JP2017198541A - ガスセンサ - Google Patents

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利幸 宇佐川
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騰 守谷
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昭 村田
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祐 鳥谷部
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Hiroshi Fukushima
浩 福島
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Abstract

【課題】高温・高湿度環境において、高精度のガス濃度測定ができるガスセンサを提供する。【解決手段】水素センサのセンサ部は、ガス導入部101と、検知空間102と、継ぎ渡ボディー部103と、を有し、検知空間102には、水素センサチップを備えた水素センサボード1と、湿度センサ兼ガス温度センサを備えた湿度センサ兼ガス温度センサボード2と、結露防止ヒータを備えた結露防止ヒータ板3と、が互いに離間して設置されている。さらに、継ぎ渡ボディー部103から検知空間102に突出して、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2または結露防止ヒータ板3にそれぞれ達する複数のピン7が設置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、ガスセンサに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2007−309905号公報(特許文献1)がある。この公報には、素子ケースの外側面と収容ケースの内側面とから構成され、回路基板を収容する収容空間を形成する収容空間形成面に、検出空間を形成する素子ケースを加熱するための発熱体を固着したガス検出器が記載されている。
特開2007−309905号公報
高温・高湿度環境において、高温の水蒸気を含んだ水素ガスが水素センサに吹き付けられると、水素センサの検知空間に結露が発生し、これに起因して、高精度の水素濃度測定が難しくなるという問題があった。また、水素センサの検知空間に発生した結露が水素センサの電極部分に付着することにより、その電極部分が腐食して、水素センサが故障することが懸念された。
上記課題を解決するために、本発明によるガスセンサは、ハーメチックコネクタと、ガス導入部と、ハーメチックコネクタとガス導入部との間に設けられた検知空間と、を有する。検知空間には、ハーメチックコネクタからガス導入部へ向かって、互いに離間して設置された、ガスセンサを備えたガスセンサボードと、湿度センサ兼ガス温度センサを備えた湿度センサ兼ガス温度センサボードと、結露防止ヒータを備えた結露防止ヒータ板と、を有する。さらに、ハーメチックコネクタから検知空間に突出して、ガスセンサボード、湿度センサ兼ガス温度センサボードまたは結露防止ヒータ板にそれぞれ達する複数の接続端子が備わる。
本発明によれば、高温・高湿度環境において、高精度のガス濃度測定ができるガスセンサを提供することができる。
また、本発明によれば、高温・高湿度環境において、ガスセンサの故障を回避することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
実施例1による水素センサの全体構成の一例を説明するブロック図である。 実施例1による格納容器内における水素センサの配置の一例を示す模式図である。 実施例1による水素センサのセンサ部の設置の一例を示す概略図である。 実施例1による水素センサのセンサ部の構成の一例を示す概略図である。 図4に示すA−A線に沿った断面図である。 実施例1による水素センサのセンサ部の構成の一例を示す概略図である。 実施例1による水素センサのセンサ部の構成の一例を示す概略図である。 実施例1による水素センサのセンサ部をガス導入側から見た平面図である。 実施例1による水素センサボードの上面を示す平面図である。 実施例1による湿度センサ兼ガス温度センサボードの上面を示す平面図である。 実施例1による結露防止ヒータ板の上面を示す平面図である。 実施例2による水素センサのセンサ筐体に備わる第2キャップの第1例の断面図である。 実施例2による水素センサのセンサ筐体に備わる第2キャップの第2例の断面図である。 実施例3による水素センサボードの上面を示す平面図である。 実施例3による湿度センサ兼ガス温度センサボードの上面を示す平面図である。 実施例3による結露防止ヒータ板の上面を示す平面図である。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、断面図および平面図において、各部位の大きさは実デバイスと対応するものではなく、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。また、断面図と平面図とが対応する場合においても、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。また、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もあり、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
Pt−Ti−OゲートMIS(Metal Insulator Semiconductor)型ガスセンサは、大略0.5%以上の水素濃度では酸素濃度の影響を受けないので、酸素濃度が1%〜20%の範囲で変化する過酷事故(Severe Accidents、以下SAと略する。)環境下においても使用することができる。また、Pt−Ti−OゲートMIS型ガスセンサは、85℃以下の温度では、水蒸気濃度に大きく影響されないこと、2MGy程度のγ線照射についても致命的ではないことから、さらに、高温での水蒸気影響の補正を行うことで、結露の影響およびヨウ素の影響を取り除くことができれば、Pt−Ti−OゲートMIS型ガスセンサをSA環境下でも使用することができる。
なお、Pt−Ti−OゲートMIS型ガスセンサに関しては、例えば特開2009−300297号公報に開示されているので、ここでの説明は省略する。
本実施例1では、ガスセンサとして、水素センサを例に説明し、ガスセンサを設置する格納容器として、商業用原子炉の一つであるBWR(Boiling Water Reactore)型原子炉(沸騰水型原子炉)を例に説明する。
《水素センサの全体構成》
本実施例1による水素センサの全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施例1による水素センサの全体構成の一例を説明するブロック図である。
図1に示すように、センサ部100は、ガス導入部101と、検知空間102と、継ぎ渡ボディー部103と、から構成される。検知空間102には、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3が互いに離間して設置されている。継ぎ渡ボディー部103は、検知空間102と電気的・機械的に接続されている。
指定の期間を過ぎた後の水素センサのキャリブレーションは、センサ部100を接続104からはずして、格納容器外203または別の場所で行うことができる。
格納容器内201には、センサ部100およびセンサ部100と第1耐放射線ケーブル105とを繋ぐ接続104が設置され、格納容器内201と格納容器外203との境界部には、第1耐放射線ケーブル105および資材をやり取りするペネ106と呼ばれる接続孔がある。ペネ106は開閉が可能であり、格納容器内201に資材を入れる通路の役割をしている。
ペネ106の付近には、格納容器内201と格納容器外203とを繋ぐ中継器107が設置され、第2耐放射線ケーブル108(通例、耐放射線のグレードが低くなるケーブル)に引き継がれる。
放射能が及ばない免震重要棟210には、本質安全防爆回路110、センサ部100を制御する制御回路111、演算装置およびモニタ112およびバッテリー113などを備える制御・計測部109が設置されており、格納容器内201を監視する。制御・計測部109は免震重要棟210以外の場所に設置してもよい。
格納容器内201は、通例、防爆エリアに指定されていないが、センサ部100が原因で水素爆発が発生しないように、センサ部100を防爆構造にする、または、回路的に防爆するために本質安全防爆回路110を設置する。
次に、本実施例1による格納容器内における水素センサの配置について、図2を用いて説明する。図2は、本実施例1による格納容器内における水素センサの配置の一例を示す模式図である。
図2に示すように、BWR型原子炉は、格納容器200およびサプッションチャンバ204を備え、格納容器内201に核反応を司る圧力容器202が格納されている。典型的には、格納容器200の上部の内壁にセンサ部100および接続104が設置されており、第1耐放射線ケーブル105を、格納容器200の内壁に沿ってペネ106まで引き、さらに、第2耐放射線ケーブル108を、中継器107を通して格納容器外203に引き出す。その後、原子力建屋などを経て免震重要棟210(図1参照)までケーブルを敷設する。
《水素センサのセンサ部の構成》
本実施例1による水素センサのセンサ部の設置について、図3を用いて説明する。図3は、本実施例1による水素センサのセンサ部の設置の一例を示す概略図である。図3では、ガス導入部101は省略している。
図3に示すように、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3が、検知空間102に互いに離間して設置されており、ガス導入口5から水素ガスが侵入する構成となっている。
SA時には、最初、高温水蒸気が噴き出し、遅れて水素ガスが出てくると考えられる。その時、水素ガスは軽いので、水素ガスは格納容器内201の上側に溜まることが予想される。一方、高温水蒸気は、室温であった格納容器200(図2参照)の内壁に結露し、格納容器内201の上側から水滴が降り注ぐと予想される。そのため、ガス導入口5を下に向けており、下から上昇する水素ガスはガス導入口5から検知空間102に拡散で侵入する。その後、水素センサボード1に設置した水素センサチップ4に水素ガスが到着すると、水素ガスセンシングができる。
燃料電池自動車へ水素センサを適用する場合は、数秒の高速の応答速度を求められるが、SA時の水素センサでは、10秒〜40秒程度の応答速度でも格段のデメリットにはならない。
また、実際に格納容器内201に水素センサを設置する場合は、SA時にセンサ部100を外部の爆発または衝撃から守るため、様々な筺体補強部13を、検知空間102を取り囲むように設置することができる。これは、耐圧安全防爆対策に準じる形で、検知空間102が壊れないようにするための補強である。
また、水滴は格納容器200の天井から落ちて、センサ部100の外周に降り注ぐことになるので、水よけとして傘(庇)114を設置する。傘114の先端を、センサ部100の先端より長くすることで、センサ部100の外面の水による直接被爆を回避することができる。格納容器200では、酸・アルカリ類が溶けだす可能性もあるので、その水溶液よけとしても傘114を用いることができる。センサ部100の置き方としては、横置き、斜め下向きまたは上向きなどであってもよく、設置環境条件により随時対応することができる。なお、図3中、符号6は水素拡散経路、符号7はピン、符号8はスペーサを示す。
次に、本実施例1による水素センサのセンサ部の構成について、図4および図5を用いて説明する。図4は、本実施例1による水素センサのセンサ部(ガス導入部、検知空間および継ぎ渡ボディー部)の構成の一例を示す概略図である。図5は、図4に示すA−A線に沿った断面図である。
Pt−Ti−OゲートMIS型ガスセンサの電極端子数(結線数)は、一般の水素センサに比べると多いことから、実装技術の工夫が必要となる。Pt−Ti−OゲートMIS型ガスセンサはシリコンを基板とするチップを使うので、チップ内にセンサFET(Field Effect Transistor)、参照FET(Field Effect Transistor)およびチップ内ヒータが最小限必要となり、一般の水素センサに比べると多くの結線が必要になる。さらに、センサ筺体の電位を固定することも含めると、最多で23本の接続端子が必要になる。内訳は、センサFETに5本、参照FETに5本、チップ内ヒータに4本、湿度センサ兼ガス温度センサに4本、結露防止ヒータに4本、筺体電位固定に1本がそれぞれ必要となる。すなわち、最少でも17本の接続端子が必要となる。
そこで、本実施例1では、ハーメチックコネクタおよびそれに適合するソケットを用いた、真空と外気との圧力漏れを防ぐことのできるハーメチックシール法を用いて、多数の接続端子と多芯ケーブルとを繋ぐ方法を適用した。このハーメチックシール法は、200℃〜250℃程度において、1MPaの圧力差に耐えることができる。
さらに、図4に示すように、規格化されたピン並びのハーメチックコネクタ25を台座にして、長さが互いに異なる3種類のピン(接続端子)7を使用する。そして、ハーメチックコネクタ25側(ガス導入部101と反対側)に、最も多くのピン7を必要とする水素センサボード1を設置し、ガス導入部101側(ハーメチックコネクタ25と反対側)に、2本〜4本のピン7を必要とする結露防止ヒータ板3を設置し、水素センサボード1と結露防止ヒータ板3との間に、4本のピン7を必要とする湿度センサ兼ガス温度センサボード2を設置する。すなわち、ハーメチックコネクタ25側からガス導入部101側へ向かって、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3が互いに離間して設置される。
この構造では、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3からそれぞれ電気的導通をとるピン7と、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3のそれぞれの表面に形成された配線とを接続する電気・機械技術が必要となるが、これらについては、後述する(後述の図9、図10および図11参照)。
また、この構造では、図5に示すように、複数のピン7の配置は円内に所定の規則で並べることができるので、このようなピン7の配置を採用する場合は、水素センサボード1はハーメチックコネクタ25に最も近い位置に配置するのが望ましい。なお、湿度センサ兼ガス温度センサボード2と結露防止ヒータ板3の順序は入れ替えることはできる。しかし、ガス導入部101における結露の防止並びに検知空間102における水素センサチップ近傍の湿度およびガス温度の計測には、ハーメチックコネクタ25側から、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3の順序に設置するのが望ましい。
後述の実施例3で説明するように、台座の外周部に複数のピンを並べる方式もある。この場合、台座の筺体径は大きくなるが、台座の外周部にハーメチックシール法により複数のピンを並べることができる。この場合のメリットは、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3の配置順序を用途に応じて入れ替えることができる点にある。
本実施例1では、ピン7の平面配置は、MIL−DTL−5015対応ピン配置に準拠している。
センサFETのしきい値電圧(Vth)は温度特性を有するが、これは原理的には参照FETのしきい値電圧(Vth)との差分を用いて補償することができる。水素応答強度にはチップ温度依存性があるので、チップ温度を固定するにはチップ内ヒータが必要になる。チップ内ヒータの温度特性をあらかじめ測定しておけば、チップ内ヒータの抵抗からチップ温度を計測することができる。このチップ内ヒータは、適当な高温で動作させれば、水素センサチップ上の結露を防止する働きもできる。
さらに、高温・高湿度環境では、特に、湿度はセンサFETの水素ガスセンシング強度に影響を及ぼすので、その強度補正のため、湿度センサは必須である。本実施例1では、モリブデン細線を4端子マイクロヒータ構造にしたデバイスを用いている。そのため、湿度測定では、湿度センサを450℃程度の高温に熱して使用する。また、湿度センサは、温度センサとしても使用することができる。すなわち、温度測定では、モリブデン細線の抵抗の温度特性を利用することができ、この場合は、低電流での使用となる。
従って、電流領域をスイッチして使えば、上記デバイスを湿度センサとしても温度センサとしても使うことができる。本実施例1では、上記デバイスを湿度センサおよび温度センサとして使用することから、これを湿度センサ兼ガス温度センサと称している。
水素センサチップ内にチップ内ヒータを形成しているので、発熱が抑えられる低電流の場合には、チップ内ヒータの電気抵抗の温度依存性から、チップ温度を計測することができる。しかし、本実施例1では、湿度センサ兼ガス温度センサを、水素センサチップの近傍に設置することにより、水素センサチップ周辺の雰囲気ガスの温度を計測することができる。
SA時には、水素センサチップ内に形成されるチップ内ヒータは、水蒸気飽和が無くなった200℃前後の温度(例えば180℃〜220℃の温度)に固定して使用することが多い。これは、チップ温度を一定にすることで、温度補正の手間が大幅に省けるためである。また、測定したいチップ最大温度に設定すれば、温度補正が非常に少なくなるメリットがある。しかし、湿度センサ兼ガス温度センサは、マイクロヒータ構造であるので、湿度センサ兼ガス温度センサの周囲は断熱されて高温にはならず、湿度センサ兼ガス温度センサが水素センサチップを加熱することはない。そのため、水素センサチップの温度を所定の温度に固定できるようにチップ内ヒータを使用することが望ましいので、湿度センサ兼ガス温度センサを用いて、水素センサチップ周辺の雰囲気ガスの温度を計測する。
《結露防止対策》
結露防止の対策について、図4を用いて具体的に説明する。
本実施例1では、結露対策のために、結露防止ヒータを検知空間102に設置する。
SA時には、水素センサが設置される環境は、高温・高湿度環境になり、その中に水素センサは設置される。このため、SA時に、高温水蒸気および水素を含むガスがセンサ筺体を暴露すると、最初、センサ筺体の外部表面は温度が低いので、格納容器の内壁に結露が発生する。水素センサチップおよび湿度センサ兼ガス温度センサが格納されている検知空間102は、最低一面だけはガスが出入りするガス導入口5が必要であるため、そのガス導入口5近傍に防水膜を着けたとしても水蒸気の侵入はゼロにはできない。また、防水膜を水蒸気が通過する時には、当初の温度よりは下がっていると考えられ、ガス導入口5の中も結露する可能性が大きい。
そこで、本実施例1では、結露防止板ヒータ3を加熱して、検知空間102に熱流が通りやすくすることによって、結露を防止する。
図4に示すように、検知空間102には、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3が互いに離間し、3段になって設置されている。水素センサボード1の上面には水素センサチップが配置されており、水素センサボードの上面に形成された配線等を通じて、水素センサチップと複数のピン7(例えば14本)とが電気的に接続されている。また、湿度センサ兼ガス温度センサボード2の上面には湿度センサ兼ガス温度センサが配置されており、湿度センサ兼ガス温度センサボード2の上面に形成された配線等を通じて、湿度センサ兼ガス温度センサと複数のピン7(例えば4本)とが電気的に接続されている。また、結露防止ヒータ板3の上面には結露防止ヒータが配置されており、結露防止ヒータ板3の上面に形成された配線等を通じて、結露防止ヒータと複数のピン7(例えば4本)とが電気的に接続されている。
この場合、水素センサボード1の上面と湿度センサ兼ガス温度センサボード2の下面との隙間距離および湿度センサ兼ガス温度センサボード2の上面と結露防止ヒータ板3の下面との隙間距離は1mm〜4mm程度である。この隙間距離は、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3のそれぞれの平面の大きさに比べて非常に小さいので、加温効率が著しく高くなる。
この3段組みの構造は、センサケース20およびハーメチックコネクタ25に内蔵されている。センサケース20内の複数のピン7は、ハーメチックコネクタ25内で複数のコネクタピン29とそれぞれ繋がり、ハーメチックシール28を通じてボディーパイプ24内の継ぎ線26に接続されている。また、防爆仕様を簡易にするため、通例、検知空間102の実効空間(検知空間102の内容積から、設置物体の体積を減じた容積)の体積(実効体積)は10mL以下に形成している。
結露防止ヒータ板3の上面と、結露防止ヒータ板3の上面に対向し、ガス導入口5aが形成されたセンサケース20の上面との隙間距離は1mm〜4mm程度である。これにより、放射加熱とガスによる伝熱効率が上がり、結露防止ヒータ板3で発熱した熱をガス導入口5aが形成されたセンサケース20の上面に効率よく伝えることができる。
特に、センサケース20は金属で形成しているので、センサケース20の上面が温められると、さらに、センサケース20の円柱側面(上面と一体に形成された側面)に流れる熱流30によって、センサケース20の円柱側面の温度が上昇して、結露を防ぐことができる。この時、加熱されたセンサケース20の円柱側面は、センサケース20を覆う第2キャップ21の円柱側面を効率的に温めることができる。
結露防止ヒータ板3で、センサケース20を効率よく加熱することができるので、ガス導入部101に設置される防水膜またはヨウ素吸着剤などに、結露が発生する危険性を、ガス導入部101の熱流31などで防ぐことができる。この加熱により防水膜に含まれる水分が除去されて、防水膜の腐食を防止することができる。また、銀系微粒子によるヨウ素吸着剤を装填した場合には、この加熱により銀系微粒子の表面に結露した水分が除去されて、ヨウ素吸着効率の低下を防止することができる。
さらに、熱が、ピン7およびコネクタピン29を通じてボディーパイプ24へ逃げること、ボディーパイプ24内を真空封止したこと、コネクタピン29およびボディーパイプ24内の継ぎ線26を直径0.5mm程度の細線にしたことによって、センサケース20内の熱の拡散が少なくなり、センサケース20内の断熱性を高くすることができる。
検知空間102の実効体積32を、例えば10mL以下に調整したい場合は、スペーサ8を装着することができる。実効体積32が10mL以下にできれば、センサ筺体を作製する際、水素センサにおける耐圧防爆仕様が緩和されるメリットがある。
このように、本実施例1では、水素センサチップ、湿度センサ兼ガス温度センサ、結露防止ヒータを近接して配置することにより、検知空間102に設置した水素センサチップによって、水素ガスの濃度を結露の影響を受けることなく計測することができる。
さらに、センサ部100を円柱状構造に設計することにより、センサ部100の内面がスムーズなカーブを取ることで結露しづらくなり、検知空間102での結露が発生し難くなるという効果がある。また、結露が発生し難くするため、検知空間102の内壁を鏡面仕上げにしてもよい。
《水素センサのセンサ部の具体的な構成》
本実施例1による水素センサのセンサ部の具体的な構成について説明する。
1.センサ部100の全体構造について
センサ部100の全体構造について、図6を用いて説明する。図6は、本実施例1による水素センサのセンサ部(ガス導入部、検知空間および継ぎ渡ボディー部)の構成の一例を示す概略図である。なお、図6では、図4に示した水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3は省略し、これらを備える検知空間を符号102で示している。
図6に示すように、ハーメチックコネクタ25を用いて、検知空間102と継ぎ渡ボディー部103とを継いでおり、継ぎソケット23を用いて、継ぎ渡ボディー部103と接続104とを継いでいる。継ぎ渡ボディー部103のボディーパイプ24内の継ぎ線26を介して、ハーメチックコネクタ25に備わるコネクタピン29と、継ぎソケット23に備わるコネクタピンとを通電している。
すなわち、センサ部100の末端は、継ぎソケット23を介して接続104に接続される。従って、指定の期間を過ぎた後の水素センサのキャリブレーションは、継ぎソケット23をはずして、格納容器外203(図1および図3参照)にて行うことができる。
2.ガス導入部101の実装について
ガス導入部101の実装について、図7および図8を用いて説明する。図7は、本実施例1による水素センサのセンサ部(ガス導入部、検知空間および継ぎ渡ボディー部)の構成の一例を示す概略図である。図8は、本実施例1による水素センサのセンサ部をガス導入側から見た平面図である。なお、図7では、図4に示した水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3は省略し、これらを備える検知空間を符号102で示している。
図7に示すように、センサケース20の上面と、ガス導入口5が形成された第2キャップ21の上面との間に、防水膜10が3層構造で設置されている。すなわち、検知空間102側からガス導入口5側へ向かって、第1防水膜10A、第2防水膜10Bおよび第3防水膜10Cが順に互いに離間して設置されている。第1防水膜10Aと第2防水膜10Bとの間には、防水膜押え12が装填され、第2防水膜10Bと第3防水膜10Cとの間には、第1キャップ27が装填されている。第1キャップ27は、防水膜押え12およびセンサケース20を取り囲むように装填されている。さらに、ガス導入部101および検知空間102を囲むように第2キャップ21が形成されている。
第1キャップ27のガス導入口5側の上面には、第3防水膜10Cが形成され、第3防水膜10Cの上面には、細孔付き銀板11が形成されている。細孔の開口径は、通例、2μm〜300μm程度、代表的な値としては100μm程度であり、開口径の2倍程度の間隔で細孔は形成されている。
このように、100μm程度の径(通例、2μm〜300μm程度の径)を有する多数の細孔を銀板11に形成し、この銀板11をセンサ筐体の前面に実装する。また、ガス導入部101から検知空間102へのヨウ素の侵入を回避するために、銀板11を第3防水膜10Cと第2キャップ21の上面との間に設置する。これにより、水素センサのヨウ素被毒を回避することができる。
銀板11の上面には、ゴミの侵入を防止し、検知空間102での水素爆発による火炎の進行を止めるための金属焼結体からなるポーラス板22が形成されている。第2キャップ21の上面とポーラス板22との間に銀系微粒子によるヨウ素吸着剤を挿入する場合もある。
通例、検知空間102の実効体積は10mL以下にしている。水素センサのセンサ筺体は円柱型であり、センサ部100の長さは220mm程度、センサ部100をガス導入部101側から見た円の外径は40φ±2mm程度である。
図8に示すように、第2キャップ21の上面には、例えば1mmφ〜3mmφ程度の径を有するガス導入口5が7個形成されている。このうち、20mmφの円周上に等間隔で6個のガス導入口5が形成され、中心に1個のガス導入口5が形成されている。
ポーラス板22は、工場電気設備防爆指針に従い、青銅またはステンレス鋼で結成されている。また、ヨウ素被毒に強いチタン製のポーラス板22も使用することができる。
防水膜10には、1μm径〜数μm径の多孔を有する樹状テフロン膜(厚さ0.2mm〜0.5mm)を使用する。または、防水膜10には、10μm〜100μmの粒径を有するチタン焼結体を数μm〜数10μmのポーラス焼結体にして、陽極酸化法で表面に酸化チタン(撥水性金属酸化物)を数μm程度成長させた撥水性金属酸化物多孔質体を使用する。その際、大きな穴径が発生する可能性があるので、その厚さは、1mm〜5mm程度とする。
撥水性金属酸化物多孔質体の耐水圧(数kPa)は樹状テフロン膜の耐水圧(数10kPa)に比べて低いが、2MGy程度の強度なγ線にも強い耐性がある。従って、SA環境下で水素センサの水没が無ければ、結露防止ヒータによる加熱効果も含めて、撥水性金属酸化物多孔質体を防水膜10に使用することができる。
また、不織布付き樹状テフロン膜では、0.62MGy程度のγ線を照射した後も、10kPa程度の耐水圧を維持することができる。
このような樹状テフロン膜、不織布付き樹状テフロン膜または撥水性金属酸化物多孔質体などを実装することは、検知空間102における防水対策となり、さらに、γ線対策となる。
本実施例1では、センサケース20、第1キャップ27、第2キャップ21およびボディーパイプ24などはステンレス鋼または銅で作製している。SA環境下においても、センサ部100の剛性を保証する意味から、例えばボディーパイプ24および第1キャップ27は、3mm程度の厚さを有している。
3.検知空間102の実装について
検知空間102の実装について、図9、図10および図11を用いて説明する。図9は、本実施例1による水素センサボードの上面を示す平面図である。図10は、本実施例1による湿度センサ兼ガス温度センサボードの上面を示す平面図である。図11は、本実施例1による結露防止ヒータ板の上面を示す平面図である。
図9に示すように、水素センサボード1には、センサFET、参照FETおよびチップ内ヒータを有する水素センサチップがセンサチップ貼り付け部40に装填されている。チップ内ヒータの消費電力を抑えるため、水素センサボード1に0.0mm〜1.4mm程度の段差を有する溝を形成し、その溝内に断熱材を介して水素センサチップを装着する。断熱材には、例えば2MGyのγ線照射でも脆弱性を示さないPEEK材を使用する。
水素センサボード1には、上面から下面を貫通する複数のピン穴50およびピン逃げ穴51,52が形成されている。
ピン穴50には、貫通電極43が形成されている。貫通電極43は、水素センサボード1の上面におけるピン穴50の周囲に円形に形成された、金などの金属からなる第1の電極と、この第1の電極と一体に、ピン穴50の穴側壁に形成された、金などの金属からなる第2の電極とから形成されている。水素センサボード1に形成された複数の貫通電極43はそれぞれ、水素センサチップの平面配置に従って、他の貫通電極43およびボンディングパッド44などと、金などの金属からなる配線47によって互いに電気的に接続されている。
このピン穴50にピン7を差し込むことにより、ピン7と貫通電極43とを電気的に接続することができる。
水素センサチップと配線47とを電気的に接続するため、水素センサボード1の上面には、水素センサチップとワイヤボンディングするためのボンディングパッド44およびバー状ボンディングパッド45が形成されている。
ピン逃げ穴51および水素センサボード1の周端部に形成された半円のピン逃げ穴52は、複数のピン7を湿度センサ兼ガス温度センサボード2または結露防止ヒータ板3へ接続するための接続回避用の穴であり、ピン穴50に形成された貫通電極43のような電極は形成されていない。図9中に、ピン穴50に接続されたピン7以外であって、ピン逃げ穴51,52を通るピン7の配置位置を符号53(点線)示す。
水素センサボード1の厚さは、例えば2±0.5mmであり、水素センサボード1は、例えばアルミナにより構成されている。
ヨウ素の被毒による腐食を防ぐ目的で、水素センサチップのワイヤボンディングは、ポッティング(樹脂盛り)で固めることが望ましい。
図10に示すように、湿度センサ兼ガス温度センサボード2には、モリブデン細線を4端子マイクロヒータ構造にした湿度センサ兼ガス温度センサがセンサ貼り付け部41に装填されている。センサ貼り付け部41に0.4mm程度の穴を掘り、マイクロヒータが湿度センサ兼ガス温度センサボード2に形成された貫通空間42を通るように、湿度センサ兼ガス温度センサを接着している。
水素センサボード1と同様に、湿度センサ兼ガス温度センサボード2には、上面から下面を貫通する複数のピン穴50が形成されている。
ピン穴50には、貫通電極43が形成されている。貫通電極43は、湿度センサ兼ガス温度センサボード2の上面におけるピン穴50の周囲に円形に形成された、金などの金属からなる第1の電極と、この第1の電極と一体に、ピン穴50の穴側壁に形成された、金などの金属からなる第2の電極とから形成されている。湿度センサ兼ガス温度センサボード2に形成された複数の貫通電極43はそれぞれ、湿度センサ兼ガス温度センサボード2の上面に形成されたボンディングパッドなどと、金などの金属からなる配線47によって互いに電気的に接続されている。
このピン穴50にピン7を差し込むことにより、ピン7と貫通電極43とを電気的に接続することができる。図10中に、ピン穴50に接続されたピン7以外のピン7の配置位置を符号53(点線)で示す。
図11に示すように、結露防止ヒータ板3には、室温での電気抵抗が10Ω〜600Ω程度の結露防止ヒータ配線54が形成されている。具体的には、結露防止ヒータ配線54は、Au(金)配線またはPdAg(パラジウム銀)配線であり、その幅は、例えば300μm程度である。パラジウム銀は、高抵抗を実現することができ、抵抗の温度特性が非常に小さいので、ヒータとして使いやすい。なお、窒化シリコンなどの無機絶縁膜で保護しても、ヨウ素環境下で抵抗が上がり、銀の腐食が発生する懸念があるが、パラジウム銀の表面に、250℃の環境温度でも耐えうる適当な接着剤を塗ることによって、銀の腐食は防止することができる。
本実施例1に示す結露防止ヒータ板3の最大幅は、例えば28±2mm程度である。
このように、結露防止ヒータ板3をガス導入口5の近くに置き、結露防止ヒータ板3を加熱することにより、ガス導入口5の近くにおける結露を抑制し、かつ、水素ガスをスムーズにガス導入口5から拡散させることができる。
湿度センサ兼ガス温度センサボード2は、水素センサボード1の近くに設置する必要があり、水素センサボード1の近傍に設置した。湿度センサ兼ガス温度センサボード2は、所謂マイクロヒータ構造であるため、熱容量が極端に小さく、チップや基板を直接加温することは難しいが、断熱性が良いことから、結露防止ヒータ板3と水素センサボード1との中間に設置している。水素センサチップには、チップ温度を制御するためチップ内ヒータが組み込まれているので、水素センサチップはもちろん水素センサボード1も加温することができる。従って、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3の順序で、3段に組み込んだ構造が望ましい。
また、本実施例1で示すハーメチックコネクタ25のピン配置は、コンパクトな実装を実現することができる。
《水素センサの特徴および効果》
外部加熱が可能な環状炉に、本実施例1によるセンサ筐体を入れた後、165℃程度で水蒸気が飽和する量の水を入れ、環状炉をゆっくり加温した。145℃程度から、理論的に予測できる圧力0.4MPaを0.1MPa下回ったことから、センサ部100のガス導入部101および検知空間102のどこかにおいて結露の発生が予想された。
しかし、結露防止ヒータに対して0W〜5Wまでの電力を投入すると、5W程度の電力において、温度上昇は僅かであったが、圧力は0.3MPa〜0.43MPaへ数分で昇圧した。この圧力が上昇する現象は165℃においても同様に得られた。なお、本実施例1によるセンサ筺体を、室温(25℃)の大気中に入れて、5W程度の電力を結露防止ヒータに投入すると、第2キャップ21の表面温度は約43℃程度まで昇温する。
このように、本実施例1による結露防止ヒータは、検知空間102およびガス導入部101の加温に有効なことが分かった。同様な現象は3Wの電力でも見られたが、0.6Wの電力では見られなかったので、結露防止ヒータの効果であることは、明らかである。また、ボディーパイプ24の表面の温度上昇は僅かであり、検知空間102とボディーパイプ24との間での断熱性を確認することができた。
このように、本実施例1によれば、高温・高湿度環境においても、検知空間102に結露防止ヒータを設置したことにより、検知空間102における結露の発生を防止することができる。これにより、水素センサの測定精度を向上させることができる。さらに、検知空間102における結露の発生を防止したことにより、水素センサの検知空間102に発生した結露が原因で、水素センサの電極部分が腐食することを防ぐことができ、水素センサの故障も回避することができる。
本実施例2による水素センサを図12および図13を用いて説明する。図12は、本実施例2による水素センサのセンサ筐体に備わる第2キャップの第1例の断面図である。図13は、本実施例2による水素センサのセンサ筐体に備わる第2キャップの第2例の断面図である。
SA開始時に、高温・高湿度環境にセンサ筺体が暴露された時、室温であったセンサ部100が暴露ガス温度に短時間で近づくには、センサ部100の第1キャップ27および第2キャップ21に熱伝導率の高い材質を使用することが望ましい。
そこで、第1キャップ27および第2キャップ21の材質を熱伝導率の低いステンレス鋼(16.7W/m℃)から、熱電伝導率の高い銅系材料に変更した。純銅の熱伝導率は398W/m℃程度であり、純銅は、ステンレス鋼の20倍高い熱伝導率を有する。これにより、結露防止ヒータの昇温による、第1キャップ27および第2キャップ21の温度追随時間を短くすることができる。
図12は、ステンレス鋼からなる円柱の内側面に銅板を配置した第2キャップ21の一例を示している。図12に示す第2キャップ21は、外側にステンレス鋼71、内側に銅70を配置した構造である。ヨウ素による被毒が強い場合には、ステンレス鋼71に代えてチタンを用いることができる。
図13は、ステンレス鋼からなる円柱の内側面に銅板とチタン板とを積層して配置した第2キャップ21の他の例を示している。図13に示す第2キャップ21は、外側にステンレス鋼71、内側にチタン72を配置し、さらに、外側と内側との間に、銅70を配置している。検知空間102でのヨウ素侵入による腐食を防御するには、好ましい構造である。ヨウ素による被毒が強い場合には、ステンレス鋼に代えてチタンを用いることができる。
本実施例3による水素センサを図14、図15および図16を用いて説明する。図14は、本実施例3による水素センサボードの上面を示す平面図である。図15は、本実施例3による湿度センサ兼ガス温度センサボードの上面を示す平面図である。図16は、本実施例3による結露防止ヒータ板の上面を示す平面図である。
前述の実施例1では、水素センサボード1、湿度センサ兼ガス温度センサボード2および結露防止ヒータ板3を、配置規格のある複数のピンに対応する実装を行ったが、円周上に配置された複数のピンに対応する実装を行うこともできる。
実装される台座の筺体径は大きくなるが、ハーメチックシール法により17本〜27本の複数のピンを円周上に並べることができる。この場合、複数のピンは全て円周上に配置できるので、特に、水素センサボードにおいて、水素センサチップ内の電極パッドのレイアウト並びに水素センサボードの上面に形成されるボンディングパッドおよび配線のレイアウトの自由度が大きくなるメリットがある。
図14、図15および図16に、24本のピンのレイアウトの一例を示す。24本のピンのなかで、1本のピンはセンサ筺体と同電位にするために用いる。水素センサボード81、湿度センサ兼ガス温度センサボード82および結露防止ヒータ板83の組み立て配置は、前述の実施例1の組み立て配置と同様である。図14、図15および図16の符号91は、センサ筐体の円周を示す。
図14に示すように、水素センサボード81には、複数のピン穴50が形成され、複数のピン穴50のそれぞれに形成された貫通電極43とピン77Aとが電気的に接続されている。さらに、湿度センサ兼ガス温度センサボード82に接続されるピン77Bおよび結露防止ヒータ板83に接続されるピン77Cが接触しないように、ピン77B,77Cを通す部分も設けられている。
図15に示すように、湿度センサ兼ガス温度センサボード82には、複数(4個)のピン穴50のそれぞれに形成された貫通電極43とピン77Bとが電気的に接続されている。湿度センサ兼ガス温度センサ82は4端子素子なので、電流端子と電圧端子とを対構造とし、対称な配線配置を実現することができる。
図16に示すように、結露防止ヒータ板83には、複数(4個)のピン穴50のそれぞれに形成された貫通電極43とピン77Cとが電気的に接続されている。結露防止ヒータは4端子素子なので、電流端子と電圧端子とを対構造とし、対称な配線配置を実現することができる。
結露防止ヒータ板83を円形とすることができるので、ヒータの熱効率はさらに上がる。互いに隣り合うピン77A,77B,77Cの互いの円周距離を5mm程度に設計することにより、ピン77A,77B,77Cが配置される円の直径は38mm程度となるので、センサ筺体の円周91の直径を48mm程度とすることができる。
複数のピン77A,77B,77Cを円周上に配置することにより、水素センサボード81内の水素センサチップの各電極をピン77Aまで繋ぐ配線の設計に余裕を有するメリットがある。円周上のピン配置のメリットは、水素センサボード81、湿度センサ兼ガス温度センサボード82および結露防止ヒータ板83の組み立て順序を変えられる点と、特に、水素センサボード81の上面における配線設計が楽になる点である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 水素センサボード
2 湿度センサ兼ガス温度センサボード
3 結露防止ヒータ板
4 水素センサチップ
5,5a ガス導入口
6 水素拡散経路
7 ピン(接続端子)
8 スペーサ
10,10A、10B、10C 防水膜
11 銀板
12 防水膜押え
13 筐体補強部
20 センサケース
21 第2キャップ
22 ポーラス板
23 継ぎソケット
24 ボディーパイプ
25 ハーメチックコネクタ
26 継ぎ線
27 第1キャップ
28 ハーメチックシール
29 コネクタピン
30,31 熱流
32 実効体積
40 センサチップ貼り付け部
41 センサ貼り付け部
42 貫通空間
43 貫通電極
44 ボンディングパッド
45 バー状ボンディングパッド
47 配線
50 ピン穴
51,52 ピン逃げ穴
53 ピン配置位置
54 結露防止ヒータ配線
70 銅
71 ステンレス鋼またはチタン
72 チタン
77A,77B,77C ピン
81 水素センサボード
82 湿度センサ兼ガス温度センサボード
83 結露防止ヒータ板
91 円周
100 センサ部
101 ガス導入部
102 検知空間
103 継ぎ渡ボディー部
104 接続
105 第1耐放射線ケーブル
106 ペネ
107 中継器
108 第2耐放射線ケーブル
109 制御・計測部
110 本質安全防爆回路
111 制御回路
112 演算装置およびモニタ
113 バッテリー
114 傘(庇)
200 格納容器
201 格納容器内
202 圧力容器
203 格納容器外
204 サプッションチャンバ
210 免震重要棟

Claims (13)

  1. 第1接続部と、
    ガス導入部と、
    前記第1接続部と前記ガス導入部との間に設けられた検知空間と、
    を有し、
    前記検知空間に、ガスセンサを備えた第1基板、湿度センサを備えた第2基板およびヒータを備えた第3基板が、前記第1接続部から前記ガス導入部に向かって、互いに離間して設置され、
    前記第1接続部から前記検知空間に突出して、前記第1基板、前記第2基板および前記第3基板にそれぞれ達する複数の第1接続端子、複数の第2接続端子および複数の第3接続端子を備える、ガスセンサ。
  2. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記湿度センサは、温度センサとしても機能する、ガスセンサ。
  3. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1基板に備える前記ガスセンサは、前記複数の第1接続端子と電気的に接続し、
    前記第2基板に備える前記湿度センサは、前記複数の第2接続端子と電気的に接続し、
    前記第3基板に備える前記ヒータは、前記複数の第3接続端子と電気的に接続する、ガスセンサ。
  4. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1基板と前記第2基板との距離および前記第2基板と前記第3基板との距離は、1mm以上、かつ、4mm以下である、ガスセンサ。
  5. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記ガス導入部と前記検知空間との間に位置し、複数の第1ガス導入口を備える第1上面と、前記第1上面と一体に形成される第1側面と、から構成されるセンサケースによって、前記検知空間は囲まれ、
    前記センサケースの前記第1上面と前記第3基板との距離が、1mm以上、かつ、4mm以下である、ガスセンサ。
  6. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記ガス導入部と前記検知空間との間に位置し、複数の第1ガス導入口を備える第1上面と、前記第1上面と一体に形成される第1側面と、から構成されるセンサケースによって、前記検知空間は囲まれ、
    前記第1上面と前記ガス導入部を挟んで対向し、複数の第2ガス導入口を備える第2上面と、前記第2上面と一体に形成される第2側面と、から構成されるキャップによって、前記ガス導入部および前記センサケースは囲まれる、ガスセンサ。
  7. 請求項6記載のガスセンサにおいて、
    前記ガス導入部は、
    前記センサケースの前記第1上面側に配置された防水膜と、
    前記キャップの前記第2上面側に配置され、複数の細孔が形成された銀板と、
    を有する、ガスセンサ。
  8. 請求項7記載のガスセンサにおいて、
    前記複数の細孔の開口径は、2μm以上、かつ、300μm以下である、ガスセンサ。
  9. 請求項6記載のガスセンサにおいて、
    前記ガス導入部は、
    前記センサケースの前記第1上面側に配置された防水膜と、
    前記キャップの前記第2上面側に配置された、金属焼結体からなるポーラス板と、
    前記防水膜と前記ポーラス板との間に配置され、複数の細孔が形成された銀板と、
    を有する、ガスセンサ。
  10. 請求項9記載のガスセンサにおいて、
    前記ポーラス板と前記キャップの前記第2上面との間に、前記第2上面に接してヨウ素吸着剤が形成されている、ガスセンサ。
  11. 請求項6記載のガスセンサにおいて、
    前記キャップの形状は、円柱である、ガスセンサ。
  12. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    ボディー部と、
    複数の第4接続端子を備える第2接続部と、
    をさらに有し、
    前記ボディー部の一方の端部が、前記第1接続部の前記検知空間と反対側に接続され、前記ボディー部の他方の端部が、前記第2接続部に接続され、
    前記複数の第1接続端子、前記複数の第2接続端子および前記複数の第3接続端子と、前記複数の第4接続端子とが、前記ボディー部の中に設置された複数の継ぎ線により電気的に接続されている、ガスセンサ。
  13. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記検知空間の実効体積が10mL以下である、ガスセンサ。
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