JP2017193811A - 中綿シート - Google Patents
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Abstract
【課題】中綿素材としては、羽毛が優れているが、羽毛の吹き出しや臭いが問題となっており、家庭での洗濯が困難で安定的な供給についても不安がある。一方、ポリエステル短繊維を結合してシート状とした保温材もあるが、嵩高性が低く、保温性が低い。そこで本願では、量産が容易で家庭洗濯が可能且つ、羽毛のように保温性に優れた中綿素材であって、形状安定性に優れた素材及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】 緯糸挿入機能を有する経編機を使用して経糸幅を1cm以上の間隔で粗く編成した経編生地へ仮撚加工した50デニールから1000デニールのマルチフィラメント糸を挿入しながら編成したのち、編み機から外して張力を取り除いて緯糸を開繊させ、綿状にするのである。また緯糸の一部に弾性糸を挿入して編成するのである。【選択図】図1
Description
本発明は、経編機を使用して製造される中綿シートに関する。より詳しくは、緯糸挿入機付き経編機を使用して編成された形状安定性に優れ、洗濯容易な中綿シートに関する。
従来、防寒衣料や寝装寝具に使用される保温材としては、羽毛、羊毛、綿などの天然素材から、合繊素材、例えばポリエステルなどの合繊綿を開繊させて吹き込んだウエッブシートや不織布などがある。
一方、嵩高となる捲縮部を含む糸を使用して、膨らみ感を有する織編物を製造する方法がある。
保温性と軽量で、体に添いやすく嵩高性に優れる等の観点から中綿素材としては、羽毛(ダウン、フェザー)が優れているが、衣服の内部から表生地の織目を抜けて外に出てくる、羽毛の吹き出しが問題となっており、目の詰まった側生地の使用が必要となる。また、羽毛の毛根に残った脂肪が、蒸れたり、雨に濡れたりした時に臭いを発生する等の問題点がある。また、自然現象や疫病などにより安定した供給を担保できないおそれもある。さらに、羽毛を保温材に使用した衣料は家庭での洗濯が困難である。
一方、ポリエステル短繊維などを交絡または樹脂などにより結合してシート状とした保温材もあるが、これはウェブ状であって嵩高性が低く、含まれる空気量が少ないので、羽毛に比較すると保温性が低い。
また、嵩高感を付与した特許文献1記載の糸を使用して織編物を編成する方法は生産性が低く、得られた織物が硬いなどの欠点があった。
そこで本願では、量産が容易で家庭洗濯が可能且つ、羽毛のように保温性に優れた中綿素材であって、形状安定性に優れた素材及びその製造方法を提供することを目的とする。
緯糸挿入機能を有する経編機を使用して経糸幅を1cm以上の間隔で粗く編成した経編生地へ仮撚加工した50デニールから1000デニールのマルチフィラメント糸を挿入しながら編成したのち、編み機から外して張力を取り除いて緯糸を開繊させ、綿状にするのである。また緯糸の一部に弾性糸を挿入して編成するのである。
給糸される経糸幅を1cm以上の間隔をあけて粗く編成した経編生地へ捲縮性の高い緯糸を挿入して編成し、編み機から外して張力を除いて緯糸を開繊させるため、空気を含んで綿状に膨らんでボリュームアップし、保温性が高いソフトな風合いを有する中綿シートが得られ防寒用衣料の好適な保温材が得られる。
綿状に膨らむ緯糸は経編生地に編み込み保持されているため、綿の吹き出しといった欠点がなく形状安定性に優れる。
経編生地として製造されるため、切断、積層が自由に行えるとともに、曲げ柔軟性及び圧縮柔軟性を有し、使用用途によって応用範囲が広い。
粒状綿等と異なり、中綿が移動したり、よれたりすることがなく、優れた寸法安定性を有し、家庭で洗濯しても洗濯の前後で品質、性能が変化することがない。
経糸、緯糸に使用する糸の種類や太さを種々選択することで中綿シートのボリューム、密度の調整が容易である。
緯糸に弾性糸を挿入することで編機から生地を外した時の収縮が高まるので緯糸の捲縮性がより高まって緯糸が綿状にさらに膨らむ。
緯糸として挿入する弾性糸の本数あるいは弾性力に変更を加えることで所望の中綿シートを製造することができる。
経糸、あるいは挿入緯糸に弾性糸を使用して本願の中綿シートを製造すると、保温性を有する伸縮生地が製造されるため、身体の動きに合わせて高い伸縮性が要求される冬物スポーツ衣料への応用も可能である。
本発明の最適の実施形態について詳細に説明する。
請求項1記載の中綿シートは、経編機によって経編生地1を編成しながら、緯糸挿入機によって捲縮性の高い糸を緯糸2として挿入していくのである。
このとき、経糸幅を1cm以上の間隔をあけて給糸する。挿入する緯糸は50デニールから1000デニールの長繊維であって、捲縮性を有する糸を使用する。編成時にコース方向にテンションがかけられていた緯糸2は経編生地1を編み機から外すと撚りがさらに戻って緯糸2が膨らみ空気を含んでより立体的になるのである。
この状態で加熱あるいは湯通しすると形状が安定し、洗濯による収縮を防止することができる。
経編生地1を構成する経糸は、非弾性糸あるいは弾性糸であって、ポリエステルやナイロン等の糸を使用する。経編生地1に挿入される緯糸2には、ポリエステルやナイロン、キュプラなどの長繊維を仮撚加工したマルチフィラメントを使用する。
ここで使用される上記糸の太さは50デニールから1000デニールの間で適宜選択されるものである。
緯糸としてのマルチフィラメント糸は、編みコースごとに挿入編成されるため、ある程度テンションがかけられた状態で挿入される。経糸を1cm以上間隔をあけて給糸し生地
を粗く編成すると、生地を編機から外した時に、緯糸の収縮力により緯糸2が開繊し、図1のような状態になる。経糸の間隔により開繊の度合いを調整することができるが粗く編成するほど開繊しやすくなる。
を粗く編成すると、生地を編機から外した時に、緯糸の収縮力により緯糸2が開繊し、図1のような状態になる。経糸の間隔により開繊の度合いを調整することができるが粗く編成するほど開繊しやすくなる。
また、緯糸に弾性糸(図示せず)を挿入することで横方向への収縮が高まり、開繊した緯糸がさらに、嵩高に膨らみより立体的な中綿シートが得られるのである(図2)。
また、中綿シート完成後に熱セット工程を追加することで形状が安定し洗濯による収縮を防ぐことができるのである。
なお、この発明の中綿シートの製造方法は前記実施形態に限定されるものではなく、経糸や緯糸の太さや種類は用途により適宜選択可能である。また、完成した中綿シートを使用用途に合わせて複数枚積層させることも容易に実現できるのである。
本発明は冬物衣料などの中綿素材、あるいは寝装寝具類の中綿素材として利用可能である。
また、弾性糸を使用して縦横に伸縮する中綿シートを製造することで、より体に添うため、スポーツ衣料の保温材、保護材等としても応用が可能である。
1 経編生地
2 緯糸
2 緯糸
Claims (2)
- 緯糸挿入機能を有する経編機を使用して編成された経糸幅を1cm以上離して編成した経編生地に仮撚加工した50デニールから1000デニールのマルチフィラメント糸を緯糸として保持したことを特徴とする中綿シート。
- 緯糸の一部が弾性糸である請求項1記載の中綿シート。
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