JP2017194588A - 表面処理方法、マスクブランクの製造方法、および転写用マスクの製造方法 - Google Patents
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ケイ素含有薄膜は、塩素系ガスに対するドライエッチング耐性に優れているので、遮光膜として用いられるクロム系材料膜等を塩素系ガスでドライエッチングするときに好適な膜であり、薄い膜厚であってもエッチングマスクとしての機能を果たす。
本発明は、このレジストパターンの倒れを抑制して、ガラス基板上のケイ素含有薄膜上に欠陥の少ないレジストパターンが形成できる表面処理方法を提供する。また、レジストパターンの倒れが抑制されて欠陥の少ない転写用マスクを製造する上で好適なマスクブランクの製造方法、および転写用マスクの製造方法を提供する。
ガラス基板上に、ケイ素を含有する材料からなる薄膜が設けられた薄膜付きガラス基板を準備する工程と、
前記薄膜の表面に対し、その薄膜の表面に存在するOH基の面内分布の均一性を高める処理を行う面内均一化工程と、
前記面内均一化工程後の前記薄膜の表面に対し、シラン系カップリング剤による表面処理を行う工程と
を有することを特徴とする表面処理方法。
前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に対してアルカリ性水溶液を接触させる処理を含む工程であることを特徴とする構成1記載の表面処理方法。
前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に存在するOH基の数を増加させる処理であることを特徴とする構成1または2に記載の表面処理方法。
前記シラン系カップリング剤は、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする構成1から3のいずれか一に記載の表面処理方法。
前記薄膜は、ケイ素および酸素を含有する材料からなることを特徴とする構成1から4のいずれか一に記載の表面処理方法。
ガラス基板上に、パターン形成用薄膜と、ケイ素を含有する材料からなるハードマスク膜とが、この順に設けられたマスクブランクを準備する工程と、
前記ハードマスク膜の表面に対し、前記ハードマスク膜の表面に存在するOH基の面内分布の均一性を高める処理を行う面内均一化工程と、
前記面内均一化工程後の前記ハードマスク膜の表面に対し、シラン系カップリング剤による表面処理を行う工程と
を有することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に対してアルカリ性水溶液を接触させる処理を含む工程であることを特徴とする構成6記載のマスクブランクの製造方法。
前記面内均一化工程は、前記ハードマスク膜の表面に存在するOH基の数を増加させる処理であることを特徴とする構成6または7に記載のマスクブランクの製造方法。
前記シラン系カップリング剤は、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする構成6から8のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
前記ハードマスク膜は、ケイ素および酸素を含有する材料からなることを特徴とする構成6から9のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
前記ハードマスク膜は、厚さが3nm以上15nm以下であることを特徴とする構成6から10のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
前記パターン形成用薄膜は、クロムを含有する材料からなることを特徴とする構成6から11のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
前記パターン形成用薄膜は、ケイ素を含有する材料からなる光半透過膜であり、前記パターン形成用薄膜と前記ハードマスク膜の間にクロムを含有する材料からなる遮光膜が設けられていることを特徴とする構成6から11のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
前記表面処理を行った後のハードマスク膜の表面に接して有機系材料のレジスト膜を形成する工程を有することを特徴とする構成6から13のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
構成14記載のマスクブランクの製造方法で製造されたマスクブランクを用いる転写用マスクの製造方法であって、
前記レジスト膜に対してパターン形成用薄膜に形成すべきパターンを露光描画し、現像処理を施してレジスト膜にパターンを形成する工程と、
前記パターンを備えるレジスト膜をマスクとし、ドライエッチングにより、前記ハードマスク膜にパターンを形成する工程と
を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
また、このマスクブランクを用いて転写用マスクを製造すると、レジストパターンの倒れに起因する欠陥の発生が抑制された転写用マスクを製造することが可能になる。
以下に、本発明の詳細な構成を図面に基づいて説明する。ここでは、ケイ素含有薄膜上の表面処理方法として、本発明をハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造に適用した場合の実施の形態を中心に説明し、次いで、この製造方法によって得られたマスクブランクを用いた転写用マスク(ハーフトーン型位相シフトマスク)の製造方法を説明する。なお、各図において同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
ここで用意する基板1は、ケイ素と酸素を含有する材料からなるガラス基板である。
位相シフトマスク用またはバイナリマスク用のマスクブランクに用いられる場合、ガラス基板1はArFエキシマレーザー光(波長:約193nm)のような露光光に対して透過性を有し、かつ変形しにくい材料で構成される。このような材料としては、合成石英ガラスが一般に用いられるが、この他にも、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラスを用いることができる。特に、合成石英基板は、ArFエキシマレーザー光、またはそれよりも短波長の領域で透明性が高いので、本発明のマスクブランクに特に好適に用いることができる。
また、反射型マスク用のマスクブランクの場合、ガラス基板1は露光時に生じる熱による熱膨張が低く抑えられた低熱膨張ガラス(SiO2−TiO2ガラス等)が特に好適である。
次に、以上のようなガラス基板1の主表面(第1主表面)上に、例えばスパッタリング法によって光半透過膜2を成膜する。ここで成膜する光半透過膜2は、例えばケイ素(Si)を含有する膜として成膜する。この光半透過膜2は、ケイ素の他に、窒素(N)を含有する材料で形成されていることが好ましい。このような光半透過膜2は、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによってパターニングが可能であり、以下に説明するクロム(Cr)を含有する材料で形成された遮光膜3に対して、十分なエッチング選択性を有してパターニングが可能である。
次に、光半透過膜2上に、例えばスパッタリング法によって遮光膜3を成膜する。遮光膜3は、クロム(Cr)を含有する材料からなる膜であって、単層で成膜してもよく、下層と上層からなる2層構造で成膜してもよく、さらに多層の複数層で成膜してもよい。遮光膜3を複数層として成膜する場合は、クロム(Cr)の含有量を変化させて各層を成膜することが好ましい。
次いで、遮光膜3上に、例えばスパッタリング法によってハードマスク膜4を成膜する。ここで成膜するハードマスク膜4は、ケイ素(Si)を含有する材料からなる膜であって、遮光膜3をパターニングするためのドライエッチングが終わるまでの間、エッチングマスクとして機能するだけの薄い膜厚で成膜される。
ここでの表面処理工程は、ハードマスク膜(ケイ素含有薄膜)4の表面のケイ素に結合したOH基(シラノール基)の面内分布均一性を高める面内均一化工程と、その工程の後に行うシラン系カップリング剤による疎水化処理工程からなる。
次に、化学修飾基の結合によって表面処理されたハードマスク膜4の表面上に、有機系の材料からなるレジスト膜を形成する(図示なし)。レジスト膜の形成は、例えば、スピンコート法のような塗布法によるレジスト材料層の成膜と、ベーク処理などのその後の処理からなる。ここで形成するレジスト膜は、特に材料が限定されることはないが、微細パターンを形成する場合は解像度に優れる化学増幅型レジストを用いることが好ましい。また、ネガ型、ポジ型のいずれのレジストも適用可能である。有機系の材料からなるレジストは、前記表面処理を施されたハードマスク膜4との密着性に優れ、レジストパターンの倒れ(レジストパターンの剥がれ)を起こしにくい。また、ハードマスク膜4をエッチングするときのエッチング選択比を確保しやすく、除去用の薬液や酸素を用いたアッシングなどによりハードマスク膜4にダメージを与えずに容易に除去できることから、転写用マスクを製造する上で好ましい。
図2および3は、実施形態の転写用マスク(ハーフトーン型位相シフトマスク)の製造方法を説明するための断面工程図であり、そこでは、前記方法により表面処理がなされたマスクブランクを用いる。以下、図2および3を参照して、本実施の形態の転写用マスクの製造方法を説明する。なお、図2および3においては、図1を用いて説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、デバイスパターン(回路パターン)とアライメントマークパターンなどを描画し、その後、レジスト膜に対してベーク処理、現像処理、リンス処理、およびスピン乾燥処理を行う。この処理によって、ハードマスク膜4の上に第1のレジストパターン5aを形成する(図2(a)参照)。第1のレジストパターン5aは、デバイスパターンなど微細なパターンを多数含むが、ハードマスク膜4の表面が前記表面処理により面内均一かつ十分に疎水化処理されているため、レジストパターンの倒れ(レジストパターンの剥がれ)などのパターン欠陥が起こりにくい良好なものとなる。
次いで、図2(b)に示すように、第1のレジストパターン5aをエッチングマスクとして、フッ素系ガスを用いてケイ素を含有する材料からなるハードマスク膜4をドライエッチングし、ハードマスクパターン4aを形成する。しかる後、第1のレジストパターン5aを除去する。なお、ここで、第1のレジストパターン5aを除去せず残存させたまま、遮光膜3のドライエッチングを行ってもよい。
次に、図2(c)に示すように、ハードマスクパターン4aをエッチングマスクとして、塩素系ガスと酸素ガスとの混合ガス(酸素含有塩素系ガス)を用いてクロムを含有する材料からなる遮光膜3のドライエッチングを行い、遮光膜3をパターニングして、第1の遮光膜パターン3aを形成する。
以上説明した実施形態のマスクブランクの製造方法によれば、ケイ素を含有する材料からなるハードマスク膜4の表面のOH基の面内分布均一性を高める面内均一化工程と、その工程の後に行うシラン系カップリング剤による疎水化処理工程からなる表面処理により、ハードマスク膜4の表面は疎水化の面内均一性が高くかつ適度に疎水化される。これにより、レジスト膜の密着性が高く、レジスト膜に対して露光、現像を行ってパターンを形成した際に、レジストパターンの倒れが発生しにくいマスクブランクを製造することが可能になる。
(実施例1)
[マスクブランクの製造と表面処理]
主表面の寸法が約152mm×約152mmで、厚さが約6.35mmの合成石英ガラスからなるガラス基板1を準備した。このガラス基板1は、端面および主表面を所定の表面粗さ以下(二乗平均平方根粗さRqで0.2nm以下)に研磨され、その後、所定の洗浄処理および乾燥処理を施されたものである。
測定装置 :TRIFT V nano TOF(ULVAC−PHI社製)
一次イオン種 :Bi+
一次加速電圧 :30kV
一次イオン電流 :1.0nA
一次イオン照射領域:一辺が650μmの正方形の内側領域
二次イオン測定範囲:0.5〜3000m/z
以上のようにして実施例1のマスクブランクを作製した。
次に、このマスクブランクを用いて、図2および3に示される製造工程にしたがって、ハーフトーン型位相シフトマスクを製造した。
先ず、電子線描画機を用いて、前記レジスト膜に対して所定のデバイスパターンを描画した後、レジスト膜を現像してレジストパターン5aを形成した(図2(a)参照)。ここで、所定のデバイスパターンとは、光半透過膜2に形成すべき微細なパターン(線幅40nm以下のSRAFパターン等)を含むパターン(位相シフトパターン)である。ハードマスク膜4上に形成されたレジストパターン5aは、レジストパターンの倒れが認められない良好なものであった。
実施例2は、ハードマスク膜4を酸化ケイ素で形成して、ケイ素含有薄膜の表面処理、マスクブランクの製造および転写用マスクの製造を行ったものであり、ハードマスク膜4の材料とその成膜方法以外は実施例1と同じである。以下、実施例1と相違する箇所について説明する。
比較例1は、SiONハードマスク膜4の表面処理をHMDS表面処理のみにしてマスクブランクの製造および転写用マスクの製造を行ったものである。それ以外、すなわちTMAH表面処理を行わなかったこと以外は、実施例1からの変更点はない。
SiON膜からなるハードマスク膜4上にレジストパターンを形成したところ、レジストパターンを形成した面内の一部にレジストパターンの倒れが観察された。その結果、製造された転写用マスクは、パターン欠陥の多いマスクとなった。
これは、ハードマスク膜4の表面上のOH基の面内均一性が低いことと、その表面の疎水性が比較的小さいことに起因すると考えられる。実施例1のところで述べたように、TMAH表面処理を行わないと、ハードマスク膜4のOH基の面内均一性は低く、また、疎水性の指標である水の接触角も低いものとなる。
2…光半透過膜(位相シフト膜)
2a…光半透過膜パターン(位相シフトパターン)
3…遮光膜
3a…第1の遮光膜パターン
3b…第2の遮光膜パターン
4…ハードマスク膜
4a…ハードマスクパターン
5a…レジストパターン
30…ハーフトーン型位相シフトマスク
Claims (15)
- ガラス基板上に、ケイ素を含有する材料からなる薄膜が設けられた薄膜付きガラス基板を準備する工程と、
前記薄膜の表面に対し、その薄膜の表面に存在するOH基の面内分布の均一性を高める処理を行う面内均一化工程と、
前記面内均一化工程後の前記薄膜の表面に対し、シラン系カップリング剤による表面処理を行う工程と
を有することを特徴とする表面処理方法。 - 前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に対してアルカリ性水溶液を接触させる処理を含む工程であることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
- 前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に存在するOH基の数を増加させる処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理方法。
- 前記シラン系カップリング剤は、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の表面処理方法。
- 前記薄膜は、ケイ素および酸素を含有する材料からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の表面処理方法。
- ガラス基板上に、パターン形成用薄膜と、ケイ素を含有する材料からなるハードマスク膜とが、この順に設けられたマスクブランクを準備する工程と、
前記ハードマスク膜の表面に対し、前記ハードマスク膜の表面に存在するOH基の面内分布の均一性を高める処理を行う面内均一化工程と、
前記面内均一化工程後の前記ハードマスク膜の表面に対し、シラン系カップリング剤による表面処理を行う工程と
を有することを特徴とするマスクブランクの製造方法。 - 前記面内均一化工程は、前記薄膜の表面に対してアルカリ性水溶液を接触させる処理を含む工程であることを特徴とする請求項6記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記面内均一化工程は、前記ハードマスク膜の表面に存在するOH基の数を増加させる処理であることを特徴とする請求項6または7に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記シラン系カップリング剤は、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする請求項6から8のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記ハードマスク膜は、ケイ素および酸素を含有する材料からなることを特徴とする請求項6から9のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記ハードマスク膜は、厚さが3nm以上15nm以下であることを特徴とする請求項6から10のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記パターン形成用薄膜は、クロムを含有する材料からなることを特徴とする請求項6から11のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記パターン形成用薄膜は、ケイ素を含有する材料からなる光半透過膜であり、前記パターン形成用薄膜と前記ハードマスク膜の間にクロムを含有する材料からなる遮光膜が設けられていることを特徴とする請求項6から11のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記表面処理を行った後のハードマスク膜の表面に接して有機系材料のレジスト膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項6から13のいずれか一に記載のマスクブランクの製造方法。
- 請求項14記載のマスクブランクの製造方法で製造されたマスクブランクを用いる転写用マスクの製造方法であって、
前記レジスト膜に対してパターン形成用薄膜に形成すべきパターンを露光描画し、現像処理を施してレジスト膜にパターンを形成する工程と、
前記パターンを備えるレジスト膜をマスクとし、ドライエッチングにより、前記ハードマスク膜にパターンを形成する工程と
を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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