JP2017197917A - 杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造 - Google Patents

杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造 Download PDF

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純一 堺
照久 田中
Teruhisa Tanaka
照久 田中
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佳明 岡本
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Hiroyuki Horie
弘幸 堀江
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Shigeji Fujikawa
繁次 藤川
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善輝 岡本
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Abstract

【課題】施工現場での溶接作業が不要で、施工が容易であり、溶接作業が制約される環境での施工が容易になり、且つ、作業の効率化を図ることができる、杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造を提供する。【解決手段】地盤G中に打ち込まれた杭材Pの杭頭部P1は地盤G上に打設された捨てコンクリートSの表面から突出した状態にあり、杭頭接合構造200は、杭材Pの杭頭部P1に杭頭接合部材100を装着することによって形成されている。杭頭接合部材100は、杭頭部P1の外周を包囲する状態に配置された連続した円環形状の外リング部材10と、外リング部材10の外周面10aに固定された複数の鉄筋11と、外リング部材10の内周面10bと杭頭部P1の外周面Paとの間に挟持された内リング部材20と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、比較的大型の鉄筋コンクリート構造物の基礎工事において、土中に打ち込まれた杭材の杭頭部と、その上方に構築される鉄筋コンクリート基礎部と、を接合する部分に施工される杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造に関する。
土中に打ち込まれた杭材の頭部と、その上方に構築される鉄筋コンクリート基礎部と、を接合する部分においては、従来、下記に示すような接合構造が提案されている。
(1)コンクリートパイル系杭材の場合は、端板のボルト孔を利用してアンカー鉄筋を取り付ける構造
(2)杭材の頭部を囲うような金物を設置し、その金物に鉄筋を取り付ける構造
(3)鋼管杭やSC杭の場合は、鋼管の外面に鉄筋を直接溶接する構造
(4)鋼管に金物を現場溶接すことにより、鉄筋を鋼管に固定する構造
(5)鋼管に対し、鉄筋と一体化された金物を溶接して取り付ける構造
一方、本発明に関連する従来技術として、例えば、特許文献1に記載された「杭頭接合構造」がある。この「杭頭接合構造」は、鋼管を使用した杭の杭頭部の外周面に沿って複数の杭頭鉄筋接合部材を設けたものであり、杭頭鉄筋を挿入して支持する筒状体と、一端側が筒状体をその両側から挟むような状態で設けられているとともに、他端側が鋼管の外周面に溶着された一対の接続板とで構成されている。
特開2014−84573号公報
コンクリートパイル系杭材の端板のボルト孔を利用してアンカー鉄筋を取り付ける場合、アンカー鉄筋を取り付ける前に、端板に開設された多数のボルト孔をタップでさらうなどの前処理が必要であるため、施工が煩雑となり、作業効率の低下を招く可能性が高い。
一方、工事現場において、鋼管杭に鉄筋を溶接する構造の場合、縦向きのフレア溶接となるため、溶接品質を確保することが困難である。同様に、特許文献1に記載された「杭頭接合構造」においても施工現場での溶接作業が必要であるため、作業効率が悪く、溶接不良が発生する可能性もある。さらに、近年は、資格を有する溶接作業者の確保も困難となっているのが実状である。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、施工現場での溶接作業が不要で、施工が容易であり、溶接作業が制約される環境での施工が容易になり、且つ、作業の効率化を図ることができる、杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造を提供することにある。
本発明の杭頭接合部材は、
地盤中に打ち込まれた杭材の杭頭部の外径より大きな内径を有する連続した円環形状の外リング部材と、
前記外リング部材に固定された鉄筋と、
前記杭頭部の外周を包囲する状態に配置された前記外リング部材の内周面と、前記杭頭部の外周面と、の間に挟持されることにより前記外リング部材を前記杭頭部に係止する単数若しくは複数の内リング部材と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記杭頭接合部材においては、
前記外リング部材の内周面若しくは前記内リング部材の外周面の少なくとも一方が、
それぞれの軸心方向に沿って連続的に縮径した部分を有することが望ましい。
また、前記杭頭接合部材においては、
前記内リング部材が、
当該内リング部材の一部に切欠部を有する円環形状であることが望ましい。
また、前記杭頭接合部材においては、
前記内リング部材が、
円弧形状をなす複数のセグメント部材で構成されたものとすることもできる。
一方、前記杭頭接合部材においては、
前記外リング部材の内周面若しくは前記内リング部材の外周面の少なくとも一方に、
滑動防止用の凹凸部若しくは溝を備えた構成とすることもできる。
また、前記杭頭接合部材においては、
前記内リング部材の内周面に、
滑動防止用の凹凸部若しくは溝を備えた構成とすることもできる。
また、前記杭頭接合部材においては、
前記外リング部材に対する前記鉄筋の固定手段として、
溶接若しくはネジ機構の少なくとも一方を用いることができる。
次に、本発明の杭頭接合構造は、
地盤中に打ち込まれた杭材と、前記杭材の杭頭部に装着された前述したいずれかの杭頭接合部材と、を備え、
前記外リング部材が前記杭頭部の外周を包囲する状態に配置され、
前記内リング部材が、前記外リング部材の内周面と前記杭頭部の外周面との間に挟持されていることを特徴とする。
本発明により、施工現場での溶接作業が不要で、施工が容易であり、溶接作業が制約される環境での施工が容易になり、且つ、作業の効率化を図ることができる、杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造を提供することができる。
本発明の実施の形態である杭頭接合部材を使用した杭頭接合構造を示す正面図である。 図1中のA−A線における断面図である。 図1中のB−B線における断面図である。 図2中のC−C線における垂直断面図である。 図1中に示す杭頭接合部材を構成する外リング部材の平面図である。 図5に示す外リング部材の正面図である。 図1中に示す杭頭接合部材を構成する内リング部材の平面図である。 図7に示す杭頭接合部材の底面図である。 図7に示す杭頭接合部材の正面図である。 図7中のD−D線における断面図である。 図1に示す杭頭接合構造の施工過程を示す図である。 図11(c)に示す状態における一部省略拡大垂直断面図である。 外リング部材に対する鉄筋の固定手段に関するその他の実施の形態を示す正面図である。 図13に示す外リング部材の平面図である。 図13に示す外リング部材の底面図である。 外リング部材に対する鉄筋の固定手段に関するその他の実施の形態を示す正面図である。 図16に示す外リング部材の平面図である。 図16に示す外リング部材の底面図である。 外リング部材に対する鉄筋の固定手段に関するその他の実施の形態を示す正面図である。 外リング部材に対する鉄筋の固定手段に関するその他の実施の形態を示す正面図である。 図20に示す外リング部材の平面図である。 図20に示す外リング部材の底面図である。 内リング部材に関するその他の実施の形態を示す平面図である。 内リング部材に関するその他の実施の形態を示す平面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を使用した杭頭接合構造を示す垂直断面図である。
以下、図1〜図25に基づいて、本発明の実施の形態である杭頭接合部材100及びこれを使用した杭頭接合構造200などについて説明する。
図1〜図4に示すように、地盤G中に打ち込まれた杭材Pの杭頭部P1は地盤G上に打設された捨てコンクリートSの表面から突出した状態にあり、杭頭接合構造200は、杭材Pの杭頭部P1に杭頭接合部材100を装着することによって形成されている。
杭頭接合部材100は、杭頭部P1の外周を包囲する状態に配置された円環形状の外リング部材10と、外リング部材10の外周面10aに固定された複数の鉄筋11と、外リング部材10の内周面10bと杭頭部P1の外周面Paとの間に挟持された内リング部材20と、を備えている。
外リング部材10は、杭頭部P1の外径Prより大きな最小内径10rを有する連続した円環形状をなしている。複数(6本)の鉄筋11は、外リング部材10の軸心10cと平行な方向に沿って、外リング部材10の外周面10aに、互いに等間隔をなすように固定されている。なお、鉄筋11のサイズ、本数並びに配置間隔などは限定するものではない。複数(6本)の鉄筋11は、予め工場において、外リング部材10の外周面10aに溶接されている。
後述するように、内リング部材20は、杭頭部P1の外周Paを包囲する状態に配置された外リング部材10の内周面10bと、杭頭部P1の外周面Paと、の間に圧入されることにより外リング部材10及び内リング部材20を杭頭部P1に係止している。
外リング部材10及び内リング部材20は、円管状の金属材料(例えば、鋼管)を輪切りにして、内周面が連続的に拡径するように(外周面が連続的に縮径するように)研削加工を施すことによって形成することができるが、製造方法を限定するものではない。
図1,図4,図6,図9に示すように、外リング部材10の軸心10c方向の寸法10Hは、内リング部材20の軸心20c方向の寸法20Hより小さいので、杭頭部P1に杭頭接合部材100を装着したとき、外リング部材10の上下部分から内リング部材20の上下部分がそれぞれ露出した状態となっている(図1,図4参照)。なお、図1,図4において、内リング部材20の寸法20Hに対する、外リング部材10の寸法10Hの割合は、約77%程度で記載されているが、これに限定するものではない。
図4〜図6に示すように、外リング部材10の外周面10aは軸心10cと平行であるが、その内周面10bは軸心10c方向の底面10d(重力方向)に向かって連続的に縮径している。図4,図7〜図10に示すように、内リング部材20の内周面20bは軸心20cと平行であるが、その外周面20aは軸心20c方向の底面20d(重力方向)に向かって連続的に縮径している。外リング部材10の軸心10cに対する内周面10bの傾斜角度及び内リング部材20の軸心20cに対する外周面の傾斜角度は、それぞれ3度程度であるが、これらに限定するものではない。
図7〜図10に示すように、内リング部材20は円環形状であり、その一部に切欠部20eを有している。内リング部材20は弾性を有しており、切欠部20eが開く方向の外力を受けると、全体的に拡径する方向に弾性変形可能である。
図示していないが、外リング部材10の内周面10b及び内リング部材20の外周面20aには、それぞれの周方向に沿って、滑動防止用の多数の微細な溝が形成されている。また、内リング部材20の内周面20bにも、その周方向に沿って、滑動防止用の微細な溝(図示せず)が形成されている。なお、滑動防止用の微細な溝は必須要件ではないので、必要でない場合は、省略することもできる。
次に、図11,図12に基づいて、図1に示す杭頭接合構造200の施工手順について説明する。図11(a)に示すように、地盤G上に打設された捨てコンクリートSの表面から突出した状態にある杭頭部P1に対し、複数の鉄筋11を有する外リング部材10を、杭頭部P1の上端寄りの部分の外周面Paを包囲するように取り付ける。このとき、図11(b)に示すように、杭頭部P1の周りの捨てコンクリートS上に配置された仮支え部材Tの上に外リング部材10を載置することにより、外リング部材10が水平状態となるように(複数の鉄筋11が鉛直状態となるように)保持する。
この後、図11(b)に示すように、杭頭部P1の上方から、外リング部材10に向かって内リング部材20を装着する。このとき、図12に示すように、外リング部材10の内周面10bと杭頭部P1の外周面Paとの間に存在する円環状の隙間Vに、内リング部材20の底面20d部分を差し込むようにして、圧入する。
杭頭部P1に装着する前の内リング部材20の内径20r(図7参照)は、杭頭部P1の外径Prより僅かに小さいので、図12に示すように、杭頭部P1の外周面Paを包囲するように内リング部材20を取り付ける場合、切欠部20eが開いて内リング部材20が全体的に僅かに拡径した状態となる。
この後、図11(c)に示すように、油圧式(若しくはボルト式クランプ)による加圧装置Jを用いて、内リング部材20の上面20uと外リング部材10の底面10dとを挟持して加圧することにより、内リング部材20を地盤G側に向かってさらに圧入すると、図11(d)及び図4に示すように、内リング部材20の内周面20bが杭頭部P1の外周面P1に密着し、且つ、内リング部材20の外周面20aが外リング部材10の内周面10bに密着した状態となり、杭頭接合構造200が完成する。
杭頭接合部材100は、予め工場で製作した状態で施工現場に搬入され、杭頭部P1に装着する際にも圧入作業のみで良いので、施工現場での溶接作業が不要である。このため、溶接作業が制約される環境での施工が容易になり、且つ、作業の効率化を図ることができる。
次に、図13〜図22に基づいて、外リング部材10に対する鉄筋11の固定手段に関するその他の実施の形態について説明する。
図13〜図15に示す実施の形態においては、2枚で1組の長方形の垂直固定板12a,12aを平行に対向させて外リング部材10の外周面10aの複数個所に溶接することによってブラケット12が形成されるとともに、それぞれのブラケット12の垂直固定板12a,12aの間に鉄筋11が溶接によって固定されている。垂直固定板12a,12aは、それぞれの面方向が軸心10cと平行をなし、且つ、外リング部材10の外周面10aから放射方向に突出した状態で固着されている。
外リング部材10の外周面10aに対し、ブラケット12を介して鉄筋11を固着することにより、図6に示す場合より、外リング部材10の軸心10cから離れた広い範囲に複数の鉄筋11を配筋することができるため、鉄筋コンクリート構造物の設計上有利となる。
本実施形態では、外リング部材10の外周面10aに対し、6個のブラケット12を60度間隔で固着することにより、複数(6本)の鉄筋11は、それぞれの長手方向が外リング部材10の軸心10cと平行をなすように60度間隔で固定されているが、ブラケット12の個数及び鉄筋11の本数や配置間隔は限定するものではない。ブラケット12(垂直固定板12a,12a)及び複数(6本)の鉄筋11は、予め工場における溶接作業により、外リング部材10の外周面10aに固定されている。
次に、図16〜図18に示す実施の形態においては、外リング部材10の外周面10aに複数のブラケット13が軸心10cを中心に等間隔に取り付けられている。ブラケット13は、1枚の水平固定板13a及び2枚の垂直補強板13b,13bを外リング部材10の外周面10aに溶接することによって形成されている。水平固定板13aは台形状の平板材であり、その面方向が軸心10cと直交する姿勢をなし、且つ、リング部材10の外周面10aから放射方向に突出した状態で溶接されている。水平固定板13aは、台形の下底に相当する部分を外周面10aに密着させた状態で、外リング部材10の底面10d寄りの位置に溶接され、それぞれの水平固定板13aの下面は外リング部材10の下面10dと略同一平面をなしている。
水平固定板13aの上面において、台形の2つの脚に相当する部分に沿ってそれぞれ垂直補強板13b,13bが対向状に配置されている。図17に示すように、垂直補強板13bの背面部が外リング部材10の外周面10aに溶接され、垂直補強板13bの底面部が水平固定板13aの上面に溶接されている。
水平固定板13aの略中央部分に軸心10cと平行方向に開設された貫通孔(図示せず)に、鉄筋11の端部に形成されたボルト部11bが挿通され、ボルト部11bに螺合された2つのナット11aで水平固定板13aを挟むように締め付けることによって鉄筋11が水平固定板13aに固定されている。
本実施形態では、複数(6個)のブラケット13が、外リング部材10の外周面10aに軸心10cを中心に等間隔(60度間隔)に固定され、複数(6本)の鉄筋11は、それぞれの長手方向が外リング部材10の軸心10cと平行をなすように60度間隔でブラケット13に着脱可能に固定されているが、ブラケット13の個数、鉄筋11の本数あるいは配置間隔は限定するものではない。
ブラケット13を構成する水平固定板13a及び垂直補強板13bは、予め工場における溶接作業により、外リング部材10の外周面10aに固着されている。複数(6本)の鉄筋11については、予め工場にて水平固板13aに固定してもよいが、施工現場におけるナット11aの螺着作業によって固定することもできる。
本実施形態においても、外リング部材10の外周面10aに対し、ブラケット13を介して鉄筋11を固着することにより、図6に示す場合より、外リング部材10の軸心10cから離れた広い範囲に複数の鉄筋11を配筋することができるため、鉄筋コンクリート構造物の設計上有利となる。
次に、図19に示す実施の形態においては、外リング部材10の外周面10aに複数(6個)のブラケット14が軸心10cを中心に等間隔(60度間隔)に取り付けられている。ブラケット14は、1枚の水平固定板14a及び2枚の垂直補強板14b,14bを外リング部材10の外周面10aに溶接することによって形成されている。
水平固定板14aは台形状の平板材であり、その面方向が軸心10cと直交する姿勢をなし、且つ、リング部材10の外周面10aから放射方向に突出した状態で溶接されている。水平固定板14aは、台形の下底に相当する部分を外周面10aに密着させた状態で、外リング部材10の上面10u寄りの位置に溶接され、それぞれの水平固定板14aの上面は外リング部材10の上面10uと略同一平面をなしている。
水平固定板14aの略中央部分に軸心10cと平行方向に開設された貫通孔(図示せず)に、鉄筋11の端部に形成されたボルト部11bが挿通され、ボルト部11bに螺合された2つのナット11aで水平固体板13aを挟むように締め付けることによって鉄筋11が水平固定板13aに固定されている。ブラケット14は、図16に示すブラケット13を天地逆にした状態(180度回転させた状態)で外リング部材10の外周面10aに固定された点を除いて、図16に示す実施の形態と同じ構造、機能を有している。
次に、図20〜図22に示す実施の形態においては、外リング部材10の外周面10aの全周に亘って円板状のフランジ15が固着され、フランジ15に軸心10cと平行方向に開設された複数の貫通孔16に対し、鉄筋11の端部に形成されたボルト部11bが挿通され、ボルト部11bに螺合された2つのナット11aでフランジ15を挟むように締め付けることによって鉄筋11がフランジ15に固定されている。
フランジ15は、外リング部材10の軸心10c方向の寸法10Hの中央部分に溶接によって固着され、フランジの15の円周方向に沿って、複数(6個)の貫通孔16が、軸心10cを中心に等間隔(60度間隔)で開設されている。複数(6本)の鉄筋11は、それぞれの長手方向が外リング部材10の軸心10cと平行をなすように貫通孔16に着脱可能に固定されているが、貫通孔16の個数、鉄筋11の本数あるいは配置間隔は限定するものではない。
フランジ15は、予め工場における溶接作業により、外リング部材10の外周面10aに固着されている。複数(6本)の鉄筋11については、予め工場にてフランジ15に取り付けておくこともできるが、施工現場におけるナット11aの螺着作業によって固定することもできる。
外リング部材10の外周面10aに対し、フランジ15を介して鉄筋11を取り付けることにより、図6に示す場合より、外リング部材10の軸心10cから離れた広い範囲に複数の鉄筋11を配筋することができるため、鉄筋コンクリート構造物の設計上有利となる。フランジ15の外径、フランジ15の平面視形状や厚さ、軸心10から貫通孔16までの距離などは限定されないので、施工条件に応じて設定することができる。
次に、図23,図24に基づいて、内リング部材に関するその他の実施の形態について説明する。図23に示す内リング部材60は、円弧形状(半円形状)をなす2つのセグメント部材61,61によって構成されている。内リング部材60を構成する2つのセグメント部材61,61は、図7,図8に示す内リング部材20を、その軸心10cを基準に180度離れた2つの位置において、それぞれ軸心10cを含む平面に沿って切断することによって形成された形状をなしている。
また、図24に示す内リング部材70は、円弧形状をなす3つのセグメント部材71,71,71によって形成されている。内リング部材70を構成する3つのセグメント部材71,71,71は、図7,図8に示す内リング部材20を、その軸心10cを基準に120度離れた3つの位置において、それぞれ軸心10cを含む平面に沿って切断することによって形成された形状をなしている。
図23に示す内リング部材60及び図24に示す内リング部材70は、図7,図8に示す内リング部材20と同様、図5,図6に示す外リング部材10あるいはその他の外リング部材と組み合わせて杭頭接合部材を構成することができる。
次に、図25に基づいて、杭頭接合部材300及びこれを使用した杭頭接合構造400について説明する。杭頭接合構造400は、杭材Pの杭頭部P1に杭頭接合部材300を装着することによって形成されている。
杭頭接合部材300は、杭頭部P1の外周面Paを包囲する状態に配置された円環形状の外リング部材30と、外リング部材30の外周面30aに固定された複数の鉄筋11と、外リング部材30の内周面30bと杭頭部P1の外周面Paとの間に挟持された2つの内リング部材40と、を備えている。
外リング部材30は、杭頭部P1の外径より大きな最小内径を有する連続した円環形状をなしている。複数の鉄筋11は、外リング部材30の軸心と平行な方向に沿って、外リング部材10の外周面10aに、互いに等間隔をなすように固定されている。鉄筋11のサイズ、本数並びに配置間隔などは限定するものではない。複数(6本)の鉄筋11は、予め工場において、外リング部材10の外周面10aに溶接されている。
外リング部材30の内周面30bは、その軸心方向の寸法Hの中央部分からそれぞれ上面30u、底面30dに向かって連続的に拡径している。2つの内リング部材40は同じサイズ、形状であり、それぞれの軸心方向の寸法40Hは、外リング部材30の軸心方向の寸法30Hより小さく、寸法30Hの半分より大である。内リング部材40の外周面40aは、一方の端面40uから他方の端面40dに向かって連続的に縮径している。
図25に示すように、杭頭接合構造400は、杭頭部P1の外周面Paを包囲する状態に外リング部材30を配置し、杭頭部P1の外周面Paと外リング部材30の内周面30b,30bとの隙間Vに、2つの内リング部材40,40を挟持することによって形成されている。
2つの内リング部材40,40は、それぞれの端面40d側を、外リング部材30の上面30u側、底面30d側からそれぞれ隙間Vに向かって差し込み、外リング部材30の上面30u、底面30dから突出する内リング部材40,40の端面40u,40uを油圧式(若しくはボルト式クランプ)による加圧装置J(図11(c)参照)で挟持して加圧することによって隙間Vに圧入することができる。
このように、杭頭接合構造400においては、外リング部材30の内周面30bと、杭頭部P1の外周面Paと、の隙間Vに、2つの内リング部材40,40を、外リング部材30の上面30u側、底面30d側からそれぞれ圧入することにより、外リング部材30及び内リング部材40が杭頭部P1に係止されている。
なお、図1〜図25に基づいて説明した杭頭接合部材100,300、杭頭接合構造200,400、外リング部材10に対する鉄筋11の固定手段及び内リング部材60,70などは本発明を例示するものであり、本発明に係る杭頭接合部材及びこれを使用した杭頭接合構造は、前述した杭頭接合部材100,300及び杭頭接合構造200,400などに限定されない。
本発明に係る杭頭接合部材及び杭頭接合構造は、一般建築物、オフィスビル、大型商業施設あるいは公共建造物などの各種鉄筋コンクリート基礎工事などにおいて、広く利用することができる。
10,30,60,70 外リング部材
10a,20a,30a,40a 外周面
10b,20b,30b,40b 内周面
10c,20c 軸心
10d,20d,30d 底面
10H,20H,30H 寸法
10r 最小内径
10u,20u,30u 上面
11 鉄筋
11a ナット
11b ボルト部
12,13,14 ブラケット
12a 垂直固定板
13a,14a 水平固定板
13b,14b 垂直補強板
15 フランジ
16 貫通孔
20,30 外リング部材
20e 切欠部
40d,40u 端面
100,300 杭頭接合部材
200,400 杭頭接合構造
G 地盤
P 杭材
P1 杭頭部
S 捨てコンクリート
Pr 外径
Pa 外周面
T 仮支え部材
V 隙間

Claims (8)

  1. 地盤中に打ち込まれた杭材の杭頭部の外径より大きな内径を有する連続した円環形状の外リング部材と、
    前記外リング部材に固定された鉄筋と、
    前記杭頭部の外周を包囲する状態に配置された前記外リング部材の内周面と、前記杭頭部の外周面と、の間に挟持されることにより前記外リング部材を前記杭頭部に係止する単数若しくは複数の内リング部材と、
    を備えた杭頭接合部材。
  2. 前記外リング部材の内周面若しくは前記内リング部材の外周面の少なくとも一方が、
    それぞれの軸心方向に沿って連続的に縮径した部分を有する、請求項1に記載の杭頭接合部材。
  3. 前記内リング部材が、
    当該内リング部材の一部に切欠部を有する円環形状である、請求項1または2に記載の杭頭接合部材。
  4. 前記内リング部材が、
    円弧形状をなす複数のセグメント部材で構成された、請求項1または2に記載の杭頭接合部材。
  5. 前記外リング部材の内周面若しくは前記内リング部材の外周面の少なくとも一方に、
    滑動防止用の凹凸部若しくは溝を備えた、請求項1〜4のいずれかの項に記載の杭頭接合部材。
  6. 前記内リング部材の内周面に、
    滑動防止用の凹凸部若しくは溝を備えた、請求項1〜5のいずれかの項に記載の杭頭接合部材。
  7. 前記外リング部材に対する前記鉄筋の固定手段が、
    溶接若しくはネジ機構の少なくとも一方である、請求項1〜6のいずれかの項に記載の杭頭接合部材。
  8. 地盤中に打ち込まれた杭材と、前記杭材の杭頭部に装着された請求項1〜7のいずれかの項に記載の杭頭接合部材と、を備え、
    前記外リング部材が前記杭頭部の外周を包囲する状態に配置され、
    前記内リング部材が、前記外リング部材の内周面と前記杭頭部の外周面との間に挟持された、杭頭接合構造。
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