JP2017192354A - 農園芸用給水具 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具に関し、使用者がその分解及び組立てを簡便に行い、貯留容器の流出入口からの栽培用水の漏出を防止し、栽培物に対する栽培用水の給水量を迅速に調節することができる農園芸用給水具を提供する。
【解決手段】農園芸用給水具1は、貯留容器2と、栓ユニット3と、チューブ部材4と、給水量調節具5と、錘部材6とからなる。栓ユニット3は、栓本体と、栓本体内に充填されるフィルターとからなる。チューブ部材4は、フィルターを挿通しており、その一端側が貯留容器2内へと挿し入れられ、吸水口4aの近傍には錘部材6が取り付けられており、その他端側が農園芸用容器Xへと延びていて、給水口4bに給水量調節具5が取り付けられる。給水量調節具5の側面の一部には給水口4b取付側に向って傾斜する傾斜面が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、農園芸において栽培物に給水する際に用いる農園芸用給水具に関し、特にサイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具に関する。
従来、飲料用ペットボトル等を貯留容器として用い、これに水道水等の栽培用水を封入し、その流出入口を単数又は複数の小孔を穿設した栓部材で閉塞し、その流出入口を植木鉢やプランター等の農園芸用容器に収容された培養土に挿入して、該貯留容器を該農園芸用容器内に倒立させて栽培物に給水することが行われてきた。
しかしながら、上記のような給水方法は、農園芸用容器内に貯留容器を設置するものであるため、そのための空間を確保することができる比較的大きな農園芸用容器を用いなければならず、また、上記のように不安定な姿勢で該貯留容器を設置するため、風等で不意に転倒してしまうことが多くあった。更に、該貯留容器内に貯留した栽培用水がなくなると栽培物に対する給水ができなくなり、該栽培物が枯死してしまうため、使用者はこれを防止すべく頻繁に該貯留容器に該栽培用水を補充しなければならず、その作業が煩雑であるという問題があった。
また、多数の小孔が穿設されたホースを蛇口に連結し、該ホース内に栽培用水を流入させ、該小孔から栽培用水を流出させて栽培物に給水することも行われてきた。しかしながら、このような給水方法は、該ホースを設置するスペースのない屋内では使用することが困難であるという問題があった。
更に、栽培用水を封入した貯留容器と農園芸用容器との間に布部材や紐部材を架け渡し、毛細管現象を利用して栽培物に給水することも行われてきた。しかしながら、栽培物の育成には適切な量の栽培用水の供給が必要であるところ、このような給水方法では、栽培用水を供給する量を調節することが困難であるという問題があった。
そこで、従来、以下のようなサイホンの原理ないし毛細管現象を利用した種々の農園芸用給水具が、提供されてきたところである。例えば、ペットボトルにパイプを貫通させ内側のパイプ口にジャバラチューブを連結した蓋を締めて横臥させ、ペットボトルの側面底部にチューブの先端口を固定し、外部につなげた送水用チューブとあわせて、サイホンの原理により貯留水を流出する水の経路を形成し、送水用チューブの先端には給水用の器を連結し、該器は水溜まりを作って表面に開けた小孔から水が滴出し給水を行う空きペットボトルを利用しサイホンの原理を応用した植物への給水装置が提案されている(下記の特許文献1を参照。)。
このような農園芸用給水具であれば、農園芸用容器内に貯留容器を設置する必要がないため、いかなる大きさの農園芸用容器であっても給水することができるとともに、上記のように安定的な姿勢で設置することができるため、風等で不意に転倒することを防止できる。また、蛇口に連結したホースを設置する必要等はないため、屋内でも使用することが可能である。更に、比較的単純な構造であるから、屋外で風雨に暴露される等しても損壊し難いという点においても好適である。
また、スフまたは吸水アクリル繊維を主成分とする給水紐と、その給水紐の一方端部に取り付けられ土中に刺し込まれるアンカー部材と、水を充填したペットボトルと、給水紐を貫通させた状態でその給水紐に取り付けられ、ペットボトルの開口部に封着される封着部材と、給水紐の他方端部に取り付けられる錘部材とを備えており、更に該ペットボトルに水を補給する水補給手段を備えている植物用給水具及びそれを用いた給水装置も提案されている(下記の特許文献2を参照。)。
このような農園芸用給水具であれば、農園芸用容器内に収容されている培養土内にアンカー部材を突き刺して給水口の位置を固定することができる。また、錘部材を備えていることにより、貯留容器を横倒しにする等その姿勢を変化させて使用しても、吸水口を沈下させて栽培用水内に位置させることができるため、農園芸用容器へと支障なく給水することができる。そして、貯留容器を1台しか設置しない場合に比べると長時間にわたって給水することができ、使用者は頻繁に該貯留容器に該栽培用水を補給することがなくなるため、好適である。
また、例えば、水注入口を有する貯水容器に取付け片を設け、取付け片に形成した孔部を介して支持板を鉢内の植生土壌に差し込み、貯水容器を鉢外周に固定し、貯水容器上部の水やり開口部に挿通した給水部材により毛細管現象を利用して容器内の水を鉢内に移すようにした植木鉢への給水器において、給水部材は、その一端が貯水容器内に位置し、他端が鉢内の土壌表面にこれと接触するように固定具を介して固定される帯状の吸水シートから成り、スリット状に形成した水やり開口部に、給水部材と、長さ方向に幅が変化するプレート状の水量調節片とを表面が重合するように嵌入し、水量調節片を長さ方向にスライドさせることで水やり開口部の縁部における給水部材表面への水量調節片の圧接幅を変更させ給水部材の幅方向開放通水域を量的に調節するようにした植木鉢への給水器が提案されている(下記の特許文献3を参照。)。
更に、中空円筒の壁に窓をあけ、円筒の一端を鋭い形状にしたキャップと、キャップに収められてキャップの先端に固着される可撓性コードと、コードを収めキャップの他端に固定または摺動可能に係合させてキャップ窓の面積を増減し得る可撓性パイプとからなる鉢植植物の給水調節装置も提案されている(下記の特許文献4を参照。)。
上記のような農園芸用給水具であれば、前記給水部材表面への水量調節片の圧接幅を変更させたり、前記キャップ窓の面積を増減させたりして、栽培用水を供給する量を調節し、栽培物の育成に適切な給水量を供給することができる。
特開2003−61491号公報 登実3037656号公報 実開平4−28048号公報 実開昭55−140349号公報
ところで、農園芸用給水具は、これを使用せずに保管しておくときや運搬するとき等は分解しておき、使用するときは組み立てて使用することができるように、使用者がその分解及び組立てを行うことができるように構成しておくのが好適である。しかしながら、上記の従来技術に係る農園芸用給水具は、比較的複雑な構成であるため、必ずしもその分解及び組立てを簡便に行うことができないという問題があった(上記の特許文献1ないし4を参照。)。
そこで、本発明が解決しようとする第1の課題は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具に関し、使用者がその分解及び組立てを簡便に行うことができる農園芸用給水具を提供することにある。
また、サイホンの原理を利用する場合、密閉した貯留容器から栽培用水が流出していくと、該貯留容器内の空気圧が低下することにより、該栽培用水の流出が妨げられてしまう。そのため、上記の従来技術に係る農園芸用給水具は、該貯留容器の口部を閉塞するための栓部材に空気孔を穿設しておき、該貯留容器の外部からその内部へと空気が流入するようにして該貯留容器内の空気圧が低下することを防止している(上記の特許文献1を参照。)。しかしながら、該空気孔が小さ過ぎると空気が十分に該貯留容器内に流入せず、反対に該空気孔が大き過ぎると該貯留容器が転倒した際等にその内部に貯留されている栽培用水が漏出してしまうという問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする第2の課題は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、貯留容器の流出入口からの栽培用水の漏出を防止することができる農園芸用給水具を提供することにある。
更に、上記の従来技術に係る農園芸用給水具は、栽培物に対する栽培用水の給水量を調節することができるものもある。しかしながら、種々の大きさの孔部を設けた複数の給水器を交換するものであり(上記の特許文献1を参照。)、あるいは貯留容器から農園芸用容器への栽培用水の供給に紐部材や布部材を使用した農園芸用給水具に係るものであるから(上記の特許文献3及び4を参照。)、栽培物に対する栽培用水の給水量を迅速に調節することが困難であった。
そこで、本発明が解決しようとする第3の課題は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、栽培物に対する栽培用水の給水量を迅速に調節することができる農園芸用給水具を提供することにある。
本発明は、上記の各課題を解決するために提案されたものであり、以下の構成を有するものである。以下では、本発明の構成を理解することを補助するために、本願に添付した図面に表示した番号及び符号をあわせて記載する。
請求項1に係る農園芸用給水具(1)は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、貯留容器(2)と、栓ユニット(3)と、チューブ部材(4)と、給水量調節具(5)と、錘部材(6)とから構成される。貯留容器(2)は、農園芸用容器(X)に供給する栽培用水(Y)をその内部に貯留するための容器であって、栽培用水(Y)の流出入口(2a)を有している。栓ユニット(3)は、流出入口(2a)を閉塞するための部材であって、栓本体(31)と、フィルター(32)とからなる。栓本体(31)は、両端の開放された筒状の部材であって、防水性及び柔軟性を備える素材から形成されており、その外形には流出入口(2a)に嵌合させるための表面が平滑な嵌合部(31a)が設けられるともに、その内部にはフィルター(32)を嵌入して収容するためのフィルター収容空間(31c)が設けられている。フィルター(32)は、通気性及び不透水性又は弱透水性を備える素材で形成された部材であって、フィルター収容空間(31c)内に充填される。チューブ部材(4)は、貯留容器(2)から農園芸用容器(X)へと栽培用水(Y)を供給するための部材であって、可撓性のある筒状の部材である。チューブ部材(4)は、フィルター(32)を挿通しており、吸水口(4a)が設けられている一端側が貯留容器(2)内へと挿し入れられていて、吸水口(4a)の近傍には錘部材(6)が取り付けられており、給水口(4b)が設けられている他端側が農園芸用容器(X)へと延びていて、給水口(4b)に給水量調節具(5)が出し入れ自在に取り付けられる。給水量調節具(5)は、貯留容器(2)から農園芸用容器(X)への栽培用水(Y)の給水量を調節するための部材であって、棒状の部材であり、その側面の一部には給水口(4b)取付側に向って傾斜する傾斜面(5a)が形成されている。錘部材(6)は、貯留容器(2)内において栽培用水(Y)内に吸水口(4a)を位置させておくべくその位置を調節するための部材である。
請求項2に記載した農園芸用給水具(1)は、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)であって、貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補充するための増設給水ユニット(7)が設けられており、増設給水ユニット(7)は、増設貯留容器(8)と、栓ユニット(3)と、連結チューブ部材(9)と、錘部材(6)とから構成されている。連結チューブ部材(9)は、増設貯留容器(8)から貯留容器(2)へと栽培用水(Y)を補充するための部材であって、可撓性のある筒状の部材である。連結チューブ部材(9)は、栓ユニット(3)を構成する栓本体に設けられているフィルター収容空間内に充填されているフィルターを挿通しており、吸水口(6a)が設けられている一端側が増設貯留容器(8)内へと挿し入れられていて、吸水口(9a)の近傍には錘部材(6)が取り付けられており、給水口(9b)が設けられている他端側が貯留容器(2)内へと挿し入れられる。
請求項3に記載した農園芸用給水具(1)は、請求項1又は2に記載した園芸用給水具(1)であって、フィルター(32)はシート状の部材であって、チューブ部材(4)及び/又は連結チューブ部材(9)の外周面に巻き付けられている。
本発明に係る園芸用給水具(1)は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。
まず、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、貯留容器 (2)と、栓ユニット(3)と、チューブ部材(4)と、給水量調節具(5)と、錘部材(6)とから構成されており、これらの部材は個別的かつ比較的単純に構成されているため、使用者は、これを使用せずに保管しておくときや運搬するとき等は分解しておき、使用するときは組み立てて使用することができる。
従って、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具に関し、使用者がその分解及び組立てを簡便に行うことができる農園芸用給水具を提供するという本発明の第1の課題を解決することができる。
特に、請求項3に記載した農園芸用給水具(1)は、フィルター(32)がシート状の部材であって、チューブ部材(4)及び/又は連結チューブ部材(9)の外周面に巻き付けて取り付けるものであるから、フィルター(32)を挿通させるのが容易であり、本発明の第1の課題を解決するのに好適である。
また、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、栓本体(31)を貫通するように設けられているフィルター収容空間(31c)内に通気性及び不透水性又は弱透水性を備える素材で形成されたフィルター(32)が充填されるため、貯留容器(2)の外部からその内部へと空気が流入することから貯留容器(2)内の空気圧が低下することを防止できる。あわせて、風等で不意に貯留容器(2)が転倒した際等にも、その内部に収容されていた栽培用水(Y)を漏出させることなく、貯留容器(2)の姿勢を復帰させることができる。
従って、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、貯留容器の流出入口からの栽培用水の漏出を防止することができる農園芸用給水具を提供するという本発明の第2の課題を解決することができる。
更に、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、棒状の部材であってその側面の一部には給水口(4b)取付側に向って傾斜する傾斜面(5a)が形成されている給水量調節具(5)を備えているため、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を進入させる度合いを調節することにより給水口(4b)の開口面積を広くしたり狭くしたりして、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を調節することができる。また、使用者が栽培物に対する栽培用水の給水を中止することを所望する場合には、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を進入させて給水口(4b)を閉塞することにより、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水を中止することも可能である。
従って、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)は、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、栽培物に対する栽培用水の給水量を迅速に調節することができる農園芸用給水具を提供するという本発明の第3の課題を解決することができる。
もちろん、請求項1に記載した農園芸用給水具(1)であれば、農園芸用容器(X)内にこれを立設する必要がないため、いかなる大きさの農園芸用容器(X)であっても給水することができ、また、安定的な姿勢で設置することができるため、風等で不意に転倒することを防止できる。更に、蛇口に連結したホースを設置する必要等はないため、屋内でも使用することができる。そして、比較的単純な構造であるから、屋外で風雨に暴露される等しても損壊し難いのである。また、農園芸用容器(X)内に収容されている培養土内に給水量調節具(5)を突き刺して給水口(4b)の位置を固定することもできる。更に、錘部材(6)を備えていることにより、貯留容器(7)を傾斜させたり横臥させたりする等その姿勢を変化させて使用しても、吸水口(4a)を沈下させて栽培用水(Y)内に位置させることができるため、農園芸用容器(X)へと支障なく給水することができる。そして、貯留容器(2)を上記のような姿勢で使用しても、農園芸用給水具(1)は、上記のような栓ユニット(3)を備えているため、流出入口(2a)から栽培用水(Y)が漏出することもない。
また、請求項2に記載した農園芸用給水具(1)は、貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補充するための増設給水ユニット(7)が設けられているため、長時間にわたって給水することができ、使用者は頻繁に貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補給することがなくなるため、好適である。
本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具の構造を説明する全体図である。 本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具を構成する栓ユニットの平面図である。 図2のA−A線切断部端面図である。 本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具を構成する栓本体の平面図である。 図4のB−B線切断部端面図である。 本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具を構成する給水量調節具の平面図である。 図6のC−C線切断部断面図である。 給水量を多くすべく図6に記載した給水量調節具を調節した状態を示した図である。 給水量を少なくすべく図6に記載した給水量調節具を調節した状態を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る農園芸用給水具を構成する給水量調節具の平面図である。 図10のD−D線切断部断面図である。 給水量を多くすべく図10に記載した給水量調節具を調節した状態を示した図である。 給水量を少なくすべく図10に記載した給水量調節具を調節した状態を示した図である。 本発明の第3実施形態に係る農園芸用給水具の構造を説明する全体図である。
まず、本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造について添付図面に基づいて以下に説明する。
農園芸用給水具(1)は、図1に図示するように、サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、貯留容器 (2)と、栓ユニット(3)と、チューブ部材(4)と、給水量調節具(5)と、錘部材(6)とから構成される。
農園芸用給水具(1)は、上記のように、貯留容器 (2)と、栓ユニット(3)と、チューブ部材(4)と、給水量調節具(5)と、錘部材(6)とから個別的に構成されているため、これを使用せずに保管しておくときや運搬するとき等は分解しておき、使用するときは組み立てて使用することができ、使用者はその分解及び組立てを簡便に行うことができるのである。
貯留容器(2)は、図1に図示するように、農園芸用容器(X)に供給する栽培用水(Y)をその内部に貯留するための容器であって、栽培用水(Y)の流出入口(2a)を有している。貯留容器(2)としては、例えば公知の飲料用のペットボトルやポリタンク等の種々の貯水用容器を用いることができる。
栓ユニット(3)は、図2及び3に図示するように、流出入口(2a)を閉塞するための部材であって、栓本体(31)と、フィルター(32)とからなる。
栓本体(31)は、図4及び5に図示するように、両端の開放された筒状の部材であって、防水性及び柔軟性を備える素材から形成されており、例えば公知の各種ゴム素材により形成することができる。栓本体(31)は、その外形には流出入口(2a)に嵌合させるための表面が平滑な嵌合部(31a)が設けられている。また、栓本体(31)は嵌合部(31a)の外側に鍔状に拡がる突出部(31b)を設けることにより、栓本体(31)が流出入口(2a)の内部へと埋没するのを防止することができる。
栓本体(31)は、その内部にフィルター(32)を嵌入して収容するためのフィルター収容空間(31c)が設けられている。フィルター収容空間(31c)は、その下部からのフィルター(32)の脱出を防止すべく、板状部材を架け渡すとともに、その上部からのフィルター(32)の脱出を防止すべく、下方へと狭まる傾斜面を有する突起を設ける等して、フィルター脱出防止部(31d)を設けるのが好適である。
フィルター(32)は、図2及び3に図示するように、通気性及び不透水性又は弱透水性を備える素材で形成されたシート状の部材であって、例えば不織布やシート状のスポンジを用いることができる。フィルター(32)は、チューブ部材(4)の外周面に巻き付けられ、フィルター収容空間(31c)内に充填される。上記のように、フィルター(32)がシート状の部材であって、チューブ部材(4)の外周面に巻き付けて取り付けるものであると、チューブ部材(4)にフィルター(32)を挿通させるのが容易であり、好適である。
農園芸用給水具(1)は、上記のように、栓本体(31)を貫通するように設けられているフィルター収容空間(31c)内に通気性及び不透水性又は弱透水性を備える素材で形成されたフィルター(32)が充填されるため、貯留容器(2)の外部からその内部へと空気が流入することから貯留容器(2)内の空気圧が低下することを防止できるとともに、風等で不意に貯留容器(2)が転倒した際等にも、その内部に収容されていた栽培用水(Y)を漏出させることなく、貯留容器(2)の姿勢を復帰させることができる。
チューブ部材(4)は、図1に図示するように、貯留容器(2)から農園芸用容器(X)へと栽培用水(Y)を供給するための部材であって、可撓性のある筒状の部材であり、例えばシリコン製のチューブ部材等を用いることができる。
ここで、図1に図示するように、サイホンの原理を働かせて貯留容器(2)内に収容された栽培用水(Y)を供給するには、給水口(4b)の位置が貯留容器(2)内に収容された栽培用水(Y)の水面よりも低い位置になければならない。また、貯留容器(2)内に収容された栽培用水(Y)を余すところなく活用するには、吸水口(4a)が貯留容器(2)内の底部近傍に位置させる必要がある。よって、チューブ部材(4)は、その長さを貯留容器(2)の高さの2倍以上の長さにするのが好適である。
また、チューブ部材(4)が細い部材であると、その内部に土や砂等の塵芥が詰まったり、その内部に苔が繁茂して詰まったりすることがあるとともに、その清掃も行い難いという問題がある。よって、チューブ部材(4)は、比較的太い部材、特に栽培用水(Y)の供給量に余裕を持たせる程度の太さを有する部材を使用すると、上記のような塵芥や苔等による詰りを防止するとともに、その清掃も行い易くて好適である。
チューブ部材(4)は、フィルター(32)を挿通しており、吸水口(4a)が設けられている一端側が貯留容器(2)内へと挿し入れられていて、吸水口(4a)の近傍には錘部材(6)が取り付けられるとともに、給水口(4b)が設けられている他端側が農園芸用容器(X)へと延びていて、給水口(4b)に給水量調節具(5)が出し入れ自在に取り付けられる。
給水量調節具(5)は、図6及び7に図示するように、貯留容器(2)から農園芸用容器(X)への栽培用水(Y)の給水量を調節するための部材であって、棒状の部材であり、その側面の一部には給水口(4b)取付側に向って傾斜する傾斜面(5a)が形成されている。ここで、傾斜面(5a)を広く設け過ぎると給水量調節具(5)の外周面がチューブ部材(4)の内周面に接する面積が小さくなり、給水量調整具(5)がチューブ部材(4)から脱落し易くなる。そこで、傾斜面(5a)は、給水量調節具(5)のチューブ取付側においてチューブ部材(4)の直径の1/3程度の深さに位置させるのが好適である。また、給水量調節具(5)は、その側面上に凸条の係止部(5b)を設け、チューブ部材(4)を係止できるようにしておくと、チューブ部材(4)が不意に外れてしまうことを防止できる。尚、給水量調節具(5)は、給水口(4b)取付側に向って窄んでいく形状にすると、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して進入させるのが一層円滑になって、好適である。
使用者は、まず、給水口(4b)内に給水量調節具(5)の端部を挿し入れる。そして、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を多くすることを所望する場合には、図8に図示するように、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)浅く進入させることで給水口(4b)の開口面積を広くする。一方、使用者は、図9に図示するように、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を少なくすることを所望する場合には、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を深く進入させることで給水口(4b)の開口面積を狭くする。
農園芸用給水具(1)は、上記のようにして、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を進入させる度合いを調節することにより給水口(4b)の開口面積を広くしたり狭くしたりして、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を迅速に調節することができるのである。
農園芸用給水具(1)は、上記のような給水量調節具(5)を備えているため、使用者が栽培物に対する栽培用水の給水を中止することを所望する場合には、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を一層深く進入させて給水口(4b)を閉塞することにより、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水を中止することもできる。また、農園芸用容器(X)内に収容されている培養土内に給水量調節具(5)を突き刺して給水口(4b)の位置を固定することもできる。
錘部材(6)は、貯留容器(2)内において栽培用水(Y)内に吸水口(4a)を位置させておくべくその位置を調節するための部材であり、例えばリング状の金属製部材等を用いることができる。
農園芸用給水具(1)は、上記のような錘部材(6)を備えていることにより、貯留容器(2)を傾斜させたり横臥させたりしてその姿勢を変化させて使用しても、吸水口(4a)を栽培用水(Y)内に位置させることができるため、農園芸用容器(X)へと支障なく給水することができる。また、貯留容器(2)を上記のような姿勢で使用しても、農園芸用給水具(1)は、上記のような栓ユニット(3)を備えているため、流出入口(2a)から栽培用水(Y)が漏出することもないのである。
以上が、本発明の第一実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造についての説明である。次に、本発明の第一実施形態に係る農園芸用給水具(1)の使用態様について以下に説明する。
使用者は、まず、所望の場所に貯留容器(2)を設置し、栽培物に与える水道水等の所望の栽培用水(Y)を所望の量だけ貯留容器(2)内に収容する。次に、使用者は、チューブ部材(4)の吸水口(4a)側を貯留容器(2)内へと挿し入れ、吸水口(4a)を貯留容器(2)内に収容された栽培用水(Y)内に沈下させる。ここで、サイホンの原理により貯留容器(2)から農園芸用容器(X)に対して給水を行うためには、吸水口(4a)を給水口(4b)よりも高い位置に置いておく必要があるため、使用者は、チューブ部材(4)の長さを調節したり、台座(Z)を使用して貯留容器(2)や農園芸用容器(X)を設置する高さを調節したりする必要がある。
そして、使用者は、嵌合部(31a)を流出入口(2a)に嵌入させ、流出入口(2a)に栓ユニット(3)を取り付けて閉塞する。
次に、使用者は、貯留容器(2)を傾斜させたり横臥させたりして、チューブ部材(4)内に栽培用水(Y)を通水し給水口(4b)まで到達させ、チューブ部材(4)内から空気を排出して栽培用水(Y)によって充足させる。尚、使用者は、貯留容器(2)の側面を押圧することによって、より迅速に栽培用水(Y)を給水口(4b)まで到達させることができる。そして、使用者は、給水口(4b)から栽培用水(Y)が出水したことを確認したならば、貯留容器(2)を直立させる。
更に、使用者は、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を進入させる度合いを調節しながら給水口(4b)に給水量調節具(5)を取り付け、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を調節する。そして、使用者は、チューブ部材(4)の給水口(4b)側を農園芸用容器(X)へと延ばし、給水量調節具(5)を農園芸用容器(X)内に収容された培養土に戴置したりあるいは突き刺したりして、栽培物への給水を行う。
上記のような農園芸用給水具(1)であれば、農園芸用容器(X)内にこれを立設する必要がないため、いかなる大きさの農園芸用容器(X)であっても給水することができ、また、安定的な姿勢で設置することができるため、風等で不意に転倒することを防止できる。また、蛇口に連結したホースを設置する必要等はないため、屋内でも使用することができる。更に、比較的単純な構造であるから、屋外で風雨に暴露される等しても損壊し難いのである。
以上が、本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様についての説明である。次に、本発明の第2実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様について説明する。尚、本発明の第2実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様は、下記の事項以外、前記の本発明の第1実施形態に係る農園芸用給水具の構造及びその使用態様と同一である。
給水量調節具(5)は、図10及び11に図示するように、貯留容器(2)から農園芸用容器(X)への栽培用水(Y)の給水量を調節するための部材であって、棒状の部材であり、その側面の一部には給水口(4b)取付側に向って傾斜する傾斜面(5a)が形成されている。また、給水量調節具(5)は、その内部にチューブ部材(4)を収容するための給水口縁辺部収容空間(5c)が設けられており、特にチューブ部材(4)の給水口(4b)縁辺部を挿し入れるための間隙(5d)を設けてチューブ部材(4)を係止できるようにしておくと、チューブ部材(4)が不意に外れてしまうことを防止でき、好適である。そして、給水量調節具(5)を培養土内に突き刺して使用することを所望する場合には、その先端部を比較的細く形成しておくのがよい。
使用者は、まず、給水口縁辺部収容空間(5c)内にチューブ部材(4)の給水口(4b)側を収容する。そして、使用者は、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を多くすることを所望する場合には、図12に図示するように、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を浅く進入させることで給水口(4b)の開口面積を広くする。一方、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を少なくすることを所望する場合には、図13に図示するように、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を深く進入させることで給水口(4b)の開口面積を狭くする。
即ち、使用者は、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を進入させる度合いを調節して給水口(4b)に給水量調節具(5)を取り付け、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水量を調節することができる。
農園芸用給水具(1)は、上記のような給水量調節具(5)を備えているため、使用者が栽培物に対する栽培用水の給水を中止することを所望する場合には、チューブ部材(4)の給水口(4b)側に対して給水量調節具(5)を一層深く進入させて給水口(4b)を閉塞することにより、栽培物に対する栽培用水(Y)の給水を中止することもできる。また、農園芸用容器(X)内に収容されている培養土内に給水量調節具(5)を突き刺して給水口(4b)の位置を固定することもできる。
以上が、本発明の第2実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様についての説明である。最後に、本発明の第3実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様について説明する。尚、本発明の第3実施形態に係る農園芸用給水具(1)の構造及びその使用態様は、下記の事項以外、前記の本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る農園芸用給水具の構造及びその使用態様と同一である。
農園芸用給水具(1)は、図14に図示するように、貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補充するための増設給水ユニット(7)が設けられている。増設給水ユニット(7)は、増設貯留容器(8)と、栓ユニット(3)と、連結チューブ部材(9)と、錘部材(6)とから構成されている。増設貯留容器(8)は貯留容器(2)と同様のものを用いることができる。尚、図では、増設貯留容器(8)は1台であるが、2台以上設けることも可能である。また、増設貯留容器(8)と貯留容器(2)とを紐部材やベルト部材等の長尺の部材によって相互に連結しておくと、安定的に設置することができ、好適である。
連結チューブ部材(9)は、増設貯留容器(8)から貯留容器(2)へと栽培用水(Y)を補充するための部材であって、可撓性のある筒状の部材であり、チューブ部材(4)と同様の部材を用いることができる。連結チューブ部材(9)は、栓ユニット(3)を構成する栓本体に設けられているフィルター収容空間内に充填されているフィルターを挿通しており、吸水口(9a)が設けられている一端側が増設貯留容器(8)内へと挿し入れられていて、吸水口(9a)の近傍には錘部材(6)が取り付けられており、給水口(9b)が設けられている他端側が貯留容器(2)内へと挿し入れられている。
農園芸用給水具(1)は、貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補充するための増設給水ユニット(8)が設けられているため、長時間にわたって給水することができ、使用者は頻繁に貯留容器(2)に栽培用水(Y)を補給することがなくなるため、好適である。
まず、使用者は、前記のようにして貯留容器(2)から栽培物への給水を開始した後、栓ユニット(3)を流出入口(2a)から取り外す。次に、使用者は、連結チューブ部材(9)内に栽培用水(Y)を通水し給水口(9b)まで到達させ、連結チューブ部材(9)内から空気を排出して栽培用水(Y)によって充足させる。そして、使用者は、流出入口(2a)を介して連結チューブ部材(9)の給水口(4b)側を貯留容器(2)内へと挿し入れる。そうすると、サイホンの原理により、増設貯留容器(9)内の栽培用水(Y)が貯留容器(2)へと流出するのである。
1 農園芸用給水具
2 貯留容器
2a 流出入口
3 栓ユニット
31 栓本体
31a 嵌合部
31b 突出部
31c フィルター収容空間
31d フィルター脱出防止部
32 フィルター
4 チューブ部材
4a 吸水口
4b 給水口
5 給水量調節具
5a 傾斜面
5b 係止部
5c 給水口縁辺部収容空間
5d 間隙
6 錘部材
7 増設給水ユニット
8 増設貯留容器
9 連結チューブ部材
9a 給水口
9b 吸水口
X 農園芸用容器
Y 栽培用水
Z 台座

Claims (3)

  1. サイホンの原理を利用して栽培物への給水を行う農園芸用給水具であって、貯留容器と、栓ユニットと、チューブ部材と、給水量調節具と、錘部材とから構成され、該貯留容器は、農園芸用容器に供給する栽培用水をその内部に貯留するための容器であって、該栽培用水の流出入口を有しており、該栓ユニットは、該流出入口を閉塞するための部材であって、栓本体と、フィルターとからなり、該栓本体は、両端の開放された筒状の部材であって、防水性及び柔軟性を備える素材から形成されており、その外形には該流出入口に嵌合させるための表面が平滑な嵌合部が設けられるともに、その内部には該フィルターを嵌入して収容するためのフィルター収容空間が設けられており、該フィルターは、通気性及び不透水性又は弱透水性を備える素材で形成された部材であって、該フィルター収容空間内に充填されており、該チューブ部材は、該貯留容器から該農園芸用容器へと該栽培用水を供給するための部材であって、可撓性のある筒状の部材であり、該フィルターを挿通しており、吸水口が設けられている一端側が該貯留容器内へと挿し入れられていて、該吸水口の近傍には該錘部材が取り付けられており、給水口が設けられている他端側が該農園芸用容器へと延びていて、該給水口に該給水量調節具が出し入れ自在に取り付けられ、該給水量調節具は、該貯留容器から該農園芸用容器への該栽培用水の給水量を調節するための部材であって、棒状の部材であり、その側面の一部には給水口取付側に向って傾斜する傾斜面が形成されており、該錘部材は、該貯留容器内において該栽培用水内に吸水口を位置させておくべくその位置を調節するための部材であることを特徴とする農園芸用給水具。
  2. 請求項1に記載した農園芸用給水具であって、前記貯留容器に前記栽培用水を補充するための増設給水ユニットが設けられており、該増設給水ユニットは、増設貯留容器と、連結チューブ部材と、前記栓ユニットと、前記錘部材とから構成されており、該連結チューブ部材は、該増設貯留容器から該貯留容器へと該栽培用水を補充するための部材であって、可撓性のある筒状の部材であり、該栓ユニットを構成する栓本体に設けられているフィルター収容空間内に充填されている前記フィルターを挿通しており、吸水口が設けられている一端側が該増設貯留容器内へと挿し入れられていて、該吸水口の近傍には該錘部材が取り付けられており、給水口が設けられている他端側が該貯留容器内へと挿し入れられることを特徴とする農園芸用給水具。
  3. 請求項1又は2に記載した園芸用給水具であって、前記フィルターはシート状の部材であって、前記チューブ部材及び/又は前記連結チューブ部材の外周面に巻き付けられていることを特徴とする農園芸用給水具。
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