JP2017193920A - 水切り構造、建物及び水切り材 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水シートの上縁を確実に壁面に密着させることで防水性能を高めることが可能な水切り構造を提供する。【解決手段】床2と壁3との隅角部に設けられる水切り構造1である。そして、床に敷設されて壁の下部32を覆うように立ち上げられた防水シート4の立上げ部41と、立上げ部の上縁411とその上方の外壁面31とに跨って配置された防水テープ5と、立上げ部及び防水テープを覆う水切り材7と、防水テープと水切り材との間に圧縮された状態で介在される水密材6とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、床と壁との隅角部に設けられる水切り構造、建物及び水切り材に関するものである。
特許文献1−3に開示されているように、バルコニーの床には防水シートが敷設されるとともに、その床に接続される壁の下部は、防水シートの縁部が立ち上げられた構造となっている。
また、この防水シートの立上げられた上縁は、段状に折り曲げ加工された水切り材によって覆われて隠されるうえに、雨水などが直接、防水シートの上縁に当たりにくい構造となっている。
特開2002−294856号公報 実開昭58−114305号公報 実開昭63−174213号公報
しかしながら、意匠性を高めるなどの目的で壁面に凹凸が設けられた場合、防水シートの上縁を密着させるのが難しくなり、僅かな隙間でも残ると、そこから水分が防水シートの裏面側に浸入してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、防水シートの上縁を確実に壁面に密着させることで防水性能を高めることが可能な水切り構造、及びそれが設けられた建物並びに水切り材を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の水切り構造は、床と壁との隅角部に設けられる水切り構造であって、前記床に敷設されて前記壁の下部を覆うように立ち上げられた防水シートの立上げ部と、前記立上げ部の上縁とその上方の前記壁の壁面とに跨って配置された防水材と、前記立上げ部及び前記防水材を覆う水切り材と、前記防水材と前記水切り材との間に圧縮された状態で介在される弾性材とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記壁面は、凹凸面に形成されていてもよい。また、前記弾性材は、前記水切り材の前記壁に対向させる面に設けられた水密材であることが好ましい。
さらに、前記水切り材の上縁は、前記壁面に向けて突出された庇部に形成されている構成とすることができる。また、前記水切り材の中間部には、前記壁面に向けて突出された凸条部が形成されている構成とすることができる。
そして、前記水切り材の前記庇部は前記凸条部よりも突出量が大きく、前記凸条部の前記壁に対向させる面に前記防水材の上縁を覆う弾性材が設けられている構成とすることができる。
また、建物の発明は、床と壁との隅角部に上記いずれかに記載の水切り構造が設けられたことを特徴とする。
さらに、水切り材の発明は、床に隣接する壁の下部に取り付けられる水切り材であって、上縁において前記壁に向けて突出された庇部と、中間部において前記壁に向けて突出された凸条部と、前記凸条部から垂下された垂下部と、前記凸条部の前記壁に対向させる面に設けられた弾性材とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の水切り構造は、床に敷設された防水シートの立上げ部の上縁周辺に防水材が配置され、その防水材は水切り材との間に圧縮された状態で介在される弾性材によって壁面に押し付けられる。
このようにして防水シートの上縁を確実に壁面に密着させることで、防水性能の高い水切り構造にすることができる。特に、意匠性を高める目的などで壁面に凹凸がある場合であっても、防水シートの上縁を確実に壁面に密着させることができる。
また、弾性材が水切り材に設けられた水密材であれば、水切り材を壁面に向けて押し当てるだけで、防水シートの上縁の防水性能を向上させることができる。
さらに、水切り材の上縁に壁面に向けて突出された庇部が形成されていれば、壁面を伝って流れ落ちた水滴を、すみやかに床側に排出させることができる。また、水切り材の中間部に壁面に向けて突出された凸条部が形成されていれば、凸条部によって防水材を壁面側に押し付けることができる。
さらに、水切り材の庇部を凸条部よりも突出量が大きくなるようにするとともに、凸条部に弾性材を設けることによって、弾性材を圧縮させた状態での壁面と庇部の先端との隙間を小さくすることができる。
本実施の形態の水切り構造の構成を示した断面図である。 本実施の形態の水切り材の端部の構成を説明する側面図である。 防水シートの立上げ部を固定する工程を説明する斜視図である。 立上げ部の上縁に向けて防水テープを貼り付ける工程を説明する断面図である。 立上げ部の上縁に防水テープが貼り付けられた状態を説明する斜視図である。 防水テープを覆うように水切り材を取り付ける工程を説明する断面図である。 本実施の形態の水切り構造の外観を示した斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の水切り構造1の構成を説明するための断面図で、図2は、その水切り構造1に配置される水切り材7の構成を説明する側面図である。
本実施の形態の水切り構造1は、建物の床2と壁3との入隅となる隅角部に設けられる。例えば、バルコニーの床と外壁との隅角部、集合住宅における半屋外の内廊下と各住戸の壁との隅角部などに設けられる。
本実施の形態では、図5,7に示すように、玄関などの開口部33に隣接する箇所を例に説明する。この壁3は、壁面となる外壁面31にタイルなどが貼り付けられた外壁となる。
一方、この壁3に接続される床2の上面21には、図3に示すように、防水シート4が敷設される。この防水シート4は、壁3側の側縁部が壁3の下部32を覆うように立ち上げられて立上げ部41となる。
立上げ部41は、例えばタッピンねじ等の固定ネジ42によって壁3に接合される。固定ネジ42は、立上げ部41の延伸方向(水平方向)に間隔を置いて、複数本がねじ込まれる。
本実施の形態の水切り構造1は、図1に示したように、前述した防水シート4の立上げ部41と、立上げ部41の上縁411とその上方の外壁面31とに跨って配置された防水材としての防水テープ5と、立上げ部41及び防水テープ5を覆う水切り材7と、防水テープ5と水切り材7との間に圧縮された状態で介在される弾性材としての水密材6とによって、主に構成される。
防水テープ5は、防水性及び耐久性に優れた基材と粘着剤とによって形成される。例えば、ゴム基材とブチルゴム系粘着剤とによって構成されたテープを使用することができる。
変形性能に優れた基材の防水テープ5であれば、外壁面31に凹凸がある場合でも密着させることができる。特に塑性変形性能を有するゴム基材を使用した場合、凹凸面に密着させた状態を保持させることができる。
一方、水密材6には、低密度で柔軟な発泡体などを使用することができる。例えば、EPDMゴム(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)発泡体を使用することができる。
また、水密材6は、圧縮率によって水密性能が変化するため、所望する水密性能が得られるように、水密材6が配置される隙間の広さに応じて材厚D2を設定する。
水切り材7は、図2,7に示すように、ステンレス鋼などの金属板を折り曲げ加工することによって製作される長尺部材である。図2は、水切り材7の端部を示した側面図である。
水切り材7は、上縁において略水平に突出された庇部71と、中間部において略水平に突出された凸条部72と、凸条部72から略鉛直に垂下された垂下部73とが、金属板の折り曲げ加工によって主に成形される。
側面視で上から凹凸となる庇部71と凸条部72との間の凹部は、端部において長方形の上端面部74によって塞がれる。また、凸条部72の下方は、端部において長方形の下端面部75によって塞がれる。
この水切り材7の庇部71は、凸条部72よりも突出量が大きくなっている。詳細には、庇部71の先端縁は、凸条部72の外壁面31に対向させる壁対向面721よりも、差分D1分だけ外壁面31側に突出されている。
一方、凸条部72の壁対向面721に貼り付けられる水密材6の材厚D2は、差分D1よりも大きくなる。要するに水密材6は、最大でD2−D1の間隔分が圧縮される。
次に、本実施の形態の水切り構造1の構築方法について、図3−図7を参照しながら説明する。
まず、図3に示すように床2の上面21に防水シート4を敷設する。そして、床2と壁3とが交差する隅角部においては、防水シート4の側縁部を外壁面31に沿って立ち上げ、立上げ部41とする。
この立上げ部41によって、壁3の下部32と床2の上面21とが連続して防水シート4で覆われることになる。また、立上げ部41に対しては、床2側から固定ネジ42を壁3に向けてねじ込み、立ち上げられた状態を維持させる。
続いて図4に示すように、立上げ部41の上縁411とその上方の外壁面31とに跨るように、帯状の防水テープ5を貼り付ける。本実施の形態では、防水テープ5の下縁52は立上げ部41の高さ方向の中央付近に配置され、上縁51と下縁52との間の高さ方向の略中央は、立上げ部41の上縁411辺りに配置される。
図5は、玄関などの開口部33に隣接する壁3の下部32が、防水シート4の立上げ部41に覆われるとともに、防水テープ5によって立上げ部41の上縁411が塞がれた状態を示している。
さらに、図6に示すように、水切り材7によって立上げ部41及び防水テープ5を覆う工程に移行する。この工程では、水切り材7の凸条部72に貼り付けられた水密材6の高さ方向の略中央が、防水テープ5の上縁51辺りに配置されるように水切り材7の取り付けを行う。
水切り材7の接合は、固定ネジ76の先端にコーキング材77を塗布して、凸条部72に対してねじ込むことによって行われる。固定ネジ76に塗布されたコーキング材77は、水切り材7の貫通孔や防水テープ5の上縁51付近に広がって、防水処理が施されたことになる。
ここで、凸条部72は、床2側から見れば窪んでいる部分であるため、打ち込まれた固定ネジ76の頭部が隠れた状態になり、目立たなくさせることができる。
そして、凸条部72を外壁面31に対して押し付けると、水密材6が弾性変形して圧縮することになる。水密材6は、庇部71の先端縁が外壁面31に接触するまで、最大で圧縮変形させることができる。すなわち、材厚D2の水密材6をD1の厚さまで圧縮変形させることができる。
図7は、以上のようにして水切り材7が取り付けられた開口部33に隣接する壁3と床2の隅角部の水切り構造1を示している。開口部33に面した水切り材7の端部は、上端面部74及び下端面部75で塞がれた状態になっている。
また、水切り材7の床2側に向いた正面は、帯状の見切り材としての機能を発揮している。この水切り材7の下縁は、図1に示すように、床2の上面21を覆う防水シート4から離隔した位置に配置される。
床2の上面21に水切り材7の延伸方向の排水勾配が設けられている場合は、垂下部73を排水勾配に合わせた台形状に成形することで、床2との離隔を一定にすることができる。
次に、本実施の形態の水切り構造1、及びそれが設けられた建物並びに水切り材7の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の水切り構造1は、床2に敷設された防水シート4の立上げ部41の上縁411周辺に防水テープ5が配置され、その防水テープ5は水切り材7との間に圧縮された状態で介在される水密材6によって外壁面31に押し付けられる。
このため、防水シート4の上縁411を確実に外壁面31に密着させることができ、防水性能の高い水切り構造1とすることができる。特に、意匠性を高める目的などで外壁面31に凹凸がある場合であっても、防水シート4の上縁411を確実に外壁面31に密着させることができる。
また、床2の上面21に敷設された防水シート4が連続して壁3の下部32を覆う立上げ部41となるので、降水量が多くなって床2に水が溜まって水位が上昇する場合でも、防水性を確保することができる。
さらに、水切り材7に設けられた水密材6が弾性材であれば、水切り材7を外壁面31に向けて押し当てるだけで、圧縮変形した水密材6の弾性力によって防水テープ5を外壁面31に圧着させることができる。
要するに凹凸面のある外壁面31に防水テープ5を貼り付けても、凸部が密着するだけで凹部が隙間として残ってしまうが、水密材6によって防水テープ5を外側から外壁面31に向けて押し付けることで、変形した防水テープ5が凹部を埋め、隙間がなくなる。この結果、防水シート4の上縁411の防水性能を向上させることができる。
また、水切り材7の上縁が外壁面31に向けて突出された庇部71に形成されていれば、外壁面31を伝って流れ落ちた水滴を、すみやかに床2側に排出させることができる。
さらに、水切り材7の中間部に外壁面31に向けて突出された凸条部72が形成されていれば、凸条部72によって防水テープ5を外壁面31側に構造的に押し付けることができる。
また、水切り材7の庇部71を凸条部72よりも突出量が大きくなるようにするとともに、凸条部72に水密材6を設けることによって、水密材6を圧縮させた状態での外壁面31と庇部71の先端縁との隙間を小さくすることができる。
そして、防水テープ5と水切り材7とによって構築される水切り構造1は、コーキング材77を多用する湿式の防水構造に比べて簡単な作業で構築することができる。すなわち、コーキング材77は固定ネジ76の先端に塗布するだけなので、使用量を大幅に削減できるうえに、現場作業の負荷も低減することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、防水テープ5と水切り材7との間に水密材6を介在させる構成について説明したが、これに限定されるものではなく、圧縮された状態で弾性材を介在させることができれば、防水テープ5を変形させて外壁面31に密着させることができる。
また、前記実施の形態では、防水材として防水テープ5を例に説明したが、これに限定されるものではなく、コーキング材77を防水材として塗布し、硬化前などの変形性能がある状態で弾性材によって圧着させることで、凹凸面のある外壁面31に密着させることができる。
1 水切り構造
2 床
3 壁
31 外壁面(壁面)
32 下部
4 防水シート
41 立上げ部
411 上縁
5 防水テープ(防水材)
51 上縁
6 水密材(弾性材)
7 水切り材
71 庇部
72 凸条部
721 壁対向面(壁に対向させる面)
D1 (突出量の)差分

Claims (8)

  1. 床と壁との隅角部に設けられる水切り構造であって、
    前記床に敷設されて前記壁の下部を覆うように立ち上げられた防水シートの立上げ部と、
    前記立上げ部の上縁とその上方の前記壁の壁面とに跨って配置された防水材と、
    前記立上げ部及び前記防水材を覆う水切り材と、
    前記防水材と前記水切り材との間に圧縮された状態で介在される弾性材とを備えたことを特徴とする水切り構造。
  2. 前記壁面は、凹凸面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水切り構造。
  3. 前記弾性材は、前記水切り材の前記壁に対向させる面に設けられた水密材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水切り構造。
  4. 前記水切り材の上縁は、前記壁面に向けて突出された庇部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水切り構造。
  5. 前記水切り材の中間部には、前記壁面に向けて突出された凸条部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の水切り構造。
  6. 前記水切り材の前記庇部は前記凸条部よりも突出量が大きく、前記凸条部の前記壁に対向させる面に前記防水材の上縁を覆う弾性材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の水切り構造。
  7. 床と壁との隅角部に請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水切り構造が設けられたことを特徴とする建物。
  8. 床に隣接する壁の下部に取り付けられる水切り材であって、
    上縁において前記壁に向けて突出された庇部と、
    中間部において前記壁に向けて突出された凸条部と、
    前記凸条部から垂下された垂下部と、
    前記凸条部の前記壁に対向させる面に設けられた弾性材とを備えたことを特徴とする水切り材。
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