以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
(結像素子)
図1は、実施の形態1に係る結像素子の平面図である。図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図である。図3は、図1に示すIII−III線に沿った断面図である。図1から図3を参照して、実施の形態1に係る結像素子1について説明する。
図1から図3に示すように、結像素子1は、全体として平板状の形状を有する。結像素子1は、第1複合反射素子10、第2複合反射素子20、透光性接着層30を備える。第1複合反射素子10および第2複合反射素子20の各々は、結像素子1を構成する反射素子に相当する。第1複合反射素子10および第2複合反射素子20は、後述する反射面11と後述する反射面21とが互いに直交するように重ね合わされている。
(第1複合反射素子10)
第1複合反射素子10は、全体として平板状に形成され、外側主面10aおよび内側主面10bを有する(図2,図3参照)。第1複合反射素子10は、複数の単位反射素子10A〜10Dを含み、これらの端部同士を接着すること(繋ぎ合わせること)により構成される。
第1複合反射素子10は、面状に2行2列に配置された単位反射素子10A〜10Dと、単位反射素子10A〜10Dの間に位置する平面視格子状の継ぎ目部としての接着層13とを有する。単位反射素子10A〜10Dのうちの隣り合う単位反射素子の端部同士が接着層13(接着剤)によって接着されることにより、第1複合反射素子10は全体として大型化された1つの複合反射素子を構成する。
第1複合反射素子10を構成する単位反射素子10A〜10Dの各々は、複数の反射面11と複数の透明体12とを有する(図1においては反射面11を破線にて示している)。複数の反射面11は、単位反射素子10A〜10Dの厚み方向に直交する方向(図1において左右方向)に沿って間隔を空けて並ぶように互いに平行に配置される。複数の透明体12の各々は、同方向(図1において左右方向)において隣り合う2つの反射面11の間に位置する。
(第2複合反射素子20)
第2複合反射素子20は、全体として平板状に形成され、外側主面20aおよび内側主面20bを有する(図2,図3参照)。第2複合反射素子20は、第1複合反射素子10と同一の厚みを有する。厚み方向に沿って第2複合反射素子20を見た場合、第2複合反射素子20は第1複合反射素子10と同一の大きさの正方形形状を有している。
第2複合反射素子20は、複数の単位反射素子20A〜20Dを含み、これらの端部同士を接着すること(繋ぎ合わせること)により構成される。単位反射素子20A〜20Dは、それぞれ、単位反射素子10A〜10Dと同一の大きさおよび形状を有している。
第2複合反射素子20は、面状に2行2列に配置された単位反射素子20A〜20Dと、単位反射素子20A〜20Dの間に位置する平面視格子状の継ぎ目部としての接着層23とを有する。単位反射素子20A〜20Dのうちの隣り合う単位反射素子の端部同士が接着層23(接着剤)によって接着されることにより、第2複合反射素子20は全体として大型化された1つの複合反射素子を構成する。
第2複合反射素子20を構成する単位反射素子20A〜20Dの各々は、複数の反射面21と複数の透明体22とを有する。複数の反射面21は、単位反射素子20A〜20Iの厚み方向に直交する方向(図1において上下方向)に沿って間隔を空けて並ぶように互いに平行に配置される。複数の透明体22の各々は、同方向(図1において上下方向)において隣り合う2つの反射面21の間に位置する。
(透光性接着層30)
図2および図3に示すように、第1複合反射素子10および第2複合反射素子20は、内側主面10b,20bが互いに対向するように配置され、厚み方向において重ね合わされる。第1複合反射素子10と第2複合反射素子20とは、各々に含まれる反射面11と反射面21とが互いに直交するように重ね合わされる。
透光性接着層30は、第1複合反射素子10と第2複合反射素子20との間に設けられ、第1複合反射素子10と第2複合反射素子20とを接合している。第1複合反射素子10と第2複合反射素子20とが互いに接合された状態において、第1複合反射素子10の外側主面10aによって結像素子1の第1主面1a(一方の面)が構成され、第2複合反射素子20の外側主面20aによって結像素子1の第2主面1b(他方の面)が構成されている。
上述の各部材の大きさを例示すると、第1複合反射素子10や第2複合反射素子20の厚みは0.9mm以上6mm以下である。単位反射素子10A〜10D,20A〜20Dの各々の厚み方向と直交する一辺の長さは10cm以上50cm以下である。第1複合反射素子10や第2複合反射素子20の厚み方向と直交する一辺の長さは30cm以上150cm以下である。
上述の各部材の材料を例示すると、反射面11,21は、アルミニウムまたは銀等の金属にて構成され、透明体12,22は、ガラスまたは透明樹脂にて構成される。接着層13,23は、エポキシ系の接着剤の硬化物にて構成される。透光性接着層30も、エポキシ系の接着剤の硬化物にて構成される。エポキシ系の接着剤としては、2液性のものを用いることができる。
接着層13,23を構成する接着剤の粘度は、1000mPa・s以下であることが好ましい。当該構成によれば、隣り合う単位反射素子10A〜10D,20A〜20D同士の間の隙間が0.01mm以上0.05mm以下程度である場合に、これらの間の隙間に毛細管現象を利用して容易に接着剤を供給することが可能となる。隣り合う単位反射素子同士の間の隙間に接着剤(接着層13,23を構成する接着剤)を供給することに関する詳細については後述する。
接着層13(接着剤)の硬化後の屈折率は、透明体12の屈折率と略等しい値(たとえば、屈折率同士の差が0.02以下)であることが好ましい。接着層23(接着剤)の硬化後の屈折率は、透明体22の屈折率と略等しい値(たとえば、屈折率同士の差が0.02以下)であることが好ましい。これらの構成によれば、透明体12,22と透光性接着層30との間の界面や、接着層13,23と透光性接着層30との間の界面において不要な反射や屈折、散乱等が生じることを抑制できる。
図4は、結像素子1を用いることで空中映像が表示される仕組みを示す概念図である。結像素子1を用いて空中映像を表示させるためには、結像素子1の第1主面1a側の空間位置に、被投影物としての物体100が配置される。物体100から異なる方向に出た光は、結像素子1の第1主面1a(第1複合反射素子10の外側主面10a)を介して第1複合反射素子10の内部に侵入し、当該光の進行方向の前方に位置する反射面11(図1,図2参照)によって反射され、第1複合反射素子10の内側主面10bを介して透光性接着層30に達する。
透光性接着層30を通過した光は、第2複合反射素子20の内側主面20bを介して第2複合反射素子20の内部に侵入し、当該光の進行方向の前方に位置する反射面21によって反射され、結像素子1の第2主面1b(第2複合反射素子20の外側主面20a)を介して結像素子1の外部へと至る。結像素子1の外部へと出た光は、第1複合反射素子10および第2複合反射素子20における再帰反射により、結像素子1が配置された平面を基準とした物体100の対称位置に集光することになり、これによって物体100の空中映像200(実像)が、結像素子1の第2主面1b側の空間位置において結像されることになる。
物体100としてたとえば液晶ディスプレイを配置した場合には、当該液晶ディスプレイに表示される画像が空中映像として表示されることになる。物体100としては、液晶ディスプレイに限られるものではなく、2次元および3次元の種別を問わず、どのようなものが配置されてもよい。
(結像素子の製造方法)
図5は、実施の形態1に係る結像素子の製造方法のフロー図である。図5を参照して、実施の形態1に係る結像素子1の製造方法について説明する。
図5に示すように、実施の形態1に係る結像素子を製造するに際して、まず工程(S1)にて、2つの反射素子を準備する。具体的には、上述の構成を有する第1複合反射素子10および第2複合反射素子20を準備する。
次に、工程(S2)にて、2つの反射素子を接合する。具体的には、第1複合反射素子10と第2複合反射素子20とは、各々に含まれる反射面11と反射面21とが互いに直交するように重ね合わされて対向配置され、第1複合反射素子10と第2複合反射素子20との間に充填された透光性接着剤によって接合される。透光性接着剤が硬化することにより、透光性接着層30が形成される。これにより、結像素子1が製造される。
(反射素子の製造方法)
図6は、実施の形態1に係る反射素子の製造方法のフロー図である。図6を参照して、実施の形態1に係る反射素子の製造方法について説明する。具体的には、第2複合反射素子20の製造方法について説明する。なお、第1複合反射素子10は、第2複合反射素子20を厚み方向に平行な方向を軸方向とする軸周りに90°回転させることにより製造することができるためその製造方法については省略する。
図6に示すように、第2複合反射素子20を製造するに際して、まず、工程(S10)にて単位反射素子を複数準備する。当該複数の単位反射素子としては、上述の単位反射素子20A〜20Dと同等の構成を有するものである。
具体的には、まず、平板状の透明部材が複数準備され、それらの両主面にコーティング層が形成される。コーティング層は片側の主面にのみ形成されてもよい。この透明部材は、上述した透明体12または透明体22を構成するものであり、ここではガラスまたは透明樹脂が好適に利用できる。具体例を挙げると、Schott社製の薄板ガラスD263(屈折率1.532)を用いることができる。コーティング層は、上述した反射面11または反射面21を構成するものであり、ここではアルミニウム膜または銀膜が好適に利用できる。当該コーティング膜は、たとえばスパッタリングによって成膜可能である。
次に、コーティング層によって両主面が覆われてなる透明部材の一方の露出表面(すなわち一方のコーティング層の表面)上に、たとえばエポキシ系の接着剤が塗布され、当該接着剤が塗布された透明部材に他の透明部材が重ね合わされて接着剤が硬化させられる。これにより、2枚の透明部材が互いに貼り合わされる。この貼り合わせ作業が必要回数分だけ繰り返されることにより、コーティング層によって両主面が覆われた複数の透明部材が接着剤を介して積層され、1つの積層体ブロックが形成される。
続いて、積層体ブロックが、透明部材の積層方向と直交する方向に沿って複数回にわたって切断される。積層体ブロックは、積層体ブロックから切り出される部材の外形が平板状となるように薄く切断される。積層体ブロックの切断には、たとえばワイヤーカットが利用できる。
次に、切断後において切り出された各部材の切断面が研磨される。以上の工程により、厚み方向に直交する第1方向に沿って並ぶ複数の反射面21有する複数の単位反射素(未だ接合されていない1枚1枚の単位反射素子)が得られる。複数の単位反射素子の各々は、平面視でたとえば180mm×180mmの大きさを有する。
続いて、図6に示すように、工程(S20)にて、2つの単位反射素子の組合わせを選択する。具体的には、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体40が有する平面40a上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択する。
図7は、図6に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程を示す図である。図6および図7に示すように、2つの単位反射素子の組合わせを選択するに際して、まず、工程(S21)にて、参照ミラープレート55を配置する。参照ミラープレート55は、平面体40の平面40aの法線方向から見た場合に、後述する平面体40の透光部47に重なるように配置される。
平面体40は、平板上の基台部41と透光部47を有する。透光部47は、後述するチャート101からの光を透過させるためのものである。透光部47は、たとえば、基台部41の一部にガラスや樹脂などからなる透明性を有する部材(透明部)を設けることで、基台部41の一部分として構成されることができる。なお、平面体40の基台部41は、その全体が透明性を有する部材から構成されていてもよい。
透光部47は、チャート101からの光を透過させることが可能であれば、基台部41を厚さ方向に貫通するように設けられた穴部(空間)から構成されてもよい。透光部47は、上記の透明部や穴部の両方を含むように構成されていても構わない。
参照ミラープレート55は、単位反射素子10Aと同様の構成を有している。すなわち、参照ミラープレート55は、後述の工程(S23)にて平面体40の平面40a上に載置される2つの単位反射素子20X1,20X2が有する複数の反射面21に直交する複数の反射面を有する。参照ミラープレート55は、平面体40に対して、互いに隣り合う2つの単位反射素子20X1,20X2が載置される側とは反対側に配置される。
続いて、工程(S22)にて、チャートを配置する。具体的には、参照ミラープレート55に面するようにチャート101を配置する。チャート101には、チャート101には特定のパターンが描かれており、本実施の形態では、複数本の第1直線と複数本の第2直線とが直交して延びるチャート(クロスチャート)が用いられる。チャート101としては、複数本の直線が平行に延びるチャート(横チャート)が用いられても構わないし、チャート(図表)に限られず、たとえば写真や物体が描かれたチャート101が用いられてもよい。
次に、工程(S23)にて、2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる。具体的には、平面体40に対して参照ミラープレート55が配置される側とは反対側に、平面体40の平面40aの法線方向から見た場合に、2つの単位反射素子20X1,20X2の両方が透光部47に重なり、かつ、参照ミラープレート55が2つの単位反射素子20X1,20X2間に跨るように、2つの単位反射素子20X1,20X2を平面40a上に隣り合わせる。この場合において、2つの単位反射素子20X1,20X2が有する複数の反射面21と、参照ミラープレート55が有する複数の反射面とが略直交する。
図8は、図6に示す2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる工程を示す図である。上述のように、2つの単位反射素子20X1,20X2を平面40a上に隣り合わせる際には、工程(S231)にて、基準面を有するブロックを平面上に載置する。ブロック50は、略直方体形状を有する。ブロック50は、平坦な基準面50aを有する。ブロック50は、基準面50aが平面40aに直交するように平面40a上に載置される。
次に、工程(S232)にて、2つの単位反射素子の端面を基準面に当接させる。具体的には、図7の矢印AR1に示すように、2つの単位反射素子を移動させ、2つの単位反射素子の各々の第1方向における一方側の端面20cを基準面50aに当接させる。
次に、工程(S24)にて、参照ミラープレート55、平面体40の透光部47、ならびに、互いに隣り合う2つの単位反射素子20X1,20X2をチャート101からの光が通過することで形成された空中映像を確認する。
チャート101からの光が参照ミラープレート55および単位反射素子20X1,20X2を通過することによって、単位反射素子20X1,20X2(参照ミラープレート55)の一方の面側の空間位置に配置されたチャート101の空中映像201が、単位反射素子20X1,20X2の他方の面側の空間位置において結像する。
空中映像201は、たとえば単位反射素子20X1,20X2の他方の面側の空間位置に配置された撮像カメラによって撮像される。撮像カメラにより撮像された空中映像201は、別に設けられたディスプレイに表示される。ディスプレイに表示された空中映像201を確認する。
続いて、工程(S25)にて、空中映像に位置ずれがないか否かを確認する。図9は、位置ずれが生じている場合の空中映像を示す図である。2つの単位反射素子20X1,20X2を選択して、これらを基準面50aに当接させた場合に、たとえば互いに隣り合う単位反射素子20X1,20X2の反射面21が厚み方向と第1方向とに直交する第2方向に沿って略直線状に並ばない場合には、図9に示すように、空中映像201に位置ずれが生じる。
空中映像201に位置ずれが生じていると判断された場合(工程(S25);NO)には、空中映像201に位置ずれが生じていないと判断されるまで工程(S23)および工程(S24)を繰り返し実施する。具体的には、単位反射素子20X2を他の複数の単位反射素子に順次取り換えていき、その中から空中映像201の位置ずれが生じない組合わせを選択する。
図10は、位置ずれが生じていない場合の空中映像を示す図である。図10に示すように、2つの単位反射素子の組合わせによっては、互いに隣り合う2つの単位反射素子において、複数の反射面の並びが改善され、空中映像201に位置ずれがほとんど生じなくなる。
工程(S25)にて、図10に示すように、互いに隣り合う単位反射素子間の境界部に対応する部分において空中映像201に位置ずれが生じていないと判定された場合(工程(S25);YES)には、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面21の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20A,20Bの組合わせが選択される。
なお、図示していないが、他の単位反射素子についても同様の工程(S23〜S25)を実施して、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面21の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20C,20Dの組合わせが選択される。
続いて、工程(S30)にて、2つの単位反射素子を接合する。具体的には、選択された上記組合わせに含まれる2つの単位反射素子20A,20Bを平面40a上で接合する。単位反射素子20A,20Bの端面20cを基準面50aに当接させた状態で、互いに隣り合う単位反射素子20A,20Bの端部同士の間に、接着剤を供給する。
接着剤は、硬化することにより上述した接着層23となるものである。接着剤としては、たとえば2液性のエポキシ系の接着剤を採用することができる。なお、接着剤としては、熱硬化型の接着剤、または光硬化型の接着剤を採用してもよい。
次に、接合された2つの単位反射素子20A,20Bおよび接合された2つの単位反射素子20C,20Dを、第1方向に並べて、上記接着剤を用いてこれらを接合する。これにより、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの間には、平面視格子状の継ぎ目部としての接着層23が形成され、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの端部同士が接合される。以上により、4つの単位反射素子20A〜20Dが一体化され、単一の第2複合反射素子20が製造される。
以上のように、実施の形態1に係る反射素子の製造方法において、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体が有する平面上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
具体的には、一方側の端面20cを基準面50aに当接させた状態で、2つの単位反射素子を隣り合わせ、2つの単位反射素子および参照ミラープレート55により結像された空中映像201を確認することを繰り返し実施し、空中映像201がチャート101のパターンの形状に対応する2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。これにより、反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる反射素子ひいてはこれを用いた結像素子を製造することができる。
また、平面40a上で単位反射素子を並べることにより、平面40aに平行な2軸周りの回転と単位反射素子の厚さ方向の位置調整が不要となり、6軸調整のうちの3軸の調整を簡略化することができる。これにより、複合反射素子を簡単に大型化でき、ひいては、結像素子を簡単に大型化することができる。
なお、実施の形態1においては、単位反射素子20A〜20Dの他方の面側に透過型または反射型スクリーンを設置して、そのスクリーンに映った空中映像201を確認してもよし、空中映像201を肉眼により確認してもよい。
(実施の形態2)
(反射素子の製造方法)
上記第2複合反射素子20は、以下に示す製造方法によって製造されてもよい。図11は、実施の形態2に係る反射素子の製造方法のフロー図である。図12は、図11に示す互いに隣り合う2つの単位反射素子の位置を調整する工程を示す図である。図11および図12を参照して、実施の形態2に係る反射素子の製造方法について説明する。
図11に示すように、実施の形態2に係る反射素子の製造方法は、実施の形態1に係る反射素子の製造方法と比較して、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程(S20A)が相違する。その他の工程については、ほぼ同様である。
実施の形態2に係る反射素子の製造方法においても、まず、工程(S10)にて、実施の形態1同様に、単位反射素子を複数準備する。
続いて、図11および図12に示すように、工程(S20A)にて、2つの単位反射素子の組合わせを選択する。具体的には、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体40が有する平面40a上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択する。
2つの単位反射素子の組合わせを選択するに際して、工程(S21)から工程(S23)にて、実施の形態1とほぼ同様の処理を実施する。続いて、工程(S24A)において、空中映像を確認しながら、工程(S24A1)および工程(S24A2)の少なく一方を実施する。
工程(S24A1)においては、2つの単位反射素子の少なくとも一方を平面体40の平面40aに平行な方向に移動させる。たとえば、図12中矢印AR2方向に、単位反射素子20X2を移動させる。
特に、2つの単位反射素子の第1方向における端面と、反射面21とが平行である場合には、2つの単位反射素子の一方を平面40aに平行な方向に移動させることにより、2つの単位反射素子に含まれる反射面21を、厚み方向と第1方向とに直交する第2方向に沿って容易に略直線状に並べることができる。
工程(S24A2)においては、2つの単位反射素子の少なくとも一方を平面体40の平面40aに垂直な軸周りに回転させる。たとえば、図12中矢印AR3方向に、単位反射素子20Bを回転させる。
特に、2つの単位反射素子の少なくとも一方において、第1方向における端面と、反射面21とが非平行である場合に、2つの単位反射素子の一方を平面40aに垂直な軸周りに回転させることにより、2つの単位反射素子に含まれる反射面21を、厚み方向と第1方向とに直交する第2方向に沿って略直線状に並べることができる。
このように、工程(S24A1)および工程(S24A2)の少なくとも一方を実施することにより、互い隣り合う単位反射素子の反射面21が、厚み方向と第1方向とに直交する第2方向に沿って略直線状に並ぶように2つの単位反射素子20X1,20X2の位置を調整する。なお、工程(S24A1)および工程(S24A2)の両方を行なう場合には、工程(S24A1)を行なってから工程(S24A2)を行なってもよいし、工程(S24A2)を行なってから工程(S24A1)を行なってもよい。
続いて、工程(S25)にて、空中映像に位置ずれがないか否かを確認する。互いに隣り合わせた2つの単位反射素子に対して、工程(S24A1)および工程(S24A2)の少なくとも一方を実施した場合であっても、空中映像201に位置ずれが生じていると判断された場合(工程(S25);NO)には、空中映像201に位置ずれが生じていないと判断されるまで工程(S24A)を繰り返し実施する。具体的には、互いに隣り合う2つの単位反射素子のうちの一方を他の複数の単位反射素子に順次取り換えていき、工程(S24A1)および工程(S24A2)の少なくとも一方を実施し、空中映像を確認する。その中から空中映像201の位置ずれが生じない組合わせを選択する。
工程(S25)にて、互いに隣り合う単位反射素子間の境界部に対応する部分において空中映像201に位置ずれが生じていないと判定された場合(工程(S25);YES)には、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面21の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20A,20Bの組合わせが選択される。
続いて、工程(S30)にて、実施の形態1同様に、2つの単位反射素子を接合する。さらに、他の単位反射素子についても同様の工程(S21〜S25)を実施して、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面21の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20C,20Dの組合わせを選択し、工程(S30)にて、これらを接合する。
以上のように、実施の形態2に係る反射素子の製造方法においても、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体が有する平面上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
具体的には、空中映像を確認する工程において、2つの単位反射素子の少なくとも一方を平面体40の平面40aに平行な方向に移動させる工程および2つの単位反射素子の少なくとも一方を平面体40の平面40aに垂直な軸周りに回転させる工程の少なくとも一方を実施する。このようにして2つの単位反射素子および参照ミラープレート55により結像された空中映像201を確認することを繰り返し実施し、空中映像201がチャート101のパターンの形状に対応する2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。これにより、反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる反射素子ひいてはこれを用いた結像素子を製造することができる。
また、平面40a上で単位反射素子を並べることにより、実施の形態1同様に、複合反射素子を簡単に大型化でき、ひいては、結像素子を簡単に大型化することができる。
(実施の形態3)
(反射素子の製造方法)
上記第2複合反射素子20は、以下に示す製造方法によって製造されてもよい。図13は、実施の形態3に係る反射素子の製造方法のフロー図である。図14は、図13に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程を示す図である。図15は、図13に示す角度θ1,θ2を測定する工程を示す図である。図13から図15を参照して、実施の形態3に係る反射素子の製造方法について説明する。
図13に示すように、実施の形態3に係る反射素子の製造方法は、実施の形態1に係る反射素子の製造方法と比較して、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程(S20B)が相違する。その他の工程については、ほぼ同様である。
実施の形態3に係る反射素子の製造方法においても、まず、工程(S10)にて、実施の形態1同様に、単位反射素子を複数準備する。
続いて、図13および図14に示すように、工程(S20B)にて、2つの単位反射素子の組合わせを選択する。具体的には、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体40が有する平面40a上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択する。
2つの単位反射素子の組合わせを選択するに際して、工程(S21B)にて、一方の単位反射素子20X1における第1方向の一方側の端面(露出する反射面)と平面体40の平面40aとが成す角度のうち一方の単位反射素子20X1の内側の角度θ1と、他方の単位反射素子20X2における第1方向の他方側の端面と平面体40の平面40aとが成す角度のうち他方の単位反射素子20X2の内側の角度θ2との和が、下記式(1)を満たす2つの単位反射素子20A,20Bを選択する。
θ1+θ2=180±0.05°・・・式(1)
ここで、上記角度θ1および上記角度θ2の一方を、鋭角し、上記角度θ1および上記角度θ2の他方を、鈍角とすることが好ましい。
上記式(1)を満たす2つの単位反射素子20A,20Bを選択するに際して、工程(S21B1)にて、上記角度θ1および上記角度θ2を測定する。具体的には、一方の単位反射素子20X1に外力を付与することにより平面体40の平面40aに沿うように、一方の単位反射素子20X1を変形させた状態で角度θ1を測定する。また、他方の単位反射素子20X2に外力を付与することにより平面体40の平面40aに沿うように、他方の単位反射素子20X2を変形させた状態で角度θ2を測定する。
図15に示すように一方の単位反射素子20X1および他方の単位反射素子20X2に外力を付与して平面40aに沿うように変形させるために、たとえば、平面40a上に開口する複数の吸引部42,43を有した平面体40Cを用いる。
吸引部43は、1つの単位反射素子に対応する領域内の丁度中央の位置に開口するように設けられている。4つの吸引部42は、1つの単位反射素子に対応する領域内の4つの角部近傍の位置に開口するように設けられている。4つの吸引部42は、後述するように、外力(吸引による負圧)を単位反射素子に効率よく付与することができる。
吸引部42,43は、配管44を介して吸引装置45(真空ポンプ)に接続されている。配管44には、配管44を流れる流体の量(吸引エアの流量)を調整可能なバルブ46が設けられている。実施の形態3では、1つの単位反射素子に対応する領域内に開口する複数の吸引部42,43に対して、1つのバルブ46が設けられている。このバルブ46によって、単位反射素子20Aに対応する領域における吸引部42,43は、他の単位反射素子20Bが配置される領域の吸引部42,43とは独立して流量調整を行なうことができる。
吸引部42,43からエアーを吸引することで、単位反射素子20X1,20X2に負圧による外力が付与される。単位反射素子20X1,20X2に外力を付与することにより、平面体40の平面40aの形状に沿うように、単位反射素子20X1,20X2が変形する。
このように、単位反射素子20X1,20X2を変形させた状態で、オートコリメータ61,62によって上記角度θ1,θ2を測定することにより、精度よく角度θ1,θ2を測定することができる。上記角度θ1,θ2は、たとえば平面40aに垂直な面を基準に測定できる。
このように単位反射素子20X1を変形させた状態で、オートコリメータ61によって、上記角度θ1を測定する。同様に、単位反射素子20X2を変形させた状態で、オートコリメータ62で上記角度θ2を測定する。
単位反射素子20X1,20X2以外における他の単位反射素子においても、同様に変形させた状態でオートコリメータによって角度θ1,θ2を測定する。複数の単位反射素子の上記角度θ1,θ2を測定し、これらの中から、上記式(1)を満たす角度θ1,θ2を有する2つの単位反射素子20A,20Bの組合わせを選択する。
続いて、工程(S30)にて、上記角度θ1を構成する一方の単位反射素子20Aの端面と、上記角度θ2を構成する他方の単位反射素子20Bの端面とを互いに向かい合わせた状態で、一方の単位反射素子20Aおよび他方の単位反射素子20Bを接合する。
この際、一方の単位反射素子20Aおよび他方の単位反射素子20Bを平面40aに沿うように変形させた状態で接合することが好ましい。これにより、測定された上記角度θ1,θ2を維持した状態で、単位反射素子20A,20Bを接合することができ、上記式(1)の関係から外れることを抑制することができる。
同様に、上記式(1)を満たす角度θ1,θ2を有する他の2つの単位反射素子20C,20Dの組合わせを選択し、他の2つの単位反射素子20C,20Dにおいても、上記角度θ1を構成する一方の単位反射素子20Cの端面と、上記角度θ2を構成する他方の単位反射素子20Dの端面とを互いに向かい合わせた状態で、一方の単位反射素子20Cおよび他方の単位反射素子20Dを接合する。
接合された2つの単位反射素子20A,20Bおよび接合された他の2つの単位反射素子20C,20Dを、第2方向に並べて、上記接着剤を用いてこれらを接合する。これにより、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの間には、平面視格子状の継ぎ目部としての接着層23が形成され、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの端部同士が接合される。以上により、4つの単位反射素子20A〜20Dが一体化され、単一の第2複合反射素子20が製造されてもよい。
以上のように、実施の形態3に係る反射素子の製造方法においても、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体が有する平面上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
具体的には、上記角度θ1と上記角度θ2との和が上記式(1)を満たす2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。これにより、反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる反射素子ひいてはこれを用いた結像素子を製造することができる。特に、互いに隣り合う単位反射素子が第1方向に並ぶ場合において、隣り合う単位反射素子の端部同士間における反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制することができる。
また、複数の単位反射素子において角度θ1,θ2を測定した上で、複数の単位反射素子の中から2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、組みわせの選択肢を増やすことができるとともに、精度よく反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる。
また、平面40a上で単位反射素子を並べることにより、実施の形態1同様に、複合反射素子を簡単に大型化でき、ひいては、結像素子を簡単に大型化することができる。
(実施の形態4)
上記第2複合反射素子20は、以下に示す製造方法によって製造されてもよい。図16は、実施の形態4に係る反射素子の製造方法のフロー図である。図17は、図16に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程を示す図である。図18は、図16に示す角度θ3,角度θ4を測定する工程を示す図である。図16から図18を参照して、実施の形態4に係る反射素子の製造方法について説明する。
図16に示すように、実施の形態4に係る反射素子の製造方法は、実施の形態1に係る反射素子の製造方法と比較して、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程(S20C)が相違する。その他の工程については、ほぼ同様である。
実施の形態4に係る反射素子の製造方法においても、まず、工程(S10)にて、実施の形態1同様に、単位反射素子を複数準備する。
続いて、図16および図17に示すように、工程(S20C)にて、2つの単位反射素子の組合わせを選択する。具体的には、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体40が有する平面40a上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択する。
2つの単位反射素子の組合わせを選択するに際して、工程(S21C)にて、一方の単位反射素子20Y1における第2方向の一方側の端面と平面体40の平面40aとが成す角度のうち一方の単位反射素子20X1の内側の角度θ3と、他方の単位反射素子20Y2における第2方向の他方側の端面と平面体40の平面40aとが成す角度のうち他方の単位反射素子20Y2の内側の角度θ4との差が、下記式(2)を満たす2つの単位反射素子20A,20Cを選択する。
θ3−θ4=±0.05°・・・式(2)
上記式(2)を満たす2つの単位反射素子を選択するに際して、工程(S21C1)にて、上記角度θ3および上記角度θ4を測定する。具体的には、一方の単位反射素子20Y1に外力を付与することにより平面体40の平面40aに沿うように、一方の単位反射素子20Y1を変形させた状態で角度θ3を測定する。また、他方の単位反射素子20Y2に外力を付与することにより平面体40の平面40aに沿うように、他方の単位反射素子20Bを変形させた状態で角度θ4を測定する。
なお、上記角度θ3を測定する工程および上記角度θ4を測定する工程においては、図18に示すように、実施の形態3に係る角度θ1を測定する工程および角度θ2を測定する工程とほぼ同様の処理が実施される。
具体的には、吸引部42,43からエアーを吸引することで、単位反射素子20Y1,20Y2に負圧による外力を付与し、平面体40の平面40aの形状に沿うように、単位反射素子20Y1,20Y2を変形させる。この状態で、オートコリメータ61,62によって上記角度θ3,θ4を測定する。
このように、単位反射素子20Y1,20Y2を変形させた状態で、オートコリメータ61,62によって上記角度θ3,θ4を測定することにより、精度よく角度θ3,θ4を測定することができる。
単位反射素子20Y1,20Y2以外における他の単位反射素子においても、同様に変形させた状態でオートコリメータ61,62によって角度θ3,θ4を測定する。複数の単位反射素子の上記角度θ3,θ4を測定し、これらの中から、上記式(2)を満たす角度θ3,θ4を有する2つの単位反射素子20A,20Cの組合わせを選択する。
続いて、工程(S30)にて、上記角度θ3を構成する一方の単位反射素子の端面と、上記角度θ4を構成する他方の単位反射素子の端面とを互いに向かい合わせた状態で、一方の単位反射素子および他方の単位反射素子を接合する。
この際、一方の単位反射素子20Aおよび他方の単位反射素子20Cを平面40aに沿うように変形させた状態で接合することが好ましい。これにより、測定された上記角度θ3,θ4を維持した状態で、単位反射素子20A,20Cを接合することができ、上記式(2)の関係から外れることを抑制することができる。
同様に、上記式(2)を満たす角度θ3,θ4を有する他の2つの単位反射素子20B,20Dの組合わせを選択し、他の2つの単位反射素子20B,20Dにおいても、上記角度θ3を構成する一方の単位反射素子20Bの端面と、上記角度θ4を構成する他方の単位反射素子20Dの端面とを互いに向かい合わせた状態で、一方の単位反射素子20Bおよび他方の単位反射素子20Dを接合する。
接合された2つの単位反射素子20A,20Cおよび接合された他の2つの単位反射素子20B,20Dを、第1方向に並べて、上記接着剤を用いてこれらを接合する。これにより、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの間には、平面視格子状の継ぎ目部としての接着層23が形成され、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの端部同士が接合される。以上により、4つの単位反射素子20A〜20Dが一体化され、単一の第2複合反射素子20が製造されてもよい。
以上のように、実施の形態4に係る反射素子の製造方法においても、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体が有する平面上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
具体的には、上記角度θ3と上記角度θ4との和が上記式(2)を満たす2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。これにより、反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる反射素子ひいてはこれを用いた結像素子を製造することができる。特に、互いに隣り合う単位反射素子が第2方向に並ぶ場合において、隣り合う単位反射素子の端部同士間における反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制することができる。
また、複数の単位反射素子において角度θ3,θ4を測定した上で、複数の単位反射素子の中から2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、組合わせの選択肢を増やすことができるとともに、精度よく反射面21の並びに起因する画像のずれを抑制できる。
また、平面40a上で単位反射素子を並べることにより、実施の形態1同様に、複合反射素子を簡単に大型化でき、ひいては、結像素子を簡単に大型化することができる。
上述した実施の形態3および4においては、吸引部42,43による吸引により、単位反射素子に外力を付与する場合を例示して説明したが、これに限定されず、押圧面を有する押圧機構を用いることにより、単位反射素子に外力を付与してもよい。この場合には、押圧機構は、平面体40の平面40aに直交する方向に昇降移動することができ、押圧面を単位反射素子に押し付ける。押圧面から受ける押圧力(外力)によって、平面体40の平面40aの形状に沿うように、単位反射素子10A,10Bを変形させてもよい。
(実施の形態5)
(反射素子の製造方法)
上記第2複合反射素子20は、以下に示す製造方法によって製造されてもよい。図19は、実施の形態5に係る反射素子の製造方法のフロー図である。図19を参照して、実施の形態5に係る反射素子の製造方法について説明する。
図19に示すように、実施の形態5に係る反射素子の製造方法は、実施の形態1に係る反射素子の製造方法と比較した場合に、主として2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程が相違する。
実施の形態5に係る反射素子の製造方法においても、まず、工程(S10)にて、実施の形態1同様に、単位反射素子を複数準備する。
続いて、工程(S20D)にて、2つの単位反射素子の組合わせを選択する。具体的には、準備された複数の単位反射素子の中から基準となる基準単位反射素子を選択し、他の単位反射素子を順次、基準単位反射素子に隣接させて、複数の組合わせの中から空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択する。
図20は、図19に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第1工程を示す図である。図21は、図19に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第1工程の後状態を示す図である。
図20に示すように、2つの単位反射素子の組合わせを選択するに際して、工程(S21)から工程(S22)にて、実施の形態1とほぼ同様の処理を実施し、参照ミラープレートを配置するとともに、チャートを配置する。続いて、工程(S23D1)にて、基準となる基準単位反射素子を選択する。本実施の形態においては、基準単位反射素子として単位反射素子20Aを選択している。
続いて、工程(S23D2)にて、基準単位反射素子と他の単位反射素子を平面40a上に隣り合わせる。具体的には、第2方向における単位反射素子20Aの一方側に他の単位反射素子を隣り合わせる。
次に、工程(S24D)にて、実施の形態1に係る工程(S24)とほぼ同様の処理が実施され、参照ミラープレート、平面体の透光部、ならびに、互いに隣り合う2つの反射素子(基準単位反射素子と他の単位反射素子)をチャートからの光が通過することで形成された空中映像を確認する。
続いて、工程(S25D)にて、上述の工程(S23D1)から工程(S24D)が所定の回数行われたか否かを確認する。上述の工程(S23D1)から工程(S24D)を所定の回数行なうにあたり、基準単位反射素子に隣り合わせる他の単位反射素子を順次変更していく。上述の工程(S23D1)から工程(S24D)を所定の回数行なうことにより、空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを複数組抽出する。
なお、所定の回数とは、準備された複数の単位反射素子のうち基準単位反射素子を除く複数の単位反射素子の全てを基準単位反射素子に隣り合わせることができる回数であることが好ましい。
所定の回数行われていない場合(工程(S25D):NO)には、所定の回数に至るまで、工程(S23D1)から工程(S24D)を繰り返し実施する。所定の回数行われている場合((工程(S25D):YES)には、工程(S26D)を実施する。
工程(S26D)においては、上記の工程を繰り返すことにより抽出された複数の組合わせの中から、画像のずれが比較的小さい2つの単位反射素子の組合わせを選択する。図21に示すように、単位反射素子20Aを基準とした場合に、画像のずれが最も小さい2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20A,20Bが選択されている。
次に、工程(S26D)にて、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程が所定の回数行われたか否かを確認する。所定の回数とは、基準となる単位反射素子に対して複数の単位反射素子を並べていき、所望の大きさを有する反射素子(複合反射素子)を得る場合において、複数の単位反射素子を並べる回数である。本実施の形態においては、所定の回数を3回とする場合を例示して説明する。
所定の回数行われていない場合(工程(S25D):NO)には、所定の回数に至るまで、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程を繰り返し実施する。
図22は、図19に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第2工程の後状態を示す図である。2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第2工程においては、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程を実施する回数が2回目となる。
上記の2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第2工程においては、工程(S23D1)および工程(S23D2)にて、基準単位反射素子として単位反射素子20Aを選択し、第1方向における一方側に他の単位反射素子を隣り合わせる。なお、基準単位反射素子として単位反射素子20Bを選択してもよい。
続いて、工程(S24D)から工程(S25D)を上述同様に実施し、所定の回数に達するまで、工程(23D2)から工程(S24D)を繰り返し実施する。
次に、工程(S26D)においては、上記の工程を繰り返すことにより抽出された複数の組合わせの中から、画像のずれが比較的小さい2つの単位反射素子の組合わせを選択する。図22に示すように、単位反射素子20Aを基準とした場合に、画像のずれが比較的小さい2つの単位反射素子の組合わせとして、単位反射素子20A,20Cが選択されている。
図23は、図19に示す2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第3工程の後状態を示す図である。2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第3工程においては、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程を実施する回数が3回目となる。
上記の2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第3工程においては、工程(S23D1)および工程(S23D2)にて、基準単位反射素子として、単位反射素子20Bまたは単位反射素子20Cを選択し、単位反射素子20B,20Cの両方に、他の単位反射素子を隣り合わせる。
続いて、工程(S24D)から工程(S25D)を上述同様に実施し、所定の回数に達するまで、工程(23D2)から工程(S24D)を繰り返し実施する。
次に、工程(S26D)においては、上記の工程を繰り返すことにより抽出された複数の組合わせの中から、画像のずれが比較的小さい2つの単位反射素子の組合わせを選択する。この際、選択される他の単位反射素子としては、単位反射素子20Bおよび単位反射素子20Cの両方に対して画像のずれが比較的小さくなるものを選択することが好ましい。図23に示すように、単位反射素子20Bおよび単位反射素子20Cの両方に対して画像のずれが比較的小さくなる他の単位反射素子として、単位反射素子20Dが選択されている。
以上のように、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第1工程から第3工程を実施することにより、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程が所定の回数行われる。
このように、工程(S20D)のうち工程(S23D1)以降の一連の工程が所定の回数行われている場合((工程(S27D):YES)には、工程(S30D)を実施する。
工程(S30D)においては、平面体40の平面40a上で複数の単位反射素子20A〜20Dを接合する。具体的には、互いに隣り合う単位反射素子20A〜20Dの端部同士の間に接着剤を供給し、接着剤を硬化させる。これにより、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの間には、平面視格子状の継ぎ目部としての接着層23が形成され、隣り合う単位反射素子20A〜20Dの端部同士が接合される。以上により、4つの単位反射素子20A〜20Dが一体化され、単一の第2複合反射素子20が製造されてもよい。
以上のように、実施の形態5に係る反射素子の製造方法においても、複数の単位反射素子の中から少なくとも2以上の単位反射素子を平面体が有する平面上に載置し、互いに隣り合う単位反射素子の各々に含まれる複数の反射面の並び方に起因する空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
具体的には、準備された複数の単位反射素子の中から基準となる基準単位反射素子を選択し、他の単位反射素子を順次、基準単位反射素子に隣接させて、複数の組合わせの中から空中映像のずれが小さくなる2つの単位反射素子の組合わせを選択することにより、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。
複数の単位反射素子内で反射面21の並びにバラツキがある場合であっても、隣り合う単位反射素子のそれぞれにて、互いに隣り合う単位反射素子の反射面21の並びがずれることで生じる空中映像の歪みを抑制することができる。これにより、反射面21の並びに起因する画像のずれをより効果的に抑制できる反射素子ひいてはこれを用いた結像素子を製造することができる。
また、平面40a上で単位反射素子を並べることにより、実施の形態1同様に、複合反射素子を簡単に大型化でき、ひいては、結像素子を簡単に大型化することができる。
なお、上述した実施の形態5においては、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程において、実施の形態1に係る2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程に準拠した処理を実施したが、実施の形態1〜4に係る2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程に準拠した処理、これらを適宜取り入れた処理を実施してもよい。
たとえば、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第1工程において単位反射素子20A,20Bの組合わせを選択するに際して、実施の形態4に係る2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程に準拠した処理を実施し、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第2工程において単位反射素子20A,20Cの組合わせを選択するに際して、実施の形態3に係る2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程に準拠した処理を実施してもよい。また、2つの単位反射素子の組合わせを選択する工程の第3工程において、単位反射素子20Bに対して、上記式(2)の関係を満たし、単位反射素子20Cに対して、上記式(1)の関係を満たす、単位反射素子20Dを選択してもよい。
また、実施の形態3および4に係る2つの単位反射素子の組合わせの選択は、実施の形態1および2に係る2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる工程に先立って適用してもよい。
実施の形態3および4において、単位反射素子の端面の角度を測定する際に、外力(特に吸引力による負圧)によって単位反射素子を平面40aに沿わせたが、実施の形態1,2および5における単位反射素子を平面上に隣り合わせる際にも外力により単位反射素子を平面40aに沿わせることが好ましい。これにより、単位反射素子の反りによる位置調整の誤差を抑制できる。
なお、上述した実施の形態1から5においては、結像素子1を構成する第1複合反射素子10および第2複合反射素子20は、正方形形状を有する4つの単位反射素子によって構成される場合を例示して説明したが、これに限定されず、正方形形状を有する9枚あるいはそれ以上の枚数の単位反射素子によって構成されてもよい。
また、第1複合反射素子10および第2複合反射素子20は、正方形形状を有する4枚の単位反射素子と、直角二等辺三角形の形状を有する8枚の単位反射素子とから構成されていてもよい。この場合には、たとえば、正方形形状を有する4枚の単位反射素子は、1つの大きな正方形形状を呈するように、面状に2行2列に配置される。直角二等辺三角形の形状を有する2枚の単位反射素子は、1つの大きな直角二等辺三角形の形状を呈するように、短辺同士をつなぎ合わせる。得られた1つの大きな直角二等辺三角形の長辺を、上記の1つの大きな正方形形状の1つの辺に繋ぎ合わせる。これを繰り返すことで、正方形形状を有する、1つの大面積化された第1複合反射素子10および第2複合反射素子20を得ることができる。この場合においても、上述した実施の形態1から5に係る反射素子の製造方法を適用することができる。
さらに、上述した実施の形態1から5においては、単位反射素子が、1方向に沿って並ぶように互いに平行に配置された複数の反射面と、互いに隣り合う反射面の間にそれぞれ設けられた複数の透明体とを有する場合を例示して説明したが、これに限定されず、厚み方向に平行であり、かつ互いに直交する2つの反射面を複数含み、当該複数の2つの反射面が、厚み方向に直交する平面上において、アレイ状に配置された2面コーナーリフレクタアレイであってもよい。この場合には、直交する2つの反射面のうち一方の反射面が、厚み方向に直交する第1方向に沿って複数並び、直交する2つの反射面のうち他方の反射面が、厚み方向と第1方向とに直交する第2方向に沿って複数並ぶこととなる。
また、実施の形態1,2および5においては、参照ミラープレートを配置する工程(S21)、チャートを配置する工程(S22)および、2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる工程(S23)を順に実施する場合を例示して、説明したが、特に順序を限定されず、2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる工程(S23)を実施した後に、参照ミラープレートを配置する工程(S21)、チャートを配置する工程(S22)を実施してもよい。この場合において、工程(S25)にて、空中映像に位置ずれが生じていると確認された場合には、2つの単位反射素子を平面上に隣り合わせる工程(S23)は繰り返し実施されるが、ミラープレートを配置する工程(S21)、チャートを配置する工程(S22)は繰り返し実施されない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。