JP2017198740A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】狭額縁化を図りながらも、局所的な電圧保持率の低下が抑制され、かつ信頼性に優れた液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】液晶表示装置100は、第1ガラス基板101及び第2ガラス基板103の周縁部がシール材105を介して貼り合わされており、基板間に液晶層106を備える。液晶表示装置100は、少なくとも一方の基板上において、シール材105よりも内側の領域に形成された液晶配向膜109,111と、液晶配向膜109,111が形成された基板上において、基板の端縁と液晶配向膜109,111の端縁との間に、シール材105と液晶配向膜109,111とが非接触の状態になるように配置されたブロッキング材110とを備える。ブロッキング材110は、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】液晶表示装置100は、第1ガラス基板101及び第2ガラス基板103の周縁部がシール材105を介して貼り合わされており、基板間に液晶層106を備える。液晶表示装置100は、少なくとも一方の基板上において、シール材105よりも内側の領域に形成された液晶配向膜109,111と、液晶配向膜109,111が形成された基板上において、基板の端縁と液晶配向膜109,111の端縁との間に、シール材105と液晶配向膜109,111とが非接触の状態になるように配置されたブロッキング材110とを備える。ブロッキング材110は、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶表示装置及びその製造方法に関する。
液晶表示装置は、一般に、一対の基板の周縁部がシール材で貼り合わされ、それら一対の基板とシール材とによって囲まれた空間に液晶層が挟持されるとともに、液晶層側の基板上に液晶配向膜を有する構成となっている。また、液晶層は一般に水分に弱く、液晶表示装置の内部に水分が浸入した場合には表示ムラ等の表示品位の低下を招くことが懸念される。そのため、シール材部分については封止性能が高い構造とする必要がある。
近年、スマートフォンやタブレットPC等に代表されるタッチパネル式の表示パネルにおいて、タッチパネルの可動面積をより広く、かつパネルの小型化を両立させるために狭額縁化を図ることが試みられている。例えば、特許文献1には、基板上に形成された液晶配向膜の端部と、シール材が形成される領域との間に撥液性膜を形成することによって、配向膜とシール材を接近させて配置できるようにすることが開示されている。
液晶表示装置においてシール材部分の封止性能が劣る場合、外部の水分が液晶表示装置の内部に浸入し、局所的な電圧保持率の低下を招くことが懸念される。また、液晶表示装置の狭額縁化を図るにあたっては、液晶表示装置の信頼性(例えば、熱に対する信頼性)を低下させないようにすることが重要である。特に近年、液晶表示装置の多用途化に伴い、液晶表示装置は、従来にも増して高温等の過酷な環境下で使用されることが想定される。また、高精細の液晶テレビが主体となり、さらに小型の表示端末の普及が進み、液晶表示装置に対する信頼性の要求はさらに高まっている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、狭額縁化を図りながらも、局所的な電圧保持率の低下が抑制され、かつ信頼性に優れた液晶表示装置を提供することを一つの目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
第1の構成は、対向配置された第1基板及び第2基板の周縁部がシール材を介して貼り合わされており、前記第1基板と前記第2基板との間に液晶層を備える液晶表示装置であって、前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一方の基板上において、前記シール材よりも内側の領域に形成された液晶配向膜と、前記液晶配向膜が形成された基板上において、前記基板の端縁と前記液晶配向膜の端縁との間に、前記シール材と前記液晶配向膜とが非接触の状態になるように配置されたブロッキング材と、を備え、前記ブロッキング材が、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されていることを特徴とする。
上記第1の構成では、液晶配向膜とシール材との接触を抑制するためのブロッキング材を、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成する構成とした。こうした構成とすることにより、狭額縁化を図りながらも、液晶表示装置の局所的な電圧保持率の低下が少なく、かつ信頼性(特に熱信頼性)に優れた液晶表示装置を得ることができる。
第2の構成は、前記シリコン系樹脂は、ポリシロキサン及びポリシラザンの少なくとも一種であることを特徴とする。また、第3の構成は、前記フッ素系樹脂は、炭素数1〜12のフルオロアルキル基を側鎖に有する樹脂であることを特徴とする。こうした構成によれば、液晶配向剤に対する撥液性が高く、かつ基板との密着性に優れたブロッキング材を形成することができる。よって、液晶配向膜を形成するための重合体組成物を塗布する際に、重合体組成物の濡れ広がりを効果的に規制できる。また、塗布時に位置ずれが生じた場合にも、ブロッキング材の撥液性によって、液晶配向膜がシール材の領域にまで形成されることをより抑制することができる。
第4の構成は、前記ブロッキング材は、前記第1基板上に形成された第1ブロッキング材と、前記第2基板上に形成された第2ブロッキング材とを備え、前記第1ブロッキング材と前記第2ブロッキング材との間に、前記シール材が前記第1ブロッキング材及び前記第2ブロッキング材に接触した状態で介在していることを特徴とする。こうした構成によれば、第1ブロッキング材、シール材及び第2ブロッキング材からなる積層構造によって第1基板と第2基板とを貼り合わせることができ、基板上においてシール材を形成する領域を狭くすることができ、狭額縁化を一層図ることができる。
第5の構成は、上記第4の構成において、前記第1ブロッキング材と前記シール材との接触面及び前記第2ブロッキング材と前記シール材との接触面に、膜厚が異なる凹凸パターンを有することを特徴とする。この構成によれば、ブロッキング材とシール材との接触面積が増大されることで両者の密着性を向上させることができる。これにより、ブロッキング材とシール材との界面からの水分の浸入をさらに好適に抑制することができる。
第6の構成は、液晶表示装置の製造方法に関し、前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一方の基板上に、該基板の中央部分の表示領域を囲むようにブロッキング材を形成する工程と、前記ブロッキング材の形成後に、前記表示領域に液晶配向膜を形成する工程と、前記液晶配向膜の形成後に、前記表示領域よりも外側に前記シール材を配置して前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、を含み、前記ブロッキング材が、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されていることを特徴とする。
上記第6の構成では、液晶配向膜とシール材との接触を抑制するためのブロッキング材を、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成したことにより、狭額縁化を図りながらも、液晶表示装置の局所的な電圧保持率の低下が少なく、かつ熱信頼性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
第7の構成では、上記第6の構成において、液晶配向剤を用いて形成した塗膜に光配向処理を施すことにより前記液晶配向膜を形成することを特徴とする。この構成によれば、シール材周辺部において配向ムラがより少ない液晶表示装置を得ることができる。
第8の構成では、上記第6の構成において、前記ブロッキング材をフォトリソグラフィー工程によって形成することを特徴とする。フォトグラフィ工程によれば、1μm以下のアライメント精度を確保することができる。したがって、例えばディスペンサ法やスクリーン印刷法等によってブロッキング材を形成する場合に比べて、ブロッキング材の幅を狭く設計することができ、狭額縁化に有利である。
第9の構成では、上記第6の構成において、前記ブロッキング材を形成する工程は、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの基板上に前記ブロッキング材を形成する工程であり、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程は、前記第1基板上に形成された第1ブロッキング材と、前記第2基板上に形成された第2ブロッキング材との間に、前記シール材が前記第1ブロッキング材及び前記第2ブロッキング材に接触した状態で介在された状態になるように前記シール材を介して前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程であることを特徴とする。この構成によれば、第1ブロッキング材、シール材及び第2ブロッキング材からなる積層構造によって第1基板と第2基板とが貼り合わされるため、シール材を形成する領域をより狭くすることができる。また、ブロッキング材を上記材料で形成しているため、シール材との密着性も良好である。したがって、狭額縁化と製品歩留まりとの両立をさらに図ることができる。
第10の構成では、上記第9の構成において、前記ブロッキング材は、酸解離性基を有する重合体と酸発生剤とを含む感放射線性樹脂組成物を用いて形成されており、前記ブロッキング材の形成後に前記ブロッキング材を加熱又は前記ブロッキング材に放射線照射する工程を含むことを特徴とする。
上記第10の構成によれば、加熱又は放射線照射によってブロッキング材中の重合体成分の酸解離性基が脱離され、極性官能基(水酸基又はカルボキシル基等)が生じることによって、シール材の成分が有する官能基との相互作用が生じる。これにより、ブロッキング材とシール材との密着性を更に向上させることができる。
(第1実施形態)
以下に、液晶表示装置及びその製造方法の第1実施形態について、適宜図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
以下に、液晶表示装置及びその製造方法の第1実施形態について、適宜図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
本実施形態の液晶表示装置100は、IPS(In-Plane Switching)モード型であり、図1及び図2に示すように、第1ガラス基板101及び第2ガラス基板103からなる一対のガラス基板を備えている。第1ガラス基板101上には、走査線や信号線等の各種配線や、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電体からなる画素電極、平坦化膜等が設けられており、これらによってTFT基板102が構築されている。第1ガラス基板101上には、複数の画素が例えばマトリクス状に配置されており、それら複数の画素が配置された基板中央部分が、液晶表示装置100の表示画面を構成する表示領域R1となっている。TFT基板102の画素電極上には、液晶の配向を規制する液晶配向膜としての第1配向膜109が表示領域R1の全体に亘って設けられている。なお、一対の基板はガラス基板に限らず、例えば透明プラスチック基板等を用いてもよい。
第2ガラス基板103上には、カラーフィルタや、ITO等の透明導電体からなる共通電極、遮光層、オーバーコート層等が設けられており、これらによって対向基板104が構築されている。対向基板104の共通電極上には、液晶の配向を規制する液晶配向膜としての第2配向膜111が表示領域R1の全体に亘って設けられている。TFT基板102と対向基板104とは対向配置されており、対向配置された両基板の周縁部がシール材105を介して貼り合わされている。対向基板104上には、両基板間のセルギャップを維持するためのスペーサ113(例えば、柱状のフォトスペーサ)が複数設けられている。TFT基板102と対向基板104との間には、第1配向膜109及び第2配向膜111に接するようにして液晶層106が設けられている。
シール材105は、TFT基板102及び対向基板104上に、各基板に接着した状態で、表示領域R1を取り囲むようにして各基板の周辺に沿って配置されている。シール材105の材料としては、液晶表示装置用のシール材として公知の材料(例えば、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂)が用いられている。そして、TFT基板102と対向基板104とシール材105とによって囲まれた空間に液晶が充填され、液晶層106が形成されている。TFT基板102の一端部には端子領域107が設けられており、端子領域107に、液晶を駆動するためのドライバIC108等が接続される。
TFT基板102及び対向基板104の液晶層106側のそれぞれの表面には、液晶配向膜109,111とシール材105との接触を抑制する部材として、疎水性樹脂からなるブロッキング材110が配置されている。ブロッキング材110は、図2及び図3に示すように、TFT基板102の端縁102aと第1配向膜109の端縁109aとの間、及び対向基板104の端縁104aと第2配向膜111の端縁111aとの間に、シール材105と液晶配向膜109,111とが非接触の状態になるようにそれぞれ配置されている。本実施形態では、TFT基板102に設けられた第1ブロッキング材110aは、シール材105と第1配向膜109の端縁109aとの間に、表示領域R1を取り囲むように配置されている。また、対向基板104に設けられた第2ブロッキング材110bは、シール材105と第2配向膜111の端縁111bとの間に、表示領域R1を取り囲むように配置されている(図1及び図2参照)。特に本実施形態では、ブロッキング材110が、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている。
なお、本実施形態では、図2及び図3に示すように、第1ブロッキング材110aと第2ブロッキング材110bとが、高さ方向において非接触の状態になっているが、第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bを高さ方向に拡張することによって、第1ブロッキング材110aの上端面と第2ブロッキング材110bの上端面とが接触している状態にしていてもよい。液晶表示装置100において、TFT基板102及び対向基板104のそれぞれの外側には偏光板114が配置されている。
次に、本実施形態の液晶表示装置100の製造方法について説明する。本製造方法は、以下の工程A〜工程Cを含む。
工程A;TFT基板102及び対向基板104の各基板上に、基板中央部分の表示領域R1を囲むようにブロッキング材110を配置する工程。
工程B;ブロッキング材110の配置後において、TFT基板102及び対向基板104の各基板上における表示領域R1に液晶配向膜109,111を形成する工程。
工程C;液晶配向膜109,111の形成後に、表示領域R1よりも外側に配置されたシール材105を介してTFT基板102と対向基板104とを貼り合わせる工程。
工程A;TFT基板102及び対向基板104の各基板上に、基板中央部分の表示領域R1を囲むようにブロッキング材110を配置する工程。
工程B;ブロッキング材110の配置後において、TFT基板102及び対向基板104の各基板上における表示領域R1に液晶配向膜109,111を形成する工程。
工程C;液晶配向膜109,111の形成後に、表示領域R1よりも外側に配置されたシール材105を介してTFT基板102と対向基板104とを貼り合わせる工程。
なお、ブロッキング材110及び液晶配向膜109,111については、TFT基板102と対向基板104とで同じであるため、以下では、工程A及び工程BではTFT基板102について説明し、対向基板104についての説明は省略する。
工程Aでは、TFT基板102の電極形成面上に、基板中央部分の表示領域R1を囲むように第1ブロッキング材110aを形成する。本実施形態では、第1配向膜109を形成する領域、つまり表示領域R1と、シール材105を配置する領域R3との間の領域R2に第1ブロッキング材110aを形成する。ブロッキング材110の形成方法としては、例えばフォトリソグラフィー法、ディスペンサ法、スクリーン印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフィー法によるものとすることにより、1μm以下のアライメント精度を確保することが可能であり、狭額縁化の観点からより好ましい。第1ブロッキング材110aの高さ及び幅は、基板の大きさに応じて適宜設定される。
フォトリソグラフィー法によって第1ブロッキング材110aを形成する工程については既知の方法を用いることができるため、ここでは詳細な説明は省略するが、通常、膜形成工程、放射線照射工程及び現像工程を含む方法によって行う。まず、膜形成工程では、酸解離性基を有する重合体[A]と酸発生剤とを含む感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布して塗膜を形成する。感放射線性樹脂組成物が溶媒を含む場合には、塗布面をプレベークすることによって溶媒を除去することが好ましい。続く放射線照射工程では、塗膜の少なくとも一部に放射線を照射し露光する。露光する際には、ブロッキング材110の形状に応じた所定のパターンを有するフォトマスクを介して行う。次いで、放射線が照射された塗膜を現像する(現像工程)。これにより、不要な部分(ポジ型であれば放射線の照射部分)が除去されて所定のパターンを有するブロッキング材110が形成される。現像液としては、アルカリ性の水溶液が好ましい。現像後には、塗膜を加熱する加熱工程を含んでいてもよい。加熱により、現像液を十分に除去できるとともに、必要に応じて重合体[A]の硬化反応が促進される。
続く工程Bでは、TFT基板102上の表示領域R1に、液晶配向剤を例えばオフセット印刷法、インクジェット印刷法等により塗布して塗膜を形成する。また、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止等の目的で好ましくは予備加熱(プレベーク)を実施するとともに、塗膜中の溶剤を完全に除去する目的で好ましくは焼成(ポストベーク)を実施する。このときのプレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、プレベーク時間は、好ましくは0.25〜10分である。また、ポストベーク温度は、好ましくは80〜300℃であり、ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分である。
液晶配向剤としては、例えばポリアミック酸やポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリアミド、ポリオルガノシロキサン、ポリ(メタ)アクリレート等の1種又は2種以上の重合体成分が有機溶媒に分散又は溶解してなる液晶配向剤を用いる。本実施形態では、液晶配向剤として、光配向性基を有する重合体を含む光配向剤を用い、光配向剤を用いて形成した塗膜に、偏光又は非偏光の放射線を照射する光配向処理を施すことにより第1配向膜109を形成する。光配向性基は、光照射による光異性化反応、光二量化反応又は光分解反応によって膜に異方性を付与する官能基であり、例えばアゾベンゼン含有基、桂皮酸構造含有基、シクロブタン構造、フェニルベンゾエート構造等が挙げられる。光配向処理に際し、塗膜に照射する放射線は、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。好ましくは、200〜400nmの波長の光を含む紫外線である。放射線の照射量は、好ましくは400〜50,000J/m2であり、より好ましくは1,000〜20,000J/m2である。
なお、第1配向膜109を形成する方法は光配向法に限らず、塗膜を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を用いてもよい。
続く工程Cでは、TFT基板102と対向基板104とを貼り合わせるためのシール材105が、TFT基板102及び対向基板104の少なくとも一方の周縁に沿って塗布される。このとき、基板上にはブロッキング材110が設けられているため、シール材105を配置する領域R3には液晶配向膜109,111が形成されていない。これにより、シール材105が液晶配向膜109,111上に重なって形成されることが抑制される。その後、シール材105を塗布した一方の基板上に、例えばODF(One Drop Filling)法、インクジェット法等により液晶を滴下又は塗布し、液晶配向膜109,111が対向するように他方の基板を貼り合わせる。ただし、液晶表示装置100を構築する方法としては、上記に限らず、例えばセルギャップを介して対向配置された一対の基板の周縁部をシール材105を介して貼り合わせ、基板表面及びシール材105によって囲まれたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止する方法を採用してもよい。その後、TFT基板102及び対向基板104の外側に偏光板114を貼り合わせ、液晶表示装置100が得られる。
なお、本実施形態の工程Aでは、TFT基板102及び対向基板104のそれぞれの基板上にブロッキング材110を配置したが、TFT基板102及び対向基板104のうちの一方のみに液晶配向膜を設ける場合には、液晶配向膜を形成する基板のみにブロッキング材110を形成してもよい。
次に、ブロッキング材110を構成する材料について詳しく説明する。ブロッキング材110は、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている。
シリコン系樹脂は、ケイ素原子を基本骨格に有する樹脂であれば特に限定されないが、ポリシロキサン及びポリシラザンの少なくとも一種であることが好ましい。なお、ポリシロキサンとは、繰り返し単位中にSi−O結合を含む重合体をいい、例えば「−(Si(R)2−O)n−」(Rは水酸基、ハロゲン原子又は1価の有機基であり、nは2以上の整数である。)で表される重合体をいう。ポリシラザンとは、繰り返し単位中にSi−N結合を含む重合体をいう。合成の容易さの観点からすると、シリコン系樹脂としては、中でもポリシロキサンを好ましく使用することができる。
シリコン系樹脂は、基板との密着性を向上させる観点から、オキセタニル基及びオキシラニル基の少なくとも一方を側鎖に有することが好ましい。オキセタニル基及びオキシラニル基の少なくとも一方を側鎖に有するシリコン系樹脂は、例えば、オキセタニル基又はオキシラニル基を有する単量体を用いた重合により得ることができる。シリコン系樹脂における、オキセタニル基又はオキシラニル基を有する単量体に由来する構造単位の含有割合は、密着性の改善効果を十分に得る点で、全構成単位に対して10モル%以上とすることが好ましく、30モル%以上とすることがより好ましい。
炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂(以下「側鎖型フッ素系樹脂」ともいう。)の主骨格は特に限定されないが、エチレン性不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位を含む重合体が好ましく用いられる。エチレン性不飽和結合を有する単量体としては、例えば(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、マレイミド化合物等が挙げられる。側鎖型フッ素系樹脂は、中でも(メタ)アクリル系重合体が好ましい。なお、本明細書において(メタ)アクリル系重合体は、単量体として(メタ)アクリル化合物のみを用いた重合体、及び(メタ)アクリル化合物とその他の単量体とを用いた共重合体を含む意味である。後者において、(メタ)アクリル化合物に由来する構造単位の含有割合は、側鎖型フッ素系樹脂の全構造単位に対して、30モル%以上が好ましく、40モル%以上がより好ましく、60モル%以上がさらに好ましい。
側鎖型フッ素系樹脂が有する炭素数1〜40のフッ素含有基としては、例えば炭素数1〜40の炭化水素基における1個以上の水素原子をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。なお、本明細書において「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含む概念である。これらの中でも、側鎖型フッ素系樹脂が有するフッ素含有基は、炭素数1〜40の鎖状炭化水素基における1個以上の水素原子をフッ素原子で置換した基であることが好ましく、炭素数1〜12のフルオロアルキル基であることがより好ましい。フッ素含有基におけるフッ素原子の数は、フッ素含有基の炭素数に応じて適宜設定されるが、好ましくは1〜20個、より好ましくは3〜15個である。
ブロッキング材110は、例えば、シリコン系樹脂又は側鎖型フッ素系樹脂が適当な有機溶媒に分散又は溶解されてなる重合体組成物を基板上に塗布することによって形成される。基板上に塗布された重合体組成物に対し、有機溶媒を除去することを目的として、必要に応じて加熱等の処理を施してもよい。フォトリソグラフィー法によってブロッキング材110を形成する場合、酸解離性基を有する重合体[A]は、シリコン系樹脂であってもよいし、側鎖型フッ素系樹脂であってもよいし、あるいはシリコン系樹脂及び側鎖型フッ素系樹脂以外のその他の重合体であってもよい。好ましくは、シリコン系樹脂又は側鎖型フッ素系樹脂である。
酸解離性基としては、水酸基、カルボキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基を用いる。こうした基を用いることにより、アルカリ現像液による現像が可能となる。これらの具体例としては、例えば下記式(1)〜(3)のそれぞれで表される基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニルメチル基等が挙げられる。
(式(1)中、R1は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基であり、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はR2とR3とが結合してそれぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成している。式(2)及び式(3)中、R4及びR5は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Rfは、1価の炭化水素基が有する水素原子の少なくとも1個がフッ素原子で置換された基である。)
酸解離性基としては、水酸基、カルボキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基を用いる。こうした基を用いることにより、アルカリ現像液による現像が可能となる。これらの具体例としては、例えば下記式(1)〜(3)のそれぞれで表される基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニルメチル基等が挙げられる。
ここで、液晶配向膜109,111の形成過程では、基板上に塗布した液晶配向剤が外周方向に濡れ広がることで、シール材105を形成する領域R3まで液晶配向膜109,111が形成されることがある。また、インクジェット印刷法やオフセット印刷法を用いて液晶配向剤を各基板上に塗布する場合、ハイスループット化を実現できる反面、塗布時に位置ずれが生じ、液晶配向膜109,111がシール材105の領域R3まで侵入することも考えられる。
また、液晶配向膜109,111がシール材105の領域R3まで形成されると、液晶配向膜上にシール材105が重なって配置されることで、シール材105の基板に対する密着性が不十分となることが懸念される。また、シール材105の密着性が不十分である結果、シール材105と液晶配向膜109,111との間の界面からの水分の浸入が許容され、表示ムラや局所的な電圧保持率(VHR:VoltageHolding Ratio)の低下の原因となるおそれがある。液晶配向膜109,111がシール材105の領域R3まで形成されることを抑制するために、液晶配向膜109,111の形成領域とシール材105の領域R3との間に十分な間隔を設けて液晶配向剤を塗布することも考えられるが、この場合、液晶表示装置100の表示領域R1が狭くなり、狭額縁化を図ることができないといった問題が生じる。
この点、上記構成の液晶表示装置100には、各基板の端縁102a,104aと、液晶配向膜109,111の端縁109a,111aとの間に、シール材105と液晶配向膜109,111とが非接触の状態になるようにブロッキング材110が形成されていることから、液晶配向剤の塗布時において、液晶配向剤の外周方向への濡れ広がりや印刷の位置ずれが生じた場合にも、液晶配向膜109,111が、シール材105が配置される領域R3にまで形成されることを抑制することができる。特に本実施形態では、ブロッキング材110を、シリコン系樹脂又は側鎖型フッ素系樹脂を用いて形成したことにより、局所的な電圧保持率の低下を抑制できるとともに、熱信頼性が高い液晶表示装置100を得ることができる。よって、狭額縁化を図りつつ、製造歩留まりが良好な液晶表示装置100が得られる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶表示装置100について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1実施形態では、シール材105がTFT基板102及び対向基板104のそれぞれの表面に接着している構成とした。これに対し、第2実施形態の液晶表示装置100は、シール材105がTFT基板102及び対向基板104に接着しておらず、図4に示すように、液晶表示装置100の厚み方向において、第1ブロッキング材110aと第2ブロッキング材110bとの間にシール材105が配置された構成となっている。
次に、第2実施形態の液晶表示装置100について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1実施形態では、シール材105がTFT基板102及び対向基板104のそれぞれの表面に接着している構成とした。これに対し、第2実施形態の液晶表示装置100は、シール材105がTFT基板102及び対向基板104に接着しておらず、図4に示すように、液晶表示装置100の厚み方向において、第1ブロッキング材110aと第2ブロッキング材110bとの間にシール材105が配置された構成となっている。
ブロッキング材110については、第1実施形態と同様に、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂によって形成されている。そのため、ブロッキング材110とシール材105との密着性、及びブロッキング材110と基板(TFT基板102、対向基板104)との密着性が高く、装置内部への水分の浸入が好適に抑制される。また、平面視においてブロッキング材110と重なる領域にシール材105が配置されていることから、表示領域R1をより広く確保できる。これにより、製品歩留まりの向上を図りつつ、更なる狭額縁化を図ることが可能である。
特に本実施形態では、図4に示すように、第1ブロッキング材110aの対向基板104との対向面110c及び第2ブロッキング材110bのTFT基板102との対向面110dのそれぞれに、膜厚が異なる凹凸パターンを有している。この凹凸形状によって、シール材105とブロッキング材110との接触面積が増加し、両者の密着性をさらに高くすることが可能となる。そのため、平面視においてシール材105をブロッキング材110に重なるように形成した場合において、水分の浸入をより効果的に抑制することができる。
なお、対向面上の凹凸パターンの形状及び凹部と凸部の個数は、シール材105とブロッキング材110との接触面積を増加させることができればよく、特に限定されない。凹凸パターンとしては、例えば、柱形状、円錐形状、半球形状、ピラミッド形状等といった様々な形状の周期的な構造を採用することができる。
凹凸パターンを有するブロッキング材110は、例えばハーフトーンマスク等の多階調マスクによるフォトリソグラフィー法を用いて形成される。具体的には、酸解離性基を有する重合体[A]と酸発生剤とを含む感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布して塗膜を形成し、多階調マスクを介して塗膜に放射線照射することにより形成する。重合体[A]についての説明は、上記第1実施形態の説明が適用される。重合体[A]は、中でも、酸解離性基を有する側鎖型フッ素系樹脂であることが好ましく、酸解離性基がフッ素原子を有していることがより好ましい。こうした重合体としては、例えば上記式(2)又は式(3)で表される基を含む構造単位を有する重合体等が挙げられる。
なお、上記感放射線性樹脂組成物を用いて形成した塗膜に放射線照射した場合、放射線照射部分の酸解離性基が脱離し、その後の現像処理によって放射線照射部分に凹部が形成される。このとき、放射線照射による酸解離性基の脱離によって、放射線照射部分には水酸基又はカルボキシル基が生じる。このようなブロッキング材110の上にシール材105を形成した場合、凹凸パターンによってブロッキング材110とシール材105との接触面積が増大することに加え、ブロッキング材110の放射線照射部分に生じた水酸基又はカルボキシル基と、シール材105の成分が有する官能基(例えばエポキシ基、カルボキシル基等)との間で相互作用が生じ、これによりブロッキング材110とシール材105との密着性をより高くすることが可能になる。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法は、ブロッキング材110の形成後に、ブロッキング材110を加熱又はブロッキング材110に放射線照射する工程を含んでいてもよい。このときの加熱又は放射線照射の処理によってブロッキング材110中の重合体[A]の酸解離性基が脱離し、この脱離によって生じた水酸基又はカルボキシル基と、シール材105の成分が有する官能基との間の相互作用によってブロッキング材110とシール材105との密着性の向上を図ることが可能となる。当該工程において、加熱の際の温度は、70〜300℃の範囲とすることが好ましく、80〜250℃の範囲とすることがより好ましい。放射線照射は、波長が190〜450nmの範囲にある放射線によることが好ましく、365nmの紫外線を含む放射線によることがより好ましい。露光量は、500〜6,000J/m2の範囲とすることが好ましく、1,000〜2,000J/m2の範囲とすることがより好ましい。
また、酸解離性基がフッ素原子を有している場合には、液晶配向剤の塗布時には十分に高い撥液性を示し、その後の加熱又は放射線照射によって酸解離性基が脱離することで、水酸基又はカルボキシル基が生じるとともにフッ素原子が脱離する。これにより、ブロッキング材110の撥液性が低下し、ブロッキング材110とシール材105との密着性をさらに向上させることが可能となる。なお、ブロッキング材110を加熱又は放射線照射する処理は、ブロッキング材110を基板上に形成した後であればよく、シール材105の配置前及びシール材105の配置後のいずれで行ってもよい。好ましくは前者である。また、ブロッキング材110を加熱する処理を、液晶配向膜109,111の膜形成のための加熱(ポストベーク)と同時に行ってもよく、ブロッキング材110に放射線照射する処理を、液晶配向膜109,111を得るための光配向処理と同時に行ってもよい。この場合、工程数を減らすことができ好適である。
第1ブロッキング材110aと第2ブロッキング材110bとの間に、これらの接触した状態でシール材105が介在する構成については上記に限定されない。例えば、図5に示すように、シール材105の一部がTFT基板102及び対向基板104に接着しており、残りの少なくとも一部が、第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの基板との対向面110c,110dに接触している構成としてもよい。また、図6に示すように、第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの基板との対向面110c,110dに凹凸パターンを設けず、平坦面でシール材105と接触している構成としてもよい。これらの場合、重合体[A]は、酸解離性基を有する側鎖型フッ素系樹脂であることが好ましく、酸解離性基がフッ素原子を有していることがより好ましい。また、ブロッキング材110の形成後にブロッキング材110を加熱又は放射線照射する工程を行うことで、ブロッキング材110とシール材105との密着性をさらに高めることが可能となり好ましい。
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態では、横電界方式のIPSモードの液晶表示装置について説明したが、これに限らず、例えば、FFS(Fringe Field Switching)モードの液晶表示装置や、縦電界方式のTN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード、PSA(Polymer Sustained Alignment)モード等の各種モードの液晶表示装置に適用することができる。また、液晶表示装置100は種々の用途に有効に適用することができ、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイなどの各種表示装置として用いることができる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。実施例中における各種測定は下記のとおりに行った。
[重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)] ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により求めた。GPC法による測定は、下記条件において、テトラヒドロフランを溶媒として使用し、オルガノポリシロキサン1gを100ccのテトラヒドロフランに溶解して試料とした。また、標準ポリスチレンは、米国プレッシャーケミカル社製の標準ポリスチレンを使用した。
装置;米国ウオーターズ社製、恒温高速ゲル浸透クロマトグラム(モデル150−CALC/GPC)
カラム;昭和電工(株)製、SHODEX A−80M、長さ50cm
測定温度;40℃
流速;1cc/分
[重合体溶液の溶液粘度(mPa・s)] 所定の溶媒を用い、重合体濃度10質量%に調製した溶液についてE型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
[重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)] ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により求めた。GPC法による測定は、下記条件において、テトラヒドロフランを溶媒として使用し、オルガノポリシロキサン1gを100ccのテトラヒドロフランに溶解して試料とした。また、標準ポリスチレンは、米国プレッシャーケミカル社製の標準ポリスチレンを使用した。
装置;米国ウオーターズ社製、恒温高速ゲル浸透クロマトグラム(モデル150−CALC/GPC)
カラム;昭和電工(株)製、SHODEX A−80M、長さ50cm
測定温度;40℃
流速;1cc/分
[重合体溶液の溶液粘度(mPa・s)] 所定の溶媒を用い、重合体濃度10質量%に調製した溶液についてE型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
<重合体の合成>
[合成例1]
還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。ここに脱イオン水100gを滴下漏斗から30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃において6時間反応を行った。反応終了後、有機層を取り出し、これを0.2質量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンを粘調な透明液体として得た。
次いで、この透明液体をメタノールに投入して生成した沈殿物を回収し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサン(PSi−1)を白色粉末として6.3g得た。このポリオルガノシロキサン(PSi−1)についてGPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は3,500であった。
[合成例1]
還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。ここに脱イオン水100gを滴下漏斗から30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃において6時間反応を行った。反応終了後、有機層を取り出し、これを0.2質量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンを粘調な透明液体として得た。
次いで、この透明液体をメタノールに投入して生成した沈殿物を回収し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサン(PSi−1)を白色粉末として6.3g得た。このポリオルガノシロキサン(PSi−1)についてGPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は3,500であった。
[合成例2]
還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸25部、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−ビニルオキシ−オクタン53部、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム1.1部、及びテトラヒドロフラン200部を仕込み、60℃に加熱して9時間反応させた。冷却後、反応液にピリジン0.5部を加えクエンチした。得られた反応液を水洗、分液し、ロータリーエバポレーターで溶剤を除去し、減圧蒸留により未反応成分を除去することによりアセタール化生成物(M−1)を得た。
続いて、還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)8部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン2部及びジエチレングリコールジメチルエーテル200部を仕込んだ。次いで、上記で得られたアセタール化生成物(M−1)75部、メタクリル酸ベンジル25部を仕込み、窒素置換した後、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合することにより、共重合体である重合体(P−1)を含む溶液を得た。この溶液の固形分濃度は34.5%であった。重合体(P−1)のポリスチレン換算の重量平均分子量は24,100であった。
還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸25部、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−ビニルオキシ−オクタン53部、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム1.1部、及びテトラヒドロフラン200部を仕込み、60℃に加熱して9時間反応させた。冷却後、反応液にピリジン0.5部を加えクエンチした。得られた反応液を水洗、分液し、ロータリーエバポレーターで溶剤を除去し、減圧蒸留により未反応成分を除去することによりアセタール化生成物(M−1)を得た。
続いて、還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)8部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン2部及びジエチレングリコールジメチルエーテル200部を仕込んだ。次いで、上記で得られたアセタール化生成物(M−1)75部、メタクリル酸ベンジル25部を仕込み、窒素置換した後、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合することにより、共重合体である重合体(P−1)を含む溶液を得た。この溶液の固形分濃度は34.5%であった。重合体(P−1)のポリスチレン換算の重量平均分子量は24,100であった。
[合成例3]
撹拌子を入れた100mLの四つ口フラスコに、下記式(da−1)で表される化合物を2.73g投入した後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)59.2gを加えて攪拌して溶解させた。次いで、トリエチルアミンを2.23g、及びp−フェニレンジアミンを1.1g加えて攪拌して溶解させた。この溶液を攪拌しながら、下記式(ad−1)で表される化合物を8.43g添加し、更にNMPを10.59g加え、40℃で3時間攪拌することにより、溶液粘度18.2mPa・sである溶液を得た。得られた溶液をメタノール512gに投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄した後に100℃で減圧乾燥し、ポリアミック酸エステル(PE−1)の粉末を得た。このポリアミック酸エステル(PE−1)のポリスチレン換算の分子量は、Mn=11,200、Mw=28,500であった。得られたポリアミック酸エステル粉末1.6gを攪拌子の入った100mLの三角フラスコに取り、NMP11.8gを加えて室温で18時間攪拌して溶解させることで、ポリアミック酸エステル(PE−1)を含む溶液を得た。
撹拌子を入れた100mLの四つ口フラスコに、下記式(da−1)で表される化合物を2.73g投入した後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)59.2gを加えて攪拌して溶解させた。次いで、トリエチルアミンを2.23g、及びp−フェニレンジアミンを1.1g加えて攪拌して溶解させた。この溶液を攪拌しながら、下記式(ad−1)で表される化合物を8.43g添加し、更にNMPを10.59g加え、40℃で3時間攪拌することにより、溶液粘度18.2mPa・sである溶液を得た。得られた溶液をメタノール512gに投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄した後に100℃で減圧乾燥し、ポリアミック酸エステル(PE−1)の粉末を得た。このポリアミック酸エステル(PE−1)のポリスチレン換算の分子量は、Mn=11,200、Mw=28,500であった。得られたポリアミック酸エステル粉末1.6gを攪拌子の入った100mLの三角フラスコに取り、NMP11.8gを加えて室温で18時間攪拌して溶解させることで、ポリアミック酸エステル(PE−1)を含む溶液を得た。
[合成例4]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g、及びジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルアミン19.92gをNMP420gに溶解し40℃で4時間反応させることにより、溶液粘度180m Pa・sであるポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液を得た。
[合成例5]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物18.22g、及びジアミンとしてビス[2−(4−アミノフェニル)エチル]ヘキサン二酸31.28gをNMP200gに溶解し、40℃で6時間反応させることにより、溶液粘度125mPa・sであるポリアミック酸(PA−2)を含有する溶液を得た。
[合成例6]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g、並びにジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタン5.95g及びN4,N4’−ビス−(4−アミノフェニル)−N4,N4’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン27.62gをNMP370gに溶解し、40℃で3時間反応させることにより、溶液粘度165mPa・sであるポリアミック酸(PA−3)を含有する溶液を得た。
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g、及びジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルアミン19.92gをNMP420gに溶解し40℃で4時間反応させることにより、溶液粘度180m Pa・sであるポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液を得た。
[合成例5]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物18.22g、及びジアミンとしてビス[2−(4−アミノフェニル)エチル]ヘキサン二酸31.28gをNMP200gに溶解し、40℃で6時間反応させることにより、溶液粘度125mPa・sであるポリアミック酸(PA−2)を含有する溶液を得た。
[合成例6]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g、並びにジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタン5.95g及びN4,N4’−ビス−(4−アミノフェニル)−N4,N4’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン27.62gをNMP370gに溶解し、40℃で3時間反応させることにより、溶液粘度165mPa・sであるポリアミック酸(PA−3)を含有する溶液を得た。
<液晶表示装置>
[実施例1]
実施例1では、図1〜図3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)について、シリコン系樹脂を用いてブロッキング材110を製造し、性能評価を行った。
(ブロッキング材の調製)
合成例1で得られたポリオルガノシロキサン(PSi−1)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)及び酢酸ブチル(BTLAC)からなる混合溶媒(PGMEA:NMP:BTLAC=30:30:40(質量比))に溶解し、固形分濃度が28.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することによりブロッキング材(B−1)を調製した。
[実施例1]
実施例1では、図1〜図3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)について、シリコン系樹脂を用いてブロッキング材110を製造し、性能評価を行った。
(ブロッキング材の調製)
合成例1で得られたポリオルガノシロキサン(PSi−1)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)及び酢酸ブチル(BTLAC)からなる混合溶媒(PGMEA:NMP:BTLAC=30:30:40(質量比))に溶解し、固形分濃度が28.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することによりブロッキング材(B−1)を調製した。
(液晶配向剤の調製)
合成例3で得られたポリアミック酸エステル(PE−1)を含む溶液と、合成例4で得られたポリアミック酸(PA−1)を含む溶液を、ポリアミック酸エステル(PE−1):ポリアミック酸(PA−1)=50:50(質量比)となるように、NMP/BCS混合溶液(質量比=50:50)に溶解し、固形分濃度3.5質量%の溶液を作製した。それぞれの溶液を十分に攪拌後、孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(AL−1)を調製した。
合成例3で得られたポリアミック酸エステル(PE−1)を含む溶液と、合成例4で得られたポリアミック酸(PA−1)を含む溶液を、ポリアミック酸エステル(PE−1):ポリアミック酸(PA−1)=50:50(質量比)となるように、NMP/BCS混合溶液(質量比=50:50)に溶解し、固形分濃度3.5質量%の溶液を作製した。それぞれの溶液を十分に攪拌後、孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(AL−1)を調製した。
(液晶表示装置の製造及び評価)
上記で調製したブロッキング材及び液晶配向剤(AL−1)を用いて、図1〜図3に示した液晶表示装置100を製造し、以下の(1)及び(2)の評価に供した。なお、本実施例では、第1配向膜109が形成される領域とシール材105が配置される領域との間に、第1ブロッキング材110aをスクリーン印刷法によって形成し、第2配向膜111が形成される領域と、シール材105が配置される領域との間に第2ブロッキング材110bをスクリーン印刷法によって形成した。液晶配向膜109,111は、基板上にブロッキング材110を形成した後、ブロッキング材110の内側の領域に液晶配向剤(AL−1)をオフセット印刷法により塗布し、次いで、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行い、庫内を窒素置換したオーブン中で230℃にて30分間加熱(ポストベーク)した後、光配向処理により液晶配向能を付与することによって形成した。光配向処理は、偏光板を介して254nmの紫外線を100mJ/cm2の照射量で塗膜に照射することによって行った。
上記で調製したブロッキング材及び液晶配向剤(AL−1)を用いて、図1〜図3に示した液晶表示装置100を製造し、以下の(1)及び(2)の評価に供した。なお、本実施例では、第1配向膜109が形成される領域とシール材105が配置される領域との間に、第1ブロッキング材110aをスクリーン印刷法によって形成し、第2配向膜111が形成される領域と、シール材105が配置される領域との間に第2ブロッキング材110bをスクリーン印刷法によって形成した。液晶配向膜109,111は、基板上にブロッキング材110を形成した後、ブロッキング材110の内側の領域に液晶配向剤(AL−1)をオフセット印刷法により塗布し、次いで、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行い、庫内を窒素置換したオーブン中で230℃にて30分間加熱(ポストベーク)した後、光配向処理により液晶配向能を付与することによって形成した。光配向処理は、偏光板を介して254nmの紫外線を100mJ/cm2の照射量で塗膜に照射することによって行った。
(1)シール材周辺画素のVHR評価
上記で製造した液晶表示装置100を用いて、シール材周辺領域のVHR評価を行った。まず、ゲート走査線にはパルス信号を周波数60Hzで印加して、信号線には中間調となるような振幅の矩形波信号を周波数30Hzで印加し、液晶表示装置100をバックライト上で駆動した。その後、TOPCON(株)社製の応答速度検出器RD-80SAを用いて、液晶表示装置100の中央部分の周波数60HzのFlicker(光のちらつき)強度と、額縁部分から2cm以内のシール材周辺領域の周波数60HzのFlicker強度を高速フーリエ変換法(FFT:Fast Fourier Transform)で計測した。周波数60HzのFlicker強度は液晶表示装置100のVHRに相当し、VHRが良好であるほど、Flicker強度は低く検出される。この測定において、シール材周辺部分のFlicker強度が液晶表示装置100の中央部分のFlicker強度を20%以上上回る場合にVHR特性「不可(×)」、10%以上20%未満の場合に「可(△)」、5%以上10%未満の場合に「良(○)」、5%未満の場合に「優(◎)」とした。その結果、この液晶表示装置100のVHR特性は「優」であった。
上記で製造した液晶表示装置100を用いて、シール材周辺領域のVHR評価を行った。まず、ゲート走査線にはパルス信号を周波数60Hzで印加して、信号線には中間調となるような振幅の矩形波信号を周波数30Hzで印加し、液晶表示装置100をバックライト上で駆動した。その後、TOPCON(株)社製の応答速度検出器RD-80SAを用いて、液晶表示装置100の中央部分の周波数60HzのFlicker(光のちらつき)強度と、額縁部分から2cm以内のシール材周辺領域の周波数60HzのFlicker強度を高速フーリエ変換法(FFT:Fast Fourier Transform)で計測した。周波数60HzのFlicker強度は液晶表示装置100のVHRに相当し、VHRが良好であるほど、Flicker強度は低く検出される。この測定において、シール材周辺部分のFlicker強度が液晶表示装置100の中央部分のFlicker強度を20%以上上回る場合にVHR特性「不可(×)」、10%以上20%未満の場合に「可(△)」、5%以上10%未満の場合に「良(○)」、5%未満の場合に「優(◎)」とした。その結果、この液晶表示装置100のVHR特性は「優」であった。
(2)熱信頼性の評価
上記で製造した液晶表示装置100を用いて、高温高湿試験後の熱信頼性評価を行った。液晶表示装置100を温度80℃、湿度80%の高温高湿漕内に72時間保管し、その後、室温下で液晶表示装置100の点灯確認を行った。この試験においてシール材周辺部分に表示ムラが確認された場合を熱信頼性「不良(×)」、表示ムラが確認されない場合を「良好(○)」とした。その結果、この液晶表示装置100の熱信頼性は「良好」であった。
上記で製造した液晶表示装置100を用いて、高温高湿試験後の熱信頼性評価を行った。液晶表示装置100を温度80℃、湿度80%の高温高湿漕内に72時間保管し、その後、室温下で液晶表示装置100の点灯確認を行った。この試験においてシール材周辺部分に表示ムラが確認された場合を熱信頼性「不良(×)」、表示ムラが確認されない場合を「良好(○)」とした。その結果、この液晶表示装置100の熱信頼性は「良好」であった。
[実施例2]
実施例2では、図1〜3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)のブロッキング材110をフッ素系樹脂によって製造し、性能評価を行った。
(ブロッキング材の調製)
合成例2で得られた重合体(P−1)100部と、酸発生剤としてN−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンスルホン酸エステル2部、増感剤として2−イソプロピルチオキサントン1部、クエンチャーとして2−フェニルベンゾイミダゾール0.05部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、感放射線性重合開始剤として2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)2部の各成分を混合し、界面活性剤としてポリフローNo75(共栄社化学(株)製)0.1部を加え、溶剤としてのジエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、固形分濃度が20質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.5μmのフィルターで濾過することによりブロッキング材(B−2)を調製した。
実施例2では、図1〜3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)のブロッキング材110をフッ素系樹脂によって製造し、性能評価を行った。
(ブロッキング材の調製)
合成例2で得られた重合体(P−1)100部と、酸発生剤としてN−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンスルホン酸エステル2部、増感剤として2−イソプロピルチオキサントン1部、クエンチャーとして2−フェニルベンゾイミダゾール0.05部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、感放射線性重合開始剤として2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)2部の各成分を混合し、界面活性剤としてポリフローNo75(共栄社化学(株)製)0.1部を加え、溶剤としてのジエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、固形分濃度が20質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.5μmのフィルターで濾過することによりブロッキング材(B−2)を調製した。
(液晶表示装置の製造及び評価)
実施例1の液晶表示装置100では、ブロッキング材110を、ポリオルガノシロキサンを含むブロッキング材(B−1)を用いてスクリーン印刷法により形成したが、実施例2の液晶表示装置100では、側鎖型フッ素系樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物であるブロッキング材(B−2)を用いて、フォトリソグラフィー法により形成した。その他については、実施例1と同様にして液晶表示装置100を製造し、製造した液晶表示装置100について、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
実施例1の液晶表示装置100では、ブロッキング材110を、ポリオルガノシロキサンを含むブロッキング材(B−1)を用いてスクリーン印刷法により形成したが、実施例2の液晶表示装置100では、側鎖型フッ素系樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物であるブロッキング材(B−2)を用いて、フォトリソグラフィー法により形成した。その他については、実施例1と同様にして液晶表示装置100を製造し、製造した液晶表示装置100について、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
その結果、本実施例におけるVHR特性は「優」、熱信頼性は「良好」であった。この結果から、フッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物を用いてブロッキング材110を形成した場合にも、実施例1のポリオルガノシロキサンを用いた場合と同様に、液晶配向剤に対する撥液性を示し、液晶配向膜とシール材105との接触を抑制することで良好な特性が得られることを確認した。
[実施例3]
実施例3では、図4に示す液晶表示装置100(上記第2実施形態に対応する液晶表示装置)のブロッキング材110を、実施例2で調製したブロッキング材(B−2)によって製造し、性能評価を行った。第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの凹凸パターンは、ハーフトーンマスクによるフォトリソグラフィー法を用いて形成した。第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bに凹凸パターンを形成した後、実施例1と同様にして、ブロッキング材110の内側に液晶配向膜を形成した。なお、配向膜形成時のポストベーク工程が、ブロッキング材110の加熱工程に相当する。次いで、第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの凹凸パターン上にシール材105を塗布し、液晶配向膜109,111が対向するように配置して一対の基板をシール材105を介して貼り合わせた。その他については、実施例1と同様にして液晶表示装置100を製造し、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
実施例3では、図4に示す液晶表示装置100(上記第2実施形態に対応する液晶表示装置)のブロッキング材110を、実施例2で調製したブロッキング材(B−2)によって製造し、性能評価を行った。第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの凹凸パターンは、ハーフトーンマスクによるフォトリソグラフィー法を用いて形成した。第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bに凹凸パターンを形成した後、実施例1と同様にして、ブロッキング材110の内側に液晶配向膜を形成した。なお、配向膜形成時のポストベーク工程が、ブロッキング材110の加熱工程に相当する。次いで、第1ブロッキング材110a及び第2ブロッキング材110bの凹凸パターン上にシール材105を塗布し、液晶配向膜109,111が対向するように配置して一対の基板をシール材105を介して貼り合わせた。その他については、実施例1と同様にして液晶表示装置100を製造し、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
その結果、本実施例の液晶表示装置100のVHR特性は「優」、熱信頼性は「良好」であった。この結果から、ブロッキング材110に重なってシール材105が形成されている構成であっても、平面視においてブロッキング材110のシール材105との重なる領域に凹凸パターンを形成することでブロッキング材110とシール材105との接触面積が増加し、両者の密着性が向上したことにより良好な特性が得られることを確認した。
[実施例4]
実施例1では光配向処理により液晶配向膜を形成したが、実施例4ではラビング処理により液晶配向膜を形成することにより図1〜図3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)を製造し、性能評価を行った。
実施例1では光配向処理により液晶配向膜を形成したが、実施例4ではラビング処理により液晶配向膜を形成することにより図1〜図3に示した液晶表示装置100(上記第1実施形態に対応する液晶表示装置)を製造し、性能評価を行った。
(液晶配向剤の調製)
合成例5で得られたポリアミック酸(PA−2)を含む溶液と、合成例6で得られたポリアミック酸(PA−3)を、PA−2:PA−3=20:80(質量比)となるように、NMP/BCS混合溶液(質量比50:50)に溶解し、固形分濃度4.2質量%の溶液とした。溶液を十分に攪拌後、孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(AL−2)を調製した。
(液晶表示装置の製造及び評価)
液晶配向剤として液晶配向剤(AL−2)を用いた点、及び液晶配向剤を用いて得られた塗膜にラビング処理を行って液晶配向性を発現させた点以外は、実施例1と同様にして図3の液晶表示装置100を製造し、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
その結果、本実施例で得られた液晶表示装置100のVHR特性は「優」、熱信頼性は「良好」であった。この結果から、光配向処理に替えてラビング処理により配向膜に対して液晶配向性を付与した場合でも良好な特性が得られることを確認した。
合成例5で得られたポリアミック酸(PA−2)を含む溶液と、合成例6で得られたポリアミック酸(PA−3)を、PA−2:PA−3=20:80(質量比)となるように、NMP/BCS混合溶液(質量比50:50)に溶解し、固形分濃度4.2質量%の溶液とした。溶液を十分に攪拌後、孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(AL−2)を調製した。
(液晶表示装置の製造及び評価)
液晶配向剤として液晶配向剤(AL−2)を用いた点、及び液晶配向剤を用いて得られた塗膜にラビング処理を行って液晶配向性を発現させた点以外は、実施例1と同様にして図3の液晶表示装置100を製造し、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
その結果、本実施例で得られた液晶表示装置100のVHR特性は「優」、熱信頼性は「良好」であった。この結果から、光配向処理に替えてラビング処理により配向膜に対して液晶配向性を付与した場合でも良好な特性が得られることを確認した。
ただし、実施例4で製造した液晶表示装置100について、シール材周辺の液晶配向性を目視にて観察したところ、配向ムラが観測された。この理由については必ずしも明らかではないが、ブロッキング材110が形成された状態でラビング処理を行うことで、ブロッキング材110の段差により、ブロッキング材付近の液晶配向膜に対するラビング強度にムラが生じたためであると考えられる。
[比較例1]
実施例1では、液晶配向膜が形成される領域とシール材105が形成される領域との間にブロッキング材110を配置したが、比較例1の液晶表示装置では、図7に示すように、ブロッキング材110を形成せずに、液晶配向膜上にシール材105を形成した。その他については実施例1と同様にして液晶表示装置を製造し、製造した液晶表示装置について実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価と熱信頼性評価を行った。
実施例1では、液晶配向膜が形成される領域とシール材105が形成される領域との間にブロッキング材110を配置したが、比較例1の液晶表示装置では、図7に示すように、ブロッキング材110を形成せずに、液晶配向膜上にシール材105を形成した。その他については実施例1と同様にして液晶表示装置を製造し、製造した液晶表示装置について実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価と熱信頼性評価を行った。
その結果、比較例1の液晶表示装置は、VHR特性は「不可」、熱信頼性は「良好」であった。この結果から、ブロッキング材110を形成せずに液晶配向膜とシール材105とが重なる構成としたことによって、シール材105と液晶配向膜の間の密着性が不十分となり、シール材105と液晶配向膜との間の界面から水分の浸入を許し、局所的なVHR低下を引き起こしたものと推測される。
[比較例2]
実施例1の液晶表示装置100では、ポリオルガノシロキサンを用いてスクリーン印刷法によりブロッキング材110を形成したが、比較例2の液晶表示装置では、テフロン(登録商標、ポリテトラフルオロエチレン)を用いてエアスプレー法によりブロッキング材110を形成した。その他については、実施例1と同様に液晶表示装置を製造するとともに、製造した液晶表示装置について、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
実施例1の液晶表示装置100では、ポリオルガノシロキサンを用いてスクリーン印刷法によりブロッキング材110を形成したが、比較例2の液晶表示装置では、テフロン(登録商標、ポリテトラフルオロエチレン)を用いてエアスプレー法によりブロッキング材110を形成した。その他については、実施例1と同様に液晶表示装置を製造するとともに、製造した液晶表示装置について、実施例1と同様にシール材周辺画素のVHR評価及び熱信頼性評価を行った。
その結果、比較例2の液晶表示装置のVHR特性は「優」、熱信頼性は「不良」であった。この結果から、ブロッキング材110にテフロン用いた場合には、VHR特性については実施例と同等の結果が得られたものの、熱信頼性は実施例のものよりも劣っていた。その理由については必ずしも明らかではないが、テフロンの線膨張係数が高いため、高温高湿試験下でのブロッキング材の寸法が変化し、液晶表示装置のシール材付近にセルギャップ由来の表示ムラが発現したものと考えられる。
以上の実施例1〜4及び比較例1,2のシール材周辺画素のVHR評価、熱信頼性及び配向ムラの評価結果を以下の表1に示す。なお、表1中、「配置・形状」の項目は、ブロッキング材110とシール材105との位置関係及びブロッキング材の対向面の形状を示す。
表1に示したように、シリコン系樹脂又は側鎖型フッ素系樹脂を用いてブロッキング材110を形成した実施例1〜4の液晶表示装置100は、VHR特性及び熱信頼性が良好な結果であった。これに対し、ブロッキング材110を形成しなかった比較例1では、VHR特性が実施例よりも劣っていた。また、テフロンを用いてブロッキング材110を形成した比較例2は、熱信頼性が実施例よりも劣っていた。
100…液晶表示装置、101…第1ガラス基板、102…TFT基板、103…第2ガラス基板、104…対向基板、105…シール材、106…液晶層、109…第1配向膜、110…ブロッキング材、110a…第1ブロッキング材、110b…第2ブロッキング材、111…第2配向膜
Claims (10)
- 対向配置された第1基板及び第2基板の周縁部がシール材を介して貼り合わされており、前記第1基板と前記第2基板との間に液晶層を備える液晶表示装置であって、
前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一方の基板上において、前記シール材よりも内側の領域に形成された液晶配向膜と、
前記液晶配向膜が形成された基板上において、前記基板の端縁と前記液晶配向膜の端縁との間に、前記シール材と前記液晶配向膜とが非接触の状態になるように配置されたブロッキング材と、を備え、
前記ブロッキング材が、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている、液晶表示装置。 - 前記シリコン系樹脂は、ポリシロキサン及びポリシラザンの少なくとも一種である、請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記フッ素系樹脂は、炭素数1〜12のフルオロアルキル基を側鎖に有する樹脂である、請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 前記ブロッキング材は、前記第1基板上に形成された第1ブロッキング材と、前記第2基板上に形成された第2ブロッキング材とを備え、
前記第1ブロッキング材と前記第2ブロッキング材との間に、前記シール材が前記第1ブロッキング材及び前記第2ブロッキング材に接触した状態で介在している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。 - 前記第1ブロッキング材と前記シール材との接触面及び前記第2ブロッキング材と前記シール材との接触面に、膜厚が異なる凹凸パターンを有する、請求項4に記載の液晶表示装置。
- 対向配置された第1基板及び第2基板の周縁部がシール材を介して貼り合わされており、前記第1基板と前記第2基板との間に液晶層を備える液晶表示装置の製造方法であって、
前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一方の基板上に、該基板の中央部分の表示領域を囲むようにブロッキング材を形成する工程と、
前記ブロッキング材の形成後に、前記表示領域に液晶配向膜を形成する工程と、
前記液晶配向膜の形成後に、前記表示領域よりも外側に配置された前記シール材を介して前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、を含み、
前記ブロッキング材が、シリコン系樹脂又は炭素数1〜40のフッ素含有基を側鎖に有するフッ素系樹脂を用いて形成されている、液晶表示装置の製造方法。 - 液晶配向剤を用いて形成した塗膜に光配向処理を施すことにより前記液晶配向膜を形成する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記ブロッキング材をフォトリソグラフィー工程によって形成する、請求項6又は7に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記ブロッキング材を形成する工程は、前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの基板上に前記ブロッキング材を形成する工程であり、
前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程は、前記第1基板上に形成された第1ブロッキング材と、前記第2基板上に形成された第2ブロッキング材との間に、前記シール材が前記第1ブロッキング材及び前記第2ブロッキング材に接触した状態で介在された状態になるように前記シール材を介して前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 前記ブロッキング材は、酸解離性基を有する重合体と酸発生剤とを含む感放射線性樹脂組成物を用いて形成されており、
前記ブロッキング材の形成後に前記ブロッキング材を加熱又は前記ブロッキング材に放射線照射する工程を含む、請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。
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-
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