JP2017193199A - スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トラクタの軸重の詳細な情報を表示すること。【解決手段】本発明は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整機構、軸重を検出する軸重センサ、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置14において、軸重センサにより検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手部18と、軸重センサにより検出された軸重と所定の設定値との差分値を算出する軸重算出部19と、軸重算出部19により算出された差分値に対応する情報を表示させる表示制御部20と、を有するものである。【選択図】図3
Description
本発明は、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法に関する。
連結車は、トラクタにトレーラが連結された車両である。連結車は、トラクタのカプラにトレーラの連結部としてのキングピンが挿入(すなわち、結合)されてトラクタとトレーラとが連結される。このとき、トラクタ上のカプラの位置をトラクタの直進進行方向(すなわち、前後方向)に沿って変更可能なスライド型連結牽引装置を備えたトラクタがある(たとえば、特許文献1参照)。スライド型連結牽引装置を利用することにより、1つのトラクタが牽引することができるトレーラの構造の制限に対する自由度が大きくなる。したがって、1つのトラクタに多種類のトレーラを繋ぎ替えて牽引することができる。
このようなスライド型連結牽引装置は、トレーラの車種毎にカプラの位置が様々に決められている。トラクタの運転手(または運転助手)は、トレーラの車種毎に決められているカプラの位置をトレーラの車種に合わせて設定する必要がある。このとき、誤ってトレーラの車種に適合しないカプラの位置が設定されると、トラクタが旋回する際に、トレーラの前方の角がトラクタの運転室の後部に当る、または、トラクタがピッチングする際のピッチング許容範囲が狭くなる、等の不都合が生じる可能性がある。
そこで本願出願人は、トラクタにトレーラを連結したときに、トラクタの軸重が適正である場合、トレーラの車種に適合する位置にカプラが位置しているか否かの情報を表示する装置を提案した(特許文献2参照)。
上述の特許文献2の装置では、トラクタの軸重が適正か不適正かはわかるが、軸重が、どれくらいの余裕度を持っているか、または超えているかを運転者が知ることができなかった。したがって、特許文献2の装置では、トラクタの軸重を適正なものとするためには、どのような対策を採れば良いのかを運転者が考える際の参考となる情報を提示することができなかった。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、トラクタの軸重の詳細な情報を表示させることができるスライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法を提供することを目的とする。
本発明は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、軸重を検出する軸重検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手段と、軸重検出手段により検出された軸重と所定の設定値との差分値を算出する算出手段と、算出手段により算出された差分値に対応する情報を表示させる表示手段と、を有するものである。
上述の制御装置において、表示手段は、所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に差分値に対応する情報を表示させることができる。
本発明の他の観点は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、軸重を検出する軸重検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定ステップと、軸重検出手段により検出された軸重と所定の設定値との差分値を算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された差分値に対応する情報を表示させる表示ステップと、を有するものである。
上述の連結情報表示方法において、表示ステップは、所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に差分値に対応する情報を表示させるステップを有することができる。
本発明によれば、トラクタの軸重の詳細な情報を表示させることができる。
(連結車1の概要について)
本発明の実施の形態に係る連結車1は、図1に示すように、トラクタ2とトレーラ3とが連結されて構成される。トラクタ2は、トラクタ2にトレーラ3を連結する際に、トレーラ3の連結部としてのキングピン(不図示)が挿入されるカプラ4を有する。トラクタ2は、図2に示すように、制御装置14と制御装置14の出力情報を表示する表示部15とを有する。
本発明の実施の形態に係る連結車1は、図1に示すように、トラクタ2とトレーラ3とが連結されて構成される。トラクタ2は、トラクタ2にトレーラ3を連結する際に、トレーラ3の連結部としてのキングピン(不図示)が挿入されるカプラ4を有する。トラクタ2は、図2に示すように、制御装置14と制御装置14の出力情報を表示する表示部15とを有する。
(カプラ4について)
カプラ4は、図2に示すように、トラクタ2の直進進行方向に沿う方向(図中、左右方向で、以下では前後方向という。)に沿って位置を変更可能な位置調整機構5の上に設置される。カプラ4は、少なくともトラクタ2のピッチング方向に所定の角度の範囲内で自由に動くように位置調整機構5上に設置される。カプラ4および位置調整機構5は、図2の上部の破線枠内に抜き出して図示するように、スライド型連結牽引装置6を構成する。なお、図2の上部の破線枠内のスライド型連結牽引装置6は、上部構造を説明するために、90度だけ転換した形で、その上面構造図を示す。スライド型連結牽引装置6によれば、カプラ4の位置が変更可能であるので、トレーラ3の様々な車種に対応が可能である。
カプラ4は、図2に示すように、トラクタ2の直進進行方向に沿う方向(図中、左右方向で、以下では前後方向という。)に沿って位置を変更可能な位置調整機構5の上に設置される。カプラ4は、少なくともトラクタ2のピッチング方向に所定の角度の範囲内で自由に動くように位置調整機構5上に設置される。カプラ4および位置調整機構5は、図2の上部の破線枠内に抜き出して図示するように、スライド型連結牽引装置6を構成する。なお、図2の上部の破線枠内のスライド型連結牽引装置6は、上部構造を説明するために、90度だけ転換した形で、その上面構造図を示す。スライド型連結牽引装置6によれば、カプラ4の位置が変更可能であるので、トレーラ3の様々な車種に対応が可能である。
(スライド型連結牽引装置6について)
スライド型連結牽引装置6は、図2の上部の破線枠内の上面構造図に示すように、平面的な位置調整機構5の上に設けられた一対のレール7に沿って、カプラ4がトラクタ2の前後方向に、所定の範囲でスライドできるように構成されている。カプラ4は、図外のトレーラ3の連結部としてのキングピンが挿入される。そして、カプラ4には、そのスライド位置を固定するための機構が設けられている。これはカプラ4側に設けられた一対のロック部8が空気圧シリンダ9によりその外方向に突出し、前後方向の適当な位置でレール7の凸凹に嵌合する機構に形成されている。
スライド型連結牽引装置6は、図2の上部の破線枠内の上面構造図に示すように、平面的な位置調整機構5の上に設けられた一対のレール7に沿って、カプラ4がトラクタ2の前後方向に、所定の範囲でスライドできるように構成されている。カプラ4は、図外のトレーラ3の連結部としてのキングピンが挿入される。そして、カプラ4には、そのスライド位置を固定するための機構が設けられている。これはカプラ4側に設けられた一対のロック部8が空気圧シリンダ9によりその外方向に突出し、前後方向の適当な位置でレール7の凸凹に嵌合する機構に形成されている。
空気圧シリンダ9は、図2の上部の破線枠内の上面構造図でみると、カプラ4の裏面に配置されている。これは上から見えない位置にあるので、本来破線で描くところであるが、図2では説明を分かり易くするためにこれを破線ではなく実線により描いてある。この空気圧シリンダ9には、不図示のエアーバルブを介して不図示のエアタンクから空気圧が送られる。空気圧シリンダ9に空気圧が送られると、ロック部8がレール7から外れ、カプラ4は、レール7に沿ってスライドが可能になる。一方、空気圧シリンダ9の空気圧がなくなると図外のスプリング力により、ロック部8は、レール7に噛み合い、カプラ4は、レール7上に固定される。なお、スライド型連結牽引装置6は、一般的に広く知られているものであり、図2に例示したもの以外の構造であってもよい。
(ホース12およびエアーバルブ13について)
ホース12は、トラクタ2に連結されるトレーラ3にブレーキ用空気圧を送るための管路である。ホース12はトラクタ2とトレーラ3との相互位置の変化があっても、その接続に支障を来たさないように十分な長さが設けてある。このブレーキ用空気圧はエアーバルブ13により制御される。ホース12と平行して、あるいはホース12に巻きつけられて、複数の電気信号線がトラクタ2とトレーラ3との間に接続される。この電気信号線には、従来から利用されているトレーラ3のテール・ランプや方向指示ランプの回路のための信号のほか、各種の信号が伝送される。
ホース12は、トラクタ2に連結されるトレーラ3にブレーキ用空気圧を送るための管路である。ホース12はトラクタ2とトレーラ3との相互位置の変化があっても、その接続に支障を来たさないように十分な長さが設けてある。このブレーキ用空気圧はエアーバルブ13により制御される。ホース12と平行して、あるいはホース12に巻きつけられて、複数の電気信号線がトラクタ2とトレーラ3との間に接続される。この電気信号線には、従来から利用されているトレーラ3のテール・ランプや方向指示ランプの回路のための信号のほか、各種の信号が伝送される。
(トラクタ2の軸重について)
トラクタ2は、図2に示すように、前輪fと後輪rを有し、それぞれに不図示の車軸を有する。車軸にかかる重量を軸重と称し、1本当たりの車軸にかかる最大値が法律で定められている。トラクタ2は、前輪fに軸重センサfaを有し、後輪rに軸重センサraを有する。スライド型連結牽引装置6にトレーラ3が連結された状態で、カプラ4の位置を前後に移動させることにより、前輪fの軸重と後輪rの軸重の配分を調整することができる。
トラクタ2は、図2に示すように、前輪fと後輪rを有し、それぞれに不図示の車軸を有する。車軸にかかる重量を軸重と称し、1本当たりの車軸にかかる最大値が法律で定められている。トラクタ2は、前輪fに軸重センサfaを有し、後輪rに軸重センサraを有する。スライド型連結牽引装置6にトレーラ3が連結された状態で、カプラ4の位置を前後に移動させることにより、前輪fの軸重と後輪rの軸重の配分を調整することができる。
たとえば、後輪rの軸重に比べて前輪fの軸重が軽い場合、カプラ4の位置を前方に移動させることで、前輪fの軸重と後輪rの軸重との差を小さくすることができる。このとき、後輪rの軸重が法律で規定されている最大値を超えている場合、カプラ4の位置を前方に移動させることで、後輪rの軸重を最大値以下とすることも可能になる。また、トラクタ2の操縦安定性の観点からも前輪fの軸重と後輪rの軸重との差は小さいことが好ましい。
(制御装置14について)
制御装置14について図3を参照しながら説明する。制御装置14は、図3に示すように、車種別カプラ位置記憶部16と、軸重設定値記憶部17と、軸重判定部18と、軸重算出部19と、表示制御部20と、を有する。車種別カプラ位置記憶部16は、トレーラ3の車種別に、カプラ4の適正な位置の情報を記憶する。軸重設定値記憶部17は、トラクタ2の後輪rの軸重の所定の設定値を記憶する。この軸重の所定の設定値とは、たとえば法律で定められている軸重の最大値、あるいは車両毎に独自に定める下限値とすることが好ましい。
制御装置14について図3を参照しながら説明する。制御装置14は、図3に示すように、車種別カプラ位置記憶部16と、軸重設定値記憶部17と、軸重判定部18と、軸重算出部19と、表示制御部20と、を有する。車種別カプラ位置記憶部16は、トレーラ3の車種別に、カプラ4の適正な位置の情報を記憶する。軸重設定値記憶部17は、トラクタ2の後輪rの軸重の所定の設定値を記憶する。この軸重の所定の設定値とは、たとえば法律で定められている軸重の最大値、あるいは車両毎に独自に定める下限値とすることが好ましい。
軸重判定部18は、軸重センサraにより検出された軸重が軸重設定値記憶部17に記憶されている所定の設定値以下であるか否かを判定する。軸重算出部19は、軸重センサraにより検出された軸重と軸重設定値記憶部17に記憶されている所定の設定値との差分値を算出する。表示制御部20は、後述する表示部15における様々な表示を制御するが、たとえば、軸重算出部19により算出された差分値に対応する情報を表示部15のモニタ部15aに表示させる。このとき、表示制御部20は、図5,図6に示すように、所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的にその差分値に対応する情報を表示させる。
上述した車種別カプラ位置記憶部16および軸重設定値記憶部17への情報の記憶は、トラクタ2の製造メーカ側で、トラクタ2の出荷前に行ってもよいし、トラクタ2の出荷後に、トラクタ2を購入したユーザ側で行ってもよい。
(表示部15について)
表示部15は、図3に示すように、画像情報が表示されるモニタ部15aと、警報ブザー15bと、警報ランプ15cとを有する。モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されたときに、未だ、トレーラ3の車種情報が未入力である場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。または、モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されて車種情報が入力されたが、その車種情報が車種別カプラ位置記憶部16に記憶されていない場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。
表示部15は、図3に示すように、画像情報が表示されるモニタ部15aと、警報ブザー15bと、警報ランプ15cとを有する。モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されたときに、未だ、トレーラ3の車種情報が未入力である場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。または、モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されて車種情報が入力されたが、その車種情報が車種別カプラ位置記憶部16に記憶されていない場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。
また、モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結された際の後輪rの軸重が軸重設定値記憶部17に記憶されている所定の設定値とどれくらい乖離しているかを画像情報として表示する。このとき、後輪rの軸重が所定の設定値に対してどのくらい超えているか否かが一目で分かるように、表示色を変更して表示する。たとえば、後輪rの軸重が設定値に対してオーバーしていれば赤色の表示を行い(図5参照)、所定の設定値に対して余裕があれば緑色の表示を行う(図6参照)。なお、図5および図6の説明は後述する。
さらに、モニタ部15aは、表示制御部20の制御によって、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のそれぞれについて、適正な値の範囲内であるか否かを画像情報として表示する。このとき、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角が適正な値であるか否かが一目で分かるように、表示色を変更して表示することができる。たとえば、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のいずれかが適正な値でなければ赤色の表示を行い、適正の値であれば緑色の表示を行う。なお、画像情報の表示の具体例については後述する。
警報ブザー15bおよび警報ランプ15cは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されたことによるトラクタ2の後輪rの軸重が所定の設定値を超えている場合、トラクタ2にトレーラ3が連結されたときに、未だ、トレーラ3の車種情報が未入力である場合、トラクタ2にトレーラ3が連結されて車種情報が入力されたが、その車種情報が車種別カプラ位置記憶部16に記憶されていない場合、またはトレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のいずれかが適正な値の範囲外である場合に鳴動および点滅する。
(トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、ピッチング角について)
ここで、用語の説明として、トレーラ3の前回り半径とは、トレーラ3のトラクタ2に連結される側を前と定義したとき、カプラ4の中心からトレーラ3の前の角までの距離を半径とする水平面上の円の半径を前回り半径という。また、トレーラ3の前の反対側を後ろと定義したとき、カプラ4の中心からトレーラ3の後ろの角までの距離を半径とする水平面上の円の半径を裾回り半径という。また、直進状態にあるときに、トラクタ2の前部からトレーラ3の後部までの距離を連結全長という。また、直進状態にあり、トレーラ3は水平を保ったままの状態でトラクタ2がピッチングを起した際に、トレーラ3の前部の下縁がトラクタ2に接触しない限界の角度をピッチング角という。
ここで、用語の説明として、トレーラ3の前回り半径とは、トレーラ3のトラクタ2に連結される側を前と定義したとき、カプラ4の中心からトレーラ3の前の角までの距離を半径とする水平面上の円の半径を前回り半径という。また、トレーラ3の前の反対側を後ろと定義したとき、カプラ4の中心からトレーラ3の後ろの角までの距離を半径とする水平面上の円の半径を裾回り半径という。また、直進状態にあるときに、トラクタ2の前部からトレーラ3の後部までの距離を連結全長という。また、直進状態にあり、トレーラ3は水平を保ったままの状態でトラクタ2がピッチングを起した際に、トレーラ3の前部の下縁がトラクタ2に接触しない限界の角度をピッチング角という。
トレーラ3の車種に適合する位置にカプラ4が位置すると、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角が適正な値の範囲内になる。一方、トレーラ3の車種に不適合な位置にカプラ4が位置すると、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のいずれかまたは全てが適正な値の範囲外になる。
(制御装置14の動作について)
制御装置14の動作を図4のフローチャートを参照しながら説明する。図4のフローチャートにおけるSTARTの条件は、トラクタ2にトレーラ3が連結を完了したという条件である。なお、図4のSTARTからENDまでのフローは、1周期分であり、フローがENDまで進んだときに、STARTの条件が満たされていれば、フローは、再び実行される。
制御装置14の動作を図4のフローチャートを参照しながら説明する。図4のフローチャートにおけるSTARTの条件は、トラクタ2にトレーラ3が連結を完了したという条件である。なお、図4のSTARTからENDまでのフローは、1周期分であり、フローがENDまで進んだときに、STARTの条件が満たされていれば、フローは、再び実行される。
ステップS1において、制御装置14に対し、車種情報が入力され、制御装置14がカプラ4の位置情報を取得すると、フローは、ステップS2に進む。なお、車種情報の入力は、運転者等の作業者が制御装置14に接続されたキーボードなどによって行う。また、カプラ4の位置情報は、たとえば、位置調整機構5に取り付けられた不図示のセンサによって、制御装置14に伝達される。
ステップS2において、制御装置14は、トラクタ2にトレーラ3が連結されたことによるトラクタ2の後輪rにかかる軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する。ステップS2において、軸重が所定の設定値以下であると判定されると、フローは、ステップS3に進む。一方、ステップS2において、軸重が所定の設定値を超えていると判定されると、フローは、ステップS6に進む。
ステップS3において、制御装置14は、表示部15のモニタ部15aに、図6に示すように、判定1として緑色を表示させると共に、軸重の所定の設定値からの乖離の程度(余裕量)を数値で表示させる。図6の例では、「−100」の数値に黒丸が表示され、設定値に対して100kg(キログラム)の余裕があることがわかる。ステップS3において、軸重の余裕量が表示されると、フローは、ステップS4に進む。なお、上述の判定1とは、後輪rの軸重に関する判定であり、後述するトレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角に関する判定は判定2となる。
ステップS4において、制御装置14は、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角の全項目が適正な値の範囲内にあるか否かを判定する。ステップS4において、上述の全項目が適正な値の範囲内にあると判定されると、フローは、ステップS5に進む。このとき、モニタ部15aは、図3に示す判定2に緑色を表示し、さらに、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のそれぞれについて、適正な値であることを示す「OK」を表示する。一方、ステップS4において、上述のいずれかが適正な値の範囲外であると判定されると、フローは、ステップS9に進む。
ステップS5において、制御装置14は、通常走行可能制御指示として、不図示のエンジンECU(Electric Control Unit)およびブレーキECUに、通常どおりに走行可能となるように制御指示を行って1周期分のフローを終了する(END)。
ステップS6において、制御装置14は、表示部15のモニタ部15aに、図5に示すように、判定1として赤色を表示させると共に、軸重の設定値からの乖離の程度(オーバー量)を数値で表示させる。図5の例では、「+50」の数値に黒丸が表示され、設定値に対して50kgのオーバーがあることがわかる。ステップS6において、軸重のオーバー量が表示されると、フローは、ステップS7に進む。
ステップS7において、制御装置14は、走行不能制御指示として、トレーラ3の車輪にロックをかける。具体的には、制御装置14は、トラクタ2のブレーキECUに対し、トレーラ3の車輪のブレーキを利かせるように指示を出す。ブレーキECUは、この指示を受け付けると、トラクタ2側にある不図示のエアタンク内の空気圧を、ホース12を介してトレーラ3のブレーキアクチュエータ(不図示)に供給する。ステップS7において、処理が完了すると、フローは、ステップS8に進む。
ステップS8において、制御装置14は、警報ブザー15bを鳴動させると共に、警報ランプ15cを点灯させて、フローは、1周期分の処理を終了する(END)。
ステップS9において、制御装置14は、走行不能制御指示として、ブレーキECUに対し、トレーラ3の車輪のロックを指示する。ステップS9において、処理が完了すると、フローは、ステップS10に進む。
ステップS10において、制御装置14は、警報ブザー15bを鳴動させて警報ランプ15cを点滅させると共に、モニタ部15aに画像情報を表示する。このとき、モニタ部15aは、図3に示すように、判定2に赤色を表示し、さらに、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角のそれぞれについて、適正な値の範囲外である項目を「NG」として表示する。この他に、モニタ部15aは、図3に示すように、入力された車種情報が車種別カプラ位置記憶部16に記憶されていない場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。ステップS10において、処理が完了すると、フローは、ステップS11に進む。
ステップS11において、制御装置14は、不図示の緊急移動モードスイッチがON状態であるか否かを判定する。ステップS11において、緊急移動モードスイッチがON状態であると判定されると、フローは、ステップS12に進む。一方、ステップS11において、緊急移動モードスイッチがOFF状態であると判定されると、フローは、1周期分の処理を終了する(END)。
ステップS12において、制御装置14は、車速制限付走行可能制御指示として、エンジンECUに対し、エンジン回転速度に上限を設けた走行可能制御指示を行う。ステップS12において、処理が完了すると、フローは、ステップS13に進む。
ステップS13において、制御装置14は、走行可能制御指示として、ブレーキECUに対してトレーラ3の車輪のロックを解除する指示を行う。ステップS11において、処理が完了すると1周期分のフローを終了する(END)。
これにより、トラクタ2の後輪rの軸重が設定値を超えているときには、トレーラ3の車輪をロックすることで、誤って連結車1を走行させることを防ぐことができる。その一方で、トラクタ2の後輪rの軸重が設定値以下であれば、トラクタ2とトレーラ3との位置関係に問題があっても車速制限付きながら連結車1の走行を可能とする。これによれば、カプラ4の位置調整を、連結車1を適切な場所に移動させてから行うことができる。
また、項目別に適正値であるか否かを表示することができるので、たとえば、前回り半径およびピッチング角がNGであるが、連結全長がOKである場合、カプラ4をさらに後退させる余裕があることがわかる。反対に、前回り半径およびピッチング角がOKであるが、連結全長がNGである場合、カプラ4をさらに前進させる余裕があることがわかる。このようにして、カプラ4の位置をトレーラ3の車種毎に適切な位置に設定することができる。
なお、上述のフローのステップS2において、「No」と判定された場合には、運転者等の作業者は、位置調整機構5の再調整を実行する。たとえば、図5に示すモニタ部15aの表示例のように、軸重が50kgを超えている場合には、カプラ4の位置をトラクタ2の前方(すなわち運転室方向)に移動させる。これにより、トラクタ2の後輪rに偏っていた軸重が前輪fにも分配される。これによれば、トラクタ2の後輪rにかかる軸重を前後輪で均等化し、後輪rにかかる軸重を設定値以下とすることができる。このとき作業者は、モニタ部15aに表示されているオーバー量を参考にしてカプラ4の位置の移動量を調整することができる。この際、トレーラ3の車輪についてはロックされているが、トラクタ2は通常走行可能なので、位置調整機構5のロック部8を解除し、トラクタ2を前後方向に微動させることで、カプラ4の位置を変更することができる。なお、トラクタ2の後輪rにかかる軸重の調整は、カプラ4の位置の移動の他に、トレーラ3に積載されている荷物の位置を移動させるなどの措置によっても調整することができる。
また、ステップS2において「Yes」となった場合は、ステップS3で「余裕量」が表示されるので、運転者は、表示された「余裕量」を参考にして、トレーラ3への荷物の追加積載などの措置を検討することができる。
また、上述のフローのステップS4において、「No」と判定された場合にも、ステップS2において、「No」と判定された場合と同様に、運転者等の作業者は、位置調整機構5の再調整を実行する。さらに、ステップS4において、「No」と判定された場合には、ステップS2においては「Yes」と判定されている。したがって、直進走行やピッチングの小さい路面での走行については問題がない。そこで、ステップS4において、「No」と判定された場合には、車速制限付で走行を可能にしている。これによれば、連結車1の移動が可能になるので、たとえば、別の場所に連結車1を移動させて位置調整機構5の再調整を行うことができる。
(本発明の実施の形態に係る効果について)
以上説明した連結車1の制御装置14によれば、軸重センサraにより検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定部18と、軸重センサraにより検出された軸重と所定の設定値との差分値を算出する軸重算出部19と、軸重算出19により算出された差分値に対応する情報を表示させる表示制御部20と、を有するので、トラクタ2の軸重の詳細な情報を表示部15に表示させることができる。これにより、トラクタ2の軸重を適正なものとするためには、どのような対策を採れば良いのかを運転者が考える際の参考となる情報を運転者に提示することができる。
以上説明した連結車1の制御装置14によれば、軸重センサraにより検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定部18と、軸重センサraにより検出された軸重と所定の設定値との差分値を算出する軸重算出部19と、軸重算出19により算出された差分値に対応する情報を表示させる表示制御部20と、を有するので、トラクタ2の軸重の詳細な情報を表示部15に表示させることができる。これにより、トラクタ2の軸重を適正なものとするためには、どのような対策を採れば良いのかを運転者が考える際の参考となる情報を運転者に提示することができる。
このとき、表示制御部20は、所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に差分値に対応する情報を表示部15に表示させるので、運転者は、トラクタ2の軸重の詳細な情報を視覚的に分かり易く把握することができる。
(その他の実施の形態について)
上述した実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、表示部15の表示例は、その他にも様々に変更してよい。たとえば、モニタ部15aが警報ランプ15cに相当する画像情報を表示するようにして、警報ランプ15cを省略してもよい。あるいは、モニタ部15aがスピーカを有するタイプであれば、警報ブザー15bを省略し、警報ブザー15bの機能をモニタ部15aのスピーカによって代行することができる。これによれば、表示部15をモニタ部15aのみとすることができる。また、警報ブザー15bおよび警報ランプ15cは、動作を連動させず、個別に異なる役割を割り当ててもよい。
上述した実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、表示部15の表示例は、その他にも様々に変更してよい。たとえば、モニタ部15aが警報ランプ15cに相当する画像情報を表示するようにして、警報ランプ15cを省略してもよい。あるいは、モニタ部15aがスピーカを有するタイプであれば、警報ブザー15bを省略し、警報ブザー15bの機能をモニタ部15aのスピーカによって代行することができる。これによれば、表示部15をモニタ部15aのみとすることができる。また、警報ブザー15bおよび警報ランプ15cは、動作を連動させず、個別に異なる役割を割り当ててもよい。
また、図4のステップS4の処理において、トレーラ3の前回り半径、裾回り半径、連結全長、およびピッチング角の全項目が適正な値の範囲内にあるか否かを判定しているが、この判定処理において、軸重についても適正な値の範囲内であるか否かを判定するようにしてもよい。トラクタ2の後輪の車軸にかかる軸重が所定の設定値の範囲内であったとしても、極端に後輪の車軸にかかる軸重が軽すぎる場合などは前後輪の軸重の差が大きいと推測され、走行上好ましくないためである。
また、制御装置14と表示部15との間を無線通信によって接続してもよい。これによれば、連結車1から離れた場所で、表示部15の表示を確認することができる。
また、表示部15に不図示の車種情報の入力機能(キーボード等)を備えるようにしてもよい。
また、車種情報の入力は、運転者等の作業者が手動で行うのではなく、トレーラ3に貼付されたバーコードまたはQRコードもしくはICタグ等の読み取りによって行うようにしてもよい。この場合、制御装置14の側にバーコードまたはQRコードもしくはICタグ等の読み取り機能を備えることとする。
また、制御装置14は、情報処理装置が予めインストールされている所定のプログラムを実行することによって実現することができる。このような情報処理装置は、たとえば、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、情報処理装置には、制御装置14の機能が実現される。なお、CPUの代わりにASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてもよい。
また、上述の所定のプログラムは、制御装置14の出荷前に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、制御装置14の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、プログラムの一部が、制御装置14の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。制御装置14の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されるプログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、上述の所定のプログラムは、情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、情報処理装置とプログラムによって制御装置14を実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
なお、情報処理装置が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
また、上述のトラクタ2の前輪fおよび後輪rにかかる軸重の情報については、軸重センサfa,raを省略し、たとえば、トラクタ2がエアサスペンションを搭載している場合、トラクタ2にトレーラ3を連結する以前と以後におけるエアサスペンションの空気圧の変化を検出することにより取得することができる。
1…連結車、2…トラクタ、3…トレーラ、4…カプラ、5…位置調整機構(位置調整手段)、6…スライド型連結牽引装置、14…制御装置、15…表示部、16…車種別カプラ位置記憶部、17…軸重設定値記憶部(軸重判定手段の一部、算出手段の一部)、18…軸重判定部(軸重判定手段)、19…軸重算出部(算出手段)、20…表示制御部(表示手段)、fa,ra…軸重センサ(軸重検出手段)
Claims (4)
- トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、
前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
軸重を検出する軸重検出手段と、
を有する、
スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、
前記軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手段と、
前記軸重検出手段により検出された軸重と前記所定の設定値との差分値を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された差分値に対応する情報を表示させる表示手段と、
を有する、
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項1記載の制御装置において、
前記表示手段は、前記所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に前記差分値に対応する情報を表示させる、
ことを特徴とする制御装置。 - トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、
前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
軸重を検出する軸重検出手段と、
を有する、
スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、
前記軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定ステップと、
前記軸重検出手段により検出された軸重と前記所定の設定値との差分値を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された差分値に対応する情報を表示させる表示ステップと、
を有する、
ことを特徴とする連結情報表示方法。 - 請求項3記載の連結情報表示方法において、
前記表示ステップは、前記所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に前記差分値に対応する情報を表示させるステップを有する、
ことを特徴とする連結情報表示方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016082981A JP2017193199A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP (1) | JP2017193199A (ja) |
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|---|---|---|---|---|
| CN109086478A (zh) * | 2018-06-20 | 2018-12-25 | 宝沃汽车(中国)有限公司 | 调整车辆轴荷分配比例的方法和装置、存储介质和车辆 |
| CN111936359A (zh) * | 2018-03-30 | 2020-11-13 | 株式会社爱德克斯 | 车辆的制动控制装置 |
| CN116878927A (zh) * | 2023-09-06 | 2023-10-13 | 山东梁山华宇集团汽车制造有限公司 | 一种用于挂车的运行状态检测系统 |
| CN119305562A (zh) * | 2024-12-18 | 2025-01-14 | 张家港长城汽车研发有限公司 | 车辆控制方法、车辆和存储介质 |
-
2016
- 2016-04-18 JP JP2016082981A patent/JP2017193199A/ja active Pending
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