JP2017201314A - 紫外線量測定装置及び紫外線量測定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて簡易且つ安価な回路構成で、容易に紫外線量の測定を実現する。【解決手段】紫外線量測定装置は、フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、第一光検出部及び第二光検出部のデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線量測定装置及び紫外線量測定システムに関する。
近年の電子デバイスは、高性能化と低価格化が進行している。例えば、昔では考えられなかった、バリエーション豊かな点滅機能を有するLED発光器具が、100円前後の低価格で入手できる。
しかしながら、データ通信を行うには、LED発行器具以外の付属的なデバイスが必要となるため、前述のような低価格の電子回路で実現することが困難である。
特許3057438号公報
発明者は、近年普及しているスマートフォン(携帯型無線端末)に適用するアクセサリとして、紫外線量を測定する装置を開発している。携帯型無線端末には様々な通信手段が内蔵されているので、一見すると、測定した紫外線量のデータを携帯型無線端末に送信することは容易であるように思える。しかし、携帯型無線端末に備わっている通信機能を用いて、データ通信を行おうとすると、以下のような問題が生じる。
先ず、無線LAN及びBlueTooth(登録商標)のデバイスは高価であると共に、消費電力が大きい。また、通信を行うに先立ち、予め種々の設定を必要とするため使い勝手が悪い。
赤外線を用いるIrDA(Infrared Data Association)は、端末によっては装備されていないものもあり、また送信側の発光素子と、受信側の受光素子を、遮蔽物のない状態でしっかり対向させなければならない。
このように、携帯型無線端末に備わっている通信機能を用いて、データ通信を行おうとすると、回路の価格が高価になったり、使い勝手が悪い等の不都合が生じる。
最も安価な通信手段は、有線のUSBケーブルであるが、有線であるが故の煩雑性があり、使い勝手も良くない。また、ケーブル断線の可能性もある。
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、極めて簡易且つ安価な回路構成で、容易にデータ通信を実現する、紫外線量測定装置及び紫外線量測定システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の紫外線量測定装置は、フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、第一光検出部とほぼ同一の電気的特性を有し、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、第一光検出部及び第二光検出部の出力信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、第一光検出部及び第二光検出部のデジタルデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部とを具備する。
更に、紫外線量のデータを矩形波の信号に変換するエンコーダと、矩形波の信号を受け、矩形波の信号のエッジで発音する、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体とを具備する。
また、上記課題を解決するために、本発明の紫外線量測定システムは、紫外線量測定装置と、データ受信装置とよりなる紫外線量測定システムである。
紫外線量測定装置は、フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、第一光検出部とほぼ同一の電気的特性を有し、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、第一光検出部及び第二光検出部の出力信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、第一光検出部及び第二光検出部のデジタルデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部とを具備する。更に、紫外線量のデータを矩形波の信号に変換するエンコーダと、矩形波の信号を受け、矩形波の信号のエッジで発音する、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体とを具備する。
データ受信装置は、マイクと、マイクが出力する音声信号をデジタルの音声データに変換するA/D変換器と、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体の波形データと、音声データとの相関性を演算する波形相関処理部と、波形相関処理部が出力する相関データに基づいて、データを出力するデコーダとを具備する。
本発明によれば、極めて簡易且つ安価な回路構成で、容易にデータ通信を実現する、紫外線量測定装置及び紫外線量測定システムを提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る、紫外線量測定装置の使用状態を示す概略図と、外観及び内部構造を示す概略図である。 紫外線量測定装置のハードウェア構成を示すブロック図と、ソフトウェア機能を示すブロック図である。 圧電スピーカの周波数特性を示すグラフと、圧電スピーカに印加する矩形波信号と、圧電スピーカから生じる音の波形と、圧電スピーカから生じる音に基づいてパルスに変換した信号波形と、パルス信号を単安定マルチバイブレータ(モノマルチ)に通した信号波形を示す波形概略図である。 本実施形態の紫外線量測定装置102の圧電スピーカから発される音をオシロスコープにて測定した信号波形図と、信号波形の一部拡大図である。 データ受信装置のハードウェア構成を示すブロック図と、ソフトウェア機能を示すブロック図である。 波形相関処理部の動作原理を説明する概略図と、波形相関処理部の機能ブロック図である。 データ送信装置の機能ブロック図である。
[紫外線量測定装置と携帯型無線端末の概略]
図1Aは、本発明の実施形態に係る、紫外線量測定装置の使用状態を示す概略図である。
図1Bは、本発明の実施形態に係る、紫外線量測定装置の外観と内部構造を示す概略図である。
携帯型無線端末101のアクセサリとして使用される紫外線量測定装置102は、およそ3〜5cm程度の長さを有するストラップコード103に接続されたぬいぐるみ104である。すなわち、ぬいぐるみ104が紫外線量測定装置102の筐体になる。このぬいぐるみ104の内部に、感光変色板105で遮蔽されている第一フォトダイオード106と、遮蔽物のない第二フォトダイオード107と、回路基板108が埋め込まれている。第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107の受光面は、ぬいぐるみ104から露出している。図1Bにおいて、第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107は、熊のぬいぐるみ104の頭部に露出している。
感光変色板105はフォトクロミック色素が塗布されたアクリルの板である。サングラス等のフォトクロミックガラス等に用いられているフォトクロミック色素は、紫外線を吸収すると灰色あるいは黒色に変色し、紫外線が照射されなくなると変色が戻る可逆的変色特性を有する。紫外線が強いほど、フォトクロミック色素は濃く変色する。第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107は可視光線のセンサであり、感光変色板105で遮蔽した第一フォトダイオード106の出力電流と、遮蔽物のない第二フォトダイオード107の出力電流とを比較することで、紫外線の強度を算出できる。周知のように、可視光用のセンサは、紫外線を直接検出する紫外線センサより低価格である。この手法を用いた紫外線量測定装置102によれば、既存の紫外線センサと比べ、低価格で紫外線の強度を検出することが可能となる。
回路基板108は、図示しない周知のワンチップマイコンと、押しボタンスイッチ109と、図示しない圧電スピーカ207(図2参照)と、図示しないボタン電池のソケットを有する。
例えばCR2032等のボタン電池で動作するワンチップマイコンは、第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107の出力電流を受けて、紫外線量を計算して、図示しないRAM203(図2参照)に記憶する。そして、ユーザによって押しボタンスイッチ109が押されると、圧電スピーカ207を駆動して、RAM203内の紫外線量データを音声信号に変換する。すなわち、本実施形態の紫外線量測定装置102は、音がデータの搬送波となるデータ送信装置でもある。
携帯型無線端末101には音声データ受信用のアプリケーションプログラムが稼働しており、紫外線量測定装置102の圧電スピーカ207から発される音をマイクから拾い、ノイズ除去処理を経てデコードし、紫外線量データを得る。
[紫外線量測定装置102のハードウェア構成とソフトウェア機能]
図2Aは、紫外線量測定装置102のハードウェア構成を示すブロック図である。
紫外線量測定装置102は、周知のCPU201、ROM202、RAM203、押しボタンスイッチ109がバス204に接続される、周知のマイクロコンピュータよりなる機器である。バス204には更に、A/D変換器205(図2中「A/D」と略記)を通じて第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107が接続され、またシリアルインターフェース206(図2中「シリアルI/F」と略記)を通じて圧電スピーカ207が接続されている。
ここで注目すべき点は、圧電スピーカ207はD/A変換器に接続されておらず、バス204から出力される矩形波の電圧信号によって直接的に駆動されるという点である。この圧電スピーカ207の駆動の詳細については図4以降で後述する。
図2Bは、紫外線量測定装置102のソフトウェア機能を示すブロック図である。
第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107の出力信号は、A/D変換器205によってデジタルデータに変換される。紫外線量算出部208は、第一フォトダイオード106と第二フォトダイオード107のデータに基づき、紫外線量を算出する。そして、入出力制御部209の管理の下、紫外線量データはタイマ210が出力する相対時間情報と共にログメモリ211に記録される。ログメモリ211は、バッテリバックアップされたRAM203やフラッシュメモリのROM202等の不揮発性ストレージである。
入出力制御部209は、押しボタンスイッチ109の操作情報を受けると、ログメモリ211から紫外線量データと経過時間情報をエンコーダ212へ出力する。エンコーダ212はデジタルデータをパルス幅変調の矩形波に変換する。
図2Cは、ログメモリ211に格納されるデータのデータ構造を示す図である。
ログメモリ211には、紫外線量フィールド213と経過時間フィールド214が設けられている。
紫外線量フィールド213には、紫外線量算出部208が算出した紫外線量が格納される。
経過時間フィールド214には、押しボタンスイッチ109が前回押された時点からタイマ210が計測した経過時間が秒単位で格納される。
低価格のワンチップマイコンは、CPU201、ROM202、RAM203、バス204、A/D変換器205、そしてシリアルインターフェース206を含む一方、現在日時情報を出力するリアルタイムクロック(「Real Time Clock」、以下「RTC」と略)を装備していないことが多い。しかし、紫外線量測定装置102は、紫外線量と共に、その紫外線量がどの程度の時間をかけて測定されたのかを示す経過時間を、携帯型無線端末101であるデータ受信装置へ送信する必要がある。相対時間情報である経過時間が判れば、経過時間の間に平均してどの程度の強度の紫外線を肌が受けたのかを知ることができる。そこで、押しボタンスイッチ109でリセットされるタイマ210を駆動させて、経過時間を測定し、ログメモリ211の経過時間フィールド214に記録する。
図3Aは、圧電スピーカ207の周波数特性を示すグラフである。
圧電スピーカ207の周波数特性は、中心周波数がおよそ4kHzで、周波数帯域が数百Hz程度の帯域幅である。ほぼ実質的に、単独の音程の音しか出せない。
音声周波数帯域におけるデータ通信の変調方式には、周波数偏移変調(Frequency Shift Keying)や位相偏移変調(Phase Shift Keying)等、様々な方式があるが、これら変調方式はデータ転送速度を上げようとすればするほど、帯域幅を必要とする。また、帯域幅が狭くてもよいオンオフ変調の場合、データ転送速度が100bps程度の低速度となってしまうため実用的でない。
そこで、本実施形態の紫外線量測定装置102では、音声周波数帯域でデータ通信を行うために、圧電スピーカ207に直接、矩形波の電圧を印加する。すると、圧電スピーカ207は周波数帯域が非常に狭いので、その中心周波数によるリンギングが、矩形波のエッジ(立ち上がり及び立ち下がり)で発生する。
図3Bは、圧電スピーカ207に印加する矩形波信号(a)と、圧電スピーカ207から生じる音の波形(b)と、圧電スピーカ207から生じる音に基づいてパルスに変換した信号波形(c)と、パルス信号を単安定マルチバイブレータ(モノマルチ)に通した信号波形(d)を示す波形概略図である。(a)に示す矩形波の電圧を、圧電スピーカ207に印加する。すると、圧電スピーカ207は周波数帯域が非常に狭いので、(b)に示すように、その中心周波数による、減衰を伴うリンギングが、矩形波のエッジで発生する。
リンギングの立ち上がり部分をパルスに変換すると、(c)に示すような波形が得られる。この(c)に示す信号をモノマルチに与えると、(d)に示すように、(a)と同じ波形の矩形波を再現できる。
図3Bに示した信号波形では、どの時点が元の信号の高電位の部分なのか、低電位の部分なのかがわからない。したがって、(d)の波形は(a)の波形の逆位相になる可能性もある。しかし、本実施形態の紫外線量測定装置102では、元のデジタル信号の位相を再現することが目的ではなく、あくまでも「0」と「1」を受信側が把握できればよい。そこで、本実施形態の紫外線量測定装置102は、エンコーダ212にパルス幅変調を行わせる。パルスの幅の違いで「0」と「1」を表現する。
図4Aは、本実施形態の紫外線量測定装置102の圧電スピーカ207から発される音をオシロスコープにて測定した信号波形である。リンギング波形の間隔が広い箇所と狭い箇所が存在することが判る。この間隔で、「0」「1」を表現することができる。
図4Bは、図4Aの波形を一部拡大した信号波形である。但し、図面の都合上、振幅は縮小してある。図4Bを見ると、リンギング波形が減衰振動であること、またほぼ一定の周波数であることが判る。この周波数は、圧電スピーカ207の振動板の固有振動周波数である。本実施形態の紫外線量測定装置102は、矩形波のエッジで圧電スピーカ207の振動板を叩いている、ともいえる。
本実施形態の紫外線量測定装置102は、圧電スピーカ207に矩形波に基づくリンギングを生じさせれば良い。このため、トランジスタやオペアンプ等の増幅器を使用せず、ワンチップマイコンのシリアルポートに圧電スピーカ207を直接接続している。
圧電スピーカ207は容量性負荷であるため、貫通電流が生じない。電圧だけで音を発することができるので、僅かな電力しか取り出せないボタン電池でも長期間に渡る使用が可能である。結果として、本実施形態の紫外線量測定装置102は、極めて少ない消費電力とすることができる。
[携帯型無線端末101のハードウェア構成とソフトウェア機能]
図5Aは、携帯型無線端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。
データ受信装置である携帯型無線端末101は、周知のCPU501、ROM502、RAM503、フラッシュメモリ等の不揮発性ストレージ504、液晶ディスプレイである表示部505、静電式位置検出装置である操作部506と、現在日時情報を出力するRTC507がバス508に接続される。透明電極の操作部506と表示部505は、タッチパネル509を構成する。
バス508にはこの他に、通話に使用するマイク510が接続されているA/D変換器511(図5中「A/D」と略記)と、通話やインターネット接続に使用する無線通信部512と、通話や音楽鑑賞等に使用するスピーカ513が接続されているD/A変換器514(図5及び図7中「D/A」と略記)が接続されている。
図5Bは、携帯型無線端末101のソフトウェア機能を示すブロック図である。
マイク510は音声をアナログ音声信号に変換する。アナログ音声信号はA/D変換器511によってデジタルの音声データに変換された後、AGC(Auto Gain Control)515によって音声データのレベルが調整されて、一旦、RAM503内に構成される一時メモリ516に格納される。
一方、不揮発性ストレージ504には、紫外線量測定装置102の圧電スピーカ207のリンギング波形をデジタルデータにした波形データ517が格納されている。
波形相関処理部518は、一時メモリ516内の音声データと波形データ517とを、相対時間軸をずらしながら乗算処理と加算処理を施し、ノイズ成分が混入している音声データから、紫外線量測定装置102が発した音声通信データを抽出する。
音声通信データは包絡線検波部519によってダイオード検波と同等のデジタル信号処理が行われ、包絡波形データが得られる。
包絡波形データは二値化処理部520によって、所定の閾値と比較されて、矩形波状の信号データに変換される。
矩形波上の信号データはデコーダ521によってパルス幅復調が行われ、紫外線量測定装置102が出力した紫外線量データが得られる。
紫外線量データは一旦RAM503内に受信データ522として記憶された後、入出力制御部523を通じて無線通信部512によって、図示しないサーバへ、ユーザの識別情報等と共に送信される。また、入出力制御部523はサーバから無線通信部512を通じて紫外線量の推移に関する情報を受信して、表示部505に表示する。
なお、入出力制御部523は、紫外線量データをサーバに送信する際、相対時間情報に加え、RTC507から現在時間情報を取得して、これをサーバに送信する。この他、入出力制御部523は操作部506が出力する指示操作を受けて、上述した一連のデータ受信処理の実行制御を行う。
図6Aは、波形相関処理部518の動作原理を説明する概略図である。
マイク510から取得した音声データ(a)に対し、不揮発性ストレージ504に保持されている波形データ517(b)が乗算される。乗算の際、音声データの波形と、波形データ517の波形の周波数と位相が合っていると、乗算結果の波形は、ほぼ入力信号の波形と同じ周波数及び位相の乗算波形(c)が大きな振幅にて得られる。しかし、入力信号の波形(d)と、波形データ517の波形(e)の周波数と位相がずれていると、乗算結果の波形(f)は、極めて小さい振幅か、あるいは殆ど振幅が得られない。
すなわち、入力信号のうち、波形データ517と高い相関を有する信号成分のみが、乗算処理によって抽出できる。
図6Bは、波形相関処理部518の機能ブロック図である。
マイク510から取得した音声データは、一旦、一時メモリ516内の第一バッファ601に格納される。一例として、第一バッファ601には40000サンプルよりなる音声データが格納されているものとする。
乗算器602は、第一バッファ601内の音声データと、波形データ517とを乗算する。波形データ517はリンギング1回分のデータである。一例として、160サンプルあるものとする。
最初に乗算器602は、第一バッファ601の1サンプル目から160サンプル目迄の音声データを、波形データ517の1サンプル目から160サンプル目迄と乗算する。
次に乗算器602は、第一バッファ601の2サンプル目から161サンプル目迄の音声データを、波形データ517の1サンプル目から160サンプル目迄と乗算する。
以下同様に、乗算器602は、第一バッファ601の読み出し開始位置(ポインタ)を1サンプルずつずらしながら、波形データ517と乗算する。
乗算器602が出力する乗算データは、加算器603に引き渡される。加算器603は、第二バッファ604内のデータを読み出して、乗算データと加算した後、再び第二バッファ604に書き戻す。
初期状態の第二バッファ604は無信号状態を示す「0」のデータで埋め尽くされている。これに、加算器603が出力する加算データが順次加算処理を伴いながら上書きされる。
最初に加算器603は、乗算器602が出力した、第一バッファ601の1サンプル目から160サンプル目迄の音声データと波形データ517との乗算データと、第二バッファ604の1サンプル目から160サンプル目迄のデータとを加算する。初期状態の第二バッファ604は「0」なので、加算器603は乗算器602が出力した乗算データをそのまま、第二バッファ604の1サンプル目から160サンプル目迄に上書きする。
次に加算器603は、乗算器602が出力した、第一バッファ601の2サンプル目から161サンプル目迄の音声データと波形データ517との乗算データと、第二バッファ604の2サンプル目から161サンプル目迄のデータとを加算する。第二バッファ604の1サンプル目から160サンプル目の領域には、直前の加算器603の処理によって、先の演算結果が書き込まれている。したがって加算器603は、乗算器602が出力した乗算データに、第二バッファ604の2サンプル目から160サンプル目迄のデータを加算する。そして、演算結果を第二バッファ604の2サンプル目から161サンプル目迄に上書きする。
以下同様に、加算器603は、第二バッファ604の読み出し開始位置(ポインタ)を1サンプルずつずらしながら、乗算器602の乗算データと加算して、これを第二バッファ604の元の位置に上書きする。
波形相関処理部518の処理によって、第一バッファ601に格納されている音声データのうち、波形データ517と高い相関を持つ成分のみが、第二バッファ604に格納される。つまり、ノイズの除去が高い精度で行われる。
CR2032等のボタン電池で駆動されるワンチップマイコンで構成される紫外線量測定装置102は、ボタン電池の電圧で形成された矩形波にて圧電スピーカ207が駆動される。圧電スピーカ207から発される音は、およそ−40dB〜−30dBという、極めて静かな音である。この音量であれば、満員電車等でも周囲の迷惑にならない。
ストラップコード103は大体3cm〜5cm程度の長さである。つまり、携帯電話用アクセサリとして構成される紫外線量測定装置102の圧電スピーカ207と、スマートフォンであるデータ受信装置のマイク510との距離は、10cmに満たない。本実施形態のデータ受信装置は、波形相関処理部518の優れたノイズ除去処理により、距離が30cm程度離れていても、十分データ通信が可能である。
また、本実施形態の紫外線量測定装置102とデータ受信装置によって実現される音声データ通信は、およそ1200bps程度の通信速度を実現する。紫外線量と経過時間を送受信する程度であれば、1秒以下で通信することができる。
紫外線量測定装置102とデータ受信装置との通信は音声を用いて行われる。紫外線量測定装置102とデータ受信装置とが通信できる範囲は至近距離であるので、無線LANやBlueTooth(登録商標)等のように、混信やセキュリティを考慮した事前の設定等の手間が不要である。また、NFC(Near field communication)やIrDA等のようにわざわざ送信側機器と受信側機器とを所定の位置関係になるように対向させる必要がない。そして、スマートフォンであれば必ずマイク510を装備しているので、機種によって非対応になる心配がない。
唯一、欠点と考えられる点は、受信側(データ受信装置)の演算処理が、送信側(紫外線量測定装置102)の演算処理に比べて膨大である、という点である。しかし、殆どのスマートフォンはMP3等の圧縮音声データ再生機能を備える程の、高い演算能力を備える。数秒程度の波形相関処理部518の処理は、スマートフォンにとっては軽い処理である。
何より、本実施形態の紫外線量測定装置102は、極めて安価に製造できるという利点がある。低価格なワンチップマイコン、低価格な圧電スピーカ207、低価格なフォトダイオードと感光変色板105を用意すればよい。本実施形態の紫外線量測定装置102は、電波を送信するためのコイルや、電波を出すための電力を消費する発振回路が不要である。したがって、無線LANやBlueTooth(登録商標)等において必要とされる、通信を実現するために必要な機能を提供する種々のソフトウェアや設定の手間も不要である。
以上説明した実施形態には、以下に記す応用例が可能である。
(1)携帯型無線端末101は、紫外線量測定装置102と同様の、データ送信装置としても機能させることができる。
図7は、データ送信装置としての携帯型無線端末101機能ブロック図である。ハードウェア構成のブロック図は図5Aと同一である。
不揮発性ストレージ504等に格納されている、任意の送信データ701は、エンコーダ212によってパルス幅変調が施される。そして、パルス幅変調のコードは、波形生成部702によってエッジ部分に波形データ517が設けられる。そして、D/A変換器514によってアナログ信号に変換された後、スピーカ513から音が出される。
紫外線量測定装置102の場合は、エンコーダ212から出力されるパルス幅変調の矩形波信号が、圧電スピーカ207を直接的に駆動していたが、携帯型無線端末101の場合は、圧電スピーカ207より遥かにオーディオ特性の良い電磁型のスピーカ513(ダイナミック型スピーカ)がある。このため、圧電スピーカ207をパルス変調の矩形波信号で直接的に駆動した場合と同じ音を、波形データ517を用いて合成する。すなわち、波形生成部702、波形データ517、D/A変換器511及びスピーカ513は、圧電スピーカ207の動作を模倣する。
携帯型無線端末101は、本実施形態の通信方式によるデータ送信装置としても、データ受信装置としても機能できる。すなわち、IrDAに代わる、簡易なデータ送受信手段として、本実施形態の通信方式が利用可能である。
近年のスマートフォンやフューチャーフォンには、IrDAを装備しない機種が増えつつある。本実施形態の通信方式は、IrDAのない携帯型無線端末101が相手でも、電話番号やデジタル名刺等の、簡易なデータ交換が実現できる。
(2)上述の実施形態では、紫外線量測定装置102を開示したが、通信のコンテンツは紫外線量に限らない。例えば、歩数計、体温計、パルスオキシメータ、体組成計等の、生体情報測定装置に、本実施形態の紫外線量測定装置102にて開示したデータ通信機能を搭載してもよい。また、近接センサと組み合わせて、店舗内売り場に設置して、近づいてきた顧客に商品情報を送信する、商品情報広報機器も実現可能である。
(3)データの変調方式はパルス幅変調に限られない。光ディスク等で周知の8−14変調等、種々のデジタル変調が利用可能である。
(4)データ送信装置に使用するスピーカは、必ずしも圧電スピーカ207でなくてもよい。電磁型スピーカであっても、振動板の周波数特性が狭い周波数帯域であれば、圧電スピーカ207と同様にパルスを与えるだけで、エッジ部分で固有振動を生じさせることができる。但し、電磁型スピーカを用いる場合、電流を流す必要が生じるので、消費電力は大きくなる。
本実施形態のデータ送信装置は、周波数帯域が狭く、単一の固有振動周波数で強いピークを有し、短時間で減衰する振動を発する発音体であれば、利用可能である。
本実施形態では、データ送信装置である紫外線量測定装置102と、データ受信装置である携帯型無線端末101を開示した。
データ送信装置は、圧電スピーカ207等の、周波数帯域が狭く、固有振動周波数で強いピークを持ち、短時間で減衰する振動を発する発音体に、矩形波の電圧を与えることで、矩形波のエッジで、発音体の固有振動を生じさせる。静かな音で、少量のデータを送信するに十分なデータ転送速度を実現できる。搬送波に電波を用いる無線通信とは異なり、発振回路を持たないので、極めて低消費電力であり、また回路規模も小さい。
データ受信装置は、データ送信装置が発した音をマイク510で音声信号に変換し、A/D変換器511にてデジタルデータに変換した後、データ送信装置の発音体の波形データ517を用いて、相関性の高い音声成分のみ抽出する。データ送信装置の発音体が発する音の波形は判っているので、予めその音を波形データ517として保持しておき、乗算による相関処理に用いることで、極めて高いノイズ除去性能を実現できる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
例えば、上記した実施形態例は本発明をわかりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、更にはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するためのソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の揮発性或は不揮発性のストレージ、または、ICカード、光ディスク等の記録媒体に保持することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101…携帯型無線端末、102…紫外線量測定装置、103…ストラップコード、105…感光変色板、106…第一フォトダイオード、107…第二フォトダイオード、108…回路基板、109…押しボタンスイッチ、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…バス、205…A/D変換器、206…シリアルインターフェース、207…圧電スピーカ、208…紫外線量算出部、209…入出力制御部、210…タイマ、211…ログメモリ、212…エンコーダ、213…紫外線量フィールド、214…経過時間フィールド、501…CPU、502…ROM、503…RAM、504…不揮発性ストレージ、505…表示部、506…操作部、507…RTC、508…バス、509…タッチパネル、510…マイク、511…A/D変換器、512…無線通信部、513…スピーカ、514…D/A変換器、515…AGC、516…一時メモリ、517…波形データ、518…波形相関処理部、519…包絡線検波部、520…二値化処理部、521…デコーダ、522…受信データ、523…入出力制御部、601…第一バッファ、602…乗算器、603…加算器、604…第二バッファ、701…送信データ、702…波形生成部

Claims (6)

  1. フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、
    前記第一光検出部とほぼ同一の電気的特性を有し、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部の出力信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部のデジタルデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部と、
    前記紫外線量のデータを矩形波の信号に変換するエンコーダと、
    前記矩形波の信号を受け、前記矩形波の信号のエッジで発音する、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体と
    を具備する、紫外線量測定装置。
  2. 前記エンコーダは、矩形波の周期の相違でデータを表現する変調を行う、
    請求項1記載の紫外線量測定装置。
  3. フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、
    前記第一光検出部とほぼ同一の電気的特性を有し、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部の出力信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部のデジタルデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部と、
    前記紫外線量のデータを矩形波の信号に変換するエンコーダと、
    前記矩形波の信号を受け、前記矩形波の信号のエッジに、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体の波形データを用いて発音する音声データを生成する波形生成部と、
    前記音声データに基いて発音するスピーカと
    を具備する、紫外線量測定装置。
  4. 前記エンコーダは、矩形波の周期の相違でデータを表現する変調を行う、
    請求項3記載の紫外線量測定装置。
  5. 紫外線量測定装置と、データ受信装置とよりなる紫外線量測定システムであって、
    前記紫外線量測定装置は、
    フォトクロミック色素が塗布された感光変色板によって感光部位が遮蔽されている、可視光の強度をアナログ電圧信号に変換する第一光検出部と、
    前記第一光検出部とほぼ同一の電気的特性を有し、感光部位が光を遮蔽する遮蔽物によって遮蔽されていない第二光検出部と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部の出力信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、
    前記第一光検出部及び前記第二光検出部のデジタルデータに基づいて紫外線量を算出する紫外線量算出部と、
    前記紫外線量のデータを矩形波の信号に変換するエンコーダと、
    前記矩形波の信号を受け、前記矩形波の信号のエッジで発音する、単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体と
    を具備し、
    前記データ受信装置は、
    マイクと、
    前記マイクが出力する音声信号をデジタルの音声データに変換するA/D変換器と、
    単一の固有振動周波数でピークを有し、減衰する振動を発する発音体の波形データと、前記音声データとの相関性を演算する波形相関処理部と、
    前記波形相関処理部が出力する相関データに基づいて、データを出力するデコーダと
    を具備する、紫外線量測定システム。
  6. 前記デコーダは、矩形波の周期の相違でデータが表現された変調信号からデータを抽出する、
    請求項5記載の紫外線量測定システム。
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