(実施例)
次に、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施例にかかる二次電池100の断面図(正面視)である。図2は、扁平捲回型電極体110の斜視図である。図3は、扁平捲回型電極体110を構成する負極シート120の斜視図である。図4は、扁平捲回型電極体110を構成する正極シート130の斜視図である。図5は、扁平捲回型電極体110の側面図(端面図)である。図6は、二次電池100の他の断面図(側面視)であり、図1のC−Cの位置またはD−Dの位置で二次電池100を切断した断面図に相当する。図7は、図6のE−E断面図である。図8は、扁平捲回型電極体110に正極集電端子部材170及び負極集電端子部材190を溶接した、集電端子付き電極体140の斜視図である。
実施例にかかる二次電池100は、図1に示すように、扁平捲回型電極体110と、これを収容する電池ケース180とを備える、リチウムイオン二次電池である。扁平捲回型電極体110は、正極シート130、負極シート120、及びセパレータ150を捲回した電極体である。
電池ケース180は、アルミニウムからなり、直方体形状をなしている。この電池ケース180は、電池ケース本体181と封口蓋182を有する。このうち、電池ケース本体181は、有底矩形箱形状をなしている。なお、電池ケース本体181と扁平捲回型電極体110との間には、絶縁フィルム(図示しない)を介在させている。また、封口蓋182は、矩形板状であり、電池ケース本体181の開口を閉塞して、この電池ケース本体181に溶接されている。この封口蓋182には、注液孔(図示なし)が設けられている。
扁平捲回型電極体110は、帯状をなす1枚の正極シート130と帯状をなす1枚の負極シート120とが、正極シート130と負極シート120との間に帯状をなすセパレータ150が介在するようにして、扁平形状に捲回された電極体である(図2参照)。詳細には、長手方向DAに延びる帯状の正極シート130、負極シート120、及びセパレータ150を、長手方向DAに捲回して、扁平捲回型電極体110を形成している(図2〜図4参照)。
正極シート130は、図4に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、アルミニウム箔からなる正極集電箔138と、この正極集電箔138の両面に、それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの正極合材層131,131とを有している。正極合材層131は、正極活物質137と導電材とバインダーとを含んでいる。
正極シート130のうち、正極合材層131が塗工されている部位を、正極合材層塗工部130bという。一方、正極合材層131を有することなく、正極集電箔138のみからなる部位を、正極合材層未塗工部130cという。正極合材層未塗工部130cは、正極シート130の一方長辺に沿って、正極シート130の長手方向DAに帯状に延びている。
正極合材層未塗工部130cは、扁平捲回型電極体110の幅方向DBの一方端部(図1及び図2において左端部)において、扁平形状に捲回されている。この正極合材層未塗工部130cは、矩形状をなす複数の正極集電箔部130c1と、弧状をなす複数の上側弧状部130c2と、弧状をなす複数の下側弧状部130c3とにより構成されている(図2、図5参照)。矩形状をなす複数の正極集電箔部130c1は、扁平捲回型電極体110の厚み方向(積層方向DC)に並んで、正極集電箔積層部130dを構成している。
従って、扁平捲回型電極体110は、正極シート130の幅方向DBの一方端部(扁平捲回型電極体110の幅方向DBの一方端部に一致、図1及び図2において左端部)に、正極集電箔138の一部である矩形状をなす正極集電箔部130c1(正極シート130のうち正極合材層131が塗工されていない部位)が、複数、積層方向DC(扁平捲回型電極体110の厚み方向に一致)に積層された正極集電箔積層部130dを有している。
また、負極シート120は、図3に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、銅箔からなる負極集電箔128と、この負極集電箔128の両面に、それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの負極合材層121,121とを有している。負極合材層121は、負極活物質127とバインダーとを含んでいる。
負極シート120のうち、負極合材層121が塗工されている部位を、負極合材層塗工部120bという。一方、負極合材層121を有することなく、負極集電箔128のみからなる部位を、負極合材層未塗工部120cという。負極合材層未塗工部120cは、負極シート120の一方長辺に沿って、負極シート120の長手方向DAに帯状に延びている。
負極合材層未塗工部120cは、扁平捲回型電極体110の幅方向DBの他方端部(図1及び図2において右端部)において、扁平形状に捲回されている。この負極合材層未塗工部120cは、矩形状をなす複数の負極集電箔部120c1と、弧状をなす複数の上側弧状部120c2と、弧状をなす複数の下側弧状部120c3とにより構成されている(図2、図5参照)。矩形状をなす複数の負極集電箔部120c1は、扁平捲回型電極体110の厚み方向(積層方向DC)に並んで、負極集電箔積層部120dを構成している。
従って、扁平捲回型電極体110は、負極シート120の幅方向DBの他方端部(扁平捲回型電極体110の幅方向DBの他方端部に一致、図1及び図2において右端部)に、負極集電箔128の一部である矩形状をなす負極集電箔部120c1(負極シート120のうち負極合材層121が塗工されていない部位)が、複数、積層方向DC(扁平捲回型電極体110の厚み方向に一致)に積層された負極集電箔積層部120dを有している。
また、扁平捲回型電極体110の正極シート130(具体的には、正極集電箔積層部130d)には、正極集電端子部材170が溶接されている(図1参照)。正極集電端子部材170は、図6〜図8に示すように、略U字平板形状をなす集電接続部171と、この集電接続部171の一端部(図6及び図8において上端部)を折り曲げた矩形平板形状の外部端子接続部177と、を有する集電本体部170Aを備える。集電接続部171は、積層方向DCについて正極集電箔積層部130dの一方端側(図6及び図7において左端側)に位置する(正極集電箔積層部130dの一方端側の外面に接触する)第1集電部171b及び他方端側(図6及び図7において右端側)に位置する(正極集電箔積層部130dの他方端側の外面に接触する)第2集電部171cとを有する。正極集電端子部材170は、さらに、集電接続部171の第1集電部171bと第2集電部171cとの間に、略平板形状の中間集電部172を有する。
この正極集電端子部材170は、正極集電箔積層部130dを構成する正極集電箔部130c1を積層方向DCに挟んで保持する2つの挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)を有する。具体的には、図9に示すように、正極集電箔積層部130dは、積層方向DCについて中心位置(扁平捲回型電極体110の中心軸AX)よりも一方側(図9において左側)に位置する第1正極集電箔積層部130d1と、積層方向DCについて中心位置よりも他方側(図9において右側)に位置する第2正極集電箔積層部130d2とに区分(二分割)される。なお、図9は、図7(図6のE−E断面図)に示す部箇所と同じ箇所について、レーザー溶接を行う前(溶接部Wが形成される前)の状態を示す図である。
第1正極集電箔積層部130d1は、第1挟持部173によって積層方向DCに挟まれて保持される。また、第2正極集電箔積層部130d2は、第2挟持部174によって積層方向DCに挟まれて保持される。図9に示すように、第1挟持部173は、第1集電部171bのうち第1正極集電箔積層部130d1に対し積層方向DCの一方側(図9において左側)に隣接する部位(第1隣接部171b1)と、中間集電部172のうち第1正極集電箔積層部130d1に対し積層方向DCの他方側(図9において右側)に隣接する部位(第1中間隣接部172b)とにより構成される。
さらに、第2挟持部174は、第2集電部171cのうち第2正極集電箔積層部130d2に対し積層方向DCの他方側(図9において右側)に隣接する部位(第2隣接部171c2)と、中間集電部172のうち第1正極集電箔積層部130d1に対し積層方向DCの一方側(図9において左側)に隣接する部位(第2中間隣接部172c)とにより構成される。
図7に示すように、正極集電端子部材170の第1挟持部173と第1正極集電箔積層部130d1とは、溶接部Wを形成して接合している。具体的には、正極集電端子部材170の第1挟持部173と第1正極集電箔積層部130d1とは、レーザー溶接により接合されている。また、正極集電端子部材170の第2挟持部174と第2正極集電箔積層部130d2とは、溶接部Wを形成して接合している。具体的には、正極集電端子部材170の第2挟持部174と第2正極集電箔積層部130d2とは、レーザー溶接により接合されている。
さらに、正極集電端子部材170の外部端子接続部177の上面には、正極外部端子175が溶接されている(図1参照)。正極外部端子175は、封口蓋182を貫通して外部に突出している。なお、正極外部端子175と封口蓋182との間には、電気絶縁性の樹脂からなる絶縁部材141を介在させている。
また、扁平捲回型電極体110の負極シート120(具体的には、負極集電箔積層部120d)には、負極集電端子部材190が溶接されている(図1参照)。負極集電端子部材190は、図6〜図8に示すように、略U字平板形状をなす集電接続部191と、この集電接続部191の一端部(図6及び図8において上端部)を折り曲げた矩形平板形状の外部端子接続部197と、を有する集電本体部190Aを備える。集電接続部191は、積層方向DCについて負極集電箔積層部120dの一方端側(図6において左端側)に位置する(負極集電箔積層部120dの一方端側の外面に接触する)第1集電部191b及び他方端側(図6において右端側)に位置する(負極集電箔積層部120dの他方端側の外面に接触する)第2集電部191cとを有する。負極集電端子部材190は、さらに、集電接続部191の第1集電部191bと第2集電部191cとの間に、略平板形状の中間集電部192を有する。
この負極集電端子部材190は、負極集電箔積層部120dを構成する負極集電箔部120c1を積層方向DCに挟んで保持する2つの挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)を有する。具体的には、図9に示すように、負極集電箔積層部120dは、積層方向DCについて中心位置(扁平捲回型電極体110の中心軸AX)よりも一方側(図9において左側)に位置する第1負極集電箔積層部120d1と、積層方向DCについて中心位置よりも他方側(図9において右側)に位置する第2負極集電箔積層部120d2とに区分(二分割)される。
第1負極集電箔積層部120d1は、第1挟持部193によって積層方向DCに挟まれて保持される。また、第2負極集電箔積層部120d2は、第2挟持部194によって積層方向DCに挟まれて保持される。図9に示すように、第1挟持部193は、第1集電部191bのうち第1負極集電箔積層部120d1に対し積層方向DCの一方側(図9において左側)に隣接する部位(第1隣接部191b1)と、中間集電部192のうち第1負極集電箔積層部120d1に対し積層方向DCの他方側(図9において右側)に隣接する部位(第1中間隣接部192b)とにより構成される。
さらに、第2挟持部194は、第2集電部191cのうち第2負極集電箔積層部120d2に対し積層方向DCの他方側(図9において右側)に隣接する部位(第2隣接部191c2)と、中間集電部192のうち第1負極集電箔積層部120d1に対し積層方向DCの一方側(図9において左側)に隣接する部位(第2中間隣接部192c)とにより構成される。
図7に示すように、負極集電端子部材190の第1挟持部193と第1負極集電箔積層部120d1とは、溶接部Wを形成して接合している。具体的には、負極集電端子部材190の第1挟持部193と第1負極集電箔積層部120d1とは、レーザー溶接により接合されている。また、負極集電端子部材190の第2挟持部194と第2負極集電箔積層部120d2とは、溶接部Wを形成して接合している。具体的には、負極集電端子部材190の第2挟持部194と第2負極集電箔積層部120d2とは、レーザー溶接により接合されている。
さらに、負極集電端子部材190の外部端子接続部197の上面には、負極外部端子195が溶接されている(図1参照)。負極外部端子195は、封口蓋182を貫通して外部に突出している。なお、負極外部端子195と封口蓋182との間には、電気絶縁性の樹脂からなる絶縁部材141を介在させている。
次に、実施例にかかる二次電池100の製造方法について説明する。
まず、電極体形成工程において、正極シート130、負極シート120、及びセパレータ150を捲回して、扁平捲回型電極体110を形成する(図2参照)。
次いで、第1挟持工程において、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)によって、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1を、積層方向DCに挟んで保持する。
具体的には、まず、正極集電端子部材170を構成する集電本体部170Aと中間集電部172とを用意する。次いで、図9に示すように、扁平捲回型電極体110の正極集電箔積層部130dについて、積層方向DCについて中心位置(扁平捲回型電極体110の中心軸AX)よりも一方側(図9において左側)に位置する第1正極集電箔積層部130d1を、その積層方向DCの中心側に集めて重ね合わせる(集箔する)。さらに、正極集電箔積層部130dのうち、積層方向DCについて中心位置よりも他方側(図9において右側)に位置する第2正極集電箔積層部130d2を、その積層方向DCの中心側に集めて重ね合わせる(集箔する)。
次いで、集箔した第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2との間に、中間集電部172を配置する。さらに、集電本体部170Aの集電接続部171によって、集箔した第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2、及び、これらの間に配置した中間集電部172を挟むようにして、集電本体部170Aを配置する。具体的には、集電接続部171の第1集電部171bが、積層方向DCについて第1正極集電箔積層部130d1の一方端側(図9において左端側)に位置し(正極集電箔積層部130dの一方端側の外面に接触し)、且つ、第2集電部171cが、積層方向DCについて第2正極集電箔積層部130d2の他方端側(図9において右端側)に位置する(正極集電箔積層部130dの他方端側の外面に接触する)ように、集電本体部170Aを配置する。
この状態で、集電接続部171の第1集電部171bを積層方向DCの他方側(図9において右側)に押圧すると共に、第2集電部171cを積層方向DCの一方側(図9において左側)に押圧することで、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)によって、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を挟持する。
これにより、第1正極集電箔積層部130d1は、第1挟持部173によって積層方向DCに挟まれて保持される。このとき、第1正極集電箔積層部130d1を構成する複数の正極集電箔部130c1(第1挟持部173によって挟持された部位)は、それぞれ、積層方向DCに隣り合う正極集電箔部130c1と積層方向DCに隙間無く接触する。また、第2正極集電箔積層部130d2は、第2挟持部174によって積層方向DCに挟まれて保持される。このとき、第2正極集電箔積層部130d2を構成する複数の正極集電箔部130c1(第2挟持部174によって挟持された部位)は、それぞれ、積層方向DCに隣り合う正極集電箔部130c1と積層方向DCに隙間無く接触する。
なお、本実施例では、上述のように、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)によって、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を挟持したとき、第1正極集電箔積層部130d1を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち一部の正極集電箔部130c1(積層方向DCについて外側に位置する正極集電箔部130c1)について、その先端部が第1挟持部173から外部(レーザー光LBが照射される側、図9〜図11において上方)に突出しない状態(第1挟持部173の厚み方向全体にわたって存在しない状態)となる。
同様に、第2正極集電箔積層部130d2を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち一部の正極集電箔部130c1(積層方向DCについて外側に位置する正極集電箔部130c1)についても、その先端部が第2挟持部174から外部(レーザー光LBが照射される側、図9〜図11において上方)に突出しない状態(第2挟持部174の厚み方向全体にわたって存在しない状態)となる。
その理由は、本実施例では、正極シート130の正極合材層未塗工部130c(正極集電箔積層部130d)の幅寸法(幅方向DBにかかる寸法)を短くして、正極合材層塗工部130bの幅寸法を大きくしているからである。より具体的には、前述のように正極集電箔積層部130dを集箔すると、集箔中心から積層方向DCについて外側に離れて位置する正極集電箔部130c1ほど、集箔されて重なり合う部分の長さは短くなるが、本実施例では、集箔中心から積層方向DCについて外側に離れて位置する正極集電箔部130c1の長さを、挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)によって挟持するのに必要最小限の長さとして、当該正極集電箔部130c1の先端部が挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)から外部(図9、図11において上方)に突出しないのを許容しているからである。本実施例では、正極合材層未塗工部130cの幅寸法を小さくした分、正極合材層塗工部130bの幅寸法を大きくして、電池容量を大きくしている。
次に、第1レーザー溶接工程に進み、上述のように、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)によって、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を挟持した状態のままで、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを、レーザー溶接により接合する。
具体的には、本実施例の第1レーザー溶接工程では、図10及び図11に示すように、レーザー光LBを、積層方向DCに直交する方向(垂直方向)に照射することなく、積層方向DCについて第1正極集電箔積層部130d1の両外側から、第1挟持部173に対し、斜め方向に照射する。さらに、レーザー光LBを、積層方向DCに直交する方向(垂直方向)に照射することなく、積層方向DCについて第2正極集電箔積層部130d2の両外側から、第2挟持部174に対し、斜め方向に照射する。
これにより、本実施例の第1レーザー溶接工程では、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1に対し、レーザー光LBを直接に照射することなく、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)に対し、レーザー光LBを直接に照射して、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを溶接する。このようにすることで、レーザー光LBが、熱容量の小さい正極集電箔138の端部に対し直接に照射されるのを防止することができるので、レーザー溶接時にスパッタが発生するのを抑制することができる。
なお、本実施例の第1レーザー溶接工程では、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)によって挟持されている正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1または第2正極集電箔積層部130d2)は、レーザー光LBの照射により溶融した挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)の熱によって溶融する、あるいは、溶融した挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)を通過(透過)したレーザー光LBの照射により溶融することで、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)に接合する。
これに対し、第1レーザー溶接工程では、前述のように、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)によって挟持されている複数の正極集電箔部130c1は、それぞれ、積層方向DCに隣り合う正極集電箔部130c1と積層方向DCに隙間無く接触している。このため、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)によって挟持されている複数の正極集電箔部130c1は、実質的に一体となることで、熱容量が大きくなっている。従って、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)によって挟持されている複数の正極集電箔部130c1が溶融するときでも、スパッタの発生を抑制することができる。
本実施例の第1レーザー溶接工程を行うことで、図7に示すように、正極集電端子部材170の第1挟持部173と第1正極集電箔積層部130d1とが、溶接部Wを形成して接合される。また、正極集電端子部材170の第2挟持部174と第2正極集電箔積層部130d2とが、溶接部Wを形成して接合される。
なお、前述のように、本実施例では、第1正極集電箔積層部130d1を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち一部の正極集電箔部130c1(積層方向DCについて外側に位置する正極集電箔部130c1)について、その先端部が第1挟持部173から外部(レーザー光LBが照射される側、図9〜図11において上方)に突出していない状態で、第1挟持部173と第1正極集電箔積層部130d1とをレーザー溶接している。さらに、第2正極集電箔積層部130d2を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち一部の正極集電箔部130c1(積層方向DCについて外側に位置する正極集電箔部130c1)について、その先端部が第2挟持部174から外部(レーザー光LBが照射される側、図9〜図11において上方)に突出していない状態で、正極集電端子部材170の第2挟持部174と第2正極集電箔積層部130d2とをレーザー溶接している。
しかしながら、本実施例では、前述のように、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1に対し、レーザー光LBを直接に照射することなく、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)に対し、レーザー光LBを直接に照射して、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを溶接する方法としているので、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する全ての正極集電箔部130c1を、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)に接合することができる。
すなわち、本実施例の第1レーザー溶接工程によれば、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1または第2正極集電箔積層部130d2)を構成する複数の正極集電箔部130c1のうちの一部の正極集電箔部130c1の先端部が、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)から外部(レーザー光LBが照射される)に突出しないように、正極シート130の正極合材層未塗工部130c(正極集電箔積層部130d)の幅寸法(幅方向DBにかかる寸法)を短くしても、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1と正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)とを適切に接合することができる。このことは、後述する第2レーザー溶接工程においても同様である。
次に、第2挟持工程に進み、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって、負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)を構成する負極集電箔部120c1を、積層方向DCに挟んで保持する(図9参照)。具体的な工程内容は、前述した第1挟持工程と同様であるため、説明を省略する。
次に、第2レーザー溶接工程に進み、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって、負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)を挟持した状態のままで、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)と負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)を構成する負極集電箔部120c1とを、レーザー溶接により接合する(図10及び図11)。具体的な工程内容は、前述した第1レーザー溶接工程と同様であるため、説明を省略する。
なお、第2レーザー溶接工程でも、図10及び図11に示すように、負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)を構成する負極集電箔部120c1に対し、レーザー光LBを直接に照射することなく、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)に対し、レーザー光LBを直接に照射して、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)と負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)を構成する負極集電箔部120c1とを溶接する。このようにすることで、レーザー光LBが、熱容量の小さい負極集電箔128の端部に対し直接に照射されるのを防止することができるので、レーザー溶接時にスパッタが発生するのを抑制することができる。
また、第2レーザー溶接工程でも、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって挟持されている負極集電箔積層部120d(第1負極集電箔積層部120d1と第2負極集電箔積層部120d2)は、レーザー光LBの照射により溶融した挟持部(第1挟持部193または第2挟持部194)の熱によって溶融する、あるいは、溶融した挟持部(第1挟持部193または第2挟持部194)を通過(透過)したレーザー光LBの照射により溶融することで、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)に接合する。
これに対し、第2レーザー溶接工程でも、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって挟持されている負極集電箔部120c1は、それぞれ、積層方向DCに隣り合う負極集電箔部120c1と積層方向DCに隙間無く接触している。このため、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって挟持されている複数の負極集電箔部120c1は、実質的に一体となることで、熱容量が大きくなっている。従って、負極集電端子部材190の挟持部(第1挟持部193と第2挟持部194)によって挟持されている複数の負極集電箔部120c1が溶融するときでも、スパッタの発生を抑制することができる。
また、本実施例の製造方法では、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1と正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)とが適切に溶接されたか否かを、容易に確認することができる。具体的には、正極集電端子部材170の第1挟持部173と第1正極集電箔積層部130d1との溶接部W、及び、正極集電端子部材170の第2挟持部174と第2正極集電箔積層部130d2との溶接部Wは、正極集電端子部材170を溶接した扁平捲回型電極体110の外側(図7において上方)から目視で確認することができる。このことは、負極側においても同様である。
以上のようにして、扁平捲回型電極体110に正極集電端子部材170及び負極集電端子部材190が溶接された、集電端子付き電極体140が完成する(図8参照)。
その後、正極集電端子部材170の外部端子接続部177の上面に、正極外部端子175を溶接する。さらに、負極集電端子部材190の外部端子接続部197の上面に、負極外部端子195を溶接する。
次いで、正極外部端子175と封口蓋182の貫通孔との間に絶縁部材141を介在させると共に、負極外部端子195と封口蓋182の貫通孔との間に絶縁部材141を介在させるようにして、集電端子付き電極体140に封口蓋182を組み付ける。
その後、集電端子付き電極体140を電池ケース本体181内に挿入すると共に、封口蓋182で電池ケース本体181の開口を閉塞する。その後、封口蓋182で電池ケース本体181の開口を閉塞した状態で、封口蓋182と電池ケース本体181とを溶接する。次いで、図示しない注液孔を通じて、電池ケース本体181内に非水電解液を注入し、その後、所定の処理を行うことで、本実施例の二次電池100が完成する。
(比較例1)
比較例1では、従来の製造方法(特開2000−133241号公報に開示されている方法)によって、二次電池を製造した。具体的には、図12に示すような態様で、レーザー溶接工程を行い、扁平捲回型電極体110の正極集電箔積層部130dに正極集電端子部材370を溶接し、負極集電箔積層部120dに負極集電端子部材390を溶接した。なお、本比較例1では、電極体として、実施例と同等の扁平捲回型電極体110を用いている。
一方、本比較例1では、実施例とは異なる正極集電端子部材370及び負極集電端子部材390を用いている。正極集電端子部材370は、図12に示すように、側面視U字形状をなす2つの集電部と、両者の間に位置する中間集電部とを有する。この正極集電端子部材370は、扁平捲回型電極体110の第1正極集電箔積層部130d1を挟んで保持する第1挟持部373と、第2正極集電箔積層部130d2を挟んで保持する第2挟持部374とを有する。なお、第1挟持部373及び第2挟持部374には、挟んで保持した第1正極集電箔積層部130d1及び第2正極集電箔積層部130d2を構成する正極集電箔部130c1の先端側が突出(露出)する窓部373b及び374b(開口)が形成されている。
比較例1では、まず、挟持工程において、正極集電端子部材370の第1挟持部373の間隙に第1正極集電箔積層部130d1を挿入すると共に、第2挟持部374の間隙に第2正極集電箔積層部130d2を挿入する。そして、第1挟持部373及び第2挟持部374に対し積層方向DCに圧縮力を加えることで、第1挟持部373によって第1正極集電箔積層部130d1を挟持すると共に、第2挟持部374によって第2正極集電箔積層部130d2を挟持する。
次いで、レーザー溶接工程に進み、正極集電端子部材370の挟持部(第1挟持部373と第2挟持部374)によって、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を挟持した状態のままで、正極集電端子部材370の挟持部(第1挟持部373と第2挟持部374)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを、レーザー溶接により接合する。具体的には、正極集電箔積層部130dのうち第1挟持部373及び第2挟持部374の窓部373b及び374bから突出する部位(先端部)と、第1挟持部373及び第2挟持部374部のうち窓部373b及び374bの周縁部とに対し、レーザー光LBを直接に照射して、これらを溶接した(図12参照)。
ところが、この比較例1では、上述のようにしてレーザー溶接を行ったとき、スパッタSPが発生した。具体的には、正極集電箔部130c1のうち第1挟持部373及び第2挟持部374の窓部373b及び374bから突出する部位(先端部)は、熱容量が小さいため、レーザー光LBを直接に照射したことで、当該部位の溶融金属がスパッタSPとなって周囲に飛散した。また、負極側の溶接についても、上述した正極側の溶接方法と同様に行ったところ、正極側と同様にスパッタSPが発生した。
(比較例2)
比較例2では、他の従来の製造方法(特開2007−149353号公報に開示されている製造方法)によって、二次電池を製造した。具体的には、図13に示すような態様で、レーザー溶接工程を行い、扁平捲回型電極体110の正極集電箔積層部130dに正極集電端子部材470を溶接し、負極集電箔積層部120dに負極集電端子部材490を溶接した。なお、比較例2でも、電極体として、実施例と同等の扁平捲回型電極体110を用いている。
一方、比較例2では、実施例とは異なる正極集電端子部材470及び負極集電端子部材490を用いている。正極集電端子部材470は、図13に示すように、側面視U字形状をなす2つの集電部と、両者の間に位置する中間集電部とを有する。この正極集電端子部材470は、扁平捲回型電極体110の第1正極集電箔積層部130d1を挟んで保持する第1挟持部473と、第2正極集電箔積層部130d2を挟んで保持する第2挟持部474とを有する。なお、第1挟持部473及び第2挟持部474には、挟んで保持した第1正極集電箔積層部130d1及び第2正極集電箔積層部130d2を構成する正極集電箔部130c1の先端部の側面が露出する(外部から視認できる)スリットSLが形成されている。
比較例2では、まず、正極集電端子部材470の第1挟持部473の間隙に第1正極集電箔積層部130d1を挿入すると共に、第2挟持部474の間隙に第2正極集電箔積層部130d2を挿入する。次いで、レーザー溶接工程に進み、正極集電端子部材470の挟持部(第1挟持部473と第2挟持部474)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを、レーザー溶接により接合する。
具体的には、図13に示すように、第1挟持部473のスリットSLを通じて、第1挟持部473の外側から第1正極集電箔積層部130d1に対し、積層方向DCの他方側(図13において右方向)にレーザー光LBを照射して、第1正極集電箔積層部130d1と第1挟持部473とを溶接した。さらに、第2挟持部474のスリットSLを通じて、第2挟持部474の外側から第2正極集電箔積層部130d2に対し、積層方向DCの一方側(図13において左方向)にレーザー光LBを照射して、第2正極集電箔積層部130d2と第2挟持部474とを溶接した。
ところが、比較例2でも、上述のようにしてレーザー溶接を行ったとき、スパッタが発生した。具体的には、正極集電箔部130c1のうち第1挟持部473及び第2挟持部474のスリットSLから露出する部位(先端部)は、熱容量が小さいため、レーザー光LBを直接に照射したことで、当該部位の溶融金属がスパッタとなって周囲に飛散した。また、負極側の溶接についても、上述した正極側の溶接方法と同様に行ったところ、正極側と同様にスパッタが発生した。また、負極側の溶接についても、上述した正極側の溶接方法と同様に行ったところ、正極側と同様にスパッタが発生した。
しかも、比較例2では、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1のうちの一部の正極集電箔部130c1を、正極集電端子部材470の挟持部(第1挟持部473または第2挟持部474)に溶接することができなかった。具体的には、第1正極集電箔積層部130d1を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち、積層方向DCについて外側(図13において左右端)に位置する正極集電箔部130c1には、レーザー光LBを照射することができないため、当該正極集電箔部130c1を第1挟持部473に溶接することができなかった。また、第2正極集電箔積層部130d2を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち、積層方向DCについて外側(図13において左右端)に位置する正極集電箔部130c1にも、レーザー光LBを照射することができないため、当該正極集電箔部130c1を第2挟持部474に溶接することができなかった。この溶接不良は、負極側においても同様に発生した。
このような溶接不良が生じた理由は、扁平捲回型電極体110における正極合材層未塗工部130c(正極集電箔積層部130d)の幅寸法(幅方向DBにかかる寸法)が短いためである。このために、第1正極集電箔積層部130d1を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち、積層方向DCについて外側(図13において左右端)に位置する正極集電箔部130c1は、レーザー光LBが通過するスリットSLから露出させることができず(スリットSLまで届かず)、レーザー光LBを照射することができなかった。第2正極集電箔積層部130d2を構成する複数の正極集電箔部130c1のうち、積層方向DCについて外側(図13において左右端)に位置する正極集電箔部130c1についても同様であった。このことは、負極側においても同様である。
なお、この比較例2において、このような溶接不良を解消すべく、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1の全てを、正極集電端子部材470の挟持部(第1挟持部473または第2挟持部474)に溶接するためには、扁平捲回型電極体における正極合材層未塗工部(正極集電箔積層部)の幅寸法を、実施例の幅寸法の1.3倍にする必要があった。すなわち、比較例2では、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1の全てを、正極集電端子部材470の挟持部(第1挟持部473または第2挟持部474)に溶接するためには、実施例の扁平捲回型電極体110に比べて、正極合材層塗工部の幅寸法を小さくして、正極合材層未塗工部(正極集電箔積層部)の幅寸法を大きくする必要があった。このことは、負極側においても同様である。従って、比較例2において溶接不良を解消するためには、実施例の二次電池よりも電池容量を低減する必要があった。
(比較例3)
比較例3では、他の従来の製造方法(特開2012−69268号公報に開示されている製造方法)によって、二次電池を製造した。具体的には、図14に示すような態様で、超音波溶接工程を行い、扁平捲回型電極体110の正極集電箔積層部130dに正極集電端子部材570を溶接し、負極集電箔積層部120dに負極集電端子部材590を溶接した。なお、比較例3でも、電極体として、実施例と同等の扁平捲回型電極体110を用いている。
一方、比較例3では、実施例とは異なる正極集電端子部材570及び負極集電端子部材590を用いている。正極集電端子部材570は、図14に示すように、断面U字形状をなす第1クリップ集電部572bと、これに接続する第1集電接続部571bと、断面U字形状をなす第2クリップ集電部572cと、これに接続する第2集電接続部571cとを有する。この正極集電端子部材570では、第1クリップ集電部572bが、第1正極集電箔積層部130d1を挟んで保持する第1挟持部に相当し、第2クリップ集電部572cが、第2正極集電箔積層部130d2を挟んで保持する第2挟持部に相当する。
比較例3では、まず、正極集電端子部材570の第1クリップ集電部572bの間隙に第1正極集電箔積層部130d1を挿入すると共に、第2クリップ集電部572cの間隙に第2正極集電箔積層部130d2を挿入する。次いで、超音波溶接工程に進み、第1集電接続部571bと第1クリップ集電部572bと第1クリップ集電部572bの間隙に配置されている第1正極集電箔積層部130d1とを、超音波接合した。さらに、第2集電接続部571cと第2クリップ集電部572cと第2クリップ集電部572cの間隙に配置されている第2正極集電箔積層部130d2とを、超音波接合した。
具体的には、図14に示すように、第1集電接続部571bを第1クリップ集電部572bの側面に接触させた状態で、超音波ホーン10と超音波アンビル20とにより、第1集電接続部571bと第1クリップ集電部572bと第1クリップ集電部572bの間隙に配置されている第1正極集電箔積層部130d1に対し、積層方向DCに圧縮力を加える。この状態で、超音波ホーン10を超音波振動させることで、第1集電接続部571bと第1クリップ集電部572bと第1クリップ集電部572bの間隙に配置されている第1正極集電箔積層部130d1とを接合した。第2集電接続部571cと第2クリップ集電部572cと第2クリップ集電部572cの間隙に配置されている第2正極集電箔積層部130d2とについても、同様にして接合した。
ところが、比較例3では、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1のうちの一部の正極集電箔部130c1を、正極集電端子部材570に接合することができなかった。この接合不良は、負極側においても同様に発生した。このような接合不良が生じた理由は、実施例の扁平捲回型電極体110における正極合材層未塗工部130c(正極集電箔積層部130d)の幅寸法(幅方向DBにかかる寸法)が短いためである。このことは、負極側においても同様である。
なお、この比較例3において、このような接合不良を解消すべく、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1の全てを、正極集電端子部材570に溶接するためには、扁平捲回型電極体における正極合材層未塗工部(正極集電箔積層部)の幅寸法を、実施例の幅寸法の1.5倍にする必要があった。すなわち、比較例3では、正極集電箔積層部130dを構成する複数の正極集電箔部130c1の全てを、正極集電端子部材570に接合するためには、実施例の扁平捲回型電極体に比べて、正極合材層未塗工部(正極集電箔積層部)の幅寸法を大きくする必要があった。このことは、負極側においても同様である。従って、比較例3において接合不良を解消するためには、実施例の二次電池よりも電池容量を低減する必要があった。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例では、電極体として、扁平捲回型電極体110を用いたが、積層型電極体を用いても良い。なお、積層型電極体とは、複数枚の正極シートと複数枚の負極シートとが、正極シートと負極シートとの間にセパレータが介在するようにして、積層方向に積層された電極体をいう。
また、実施例では、レーザー光LBを、積層方向DCに直交する方向(垂直方向)に照射することなく、積層方向DCについて第1正極集電箔積層部130d1の両外側から、第1挟持部173に対し、斜め方向に照射するようにした。さらに、レーザー光LBを、積層方向DCに直交する方向(垂直方向)に照射することなく、積層方向DCについて第2正極集電箔積層部130d2の両外側から、第2挟持部174に対し、斜め方向に照射するようにした。
しかしながら、レーザー光LBの照射態様は、上述のような態様に限定されない。本発明は、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1に対し、レーザー光LBを直接に照射することなく、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)に対し、レーザー光LBを直接に照射して、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)と正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1とを溶接する方法であれば、いずれの態様であっても良い。
例えば、レーザー光LBを、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)に対し、積層方向DCに直交する方向(垂直方向)に照射するようにしても良い。詳細には、正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1と第2正極集電箔積層部130d2)を構成する正極集電箔部130c1に対し、レーザー光LBを照射することなく、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173と第2挟持部174)のみにレーザー光LBを照射する。正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)によって挟持されている正極集電箔積層部130d(第1正極集電箔積層部130d1または第2正極集電箔積層部130d2)は、レーザー光LBの照射により溶融した挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)の熱によって溶融させる。このようにして、正極集電端子部材170の挟持部(第1挟持部173または第2挟持部174)に正極集電箔積層部130dを接合するようにしても良い。