JP2017197926A - 納め部材、及び納め構造 - Google Patents

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【課題】種々の屋根勾配に適用でき、特に急勾配の屋根勾配に適用しても浸水の恐れのない換気棟を構築できる納め部材、及び納め構造を提供する。【解決手段】 本発明は、異なる勾配x,yが交差する下地面X,Yに跨って設置される納め材1であって、当該納め材1は、一方の勾配xに沿って配設される一方成形体2と、他方の勾配yに沿って配設される他方成形体3と、が回動可能に一体化されてなり、前記一方成形体2及び前記他方成形体3には、それぞれ少なくとも上面部21,31及び該上面部21,31の下方に位置する連結部231,331が設けられ、各成形体2,3の連結部同士231,331が回動可能に連結されて回動軸部12を形成していることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、種々の屋根勾配に適用でき、特に急勾配の屋根勾配に適用しても浸水の恐れのない換気棟などを構築できる納め部材、及び納め構造に関する。
従来、建物の小屋裏、屋根裏等の空気を排出するために、屋根の頂部に「換気棟」を設置するものが多数提案されている。
例えば特許文献1,2等に示される換気装置(構造)は、棟を形成する屋根勾配と略同等に山形状に屈曲形成したカバー13や棟カバー3の裏面側に換気通路14や第1通気路A,第2通気路Bを形成する構造が提案されている。
一方、特許公報3の棟換気装置のように、棟本体1の頂部をヒンジによって結合して角度調整可能とすることで異なる屋根勾配に対応するものも提案されている。この棟換気装置は、屋根勾配が比較的ゆるやか(緩勾配)であれば調整可能であると想定される。
特許第2882975号公報 特公平7−119508号公報 特開平9−184260号公報
しかしながら、前記特許文献1,2に記載の換気装置(構造)では、建築物の屋根には様々な勾配があるため、異なる勾配毎に応じて換気装置を構成する部材(前記カバー13や棟カバー3を含めた多種の部材)を予め用意(在庫)する場合には部材管理の面で極めて手間が掛かり、またその都度部材を成形する場合は、加工や材料等の手間や管理が極めて煩雑になるものであった。
また、前記特許文献3に記載の棟換気装置では、平坦状でない屋根勾配の場合、即ち屋根勾配が急勾配になると、この棟換気装置の棟本体1の高さが屋根部材Rで形成される本来の屋根頂部より突出状に高くなるため、建築物の頂部意匠が損なわれるものであった。
なお、屋根の棟は、下地に取り付けられる「水切り」、水切り上を覆う「カバー」とで構成され、換気棟はその間に外気と室内側と連通させるものである。そのため、開口部からの浸水が考慮され、連通部の形状(空気の流路)や棟カバーとの重なり長さが適宜に設定される。しかし、この前記特許文献3の装置を急勾配の屋根勾配に適用した場合には、屋根との重なり部分が開口部に近づくため、開口部から浸水する恐れが高まるものであり、実質的に緩勾配に限定されるものであって、急勾配での使用は困難であった。
そこで、本発明は、種々の屋根勾配に適用でき、特に急勾配の屋根勾配に適用しても浸水の恐れのない換気棟を構築できる納め材、及び納め構造を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、異なる勾配が交差する下地面に跨って設置される納め材であって、当該納め材は、一方の勾配に沿って配設される一方成形体と、他方の勾配に沿って配設される他方成形体と、が回動可能に一体化されてなり、前記一方成形体及び前記他方成形体には、それぞれ少なくとも上面部及び該上面部の下方に位置する連結部が設けられ、各成形体の連結部同士が回動可能に連結されて回動軸部を形成していることを特徴とする納め材を提案するものである。
さらに、本発明は、異なる勾配が交差する下地面に跨って前記納め材を設置したことを特徴とする納め構造をも提案するものである。
また、本発明は、前記納め構造において、連結部にて形成される回動軸部は、一方成形体の上面部と他方成形体の上面部とのそれぞれの延長線の交点より下方に位置するように設置してなることを特徴とする納め構造をも提案する。
本発明の納め材は、異なる勾配が交差する種々の屋根勾配に適用でき、特に急勾配の屋根勾配に適用しても浸水の恐れのない換気棟などを構築できる。
また、本発明の納め構造は、異なる勾配が交差する下地面に跨って前記納め材を設置したものであるから、浸水の恐れのない換気棟などとして好適に適用することができる。
さらに、連結部にて形成される回動軸部は、一方成形体の上面部と他方成形体の上面部とのそれぞれの延長線の交点より下方に位置するように設置してなる場合には、急勾配の屋根勾配に適用しても、開口部から浸水する恐れはないものである。
(a)本発明の第1実施例の納め構造を示す斜視図、(b)換気部を示すB部の拡大斜視図、(c)連結部を示すC部の拡大斜視図である。 (a)二つの緩勾配が交差する下地面に第1実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(b)二つの急勾配が交差する下地面に第1実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(c)換気部を構成する二種の防雨材と換気流路を示す正面図である。 (a)二つの緩勾配が交差する下地面に第2実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(b)二つの急勾配が交差する下地面に第2実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図である。 (a)二つの緩勾配が交差する下地面に第3実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(b)二つの急勾配が交差する下地面に第3実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(c)二つの更に急勾配が交差する下地面に第3実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図である。 (a)二つの緩勾配が交差する下地面に第4実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(b)二つの急勾配が交差する下地面に第4実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図、(c)二つの更に急勾配が交差する下地面に第4実施例の納め構造を取り付けた状態を示す正面図である。 (a)第5実施例の納め構造を示す正面図、(b)用いたカバー材を示す正面図、(c)用いた納め材を示す正面図である。 (a)第6実施例の納め構造を示す正面図、(b)用いたカバー材を示す正面図、(c)用いた納め材を示す正面図である。 (a)第7実施例の納め構造を示す正面図、(b)用いたカバー材を示す正面図、(c)用いた納め材を示す正面図、(d)用いた棟包み及び固定材を示す正面図である。
本発明の納め材は、異なる勾配が交差する下地面に跨って設置される部材であって、当該納め材は、一方の勾配に沿って配設される一方成形体と、他方の勾配に沿って配設される他方成形体と、が回動可能に一体化されてなり、前記一方成形体及び前記他方成形体には、それぞれ少なくとも上面部及び該上面部の下方に位置する連結部が設けられ、各成形体の連結部同士が回動可能に連結されて回動軸部を形成していることを特徴とする。
この納め材は、主に建物の小屋裏、屋根裏等の空気を排出するために、屋根の頂部に換気棟を設置するための部材として用いられる。例えば後述する図示実施例では、室内側へと通じる開口部を備える棟包みと称される部材を覆うように配設されて換気棟を形成するものであり、この納め材自体には、外気とを連通させる換気部を一方側と他方側との両方又は片方のみに設けている。後述する図示実施例のように通常は両方に設けるが、片方のみに設けるようにしてもよい。
この外気と連通させる換気部は、各成形体を下地から離間させて配設し、該離間間隔を換気部としてもよいし、例えば上面部等に各種形状の孔部を設けて換気部(孔)としてもよいし、後述する図示実施例(第1実施例)のように各成形体の外側に二種のピース状の防雨材を組み合わせて空気の流通を可能とすると共に雨水の浸入を防止する換気部を形成してもよい。
特に限定するものではないが、各成形体の連結部同士を連結する連結部と、前記外気と連通させる換気部とは、各成形体のそれぞれの端縁に形成することが多く、各成形体における位置関係としては、連結部−上面部−換気部、もしくは換気部−上面部−連結部という配置となっていることが多い。
本発明の納め材の取付対象である下地面は、前述のように異なる勾配が交差するものであり、例えば異なる屋根面同士の頂部であってもよいし、屋根面と壁面との境界であってもよい。
そして、後述する図示実施例では、異なる屋根面同士の頂部に、室内側へと通じる開口部を備える棟包みと称される部材を配し、該棟包みを覆うように本発明の納め材を取り付けることにより、建物内部と外気とを連通させる換気流路を棟頂部に導入した換気棟として利用することができる。
前記納め材を構成する一方成形体は、異なる勾配のうちの一方の勾配に沿って配設される部材であって、単一部材からなるものでも、複数部材にて形成されるものでもよい。なお、複数部材にて形成される場合、その一体化は、ヒンジ、固着、嵌合等いかなるものでもよい。
また、他方成形体は、異なる勾配のうちの他方の勾配に沿って配設される部材であり、それ以外は前記一方成形体と同様に単一部材からなるものでも、複数部材にて形成されるものでもよい。なお、複数部材にて形成される場合、その一体化は、ヒンジ、固着、嵌合等いかなるものでもよい。
一方成形体及び他方成形体に設ける上面部は、表層部を形成するものであって、その更に表面側に例えば棟包み等の外皮材(カバー材、化粧面材)を配するもの(この場合の上面部自体は表層下地を形成する)でもよいし、この上面部自体が外皮材(外装材)を兼ねるものでもよい。このうち前者の態様では、この納め材自体はピース材としてもよく、後者の態様では、この納め材を連続材とする。
なお、それぞれの上面部が外皮材を兼ねる態様であっても、例えばそれぞれの成形体の上面部が、表層部に配置される(=単層状の表層部を形成する)ものでもよいし、後述する図示実施例(第1実施例及び第2実施例)のように一方の円弧状の上面部が他方の円弧状の上面部を被覆して配置される(=一部又はほぼ全部が積層状の表層部を形成する,一方の上面部の裏面側に他方の上面部が積層状に配置される)ようにしてもよい。
一方成形体及び他方成形体に設ける連結部は、前述のように前記上面部の下方に位置するものであって、各成形体の連結部同士が回動可能に連結されて回動軸部を形成するものである。この連絡部としては、回動可能に連結されるものであれば、形成される回動軸部も断面視が略円弧状でも略三角でも略四角等であってもよく、特にその形状を限定するものではない。
なお、仮にこの連結部を上面部の上方に位置させた場合には、前記特許文献3における課題として既に説明したように、屋根勾配が急勾配になると、建築物の頂部意匠が損なわれたり、開口部から浸水する恐れが高まるが、本発明では連絡部を上面部の下方に位置させたので、屋根勾配が急勾配であっても頂部意匠が損なわれることもないし、開口部から浸水する恐れもない。
前記それぞれの成形体の上面部が、表層部に配置され、単層状の表層部を形成する態様では、後述する第3実施例のように上面部(の延長線)から陥没するように連結部を設けることで、上面部の下方に位置させることができる。即ち仮に上面部と連結部とを連続するように形成した場合(上面部と連結部とが同一直線上に存在するように形成する場合)には、前記特許文献3の構成と略同一の構成となって前述の問題を生ずる。
なお、前記一方の円弧状の上面部が他方の円弧状の上面部を被覆して配置され、一部又はほぼ全部が積層状の表層部を形成する(一方の上面部の裏面側に他方の上面部が積層状に配置される)態様では、後述する第1、第2実施例のように連結部が上面部の裏面側、即ち下方に位置している。
また、前述の各成形体に設ける上面部の更に表面側に、例えば棟包み等の外皮材(カバー材、化粧面材)を配する態様では、前述のように外皮材を連続材とすれば、納め材自体はピース材としてもよい。
この場合、後述する第5実施例のように簡易形状のカバー材を複数準備しておくようにしてもよいし、後述する第6,第7実施例のようにカバー材自体に角度調整を可能とする機構を備えるようにしてもよい。
このように本発明の納め材は、一方の勾配に沿って配設される一方成形体と他方の勾配に沿って配設される他方成形体とが回動可能に一体化されてなり、これらの各成形体にはそれぞれ上面部及び連結部が設けられ、各成形体の連結部同士が回動可能に連結されて回動軸部を形成しているため、種々の屋根勾配に適用でき、特に急勾配の屋根勾配に適用しても浸水の恐れのない換気棟などを構築できる。
図1及び図2(a)に示す本発明の第1実施例の納め構造は、異なる二つの緩勾配x,yが交差する下地面X,Yに跨って、一方の勾配xに沿って配設される一方成形体2と他方の勾配yに沿って配設される他方成形体3とが回動可能に一体化される納め材1を設置したものである。
前記一方成形体2及び前記他方成形体3には、それぞれ少なくとも上面部21,31及び該上面部21,31の下方に位置する連結部231,331が設けられ、各成形体2,3の連結部231,331同士が回動可能に連結されて回動軸部12を形成している。
なお、図1には示していないが、図2に示すように一方成形体2及び前記他方成形体3の裏面を覆う裏面添設材1Cが配設され、両成形体2,3の離反を防止すると共に仮に回動軸部12に雨水が浸入しても室内側への漏水を生じることがない。
この第1実施例における前記一方成形体2及び前記他方成形体3は、それぞれ略平坦状の上面部21,31の外側を下方へ折り下げて略Z字状の側縁部22,32が形成され、中央側には上方へ略円弧状に成形される重合部211、被重合部311が形成され、それぞれの上面部21,31の下面から略L字状の接続部23,33が延設されている構成である。また、各成形体2,3の外側には、それぞれ二種のピース状の防雨材4A,4Bを組み合わせて形成した換気部4が形成されている。
ここで、「中央側」とは一方成形体2と他方成形体とが連結する中央部分を指し、「外側」とは前記中央部分から離れる方向を指す。
前記一方成形体2の重合部211は、図1(c)に拡大して示すように前記他方成形体3の被重合部311より僅かに大きく形成され、納め材1として一体化した際に密接状に沿うものである。
また、前記一方成形体2の接続部23の先端に設けられた軸体231は、前記他方成形体3の接続部33の先端に設けられた軸受部331と枢着して回動軸部12を形成して回動可能に連結されている。
なお、前記接続部23,33にて略鉢状部分が形成されるが、該鉢状部分の上方開口部を覆うように前記一方成形体2の上面部21から外側へ延出する延出部212が設けられている。該延出部212の先端には上方へ突出する水返し部が設けられている。
また、前記換気部4は、前述のように二種のピース状の防雨材4A,4Bを組み合わせて形成したものであって、比較的大きな防雨材4Aと比較的小さな防雨材4Bとを交互に配列させて構成している。
この構成の換気部4の作用については、図2(c)に示すとおりであり、上段に点線で示す防雨材4Aが存在しない箇所(防雨材4Bが存在する箇所)では、図中に矢印イ,ハにて示すように換気を行うことができる。また、中段に点線で示す防雨材4Bが存在しない箇所では、図中に矢印ロにて示すように換気を行うことができる。そのため、下段にて示すように室内側と外気とを連通させる換気流路が形成されるものである。
なお、図1に示す棟包み5は、納め材1を取り付ける下地構成の一つであって、中央で折り曲げる角度を調整することにより異なる下地勾配に適用可能である面板部51の左右の側縁を折り下げ(側縁部52)、その下端を外側へ延出状に折り曲げて水返し片53,53とした構成であり、前記面板部51には室内空間と連絡する開口部50が設けられ、該開口部50の開口縁には立ち上げ片511が連続的に形成されている。
前記棟包み5の裏面側の構造については、図2(a)に示すとおりであり、一方成形体2が配設されている下地面Xも、他方成形体3が配設されている下地面Yも、棟包みの裏面側(下面側)の構成は配設角度が左右対称である以外は同様であって、図面に同一符号を付している。
例えば同図の左側には下地面Yを構成する構造として、同図の右側には下地面Xを構成する構造として、それぞれ最下端に野地材6が配されているが、配設角度が異なるものでも同一符号で示した。なお、後述する図3〜図5も、棟包み5の裏面側の構造については同様に示した。
これらの下地面X,Yの部材構成は、野地材6の上面に符号7A,7Bにて示される外装材(屋根材)が符号7cにて示される固定部材にて固定され、棟端に配される水返し材7d、それぞれ矩形状のフレーム材6A,6Bが配され、それぞれ長ビス等にて一体的に固定されている。
前記フレーム材6Aの上面には、前記構成の棟包み5が配設され、前記側縁部52,52にビス5b,5bを打ち込んで固定され、更にその立ち上げ片511の内面側に沿うように断面が略W字状のピース材である固定材9Aがビス9cにて固定されている。この固定材9Aの上端は、一方成形体2や他方成形体3の裏面を受支する受部であって、該受部にそれぞれの成形体2,3を当接させた状態でビス9bで固定されている。
そのため、前記納め材1を構成する一方成形体2も、他方成形体3も、固定材9A及びビス9b,9cにより下地面X,Yに一体的に固定されている。
したがって、同図に示すように下地面X,Yは、一方成形体2及び他方成形体3を載置する棟包み5の面板部51を指すものとするが、該棟包み5が取り付けられるフレーム材6Aでも野地材6の表面でも外装材7A,7Bの表面でもよい。
図中のx,yは二点鎖線で示した水平線に対する角度、即ち勾配を表すが、左右略対称状であるため、y=−xで勾配の大きさはほぼ等しい。
図2(b)に示す納め構造は、二つの急勾配x',y'が交差する下地面X',Y'に跨がるように前記構成の納め材1を配設した状態を示すものであって、同様に左右略対称状であるため、y'=−x'で勾配の大きさはほぼ等しい。
この納め構造は、納め材1を始め全ての下地構造が前記図2(a)と全く同様であり、その配設角度がそれぞれ変更されているが、一方成形体2の重合部211及び他方成形体3の被重合部311の露出面積を大きくしている以外は部材同士の位置関係は殆ど変わっていない。即ち急勾配の図2(b)では、前記納め材1を設置する下地構造が緩勾配の図2(a)よりも中央よりに変位しているため、この変位を前記納め材1にて吸収していると言い換えることもできる。そのため、この納め構造は、緩勾配x,yの下地面X,Yに適用しても急勾配x',y'の下地面X',Y'に適用しても浸水の恐れのない換気棟などを構築できることが明らかになった。
この第1実施例の納め構造は、納め材1自体が連続材として外皮材(外装材)を兼ねるものとすることができ、図中に符号1bにて示したシール材を重合部211と被重合部311との間に介在させることにより、雨水等の浸入を防止することができる。
また、前記固定材9Aを固定するビス9bからの雨水等の浸入(落下)は、棟包み5の立ち上げ片511の外側になるので、面板部51に沿って外側へ流下(排出)できるし、当該箇所に適宜シール材を用いて雨水の浸入自体を防止するようにしてもよい。
また、特にこの第1実施例では、一方の円弧状の上面部21が他方の円弧状の上面部31を被覆して配置される(=一部又はほぼ全部が積層状の表層部を形成する,一方の上面部21の裏面側に他方の上面部31が積層状に配置される)態様であるため、重合部211と被重合部311との重合幅によって下地勾配の変位(x→x',y→y')が吸収されたものといえ、他の部材の様々な位置調整等を必要としない点で好ましい構造である。
図3に示す第2実施例の納め構造は、納め材1"を構成する一方成形体2"の上面部21"の重合部211"の大きさ及び他方成形体3"の上面部31"の被重合部311"の大きさをそれぞれ小さく形成し、略L字状の接続部23",33"もそれぞれ小さく形成した以外は、前記第1実施例と全く同様に形成したものである。
また、前記第1実施例と同様に一方成形体2"及び前記他方成形体3"の裏面を覆う裏面添設材1C"が配設され、両成形体2",3"の離反を防止すると共に回動軸部12"に雨水が浸入しても室内側への漏水を生じない。
この第2実施例においても、図3(a)には二つの緩勾配x,yが交差する下地面X,Yに納め材1"を取り付けた状態を示し、図3(b)には二つの急勾配x',y'が交差する下地面X',Y'に納め材1"を取り付けた状態を示しているが、基本構成が同様であるため、この第2実施例においても、屋根勾配が急勾配x',y'であっても頂部意匠が損なわれることもないし、開口部50から浸水する恐れもない。
これらの第1実施例と第2実施例とは、何れも一方成形体2,2"の円弧状の上面部21,21"(重合部211,211")が他方成形体3,3"の円弧状の上面部31,31"(被重合部311,311")を被覆して配置される態様であって、言い換えると一部又はほぼ全部が積層状の表層部を形成する態様とも、一方成形体2,2"の21,21"(重合部211,211")の裏面側に他方成形体3,3"の上面部31,31"(被重合部311,311")が積層状に配置される態様とも称することができる。
この態様において、連絡部231,331は、回動軸部12を形成するもの、即ち回動の中心に位置するものであり、前記上面部21,31は、表層部を形成するもの、即ち回動の外周に位置するものであるから、連絡部231,331と上面部21,31との距離が回動半径を形成している。そのため、連絡部231,331の位置が下地X,Yの延長線の交点に近似する第1実施例では、回動半径が大きいため大きな重合部分211,311を形成でき、この重合部分211,311にて角度調整を吸収するため、他の部位の位置調整を殆ど必要とすることなく同様の換気流路を形成できる。
それに対し、下地X,Yの延長線の交点より大きく上方に位置する第2実施例では、回動半径、重合部分211",311"が小さいため、緩勾配にて換気流路の一部が広がっているが、浸水の恐れがない換気棟を形成できる点では全く同様である。
図4に示す第3実施例の納め構造は、左右対称状とした納め材1Dを用いたものであって、一方成形体2Dと他方成形体3Dとを連結部(回動軸部)12dにて回動可能に連結した構造である。
この第3実施例の納め材1Dは、前記第1実施例等とは異なり、それぞれの成形体2D,3Dの上面部21d,31dが、表層部に配置される態様であって、上面部21d,31d(の延長線)から陥没するように連結部12dを設けている。
この第3実施例における一方成形体2Dは、上面部21dの外側の端縁を折り下げて側縁部22dとし、中央側の端縁を折り下げて接続部23dとし、その先端に連結部12dが設けられている。
他方成形体3Dは、上面部31dの外側の端縁を折り下げて側縁部32dとし、中央側の端縁を折り下げて接続部33dとし、その先端に連結部12が設けられている。
また、この第3実施例における換気部4Dは、各成形体2D,3Dと下地(7D)との離間間隔であり、前記側縁部22d,32dの下端と外装材7D,7Dとの間隔に相当するものである。
なお、前記構成の納め材1Dを設置する下地構造の構成については、前述の図2及び図3と同様に左側と右側とで異なる勾配の下地面に跨って棟包み5Dを配し、その裏面側に配設角度が左右対称である部材構成の下地構造を構築している。
前記棟包み5Dは、前記第1実施例等における棟包み5と基本構成は全く同様であるが、該棟包み5Dの面板部51に各成形体2D,3Dの裏面が受支されるピース材である固定材9Dが立設され、左右の固定材9D,9Dの内側の下端は、略L字状材9eを介して中央が折り曲げ可能な浅樋状材9Fが接続されており、該浅樋状材9Fは、各成形体2D,3Dの連結部12dの下方に位置している。なお、前記ピース状の固定材9Dの外側には、上端及び内端に折り返し状の水返しが設けられている略L字状の水返し材91が少なくとも固定材9Dの配設間隔を覆うように配設されている。連続材でもよい。そのため、矢印にて示す流路で雨水が浸入しても水返し材91で室内への浸入を阻止できるし、空気の流通を阻害することはない。
また、棟包み5Dの裏面側の構造については、野地材6の上面に符号7Dにて示される外装材(屋根材)が一体的に固定されている。
この第3実施例における納め材1Dは、最も勾配が緩い図4(a)から急勾配の図4(b)、更に急勾配の図4(c)までを比較すると明らかなように各成形体2D,3Dの配設角度(連結部12dにおける角度)と、前記浅樋状材9Fの中央の折れ曲がり角度が変化している以外は下地構造も殆ど変位(変形)させていない。
この第3実施例では、それぞれの成形体2D,3Dの上面部21d,31dが、表層部に配置されて単層状の表層部を形成する態様であるため、連結部12dにて回動させるだけで勾配が相違する三つの下地面に対して極めて容易に対応することができる。
なお、この第3実施例における下地構造は、前記浅樋状材9Fの中央の折れ曲がり角度を変化させるだけで対応しており、極めて容易に換気棟を構築できるものである。
図5に示す第4実施例の納め構造は、左右対称状とした納め材1Eを用いたものであって、一方成形体2Eと他方成形体3Eとを連結部(回動軸部)12eにて回動可能に連結した構造である。
この第4実施例の納め材1Eは、前記第3実施例と同様に、それぞれの成形体2E,3Eの上面部21e,31eが、表層部に配置される態様であって、上面部21e,31e(の延長線)から陥没するように連結部12eを設けている。
この第4実施例における一方成形体2Eは、上面部21eの外側の端縁を折り下げて側縁部22eとし、中央側の端縁を略L字状に折り下げて接続部23eとし、その先端に連結部12eが設けられている。
他方成形体3Eは、上面部31eの外側の端縁を折り下げて側縁部32eとし、中央側の端縁を略L字状に折り下げて接続部33eとし、その先端に連結部1eが設けられている。
また、この第4実施例における換気部4Eは、各成形体2E,3Eと下地(7D)との離間間隔であり、前記側縁部22e,32eの下端と外装材7D,7Dとの間隔に相当するものである。
なお、前記構成の納め材1Eを設置する下地構造の構成については、前述の第3実施例と全く同様であり、棟包み5Dの構成を含めて全く同様の下地構造を構築している。
これらの第3実施例と第4実施例とは、何れも一方成形体2D,2Eの上面部21d,21eと他方成形体3D,3Eの上面部31d,31eが表層部に配置される態様であって、言い換えると単層状の表層部を形成する態様とも称することができる。
この態様でも、上面部21d,21e、31d,31e(の延長線)から陥没するように連結部12d,12eを設けることで、上面部21d,21e、31d,31eの下方に位置させることができ、屋根勾配が急勾配であっても頂部意匠が損なわれることもないし、開口部から浸水する恐れもない。
なお、これらの第3実施例や第4実施例でも、前記第1実施例や第2実施例のように納め材1D,1Eの裏面を覆う裏面添設材1Cを配設することにより、両成形体2D,2E,3D,3Eの離反を防止すると共に仮に回動軸部12d,12eに雨水が浸入しても室内側への漏水を防止するようにしてもよい。
また、後述する第5〜7実施例のように更に表面側にカバー材等の外皮材を配設し、これらの納め材1D,1Eについてはピース材としてもよい。
図6(a)に示す第5実施例の納め構造は、納め材1Fを構成する各成形体2F,3Fに設ける上面部21f,31fの更に表面側に、図6(b)に示す簡易形状のカバー材(外皮材、化粧面材)8Fを配する構造である。
この第5実施例に用いられるカバー材8Fは、異なる勾配が交差する下地面に対して略平行状の化粧面部81を備える連続材であり、このカバー材8Fをビス止め(ビス8b)にて納め材1Fの上面部21f,31fに固定するが、左右端縁の下面側に該ビス8bにて雨水が中央側へ浸入することを防ぐための止水材8cを配設するための突起811が設けられた簡易な形状である。
前記納め材1Fを構成する一方側成形体2F及び他方成形体3Fは、図6(c)に示すように上面部21f,31fの中央側に段状部分を介して接続部23f,33fが延設され、該接続部23f,33fの先端に形成される連結部231f,331f同士が回動可能に連結されて回動軸部12fを形成している。また、上面部21f,31fの外側を下方へ折り下げて側縁部22f,32fが形成されている。
なお、これらの各成形体2F,3Fには、図中に符号4C〜4Fで示す換気用部材を取り付けて、換気用流路を形成するようにしている。
この第5実施例における下地面は、前記第1実施例等と同様に野地材6の上面に外装材(屋根材)7Fが固定され、棟端に配される水返し材7d、それぞれ矩形状のフレーム材6A,6Bが配され、それぞれ長ビス等にて一体的に固定され、前記フレーム材6Aの上面には、棟包み5が配設される点で共通するが、前述のように前記納め材1Fがカバー材8Fを支持して前記固定材(9A)の役割を果たす。
即ち前記納め材1Fの接続部23f,33fにビス1zを打ち込んで前記フレーム材6Aに固定しており、該納め材1Fの上面部21f,31fにビス8b,8bを打ち込んでカバー材8Fを固定している。なお、ビス1zの固定は棟包み5の固定も兼ねている。
そして、図6(a)では納め材1Fは、二つの緩勾配が交差する下地面に配設されているから、前記化粧面部81も略平坦状である(化粧面部81が略平坦状の納め材1Fを準備して配設した)が、例えば急勾配が交差する下地面に配設しようとする場合には、それに応じて化粧面部81を屈曲状に成形したカバー材8Fを準備すればよい。
なお、上述のように複数の化粧面部81fの形状を有する複数のカバー材8Fを準備してもよいし、施工に際して化粧面部81fの形状を、納め材1Fの上面部21f,31fに沿うように変形させて対応するようにしてもよい。
図7(a)に示す第6実施例の納め構造は、納め材1Gを構成する各成形体2G,3Gに設ける上面部21g,31gの更に表面側に、図7(b)に示すそれ自体に角度調整を可能とする機構を備えるカバー材(外皮材、化粧面材)8Gを用いている。
この第6実施例に用いられるカバー材8Gは、化粧面部81gが左右に分割される二部材(8Ga,8Gb)からなり、左側に配設する左方材8Gbの右端(中央側の端縁)と右側に配設する右方材8Gaの左端(中央側の端縁)を回動自在に連結した(回動軸部82)構成である。
また、左方材8Gb及び右方材8Gaの中央側(前記回動軸部82の上方)には、それぞれ上方へ略円弧状に成形される被重合部813、重合部812が形成され、カバー材8Gとして一体化させた際に密接状に沿って角度調整が可能な化粧面部81gを形成するものであり、ビス止め(ビス8b)にて納め材1Gに固定する構成等については前記第5実施例と同様である。
前記納め材1Gを構成する一方側成形体2G及び他方成形体3Gは、図7(c)に示すように上面部21g,31gの中央側に段状部分を介して接続部23g,33gが延設され、該接続部23g,33gの下方へ延在する下端に形成される連結部231g,331g同士が回動可能に連結されて回動軸部12gを形成している。また、上面部21g,31gの外側を下方へ折り下げて側縁部22g,32gが形成されている。
なお、これらの各成形体2G,3Gには、図中に符号4C〜4Fで示す換気用部材を取り付けて、換気用流路を形成するようにしている。
この第6実施例における下地面は、前記第1実施例等と同様に野地材6の上面に外装材(屋根材)7Fが固定され、棟端に配される水返し材7d、それぞれ矩形状のフレーム材6A,6Bが配され、それぞれ長ビス等にて一体的に固定され、前記フレーム材6Aの上面には、棟包み5が配設される点で共通するが、前述のように前記納め材1Gがカバー材8Gを支持して前記固定材(9A)の役割を果たす。
即ち前記納め材1Gの接続部23g,33gにビス1zを打ち込んで前記フレーム材6Aに固定しており、該納め材1Gの上面部21g,31gにビス8b,8bを打ち込んでカバー材8Gを固定している。なお、ビス1zの固定は棟包み5の固定も兼ねている。
そして、図7(a)では納め材1Gは、二つの緩勾配が交差する下地面に配設されているから、化粧面部81gを形成する前記左方材8Gb及び前記右方材8Gaの傾きも略平坦状であるが、例えば急勾配が交差する下地面に配設しようとする場合には、それに応じて回動軸部82にて回動させて屈曲状の化粧面部81gを形成すればよい。即ち納め材1Gの角度調整を回動軸部12gにて行い、カバー材8Gの角度調整を回動軸部82にて行えばよく、これらを同調させることにより全体の角度調整を任意で行うことができる。
図8(a)に示す第7実施例の納め構造は、納め材1Hを構成する各成形体2H,3Hに設ける上面部21h,31hの更に表面側に、図8(b)に示すそれ自体に角度調整を可能とする機構を備えるカバー材(外皮材、化粧面材)8Hを用いている。
この第7実施例に用いられるカバー材8Hは、化粧面部81hが左右に分割される二部材(8Ha,8Hb)からなり、左側に配設する左方材8Hbと右側に配設する右方材8Haとの中央側の端縁には、それぞれ上方へ略円弧状に成形される被重合部815、重合部814が形成され、カバー材8Hとして一体化させた際に密接状に沿って角度調整が可能な化粧面部81hを形成する。なお、各方材8Ha,8Hbの外側の端縁には、それぞれ下方へ折り下げた側面部83が形成されている。
前記納め材1Hを構成する一方側成形体2H及び他方成形体3Hは、図8(c)に示すように中央側が略弧状で、外側が略平坦状に形成される上面部21h,31hの中央側に下方へ延在して下端が更に中央側へ延在する接続部23h,33hが延設され、該接続部23h,33hの先端に形成される連結部231h,331h同士が回動可能に連結されて回動軸部12hを形成している。また、上面部21h,31hの外側を下方へ折り下げて側縁部22h,32hが形成されている。なお、前記側縁部22h,32hの中央側には、略平行状に下方へ延在する延在片24,34が上面部21h,31hの下面から延設されている。
なお、これらの各成形体2H,3Hには、図中に符号4G〜4Jで示す換気用部材を取り付けて、換気用流路を形成するようにしている。
この第7実施例における下地面は、前記第1実施例等と同様に野地材6の上面に外装材(屋根材)7Fが固定され、棟端に配される水返し材7d、それぞれ矩形状のフレーム材6A,6Bが配され、それぞれ長ビス等にて一体的に固定される点では共通するが、前記フレーム材6Aの上面には、立ち上げ片511hを高く形成した棟包み5Hが配設され、該棟包み5Hの面板部51hには固定材5Jが取り付けられ、該固定材5Jを介して前記納め材1Hやカバー材8Hが固定されている。
前記固定材5Jは、図8(d)に示すように略弧状の受支部55を上端に有し、下端に棟包み5Hの面板部51hに固定する固定部56(ビス5k)を有するピース材であって、前記受支部55に前記納め材1Hの上面部21h,31hの裏面を沿わせ、更にその表面側には前記カバー材8Hの重合部814及び被重合部815が添設状に配置された状態でビス8bを打ち込むことにより、カバー材8H、納め材1Hを一体に下地(棟包み5Hの面板部51h)に固定することができる。
そして、図8(a)では納め材1Hは、二つの緩勾配が交差する下地面に配設されているから、前記左方材8Hb及び前記右方材8Haの傾きも略平坦状であったが、例えば急勾配が交差する下地面に配設しようとする場合には、重合部814及び被重合部815の重合部分を調整すればよい。即ち納め材1Hの角度調整を回動軸部12hにて、カバー材8Hの角度調整を重合部分の調整により行えばよく、これらにより全体の角度調整を任意で行うことができる。
1,1",1D,1E,1F,1G,1H 納め材
12,12",12d,12e,12f,12g,12h 回動軸部
1b ビス
2,2",2D,2E,2F,2G,2H 一方成形部
21,21",21d,21e,21f,21g,21h 上面部
22 側縁部
23 接続部
231 連絡部
3,3",3D,3E,3F,3G,3H 他方成形部
31,31",31d,31e,31f,31g,31h 上面部
32 側縁部
33 接続部
331 連絡部
4,4D,4E 換気部
5,5D,5H 棟包み
50 開口部
6 野地材
6A,6B フレーム材
7A,7B 外装材
8,8G,8H カバー材(外皮材、化粧面材)
9,9D 固定材
x,y 緩勾配
x',y' 急勾配

Claims (3)

  1. 異なる勾配が交差する下地面に跨って設置される納め材であって、
    当該納め材は、一方の勾配に沿って配設される一方成形体と、他方の勾配に沿って配設される他方成形体と、が回動可能に一体化されてなり、
    前記一方成形体及び前記他方成形体には、それぞれ少なくとも上面部及び該上面部の下方に位置する連結部が設けられ、
    各成形体の連結部同士が回動可能に連結されて回動軸部を形成していることを特徴とする納め材。
  2. 異なる勾配が交差する下地面に跨って請求項1に記載の納め材を設置したことを特徴とする納め構造。
  3. 連結部にて形成される回動軸部は、一方成形体の上面部と他方成形体の上面部とのそれぞれの延長線の交点より下方に位置するように設置してなることを特徴とする請求項2に記載の納め構造。
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