以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
水晶片の形状についてその詳細を説明する際には、エッチングに対する水晶の異方性によって生じるような一定の傾向を示す誤差(系統誤差のようなもの)について考慮することがある。その一方で、再現性のない誤差(偶然誤差のようなもの)については、基本的に無視するものとする。
図面には、便宜上、D1軸、D2軸及びD3軸からなる直交座標系を付すことがある。また、以下で説明する水晶振動子等は、いずれの方向が上下方向又は水平方向とされてもよいが、便宜上、D3軸方向正側を上方として、上面又は下面等の用語を用いることがある。また、単に平面視という場合は、D3軸方向に見ることをいうものとする。
互いに同一又は類似する構成については、「第1振動腕23A」及び「第2振動腕23B」のように、互いに共通する名称(振動腕)に互いに異なる番号(第1、第2)を付すとともに、符号に互いに異なる大文字のアルファベット(A、B)を用いることがある。また、この場合において、単に「振動腕23」というなど、番号と大文字のアルファベットとを省略して、両者を区別しないことがある。
<水晶振動子の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る水晶振動子1(以下、「水晶」は省略することがある。)の概略構成を示す分解斜視図である。図2(a)は、振動子1の内部を示す平面図である。図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における断面図である。図2(c)は、図2(a)のIIc−IIc線における断面図である。
振動子1は、例えば、図1に特に示すように、主として3つの部材からなる。すなわち、振動子1は、電圧が印加されて振動する水晶振動素子3(以下、「水晶」は省略することがある。)と、振動素子3をパッケージングするための素子搭載部材5及び蓋部材7とを有している。
箱状の素子搭載部材5に振動素子3が収容され、素子搭載部材5に蓋部材7が被せられると、振動子1は、例えば、全体として、概略、薄型の直方体状となる。素子搭載部材5の内部は、例えば、蓋部材7により封止される。また、当該内部は、例えば、真空とされ、又は適宜なガス(例えば窒素)が封入されている。
振動子1の寸法は適宜に設定されてよい。例えば、比較的小さいものでは、幅(D1軸方向)は、0.40mm以上3.20mm以下、長さ(D2軸方向)は0.65mm以上5.00mm以下、厚さ(D3軸方向)は0.2mm以上1.2mm以下である。
振動子1は、例えば、不図示の回路基板等の実装面に対して下面(D3軸方向の負側の面)を対向させて配置され、半田等からなるバンプによって実装面に表面実装される。そして、振動子1は、その回路基板に設けられている発振回路によって電圧が印加され、発振信号の生成に寄与する。
以下では、概して、振動の生成に係る基本的な構成、及び振動素子3の素子搭載部材5に対する実装構造について順に述べ、その後、振動素子3(より具体的には後述する振動腕23)の細部の形状について述べる。
<振動の生成に係る基本的な構成>
(振動素子の概略構成)
振動素子3は、例えば、水晶片15と、水晶片15に電圧を印加するための第1励振電極17V及び第2励振電極17H(図1)と、振動素子3を素子搭載部材5に実装するための第1素子端子19A及び第2素子端子19B(図2(b))とを有している。
上記の他、振動素子3は、適宜な配線(後述)を有している。また、特に図示しないが、振動素子3は、周波数調整用(後述する振動腕23の重量調整用)の金属膜を有していてもよい。
(水晶片の基本的な形状:基部及び振動腕)
水晶片15は、全体として概ね一定の厚さ(D3軸方向)に形成されており、また、適宜な平面形状を有している。具体的には、水晶片15は、いわゆる音叉型のものであり、基本的な構成として、基部21と、基部21から並列に延びる第1振動腕23A及び第2振動腕23Bとを有している。1対の振動腕23は、励振電極17によって電圧が印加されて振動する部分であり、基部21は、その振動腕23を支持する部分である。
基部21は、適宜な形状とされてよく、例えば、概略、薄型の直方体状である。なお、上面、下面又は側面が湾曲するなどしていてもよい。基部21は、中心を通るD2−D3平面に対して概ね面対称、かつ中心を通るD1−D2平面に対して概ね面対称の形状であることが好ましい。また、基部21のD1軸方向、D2軸方向及びD3軸方向の相対的な大きさも適宜に設定されてよい。図示の例では、基部21は、D3軸方向を厚み方向とする板状であるが、D3軸方向の大きさがD1軸方向及び/又はD2軸方向の大きさよりも大きくされてもよい。
1対の振動腕23は、平面視において、基部21から互いに並列(例えば平行)に直線状に延びている。1対の振動腕23の根元は、例えば、基部21に対してD1軸方向の両側端部付近に位置している。1対の振動腕23の形状(寸法含む)は、例えば、概ね互いに同一である。エッチングに対する水晶の異方性に起因する形状(後述)を除いて、1対の振動腕23は線対称の形状とされてもよい。振動腕23の横断面(D2軸に直交する断面)の形状は、後述する細部の形状を除いて、例えば、概略矩形であり、また、当該横断面の形状及び面積は、振動腕23の長手方向において概ね一定である。ただし、振動腕23の先端部において、横断面の面積をD1軸方向に大きくすることなどにより、振動腕23は、いわゆるハンマ形状とされてもよい。
振動腕23の長さ(D2軸方向)及び幅(D1軸方向)の寸法は、公知のように、振動素子3に要求される周波数等に応じて設定される。振動腕23の厚み(D3軸方向)は、強度確保及びスプリアス抑制等の観点から適宜に設定されてよい。
水晶片15は、例えば、Y軸(機械軸)及びZ軸(光軸)をX軸(電気軸)回りに約−5°〜5°の範囲で回転させ、これらをY′軸及びZ′軸としたときに、X軸が1対の振動腕23の並び方向(D1軸方向)となり、Y′軸が振動腕23の延在方向(D2軸方向)となり、Z′軸が振動腕23の厚み方向(D3軸方向)となるように切り出されている。
(励振電極の構成)
励振電極17は、例えば、振動腕23の表面に設けられた導電層により構成されている。具体的には、第1励振電極17Vは、各振動腕23において、上下面(D3軸方向の正側の面及びD3軸方向の負側の面)に設けられている。また、第2励振電極17Hは、各振動腕23において、両側の側面(D1軸方向の正側の面及びD1軸方向の負側の面)に設けられている。すなわち、各振動腕23においては、上下面及び両側の側面の合計4面に、合計4つの励振電極17が設けられている。
励振電極17の平面形状は、例えば、振動腕23が延びる方向を長手方向とする概ね長方形である。各励振電極17の幅は、例えば、概ね、各励振電極17が設けられた振動腕23の各面(上下面又は側面)の幅に亘る広さとされている。ただし、第1励振電極17Vと第2励振電極17Hとが互いに短絡しないように、これらの少なくとも一方の励振電極17(本実施形態では第1励振電極17V)の幅は、その励振電極17が設けられた面の幅よりも若干小さくされている。励振電極17の長さ(D2軸方向)は、例えば、振動腕23の長さよりも短い範囲で、できるだけ長くなるように適宜に設定されている。励振電極17の基部21側の位置は、例えば、振動腕23の根元に一致している。
なお、励振電極17を構成する導電層、又は、後述する他の導電層(パッド11、外部端子13及び素子端子19等)は、例えば、金属層である。導電層は、1層(1種類の材料)からなるものであってもよいし、複数層からなるものであってもよい。
(励振電極の電位)
各振動腕23においては、例えば、2つの第1励振電極17Vが互いに同電位とされ、2つの第2励振電極17Hが互いに同電位とされ、かつ第1励振電極17Vと第2励振電極17Hとの間に交流電圧が印加される。これにより、各振動腕23は、D1軸方向に振動する。
また、1対の振動腕23においては、例えば、第1振動腕23Aの第1励振電極17Vと第2振動腕23Bの第2励振電極17Hとが同電位とされ、かつ第1振動腕23Aの第2励振電極17Hと第2振動腕23Bの第1励振電極17Vとが同電位とされる。これにより、1対の振動腕23は、平面視において互いに線対称に振動する。
(振動素子の配線構造)
上記のような励振電極17同士の電位の関係及び励振電極17に対する電圧の印加は、例えば、水晶片15の表面に設けられた導電層からなる配線によって、励振電極17同士の接続、及び、励振電極17と素子端子19との接続がなされることにより実現されている。例えば、以下のとおりである。
図3は、振動素子3の配線33の一例を示す、模式的な斜視図である。なお、図示の例はあくまで一例であり、この他にも種々の配線が可能である。
図示の例では、各振動腕23の2つの第2励振電極17Hは、振動腕23の先端側に設けられた先端側配線33aによって互いに接続されている。各振動腕23の2つの第1励振電極17Vは、基部21のD1軸方向両側の側面を経由する外側配線33bによって互いに接続されている。各振動腕23の内側の側面(1対の振動腕23間)に位置する第2励振電極17Hと、他方の振動腕23の上面又は下面の第1励振電極17Vとは、基部21の振動腕23側(D2軸方向正側)の面を経由する内側配線33cによって互いに接続されている。内側配線33c又は外側配線33bは、基部21の下面(D3軸方向の負側)を延びる端子用配線33dによって素子端子19に接続されている。1対の素子端子19には、素子搭載部材5を介して交流電圧が印加される。
<振動素子の実装に係る構成>
振動素子3の実装に係る構成は、例えば、以下のとおりである。ただし、振動素子3の実装に係る構成には、公知の種々の構成が適用されてよく、以下で説明する構成は一例に過ぎない。
(水晶片における実装のための形状:支持腕及び突出部)
図1〜図3に示すように、水晶片15は、上記の基部21及び振動腕23に加えて、支持腕25及び突出部27を有している。この支持腕25及び突出部27は、例えば、素子端子19が設けられることなどにより、水晶片15の素子搭載部材5に対する実装に寄与する部分である。
支持腕25は、例えば、基部21から側方(D1軸方向の負側)へ延びてから曲がり、1対の振動腕23に対して並列(例えば平行)に延びている。支持腕25の形状及び寸法等は、適宜に設定されてよい。なお、支持腕25の根元は、できるだけ振動腕23の根元から離れていることが好ましく、図示の例では、支持腕25は、基部21の側面(D1軸方向に面する面)のうち、振動腕23とは反対側(D2軸方向負側)の端部から延び出ている。
突出部27は、例えば、基部21から支持腕25(の根元部分)が延び出る側とは反対側へ基部21から突出している。突出部27の形状及び寸法等は適宜に設定されてよい。なお、突出部27は、支持腕25の根元と同様に、できるだけ振動腕23の根元から離れていることが好ましく、図示の例では、突出部27は、基部21の、支持腕25が延び出る側面とは反対側の側面のうち、振動腕23とは反対側の端部から突出している。
(素子端子の構成)
図2(b)〜図3に示すように、素子端子19は、例えば、支持腕25又は突出部27の表面に設けられた導電層により構成されている。具体的には、例えば、第1素子端子19Aは、支持腕25の屈曲部の下面(D3軸方向の負側の面)に設けられている。第2素子端子19Bは、突出部27の下面(D3軸方向の負側の面)に設けられている。素子端子19の平面形状及び面積は適宜に設定されよい。
(パッケージの構成)
図1及び図2に示すように、素子搭載部材5は、例えば、素子搭載部材5の主体となる基体9と、振動素子3を実装するためのパッド11(図2(a)〜図2(c))と、振動子1を不図示の回路基板等に実装するための外部端子13とを有している。
基体9は、絶縁材料からなり、振動素子3を収容する凹部5aを有している。基体9を構成する絶縁材料は、例えば、セラミック又は樹脂である。なお、基体9は、複数部材から構成されていてもよい。振動素子3の実装面となる凹部5aの底面は、例えば、平面状である。
パッド11は、例えば、凹部5aの底面に設けられた導電層により構成されている。パッド11は、例えば、2つ(1対)設けられている。2つのパッド11は、例えば、互いに同一の厚さで、同一平面上(凹部5aの底面)に位置している。パッド11の平面形状及び面積は適宜に設定されてよい。
1対のパッド11の位置は、振動素子3の構成に応じて適宜に設定される。本実施形態では、1対のパッド11は、凹部5aの概ね矩形の底面のうち、一の短辺側(D2軸方向負側)の2つの隅部に位置している。
外部端子13は、例えば、基体9の下面(D3軸負側の面)に設けられた導電層により構成されている。外部端子13の数、位置、平面形状及び面積は、適宜に設定されてよい。例えば、外部端子13は、基体9の下面の4隅に設けられている。なお、本実施形態では、パッド11が2つであることに対応して、外部端子13は、少なくとも2つ(1対)設けられればよい。
特に図示しないが、1対のパッド11と、4つの外部端子13のうちの2つとは、基体9に設けられた配線導体によって互いに接続されている。配線導体は、例えば、基体9の内部に設けられた層状導体及び/又はビア導体によって構成されている。
蓋部材7は、例えば、金属から構成され、素子搭載部材5の上面にシーム溶接等により接合されている。
(振動素子のパッケージに対する実装)
図2(a)〜図2(c)に示すように、振動素子3は、例えば、素子搭載部材5の凹部5aの底面に対向配置され、1対の素子端子19と1対のパッド11とが接合されることによって、素子搭載部材5に電気的に接続されるとともに固定される(すなわち実装される)。接合は、例えば、素子端子19とパッド11との間に介在する接合用バンプ29によってなされる。接合用バンプ29は、例えば、導電性接着剤からなる。導電性接着剤は、例えば、導電性フィラーが混入された樹脂からなる。
また、振動素子3は、支持腕25の屈曲部よりも先端側において、凹部5aの底面に支持される。具体的には、例えば、凹部5aの底面には、支持用バンプ31が設けられており、支持腕25の先端部の下面が支持用バンプ31に当接して支持されている。支持用バンプ31は、例えば、導電性接着剤又は絶縁性樹脂によって構成されてよく、接合用バンプ29と同一材料とされてよい。また、支持用バンプ31は、支持腕25に当接するだけでなく、支持腕25と凹部5aの底面とを接合していてもよい。
なお、図示の例とは異なり、1対の素子端子19を支持腕25の先端と屈曲部とに設け、その位置に対応して接合用バンプ29及びパッド11を設けてもよい。この場合において、支持用バンプ31によって突出部27を支持してもよいし、突出部27を設けずに支持用バンプ31によって基部21の角部を指示してもよい。
<振動腕の細部形状>
(溝及び壁の概略)
図4(a)は、水晶片15のうち図2(a)の領域IVaに相当する部分を示す平面図である。図4(b)は、図4(a)の領域IVbにおける拡大図である。図5(a)は、図4(b)のVa−Va線における断面図である。図5(b)は、図4(b)のVb−Vb線における断面図である。なお、これらの図では、第1振動腕23Aを図示するが、第2振動腕23Bの形状も同様である。
各振動腕23は、上面及び下面それぞれに、振動腕23が延びる方向(D2軸方向)へ延びる2本の溝41を有している。各溝41は、例えば、D2軸方向において第1励振電極17Vと同等の長さを有している。
なお、以下の説明では、振動腕23の上面及び下面のいずれであるかに関わらず、溝41の底側を下方とし、溝41の開口側を上方として、高い又は低い等の用語を用いることがある。
また、振動腕23の上面の形状と下面の形状とは、互いに同様の思想に基づいて同様の手法(エッチング)で形成されるものであることから、以下の説明では、基本的に、上面及び下面の一方(いずれであってもよい)のみについて説明する。
2本の溝41が形成されていることによって、各振動腕23は、2本の溝41の両側に位置する1対の外壁45と、2本の溝41の間に位置する中壁47とを有している。1対の外壁45及び中壁47は、振動腕23の上下方向(D3軸方向)中央に位置する中間層43(図5(a)及び図5(b))に対して立ち上がり、振動腕23の延びる方向(D2軸方向)に延びている。
また、振動腕23は、各溝41において、各溝41を横切る1以上(本実施形態では複数)の横断壁49(図4(a)、図4(b)及び図5(b))を有している。別の観点では、溝41は、振動腕23の長手方向に配列された複数の凹部51(符号は図4(a)及び図4(b))によって構成されている。
溝41を形成することにより、例えば、クリスタルインピーダンス(CI)が低下する。具体的には、例えば、以下のとおりである。第1励振電極17Vは、2本の溝41の内面にも設けられる。例えば、第1励振電極17Vは、1対の外壁45の頂面の一部、溝41の内面及び中壁47に亘って設けられる。従って、第1励振電極17Vは、D1軸方向において外壁45を挟んで第2励振電極17Hと対向する。その結果、例えば、第1励振電極17V及び第2励振電極17Hに対する電圧印加によって形成される電界のベクトルにおいては、溝41が形成されない場合に比較して、D1軸方向に沿う成分が大きくなり、振動腕23が効率的に振動し、CIが低下する。
各振動腕23の上面又は下面において、1本の溝を形成するのではなく、2本の溝41を形成したり、横断壁49を設けたりすることによって、例えば、水晶片15の製造方法が容易化される。具体的には、マスクを介して水晶片15をエッチングする場合において、溝41に対応するマスクの開口を小さくすることによって、溝41が貫通してスリットになってしまうことを抑制できる。これについては後述する。
本実施形態では、中壁47が外壁45に比較して、低く、かつ薄いことを特徴の一つとしている。振動腕23における各部の具体的な形状は、例えば、以下のとおりである。
(外壁の構成)
各外壁45の横断面(図5(a)に示す、D2軸に直交する断面)の形状(寸法含む)は、例えば、その長手方向(D2軸方向)に亘って概ね一定である。ただし、横断壁49が外壁45のエッチングに及ぼす影響によってはこの限りでない。以下の外壁45の説明では、特に断りがない限りは、横断壁49の影響を無視する。
外壁45の頂部(頂面)の高さ(D3軸方向における位置)は、1対の外壁45同士で互いに同一である。以下では、この外壁45の頂部の位置を基準として、中壁47に係る寸法を説明することがある。なお、外壁45の頂面は、基本的にD3軸に直交する平面状であり、また、結晶面とは限らない。外壁45の頂面の幅(D1軸方向)が小さく、及び/又はアンダーエッチングが大きい場合等においては、外壁45の最も高い位置を外壁45の頂部としてよい。
外壁45の横断面の形状(寸法含む)は、1対の外壁45同士で概ね同一である。ここでいう同一は、水晶のエッチングに対する異方性に起因して生じる一定の傾向を示す誤差(系統誤差のようなもの)を基本的には考慮に入れたものである。また、ここでいう形状が同一は、振動腕23の中心を通るD2−D3平面に対して面対称の形状ではなく、平行移動によって重なる形状である。すなわち、1対の外壁45間においては、D1軸の負側の壁面同士の形状が互いに同一であり、D1軸の正側の壁面同士の形状が互いに同一である。
具体的には、例えば、1対の外壁45は、その壁面として同一の結晶面が現れているとともに、同一高さ(D3軸方向の同一位置)における厚さt1(D1軸方向、図5(a))が概ね互いに同一である。
結晶面は、結晶格子の幾何学的規則性に起因してX軸〜Z軸に対して水晶に固有の角度で形成される面である。なお、本実施形態の説明で用いる図面においては、図示の都合上、結晶面の数及び角度を正確には図示していない。結晶面の数及び角度は、X軸〜Z軸とD1軸〜D3軸との相対関係及びエッチングの向き等によって規定される。
上述のようにX軸をD1軸、Y′軸をD2軸、Z′軸をD3軸とし、D3軸方向に直交するマスクを介してウェットエッチングを行った場合においては、外壁45は、全体として、概略、頂部における厚さt1に対して根元における厚さt1がD1軸方向の一方側(図示の例ではD1軸方向の負側)へ広がる非対称の形状となる。また、外壁45は、概略、厚さt1のD3軸方向の位置に対する変化が比較的小さい外壁上部45a(図5(a))と、厚さt1のD3軸方向の位置に対する変化が外壁上部45aよりも大きい外壁下部45b(図5(b))とを有する。外壁上部45a及び外壁下部45bのいずれも、概ね頂部側に対して根元側がD1軸方向の前記一方側に広がる非対称の形状である。
ただし、図5(a)に例示した断面では、1対の外壁45同士は、D1軸方向正側の壁面の形状が根元側において互いに異なっている。これは、D1軸方向負側の外壁45においては、横断壁49が外壁45のD1軸方向正側の壁面を形成するエッチングに影響を及ぼす一方で、D1軸方向正側の外側45においては、横断壁49が外壁45のD1軸方向正側の壁面を形成するエッチングに影響を及ぼさないことからである。具体的には、例えば、1対の外壁45のうちD1軸方向負側の外壁45においてのみ、横断壁49を構成する結晶面の一部が根元に現れている。なお、この結晶面は、横断壁49を構成する結晶面であって、外壁45を構成するものではないとして捉えてもよい。このように捉えた場合においては、図5(a)に例示した断面においても、1対の外壁45同士は互いに同一の形状であるといえる。
1対の外壁45は、溝41に対してD1軸方向の正負のいずれ側に隣接するかが互いに異なる。その結果、1対の外壁45は、溝41の底付近においては、エッチング液との接触態様が異なることなどにより、上記のような同一とはならない場合がある。また、溝41の底付近においては、再現性のない誤差(偶然誤差のようなもの)が比較的生じやすい。また、上記のように横断壁49の影響が外壁45の根元側に現れた場合において、横断壁49の影響による部分と外壁45とを明確に区別することは必ずしも容易ではない。従って、1対の外壁45の形状(同一高さにおける厚さt1)が同一か否かの判断においては、根元側の形状を無視してよい。例えば、外壁下部45bの中腹付近から上方における形状に基づいて、1対の外壁45の形状が互いに同一であるか否かが判断されてよい。又は、例えば、外壁45の頂部から溝41の最深部までの深さをDp0としたときに、外壁45の頂部からDp0の3/4程度までの範囲における形状に基づいて、1対の外壁45の形状が互いに同一であるか否かが判断されてよい。
上記のような外壁45のどの範囲を比較するかの問題は、頂部からどの位置までを外壁45として捉えるかの定義の問題として考えてもよい。すなわち、外壁45の頂部から外壁下部45bの中腹付近まで、又は外壁45の頂部からDp0の3/4程度までを外壁として定義してもよい。溝41の底部の形状(若しくは残渣)によっては、溝41の底面が外壁45の裾野のように見え、外壁45の範囲を特定することが困難な場合があり、このような場合に、上記のような定義は有効である。
また、ここでいう外壁45の形状(同一高さにおける厚さt1)が同一は、再現性のない誤差(偶然誤差のようなもの)を無視したものである。当該誤差の大きさは、外壁45の寸法、及びエッチングの具体的な条件等によって異なる。一例として、外壁45の根元付近の位置(例えば外壁下部45bの中腹付近)の厚さt1が8μm以上11μm以下の場合においては、当該位置における1対の外壁45間では、最大で2μm程度の差が生じ得る(設計値に対して+1μm及び−1μmの誤差が生じる場合など)。もちろん、より高精度なエッチングを行えば、この誤差は小さくすることができる。
(中壁の構成)
各中壁47の横断面(図5(a)に示す、D2軸に直交する断面)の形状(寸法含む)は、例えば、その長手方向(D2軸方向)に亘って概ね一定である。ただし、横断壁49が中壁47のエッチングに及ぼす影響によってはこの限りでない。以下の中壁47の説明では、特に断りがない限りは、横断壁49の影響を無視する。
中壁47は、その頂部の位置が外壁45の頂部の位置よりも低い(D3軸方向において溝41の底側に位置している。)。なお、中壁47の頂部は、外壁45の頂部とは異なり、D3軸に直交する平面状とは限らず、例えば、エッチングによって現れる1以上の結晶面によって構成されている。中壁47の頂部は、中壁47の最も高い位置とされてよい。
また、中壁47は、外壁45に比較して薄い。ここで、外壁45の厚さt1及び中壁47の厚さt2(図5(a))は、根元から頂部まで一定とは限らない。従って、ここでいう中壁47が外壁45に比較して薄いとは、同一高さ(D3軸方向における同一位置)における厚さを比較したときに、中壁47の根元から頂部までの概ね全体乃至は大部分に亘って、中壁47の厚さt2が外壁45の厚さt1よりも薄いということである。
ただし、これらの壁の根元付近においては、例えば、1対の外壁45同士の形状について述べたように、溝41の底面の一部が中壁47又は外壁45の裾野のように見え、中壁47又は外壁45の境界を特定することが困難であったり、再現性のない誤差の影響が大きかったりする。また、中壁47のD1軸方向正側の根元には横断壁49の影響が現れる一方で、1対の外壁45のうちD1軸方向正側の外壁45においてはD1軸方向正側の根元に横断壁49の影響が現れない。
従って、そのような根元付近における厚さは無視してよい。例えば、外壁下部45bの中腹付近から上方における厚さに基づいて、中壁47が外壁45よりも薄いか否かが判断されてよい。又は、例えば、中壁47の頂部から溝41の最深部までの深さをDp2としたときに、中壁47の頂部からDp2の3/4程度までの範囲における厚さに基づいて、中壁47が外壁45よりも薄いか否かが判断されてよい。
上記のような中壁47及び外壁45のどの範囲を比較するかの問題は、外壁45同士の比較と同様に、頂部からどの位置までを中壁47(又は外壁45)として捉えるかの定義の問題として考えてもよい。例えば、外壁下部45bの中腹付近から上方、又は中壁47の頂部からDp2の3/4程度までの範囲を中壁として定義してもよい。
また、横断壁49の影響に関しては、外壁45同士の比較と同様に、横断壁49の影響によって生じる部分(例えば横断壁49を構成する結晶面)は、中壁47及び外壁45を構成するものではないと捉えてもよい。
中壁47の横断面の形状は、頂部付近を除いて、例えば、外壁45のD1軸方向の両側の壁面同士を近づけた形状である。すなわち、中壁47のD1軸方向正側の壁面は、D1軸方向に平行移動させると、外壁45のD1軸方向正側の壁面の一部に概ね一致するとともに、D1軸方向の負側の壁面についても同様のことが成り立つ。また、別の観点では、中壁47は、壁面として、外壁45の壁面(ただし、中壁47の頂部の高さ以下の範囲の壁面)として現れた結晶面と同一の結晶面を有している。そして、そのような同一形状の壁面を有した上で、同一高さにおける壁面間の距離(厚さ)は、中壁47の方が外壁45よりも短くなっている。
ただし、溝41の底付近においては、中壁47及び外壁45の厚さの比較の説明でも述べたように、例えば、横断壁49の影響が現れやすかったり、再現性のない誤差(偶然誤差のようなもの)が比較的生じやすかったりする。従って、厚さの比較と同様に、横断壁49の影響を除外して中壁47と外壁45との間で壁面形状が同一であるか否かが判断されたり、外壁下部45bの中腹付近から上方における壁面形状、又は、中壁47の頂部からDp2の3/4程度までの範囲における壁面形状に基づいて、中壁47と外壁45との間で壁面形状が同一であるか否かが判断されたり、そのような範囲の部分を中壁及び外壁として定義して、両者が比較されたりしてよい。
(横断壁の構成)
図4(a)及び図4(b)に示すように、横断壁49は、例えば、平面視において、外壁45及び中壁47の一方から他方に向かって延びており、その先端は前記他方に到達していない。従って、振動腕23(D2軸)に沿って配列されて溝41を構成する複数の凹部51は、互いに繋がっている。
このようにすることにより、例えば、第1励振電極17Vにおいて、凹部51内に配置された部分同士の導通が確保されやすくなる。ただし、横断壁49は、外壁45及び中壁47の一方から他方に到達するまで延びているものであってもよい。
また、横断壁49は、例えば、水晶のエッチングに対する異方性(残渣の方向)等を考慮して、平面視において振動腕23に直交する方向(D1軸方向)に対して傾斜するように設けられている。ただし、横断壁49は、振動腕23に対して直交していてもよい。
また、横断壁49の平面視における先端(凹部51同士がつながる部分)は、溝41の幅方向(D1軸方向)に対して、2つの溝41同士において同一側(図示の例ではD1軸方向の正側)に位置している。すなわち、図示の例では、2つの溝41のうちD1軸方向負側の溝41においては、横断壁49は外壁45から中壁47に向かって延びており、2つの溝41のうちD1軸方向正側の溝41においては、横断壁49は中壁47から外壁45に向かって延びている。
このようにすることにより、例えば、図5(b)に示すように、横断壁49付近においても、溝41の内壁において水晶のエッチングに対する異方性によって生じる形状を2つの溝41同士で概ね同一とすることができる。ただし、横断壁49は、互いにD1軸方向の反対側を先端としてもよい。
横断壁49の頂部(最も高い位置)の高さ(D3軸方向における位置)は、例えば、中壁47の頂部の高さよりも高い。また、横断壁49の頂部の高さは、例えば、外壁45の頂部の高さと同等、又はこれよりも低い。なお、横断壁49の頂部の高さが外壁45の頂部の高さと同等の場合、頂面は、基本的にD3軸に直交する平面状である。ただし、外壁45の頂面と同様に、その面積が小さい場合等においてはこの限りではない。
横断壁49の壁面又は先端面(中壁47の壁面と対向する面)は、外壁45及び中壁47の壁面と同様に、基本的に結晶面によって構成される。なお、横断壁49の先端面は、外壁45及び中壁47の壁面とは異なり、D2軸方向からのエッチングの作用を受けることから、必ずしも外壁45及び中壁47の壁面に現れる結晶面と同じ結晶面が現れるわけではない。すなわち、横断壁49の先端面の形状は、外壁45及び中壁47の壁面の形状と同一になるとは限らない。図5(b)では、便宜上、横断壁49の先端面の実際の形状及び寸法を無視して、垂直壁で先端面を図示している。
横断壁49の厚さt3(図4(b))は、その高さ(D3軸方向の位置)によって異なるだけでなく、平面視における位置(概ねD1軸方向の位置)によっても異なり、また、外壁45又は中壁47となす角部に残渣が生じることから、単純に外壁45又は中壁47と比較することは難しい。なお、エッチングのためのマスクの開口の径が壁の厚さに反映されると仮定すれば(系統誤差も偶然誤差も無視すれば)、横断壁49の厚さt3は、例えば、中壁47の厚さt2よりも厚く、外壁45の厚さt1と同等又は厚さt1よりも薄い。
(溝の構成)
各種の壁の構成についての説明から理解されるように、各溝41の横断面(図5(a)に示す、D2軸に直交する断面)の形状(寸法含む)は、横断壁49の配置位置を除いては、例えば、その長手方向(D2軸方向)に亘って概ね一定である。以下の説明では、横断壁49の配置位置を除いて溝41の形状を説明することがある。
なお、図5(b)では、横断壁49の配置位置においても、溝41の横断壁49の非配置位置における最深部の深さDp0(図5(a))が維持されている場合を例示している。ただし、横断壁49が外壁45と中壁47とに亘って延びてよいこと(溝41が途切れてよいこと)は既に述べたとおりである。また、横断壁49が中壁47及び外壁45の一方から延びて他方に到達しておらず、横断壁49の配置位置において溝41が形成される場合(横断壁49の配置位置において中壁47よりも低い部分が形成される場合)であっても、横断壁49の非配置位置における最深部の深さは横断壁49の配置位置において維持されていなくてもよい。
1対の外壁45及び中壁47の形状についての説明から理解されるように、各溝41(中壁47上を除く)は、基本的に結晶面によって構成されている。また、2本の溝41の形状(寸法含む)は、水晶のエッチングに対する異方性を考慮しても基本的に互いに同一である。2本の溝41の形状が同一か否かの判断においては、外壁45及び中壁47と同様に、再現性の無い誤差は無視されてよい。また、同一か否かの判断は、外壁45及び中壁47と同様に、外壁45の頂部から深さDp0の3/4程度の範囲、中壁47の頂部から深さDp2の3/4程度の範囲、又は外壁下部45bの中腹から上方の範囲においてなされてよい。また、同一か否かの判断は、横断壁49の影響を除外してなされてもよい。なお、本実施形態では、図5(b)に示されるように、横断壁49の影響を考慮に入れても、2本の溝41の形状は同一である。
(中間層の構成)
中間層43は、例えば、振動腕23のうち、上面の溝41(最深部)と下面の溝41(最深部)との間の領域であり、平板状に定義されてよい。又、中間層43は、例えば、D1軸方向の前記一方側(図示の例では、D1軸方向の負側)の端部において、D1軸の前記一方側に向かうに従い中間層43の厚み(上面側の外壁45が設けられている中間層43の面から下面側の外壁45が設けられている中間層45の面までの距離)が薄くなっている。ただし、上面の溝41(その最深部付近)及び下面の溝41(その最深部付近)のD1軸方向における位置を互いにずらし、両者のD3軸方向における位置を互いに重複させる(D1軸方向に見て両者の底側が互いに重なる)ようにし、上記のように定義される中間層43が形成されないようにしてもよい。
(1対の振動腕同士の形状の関係)
振動腕23の水晶のエッチングに対する異方性を考慮しない概略形状は、既に述べたとおり、1対の振動腕23同士で同一でよく、また、面対称とされてよい。一方、外壁45及び中壁47の壁面の形状の説明から理解されるように、水晶のエッチングに対する異方性によって生じる形状(壁面を構成する結晶面の種類(角度)及び数)は、1対の振動腕23同士で面対称の形状ではなく、平行移動させたときに一致する形状となる。
(上下面の形状)
振動腕23において、上面の形状及び下面の形状は、互いに同様の思想に基づいて同様の手法(エッチング)で形成されるものであるが、結晶方位に対する向きが互いに異なるから、エッチングによって現れる結晶面、又はそのD1軸〜D3軸に対する結晶面の向きは必ずしも一致しない。しかし、X軸をD1軸、Y′軸をD2軸、Z′軸をD3軸とし、D3軸の両面からウェットエッチングを行った場合においては、上面側の形状と下面側の形状とは、概ね、D3軸に直交する平面に対して面対称の形状となる。
(各部の寸法の例)
上述した振動腕23の各部の寸法は、所望の固有振動数若しくは必要な強度を得る観点、及び/又はエッチングによって溝41が貫通孔にならないようにする観点から、適宜に設定されてよい。以下では、その一例を示す。以下に示す寸法の例は、水晶片15を比較的小型とした場合のものであり、具体的には、振動腕23の厚さ(上面側の外壁45の頂部から下面側の外壁45の頂部までの距離)を70μm以上120μm以下としたときのものである。
溝41の最深部の深さDp0は、40μm以上60μm以下である。なお、この寸法は、上面の溝41及び下面の溝41のD1軸方向の位置を互いにずらしつつ、両者のD3軸方向の位置を互いに重複させる態様におけるものを含んでいる。また、溝41の幅(D1軸方向)は、例えば、12μm以上18μm以下である。
外壁45の厚さt1は、例えば、外壁下部45bの中腹付近において7μm以上11μm以下であり、外壁上部45aの中腹付近において、2μm以上5μm以下、又は外壁下部45bの中腹付近の厚さの1/4以上1/2以下である。
中壁47の厚さt2は、例えば、外壁下部45bに相当する範囲の中腹付近において、4μm以上7μm以下(ただし、同一高さにおいてt2<t1)であり、又は外壁45の同一高さの厚さt1の1/4以上3/4以下である。外壁45の頂部から中壁47の頂部までの深さDp1(図5(a))は、例えば、5μm以上50μm以下(ただしDp1<Dp0)である。又は、中壁47の頂部までの深さDp1は、溝41の最深部の深さDp0の1/11以上10/11以下である。
横断壁49は、横断壁49が設けられている溝41の内壁から横断壁49の先端部までの距離が、例えば、3μm以上5μm以下となっている。
中間層43のD1軸方向の前記一方側(図示の例ではD1軸方向の負側)の端部から、D1軸方向の前記一方側に位置している外壁45の、D1軸方向の前記一方側の端部までの距離は、例えば、9μm以上13μm以下である。又、外壁上部45aの幅(D1軸方向の外壁上部45aの長さ)は、2μm以上7μm以下である。
<振動子の製造方法>
(製造方法の概略)
振動子1の製造方法は、水晶片15の形成方法の細部を除けば、公知の振動子の製造方法と同様とされてよい。例えば、概して言えば、振動子1は、振動素子3、素子搭載部材5及び蓋部材7を並行して作製し、素子搭載部材5に振動素子3を実装し、その後、蓋部材7を素子搭載部材5に接合することによって作製される。
振動素子3は、例えば、以下のように作製される。まず、振動素子3が多数個取りされるウェハが水晶から切り出される。次に、そのウェハの上下面(D3軸に直交する面)に対してエッチング用のマスクを介してエッチングを行うことによって、基部21、振動腕23、支持腕25及び突出部27を有する水晶片15が形成される。その後、水晶片15に対してパターニング用のマスクを介してスパッタリング等によって導電層を成膜することによって、励振電極17、素子端子19及び配線33が形成される。なお、導電層の成膜は、ウェハ状態でなされてもよいし、個片化の後であってもよい。
素子搭載部材5は、例えば、以下のように作製される。まず、基体9を構成する複数のセラミックグリーンシートに、打ち抜き加工を施すとともに導電層(例えばパッド11及び外部端子13)又はビア導体となる導電ペーストを塗布する。次に、複数のセラミックグリーンシートを積層して焼成する。これにより、概ね箱型の絶縁体に導電体が配置された素子搭載部材5が作製される。
上記のように振動素子3及び素子搭載部材5が作製されると、例えば、ディスペンサ等により、溶融状態の導電性樹脂からなる接合用バンプ29が素子搭載部材5のパッド11に供給される。その上に、振動素子3が載置される。そして、接合用バンプ29が加熱硬化されて、パッド11と素子端子19とが接合用バンプ29によって接合される。
支持用バンプ31は、例えば、素子搭載部材5の焼成後、振動素子3を素子搭載部材5に実装する前までに、ディスペンサ等によって導電性接着剤又は絶縁性樹脂を供給することによって形成される。なお、支持用バンプ31は、接合用バンプ29と同時に供給され、かつ加熱硬化されてもよい。
蓋部材7は、例えば、板金に対する打ち抜き加工等によって形成される。そして、振動素子3の素子搭載部材5に対する実装後、蓋部材7は、シーム溶接等により素子搭載部材5に接合される。
(水晶片のエッチング)
図6(a)〜図7(c)は、水晶片15のエッチングを説明するための模式図である。これらの図は、図5(a)に示した断面図と同様に、1本の振動腕23に対応する断面を示している。ただし、便宜上、結晶面等は図5(a)よりも模式的に示されている。
図6(a)に示すように、まず、水晶からなるウェハ101の表裏(上下面)にエッチング用のマスク103が形成される。マスク103の形成方法は、公知の方法と同様とされてよい。例えば、マスク103は、ウェハ101の表裏の全面に金属膜を形成し、その上にフォトリソグラフィーによってレジストからなるマスクを形成し、当該マスクを介して金属膜をエッチングすることによって形成されており、金属膜とレジストの層とから構成されている。ただし、マスク103は、レジストを除去して金属膜のみから構成されてもよい。また、金属膜は、1層からなるものであってもよいし、多層からなるものであってもよい。
D1軸〜D3軸から理解されるように、ウェハ101の上下面は、水晶片15の上下面となる面である。そして、マスク103は、水晶片15の上下面に貫通孔乃至は凹部が形成される位置に、すなわち、ウェハ101がエッチングされるべき位置に、開口を有している。
従って、マスク103は、概略、水晶片15の上下面(溝41を除く)と同様の形状を有している。すなわち、マスク103は、基部21となるべき領域に重なる基部対応部105(図4(a)にて2点鎖線で示す)と、振動腕23となるべき領域に重なる振動腕対応部107と、支持腕25となるべき領域に重なる支持腕対応部(不図示)と、突出部27となるべき領域に重なる突出部対応部(不図示)とを有している。
別の観点では、マスク103は、水晶片15の外周の空所となるべき領域(エッチングされるべき領域)に重なる外縁用開口109(符号は図4(a))を有しており、この外縁用開口109は、例えば、振動腕23の側方の空所となるべき領域に重なる側方開口109aを含んでいる。
また、振動腕対応部107は、溝41となるべき領域に重なる溝用開口111を有している。別の観点では、振動腕対応部107は、外壁45となるべき領域に重なる外壁対応部113と、中壁47となるべき領域に重なる中壁対応部115と、横断壁49となるべき領域に重なる横断壁対応部117(図4(b)にて2点鎖線で示す)を有している。
上述のように、マスク103は、概略、水晶片15の上下面の形状と同様であるから、例えば、基部21及び振動腕23等の平面視における概略形状に関しての既述の説明は、概ね基部対応部105及び振動腕対応部107等の形状に当てはまり、ここでは繰り返さない。
ここで、水晶片15の製造方法においては、中壁対応部115の幅(D1軸方向)が外壁対応部113の幅及び横断壁対応部117の幅に対して、比較的小さくなっていることを特徴の一つとしている。
図6(b)に示すように、マスク103の形成後、マスク103を介してウェハ101のエッチング(例えばウェットエッチング)を行う。エッチングが進むと、水晶のエッチングに対する異方性によって、例えば、第1結晶面121A及び第2結晶面121Bが現れる。なお、便宜上、単純な形状で説明しているが、実際には、適宜な方向に面する3以上の結晶面が現われてよい。
この図に示すように、エッチングの初期においては、例えば、断面視において、結晶面121を脚とする台形のような形状に凹部が形成される。これにより、水晶片15の外周の空所の上下面側部分、及び溝41の開口側部分が形成されていく。すなわち、結晶面121を壁面として、外壁45、中壁47及び横断壁49等の頂面側部分が形成されていく。エッチング速度は、結晶軸の軸方向によってエッチング速度が異なっており、外縁用開口109(側方開口109a)のエッチング速度と溝用開口111のエッチング速度を比較すると、外縁用開口109(側方開口109a)のエッチング速度の方が早い。
図7(a)に示すように、エッチングが更に進むと、外縁用開口109(側方開口109a)のエッチング速度が溝用開口111のエッチング速度より早いので、外縁用開口109の直下に貫通孔が形成されたとき、溝用開口111の直下に凹部が形成される。これにより、基部21、振動腕23、支持腕25及び突出部27の外縁、並びに溝41の概略形状が形成される。
図7(b)に示すように、エッチングが更に進むと、マスク103の開口の周囲においてもエッチングが進む。例えば、外壁45及び中壁47の壁面を構成する結晶面121は、外壁対応部113及び中壁対応部115に対してその縁部よりも内側へ移動する。また、いわゆるアンダーエッチングが生じることもある。そして、外壁45及び中壁47となるべき部分の頂面は、徐々に面積が小さくなっていく。なお、このような頂面の面積が小さくなるエッチングは、図6(a)から図7(a)までの過程においても若干生じることがある。
ここで、中壁対応部115は、外壁対応部113に比較して幅が狭い。従って、頂面の面積が小さくなるようなエッチングが進んでいくと、外壁対応部113の直下においてはマスク103に接する頂面が残った状態で、中壁対応部115の直下においてはマスク103に接していた頂面が無くなる。すなわち、外壁45となる部分の頂部に対して、中壁47となる部分の頂部の位置は低くなる。また、このようにして中壁47となる部分と、中壁対応部115との間に隙間が生じると、この隙間にエッチング液が進入し、中壁47となる部分を低くするエッチングが進みやすくなる。
図7(c)に示すように、更にエッチングが進むと、外壁45と、外壁45よりも低い中壁47とを有する振動腕23が形成される。
なお、中壁47のマスク103に接する頂面が無くなる一方で、外壁45のマスク103に接する頂面が残ることについて述べたが、横断壁49も、横断壁対応部117の幅が中壁対応部115の幅よりも広いことによって、マスク103に接する頂面が残りやすい。
溝用開口111の径が小さいほど、溝41が貫通孔になってしまうおそれを低減できる。別の観点では、溝用開口111の径が小さいほど、エッチング時間を長くすることができる。従って、1本の振動腕23の上面又は下面に、1本の太い溝を形成するのではなく、2本以上の細い溝41を形成することによって、溝全体としての幅は1本の太い溝の幅と同等としつつ(外壁45の厚さt1を薄く維持しつつ)、エッチング時間を長くすることができる。外壁45の厚さt1を薄く維持することによって、例えば、CIを低く維持できる。エッチング時間を長くすることによって、例えば、振動腕23の側面等におけるエッチングを十分に行って残渣を低減することができる。
外壁対応部113の幅に対して中壁対応部115の幅が小さい限り、エッチングの過程において、中壁47のマスク103に接する頂面が無くなる一方で、外壁45のマスク103に接する頂面が残る時期が存在する。また、外壁対応部113の幅と、中壁対応部115の幅との差が大きいほど、そのような時期は長くなる。従って、外壁45よりも低い中壁47を形成するためのマスク103の寸法及びエッチング時間は、実験等を通じて容易に見つけることができ、また、適宜に調整されてよい。
マスク103の寸法の一例を示す。外壁対応部113の幅は7μm以上9μm以下である。中壁対応部115の幅は、4μm以上6μm以下、又は外壁対応部113の幅の1/4以上3/4以下である。横断壁対応部117の幅は6μm以上8μm以下である。溝用開口111の幅は8μm以上11μm以下である。このような寸法では、例えば、水晶ウェハのウェットエッチングに用いられる薬液及び設備として一般的なものを用いる場合において、概ね5〜10時間程度のエッチングによって、外壁45と、外壁45よりも低い中壁47と、中壁47よりも高く、外壁45以下の高さの横断壁49とが形成される。
以上のとおり、本実施形態では、水晶片15は、分極方向(X軸方向、D1軸方向)に対して交差する方向(D2軸方向)に延びる振動腕23を有している。振動腕23は、D2軸方向に平行でX軸方向に沿う長尺の所定面(上面又は下面)を有しているとともに、所定面の幅方向(D1軸方向)において2以上(本実施形態では2つ)の凹部51(溝41)が設けられていることにより、2以上の凹部51の両側に位置する1対の外壁45と、2以上の凹部51の間に位置する1以上(本実施形態では1つ)の中壁47とを有している。中壁47は、その頂部が1対の外壁45それぞれの頂部よりも低い位置にあり、かつ同一高さにおいて1対の外壁45それぞれよりも薄い。
従って、例えば、CIを低下させることができる。なお、上記のような構成によって(中壁47を外壁45よりも低く、かつ薄くすることによって)CIが低下することは、本願発明者らの実験によって確認されている。CIが低下する理由としては、以下の2つが挙げられる。
第1に、中壁47が低く、かつ薄くなると、振動腕23の中央側に位置する骨となる部分が小さくなる。その結果、振動腕23は振動しやすくなる。別の観点では、振動腕23の振動に関して、外壁45に生じる応力乃至は変形が寄与する割合が大きくなる。一方、外壁45においては、その両壁面に第1励振電極17Vと第2励振電極17Hとが形成されてD1軸方向においてこれら励振電極17が対向している。すなわち、外壁45は、振動腕23をD1軸方向に励振させる電界に寄与する割合が大きく、また振動腕23のD1軸方向における振動によって生じる電荷の取り出しに寄与する割合が大きい。このようなことから、効率的に励振及び電荷の取り出しを行うことができ、CIが低下する。
第2に、中壁47が低く、かつ薄くなると、溝41の開口側が広くなる。その結果、第1励振電極17Vを形成すべくスパッタリング等によって導電材料を振動腕23の上下面に配置したときに、導電材料が溝41に入り込みやすくなる。すなわち、第1励振電極17Vは、溝41の深い位置まで形成されることになる。ひいては、外壁45を挟んだ第1励振電極17Vと第2励振電極17Hとの対向面積も大きくなる。従って、これら励振電極17によって形成される電界のベクトルは、D1軸に平行な成分が大きくなり、振動腕23の振動が大きくなる。また、外壁45から取り出される電荷の量も増加する。このようなことから、CIが低下する。
また、本実施形態では、1対の外壁45は、その頂部が互いに同等の高さにあり、かつ同一高さにおいて同等の厚さである。
従って、1対の外壁45のD1軸方向における剛性、圧電効果及び逆圧電効果が同等となりやすい。ひいては、意図しない振動の偏り乃至はスプリアスが生じるおそれが低減され、振動子1の特性が向上する。
また、本実施形態では、振動腕23は、2以上(本実施形態では2つ)の凹部51が振動腕23が延びる方向(D2軸方向)に複数組設けられていることにより、複数組の前記2以上の凹部51の間に位置する1以上の横断壁49を有している。横断壁49の頂部は、中壁47の頂部よりも高い位置にある。
ここで、例えば、製造過程に着目すると、中壁対応部115が細いことによって中壁47となる部分の頂部側がエッチングされると、溝41となる部分のエッチングが進み過ぎ、溝41が貫通孔になってしまうおそれがある。しかし、横断壁対応部117が中壁対応部115よりも太く、横断壁49となる部分の頂部側が中壁47となる部分の頂部側よりも残りやすいことから、溝41が貫通孔になってしまうおそれが低減される。横断壁49は、振動腕23の延びる方向に対して交差する壁であるから、振動腕23の延びる方向に延びる中壁47に比較して、振動腕23の曲げ剛性に及ぼす影響が極めて低い。従って、横断壁49を設けることによるCIの上昇のおそれは低い。
また、本実施形態では、振動素子3は、上記のような水晶片15と、振動腕23の上面又は下面において、2以上(本実施形態では2つ)の凹部51(溝41)に亘って配置されている第1励振電極17Vと、振動腕23の、上面又は下面に対してその幅方向(D1軸方向)両側に位置して上面又は下面に交差する1対の側面それぞれに配置されている第2励振電極17Hと、を有している。従って、上述した第1励振電極17Vが溝41の底まで配置されてCIが低下する効果が奏される。
また、本実施形態では、圧電デバイス(水晶デバイス、水晶振動子1)は、上記のような振動素子3が実装されている実装基体(素子搭載部材5)を有しているので、CIが低下する効果が奏される。
また、本実施形態では、水晶片15の製造方法は、圧電ウェハ(水晶からなるウェハ101)のその分極方向(X軸方向、D1軸方向)に沿う主面(上面及び/又は下面)にマスク103を形成するマスク形成工程(図6(a))と、マスク103を介してウェハ101をエッチングするエッチング工程(図6(b)〜図7(c))と、を有している。マスク103は、長尺状の振動腕対応部107を有している。振動腕対応部107は、当該振動腕対応部107の幅方向(D1軸方向)において2以上(本実施形態では2つ)の開口(溝用開口111)が設けられていることにより、2以上の溝用開口111の両側に位置する1対の外壁対応部113と、2以上の溝用開口111の間に位置する1以上(本実施形態では1つ)の中壁対応部115とを有している。中壁対応部115は、1対の外壁対応部113よりも細い。エッチング工程では、振動腕対応部107の外側(側方開口109aの直下)のエッチングと2以上の溝用開口111におけるエッチングとを共に開始し(図6(b))、かつウェハ101の主面のうち中壁対応部115に接していた領域が中壁対応部115の一方の縁部から他方の縁部に亘ってエッチングされるまで(図7(c))エッチングが継続される。
従って、例えば、中壁47が外壁45よりも低く、かつ薄いことによってCIを下げることができる水晶片15を、水晶の結晶方位におけるエッチング異方性により、1回のエッチングで形成することができる。その結果、製造工程が簡素化され、コスト削減が期待される。また、例えば、溝用開口111を介したエッチングの時間と、外縁用開口109を介したエッチングの時間とが同一になるから、1対の外壁45は、D1軸方向の同一側に向く壁面同士でエッチング時間が同一になる。その結果、1対の外壁45同士は、形状(寸法含む)が同一になりやすい。そして、1対の外壁45同士で形状が同一であることによる上述した好ましい効果が奏される。
なお、以上の実施形態において、水晶片15は圧電片の一例であり、水晶振動素子3は圧電振動素子の一例であり、水晶振動子1は圧電振動デバイスの一例であり、D1軸方向は分極方向の一例であり、振動腕23は腕部の一例であり、振動腕23の上面及び下面はそれぞれ腕部の所定面の一例であり、第1励振電極17Vは第1電極の一例であり、第2励振電極17Hは第2電極の一例であり、素子搭載部材5は実装基体の一例であり、ウェハ101は圧電ウェハの一例であり、振動腕対応部107は腕部対応部の一例である。
本発明は、上述した実施形態又は変形例に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
圧電片、圧電振動素子及び圧電振動デバイスは、水晶片、水晶振動素子及び水晶振動デバイスに限定されない。例えば、圧電片は、水晶ではなく、単結晶又は多結晶のセラミックからなるものであってもよい。
また、圧電片、圧電振動素子及び圧電振動デバイスは、発振信号を生成するためのものに限定されない。例えば、圧電振動デバイスは、圧電振動型のジャイロセンサであってもよい。また、発振信号を生成する圧電デバイスは、振動子に限定されない。例えば、圧電デバイスは、振動子となる部分と、発振回路とを備えた発振器であってもよい。また、振動子は、振動素子の他に、サーミスタなどの他の電子部品を備えていてもよい。
本願発明が適用される腕部は、励振電極によって励振される振動腕に限定されない。例えば、圧電振動デバイスが、励振電極によって励振される振動腕と、振動腕の振動に付随して振動し、電荷(信号)を取り出すことに利用される検出腕とを有するジャイロセンサである場合においては、検出腕に本願発明が適用されてもよい。別の観点では、腕部に設けられる第1電極及び第2電極は、励振電極に限定されず、電荷を取り出すために検出腕に設けられる検出電極であってもよい。
圧電片は、基部と、基部から互いに並列に延びる1対の腕部とを有する形状(例えば音叉型)に限定されない。例えば、圧電片は、1本の腕部のみを有していてもよいし、互いに並列に延びる3本以上の腕部を有していてもよいし、互いに逆方向へ延びる複数の腕部を有していてもよい。
また、圧電片において、支持腕及び突出部等は必須の要件ではない。例えば、基部が直接的に素子搭載部材等に固定されてもよい。圧電振動素子の実装構造及び圧電デバイスのパッケージ(素子搭載部材及び蓋部材)の構造等も公知の種々のものとされてよい。
上記のように圧電体が多結晶であってもよいことから明らかなように、分極方向は、電気軸(X軸)の方向に限定されず、例えば、多結晶体において適宜に分極された方向であってよい。
腕部は、分極方向に対して交差する方向に延びていればよく、必ずしも分極方向に直交していなくてもよい。腕部の幅方向への電圧印加によって腕部が幅方向に撓むように振動できればよい。例えば、実施形態において、腕部に直交するD1軸は、X軸(電気軸)に対してY軸回り又はZ軸回りに若干の傾斜(例えば15°未満)を有していてもよい。また、例えば、ジャイロセンサにおいて、光軸回りに120°間隔で互いに異なる方向に延びる3本の電気軸に対応して設けられた3本の腕部を有する水晶片が知られているが、この水晶片のように、腕部は、いずれの電気軸(分極方向)に対して交差してもよい。
上記から理解されるように、外壁及び中壁が形成される所定面(上面又は下面)は、分極方向(電気軸)に概ね沿っていればよく、必ずしも平行でなくてもよい。例えば、実施形態において、所定面に直交するD3軸は、X軸(電気軸)に対してY軸回りに若干の傾斜(例えば15°未満)を有していてもよい。
また、圧電体が多結晶であってもよいことから明らかなように、分極方向以外の方向(例えば単結晶の機械軸及び光軸)と腕部の向きとの関係は適宜に設定されてよい。例えば、実施形態では、機械軸と腕部とが概ね沿う場合(5°以内の傾斜)を例示したが、両者は、それよりも大きい角度で互いに交差していてもよい。
各振動腕において、溝(中壁及び外壁)は、上面及び下面の双方に形成されなくてもよく、これらの一方の面にのみ設けられてもよい。また、1本の振動腕の上面又は下面において、溝(凹部)の本数は2つに限定されず、3本以上とされてよい。ウェハのエッチングは、両面から行うのではなく、一方の面から行われてもよい。
中壁が外壁よりも低く、かつ薄い圧電片は、1回のエッチングで圧電片の外縁と溝との双方を形成することを可能とし、ひいては、1対の外壁同士の形状を同一にすることを可能とする。ただし、当該圧電片は、特許文献1に開示されているように2回のエッチングによって形成されてもよい。