JP2017194043A - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応材の再生を十分に行うことができると共に、加熱対象を十分に加熱することができ、且つ、装置のコンパクト化を図ることができる化学蓄熱装置を提供する。
【解決手段】第1の接続部40Aにおいては、オイル流通系30に対する第1の接続流路41の第1の開口部41aと、排ガス流通系15に対する第2の接続流路42の第2の開口部42aとは、積層方向から見た場合に、互いに異なる位置に配置されている。第1の接続部40Aの側面40Abに第1の開口部41aが形成され、積層方向から見て側面40Abとは異なる位置に配置された側面40Acに第2の開口部42aが形成されている。第1の接続部40Aにて反応器12の一つの側面45において二つの流通系15,30を接続することができる。これにより、配管構成を簡素化することができ、装置のコンパクト化を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、化学蓄熱装置に関する。
従来の化学蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されている装置が知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、水との化学反応により発熱し脱水反応により吸熱する蓄熱材が収納された反応容器と、液体の水が貯留された凝縮容器とを備えている。エンジンオイルの温度が例えば40℃以下の場合には、凝縮容器に貯留されている水が第1流路を通じて反応容器へ向かい、ノズルから反応容器の蓄熱材に噴霧される。すると、蓄熱材が化学反応により発熱し(発熱反応)、その熱エネルギーによってエンジンオイルが加熱される。一方、エンジンオイルが高温になると、脱水反応によって蓄熱材から水蒸気が発生し(再生反応)、第2流路を通じて凝縮して液体の水となって凝縮容器に戻る。
特開2010−230268号公報
上記従来技術においては、エンジンオイルの熱により蓄熱材(反応材)の再生を行っているが、エンジンオイルの熱だけでは蓄熱材を再生するための熱量が不足し、結果的に蓄熱材の再生が不十分になるおそれがある。また、上記従来技術においては、水と蓄熱材との化学反応により発生する熱によってエンジンオイル(加熱対象)を加熱しているが、水と蓄熱材との化学反応により発生する熱だけでは、エンジンオイルを十分に加熱することができない場合もある。更に、反応器に複数の配管が接続される化学蓄熱装置においては、配管接続を簡素化することで装置をコンパクトにすることが求められていた。
本発明の目的は、反応材の再生を十分に行うことができると共に、加熱対象を十分に加熱することができ、且つ、装置のコンパクト化を図ることができる化学蓄熱装置を提供することである。
本発明の一態様は、内燃機関を搭載した装置に具備され、加熱対象を加熱する化学蓄熱装置において、反応媒体が供給されると反応媒体との化学反応により発熱すると共に熱が与えられると反応媒体が脱離する反応材を含む反応器と、反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、反応器と貯蔵器との間で反応媒体を流通させる反応媒体流通系と、反応器へ加熱対象を供給すると共に、反応器から加熱対象を流出させる加熱対象流通系と、反応器へ内燃機関から排出される排ガスを供給すると共に、反応器から排ガスを流出させる排ガス流通系と、を備え、反応器では、反応材が充填されて反応媒体が流れる反応媒体流路と、加熱対象が流れる加熱対象流路と、排ガスが流れる排ガス流路と、が互いに積層され、反応媒体、加熱対象、及び排ガスの何れかをそれぞれ第1の流体、第2の流体、及び第3の流体とした場合、反応器の一側面には、第1の流体の流通系と第1の流体の流路とを接続する第1の接続流路と、第2の流体の流通系と第2の流体の流路とを接続する第2の接続流路と、を備える第1の接続部が形成され、第1の流体の流通系に対する第1の接続流路の第1の開口部と、第2の流体の流通系に対する第2の接続流路の第2の開口部とは、積層方向から見た場合に、互いに異なる位置に配置され、反応器の他側面では、第3の流体の流通系と流路とが接続される。
このような化学蓄熱装置においては、反応器が反応媒体流路及び加熱対象流路に加えて排ガス流路を備えている。従って、高温の排ガスの熱を利用して、反応材から反応媒体を脱離させる、いわゆる反応材の再生を行うことが可能となる。これにより、反応材の再生を十分に行うことができる。また、高温の排ガスの熱を利用して加熱対象を加熱することが可能となる。これにより、加熱対象を十分に加熱することができる。また、反応器の一側面には、第1の流体の流通系と第1の流体の流路とを接続する第1の接続流路と、第2の流体の流通系と第2の流体の流路とを接続する第2の接続流路と、を備える第1の接続部が形成されている。このような第1の接続部においては、第1の流体の流通系に対する第1の接続流路の第1の開口部と、第2の流体の流通系に対する第2の接続流路の第2の開口部とは、積層方向から見た場合に、互いに異なる位置に配置されている。また、反応器の他側面では、第3の流体の流通系と第3の流体の流路とが接続される。以上のような構成によって、第1の接続部にて反応器の一つの側面において二つの流通系を接続することができる。これにより、配管構成を簡素化することができ、装置のコンパクト化を図ることができる。
第1の開口部と第2の開口部とは、互いに交差する方向へ開口していてよい。この場合には、第1の開口部と第2の開口部とが同方向へ開口する場合に比して、各開口部の幅を広く確保することができる。
例えば、第1の流体は、加熱対象及び排ガスの何れか一方であり、第2の流体は、加熱対象及び排ガスの何れか他方であり、第3の流体は反応媒体であってよい。
反応器における一側面と対向する側面には、第1の流体の流通系と第1の流体の流路とを接続する第3の接続流路と、第2の流体の流通系と第2の流体の流路とを接続する第4の接続流路と、を備える第2の接続部が形成されてよい。この場合には、対向する側面側においても一つの側面で二つの流通系を接続することができるため、更に配管構成を簡素化することができる。
第1の接続部における第1の接続流路及び第2の接続部における第3の接続流路を結ぶ直線と、第1の接続部における第2の接続流路及び第2の接続部における第4の接続流路を結ぶ直線とは、積層方向から見たときに互いに交差する位置関係にあってよい。この場合には、各流路内で流体を均一に分散させ易くなる。
本発明によれば、反応材の再生を十分に行うことができると共に、加熱対象を十分に加熱することができ、且つ、装置のコンパクト化を図ることができる化学蓄熱装置が提供される。
本発明の実施形態に係る化学蓄熱装置を備えたエンジンオイル循環システムを排気浄化システムと共に示す概略構成図である。 図1に示された反応器の縦断面図である。 図1に示された反応器の接続部及び本体部を示す斜視図である。 図1に示された反応器の平面図である。 比較例に係る反応器の斜視図である。 実施形態及び比較例に係る反応器の縦断面図である。 変形例に係る化学蓄熱装置の反応器の斜視図である。 変形例に係る化学蓄熱装置の反応器の平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る化学蓄熱装置を備えたエンジンオイル循環システムを排気浄化システムと共に示す概略構成図である。図1において、排気浄化システム1及びエンジンオイル循環システム2は、内燃機関であるディーゼルエンジン3(以下、単にエンジン3という)を搭載した車両Sに具備されている。
排気浄化システム1は、エンジン3から排出される排ガスに含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化する。排気浄化システム1は、ディーゼル酸化触媒(DOC:DieselOxidation Catalyst)4と、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)5と、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)6とを備えている。
DOC4、DPF5及びSCR6は、エンジン3と接続された排気通路7に上流側から下流側に向けて順に配設されている。DOC4は、排ガス中に含まれるHC及びCO等を酸化して浄化する。DPF5は、排ガス中に含まれる粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集することにより、排ガスからPMを取り除く。SCR6は、尿素またはアンモニア(NH)によって、排ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する。
エンジンオイル循環システム2は、エンジン3内の各部を潤滑するためのエンジンオイルを循環させる。エンジンオイル循環システム2は、オイルパン8と、オイルポンプ9と、オイルクーラ10とを備えている。オイルパン8は、エンジンオイルを溜めておく。エンジン3内の各部を流れたエンジンオイルは、オイルパン8に戻る。オイルポンプ9は、オイルパン8に溜められたエンジンオイルを吸い上げてエンジン3に向けて圧送する。オイルクーラ10は、エンジンオイルの温度が高くなり過ぎたときに、冷却水によりエンジンオイルを所定温度に冷却する。なお、エンジンオイルを冷却する理由は、エンジンオイルの過昇温による劣化を防ぐためである。
また、エンジンオイル循環システム2は、エンジンオイルの早期昇温を可能とする化学蓄熱装置11を備えている。化学蓄熱装置11は、電力等の外部エネルギーを必要とせずに、エンジンオイルを加熱(暖機)する。具体的には、化学蓄熱装置11は、排ガスの熱により反応器12の反応材18(後述)から反応媒体を脱離させ、その脱離した反応媒体を吸着器13(後述)に蓄えると共に、反応媒体を反応器12に供給して反応材18と反応媒体とを化学反応させ、その時の反応熱によりエンジンオイルを加熱する。即ち、化学蓄熱装置11は、可逆的な化学反応を利用して、エンジンオイルからの熱を蓄えると共にエンジンオイルに熱を供給する装置である。本実施形態では、反応媒体はアンモニア(NH)である。
化学蓄熱装置11は、反応器12と、吸着器13と、NH流通系14(反応媒体流通系)と、排ガス流通系15と、オイル流通系30と、を備えている。反応器12は、例えばエンジン3の外壁面に取り付けられ固定されている。
反応器12は、NHが供給されるとNHとの化学反応により発熱すると共に排ガス(後述)の熱が与えられるとNHを脱離する反応材18を含んでいる。反応材18としては、組成式MXaで表されるハロゲン化物が用いられる。Mは、Mg、CaまたはSr等のアルカリ土類金属、若しくはCr、Mn、Fe、Co、Ni、CuまたはZn等の遷移金属である。Xは、Cl、BrまたはI等である。aは、Mの価数により特定される数であり、2〜3である。
吸着器13は、NHを貯蔵する貯蔵器である。吸着器13は、NHの物理吸着及び脱離が可能な吸着材19を含んでいる。吸着材19としては、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン、ナノカーボンまたはゼオライト等が用いられる。なお、NHは吸着材19に化学吸着されてもよい。
NH流通系14は、反応器12と吸着器13との間でNHを流通させる。NH流通系14は、反応器12と吸着器13とを接続し、NHが双方向に流れるNH配管20と、このNH配管20に配設され、NHの流路を開閉する電磁式のバルブ21とを有している。
排ガス流通系15は、排気通路7から反応器12に向けて排ガスを供給すると共に、反応器12から排ガスを流出させる。排ガス流通系15は、排気通路7におけるDPF5の下流側と反応器12とを接続し、排気通路7から反応器12に排ガスが流れる排ガス配管22と、反応器12と排気通路7におけるDOC4の上流側とを接続し、反応器12から排気通路7に排ガスが流れる排ガス配管23と、排ガス配管22に配設され、排ガスの流路を開閉する電磁式のバルブ24とを有している。
オイル流通系30は、オイルクーラ10から反応器12へ加熱対象であるエンジンオイルを供給すると共に、反応器12からエンジンオイルを流出させる。オイル流通系30は、オイルクーラ10と反応器12とを接続し、オイルクーラ10から反応器12にエンジンオイルが流れるオイル配管16と、反応器12とエンジン3とを接続し、反応器12からエンジン3にエンジンオイルが流れるオイル配管17と、を有している。
反応器12は、エンジンオイルが流れるオイル配管16を介してオイルクーラ10と接続されていると共に、エンジンオイルが流れるオイル配管17を介してエンジン3と接続されている。反応器12は、エンジンオイルに対して熱交換可能に配置されている。
図2は、反応器12の概略的な縦断面図である。図2において、反応器12は、直方体形状を呈している。反応器12は、反応材18が充填されて反応媒体であるNHが流れる複数の反応媒体流路25と、エンジンオイルが流れる複数のオイル流路26(加熱対象流路)と、排ガスが通る複数の排ガス流路27と、反応媒体流路25、オイル流路26及び排ガス流路27を収容する筐体28とを有している。筐体28は、例えばNH及び排ガスに対して耐腐食性を有する金属材料(例えばステンレス鋼)で形成されている。
反応媒体流路25、オイル流路26及び排ガス流路27は、交互に積層されている。具体的には、排ガス流路27上にはオイル流路26が積層され、オイル流路26上には反応媒体流路25が積層されている。オイル流路26は、反応媒体流路25に隣接して配置されている。排ガス流路27は、反応媒体流路25及びオイル流路26に隣接して配置されている。
筐体28には、NH配管20が接続されている。オイル流路26は、エンジンオイルと反応材18との熱交換を促進させるための複数のフィンを有している。排ガス流路27は、排ガスと反応材18及びエンジンオイルとの熱交換を促進させるための複数のフィンを有している。
反応器12において、オイル流路26をエンジンオイルが流れる方向と排ガス流路27を排ガスが流れる方向とは、平行である。また、エンジンオイルが流れる方向と排ガスが流れる方向とは、同じ方向であるが、逆方向であってもよい。ただし、エンジンオイルが流れる方向と排ガスが流れる方向は、特に限定されない。
図1に戻り、化学蓄熱装置11において、エンジン3の起動直後におけるエンジンオイルの温度が低いときは、バルブ21が開弁されると、吸着器13と反応器12との圧力差によって、吸着器13の吸着材19からNHが脱離し、そのNHがNH配管20を通って反応器12に供給される。そして、反応器12の反応材18(例えばMgBr)とNHとが化学反応(化学吸着)して熱が発生する。つまり、下記の反応式(A)における左辺から右辺への反応(発熱反応)が起こる。そして、反応器12内において、反応材18から発生した熱がエンジンオイルに伝えられ、エンジンオイルが加熱(暖機)される。暖められたエンジンオイルは、オイル配管17を通ってエンジン3内の各部に送られる。
MgBrNH ⇔ Mg(NHBr+熱 …(A)
その後、高温の排ガスが排ガス配管22を通して反応器12に供給されると、排ガスの熱が反応材18に与えられることで、反応材18からNHが脱離する。つまり、上記の反応式(A)における右辺から左辺への反応(再生反応)が起こる。このとき、バルブ21が開弁されると、反応器12と吸着器13との圧力差によって、NHがNH配管20を通って吸着器13に戻り、吸着器13の吸着材19に物理吸着される。これにより、NHが吸着器13に回収されることとなる。また、例えば、排ガスの温度が再生温度以上になったときは、高温の排ガスの熱を利用してエンジンオイルを加熱してもよい。
図3(b)に示すように、第1の接続部40A及び(後述の)第2の接続部40Bが取り付けられる前段階における反応器12(以降、当該部分を本体部50と称する)の筐体28は、図3(b)に示すように、直方体の箱状をなしている。図に示すようなXYZ座標系を設定した場合、反応器12の本体部50の筐体28は、X軸正側の側面28a、X軸負側の側面28b、Y軸正側の側面28c、Y軸負側の側面28d、Z軸正側の側面28e、Z軸負側の側面28fを備えている。また、筐体28のX軸正側の側面28aに排ガス流路27及びオイル流路26の入口部が形成され、X軸負側の側面28bに排ガス流路27及びオイル流路26の出口部が形成される。
図4に示すように、本実施形態に係る化学蓄熱装置11において、反応器12の一側面45には、第1の接続部40Aが形成される。反応器12における一側面45と対向する側面46には、第2の接続部40Bが形成される。本実施形態では、接続部40A,40Bとして、反応器12の本体部50に取り付けるアタッチメントタイプのものを例示している。第1の接続部40Aは、本体部50の筐体28におけるX軸正側の側面28aに取り付けられる。第2の接続部40Bは、本体部50の筐体28におけるX軸負側の側面28bに取り付けられる。接続部40A,40Bは、三角柱状の形状をなしており(図3(a)参照)、筐体28に取り付けられる側面40Aa,40Baと、各配管に取り付けられる側面40Ab,40Ac,40Bb,40Bcと、を備えている。側面40Abと側面40Acとがなす角度は限定されないが、鈍角をなしていることが好ましい。側面40Bbと側面40Bcとがなす角度は限定されないが、鈍角をなしていることが好ましい。
接続部40A,40B取付後の反応器12においては、第1の接続部40Aの側面40Ab,40Acが反応器12の側面45(一側面)をなしている。また、第2の接続部40Bの側面40Bb,40Bcが反応器12の側面46(対向する側面)をなしている。なお、接続部40A,40Bの取付後の反応器12の「側面」とは、反応器12に対してXYZ座標の六方向を設定した場合に、いずれかの方向に配置された側面を指している。すなわち、側面40Ab,40Acは平面の数としては二面であるが、反応器12全体としては、X軸正側に配置された面であるため、反応器12の一つの側面45として数える。同様に、側面40Bb,40Bcは平面の数としては二面であるが、反応器12全体としては、X軸負側に配置された面であるため、反応器12の一つの側面46として数える。なお、接続部40A,40Bによって形成される側面45,46の形状は特に限定されず、例えば三角形状の先端部を平面とすることで台形形状としてもよく、丸み付けをすることで円弧状の形状としてもよい。
図3(a)を参照して、第1の接続部40Aの詳細な構成について説明する。なお、図3(a)では第1の接続部40Aのみが示されているが、第2の接続部40Bも同様の構成を有している。図3(a)に示すように、第1の接続部40Aは、オイル流通系30とオイル流路26とを接続する接続流路(第1の接続部の第1の接続流路、第2の接続部の第3の接続流路)41と、排ガス流通系15と排ガス流路27とを接続する接続流路(第1の接続部の第3の接続流路、第2の接続部の第4の接続流路)42と、を備える。オイル流通系30に対する接続流路41の第1の開口部41aは、側面40Abに形成される。排ガス流通系15に対する接続流路42の第2の開口部42aは、側面40Acに形成される。すなわち、第1の開口部41a及び第2の開口部42aは、反応器12としては、一つの側面45に配置されている。また、第1の開口部41aと、第2の開口部42aとは、積層方向(Z軸方向)から見た場合に、互いに異なる位置に配置される。なお、「互いに異なる位置に配置される」とは、第1の開口部41aと第2の開口部42aとが全く重なることなく、完全に離間していてもよく、開口部41aと第2の開口部42aとが一部重なる部分があってもよい。また、側面40Abと側面40Acとが互いに交差しているため、第1の開口部41aと第2の開口部42aとは、互いに交差する方向へ開口している。本体部50の側面28aのオイル流路26の開口部に対する接続流路41の開口部は、側面40Aaに形成される。本体部50の側面28aの排ガス流路27の開口部に対する接続流路42の開口部は、側面40Aaに形成される。従って、第1の接続部40Aを本体部50に接続することで、接続流路41とオイル流路26とが連通し、接続流路42と排ガス流路27とが連通する。なお、第2の接続部40Bも第1の接続部40Aと同趣旨の構成を備えているため、説明を省略する。
図4へ戻り、反応器12と各種配管の接続関係について説明する。図4に示すように、第1の接続部40Aの側面40Abには、エンジンオイルを反応器12に供給するオイル配管16が接続されている。第1の接続部40Aの側面40Acには、排ガスを反応器12に供給する排ガス配管22が接続されている。すなわち、流体の供給側におけるオイル配管16及び排ガス配管22は、反応器12における同一の側面45に接続される。第2の接続部40Bの側面40Bbには、エンジンオイルを反応器12から流出させるオイル配管17が接続されている。第2の接続部40Bの側面40Bcには、排ガスを反応器12から流出させる排ガス配管23が接続されている。すなわち、流体の流出側におけるオイル配管17及び排ガス配管23は、反応器12における同一の側面46に接続される。反応器12の他側面であるY軸正側の側面28cでは、NH流通系14であるNH配管20が接続されている。以上のように、反応器12に対して、三つの側面に各種配管が接続された構成となっている。
また、以上のような接続関係により、第1の接続部40Aにおける接続流路41及び第2の接続部40Bにおける接続流路41を結ぶ直線L1と、第1の接続部40Aにおける接続流路42及び第2の接続部40Bにおける接続流路42を結ぶ直線L2とは、積層方向から見たときに互いに交差する位置関係となる。
次に、本実施形態に係る化学蓄熱装置11の作用・効果について説明する。
図5を参照して、比較例に係る化学蓄熱装置の反応器112について説明する。反応器112では、X軸正側の側面28aにエンジンオイルを供給するためのオイル配管16が接続され、X軸負側の側面28bにエンジンオイルを流出させるためのオイル配管17が接続される。また、Y軸正側の側面28cに排ガスを供給するための排ガス配管22が接続され、Y軸負側の側面28dに排ガスを流出させるための排ガス配管23が接続される。また、Z軸正側の側面28eにNHを供給するためのNH配管20が接続される。このような反応器112では、側面28a,28b,28c,28d,28eの5面に配管が接続されている。従って、配管接続が複雑化し、装置のサイズが大きくなるという問題があった。
これに対して、本実施形態に係る化学蓄熱装置11においては、反応器12が反応媒体流路25及びオイル流路26に加えて排ガス流路27を備えている。従って、高温の排ガスの熱を利用して、反応材18からNHを脱離させる、いわゆる反応材18の再生を行うことが可能となる。これにより、反応材18の再生を十分に行うことができる。また、高温の排ガスの熱を利用してエンジンオイルを加熱することが可能となる。これにより、エンジンオイルを十分に加熱することができる。また、反応器12の一側面45には、エンジンオイルのオイル流通系30とオイル流路26とを接続する接続流路41と、排ガス流通系15と排ガス流路27とを接続する接続流路42と、を備える第1の接続部40Aが形成されている。このような第1の接続部40Aにおいては、オイル流通系30に対する接続流路41の第1の開口部41aと、排ガス流通系15に対する接続流路42の第2の開口部42aとは、積層方向(Z軸方向)から見た場合に、互いに異なる位置に配置されている。本実施形態では、第1の接続部40Aの側面40Abに第1の開口部41aが形成され、積層方向から見て側面40Abとは異なる位置に配置された側面40Acに第2の開口部42aが形成されている。また、反応器12のY軸正側の側面28cでは、NH流通系14とNH配管20とが接続される。以上のような構成によって、第1の接続部40Aにて反応器12の一つの側面45において二つの流通系15,30を接続することができる。これにより、配管構成を簡素化することができ、装置のコンパクト化を図ることができる。図5に示す比較例では、五つの側面に各種配管が接続されるのに対し、本実施形態では、反応器12に対して、三つの側面に各種配管が接続された構成となっている。
また、反応器12のY軸正側の側面28cには、NH流通系14とNH配管20とが接続される。この場合、積層方向と直交する方向からNH配管20を接続することができる。従って、図6(a)に示すように、NH配管20からNHを各反応媒体流路25へ分配するためのヘッダ51の厚さt1を、NH配管20の径に影響を受けることなく薄くすることができる。一方、図6(b)に示す比較例に係る反応器のように、NH配管20が積層方向から側面28eに接続されている場合、ヘッダ51の厚さt2はNH配管20の径に影響を受けて大きくなってしまう。以上より、本実施形態に係る反応器12では、ヘッダ51の厚みを薄くすることでコンパクト化を図ることができる。
第1の開口部41aと第2の開口部42aとは、互いに交差する方向へ開口していている。この場合には、第1の開口部41aと第2の開口部42aとが同方向へ開口する場合(後述の図7(b)の構成)に比して、各開口部41a,42aの幅を広く確保することができる。
反応器12における一側面45と対向する側面46には、オイル流通系30とオイル流路26とを接続する接続流路41と、排ガス流通系15と排ガス流路27とを接続する接続流路42と、を備える第2の接続部40Bが形成されてよい。この場合には、対向する側面側においても一つの側面で二つの流通系を接続することができるため、更に配管構成を簡素化することができる。
また、第1の接続部40Aにおける接続流路41及び第2の接続部40Bにおける接続流路41を結ぶ直線L1と、第1の接続部40Aにおける接続流路42及び第2の接続部40Bにおける接続流路42を結ぶ直線L2とは、積層方向から見たときに互いに交差する位置関係にある。この場合には、各流路内で流体を均一に分散させ易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば、上述の実施形態では、接続部は、本体部に対して取付可能な構造を有していたが、図7(a)に示すように、本体部と接続部が一体的に構成されていてもよい。また、図7(b)に示すような構成を採用してもよい。図7(b)では、接続部140がX軸正側の側面140Abを有している。側面140Abでは、同一平面上に、第1の開口部141a及び第2の開口部142aが形成されている。各開口部141a,142aは、積層方向から見て互いに異なる位置に配置されるように、開口部側において接続流路141,142の幅が絞られている。なお、各開口部141a,142aは、積層方向から見て互いに交差していない。
例えば、図8(a)に示すように、エンジンオイルのオイル配管16が第1の接続部40Aの側面40Abに接続され、オイル配管17が第2の接続部40Bの側面40Bcに接続されてもよい。また、排ガスの排ガス配管22が第1の接続部40Aの側面40Acに接続され、排ガス配管23が第2の接続部40Bの側面40Bbに接続されてもよい。このように、第1の接続部40Aにおける接続流路41及び第2の接続部40Bにおける接続流路41を結ぶ直線と、第1の接続部40Aにおける接続流路42及び第2の接続部40Bにおける接続流路42を結ぶ直線とが、積層方向から見たときに互いに交差しないような接続関係であってもよい。
また、加熱対象であるエンジンオイル、排ガス、反応媒体であるNHの流通系のうち、どの流通系を接続部に接続するかは、適宜変更可能である。例えば、図8(b)に示すように、接続部に対してエンジンオイルの流通系及びNHの流通系が接続され、接続部が形成されていない側面に排ガスの流通系が接続されてもよい。また、接続部に対して排ガスの流通系及びNHの流通系が接続され、接続部が形成されていない側面にエンジンオイルの流通系が接続されてもよい。なお、このような構成を採用してもよいが、当該構成においては、第2の接続部における側面40Bcに配管が接続されない状態となる。従って、第1の接続部及び第2の接続部に対しては、排ガス及びエンジンオイルの流通系を接続することで、各接続部の側面を余らせることなく有効に利用することができる。
また、接続部は、反応器に対して少なくとも1個以上形成されていればよい。例えば、図8(c)に示すように、接続部が反応器に対して1個だけ形成されてもよい。この場合、排ガスの出口側の配管とエンジンオイルの出口側の配管は、反応器における異なる側面に設けられる。このような場合であっても、一つの側面に二つの流通系を接続できるため、少なくとも図5に示す比較例よりも、配管接続に必要な側面を一つ減らすことができる。なお、図8(c)では、エンジンガス及び排ガスの流通系の供給側の配管が接続部に接続されているが、流出側の配管が接続部に接続されてもよい。すなわち、請求項における第1の流体と第2の流体の流通系と第1の接続部の接続態様は特に限定されず、第1の流体の流通系の供給側と流出側の何れが第1の接続部に接続されてもよく、第2の流体の流通系の供給側と流出側の何れが第1の接続部に接続されてもよい。
なお、上述の実施形態では、エンジンオイルが第1の接続部に対する第1の流体に対応し、排ガスが第1の接続部に対する第2の流体に対応し、NHガスが他側面に対する第3の流体に該当しているが、これに限られない。例えば、第1の接続部40AにNH配管20が接続されていてもよい。また、側面28cに排ガスを供給する排ガス配管22が接続され、側面28dに排ガス供給する排ガス配管23が接続されてもよい。
また、上記第1実施形態では、反応器12は、反応媒体流路25、オイル流路26及び排ガス流路27が交互に積層された構造を有している。しかし、反応器12の構成としては、特にそのような積層構造には限られず、オイル流路26が反応媒体流路25に隣接して配置され、排ガス流路27が反応媒体流路25及びオイル流路26に隣接して配置されていればよい。
また、上記実施形態では、反応媒体であるNHと組成式MXaで表される反応材18とを化学反応させて熱を発生させているが、反応媒体としては、特にNHには限られず、COまたはHO等を使用してもよい。反応媒体としてCOを使用する場合、COと化学反応させる反応材18としては、MgO、CaO、BaO、Ca(OH)、Mg(OH)、Fe(OH)、Fe(OH)、FeO、FeまたはFe等が用いられる。反応媒体としてHOを使用する場合、HOと化学反応させる反応材18としては、CaO、MnO、CuOまたはAl等が用いられる。
また、上記実施形態では、オイルクーラ10とエンジン3との間に反応器12が配置されているが、特にその形態には限られず、例えばオイルパン8とオイルポンプ9との間に反応器12を配置してもよいし、或いはオイルポンプ9とオイルクーラ10との間に反応器12を配置してもよい。
また、エンジンオイルが循環するオイル循環経路に反応器12をバイパスする経路を設け、反応材18の再生時には、エンジンオイルをバイパスさせて反応器12に流通させず、排ガスのみを反応器12に流すようにしてもよい。この場合には、排ガスの熱がエンジンオイルに奪われることが抑制されるため、反応材18の再生を早期に行うことができる。
さらに、上記実施形態の化学蓄熱装置11は、エンジンオイルを加熱しているが、加熱対象としては、特にエンジンオイルには限られず、例えば他のオイルでも良く、水または空気等であってもよい。
また、上記実施形態の化学蓄熱装置11は、車両Sに搭載されているが、本発明は、車両以外にも、船舶等のように内燃機関を搭載した装置であれば、適用可能である。
3…エンジン(内燃機関)、11…化学蓄熱装置、12…反応器、13…吸着器(貯蔵器)、14…NH流通系(反応媒体流通系)、15…排ガス流通系、18…反応材、25…反応媒体流路、26…オイル流路(加熱対象流路)、27…排ガス流路、30…オイル流通系(加熱対象流通系)、40A…第1の接続部、40B…第2の接続部、41…接続流路(第1の接続流路、第3の接続流路)、41a…第1の開口部、42…接続流路(第2の接続流路、第4の接続流路)、42a…第2の開口部。

Claims (5)

  1. 内燃機関を搭載した装置に具備され、加熱対象を加熱する化学蓄熱装置において、
    反応媒体が供給されると前記反応媒体との化学反応により発熱すると共に熱が与えられると前記反応媒体が脱離する反応材を含む反応器と、
    前記反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、
    前記反応器と前記貯蔵器との間で前記反応媒体を流通させる反応媒体流通系と、
    前記反応器へ前記加熱対象を供給すると共に、前記反応器から前記加熱対象を流出させる加熱対象流通系と、
    前記反応器へ前記内燃機関から排出される排ガスを供給すると共に、前記反応器から前記排ガスを流出させる排ガス流通系と、を備え、
    前記反応器では、
    前記反応材が充填されて前記反応媒体が流れる反応媒体流路と、
    前記加熱対象が流れる加熱対象流路と、
    前記排ガスが流れる排ガス流路と、が互いに積層され、
    前記反応媒体、前記加熱対象、及び前記排ガスの何れかをそれぞれ第1の流体、第2の流体、及び第3の流体とした場合、
    前記反応器の一側面には、前記第1の流体の流通系と前記第1の流体の流路とを接続する第1の接続流路と、前記第2の流体の流通系と前記第2の流体の流路とを接続する第2の接続流路と、を備える第1の接続部が形成され、
    前記第1の流体の流通系に対する前記第1の接続流路の第1の開口部と、前記第2の流体の流通系に対する前記第2の接続流路の第2の開口部とは、積層方向から見た場合に、互いに異なる位置に配置され、
    前記反応器の他側面では、前記第3の流体の流通系と前記第3の流体の流路とが接続される、化学蓄熱装置。
  2. 前記第1の開口部と前記第2の開口部とは、互いに交差する方向へ開口している、請求項1に記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記第1の流体は、前記加熱対象及び前記排ガスの何れか一方であり、前記第2の流体は、前記加熱対象及び前記排ガスの何れか他方であり、前記第3の流体は前記反応媒体である、請求項1又は2に記載の化学蓄熱装置。
  4. 前記反応器における前記一側面と対向する側面には、前記第1の流体の流通系と前記第1の流体の流路とを接続する第3の接続流路と、前記第2の流体の流通系と前記第2の流体の流路とを接続する第4の接続流路と、を備える第2の接続部が形成される、請求項3に記載の化学蓄熱装置。
  5. 前記第1の接続部における前記第1の接続流路及び前記第2の接続部における前記第3の接続流路を結ぶ直線と、前記第1の接続部における前記第2の接続流路及び前記第2の接続部における前記第3の接続流路を結ぶ直線とは、前記積層方向から見たときに互いに交差する位置関係にある、請求項4に記載の化学蓄熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020008001A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 日本碍子株式会社 排ガス加熱システム及び排ガス加熱方法

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