JP2017193658A - 接着剤組成物およびこれを用いた接着シート - Google Patents

接着剤組成物およびこれを用いた接着シート Download PDF

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Abstract

【課題】ゴムを含み、優れた接着力を有し、反りや皺を十分に抑制低減する接着剤組成物およびこれを用いた接着シートを提供すること。【解決手段】本発明の接着剤組成物は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分と、(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、を含む。前記(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤が、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有するものであることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤組成物およびこれを用いた接着シートに関する。
接着剤を基材上で均一な厚さの薄膜状に形成した接着シートは、面接着が可能であり、工程を簡素化したり軽量化したりすることができるため、エレクトロニクス関連の部材等の接着に用いられている。接着シートに用いられる接着剤組成物として、加熱により接着性を有するように、エポキシ系樹脂と、アクリル系樹脂と、硬化剤とを含む熱硬化性の接着剤組成物が開示されている(特許文献1)。しかしここで開示されている接着剤組成物はエポキシ樹脂を使用しているため、接着剤を硬化させた際の硬化収縮が大きく、被着材と接着させた場合に被着材の選択によっては被着材の反りや皺の発生が問題となる場合があった。
特開2013-107957号公報
接着シート用の接着剤組成物を、ゴムを含む組成にすることにより、硬化時の収縮や、熱衝撃により発生する応力集中を緩和できる等の利点があり、反りや皺の問題が解消できるものと考えられる。しかしながら、従来のゴムを含む接着剤組成物は接着力が低いという問題があった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、ゴムを含み、優れた接着力を有し、熱衝撃により発生する応力集中を緩和し、反りや皺を十分に抑制低減することができる接着剤組成物およびこれを用いた接着シートを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ジエン骨格を有するゴム成分と、エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、有機過酸化物からなるラジカル発生剤とを含む組成物が、硬化のための加熱後にゴム弾性を有し、かつ接着力に優れることを見出し、そこから本発明の接着剤組成物を得た。
本発明の接着剤組成物は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分と、(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、を含むことを特徴とする。
本発明の接着剤組成物においては、上記(C)ラジカル発生剤が、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有するものであることが好ましい。また、本発明の接着剤組成物は、更に(D)粘着付与樹脂を含むことが好ましく、この場合、(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物のヘーズが、前記(D)成分を含まない接着剤組成物のヘーズと比較して高いことが、より好ましい。
本発明の接着シートは、上記の接着剤組成物を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、ゴムを含み優れた接着力を有し、かつ、反りや皺を十分に抑制低減することのできる接着剤組成物およびこれを用いた接着シートを提供することができる。
以下、本発明の接着剤組成物および接着シートを、より具体的に説明する。
本発明の接着剤組成物は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分と、(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、を含むことを特徴とするものである。上記(A)ジエン骨格を有するゴム成分と、(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、を含む組成により、本発明の接着剤組成物は、優れた接着力を有し、反りや皺を十分に抑制低減することができる。
本発明の接着剤組成物に含まれる各成分について説明する。
<(A)ジエン骨格を有するゴム成分>
本発明において、(A)ジエン骨格を有するゴム成分としては、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分を含むことにより、加熱による硬化後は、当該(A)ジエン骨格を有するゴム成分が架橋されてゴム弾性を有している。したがって、硬化時の収縮や、熱衝撃により発生する応力集中を緩和し、反りや皺を十分に抑制低減することのできる接着剤とすることができる。
<(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマー>
(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーは、上記(A)ジエン骨格を有するゴム成分の架橋剤としての効果を有し、接着力を付与する。当該モノマーおよび/またはオリゴマーのエチレン性不飽和基の数が6以上であることにより、エチレン性不飽和基の数が6未満のものに比べて、接着力が格段に向上する。また、エチレン性不飽和基の数が6未満のものは加熱時にガスが発生するおそれがあるので好ましくない。
エチレン性不飽和基の数が6以上のモノマーおよび/またはオリゴマーとしては、例えばエチレン性不飽和基の数が6以上の多官能(メタ)アクリレートを用いることができる。オリゴマーは、数平均分子量が1万以下であることが好ましい。本発明における数平均分子量とは、テトラヒドロフランを溶媒としてGPC分析を行った場合のポリスチレン換算の数平均分子量をいう。入手容易性の観点からエチレン性不飽和基の数が15以下であることが好ましい。本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
エチレン性不飽和基の数が6以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレン性不飽和基の数が6以上である公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらエチレン性不飽和基の数が6以上の多官能(メタ)アクリレートは、1種類で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーの配合量の下限は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分100質量部に対して1質量部が好ましく、3質量部であることがより好ましい。エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーの配合量の上限は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分100質量部に対して20質量部が好ましく、15質量部であることがより好ましい。前記の範囲にすることにより接着力をより適切な範囲に調整することができる。
<(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤>
本発明の接着剤組成物は、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤を含む。(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤は加熱によりラジカルを発生させ、(A)ジエン骨格を有するゴム成分およびエチレン性不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーを架橋させる。一般にラジカル発生剤としては、有機過酸化物の他にアゾ化合物等があるが、本発明の接着剤組成物は、有機過酸化物からなるラジカル発生剤を用いることにより、アゾ化合物等に比べて優れた接着力が得られる。
有機過酸化物からなるラジカル発生剤としては、例えば、t−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノアート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサノン、ジ−t―ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジベンゾイルパーオキサイド、1,1’−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらのうちの1種類で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。この中でも、ジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等骨格中に芳香族基を有するものが好ましい。有機過酸化物からなるラジカル発生剤は、加工条件に応じ適宜選択することができる。
有機過酸化物からなるラジカル発生剤は、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有するものが特に好ましい。ここでいう対称構造を有する有機過酸化物とは下記一般式(1)で表わされるものをいう。
R1−O−O−R1 (1)
ラジカル発生剤が、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有することにより、等価に酸素ラジカルを解離することができ、反応の効率が高く、実用に耐えうる機械強度を有する接着剤組成物を得ることができる。上記したジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイドは、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有している。
(C)ラジカル発生剤の配合量の下限は、上記(A)ジエン骨格を有するゴム成分100質量部に対し、0.001質量部であることが好ましく、0.005質量部であることが更に好ましく、0.01質量部であることが特に好ましい。(C)ラジカル発生剤の配合量の上限は、上記(A)ジエン骨格を有するゴム成分100質量部に対し、5質量部であることが好ましく、1質量部であることが更に好ましく、0.2質量部であることが特に好ましい。上記の範囲とすることにより接着剤組成物の架橋をより適切な範囲に調整することができる。
<(D)粘着付与樹脂>
本発明の接着剤組成物は、(D)粘着付与樹脂を含むことができる。(D)粘着付与樹脂を含むことにより接着力の向上が可能になる。また、未硬化状態の接着剤組成物にタック性を付与することができる。タック性を有する接着剤組成物は、接着剤組成物の被着材に仮貼りするときに熱圧着が不要であり、作業性を向上させることができる。
粘着付与樹脂としては、スチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン、重合ロジン、不均化ロジンおよびその誘導体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール、ロジンフェノール等のフェノール変性樹脂、アルキルフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂およびその水添物等が挙げられる。
粘着付与樹脂は、(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物のヘーズが、前記(D)成分を含まない接着剤組成物のヘーズと比較して高くなるような樹脂であることが好ましい。換言すれば、接着剤組成物のヘーズを増加させる樹脂であることが好ましい。
接着剤組成物のヘーズの測定方法については後述する。
(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物のヘーズが、前記(D)成分を含まない接着剤組成物のヘーズと比較して高くなるような樹脂を選定することにより、接着剤組成物の接着力向上が可能になる。一方、(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物のヘーズが、前記(D)成分を含まない接着剤組成物のヘーズと比較して同等以下となるような樹脂を添加すると、むしろ(D)成分を含まない接着剤組成物よりも接着性が低下するため好ましくない。
(D)粘着付与樹脂は、1種類で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
粘着付与樹脂の配合量は、上記(A)ジエン骨格を有するゴム成分100質量部に対し、5〜50質量部で含むことが好ましく、15〜35質量部がより好ましい。
接着剤組成物は、さらに配合可能なその他の添加剤としては、例えば、エラストマー成分として(A)ジエン骨格を有するゴム成分以外のゴム、例えば、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム等の固形あるいは液状のゴム類やポリウレタン、ウレタンプレポリマー等が挙げられる。また、各種充填剤、機能性充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤、加工助剤、可塑剤、カップリング剤等を配合してもよい。
本発明の接着剤組成物は、(A)ジエン骨格を有するゴム成分と、(B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、を、さらには必要に応じ配合される(D)粘着付与樹脂とその他の添加剤を、適切な量で配合することによって、剥離強度を調整することができる。
本発明の接着剤組成物は、上述した各成分を任意の順序で混合させることにより得ることができる。上記原材料の混合は、ミキシングロール、プラネタリーミキサー、バタフライミキサー、ニーダ、単軸もしくは二軸押出機等の混合機あるいは混練機を用いて行うことができる。
また、接着剤組成物が常温でタック性を有するときは、仮貼り時に作業性が向上する。接着剤組成物が常温でタック性を有していないときは、本発明の接着シートに加工させた後、熱圧着させることもできる。
次に、本発明の接着シートについて説明する。
本発明の接着シートは、前記接着剤組成物から形成された接着剤層を有するものである。このため、本発明の接着シートは、離型フィルムの表面に上記接着剤組成物を塗布することにより形成された接着剤層をこの離型フィルムから剥離させ、接着剤層のみからなるものであってもよい。また、基材の少なくとも一面に上記接着材組成物を塗布することにより形成された接着剤層を積層させたものであってもよい。以下、離型フィルム、基材および接着剤層について説明する。
離型フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテン(TPX)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シリコーン離型剤付きポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムおよびPETフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエチレン樹脂コート紙、ポリプロピレン樹脂コート紙およびTPX樹脂コート紙等が挙げることができる。離型フィルムの厚さは、フィルムベースのもので12〜250μm、紙ベースのもので50〜300μmが好ましいが、必要に応じて適宜の厚さを選定すればよい。
基材としては、特に制約されるものではなく、接着シートの用途によって適宜選択すればよく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、アラミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、ポリスルホン等の合成樹脂からなるフィルム、不織布、紙等が挙げられる。これらの基材は透明であっても、着色したものであってもよい。着色は、基材の構成材料に各種顔料や染料を配合する方法等により行うことができる。また、基材の表面は平滑である必要はなく、表面がマット状に加工されているものであってもよい。
基材の厚みは、適用する用途に応じて適宜選択することができる。
接着シートにおける接着剤層の厚みは、接着シートの用途に応じて適宜選択すればよい。下限としては1μm程度が好ましく、5μmとすることがさらに好ましい。上限としては1000μm程度が好ましく、400μmがより好ましく、200μmとすることがさらに好ましい。接着剤組成物の厚みを1μm以上とすることにより、例えば、凹凸を有する被着体に対して追従することができるため安定した接着性能を維持することができる。接着剤組成物の厚みを1000μm以下とすることにより、薄膜化が要求される用途に好適に用いることができる。
次に、本発明の接着シートの製造方法について説明する。
まず、上記本発明の接着剤組成物を適当な溶剤に溶解、および/または分散させて、固形分濃度を30〜90質量%程度の接着剤層形成塗工液として調製する。この接着剤層形成塗工液を常法に従って、離型フィルムを用いる場合、離型フィルム表面に接着剤層形成塗工液を塗布および乾燥させて、フィルム状またはシート状に形成して接着剤層のみからなる接着シートとする。また、離型フィルムに代えて基材を用いる場合は、基材の片面または両面の表面を被覆するように塗布し、これを乾燥する方法により接着シートとする。
接着剤層形成塗工液の塗布方法については特に制限はなく、ワイヤーバー、アプリケータ、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコーター、スピンコーター等を用いた従来公知の塗布方法を利用することができる。なお、接着剤層形成塗工液を塗布する離型フィルムや基材の面には、必要に応じて予め表面処理を施しておいてもよい。
接着剤層形成塗工液の乾燥方法についても特に制限はなく、熱風乾燥、減圧乾燥等の従来公知の乾燥方法を利用することができる。乾燥条件については、接着剤組成物の種類や接着剤層形成塗工液で使用した溶剤の種類、ラジカル発生剤の種類、接着剤層の膜厚等に応じて適宜設定すればよいが、60〜200℃程度の温度で乾燥を行うことが一般的である。
本発明の接着シートは、周知慣用の接着シートの用途に用いることができる。例えば、線膨脹係数(CTE)の異なる素材間の接着、リワーク性を付与した接着シート、異方導電性接着シート、放熱性接着シート、素材の伸縮に追従可能な接着シート、シリコン系やウレタン系粘接着シートの代替、振動耐久性を付与した接着シート等として好適に用いられる。
本発明の接着シートは、剥離強度が7N/cm以上であることが好ましく、剥離強度が10N/cm以上であることが更に好ましい。7N/cm以上であることにより実用に耐えうる十分な接着力を有している。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は質量部を意味するものとする。
[実施例1〜9、比較例1〜3]
表1に示すジエン骨格を有するゴム成分、エチレン性不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーおよびラジカル発生剤、粘着付与樹脂の各成分を、表1に示す割合(単位:部)にて配合し、別途用意したトルエンと共に攪拌混合し、減圧下で脱泡した。脱泡後、離型フィルム(シリコーン離型剤付きポリエチレンテレフタレートフィルム)上にアプリケータを使用して乾燥時厚さが100μmになるように塗布し、実施例1〜9および比較例1、2については130℃で3分乾燥し、比較例3については60℃で30分乾燥した。乾燥後、離型フィルムを剥離して、接着シートとした。
Figure 2017193658
表1、表2において、成分A1、A2、B1〜B6、C1〜C4、D1〜D4は、以下のものを用いた。
(A)成分(ジエン骨格を有するゴム成分)
A1:スチレンブタジエンゴム(スチレン量:25%、ムーニー粘度:47)
A2:アクリロニトリルブタジエンゴム(結合アクリロニトリル量:33.5%、ムーニー粘度:27)
(B)成分(エチレン性不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマー)
B1:ポリエステルアクリレートの一種であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エチレン性不飽和基の数:6)
B2:ウレタンアクリレート(商品名:U−6LPA (新中村化学工業(株)製、エチレン性不飽和基の数:6)
B3:ウレタンアクリレート(商品名:U−10PA (新中村化学工業(株)製、エチレン性不飽和基の数:10)
B4:ウレタンアクリレート(商品名:U−15HA80E (新中村化学工業(株)製、エチレン性不飽和基の数:15)
B5:ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレン性不飽和基の数:4)
B6:トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレン性不飽和基の数:3)
(C)成分(ラジカル発生剤)
C1:ジクミルパーオキサイド
C2:ジベンゾイルパーオキサイド
C3:2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル
C4:t−ブチルパーオキシベンゾエート
(D)成分(粘着付与樹脂)
D1:エチレン−酢酸ビニル樹脂(商品名:エバフレックスEV45LX 、三井・デュポンポリケミカル(株)製)
D2:キシレン樹脂(商品名:ニカノールHP120、三菱ガス化学(株)製)
D3:テルペン樹脂(商品名:クリアロンM115、ヤスハラケミカル(株)製)
D4:フェノール樹脂(商品名:MHEC7851−4H 、明和化成(株)製)
得られた接着シートについて剥離強度を調べた。剥離強度の試験は、被着材にステンレス鋼(厚さ50μm)と光輝焼鈍されたステンレス鋼(厚さ1.5mm)とを用い、接着シートを挟んでハンドローラにより貼合し、180℃で1時間加熱・硬化し、試験片とした。試験は、JISK6854に準拠し、引張速度300mm/mmで180°剥離強度の測定を行った。測定は、小型卓上試験機EZ−LX((株)島津製作所製)を用いた。
その結果を表1に併記する。
得られた接着シートについて外観試験を行った。その試験は、接着シートの両面に離型フィルム(シリコーン離型剤付きポリイミドフィルム)をシリコーン離型剤面が接着シートと接するように貼合し積層体とし、180℃のオーブンで加熱・硬化した後の積層体の反り・皺・剥がれ等の外観異常の有無を確認した。
表1より、実施例1は剥離強度が高いことが理解できる。実施例2、3は実施例1と比較して(C)ラジカル発生剤の配合量を変更した例であるが、いずれも十分な剥離強度を有していることが理解できる。実施例4、5、8は実施例1と比較して(B)エチレン性不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーの種類を変更した例であるが、この場合においても十分な剥離強度を有していることが理解できる。これに対し、(B)成分にエチレン性不飽和基の数が3であるトリメチロールプロパントリアクリレートを用いた比較例1は剥離強度が著しく低く、同じく(B)成分にエチレン性不飽和基の数が4であるペンタエリスリトールテトラアクリレートを用いた比較例2も剥離強度が著しく低い。これらの結果より、エチレン性不飽和基の数が6から15であることが効果的であることが示唆される。
実施例6、9は実施例1と比較して(C)ラジカル発生剤の種類を変更した例であるが、この場合においても十分な剥離強度を有していることが理解できる。一方、同様にラジカル発生剤として汎用的に用いられているアゾ化合物である2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチルを用いた比較例3は剥離強度が著しく低く、ラジカル発生剤に選択性があることが示唆される。
実施例7は実施例1と比較して(A)ジエン骨格を有するゴム成分を変更した例であるが、この場合においても十分な剥離強度を有していることが理解できる。
[実施例10〜13]
実施例10〜13と実施例2は、(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物と(D)粘着付与樹脂を含まない接着剤組成物の剥離強度とヘーズの関係を示した例である。
表2に示すジエン骨格を有するゴム成分、エチレン性不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマー、ラジカル発生剤および粘着付与樹脂の各成分を、表2に示す割合(単位:部)にて配合し、実施例1〜9と同様の方法により接着シートを得た。
Figure 2017193658
実施例1〜9と同様にして得られた接着シートの剥離強度、ヘーズを調べた。その結果を表2に併記する。なお、表2では、比較のため実施例2の接着剤組成物の配合および剥離強度、ヘーズも記載した。得られた接着シートを、JISK7136に準拠し、ヘーズの測定を行った。測定は、ヘーズメーターNDH4000(日本電色工業(株)製)を用いた。
表2より、粘着付与樹脂を含むことにより、剥離強度の向上が可能であることが理解できる。
また、どの実施例、比較例においても硬化後の接着シートと離型フィルムからなる積層体に反り・皺・剥がれ等の外観異常は観測されなかった。
<従来例の外観評価試験>
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(JER828:三菱化学(株)製)100質量部、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(JER1009:三菱化学(株)製)100質量部、アクリル系共重合体100質量部、ジシアンジアミド7質量部を配合し、別途用意したメチルエチルケトンと共に撹拌混合することにより、接着剤組成物を調製した。得られた接着剤剤組成物を減圧下で脱泡した。脱泡後、離型フィルム(シリコーン離型剤付きポリエチレンテレフタレートフィルム)上にアプリケータを使用して乾燥時厚さが100μmになるように塗布・乾燥した後に離型フィルムを剥離して、接着シートとした。次いでこの接着シートについて上述した外観試験を行った。
その結果、積層体中の離型フィルムには反りと皺が多数観測された。
このことから、エポキシ樹脂組成物では反りや皺が発生することが確認でき、ジエン骨格を有するゴム成分を含む接着剤組成物が優れていることが理解できる。
本発明の接着剤組成物であると反りや皺等の外観異常を起こすことなく接着力に優れていることが理解できる。

Claims (5)

  1. (A)ジエン骨格を有するゴム成分と、
    (B)エチレン性不飽和基の数が6以上であるモノマーおよび/またはオリゴマーと、
    (C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤と、
    を含むことを特徴とする接着剤組成物。
  2. 前記(C)有機過酸化物からなるラジカル発生剤が、一分子中に芳香族基を有し、かつ、対称構造を有する請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 更に(D)粘着付与樹脂を含む請求項1または2記載の接着剤組成物。
  4. 前記(D)粘着付与樹脂を含む接着剤組成物のヘーズが、前記(D)粘着付与樹脂を含まない接着剤組成物のヘーズと比較して高い請求項3記載の接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物を用いたことを特徴とする接着シート。
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