JP2017200357A - 振動波モータおよび振動波モータが搭載された電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化と信頼性の向上の両立が可能な振動波モータを提供すること。【解決手段】振動子と、前記振動子と接触する摺動部材に対して前記振動子を加圧するための加圧手段と、前記加圧手段による加圧力を前記振動子に伝達する伝達部材と、前記振動子の移動範囲を制限する制限部材と、を有し、前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摺動部材が相対的に移動する振動波モータであって、前記伝達部材は、第1の当接部を備え、前記制限部材は、前記第1の当接部と当接する第2の当接部を備え、前記伝達部材は、前記振動子が移動して前記第1の当接部と前記第2の当接部が衝突することで回動する。【選択図】図3
Description
本発明は、振動波モータに関する。
高トルク出力、高い位置決め精度、静粛性などの特徴を活かしてカメラやレンズの駆動源として広く利用されている振動波モータ(超音波モータ)は、小型化および信頼性の向上の両立が求められている。特許文献1では、振動子にストッパを設けて移動範囲を規制することで小型化が可能な超音波モータが公開されている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、モータユニットに衝撃が加わった場合、振動子と摩擦部材の間で摩耗や損傷が起こりやすいという課題が生じる。
このような課題に鑑みて本発明は、小型化と信頼性の向上の両立が可能な振動波モータを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての振動波モータは、振動子と、前記振動子と接触する摺動部材に対して前記振動子を加圧するための加圧手段と、前記加圧手段による加圧力を前記振動子に伝達する伝達部材と、前記振動子の移動範囲を制限する制限部材と、を有し、前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摺動部材が相対的に移動する振動波モータであって、前記伝達部材は、第1の当接部を備え、前記制限部材は、前記第1の当接部と当接する第2の当接部を備え、前記伝達部材は、前記振動子が移動して前記第1の当接部と前記第2の当接部が衝突することで回動することを特徴とする。
本発明によれば、小型化と信頼性の向上の両立が可能な振動波モータを提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る振動波モータである超音波モータを備える電子機器である撮像装置の断面図である。本実施形態の撮像装置は、撮像レンズ部1およびカメラボディ2を備える。撮像レンズ部1の内部には、超音波モータ3と超音波モータ3に取り付けられた合焦レンズ4が配置されている。カメラボディ2の内部には、撮像素子5が配置されている。合焦レンズ4は、撮影時に超音波モータ3により光軸Oと平行に移動する。被写体像は撮像素子5の位置で結像し、撮像素子5は合焦した像を生成する。なお、本実施形態では超音波モータ3は撮像装置に搭載されているが、本発明はこれに限定されない。超音波モータ3は、撮像装置とは異なる電子機器、例えば撮像装置に着脱可能なレンズ鏡筒などに搭載されてもよい。また、超音波モータ1は、合焦レンズ4を光軸Oと平行に移動させるためではなく、振れ補正レンズを光軸Oと直交する方向へ移動させるために用いてもよい。
図2は、超音波モータ3の構成図である。図2(a)〜図2(d)はそれぞれ、超音波モータ3の斜視図、分解斜視図、正面図、側面断面図である。
摩擦部材(摺動部材)101とガイド支持部材(レールプレート)113は、ネジ等により地板(基台)112に固定される。基台112は、後述する移動部121の移動範囲を制限する第2の当接部118および第4の当接部120を備える。加圧バネ(加圧手段)110は、4つの位置で加圧力伝達部材(伝達部材)111と駆動力伝達部材(可動プレート)115をそれぞれが備えるバネ掛け部を介して連結し、振動子104を摩擦部材101に摩擦接触させる加圧力を印加する。加圧力伝達部材111は、第1の当接部117を備える。なお、本実施形態では加圧バネ110は4つの位置で振動子104に対して加圧力を印加するが、複数の加圧手段が異なる位置で振動子104に対して加圧力を印加可能であれば、本発明はこれに限定されない。また、加圧バネ110による加圧力は、後述する移動部121の相対移動方向に対して直交する。
振動子104は、振動板102と圧電素子103を備える。振動板102と圧電素子103は接着材等により固定される。振動板102は、加圧力伝達部材111側の面と反対側の面に設けられた突出部である接触部を備え、接触部は加圧バネ110の加圧力により加圧された状態で摩擦部材101に接触する。圧電素子103は、電圧を印加することで超音波振動を励振する。振動板102と圧電素子103が接着された状態で圧電素子103に超音波振動を励振させることで、振動子104に共振現象が起こる。このとき、振動子104には2種の定在波が発生し、振動板102の接触部に略楕円運動が発生する。
振動子保持部材(第1の保持部材)105は、接着剤等により振動子104を保持する。加圧力伝達部材111を保持する保持筐体である加圧機構保持部材(第2の保持部材)107は、円筒形のローラー(転動部材)108a、108bと板バネ(付勢部材)109を介して振動子保持部材105と連結される。加圧機構保持部材107は、被駆動体と連結される動力取り出し部(不図示)および第3の当接部119を備える。
弾性部材106は、圧電素子103と加圧力伝達部材111の間に配置される。弾性部材106は、圧電素子103の損傷を防止するために、加圧力伝達部材111の回動中心部116と圧電素子103が直接接触することを防いでいる。
加圧機構保持部材107と可動プレート115は、ネジ等で固定される。可動プレート115には、3つのV溝の移動案内部が形成され、移動案内部にはそれぞれ転動ボール114a〜114cが嵌入されている。レールプレート113には、3つの溝状の固定側案内部が形成される。転動ボール114は、可動プレート115に形成される移動側案内部と、レールプレート113に形成される固定側案内部により挟持される。なお、レールプレート113に形成される3つの固定側案内部は、本実施形態では2つはV溝、1つは有底の平面溝であるが、転動ボール114が転動可能な溝であればよい。
本実施形態では、超音波モータ3をZ軸方向において薄型化するために、加圧バネ110を振動子104の上部に積み重ねるのではなく、振動子104を囲うように離間して複数配置している。本実施形態では、複数の加圧バネ110により加圧力を発生させることで、加圧バネ110を小さくすることができる。加圧力伝達部材111は、加圧バネ110により回動中心部116を中心に回動可能に支持されている。加圧バネ110が回動中心部116を加圧点として弾性部材106を介し振動子104を摩擦部材101に矢印D方向(加圧方向)へ加圧することで、振動板102の接触部は加圧バネ110の加圧力により加圧された状態で摩擦部材101に接触する。この状態で圧電素子103に電圧が印加されると、振動子104に発生する略楕円運動が効率的に摩擦部材101に伝達される。このとき、振動子104、振動子保持部材105、弾性部材106、加圧機構保持部材107、加圧バネ110、加圧力伝達部材111および可動プレート115で構成される移動部121は、光軸O(X軸)と平行に摩擦部材101に対して相対的に移動可能となる。
次に、振動子保持部材105と加圧機構保持部材107を連結する連結手段について説明する。連結手段は、ローラー108a、108bと板バネ109で構成される。図2に示されるように、ローラー108a、108bは、Z軸に沿って移動可能に振動子保持部材105と加圧機構保持部材107の間に配置される。板バネ109は、加圧機構保持部材107とローラー(第2の転動部材)108bの間に配置され、X軸に平行な付勢力を有する。板バネ109は、ローラー108bを介して振動子保持部材105を矢印B方向へ付勢し、加圧機構保持部材107を矢印C方向へ付勢する。これにより、ローラー(第1の転動部材)108aは、振動子保持部材105と加圧機構保持部材107の間で挟持される。
以上のように構成することで、振動子保持部材105および加圧機構保持部材107は、ローラー108a、108bの転動によりZ軸に沿って移動可能である。そのため、振動子104に発生する超音波振動を阻害せずに振動子保持部材105と加圧機構保持部材107を連結することができる。また、振動子保持部材105と加圧機構保持部材107をX軸に平行な方向、すなわち移動部121の移動方向へのガタがない状態で連結できるため、ガタによる応答の遅れは発生しない。結果として、駆動効率を向上させることが可能となる。
また、板バネ109の付勢力は、振動子104の駆動開始および駆動停止時に発生する加減速による慣性力より大きくなるように設定されている。これにより、振動子104と振動子保持部材105には駆動時の慣性力による移動部121の移動方向に沿った相対変位が発生しないため、安定した駆動制御を実現することができる。
なお、本実施形態では、連結手段116は、ローラー108a、108bおよび板バネ109で構成されるが、転動部材および付勢部材を備えていれば本発明はこれに限定されない。例えば、ローラーの代わりにボールなどを使用してもよい。
なお、本実施形態では連結手段を構成する転動部材としてローラー108a、108bを使用しているが、Z軸に沿って移動可能であれば本発明はこれに限定されない。例えば、ローラーの代わりにボールなどを使用してもよい。また、本実施形態では連結手段を構成する付勢部材として板バネ109を使用しているが、振動子保持部材105と加圧機構保持部材107の間のガタをなくすことができる付勢部材であれば本発明はこれに限定されない。
次に、移動部121の移動範囲を制限する場合に発生する負荷について説明する。移動部121は所定の移動範囲内を移動するが、振動や外力により移動部121に衝撃が加えられた場合に移動部121の移動範囲を規制するために、移動部121や非駆動体(不図示)と当接する当接部が必要となる。しかしながら、移動部121が非駆動体に衝突した際に、被駆動体の重量が重い場合や外力等によって移動部121に強い衝撃が加えられた場合、振動子104と摩擦部材101の間に摩耗や損傷が発生し、振動板102と圧電素子103の接着が剥離してしまう。そのため、振動子104に加えられる衝撃力を低減する必要がある。本実施形態では、加圧機構保持部材107の第3の当接部119が基台112の第4の当接部120と当接することで、移動部121の移動範囲を制限することは可能である。しかしながら、前述したように、振動子104は加圧機構保持部材107とガタがない状態で連結しているため、加圧機構保持部材107に衝撃が加えられた場合、衝撃力は低減されないまま振動子104に伝達されてしまう。そのため、振動子104と摩擦部材101の間に摩耗や損傷が発生しやすく、十分な信頼性を得られない。
次に、図3を参照して、本実施形態の移動部121の移動範囲の制限方法について説明する。図3は、移動部121の移動範囲の制限方法の説明図である。図3(a)は、加圧力伝達部材111の第1の当接部117が基台112の第2の当接部118と当接する状態を示す図である。図3(b)は、加圧力伝達部材111が回動中心部116を支点に回動する状態を示す図である。図3(c)、(d)はそれぞれ、説明を容易にするために、図3(a)、(b)から構成部品の一部を省略した図である。
前述したように、移動部121は、振動子104の略楕円運動により光軸O(X軸)と平行に摩擦部材101に対して相対的に移動することが可能である。図3(a)に示されるように、移動部121が移動範囲の制限位置まで移動した場合、加圧力伝達部材111の第1の当接部117が基台112の第2の当接部118と当接する。このとき、図3(b)に示されるように、加圧力伝達部材111は、回動中心部116を支点とし、図2(c)の軸A−A回りに矢印E方向へ回動する。軸A−Aは、加圧バネ110の加圧力の加圧方向(矢印D方向)および移動部121の移動方向に直交する。なお、厳密には直交である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に直交(略直交)とみなされる。また、加圧バネ110は、加圧力伝達部材111の回動によって伸縮する。なお、本実施形態では加圧手段として加圧バネ110を使用しているが、振動子104を加圧するとともに、加圧力伝達部材111を回動させることが可能であれば本発明はこれに限定されない。例えば、加圧バネ110とは異なる弾性部材であってもよい。
本実施形態では、図3(c)に示されるように、Z軸方向において、回動中心部116の頂点の位置、すなわち加圧力伝達部材111と弾性部材106の接触点の位置と、第1の当接部117の位置を所定の距離ΔZだけずらしている。このような配置とすることで、加圧力伝達部材111は、容易に回動することができる。
また、本実施形態では、第2の当接部118の第1の当接部117と当接する当接面は、X軸に対して所定の角度を有する斜面として形成されている。このように形成することで、加圧力伝達部材111は、容易に回動することができる。なお、第2の当接部118の当接面は、曲面であってもよい。すなわち、第2の当接部118の当接面は、斜面と曲面のいずれか一方であればよい。
本実施形態では、移動部121の移動範囲を制限する場合、加圧力伝達部材111が回動することで加圧バネ110が伸縮するため、移動部121に加えられる衝撃エネルギーを加圧バネ110の弾性エネルギーに変換することができる。そのため、振動子104に加えられる衝撃負荷を低減することが可能となる。
上述のエネルギー変換は、以下の式(1)で簡易的に表される。
ここで、Mは移動部121の質量をM、Vは加圧力伝達部材111が基台112に当接する前の移動部121の速度、kは加圧バネ110のバネ定数、ΔLは加圧バネ110の伸縮量、vは加圧バネ110の伸縮後の移動部121の速度である。
式(1)から第1の当接部117が第2の当接部118に当接すると、加圧バネ110の伸縮により移動部121の移動速度は低下するが、移動部121は慣性により移動を続ける。移動部121の停止時の位置や姿勢は、再現性が高く、次の駆動開始時に復旧可能な状態であることが求められる。そこで、本実施形態では、図3(b)で示される状態の後、加圧機構保持部材107の第3の当接部119が、基台112の第4の当接部120と当接する。第2の当接部118とは異なり、第3の当接部119および第4の当接部120はX軸に対して直交するように形成されている。なお、厳密には直交である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に直交(略直交)とみなされる。したがって、第3の当接部119が第4の当接部120と当接することで、移動部121の姿勢を矯正し、所望の位置で移動部121の移動範囲を制限することが可能となる。このように構成することで、バネ110の伸縮によって移動部121の移動速度が低下した状態で、所望の位置で移動部121の移動範囲を制限することができるため、移動範囲の制限時には振動子104に加えられる衝撃力を低減することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、小型化と信頼性の向上の両立が可能な振動波モータを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本実施形態の超音波モータ3は、移動しない固定部として摩擦部材101を備えているが、振動子104を超音波モータ3以外の部材(例えば、レンズ保持枠の一部)に摩擦接触させてもよく、超音波モータ3は、摩擦部材101を備えていなくてもよい。また、本実施形態では、摩擦部材101を保持する基台112に第2の当接部118および第4の当接部120を設けているが、基台112とは異なる部材を振動子104や移動部121の移動範囲を制限する制限部材として使用してもよい。すなわち、基台112とは異なる部材に当接部を設けて、基台112の第2の当接部118および第4の当接部120の位置に、基台112の第2の当接部118および第4の当接部120に代えて、基台112とは異なる部材の当接部を配置すればよい。
3 超音波モータ(振動波モータ)
101 摩擦部材(摺動部材)
104 振動子
110 加圧バネ(加圧手段)
111 加圧力伝達部材(伝達部材)
112 基台(制限部材)
117 第1の当接部
118 第2の当接部
101 摩擦部材(摺動部材)
104 振動子
110 加圧バネ(加圧手段)
111 加圧力伝達部材(伝達部材)
112 基台(制限部材)
117 第1の当接部
118 第2の当接部
Claims (11)
- 振動子と、
前記振動子と接触する摺動部材に対して前記振動子を加圧する加圧手段と、
前記加圧手段による加圧力を前記振動子に伝達する伝達部材と、
前記振動子の移動範囲を制限する制限部材と、を有し、
前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摺動部材が相対的に移動する振動波モータであって、
前記伝達部材は、第1の当接部を備え、
前記制限部材は、前記第1の当接部と当接する第2の当接部を備え、
前記伝達部材は、前記振動子が移動して前記第1の当接部と前記第2の当接部が衝突することで回動することを特徴とする振動波モータ。 - 前記伝達部材は、前記加圧手段により回動可能に支持されることを特徴とする請求項1に記載の振動波モータ。
- 前記伝達部材は、前記加圧手段の加圧方向および前記振動子の移動方向に直交する軸を中心として回動することを特徴とする請求項1または2に記載の振動波モータ。
- 前記第1の当接部の位置は、前記加圧手段の加圧方向において、前記伝達部材の回動中心の位置と異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 前記第2の当接部の前記第1の当接部と当接する面は、斜面または曲面のいずれか一方であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 前記加圧手段および前記伝達部材を保持する保持部材を更に有し、
前記保持部材は、第3の当接部を備え、
前記制限部材は、前記第3の当接部に当接する第4の当接部を備え、
前記第3の当接部は、前記第1の当接部が前記第2の当接部に当接した後、前記第4の当接部に当接することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の振動波モータ。 - 前記伝達部材は、前記加圧手段が伸縮することで回動することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 前記加圧手段は、弾性部材であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 前記加圧手段は、バネであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 前記振動子は、前記摺動部材に接触する振動板と電圧を印加されることで超音波振動を励振する圧電素子を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の振動波モータ。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載の超音波モータを有することを特徴とする電子機器。
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2016
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