(第1実施形態)
まず、本実施形態の表示装置の概略を説明する。図1に示すように、表示装置1は、投射型表示装置であり、いわゆる、HUD(Head-Up Display)と称されている。この種の投射型表示装置では、投射部から出射された各種情報の光学像が、反射鏡で反射されて凹面鏡で拡大され、車両のウィンドシールドガラスの一部に表示される。これにより、各種情報を運転者の前方に虚像として表示することができ、乗員は視線を前方からそらすことなく、各種情報を視認することが可能な構成になっている。
本実施形態の表示装置1は、移動体の一種である車両40に搭載され、車両40のインストルメントパネル400における収容部401に収容されている。収容部401は、インストルメントパネル400において、表示装置1を収容するスペースであり、ウインドシールド410側に開口402を有している。表示装置1は、収容部401の開口402を通して、車両40の表示部材であるウインドシールド410に画像を投影する。
なお、以下の説明において、前後方向とは図1の車両40が前進方向を正の向きとする方向、上下方向とは前後方向に垂直かつ鉛直上向きを正とする方向、左右方向とは前後方向及び上下方向と垂直な方向かつ車両の前進方向に対する左右であることを意味する。
ここで、車両40において、ウインドシールド410の室内側の面は、画像が投影される投影面410aを、湾曲する凹面状又は平坦な平面状等に形成している。また、車両40においてウインドシールド410は、室内側の面と室外側の面とで、各面を反射してできる虚像420を重ねるための角度差を有するものであってもよい。あるいは、ウインドシールド410は、室外側の面での反射による虚像420の輝度を抑制するために蒸着膜またはフィルム等を室内側の面に設けたものであってもよい。さらに、ウインドシールド410の代わりに、車両40と別体となっているコンバイナを車両40内に設置して、コンバイナの投影面410aに画像を投影するものであってもよい。
表示装置1は、画像が投影面410aに投影される車両40において、座席に着席する車両40の乗員430に、かかる画像を虚像420として車両40の室内から視認可能に表示させる。すなわち、投影面410aに反射される光が乗員430のアイポイント430aに到達し、乗員430がアイポイント430aに到達する光を知覚する。これによって、乗員430は、車速及び燃料残量等の車両状態値又は道路情報及び視界補助情報等の車両情報を認識することができる。
次に、図2及び図3に基づき、本実施形態の表示装置1の具体的構成を説明する。
表示装置1は、表示器10、保護部材20及び接着フィルム31を備えており、表示器10は、投射部100及び筐体110を含んでいる。
投射部100は、各種情報を表示するために光を出射する。本実施形態では、投射部100は、バックライト101、液晶パネル102及び導光部103を有している。
バックライト101は、図示しない光源、集光レンズ及び拡散板等により形成されている。
光源は、例えば、発光ダイオードからなる発光素子であり、光源用回路基板上に配置されている。光源は、光源用回路基板上の配線パターンを通して、コントローラ及び電源と電気的に接続されている。光源は、通電により電流量に応じて光源光を発することで、ランダム偏光の光源光を集光レンズに向けて投射する。
集光レンズは、例えば、合成樹脂やガラス等からなる透光性の凸レンズであり、光源と拡散板との間に配置されている。集光レンズは、光源からの光源光を集光して拡散板に向けて射出する。
拡散板は、光拡散材が練り込まれたポリカーボネイト等の合成樹脂により形成される半透明または乳白色の板であり、集光レンズと投射レンズとの間に配置されている。拡散板は、拡散により輝度の均一性を調整した光源光を液晶パネル102に向けて射出する。したがって、バックライト101は、液晶パネル102を照明する。
液晶パネル102は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を用いた液晶パネル102であって、例えば、2次元方向に配列された複数の液晶画素から形成されるアクティブマトリクス型の液晶パネル102である。液晶パネル102では、図示は省略するが、偏光板、一対の透明電極、液晶層及びカラーフィルタ等が積層されている。
偏光板は、全ての液晶画素を跨ぐ平面状に形成され、バックライト101を介して照明されるランダム偏光の光源光から直線偏光を取り出して、液晶層に入射させる。一対の透明電極は、外部コントローラと電気的に接続されて、外部コントローラの電気信号により、液晶画素ごとに電圧を印加可能となっている。
液晶層は、例えば、ネマティック液晶等の液晶分子を主成分とする溶液が充填された層である。液晶層では、一対の透明電極間の印加電圧により、液晶分子の配向方向が制御されて、印加電圧に応じて液晶層に入射する光源光の偏光方向を変化させることが可能となっている。例えば、液晶画素のうち画像を表示する表示画素では、液晶層の透過により偏光方向が90度変化するようになっている。一方、液晶画素のうち、画像を表示しない非表示画素では、液晶層を透過しても偏光方向が変化しないようになっている。また、各液晶画素において、表示する虚像420に対応して印加電圧が制御されることにより、表示画素と非表示画素とが切り替わるようになっている。このようにして、液晶層は、偏光板からの光源光に照明され、表示画素及び非表示画素を切替え可能に設けられ、表示画素の偏光方向と非表示画素の偏光方向とを異ならせる。ここで、本実施形態における偏光方向とは、直線偏光となっている光源光において、電場の振動する方向とする。
そして、液晶パネル102の液晶層を透過した光源光は、直線偏光であって、表示画素の偏光方向と非表示画素の偏光方向とが異なった状態で、導光部103に投射される。
導光部103は、図2に示すように、平面鏡103a及び凹面鏡103b等により構成される。
平面鏡103aは、合成樹脂またはガラス等からなる基材の表面に、反射面としてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。反射面は、滑らかな平面状に形成されている。そして、平面鏡103aは、ディスプレイ部21の液晶パネル102からの光源光を、凹面鏡103bに向けて反射する。
凹面鏡103bは、合成樹脂又はガラス等からなる基材の表面に、反射面としてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。反射面は、凹面鏡103bの中心が凹む凹面として、滑らかな曲面状に形成されている。そして、凹面鏡103bは、平面鏡103aからの光源光を、開口部111を通して投影面410aに向けて反射する。このようにして、導光部103は、液晶層によって表示画素の偏光方向と非表示画素の偏光方向とが異なった光源光を、開口部111を通して投影面410aへ向けて導光する。
なお、本実施形態における投射部100及び導光部103の構成は、一例にすぎない。上述の投射部及び導光部の構成から、レンズ、ミラー等の光学素子を追加し、別の光学素子に変更し、又はこれらの光学素子を省略してもよい。
筐体110は、投射部100を収容するためのケースである。本実施形態では、筐体110は、バックライト101、液晶パネル102及び導光部103をひとつのユニットとなった投射部100を保持し、これらを収容するケースである。筐体110は、投射部100から出射された光を通過させる開口部111及び開口部111を囲む部分である囲繞部112を有する。
本実施形態では、筐体110は、図示はしないインナーケース及びアウターケースから構成されている。インナーケースは、バックライト101、液晶パネル102及び導光部103をひとつのユニットとした投射部100を保持している。アウターケースは、投射部100が保持されたインナーケースをその内部に収容している。アウターケースには、開口部111及び囲繞部112が形成されている。
開口部111は、投射部100から出射された光が通過する空間である。開口部111は、筐体110の外と内とを連通している。本実施形態では、図2に示すように矩形状となっているが、投射部100から出射された光が通過すればよいので、その形状は適宜設計することができる。
囲繞部112は、筐体110のうち開口部111を囲む部分である。本実施形態では、開口部111が矩形状であるため、囲繞部112も矩形状となっている。囲繞部112の短辺方向の2つの部分は、筐体110の内側に向かって下に凸となっている。囲繞部112は、前後方向において前側の部分である前方部112a、後側の部分である後方部112b及び前方部112aと後方部112bと連続する左右方向おける両側の部分である左右部112cとからなる。
保護部材20は、透光性を有し、図3に示すように、筐体110の開口部111を覆う部材である。保護部材20は、外部から開口部111を通過して異物が筐体110内へ侵入することを防いでいる。保護部材20は、筐体110に保護部材20が固定された場合に、囲繞部112と対向する部分である周縁部200を有する。逆にいえば、囲繞部112は、周縁部200と対向している。そして、保護部材20のうち囲繞部112と対向していない部分が中央部210となる。中央部210は、直接、開口部111を覆っている部分であり、図5の点線で囲まれた部分のことである。保護部材20は、図3に示すように、開口部111において、前方側に向かうにつれて、下方に向かうように傾いた状態で搭載される。さらに、保護部材20は、中央部210が筐体110の内側に向かって下に凸となって湾曲する円筒面状に形成されている。この湾曲における曲率半径は、例えば、150cmに設定されている。
なお、本実施形態では、表示装置1がインストルメントパネル400の収容部401内に収容されているが、表示器10が収容部401内に収容され、インストルメントパネル400の開口402を覆うように保護部材20を配置してもよい。さらに、インストルメントパネル400が筐体110として機能し、投射部100がインストルメントパネル400の収容部401内に収容されていてもよい。
接着フィルム31は、筐体110と保護部材20とを接着している。接着フィルム31は四辺状の枠部311と、その枠部311にて囲繞されて接着フィルム31の表裏を貫通する空間部312と、四辺状の枠部の一面31a及び裏面31bに形成された図示しない粘着層と、を有する薄いフィルム状の構成である。接着フィルム31は、矩形状の開口部111を囲む矩形枠状である。
本実施形態では、接着フィルム31は、開口部111の形状に沿うような形状であり、長方形の枠状である。接着フィルム31のうち長辺方向に延びる二辺が前方部112a及び後方部112bと接触しており、短辺方向に延びる二辺が左右部112cと接触している。接着フィルム31における一面31a及び裏面31bのうち一方が筐体110の囲繞部112と接触しており、他方が保護部材20の周縁部200と接触している。つまり、接着フィルム31は、囲繞部112と周縁部200に挟まれている。また、接着フィルム31は、後述する貼付工程前では、図5に示すように平面形状を有しており、貼付工程後では、湾曲した囲繞部112ないし周縁部200の形状に応じて、筐体110の内側に向かって下に凸となって湾曲している。
(第1実施形態の製造方法)
次に、図4から図8までに基づき、本実施形態に係る表示装置1の製造方法について説明する。
はじめに、表示器10、保護部材20及び接着シート30を準備する。以下、この工程を準備工程とする。
本実施形態に係る準備工程では、まず、バックライト101、液晶パネル102及び導光部103をインナーケースに配置することによって、ユニット状の投射部100とする。次に、投射部100が保持されたインナーケースをアウターケース内に収容する。このようにして表示器10を準備する。
また、準備工程で準備される接着シート30は、接着フィルム31及び剥離フィルム32を含んでおり、接着フィルム31と剥離フィルム32とが互いに重なっている。
剥離フィルム32は、被覆部320及び連結部321を有する薄いフィルム状であり、接着フィルム31の一面31a側を覆っている。
被覆部320は、矩形枠状であり、接着フィルム31の一面31aを覆っている。本実施形態では、図5及び図6に示すように、被覆部320は、接着フィルム31と同一形状すなわち長方形の枠状であり、一面31a全域が外部に露出しないように一面31aを覆っている。言い換えると、被覆部320は、接着フィルム31の空間部312を塞ぐように覆うつまり隠蔽し、かつ枠部311の一面31aを被覆する程度の大きさである長方形の形状を有している。また、被覆部320は、図5に示す剥離フィルム32に仮想的に描かれた点線の外側の部分をいう。そして、準備工程では、被覆部320の外周線と接着フィルム31の外周線とが一致するように、被覆部320と接着フィルム31の一面31aとが密着している。なお、本実施形態に係る被覆部320は、好ましい具体例のひとつとして上述のものを採用したが、接着フィルム31と必ずしも同一形状である必要はない。例えば、一面31a側から接着シート30を見たとき、被覆部320の外周輪郭線が、接着フィルム31の外周輪郭線を取り囲むように、つまり被覆部320の外周輪郭線が、接着フィルム31の外周輪郭線よりも大きく設計されていてもよい。
連結部321は、被覆部320において矩形枠状を形づくる四辺のうち少なくともいずれか二辺どうしを枠内で連結する。本実施形態では、図5に示すように、連結部321は、被覆部320における2組の長辺及び2組の短辺の全辺を長方形の枠内で連結している。つまり、連結部321は、被覆部320の内周側の辺が形づくる長方形の全ての辺を連結しており、図5に示す剥離フィルム32に仮想的に描かれた点線で囲まれた部分、すなわち長方形の枠状の被覆部320に囲まれた部分全体である。よって、本実施形態において被覆部320と連結部321とを有する剥離フィルム32は、一枚の長方形状となっている。なお、本実施形態に係る連結部321は、好ましい具体例のひとつとして上述のものを採用したが、これに限定されない。連結部321の変形例については後述する。
なお、接着フィルム31は、その両面に粘着性を有しているので、準備工程において、接着シート30は、接着フィルム31の両面が2枚の剥離フィルム32に覆われていてもよい。この場合には、準備工程で、一方の剥離フィルム32をあらかじめ剥がし、接着フィルム31のうち一方の面を露出させる工程を含む。このときに露出した面が、接着フィルム31の裏面31bに対応する。
次に、囲繞部112及び周縁部200のうち一方に接着フィルム31の裏面31bが接触するように接着シート30を貼付する。以下、この工程を貼付工程とする。
本実施形態に係る貼付工程では、図6に示すように、剥離フィルム32で覆われた接着フィルム31の一面31a側を外側に向け、裏面31b側を囲繞部112に貼付する。貼付工程では、準備工程であらかじめ露出させた接着フィルム31の裏面31bが囲繞部112と接触するように接着シート30を貼付する。囲繞部112に接着シート30が貼付されると、被覆部320は、接着フィルム31を介して囲繞部112と対向する。一方、連結部321は、上述のように被覆部320で囲まれた部分であるから、開口部111全体を覆うように塞いでいる。また、貼付工程では、筐体110の内側に向かって下に凸となって湾曲した囲繞部112に接着シート30を貼付するので、その湾曲に応じて接着シート30も湾曲している。
なお、貼付工程は準備工程の後工程としたが、あらかじめアウターケースに接着シート30を貼付してから、投射部100が保持されたインナーケースをアウターケース内に収容してもよい。
次に、剥離フィルム32を接着フィルム31から剥がす。以下、この工程を剥離工程とする。
本実施形態に係る剥離工程では、図7に示すように、接着フィルム31の一面31aが筐体110の外側へ露出する。つまり、剥離工程では、長方形の枠状の被覆部320における前方部112aと対向している側から被覆部320を剥がしていく。順に、被覆部320のうち左右部112cと対向する部分、後方部112bと対向する部分を剥がしていく。これに伴って、開口部111を塞いでいた連結部321がなくなり、開口部111が外部に露出する。つまり、被覆部320とともに連結部321を剥がす。このように剥離フィルム32が剥がれることで、接着フィルム31の一面31aが外部に露出する。なお、本実施形態に係る剥離工程では、剥離フィルム32を前方側から後方側へ向かって剥がしているが、剥離フィルムを剥がす方向はなんら限定されるものではない。
次に、接着フィルム31によって表示器10と保護部材20とを接着する。以下、この工程を接着工程とする。本実施形態に係る配置工程では、図8に示すように、露出した接着フィルム31の一面31a上に保護部材20を配置する。配置工程では、接着フィルム31の一面31a側は周縁部200と接触し、他方、接着フィルム31の裏面31b側は囲繞部112と接触する。つまり、保護部材20の外周と接着フィルム31の外周とが重なるように保護部材20を配置する。
以上、本実施形態の表示装置の製造方法について説明をした。上記の貼付工程では、接着シート30における接着フィルム31の裏面31bを囲繞部112に貼付するとした。しかし、これに限定されず、接着フィルム31の裏面31bを保護部材20の周縁部200に貼付し、剥離工程の後、接着フィルム31が配置された保護部材20を、開口部111を覆うように筐体110に配置してもよい。
(第1実施形態の効果)
本実施形態によれば、上述のように接着フィルム31の一面31aを覆う矩形枠状の被覆部320及び矩形枠状を形づくる全ての辺を連結する連結部321を有する剥離フィルム32と接着フィルム31とが重なっている接着シート30を用いている。つまり、矩形状を形づくる被覆部320の四辺は、連結部321によって、それぞれ独立して動きにくくなる、すなわち連結部321は、被覆部320の変形を規制することで剥離フィルムを変形しにくくしている。よって、接着フィルム31の一面31aは変形しにくい剥離フィルム32によって覆われており、これらが重なった接着シート30も変形しにくくなる。したがって、薄いフィルム状の接着フィルム31及び剥離フィルム32からなる本実施形態の接着シート30は、接着フィルム及び剥離フィルムが同一形状である従来の接着シートよりも変形しにくくなる。以上より、本実施形態の接着シート30を用いれば、製造時における接着シート30の貼付時の作業性を向上できる。
なお、従来の接着シートにおける接着フィルム及び剥離フィルムの薄さと本実施形態の接着シート30における接着フィルム31及び剥離フィルム32の薄さとが等しい場合にこそ、より顕著に上述の作用効果が現れる。
特に、本実施形態を一例とするHUDでは、筐体の開口部を覆う囲繞部が曲面形状となっている場合が多い。このような囲繞部を有する筐体を備えた表示装置では、囲繞部が平面形状であることが多い、例えば液晶パネルを有するディスプレイといった通常の表示装置よりも、接着シート貼付時の作業性がよくないことが多い。そこで、本開示の接着シートをHUD等の筐体が曲面形状を有するような表示装置の製造時に用いれば、上述の作用効果を存分に発揮することができる。
(第1実施形態の変形例)
上述の実施形態では、剥離フィルム32は矩形状であるが、変形例として、図9に示すように、連結部321は、被覆部320において矩形枠状を形づくる二組の直交する二辺のうち少なくともいずれか一組の直交する二辺どうしを枠内で連結していてもよい。詳述すると、被覆部320は、上述の第1実施形態と同様に矩形枠状である。連結部321は、被覆部320のうち互いに直交する方向に延びる被覆部320どうしを枠内で連結している。つまり、連結部321は、長辺方向に延びる被覆部320と短辺方向に延びる被覆部320のみを枠内で連結している。よって、連結部321は、被覆部320のうち長辺どうしを連結しておらず、短辺どうしも連結していないので、図9に示す変形例の剥離フィルム32では、連結部321に菱形状の空間が形成されている。すなわち、一組の直交する二辺どうしを枠内で連結する連結部321は、図9に示すように、直角三角形状のものが4つ有している。つまり、各々の直角三角形状を形づくる直角を挟む二辺が、被覆部320と連結している。このような剥離フィルム32が接着フィルム31の一面31aに重なった接着シート30を用いても、連結部321によって被覆部320を形づくる四辺のうち直交する二辺の変形を規制することができ、上述の第1実施形態の作用効果を奏することができる。
なお、図9に示す変形例では、連結部321は、被覆部320のうち互いに直交する方向に延びる被覆部320どうしを枠内で連結している、とした。しかし、これに限定されることはなく、連結部321は、被覆部320において矩形枠状を形づくる二組の直交する二辺のうち少なくともいずれか一組の直交する二辺どうしを枠内で連結すればよい。よって、矩形枠状を形づくる二組の直交する二辺における連結部321の連結箇所及び連結部321の形状等は、適宜設計することができる。
また、別の変形例として、図10に示すように、連結部321は、被覆部320において矩形枠状を形づくる二組の対辺のうち少なくともいずれか一組の当該対辺を枠内で連結していてもよい。詳述すると、被覆部320は、上述の第1実施形態及び変形例と同様に矩形枠状である。連結部321は、被覆部320を形づくる四辺のうち長辺方向に延びる二辺どうしを枠内で連結している。連結部321は、被覆部320のうち長辺方向に延びる二辺と垂直な向きに延び、当該二辺のうち一部どうしを連結している。つまり、図10に示すように、連結部321は被覆部320の長辺方向に延びる二辺の一部どうしを連結しているので、枠内には矩形状の空間が2ヶ所形成されている。このような剥離フィルム32でも、連結部321によって被覆部320を形づくる二組の対辺のうちいずれか一組の対辺の変形を規制することができ、上述の第1実施形態の作用効果を奏することができる。
なお、図10に示す変形例では、連結部321は、被覆部320を形づくる二組の対辺のうち長辺方向に延びる対辺を枠内で連結している、とした。しかし、これに限定されることはなく、連結部321は、被覆部320を形づくる二組の対辺のうち短辺方向に延びる対辺を枠内で連結していてもよい。
また、別の変形例として、図11に示すように、連結部321は、被覆部320において矩形枠状を形づくる四辺を枠内で連結していてもよい。詳述すると、被覆部320は上述と同様に矩形枠状である。連結部321は、被覆部320の内周どうしを連結している。被覆部320と連結部321とが連結する箇所は、各辺の一部分どうしである。そのため、枠内には、被覆部320と連結部321とで挟まれた扇形の空間が形成されている。このような剥離フィルム32でも、連結部321によって被覆部320を形づくる四辺の変形を規制することができ、上述の第1実施形態の作用効果を奏することができる。
なお、図11に示す変形例では、連結部321は被覆部320を形づくる四辺を枠内で連結し、枠内には被覆部320と連結部321とで挟まれた扇形の空間が形成されている、とした。しかし、これに限定されることはなく、被覆部320と連結部321とで挟まれた空間は扇型でなくてもよい。つまり、被覆部320を形づくる四辺どうしは、被覆部320の枠内であれば、任意の形状の連結部321で連結されていてもよい。すなわち、被覆部320を形づくる四辺と連結部321との連結箇所は適宜設計することができる。また、連結部321は、被覆部320の内周が形づくる枠内の矩形における対角どうしを連結してもよい。
(第2実施形態)
本実施形態は、上述の第1実施形態を基礎的形態とする他の実施形態である。よって、上述の第1実施形態と共通する部分の説明は省略している。
上述の実施形態における接着フィルム及び被覆部は矩形枠状としたが、本実施形態では、接着フィルム31及び被覆部320は、矩形状の開口部111の一部に沿ったL字状である。
本実施形態では、接着フィルム31は、図12に示すように、矩形状の開口部111の一部に沿ってL字状となっている。L字状の接着フィルム31は、長辺方向に延びる部分と短辺方向に延びる部分とからなる。図12に示す接着フィルム31が囲繞部112と周縁部200との間に配置された場合、長辺方向に延びる部分が前方部112a及び後方部112bのうちいずれか一方と接触し、短辺方向に延びる部分が左右部112cのうちいずれか一方と接触する。接着フィルム31は、上述したように一面31a及びその反対面である裏面31bを有しており、表示装置の製造工程における準備工程及び貼付工程では、一面31a側は後述の剥離フィルムで覆われる。
剥離フィルム32は、上述の実施形態と同様に被覆部320及び連結部321を有している。
被覆部320は、L字状の接着フィルム31の一面31aを覆うようにL字状である。本実施形態では、被覆部320は、接着フィルム31と同一形状であり、一面31a前面を覆っている。そして、第1実施形態と同様に、準備工程では被覆部320の外周線と接着フィルム31の外周線とが一致するように密着している。なお、本実施形態に係る被覆部320は、好ましい具体例のひとつとして上述のものを採用したが、第1実施形態の場合と同様に、接着フィルム31と必ずしも同一形状である必要はなく、例えば、一面31aよりも面積が大きい被覆部320でもよい。
連結部321は、被覆部320においてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺どうしを連結する。本実施形態では、図5に示すように、連結部321は、被覆部320におけるL字を形づくる長辺及び短辺が挟む領域側で連結している。つまり、連結部321は、図12に示す被覆部320に仮想的に描かれた点線どうし、すなわち被覆部320が互いに直交する二辺が挟む領域内で当該二辺どうしを連結している。よって、本実施形態において被覆部320と連結部321とを有する剥離フィルム32は、一枚の台形状となっている。なお、本実施形態に係る連結部321は、好ましい具体例のひとつとして上述のものを採用したが、これに限定されない。他の形態の連結部321として、連結部321は被覆部320の互いに直交する二辺が挟む領域内で当該二辺の一部どうしを連結していてもよい。つまり、剥離フィルム32にはL字状の被覆部320と連結部321によって挟まれる空間が存在することになる。
本実施形態によれば、連結部321は、L字状の被覆部320においてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺どうしを連結しているので、連結部321によって連結された被覆部320の二辺は独立して動きにくくなる。つまり、L字状の剥離フィルム32の形状が歪んだり、曲がったりすることが起こりにくくなるので、剥離フィルム32は変形しにくくなる。よって、上述した開示と同様に、表示装置の製造時において接着シート30を貼付時の作業性を向上できる。
なお、第2実施形態において、剥離フィルム32は、L字状の被覆部320と、L字状の被覆部320においてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺どうしを連結する連結部321を有するので、剥離フィルム32は一枚の台形状であるとした。しかし、これに限定されることはなく、図13に示すように、剥離フィルム32は一枚の矩形状であってもよい。図13に示すように、剥離フィルム32の連結部321は、矩形状である。矩形状の連結部321を形づくる四辺のうち、被覆部320と連結する二辺は、辺の全長が被覆部320の二辺と一体となっている。つまり、図13に示す連結部321は、L字状の被覆部320の長辺方向及び短辺方向に延びる内側の二辺が挟む矩形領域の矩形の面積と同じ大きさとなっている。図13に示す剥離フィルム32によって接着フィルム31の一面31aが覆われた接着シート30の貼付工程では、図示はしないが第1実施形態の図6のように、連結部321は開口部111を塞ぐように覆っている。
(第2実施形態の変形例)
上述の実施形態では、1枚の接着フィルムからなる接着シートであるが、変形例として、図14及び図15に示すように、2枚の接着フィルム31からなり、当該2枚の接着フィルム31の一面31a側を1枚の剥離フィルム32覆っているものでもよい。
図14に示す変形例では、L字状の接着フィルム31を2枚備えている。図14に示すように、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bが組み合わさることによって矩形枠状の形状となる。言い換えると、図示はしないが2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bのうち一方の接着フィルム31Aは、矩形状の開口部111を形づくる四辺のうち直交する二辺に沿って配置される。そして、他方の接着フィルム31Bは、当該四辺のうち残りの二辺に沿って配置される。これによって、囲繞部112に接着フィルム31A,31Bが接触している際に、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bは、開口部111を囲むように矩形枠状となる。
図14に示す変形例では、剥離フィルム32は、第1剥離部32A、第2剥離部32B及び第3剥離部32Cを有している。これらの各剥離部32A,32B,32Cが一体となることで1枚の剥離フィルム32となっている。
第1剥離部32Aは、第1被覆部320Aおよび第1連結部321Aを有している。第1被覆部320Aは、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bのうち一方の接着フィルム31Aの一面31aを覆うL字状である。第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおいてL字状を形づくる二辺どうしをL字が挟む領域側で連結する。
第1被覆部320Aは、L字状であり、接着フィルム31Aの一面31aを覆っている。すなわち、上述の第2実施形態におけるL字状の被覆部320と同様であるため説明を省略する。
第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおいてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺の一部どうしを連結している。図14に示すように、第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおけるL字を形づくる長辺及び短辺が挟む領域側で連結している。つまり、第1連結部321Aは、図14に示す第1被覆部320Aに仮想的に描かれた点線どうし、すなわち第1被覆部320Aが互いに直交する二辺が挟む領域内で当該二辺どうしを連結している。よって、図14に示す変形例において第1被覆部320Aと第1連結部321Aとを有する第1剥離部32Aは、一枚の台形状となっている。
第2剥離部32Bは、第2被覆部320Bおよび第2連結部321Bを有している。第2被覆部320Bは、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bのうち他方の接着フィルム31Bの一面31aを覆うL字状である。第2連結部321Bは、第2被覆部320BにおいてL字状を形づくる二辺どうしをL字が挟む領域側で連結する。第2剥離部32Bは、第1剥離部32Aと同様の構成を有しており、かつ図14に示す変形例では形状も対称的であるため、説明を省略する。
第3剥離部32Cは、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bどうしが挟む領域側で、第1剥離部32Aと第2剥離部32Bを連結している。図14に示す変形例では、第3剥離部32Cは、直角三角形状の第1連結部321A及び第2連結部321Bにおける斜辺どうしを連結し、第1連結部321A及び第2連結部321Bと一体となっている。つまり、第1被覆部320A及び第2被覆部320Bが形づくる矩形枠状の枠内を埋めるように第1連結部321A、第2連結部321B及び第3剥離部32Cが一体となって、矩形枠の内周を四辺とした矩形が形成されている。
図14に示す変形例によれば、各連結部321A,321B及び第3剥離部32Cによって、各被覆部320A,320Bの異なる方向に延びる二辺どうし及び第1剥離部32Aと第2剥離部32Bの変形が規制されるので、上述の作用効果を奏する。これに加えて、接着フィルム31は2枚あり、これらの一面31aが剥離フィルム32に覆われた接着シート30を用いている。よって、上述のような複数枚数からなる接着フィルム31を一度に囲繞部112に貼付し、それぞれの接着フィルム31の一面31aを覆っている剥離フィルム32を剥がすことで一度に一面31aを外部に露出させることができる。したがって、表示装置1の製造工程における貼付工程及び剥離工程での作業性をより向上できる。
なお、図14に示す変形例では、2枚のL字状の接着フィルム31が組み合わさって開口部111を囲むような矩形枠状となり、剥離フィルム32はこれらの接着フィルム31の一面31aを覆っているとした。しかし、これに限定されることはなく、図15に示すような、接着フィルム31A,31B及び剥離フィルム32であってもよい。
詳述すると、図15に示す変形例は、図14に示した変形例と同様に、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bを有し、剥離フィルム32は、第1剥離部32A、第2剥離部32B及び第3剥離部32Cを有する1枚のフィルム状となっている。
図15に示す変形例では、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bが互いに組み合わさることによって矩形枠状の形状の一部分となっている。言い換えると、図示はしないが2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bは、矩形状の開口部111の一部を挟むように開口部111を形づくる四辺に沿い、矩形の四つの角のうち少なくとも二つの角を挟むように配置される。これによって、囲繞部112に接着フィルム31A,31Bが接触している際に、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bは、開口部111を挟むように90度の角度を二つ有した括弧形状となる。
図15に示す変形例では、剥離フィルム32は、第1剥離部32A、第2剥離部32B及び第3剥離部32Cを有し、図14に示す変形例と同様に、これらの各剥離部32A,32B,32Cが一体となることで1枚の剥離フィルム32となっている。
第1剥離部32Aは、図14に示す変形例と同様に、第1被覆部320Aおよび第1連結部321Aを有している。第1被覆部320Aは、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bのうち一方の接着フィルム31Aの一面31aを覆うL字状である。第1連結部321Aは、L字状を形づくる二辺どうしをL字が挟む領域側で連結する。
第1被覆部320Aについての説明は、図14に示す変形例と同様であるため省略する。
第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおいてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺のどうしを連結している。図15に示すように、第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおけるL字を形づくる二辺が挟む領域側で連結している。つまり、第1連結部321Aは、図15に示す第1被覆部320Aに仮想的に描かれた点線どうし、すなわち第1被覆部320Aが互いに直交する二辺が挟む領域内で当該二辺どうしを連結している。つまり、図15に示すように、第1連結部321Aの形状は直角三角形であり、直角三角形の直角を形づくる二辺が第1被覆部320Aと連結している。よって、図15に示す変形例において第1被覆部320Aと第1連結部321Aとを有する第1剥離部32Aは、一枚の台形状となっている。なお、上述したように、第1連結部321Aは、第1被覆部320AにおいてL字を形づくる二辺が挟む領域側で当該二辺の一部どうしを連結していてもよい。
第2剥離部32Bは、図15に示すように、第1剥離部32Aと同様の構成を有しており、かつ図14に示す変形例では形状も対称的であるため、説明を省略する。
第3剥離部32Cは、図15に示すように、2枚のL字状の接着フィルム31A,31Bどうしが挟む領域側で、第1剥離部32Aと第2剥離部32Bを連結している。図15に示す変形例では、図14に示す変形例と同様に、第3剥離部32Cは、直角三角形状の第1連結部321A及び第2連結部321Bにおける斜辺どうしを連結し、第1連結部321A及び第2連結部321Bと一体となっている。つまり、第1被覆部320A及び第2被覆部320Bが形づくる括弧形状が挟む、ないし囲む領域側全域を埋めるように第1連結部321A、第2連結部321B及び第3剥離部32Cが形成されている。すなわち、剥離フィルム32は、第1被覆部320A及び第2被覆部320Bが形づくる括弧形状の三辺全てを括弧形状の内側で連結する第3剥離部32Cを有しているともいえる。
図15に示す変形例によれば、図14に示す変形例と比べて接着フィルム31A,31B及び剥離フィルム32の形状が異なるものの、構成及び機能の面で類似しているため、上述した同様の作用効果を奏する。
以上のように、2枚のL字状の接着フィルムと、接着フィルムの一面を覆い第1、第2及び第3剥離部からなる剥離フィルムとを備える接着シートについての好ましい実施形態を述べた。しかし、本開示はこれらに限定されることはなく、剥離フィルムの形状は、上述した各剥離部の特徴をみたすような形状であれば、適宜設計することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、上述の各実施形態を基礎的形態とする他の実施形態である。よって、上述の各実施形態と共通する部分の説明は省略している。
上述の実施形態における剥離フィルム32は矩形状としたが、本実施形態では、剥離フィルム32は取手部322を有している。取手部322は、矩形状の被覆部320において短辺方向に延びる二辺のうち、一方の辺に形成されている。取手部322は、図16に示すように、被覆部320の外周から外側へ延びている。取手部322の形状は、剥離工程において取手部322をつかめる形状である。すなわち、表示装置の製造工程において、少なくとも一般的な作業者の親指と人差し指とで取手部322を挟むことができ、剥離工程で接着フィルム31に作業者の指が触れないような形状であればよい。
なお、矩形状の被覆部320において長辺方向に延びる二辺のうち、一方の辺に形成されてもよい。また、本実施形態では、剥離フィルム32は1つの取手部322を有しているが、複数有していてもよい。さらに、取手部322は矩形状である場合の剥離フィルム32における外周に形成されていればよいので、剥離フィルム32の角の部分に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、取手部322は被覆部320の外周から外側へ延びているが、図17に示すように、連結部321内に形成されていてもよい。図17に示すように、剥離フィルム32は、接着フィルム31が重なっている側の面の反対面から取手部322がめくり上がっているので、このめくり上がった取手部322をつかむことができる。
本実施形態によれば、図18に示すように、上述の剥離工程において、取手部322をつかんで剥離フィルム32を接着フィルム31から剥がすことができる。よって、剥離フィルム32が取手部322を有さない場合に比べて、剥離フィルム32を剥がしやすくなる。さらに、接着フィルム31に直接触れることなく、剥離フィルム32を剥がすことができ、接着フィルム31にチリやほこり等の異物が付着することを低減できる。したがって、表示装置の製造工程における剥離工程での作業性をより向上できる。
なお、第3実施形態における接着フィルム31及び被覆部320は矩形状としたが、上述のように接着フィルム31及び被覆部320がL字状である場合にも、剥離フィルム32に取手部322を形成することができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、上述の各実施形態を基礎的形態とする他の実施形態である。よって、上述の各実施形態と共通する部分の説明は省略している。
本実施形態では、筐体110は、接着フィルム31が配置される位置を指定する位置指定部113を有している。さらに、上述の実施形態における剥離フィルム32は矩形状であったが、本実施形態では、剥離フィルム32は、位置指定部113に接触することで接着シート30の貼付位置が決まる位置決め部323を有している。
位置決め部323は、剥離フィルム32の外周に形成されている。本実施形態では、図19に示すように、位置決め部323は、矩形状の被覆部320を形づくる四辺のうち長辺方向に延びる二辺に形成されており、被覆部320の外周から外部側に向かって形成されている。位置決め部323が形成されている箇所は、後述するように貼付工程にて位置指定部113と対応するように形成されている。位置決め部323は、孔323aを有している。本実施形態において、孔323aの形状は円形であるが、後述の位置指定部113に応じて任意に設計することができる。なお、位置決め部323が形成されている箇所は、上述のように被覆部320の長辺方向に延びる二辺の一部分に限定されず、短辺方向に延びる二辺の一部分でもよい。さらに、位置決め部323は、被覆部320の長辺方向に延びる二辺のうちいずれか一方に1つ、短辺方向に延びる二辺のうち一方に1つ形成されていてもよい。また、上述では位置決め部323は、被覆部320に2ヶ所形成されていたが、1か所のみに形成されていてよいし、3か所以上形成されていてもよい。
位置指定部113は、筐体110に形成され、筐体110の外側に向かって突出する突起形状である。本実施形態では、図20に示すように、位置指定部113は囲繞部112に形成されており、円柱状の突起である。
本実施形態における貼付工程では、まず、一方の位置指定部113を対応する位置決め部323の孔323aを貫通するように接着シート30を配置する。次に、他方の位置指定部113を対応する位置決め部323の孔323aに貫通させる。このとき、孔323aの内径部分は、位置指定部113の突起形状の部分の側面と接触する。次に、接着シート30の接着フィルム31の裏面31bを囲繞部112に接触させる。図20に示すように、位置決め部323の孔323a内に位置指定部113の円柱状の突起が差し込まれているので、貼付工程において接着シート30の動きが制限される。
本実施形態によれば、筐体110の位置指定部113と剥離フィルム32の位置決め部323とが接触するように、接着シート30を配置する。すなわち、位置指定部113の突起が位置決め部323の孔323aを貫通するように接着シート30を配置する。これによって、筐体110の所定の位置に配置するように接着シート30を貼付することができるので、簡便にかつ所定位置に接着フィルム31を貼付することができる。
本実施形態の接着シート30の変形例として、図21に示すような接着シート30がある。上述の実施形態とは異なり、位置決め部323の周囲の部分を位置指定部113に当接させて接着シート30の位置決めを行う。
図21に示すように、この変形例における位置決め部323は、被覆部320の外周のうち、長辺方向に延びる二辺に沿って形成されている。つまり、位置決め部323は、長辺方向に延びる二辺に対応する被覆部320から外側に向けて突出し、被覆部320と連結している。位置決め部323における外周、すなわち被覆部320と連結していない側の辺は、後述の位置指定部113の側面と貼付工程において当接する。
図22に示すように、この変形例における位置指定部113は、筐体110の外側に向かって突出しており、左右方向に延びた壁状である。また、開口部111の長辺方向に延びた壁状であるともいえる。位置指定部113は、2つ形成されており、互いに平行となるように形成されている。図19に示すように、2つの位置指定部113は、ウインドシールド410側に一方が形成され、乗員430側に他方が形成されている。つまり、位置指定部113は、囲繞部112の前方部112aに一方が、後方部112bに他方が形成されている。
変形例における貼付工程では、まず、剥離フィルム32の位置決め部323の対辺のうち一方の辺を、一方の位置指定部113の開口部111側の側面に当接させる。次に、位置決め部323の他方の辺を、他方の位置指定部113の側面に当接させる。このとき、図22に示すように、位置決め部323の端辺と接着フィルム31が合わさる点線との間隔を所定間隔にすれば、位置決め部323を位置指定部113に当接させるだけで、接着フィルム31を囲繞部112の所定位置に配置させることができる。さらに、2つの壁状の位置指定部113に両方の位置決め部323の外周が当接しているので、貼付工程において両方の位置指定部113が接着シート30の動きを制限することができる。よって、上述の図19及び図20に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、変形例における位置指定部113は開口部111の長辺方向に延びる壁状とし、位置決め部323は剥離フィルム32の2つの長辺に形成されていたが、これに限定されることはなく、短辺方向に延びていてもよい。さらに、長辺方向又は短辺方向の両方の方向側に位置指定部113及び位置決め部323が形成されていてもよい。この場合、位置指定部113は、囲繞部112上に形成され開口部111を囲むような壁状形状となり、位置決め部323は、接着フィルム31が合わさる箇所である外周の点線部分の全周囲に形成されることとなる。また、図22に示すように位置指定部113は、長辺方向に連続的に延びた壁状であるが、不連続になっていてもよい。
(その他の実施形態)
以上のように、本開示の表示装置の一例として矩形状の開口部111をもつ筐体110を備える表示装置1について説明したが、矩形という意味は、四つの角の全てが厳密に90度の角度を有していなくてもよい。つまり、例えば、四つの角が丸みを帯びて、各辺が90度で直交しているような形状でもよい。さらに、開口部の形状が任意の四角形であっても、本開示を適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。
また、本開示の表示装置の一例であるHUDについて説明したが、本開示はこれに限らず、上述のような投射部、筐体、保護部材及び接着フィルムを有する様々な表示装置を開示する。例えば、本開示の他の表示装置として、画像を表示する画像表示パネルがある。図23に示すような、画像表示パネルは、投射部100、筐体110、保護部材20材及び接着フィルム31を備えている。筐体110は、開口部111が形成されており、開口部111を囲む部分である囲繞部112を有している。そして、囲繞部112に接着フィルム31が配置されることで、開口部111から投射部100が収容されている筐体110の内部への異物の侵入を防いでいる。保護部材20は、囲繞部112の略全周を取り囲むように配置された接着フィルム31により、筐体110に固定されている。このような画像表示パネルにおける製造方法でも、上述の貼付工程、剥離工程及び配置工程を含むので、上述の各実施形態における接着シート30を適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。