JP2017200983A - 共役ジエン系共重合体及びその製造方法、ゴム組成物、架橋ゴム組成物、並びにタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
<1> ミルセンに由来する構成単位と、共役ジエン化合物に由来する構成単位とを有し、1,4−シス含有量が90%以上であり、ミルセンに由来する構成単位の含有量が10質量%未満であることを特徴とする共役ジエン系共重合体。
<2> ミルセンに由来する構成単位の含有量が1質量%以下である、<1>に記載の共役ジエン系共重合体。
<3> 共役ジエン系共重合体の1,4−シス含有量が95%以上である、<1>又は<2>に記載の共役ジエン系共重合体。
<4> 共役ジエン化合物に由来する構成単位が、ブタジエンに由来する構成単位を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体。
<5> 共役ジエン化合物に由来する構成単位が、イソプレンに由来する構成単位を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体。
<6> ミルセンと、共役ジエン化合物とを同時に反応させる工程を有する、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。
<7> ミルセンを重合し、ミルセン重合体を得る工程、及び、得られたミルセン重合体と、共役ジエン化合物とを反応させる工程をこの順で有する、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。
<8> ミルセンを重合してミルセン重合体を得る工程、得られたミルセン重合体と、共役ジエン化合物とを反応させて共重合体を得る工程、及び、得られた共重合体と、ミルセンとを反応させる工程をこの順で有する、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。
<9> <1>〜<4>のいずれか1つに記載の共役ジエン系共重合体及びジエン系ゴムを含有することを特徴とする、ゴム組成物。
<10> 共役ジエン系共重合体及びジエン系ゴムを含むゴム成分100質量部に対して共役ジエン系重合体を30質量部以上含有する、<9>に記載のゴム組成物。
<11> <9>又は<10>に記載のゴム組成物を架橋したことを特徴とする、架橋ゴム組成物。
<12> <9>又は<10>に記載のゴム組成物又は<11>に記載の架橋ゴム組成物を用いたことを特徴とする、タイヤ。
また、質量%は、重量%と同義である。
本発明の共役ジエン系共重合体は、ミルセンに由来する構成単位と、共役ジエン化合物に由来する構成単位(以下、「共役ジエン単位」ともいう。)とを有し、1,4−シス含有量が90%以上であり、ミルセンに由来する構成単位の含有量が10質量%未満であることを特徴とする。
ここで、本明細書において、「共役ジエン単位」とは、共役ジエン系共重合体における、共役ジエン化合物に由来する構成単位に相当する単位を意味する。
また、本明細書において、「共役ジエン化合物」とは、ミルセンを除く、共役系のジエン化合物を意味する。
そして、本明細書において、「共重合体」とは、2種類以上の単量体を重合してなる重合体を意味する。
その結果、共役ジエン系化合物に、少量のミルセンを共重合させることで、貯蔵弾性率と損失正接とのバランスに優れたゴム組成物を提供できる共役ジエン系共重合体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
詳細な作用機構は不明であるが、一部は以下のように推察される。すなわち、ミルセンを原料モノマーとして使用することにより、得られる重合体に分岐構造、及び、架橋構造が導入されると考えられるが、分岐度及び架橋度の制御は困難であり、従来のようにミルセンの含有量が10質量%以上の場合、得られる重合体に多量のゲルが発生しやすく、このような重合体はマクロ分散性に劣り、十分な性能が得られない。一方、本発明のように、少量のミルセンを共重合すると、マクロ分散性が維持されると共に、適度な分岐構造及び架橋構造が導入される結果、ミルセンを共重合成分として有しない共役ジエン系重合体に比べ、強度に優れることを見出した。
更に、1,4−シス含有量を90%以上とすることにより、動的貯蔵弾性率(E’)を効果的に向上させることができる。
また、上記の共役ジエン系共重合体を含有するゴム組成物は、動的貯蔵弾性率(E’)(以下、単に貯蔵弾性率ともいう。)が高くかつ損失正接(tanδ)が小さいゴム組成物となることを見出したものである。
本発明の共役ジエン系共重合体は、ミルセンに由来する構成単位を有する。ミルセンには、α−ミルセン(2−メチル−6−メチレンオクタ−1,7−ジエン、2−methyl−6−methyleneocta−1,7−diene)と、β−ミルセン(7−メチル−3−メチレンオクタ−1,6−ジエン、7−methyl−3−methyleneocta−1,6−diene)の2種の異性体が存在するが、天然に存在するβ−ミルセンであることが好ましい。
ミルセンに由来する構成単位の含有量は、共役ジエン系共重合体の0.01〜5質量%であることが好ましく、0.03〜3質量%であることがより好ましく、0.1〜1質量%であることが更に好ましい。ミルセンに由来する構成単位の含有量が上記範囲内であると、十分な量の架橋構造及び分岐構造が導入されて、損失正接が小さくなるとともに、高い貯蔵弾性率が得られる。また、よりマクロ分散性に優れるので好ましい。
なお、ミルセンに由来する構成単位の含有量は、全ての単量体が消費される条件であれば、共役ジエン系共重合体を作製時の単量体の合計量に対するミルセンの含有量により求めることができる。
本発明の共役ジエン系共重合体は、共役ジエン化合物に由来する構成単位を含有する。
共役ジエン化合物は、炭素数が4〜8であることが好ましい。共役ジエン化合物として、具体的には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
本発明において、共役ジエン化合物は、得られる共役ジエン系共重合体の貯蔵弾性率を効果的に向上させる観点から、1,3−ブタジエン及びイソプレンよりなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましく、1,3−ブタジエン及びイソプレンよりなる群から選択される少なくとも1つの単量体のみからなることがより好ましく、1,3−ブタジエンのみからなることが更に好ましい。換言すれば、本発明の共役ジエン系共重合体における共役ジエン単位は、1,3−ブタジエン単位及びイソプレン単位よりなる群から選択される少なくとも1つの構成単位を含むことが好ましく、1,3−ブタジエン単位及びイソプレン単位よりなる群から選択される少なくとも1つの構成単位のみからなることがより好ましく、1,3−ブタジエン単位のみからなることが更に好ましい。
共役ジエン単位の含有量は、共役ジエン系共重合体全体の50質量%以上であることが好ましい。70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましく、95質量%以上であることがより更に好ましく、98質量%以上であることがより更に好ましく、99質量%以上であることがより更に好ましい。また、共役ジエン単位の含有量は、共役ジエン系共重合体全体の99.9質量%以下であることが好ましい。
共役ジエン単位の含有量が、上記範囲内であると、貯蔵弾性率に優れる共役ジエン系共重合体が得られるので好ましい。
本発明の共役ジエン系共重合体は、ミルセンに由来する構成単位、及び共役ジエン化合物に由来する構成単位に加え、その他の構成単位を有していてもよい。その他の構成単位としては、非共役オレフィン化合物に由来する構成単位、及び芳香族ビニル化合物に由来する構成単位が例示される。
前記非共役オレフィン化合物は、炭素数が2〜10であることが好ましい。非共役オレフィン化合物として、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、若しくは1−オクテン等のα−オレフィン、ピバリン酸ビニル、1−フェニルチオエテン、若しくはN−ビニルピロリドン等のヘテロ原子置換アルケン化合物等が挙げられる。
本発明において、非共役オレフィン化合物は、かかる共役ジエン系共重合体の透明性をより向上させる観点から、非環状の非共役オレフィン化合物であることが好ましく、また、当該非環状の非共役オレフィン化合物は、α−オレフィンであることがより好ましく、エチレンを含むα−オレフィンであることが更に好ましく、エチレンのみからなることが特に好ましい。換言すれば、本発明の共役ジエン系共重合体が、非共役オレフィンに由来する構成単位を有する場合、非環状の非共役オレフィンに由来する構成単位であることが好ましく、また、当該非環状の非共役オレフィンに由来する単位は、α−オレフィンに由来する構成単位であることがより好ましく、エチレン単位を含むα−オレフィン単位であることが更に好ましく、エチレン単位のみからなることが特に好ましい。
前記非共役オレフィン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。すなわち、本発明の共役ジエン系共重合体は、非共役オレフィン単位を1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
そして、本発明の共役ジエン系共重合体が芳香族ビニル化合物に由来する構成単位を含有する場合、得られる共役ジエン系共重合体の耐熱性を向上させる観点から、スチレンに由来する構成単位を含むことが好ましく、該構成単位がスチレンのみに由来するものであることがより好ましい。換言すれば、本発明の共役ジエン系共重合体が芳香族ビニル単位を有する場合、該芳香族ビニル単位は、スチレン単位を含むことが好ましく、スチレン単位のみからなることがより好ましい。
なお、芳香族ビニル単位における芳香環は、隣接する単位と結合しない限り、共重合体の主鎖には含まれない。
前記芳香族ビニル化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。すなわち、本発明の共役ジエン系共重合体は、芳香族ビニル単位を1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
一方、前記共役ジエン系共重合体全体におけるビニル(1,2−ビニル結合、3,4−ビニル結合など)含有量は、10%以下であり、5%以下であることが好ましい。また、前記トランス−1,4含有量は、10%以下である。
なお、シス−1,4、トランス1,4−、ビニルのそれぞれの含有量は、1H−NMR及び13C−NMRの測定結果から、積分比によって求めることができる。
本発明の共役ジエン系重合体が、ミルセンに由来する構成単位と、ブタジエンに由来する構成単位とを有する場合、共役ジエン系重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、300,000〜1,000,000であることが一層好ましく、400,000〜800,000であることがより一層好ましい。
また、本発明の共役ジエン系重合体が、ミルセンに由来する構成単位と、イソプレンに由来する構成単位とを有する場合、共役ジエン系重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、700,000〜1,500,000であることが一層好ましく、900,000〜1,300,000であることがより一層好ましい。
更に、本発明の共役ジエン系共重合体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn、MWD)が、10.0以下であることが好ましく、7.0以下であることがより好ましく、4.0以下であることが更に好ましく、2.5以下であることが特に好ましい。前記共役ジエン系共重合体の分子量分布が10.0以下であることにより、前記共役ジエン系共重合体の物性に十分な均質性をもたらすことができる。
なお、上述した重量平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレンを標準物質として求める。
分岐インデックスは、共役ジエン系共重合体中のミルセンの含有量により適宜設定することができる。
なお、分岐インデックスは、共役ジエン系共重合体の回転半径をRgsとし、同分子量におけるリニアな重合体の回転半径をRgLとしたとき、以下の式で表される。
分岐インデックス=Rgs/RgL
上記分岐インデックスは、値が小さいほど分岐構造が発達していることを示す。
具体的には、実施例に記載の方法により測定される。
後述する共役ジエン系共重合体の製造方法を適宜選択することによって、所望の共役ジエン系共重合体の構造とすることができる。例えば、ミルセンと共役ジエン化合物とを同時に重合させれば、ランダム共重合体が得られる。一方、共役ジエン化合物のみを重合させた後、ミルセン添加して更に重合を行えば、共役ジエン化合物からなるポリマー部分と、ミルセンからなるポリマー部分を有するジブロック共重合体となる。また、共役ジエン化合物のみを重合させ、共役ジエン化合物(単量体)が残存している状態でミルセンを添加して重合させれば、共役ジエン化合物からなるポリマー部分と、ミルセンと共役ジエン化合物がランダムに重合した部分を有するポリマーとすることができる。また、共役ジエン化合物のみを重合させた後、ミルセンを添加して重合を行い、更に、共役ジエン化合物を添加して重合を行えば、共役ジエン系化合物からなるポリマー部分と、ミルセンに由来するポリマー部分と、共役ジエン系化合物からなるポリマー部分とを有するトリブロックポリマーとすることもできる。
なお、本発明の共役ジエン系共重合体は、ミルセンに由来する構成単位を有する結果、分岐鎖を形成して連鎖した構造(分岐構造)を有する。
<重合工程>
次に、本発明の共役ジエン系共重合体の製造方法の例を詳細に説明する。本発明の共役ジエン系共重合体の製造方法の一例は、ミルセンと、共役ジエン化合物とを単量体として用いることを前提とするものであり、少なくとも重合工程を含み、更に、必要に応じ、洗浄工程、その他の工程を適宜含むことができる。
重合工程は、一段階で行ってもよく、二段階以上の多段階で行ってもよい。一段階の重合工程とは、重合させる全ての種類の単量体、すなわち、ミルセン、共役ジエン化合物、及びその他の単量体を一斉に反応させて重合させる工程である。多段階の重合工程とは、1種類又は2種類の単量体の一部又は全部を最初に反応させて重合体を形成し(第1重合段階)、次いで、残る種類の単量体や前記1種類又は2種類の単量体の残部を添加して重合させる1以上の段階(第2重合段階〜最終重合段階)を行って重合させる工程である。
ここで、本発明の共役ジエン系共重合体の製造においては、(1)ミルセンと共役ジエン化合物とを同時に反応させる方法、(2)ミルセンを重合してミルセン重合体を得た後、得られたミルセン重合体と共役ジエン化合物を反応させる方法、(3)ミルセンを重合してミルセン重合体を得た後、得られたミルセン重合体と、共役ジエン化合物とを反応させて共重合体を得、更に、得られた共重合体と、ミルセンとを反応させる方法、等の、いずれの方法を選択してもよい。上記の重合反応は、後述する重合触媒組成物の存在下で行うことが好ましい。
重合工程で好適に使用される、第一の重合触媒組成物、第二の重合触媒組成物、第三の重合触媒組成物、及び、第四の重合触媒組成物について、以下に説明する。
(第一の重合触媒組成物)
第一の重合触媒組成物(以下、「第一重合触媒組成物」ともいう)について説明する。
第一重合触媒組成物としては、
(A1)成分:希土類元素化合物又は該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物であって、希土類元素と炭素との結合を有さない、該希土類元素化合物又は反応物と、
(B1)成分:非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物(B1−1)、アルミノキサン(B1−2)、並びに、ルイス酸、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物及び活性ハロゲンを含む有機化合物のうち少なくとも1種のハロゲン化合物(B1−3)よりなる群から選択される少なくとも1種と、を含む重合触媒組成物が挙げられる。
第一重合触媒組成物が、イオン性化合物(B1−1)及びハロゲン化合物(B1−3)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む場合、該重合触媒組成物は、更に、
(C1)成分:下記式(I):
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (I)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1でかつb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1でかつcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a、b及びcは1である)で表される有機金属化合物を含む。
なお、重合反応系において、第一重合触媒組成物に含まれる(A1)成分の濃度は0.1〜0.0001mol/lの範囲であることが好ましい。
更に、該重合触媒組成物は、アニオン性配位子となり得る添加剤(D1)を含有することが好ましい。
なお、ランタノイド元素の具体例としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムを挙げることができる。なお、上記(A1)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
M11X11 2・L11w ・・・ (II)
M11X11 3・L11w ・・・ (III)
(それぞれの式中、M11は、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、X11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオラート基、アミノ基、シリル基、アルデヒド残基、ケトン残基、カルボン酸残基、チオカルボン酸残基又はリン化合物残基を示し、L11は、ルイス塩基を示し、wは、0〜3を示す)で表される。
M−(NQ1)(NQ2)(NQ3) ・・・(IV)
(式中、Mはランタノイド元素、スカンジウム、イットリウムから選択される少なくとも1種であり、NQ1、NQ2及びNQ3はアミノ基であり、同一であっても異なっていてもよく、ただし、M−N結合を有する)
すなわち、上記式(IV)で表される化合物は、M−N結合を3つ有することを特徴とする。M−N結合を3つ有することにより、各結合が化学的に等価となるため構造が安定的であり、それゆえに取り扱いが容易である、という利点を有する。
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (I)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1でかつb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1でかつcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a、b及びcは1である)で表される有機金属化合物であり、下記式(V):
AlR1R2R3 ・・・ (V)
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、R1、R2、R3はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。
式(V)の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム;水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム;エチルアルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライド等が挙げられ、これらの中でも、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。以上に述べた(C1)成分としての有機アルミニウム化合物は、1種単独で使用することも、2種以上を混合して用いることもできる。なお、上記第一重合触媒組成物における有機アルミニウム化合物の含有量は、(A1)成分に対して1〜50倍molであることが好ましく、約10倍molであることがより好ましい。
上記添加剤(D1)としては、(A1)成分のアミノ基と交換可能なものであれば特に限定されないが、OH基、NH基、SH基のいずれかを有することが好ましい。
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して−O−CjH2j+1、−(O−CkH2k−)a−O−CmH2m+1又は−CnH2n+1で表され、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12の整数であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
式(VI)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、(メルカプトメチル)ジメチルエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
(式中、Wは−NR8−、−O−又は−CR9R10−(ここで、R8及びR9は−CpH2p+1であり、R10は−CqH2q+1であり、p及びqはそれぞれ独立して0〜20の整数である。)で表され、R5及びR6はそれぞれ独立して−M−CrH2r−(ここで、Mは−O−又は−CH2−であり、rは1〜20の整数である。)で表され、R7は−O−CjH2j+1、−(O−CkH2k−)a−O−CmH2m+1又は−CnH2n+1 で表され、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12の整数であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12の整数であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
式(VII)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−メチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ブチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ドデシルアザ−2−シラシクロオクタンなどが挙げられる。
E1−T1−X−T2−E2 ・・・(VIII)
(Xは、周期律表第15族原子から選択される配位原子を含むアニオン性電子供与基を示し、E1及びE2はそれぞれ独立して、周期律表第15族及び16族原子から選択される配位原子を含む中性電子供与基を示し、T1及びT2はそれぞれ、XとE1及びE2を架橋する架橋基を示す)
前記アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ピリジレン基、チエニレン基が例示され、好ましくはフェニレン基、ナフチレン基である。また、前記アリーレン基のアリール環上には任意の基が置換されていてもよい。該置換基としてはメチル基、エチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;フルオロ、クロロ、ブロモなどのハロゲン基;トリメチルシリル基などのシリル基などが例示される。
前記アリーレン基として、更に好ましくは1,2−フェニレン基が例示される。
次に、第二の重合触媒組成物(以下、「第二重合触媒組成物」ともいう)について説明する。第二重合触媒組成物としては、下記式(IX):
(式中、Mは、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、CpRは、それぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、Ra〜Rfは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を示し、Lは、中性ルイス塩基を示し、wは、0〜3の整数を示す。)で表されるメタロセン錯体、及び下記式(X):
(式中、Mは、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、CpRは、それぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、X’は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオラート基、アミノ基、シリル基又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Lは、中性ルイス塩基を示し、wは、0〜3の整数を示す。)で表されるメタロセン錯体、並びに下記式(XI):
(式中、Mは、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、CpR’は、無置換もしくは置換シクロペンタジエニル、インデニル又はフルオレニルを示し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオラート基、アミノ基、シリル基又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Lは、中性ルイス塩基を示し、wは、0〜3の整数を示し、[B]−は、非配位性アニオンを示す。)で表されるハーフメタロセンカチオン錯体よりなる群から選択される少なくとも1種類の錯体を含む重合触媒組成物が挙げられる。
なお、重合反応系において、第二重合触媒組成物に含まれる錯体の濃度は0.1〜0.0001mol/Lの範囲であることが好ましい。
(式中、Rは水素原子、メチル基又はエチル基を示す。)
式(XI)において、上記インデニル環を基本骨格とするCpR’は、一般式(IX)のCpRと同様に定義され、好ましい例も同様である。
(式中、X’’はハライドを示す。)
(式中、X’’はハライドを示す。)
次に、第三の重合触媒組成物(以下、「第三重合触媒組成物」ともいう)について説明する。
第三の重合触媒組成物としては、希土類元素含有化合物として、下記式(XIII):
RaMXbQYb・・・(XIII)
(式中、Rはそれぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、該RはMに配位しており、Mはランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基を示し、該XはM及びQにμ配位しており、Qは周期律表第13族元素を示し、Yはそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子を示し、該YはQに配位しており、a及びbは2である)で表されるメタロセン系複合触媒を含む重合触媒組成物が挙げられる。
上記メタロセン系複合触媒の好適例においては、下記式(XIV):
(式中、M1は、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、CpRは、それぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、RA及びRBは、それぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基を示し、該RA及びRBは、M1及びAlにμ配位しており、RC及びRDは、それぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子を示す)で表されるメタロセン系複合触媒が挙げられる。
上記式(XIII)において、Qは、周期律表第13族元素を示し、具体的には、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等が挙げられる。
上記式(XIII)において、Yはそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子を示し、該YはQに配位している。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が挙げられる。
置換インデニルとして、具体的には、2−フェニルインデニル、2−メチルインデニル等が挙げられる。なお、式(XIV)における二つのCpRは、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。
上記式(XIV)において、RC及びRDは、それぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子である。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が挙げられる。
なお、上記メタロセン系複合触媒は、例えば、溶媒中で、下記式(XV):
(式中、M2は、ランタノイド元素、スカンジウム又はイットリウムを示し、CpRは、それぞれ独立して無置換もしくは置換インデニルを示し、RE〜RJは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を示し、Lは、中性ルイス塩基を示し、wは、0〜3の整数を示す)で表されるメタロセン錯体を、AlRKRLRMで表される有機アルミニウム化合物と反応させることで得られる。なお、反応温度は室温程度にすればよいので、温和な条件で製造することができる。また、反応時間は任意であるが、数時間〜数十時間程度である。反応溶媒は特に限定されないが、原料及び生成物を溶解する溶媒であることが好ましく、例えばトルエンやヘキサンを用いればよい。なお、上記メタロセン系複合触媒の構造は、1H−NMRやX線構造解析により決定することが好ましい。
上記式(XV)で表されるメタロセン錯体は、シリルアミド配位子[−N(SiR3)2]を含む。シリルアミド配位子に含まれるR基(RE〜RJ基)は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。また、RE〜RJのうち少なくとも一つが水素原子であることが好ましい。RE〜RJのうち少なくとも一つを水素原子にすることで、触媒の合成が容易になる。更に、アルキル基としては、メチル基が好ましい。
第四の重合触媒組成物は、希土類元素化合物と、シクロペンタジエン骨格を有する化合物を含む。
第四の重合触媒組成物は、
・希土類元素化合物(以下、「(A2)成分」ともいう)と、
・置換又は無置換のシクロペンタジエン、置換又は無置換のインデン(インデニル基を有する化合物)、及び、置換又は無置換のフルオレンよりなる群から選択される化合物(以下、「(B2)成分」ともいう)と、
を含むことを必要とする。
この第四の重合触媒組成物は、
・有機金属化合物(以下、「(C2)成分」ともいう)
・アルミノキサン化合物(以下、「(D2)成分」ともいう)
・ハロゲン化合物(以下、「(E2)成分」ともいう)
を更に含んでもよい。
そして、第四の重合触媒組成物は、芳香族炭化水素を含まないことが好ましい。ここで、芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
なお、「芳香族炭化水素を含まない」とは、重合触媒組成物に含まれる芳香族炭化水素の割合が0.1質量%未満であることを意味する。
なお、希土類元素含有化合物としては、例えば、スカンジウム、イットリウム、又は原子番号57〜71の元素から構成されるランタノイド元素を含有する化合物等が挙げられる。ランタノイド元素とは、具体的には、ランタニウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムである。
また、ルイス塩基としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルアニリン、トリメチルホスフィン、塩化リチウム、中性のオレフィン類、中性のジオレフィン類等が挙げられる。
なお、上記(A2)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
M−(AQ1)(AQ2)(AQ3) ・・・(1)
(式中、Mは、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を表し;AQ1、AQ2及びAQ3は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい官能基であり、ここで、Aは、窒素、酸素又は硫黄からなる群から選択される少なくとも1種を表し;但し、少なくとも1つのM−A結合を有する)
で表される化合物であることが好ましい。
なお、ランタノイド元素とは、具体的には、ランタニウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムである。
上記化合物によれば、反応系における触媒活性を向上させることができ、反応時間を短くし、反応温度を高くすることが可能となる。
上記式(1)中のAが窒素である場合、AQ1、AQ2、及びAQ3(すなわち、NQ1、NQ2、及びNQ3)で表される官能基としては、アミノ基等が挙げられる。そして、この場合、3つのM−N結合を有する。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の脂肪族アミノ基;フェニルアミノ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニルアミノ基、2,6−ジイソプロピルフェニルアミノ基、2,6−ジネオベンチルフェニルアミノ基、2−tert−ブチル−6−イソプロピルフェニルアミノ基、2−tert−ブチル−6−ネオベンチルフェニルアミノ基、2−イソプロピル−6−ネオベンチルフェニルアミノ基、2,4,6−tert−ブチルフェニルアミノ基等のアリールアミノ基;ビストリメチルシリルアミノ基等のビストリアルキルシリルアミノ基が挙げられ、特に、脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素に対する溶解性の観点から、ビストリメチルシリルアミノ基が好ましい。上記アミノ基は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記構成とすれば、反応系における触媒活性を更に向上させることができる。そのため、反応時間を更に短くし、反応温度を更に高くすることができる。
(RO)3M・・・(1a)
で表される希土類アルコラート、
下記式(1b)
(R−CO2)3M・・・(1b)
で表される希土類カルボキシレート等が挙げられる。ここで、上記式(1a)及び(1b)の各式中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基である。
なお、(A2)成分としては、希土類元素と炭素との結合を有しないことが好ましいため、上述した化合物(I)又は化合物(II)を好適に使用できる。
(RS)3M・・・(1c)
で表される希土類アルキルチオラート、
下記式(1d)
(R−CS2)3M・・・(1d)
で表される化合物等が挙げられる。ここで、上記式(1c)及び(1d)の各式中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
なお、(A2)成分としては、希土類元素と炭素との結合を有しないことが好ましいため、上述した化合物(1c)又は化合物(1d)を好適に使用できる。
上記(B2)成分の化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
置換又は無置換のインデンとしては、例えば、インデン、2−フェニル−1H−インデン、3−ベンジル−1H−インデン、3−メチル−2−フェニル−1H−インデン、3−ベンジル−2−フェニル−1H−インデン、1−ベンジル−1H−インデン等が挙げられ、特に、分子量分布を小さくする観点から、3−ベンジル−1H−インデン、1−ベンジル−1H−インデンが好ましい。
置換フルオレンとしては、例えば、トリメチルシリルフルオレン、イソプロピルフルオレン等が挙げられる。
YR4 aR5 bR6 c ・・・(2)
(式中、Yは、周期律表の第1族、第2族、第12族及び第13族の元素からなる群から選択される金属元素であり、R4及びR5は炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R6は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R4、R5及びR6はそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよく、また、Yが第1族の金属元素である場合には、aは1でありかつb及びcは0であり、Yが第2族又は第12族の金属元素である場合には、a及びbは1でありかつcは0であり、Yが第13族の金属元素である場合には、a,b及びcは1である)
で表される化合物である。
ここで、触媒活性を高める観点から、式(2)において、R1、R2及びR3は少なくとも1つが異なっていることが好ましい。
AlR7R8R9 ・・・(3)
(式中、R7及びR8は、炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であり、R9は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、R7、R8及びR9は、同一であっても異なっていてもよい)
で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。
上記有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム;水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム;エチルアルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライド等が挙げられ、特に、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましく、更に特に、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。
上記有機アルミニウム化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D2)成分を用いることによって、重合反応系における触媒活性を更に向上させることができる。そのため、反応時間を更に短くし、反応温度を更に高くすることができる。
縮合剤としては、例えば、水等が挙げられる。
−(Al(R10)O)n− ・・・(4)
(式中、R10は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、ここで、炭化水素基の一部はハロゲン及び/又はアルコキシ基で置換されてもよく;R10は、繰り返し単位間で同一であっても異なっていてもよく;nは5以上である)
で表されるアルミノキサンを挙げることができる。
nは10以上であることが好ましい。
R10の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基等が挙げられ、特に、メチル基が好ましい。上記炭化水素基は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。Rの炭化水素基としては、メチル基とイソブチル基との組み合わせが好ましい。
ここで、脂肪族炭化水素とは、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
−(Al(CH3)x(i−C4H9)yO)m− ・・・(5)
(式中、x+yは1であり;mは5以上である)
で表される修飾アルミノキサン(以下、「TMAO」ともいう)としてよい。TMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名:TMAO341が挙げられる。
−(Al(CH3)0.7(i−C4H9)0.3O)k− ・・・(6)
(式中、kは5以上である)
で表される修飾アルミノキサン(以下、「MMAO」ともいう)としてよい。MMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名:MMAO−3Aが挙げられる。
−[(CH3)AlO]i− ・・・(7)
(式中、iは5以上である)
で表される修飾アルミノキサン(以下、「PMAO」ともいう)としてよい。PMAOとしては、例えば、東ソー・ファインケミカル社製の製品名:TMAO−211が挙げられる。
(E2)成分を用いることによって、共役ジエン系共重合体のシス−1,4−結合含有量を向上させることができる。
ルイス酸であるハロゲン含有化合物としては、例えば、四塩化チタン、六塩化タングステン、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルアルミニウムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジブチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、アルミニウムトリブロマイド、トリ(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ジブチル錫ジクロライド、四塩化錫、三塩化リン、五塩化リン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン等が挙げられ、特に、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイドが好ましい。
ハロゲンとしては、塩素又は臭素が好ましい。
上記ルイス酸であるハロゲン含有化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E2−2)成分に用いられるルイス塩基としては、リン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化合物、アルコールが好ましい。
例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサチック酸、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、2−エチルヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェノール、ベンジルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコール等が挙げられ、特に、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチルアセトン、2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸、2−エチルヘキシルアルコール、1−デカノール、ラウリルアルコールが好ましい。
上記ルイス塩基のモル数は、上記金属ハロゲン化物1モル当たり、0.01〜30モル、好ましくは0.5〜10モルの割合で反応させる。このルイス塩基との反応物を使用すると、ポリマー中に残存する金属を低減することができる。
(B2)成分(置換又は無置換のシクロペンタジエン、置換又は無置換のインデン、及び、置換又は無置換のフルオレンよりなる群から選択される化合物)の(A2)成分(希土類元素化合物)に対するモルにおける割合は、触媒活性を十分に得る観点から、0超であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、1以上であることが更に好ましく、触媒活性の低下を抑制する観点から、3以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.2以下であることが更に好ましい。
そのため、上記範囲によれば、共役ジエン系共重合体のシス−1,4−結合含有量を向上させる効果を高めることができる。
なお、「イオン性化合物を含まない」とは、重合触媒組成物に含まれるイオン性化合物の割合が0.01質量%未満であることを意味する。
洗浄工程は、前記重合工程において得られた共役ジエン系共重合体を洗浄する工程である。なお、洗浄に用いる媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどが挙げられるが、重合触媒としてルイス酸由来の触媒を使用する際は、特にこれらの溶媒に対して酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸)を加えて使用することができる。添加する酸の量は溶媒に対して15mol%以下が好ましい。これ以上では酸が共役ジエン系共重合体中に残存してしまうことで混練及び加硫時の反応に悪影響を及ぼす可能性がある。
この洗浄工程により、共役ジエン系共重合体中の触媒残渣量を好適に低下させることができる。
本発明のゴム組成物は、少なくとも本発明の共役ジエン系共重合体を含み、更に必要に応じて、充填剤、架橋剤、その他のゴム成分等を含むことができる。
その他のゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ブタジエンゴム(ポリブタジエン、BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、その他のゴム成分としては、NR、IR、BR、及びSBRよりなる群から選択される少なくとも1種のゴム成分を含有することが好ましく、NR、IR、及びBRよりなる群から選択される少なくとも1種のゴム成分を含有することがより好ましく、BRを含有することが更に好ましい。
本発明において、共役ジエン系共重合体及びジエン系ゴムを含むゴム成分100質量部に対して、本発明の共役ジエン系重合体を10〜100質量部含有することが好ましく、30〜90質量部含有することがより好ましく、40〜80質量部含有することが更に好ましい。本発明の共役ジエン系共重合体の含有量が上記範囲内であると、貯蔵弾性率及び損失正接のバランスに優れたゴム組成物が得られる。
また、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20〜100m2/gが好ましく、35〜80m2/gがより好ましい。前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が20m2/g以上であることにより、得られるゴム組成物の耐久性が向上し、十分な耐亀裂成長性が得られ、また、100m2/g以下であることにより、低ロス性の大幅な低下を回避しつつ、良好な作業性を保持することができる。
前記架橋剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましい。架橋剤の含有量が0.1質量部以上であると、好適に架橋が進行し、一方、20質量部以下であると、混練り中の架橋の進行が抑制され、良好な架橋物の物性が得られるので好ましい。
また、本発明のゴム組成物を架橋することにより、架橋ゴム組成物を得ることができる。前記架橋の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度120〜200℃、加温時間1分間〜900分間とすることが好ましい。かかる架橋ゴム組成物は、貯蔵弾性率及び損失正接のバランスに優れる。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物又は本発明の架橋ゴム組成物を用いたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。かかるタイヤは、本発明の共役ジエン系共重合体を含むゴム組成物を用いているため、低燃費であるとともに、貯蔵弾性率が高い。タイヤにおける本発明のゴム組成物の適用部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーなどが挙げられる。これらの中でも、本発明のゴム組成物をトレッド部に用いることが、低燃費性の観点で有利である。
前記タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫ゴム組成物及びコードよりなる群から選択される少なくとも1つからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ用途以外にも、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト等のベルト、ゴムクローラ、各種ホースなどに用いることができる。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器に、トリスビストリメチルシリルアミドガドリニウム(Gd[N(SiMe3)2]3)((A2)成分)300μmoL、1−ベンジルインデン((B2)成分)600μmoL、水素化ジイソブチルアルミニウム((C2)成分)7.5mmoL、更にMMAO(東ソー・ファインケム社製、製品名:MMAO−3A)((D2)成分))を、MMAO中のアルミニウムのガドリニウムに対するモルにおける割合を250として加えたのち、ヘキサン150mLに溶解させた。その後、ジエチルアルミニウムクロライド((E2−1)成分)600μmoLを加えて重合触媒組成物とした。
一方、十分に乾燥させた1L耐圧ガラス反応器に、イソプレン99.9g及びミルセン0.1gを含むヘキサン溶液480gを加えモノマー溶液とした。
その後、重合触媒組成物をグローブボックスから取り出し、ガドリニウム16μmoLが含まれる量の重合触媒組成物をモノマー溶液に加えた。この反応系を50℃で240分間維持し重合反応を行った。その後、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)(大内新興化学工業社製、製品名:ノクラック NS−5)のイソプロパノール溶液(5質量%)5mLを、反応系に加えることによって、重合反応を停止させた。更に、反応器に大量のメタノールを加えることによって、反応生成物を沈殿・分離し、更に60℃で真空乾燥させて、重合体Aを得た(収量:100.0g)。
実施例1−1において、添加するミルセンの量を0.5g、イソプレンの量を99.5gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0で重合体Bを得た。
実施例1−1において、添加するミルセンの量を1.0g、イソプレンの量を99.9gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Cを得た。
十分に乾燥させた1L耐圧ガラス反応器に、ミルセン1.0gを含むヘキサン溶液80gを加えモノマー溶液とした。その後、ガドリニウム16μmoLが含まれる量の重合触媒組成物をモノマー溶液に加えた。この反応系を室温で30分間維持し重合反応を行った。その後、イソプレン99gを含むヘキサン溶液400gを加え、50℃で240分間維持し重合反応を行った。その後、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)(大内新興化学工業社製、製品名:ノクラック NS−5)のイソプロパノール溶液(5質量%)5mLを、反応系に加えることによって、重合反応を停止させた。更に、反応器に大量のメタノールを加えることによって、反応生成物を沈殿・分離し、更に60℃で真空乾燥させて、重合体Dを得た(収量:100.0g)。
十分に乾燥させた1L耐圧ガラス反応器に、イソプレン99gを含むヘキサン溶液480gを加えモノマー溶液とした。その後、ガドリニウム16μmoLが含まれる量の重合触媒組成物をモノマー溶液に加えた。この反応系を50℃で240分間維持し重合反応を行った。その後、ミルセン1.0gを加え、50℃で30分間維持し重合反応を行った。その後、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)(大内新興化学工業社製、製品名:ノクラック NS−5)のイソプロパノール溶液(5質量%)5mLを、反応系に加えることによって、重合反応を停止させた。更に、反応器に大量のメタノールを加えることによって、反応生成物を沈殿・分離し、更に60℃で真空乾燥させて、重合体Eを得た(収量:100.0g)。
十分に乾燥させた1L耐圧ガラス反応器に、ミルセン0.5gを含むヘキサン溶液80gを加えモノマー溶液とした。その後、ガドリニウム16μmoLが含まれる量の重合触媒組成物をモノマー溶液に加えた。この反応系を室温で30分間維持し重合反応を行った。その後、イソプレン99gを含むヘキサン溶液400gを加え、反応系を50℃で240分間維持し重合反応を行った。その後更に、ミルセン0.5gを加え、50℃で30分間維持し重合反応を行った。その後、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)(大内新興化学工業社製、製品名:ノクラック NS−5)のイソプロパノール溶液(5質量%)5mLを、反応系に加えることによって、重合反応を停止させた。更に、反応器に大量のメタノールを加えることによって、反応生成物を沈殿・分離し、更に60℃で真空乾燥させて、重合体Fを得た(収量:100.0g)。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、ガラス製容器に、トリスビストリメチルシリルアミドガドリニウム(Gd[N(SiMe3)2]3)((A2)成分)250μmoL、1−ベンジルインデン((B2)成分)500μmoL、水素化ジイソブチルアルミニウム((C2)成分)75mmoL、更にMMAO(東ソー・ファインケム社製、製品名:MMAO−3A)((D2)成分))を、MMAO中のアルミニウムのガドリニウムに対するモルにおける割合を375として加えた後、ヘキサン115mLに溶解させた。その後、ジエチルアルミニウムクロライド((E2−1)成分)500μmoLを加えて重合触媒組成物とした。
一方、十分に乾燥させた1L耐圧ガラス反応器に、ブタジエン99g及びミルセン1.0gを含むシクロヘキサン溶液400gを加えモノマー溶液とした。
その後、重合触媒組成物をグローブボックスから取り出し、ガドリニウム5μmoLが含まれる量の重合触媒組成物をモノマー溶液に加えた。この反応系を50℃で90分間維持し重合反応を行った。その後、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)(大内新興化学工業社製、製品名:ノクラック NS−5)のイソプロパノール溶液(5質量%)5mLを、反応系に加えることによって、重合反応を停止させた。更に、反応器に大量のメタノールを加えることによって、反応生成物を沈殿・分離し、更に60℃で真空乾燥させて、重合体Gを得た(収量:100.0g)。
実施例1−7において、添加するミルセンの量を0.5gとし、ブタジエンの量を99.5gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Hを得た。
実施例1−7において、添加するミルセンの量を0.1gとし、ブタジエンの量を99.9gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Iを得た。
実施例1−7において、添加するミルセンの量を5.0gとし、ブタジエンの量を95.0gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Jを得た。
実施例1−1において、ミルセンを添加しないこと、及びイソプレンの量を100gに変更したこと以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Kを得た。
実施例1−7において、ミルセンを添加しないこと、及びブタジエンの量を100gに変更したこと以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Lを得た。
実施例1−7において、添加するミルセンの量を11.0gとし、ブタジエンの量を89.0gとすること以外は同様の方法で重合を行ったところ、収量100.0gで重合体Mを得た。
<ミクロ構造>
共重合体の1H−NMRスペクトル(1,2−ビニル結合の結合含有量)及び13C−NMRスペクトル(シス−1,4結合とトランス−1,4結合の含有量比)の積分比等により求めた。表1には、共役ジエン化合物由来の単位全体におけるシス−1,4結合含有量(%)を示す。
得られた重合体をTHF中に、溶液中の重合体濃度が0.4質量%となるよう添加した。24時間放置した後、この溶液を、ステンレス製の遠沈管を用い遠心加速度約15万Gにて1時間超遠心分離して、溶液中の可溶成分と不溶成分とを分離した。分離された溶液中の可溶成分に対応する上澄み液を採取して、THFにより2倍に希釈し、FFF(フィールド・フロー・フラクション)−MALS(多角度光散乱検出器、Multi−Angle Light Scattering)により分析した。FFF装置としてはPostnova社製のAF2000、MALS検出器としてはWyatt社のDawn Heleos II、RI検出器としては、Postnova社製のPN3140型をそれぞれ用いた。この際、装置の配管の連結方法はFFF装置−MALS検出器−RI検出器の順番で連結した。
また、FFF−MALS測定では、溶出曲線の各点における回転半径が得られるため、回転半径と分子量とのLog−Logプロット(コンフォーメーションプロット)が得られる。ここで、重合体K及びLをリニアな分子であると仮定し、重合体K、Lのコンフォーメーションプロットと、各重合体のコンフォーメーションプロットとを比較することで、分岐の程度を評価することができる。
各重合体(A、B、C、D、E、F)のそれぞれの重量平均分子量における回転半径RgSと、同分子量における重合体Kの回転半径RgLを比較し、分岐インデックス=RgS/RgLとした。同様に、重合体(G、H、I、J、M)のそれぞれの重量平均分子量における回転半径RgSと、同分子量における重合体Lの回転半径RgLを比較し、分岐インデックス=RgS/RgLとした。この分岐インデックスは、値が小さいほど分岐構造が発達していることを示す
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8220GPC/HT、カラム:東ソー製GMHHR−H(S)HT×2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、共重合体A〜Mのポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(MWD)を求めた。なお、測定温度は40℃である。
表2に示す配合処方のゴム組成物を調製し、160℃で30分間加硫して得た加硫組成物に対し、下記の方法に従って、動的貯蔵弾性率(E’)、損失正接(tanδ)を測定した。
・IR2200:ポリイソプレンゴム、商品名「Nipol IR2200」、日本ゼオン株式会社製
・カーボンブラック:旭カーボン、商品名「#80」
・シリカ:日本シリカ工業株式会社製、商品名「ニップシールAQ」
・WAX:マイクロクリスタリンワックス
・老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
・加硫促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ−G」
上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%で、加硫ゴム(架橋ゴム組成物)の損失正接(tanδ)及び動的貯蔵弾性率(E’)を測定し、比較例2−1の値を100として指数表示した。指数値が小さい程、損失正接(tanδ)が低く、ゴム組成物が低ロス性であり、動的貯蔵弾性率(E’)は指数が大きいほど操縦安定性が良好になることを示す。
また、JIS K6251:2010に準拠して、モジュラス(M300)を測定した。M300は、伸び率が300%に達した時点の応力によって求められ、比較例2−1の値を100として指数表示した。
Claims (12)
- ミルセンに由来する構成単位と、共役ジエン化合物に由来する構成単位とを有し、
1,4−シス含有量が90%以上であり、
ミルセンに由来する構成単位の含有量が10質量%未満であることを特徴とする共役ジエン系共重合体。 - ミルセンに由来する構成単位の含有量が1質量%以下である、請求項1に記載の共役ジエン系共重合体。
- 共役ジエン系共重合体の1,4−シス含有量が95%以上である、請求項1又は2に記載の共役ジエン系共重合体。
- 共役ジエン化合物に由来する構成単位が、ブタジエンに由来する構成単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体。
- 共役ジエン化合物に由来する構成単位が、イソプレンに由来する構成単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体。
- ミルセンと、共役ジエン化合物とを同時に反応させる工程を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。
- ミルセンを重合し、ミルセン重合体を得る工程、及び、
得られたミルセン重合体と、共役ジエン化合物とを反応させる工程をこの順で有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。 - ミルセンを重合してミルセン重合体を得る工程、
得られたミルセン重合体と、共役ジエン化合物とを反応させて共重合体を得る工程、及び、
得られた共重合体と、ミルセンとを反応させる工程をこの順で有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の共役ジエン系共重合体及びジエン系ゴムを含有することを特徴とする、ゴム組成物。
- 共役ジエン系共重合体及びジエン系ゴムを含むゴム成分100質量部に対して共役ジエン系重合体を30質量部以上含有する、請求項9に記載のゴム組成物。
- 請求項9又は10に記載のゴム組成物を架橋したことを特徴とする、架橋ゴム組成物。
- 請求項9又は10に記載のゴム組成物又は請求項11に記載の架橋ゴム組成物を用いたことを特徴とする、タイヤ。
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