり、環状空間9におけるローター1とジャケット2の間隔が8mmとなるものを使用した。メディア粒子4の見かけ充填率は70体積%となるように分散機に充填した。分散は、温度が18℃以上20℃以下の媒体を用いて分散液の温度を23℃以上26℃以下となるように制御し、周速13m/s、循環時の流量0.5L/分の条件で19時間行った。この分散液を濾過器で濾過し、濾過器に残った濾取物をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。そして、洗浄された濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。
合成例2で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を市販のブレンダーで粉末状にした。ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末0.3部、および、有機化合物(A)としてN,N−ジメチルホルムアミド9.7部を、スターラー撹拌機を用いてステンレス容器内で3分間だけ混合撹拌した。このとき、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末およびN,N−ジメチルホルムアミドの混合液量は2Lになるようにした。この混合液を直径0.9mmのガラスビーズをメディア粒子4として使用して分散処理した。分散機としては、図1に示す方式のOB Mill 0.5型(フロイント・ターボ株式会社製)を用いた。ローター1とジャケット2は、分散液と接する部分の材質がステンレス製(算術平均粗さRaが0.05μm以上1.00μm以下)であり、環状空間9におけるローター1とジャケット2の間隔が8mmとなるものを使用した。メディア粒子4の見かけ充填率は70体積%となるように分散機に充填した。分散は、温度が18℃以上20℃以下の媒体を用いて分散液の温度を23℃以上26℃以下となるように制御し、周速13m/s、循環時の流量0.5L/分の条件で19時間行った。この分散液を濾過器で濾過し、濾過器に残った濾取物をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。そして、洗浄された濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N,N−ジメチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.5質量%含有されていることが確認された。N,N−ジメチルホルムアミドはテトラヒドロフランに相溶することから、N,N−ジメチルホルムアミドは結晶内に含有されていることが分かった。
〔実施例1−2〕
実施例1−1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料に、分散に用いるクロロガリウムフタロシアニン顔料およびN,N−ジメチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、周速10m/sに、メディア粒子4を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、分散時間を7時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図5に示す。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N,N−ジメチルホルムアミドが本実施例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニンに対して1.0質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料に、分散に用いるクロロガリウムフタロシアニン顔料およびN,N−ジメチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、周速10m/sに、メディア粒子4を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、分散時間を7時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図5に示す。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N,N−ジメチルホルムアミドが本実施例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニンに対して1.0質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−3〕
実施例1−1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料に、分散に用いるクロロガリウムフタロシアニン顔料およびN,N−ジメチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図5と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N,N−ジメチルホルムアミドが本実施例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニンに対して0.7質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料に、分散に用いるクロロガリウムフタロシアニン顔料およびN,N−ジメチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図5と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N,N−ジメチルホルムアミドが本実施例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶中のクロロガリウムフタロシアニンに対して0.7質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−4〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、周速を16m/sに、分散時間を18時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.7質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルホルムアミドの使用量をそれぞれ0.5部および9.5部に、周速を16m/sに、分散時間を18時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.7質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−5〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、周速を16m/sに、分散時間を34時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して0.8質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、周速を16m/sに、分散時間を34時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して0.8質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−6〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、メディア粒子4の見かけ充填率を80体積%に、周速を16m/sに、分散時間を15時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.0質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルホルムアミドに、メディア粒子4の見かけ充填率を80体積%に、周速を16m/sに、分散時間を15時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.0質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−7〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをジメチルスルホキシドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびジメチルスルホキシドの使用量をそれぞれ1.2部および8.8部に、メディア粒子4の直径を1.2mm(平均値)に、周速を18m/sに、分散時間を14時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、ジメチルスルホキシドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.3質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをジメチルスルホキシドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびジメチルスルホキシドの使用量をそれぞれ1.2部および8.8部に、メディア粒子4の直径を1.2mm(平均値)に、周速を18m/sに、分散時間を14時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、ジメチルスルホキシドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.3質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−8〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−プロピルホルムアミドに、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定により、本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶内に、プロトン比率から換算し、N−プロピルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−プロピルホルムアミドに、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定により、本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶内に、プロトン比率から換算し、N−プロピルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−9〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−プロピルホルムアミドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−プロピルホルムアミドの使用量をそれぞれ1.0部および9.0部に、分散時間を18時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−プロピルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.8質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−プロピルホルムアミドに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−プロピルホルムアミドの使用量をそれぞれ1.0部および9.0部に、分散時間を18時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−プロピルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.8質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−10〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−ビニルホルムアミドに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末およびN−ビニルホルムアミドの混合液量を8Lに、分散機をOB Mill 2型(ローター1とジャケット2の接液部の材質が0.05μm以上1.00μm以下の算術平均粗さRaを有するステンレス製)に、環状空間9におけるローター1とジャケット2の間隔を12mmに、メディア粒子4の見かけ充填率を85体積%に、周速を16m/sに、分散時間を15時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−ビニルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.6質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−ビニルホルムアミドに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料粉末およびN−ビニルホルムアミドの混合液量を8Lに、分散機をOB Mill 2型(ローター1とジャケット2の接液部の材質が0.05μm以上1.00μm以下の算術平均粗さRaを有するステンレス製)に、環状空間9におけるローター1とジャケット2の間隔を12mmに、メディア粒子4の見かけ充填率を85体積%に、周速を16m/sに、分散時間を15時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−ビニルホルムアミドが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して1.6質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−11〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルピロリドンに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルピロリドンの使用量をそれぞれ1.5部および8.5部に、メディア粒子4を直径0.5mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子4の見かけ充填率を60体積%に、周速を8m/sに、分散時間を7時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルピロリドンが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.6質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルピロリドンに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルピロリドンの使用量をそれぞれ1.5部および8.5部に、メディア粒子4を直径0.5mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子4の見かけ充填率を60体積%に、周速を8m/sに、分散時間を7時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルピロリドンが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.6質量%含有されていることが確認された。
〔実施例1−12〕
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドを2−フルオロ−4−クロロトルエンに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例3で有られたオキシチタニウムフタロシアニン顔料(メッシュ掛けして細粒化したウェットケーキ)に、分散に用いるオキシチタニウムフタロシアニン顔料および2−フルオロ−4−クロロトルエンの使用量をそれぞれ5.8部および9.0部に、メディア粒子25を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を15m/sに、分散時間を5時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図6に示す。ブラッグ角2θの少なくとも9.5°±0.3°および27.3°±0.3°にピークが確認された。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、2−フルオロ−4−クロロトルエンが本実施例で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶中のオキシチタニウムフタロシアニンに対して0.4質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、N,N−ジメチルホルムアミドを2−フルオロ−4−クロロトルエンに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例3で有られたオキシチタニウムフタロシアニン顔料(メッシュ掛けして細粒化したウェットケーキ)に、分散に用いるオキシチタニウムフタロシアニン顔料および2−フルオロ−4−クロロトルエンの使用量をそれぞれ5.8部および9.0部に、メディア粒子25を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を15m/sに、分散時間を5時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図6に示す。ブラッグ角2θの少なくとも9.5°±0.3°および27.3°±0.3°にピークが確認された。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、2−フルオロ−4−クロロトルエンが本実施例で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶中のオキシチタニウムフタロシアニンに対して0.4質量%含有されていることが確認された。
〔比較例1−1〕
実施例1−1において、分散機を図2に示すような横型の循環式サンドミルUVM5型(アイメックス(株)社製)に、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルピロリドンに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルピロリドンの使用量をそれぞれ1.5部および8.5部に、メディア粒子25を直径0.5mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を8m/sに、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。ジャケット23に流す媒体は実施例1−1と同様のものを使用したが、分散時の分散液の温度は24℃以上30℃以下であった。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルピロリドンが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.6質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、分散機を図2に示すような横型の循環式サンドミルUVM5型(アイメックス(株)社製)に、N,N−ジメチルホルムアミドをN−メチルピロリドンに、分散に用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料およびN−メチルピロリドンの使用量をそれぞれ1.5部および8.5部に、メディア粒子25を直径0.5mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を8m/sに、分散時間を20時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。ジャケット23に流す媒体は実施例1−1と同様のものを使用したが、分散時の分散液の温度は24℃以上30℃以下であった。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、N−メチルピロリドンが本実施例で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶中のヒドロキシガリウムフタロシアニンに対して2.6質量%含有されていることが確認された。
〔比較例1−2〕
実施例1−1において、分散機を図2に示すような横型の循環式サンドミルUVM5型(アイメックス(株)社製)に、N,N−ジメチルホルムアミドを2−フルオロ−4−クロロトルエンに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例3で有られたオキシチタニウムフタロシアニン顔料(メッシュ掛けして細粒化したウェットケーキ)に、分散に用いるオキシチタニウムフタロシアニン顔料および2−フルオロ−4−クロロトルエンの使用量をそれぞれ5.8部および9.0部に、メディア粒子25を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を15m/sに、分散時間を12時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図6と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、2−フルオロ−4−クロロトルエンが本実施例で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶中のオキシチタニウムフタロシアニンに対して0.4質量%含有されていることが確認された。
実施例1−1において、分散機を図2に示すような横型の循環式サンドミルUVM5型(アイメックス(株)社製)に、N,N−ジメチルホルムアミドを2−フルオロ−4−クロロトルエンに、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を合成例3で有られたオキシチタニウムフタロシアニン顔料(メッシュ掛けして細粒化したウェットケーキ)に、分散に用いるオキシチタニウムフタロシアニン顔料および2−フルオロ−4−クロロトルエンの使用量をそれぞれ5.8部および9.0部に、メディア粒子25を直径0.3mm(平均値)のジルコニアビーズに、メディア粒子25の見かけ充填率を60体積%に、周速を15m/sに、分散時間を12時間に変更した以外は、実施例1−1と同様に処理し、オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図6と同様であった。
また、1H−NMR測定に基づいたプロトン比率から換算した結果、2−フルオロ−4−クロロトルエンが本実施例で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶中のオキシチタニウムフタロシアニンに対して0.4質量%含有されていることが確認された。
〔実施例2−1〕
酸化スズで被覆した硫酸バリウム粒子(商品名:PC−1、三井金属鉱業(株)製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、DIC CORPORATION製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)(旧:東レシリコーン(株))製)0.015部、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社(株)製)3.6部、2−メトキシ−1−プロパノール 50部、メタノール 50部を25時間、サンドミルで分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、支持体としてのアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が19μmの導電層を形成した。
酸化スズで被覆した硫酸バリウム粒子(商品名:PC−1、三井金属鉱業(株)製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、DIC CORPORATION製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)(旧:東レシリコーン(株))製)0.015部、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社(株)製)3.6部、2−メトキシ−1−プロパノール 50部、メタノール 50部を25時間、サンドミルで分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、支持体としてのアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が19μmの導電層を形成した。
次に、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10部およびメトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)30部を、メタノール400部/n−ブタノール200部の混合溶剤に溶解させることによって、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって、膜厚が0.6μmの下引き層を形成した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって、膜厚が0.6μmの下引き層を形成した。
次に、実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、シクロヘキサノン200部、および直径1mmのガラスビーズ400部をサンドミルに入れ、4時間分散処理した。この分散液に、シクロヘキサノン90部、酢酸エチル300部を加えて希釈することによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.23μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.23μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(CTM−1)で示される化合物(電荷輸送物質)8部、下記式(CTM−2)で示される化合物(電荷輸送物質)1部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユピゼータPCZ−400、三菱ガス化学(株)製)10部を、キシレン60部およびジメトキメタン40部を混合し、電荷輸送物質を含有する溶解液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を125℃、40分間で乾燥させることによって、膜厚が23μmの電荷輸送層を形成した。このようにして、本実施例の電子写真感光体を作製した。
次に、作製した電子写真感光体について、繰り返し使用後の出力画像の評価を行った。評価装置としては、ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンター(P4515n)を用いた。電子写真プロセスは高速であるほど、すなわちサイクルタイムが短いほど、電子写真感光体の特性上、画像評価としては厳しい条件となる。そこで、高速プロセスにおける有用性を確認するため、レーザービームプリンター本体のサイクルタイムが0.22秒となるように駆動系および制御系を改造した。
まず、電子写真感光体を上記レーザービームプリンターのプロセスカートリッジに装着し、温度32℃、相対湿度80%の環境下に設置した。設置してから24時間が経過した後、同環境下にて、A4サイズの画像評価を開始した。画像形成間隔をあけずに、1cm間隔で1ドットの横線画像20,000枚を連続して出力させた。
その後、ゴースト画像の評価を実施した。ゴースト画像評価は、以下のような方法で行った。
ゴースト画像評価は、1枚目にベタ白画像を出力し、その後ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力する。次に、ベタ黒画像を1枚出力した後に再度ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力する。この順番で画像出力を行い、計8枚のゴースト画像で評価した。ゴーストチャートは、出力画像書き出し(紙上端10mm)位置から30mmの範囲をベタ白背景に25mm四方のベタ黒の正方形を等間隔、かつ、平行に4つ並べ、出力画像書き出し位置から30mm以降はハーフトーンの印字パターンを4種類出力した。4種類のゴーストチャートをもとに、ランク分けを行った。
ゴースト画像評価は、1枚目にベタ白画像を出力し、その後ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力する。次に、ベタ黒画像を1枚出力した後に再度ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力する。この順番で画像出力を行い、計8枚のゴースト画像で評価した。ゴーストチャートは、出力画像書き出し(紙上端10mm)位置から30mmの範囲をベタ白背景に25mm四方のベタ黒の正方形を等間隔、かつ、平行に4つ並べ、出力画像書き出し位置から30mm以降はハーフトーンの印字パターンを4種類出力した。4種類のゴーストチャートをもとに、ランク分けを行った。
4種類のゴーストチャートとは、出力画像書き出し位置から30mm以降のハーフトーンパターンのみ異なるチャートである。ハーフトーンのパターンは、以下の4種類である。ただし、下記の(1)〜(3)は横線のパターンであり、電子写真感光体の表面に照射されるレーザースキャナーの走査方向(上記レーザービームプリンターで出力された用紙の出力方向に直交する方向)を意味する。
(1)横線:1ドット、1スペースの印字パターン
(2)横線:2ドット、2スペースの印字パターン
(3)横線:2ドット、3スペースの印字パターン
(4)桂馬パターンの印字パターン(将棋の桂馬の動きのように、縦2マス横3マスの6マス長方形の対角の2ドットを印字するパターン)
(1)横線:1ドット、1スペースの印字パターン
(2)横線:2ドット、2スペースの印字パターン
(3)横線:2ドット、3スペースの印字パターン
(4)桂馬パターンの印字パターン(将棋の桂馬の動きのように、縦2マス横3マスの6マス長方形の対角の2ドットを印字するパターン)
ゴーストの画像ランクの判断基準を以下に示す。
ランク1:全てのゴーストチャートでゴーストは見えない。
ランク2:一部のゴーストチャートでゴーストがかすれて見える。
ランク3:全てのゴーストチャートでゴーストがかすれて見える。
ランク4:一部のゴーストチャートでゴーストが見える。
ランク5:全てのゴーストチャートでゴーストが見える。
ランク6:全てのゴーストチャートでゴーストが鮮明に見える。
ランク1:全てのゴーストチャートでゴーストは見えない。
ランク2:一部のゴーストチャートでゴーストがかすれて見える。
ランク3:全てのゴーストチャートでゴーストがかすれて見える。
ランク4:一部のゴーストチャートでゴーストが見える。
ランク5:全てのゴーストチャートでゴーストが見える。
ランク6:全てのゴーストチャートでゴーストが鮮明に見える。
以上の評価は、実施例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に対して、合計3ロットの電荷発生層用塗布液を作製し、同様にして電子写真感光体を作製し、評価を実施した。
評価結果を表1に示す。
評価結果を表1に示す。
〔実施例2−2〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
〔実施例2−3〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−3で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−3で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
〔実施例2−4〜実施例2−11〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−4〜実施例1−11で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶にそれぞれ変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体をそれぞれ作製し、評価した。それらの評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−4〜実施例1−11で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶にそれぞれ変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体をそれぞれ作製し、評価した。それらの評価結果を表1に示す。
〔実施例2−12〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−12で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を実施例1−12で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本実施例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
〔比較例2−1〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を比較例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本比較例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を比較例1−1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本比較例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
〔比較例2−2〕
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を比較例1−2で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本比較例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1において、電荷発生層用塗布液を調製する際のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を比較例1−2で得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶に変更した以外は、実施例2−1と同様にして本比較例の電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2−1〜2−12では、電荷発生層用塗布液毎のゴースト画像のばらつきが小さく、高速プロセスの電子写真装置で使用しても、初期だけでなく、繰返し使用後においてもゴーストのレベルが改善された、高品質な画像が得られた。
一方、比較例2−1および2−2では、電荷発生層用塗布液毎のゴースト画像のばらつきが大きく、特に繰返し使用後ではゴーストのレベルが悪い画像が得られた。
一方、比較例2−1および2−2では、電荷発生層用塗布液毎のゴースト画像のばらつきが大きく、特に繰返し使用後ではゴーストのレベルが悪い画像が得られた。
1 ローター
2 ジャケット
3 メディア粒子分離手段
4 メディア粒子
5 被分散液の供給口
6 被分散液の排出口
7 冷媒または熱媒(ジャケット供給用)
8 冷媒または熱媒(ローター供給用)
9 環状空間
21 軸
22 ディスク
23 ジャケット
24 メディア粒子分離手段(スクリーン)
25 メディア粒子
26 被分散液の供給口および排出口
27 冷媒または熱媒(ジャケット供給用)
31 電子写真感光体
32 軸
33 帯電手段
34 像露光光
35 現像手段
36 転写手段
37 クリーニング手段
38 像定着手段
39 プロセスカートリッジ
40 案内手段
41 前露光光
P 転写材
2 ジャケット
3 メディア粒子分離手段
4 メディア粒子
5 被分散液の供給口
6 被分散液の排出口
7 冷媒または熱媒(ジャケット供給用)
8 冷媒または熱媒(ローター供給用)
9 環状空間
21 軸
22 ディスク
23 ジャケット
24 メディア粒子分離手段(スクリーン)
25 メディア粒子
26 被分散液の供給口および排出口
27 冷媒または熱媒(ジャケット供給用)
31 電子写真感光体
32 軸
33 帯電手段
34 像露光光
35 現像手段
36 転写手段
37 クリーニング手段
38 像定着手段
39 プロセスカートリッジ
40 案内手段
41 前露光光
P 転写材
Claims (17)
- アシッドペースティング法で得られたフタロシアニン化合物を有機化合物と混合して結晶変換させてフタロシアニン結晶を得る製造方法において、
回転可能なローターと、前記ローターを覆うジャケットとを備え、少なくとも前記ローターが冷媒または熱媒の流路を内部に有しており、
前記ローターと前記ジャケットの内壁とで挟まれる隙間が環状空間を形成する部分を有しており、
該隙間を形成する前記ローターと前記ジャケットの内壁はともに平滑な表面を有し、
前記フタロシアニン化合物と前記有機化合物の混合物がメディア粒子を充填した該隙間を通り抜ける構造の分散機を用いて結晶変換を行う工程を有することを特徴とするフタロシアニン結晶の製造方法。 - 前記有機化合物が25℃、1気圧下で液体であることを特徴とする請求項1に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記有機化合物が、スルホキシド化合物とアミド化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物である請求項1または請求項2に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記有機化合物が、N−メチルホルムアミド、N−プロピルホルムアミド、およびN−ビニルホルムアミドからなる群より選択される少なくとも1つである請求項3に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ローターの最外周部の回転周速が5m/s以上25m/s以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記メディア粒子の平均粒径が0.3mm以上1.5mm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記メディア粒子がガラスビーズである請求項1〜6のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記フタロシアニン化合物と液体の前記有機化合物を含有する混合物において、該フタロシアニン化合物の含有量が該フタロシアニン化合物と該有機化合物の総量に対して2質量%以上15質量%以下である請求項2〜7のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ローターと前記ジャケットの内壁とで形成される前記環状空間の間隔が5mm以上15mm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記環状空間を形成する前記ローターと前記ジャケットの表面の算術平均粗さRaが0.20μm以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記環状空間を形成する前記ローターと前記ジャケットの表面の算術平均粗さRaが0.10μm以下である請求項10に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記フタロシアニン結晶がガリウムフタロシアニン結晶である請求項1〜11のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ガリウムフタロシアニン結晶がCuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.3°±0.3°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項12に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ガリウムフタロシアニン結晶がCuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°において7.4°、16.6°、25.6°および28.4°にピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶である請求項12に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ガリウムフタロシアニン結晶がガリウムフタロシアニン結晶中のガリウムフタロシアニンに対して0.1質量%以上3.0質量%以下の前記有機化合物を含有する請求項12〜14のいずれか1項に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記ガリウムフタロシアニン結晶がガリウムフタロシアニン結晶中のガリウムフタロシアニンに対して0.3質量%以上1.7質量%以下の前記有機化合物を含有する請求項15に記載のフタロシアニン結晶の製造方法。
- 支持体上に、請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法で得られたフタロシアニン結晶を含有する感光層を形成する工程を有する電子写真感光体の製造方法。
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