JP2017204530A - 外部共振半導体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部レーザ共振器の長さを短縮することが可能な外部共振半導体レーザ装置を得ること。【解決手段】外部共振半導体レーザ装置40は、半導体レーザ素子1の後ろ側端面の側に配置された第1波長分散素子10a,10b,10c,10d,10eと半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eの前側端面2a,2b,2c,2d,2eとの間で構成された外部レーザ共振器を複数備える。外部共振半導体レーザ装置は、前側端面2a,2b,2c,2d,2eより出射される複数のレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eが結合光学系13を経由することにより第2波長分散素子14の上で重畳される。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の前側端面から出射される複数の波長のビームを波長分散素子の波長分散によって結合させて出力する外部共振半導体レーザ装置に関する。
従来の外部共振半導体レーザ装置においては、半導体レーザの輝度を向上させるために、複数の発光点からのビームをレンズを用いて波長分散素子に重畳するとともに、波長分散光学素子の波長分散性により各発光点からのビームを結合し、結合したビームに対して部分透過ミラーを設置して外部レーザ共振器を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に示すような手法であれば、外部レーザ共振器の長さが長くなるため、共振器ロスが増大するため発振効率が低下し、またレーザ出力またはビーム品質が振動等の外乱に大きく影響されるという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、外部レーザ共振器の長さを短縮することが可能な外部共振半導体レーザ装置を得ることを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、半導体レーザ素子の後ろ側端面の側に配置された第1波長分散素子と半導体レーザ素子の前側端面との間で構成された外部レーザ共振器を複数備える。本発明は、前側端面より出射される複数のレーザビームが結合光学系を経由することにより第2波長分散素子の上で重畳される。
本発明によれば、外部レーザ共振器の長さを短縮することが可能な外部共振半導体レーザ装置を実現できるという効果を奏する。
また、外部レーザ共振器の発振ビームが半導体レーザ素子の前側端面より出射されるため、複数の発振ビームそれぞれに対応した光学素子の配置が可能となり、装置の小型化が可能となるという効果を奏する。
さらには、発振波長を変化させたとしても出射方向が変化せず、安定な発振器を構成することができるという効果を奏する。
以下に、本発明の実施の形態にかかる外部共振半導体レーザ装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す斜視図である。図1にはX軸、Y軸およびZ軸の方向も示してある。図2は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す上面図である。図2は、外部共振半導体レーザ装置40をY軸方向に観た図である。図3は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す側面図である。図3は、外部共振半導体レーザ装置40をX軸方向に観た図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す斜視図である。図1にはX軸、Y軸およびZ軸の方向も示してある。図2は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す上面図である。図2は、外部共振半導体レーザ装置40をY軸方向に観た図である。図3は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40を概略的に示す側面図である。図3は、外部共振半導体レーザ装置40をX軸方向に観た図である。
外部共振半導体レーザ装置40は、半導体レーザ素子1(1a,1b,1c,1d,1e)と、光学素子であるビーム平行化素子11,12と、第1波長分散素子10(10a,10b,10c,10d,10e)と、結合光学系13と、第2波長分散素子14と、を備える。
外部共振半導体レーザ装置40は、複数の半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eのそれぞれの前側端面2a,2b,2c,2d,2e(以下、これらを纏めて前側端面2と称する)からのレーザ光を第2波長分散素子14の波長分散効果を用いて、一つのビームに重畳する構成である。なお、複数の半導体レーザ素子1の数は、上記のように5個でなくてもよく、複数であれば限定されない。
外部共振半導体レーザ装置40においては、半導体レーザ素子1の前側端面2と、ビーム平行化素子11と、第1波長分散素子10と、からなる光学系がレーザ共振器になっている。外部共振半導体レーザ装置40においては、前側端面2(2a,2b,2c,2d,2e)には部分反射コーティングが施されて、後ろ側端面3(3a,3b,3c,3d,3e)には無反射コーティングが施されている。これにより、前側端面2と第1波長分散素子10との間でレーザ共振器が構成されている。
以下の説明では、以上のようにして前側端面2と第1波長分散素子10との間に構成されたレーザ共振器を外部レーザ共振器と呼ぶことにする。したがって、外部共振半導体レーザ装置40においては、半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eのそれぞれに対応して前側端面2と第1波長分散素子10との間に複数の外部レーザ共振器が構成される。実際には、外部レーザ共振器内においてビームが往復しているのであるが、まず、前側端面2から第1波長分散素子10に向かう方向のビームの伝搬について説明する。
前側端面2から第1波長分散素子10へ伝搬するビームは、まず半導体レーザ素子1の内部を、前側端面2から後ろ側端面3へ伝搬し、後ろ側端面3より出射される。このとき、半導体レーザ素子1より出射するビームは、発散しながら出射されることとなる。そのままでは第1波長分散素子10より帰還するビームが、後ろ側端面3よりもはるかに巨大なビームとなって帰還することとなり、ビームの大部分がロスとなって外部レーザ共振器の外へ放出されてしまうので、外部共振器を構成することができなくなる。そこで、外部レーザ共振器のモードとカップリングさせるために、ビーム平行化素子11により半導体レーザ素子1の後ろ側端面3から発生するビームをほぼ平行化する。ここで、モードとカップリングするとは、後ろ側端面3から出射するビーム径と、後ろ側端面3へ帰還するビーム径とをほぼ等しくすることをいう。
ビーム平行化素子11は、球面レンズ、非球面レンズ、円筒レンズ、曲率を有するミラーを用いることができ、またそれぞれ一つずつに限るものではなく、これらを組み合わせたものでもよい。
半導体レーザ素子1から発生するビームの発散角には一般に異方性があり、X軸方向とY軸方向とで発散角が異なる。半導体レーザ素子1のX軸方向を速軸方向と呼び、半角で約30°という大きな角度で発散する。またY軸方向のことは遅軸方向と呼び、前側端面2の幅が100μm程度のものであれば半角で4度程度で発散するものが一般的である。このときのビーム品質は、速軸方向がほぼ回折限界であるのに対し、遅軸方向は回折限界の10倍程度となる。従って、ビーム平行化素子11としては、非球面レンズ、X軸方向とY軸方向で異なる円筒レンズを組み合わせて用いることが望ましい。
ビーム平行化素子11によってほぼ平行化されたビームは、第1波長分散素子10にそれぞれ図2に示す入射角α1,α2,α3,α4,α5で入射する。
第1波長分散素子10は、その名のとおり波長分散効果を有する素子であり、回折格子、プリズム、グリズム、TFF(Thin Film Filter)、VBG(Volume Bragg Grating)、FBG(Fiber Bragg Grating)、エタロンなどの素子が一般的に使われる。
回折格子とは、平面あるいは凹面などの基板に等間隔に多数の平行な溝が刻まれた素子であり、反射型回折格子と透過型回折格子とがある。回折とは、光が障害物の裏側に回りこむ現象であり、回折格子に光を入射すると、波長ごとに決まった角度で光が強め合い、この強め合った光を取り出すことで波長選択ができる。
TFFとは、誘電体多層膜が基板上に積層された素子である。誘電体多層膜とは、屈折率の異なる誘電体を多層に積み上げて作った薄膜である。屈折率の異なる物質の界面では反射が起こり、その大きさは屈折率差に依存する。誘電体多層膜では、多重反射と多重干渉の効果により、ある波長のみを100%透過し、他の波長を100%反射するように設計することができる。TFFでは、透過帯域幅を0.1nmから1nm程度まで細かくすることができ、また透過波長は光の入射角度を変えることにより、20nmから40nm程度の間で可変にすることができる。
VBG、FBGとは、ガラス内部に周期的な屈折率変化が形成された素子である。屈折率変化は回折格子として働き、回折格子の周期が作るブラッグ反射条件を満たす波長の光のみを反射させることができる。
図1から図3に示した外部共振半導体レーザ装置40の構成においては、第1波長分散素子10として反射型回折格子を用いた場合を想定している。第1波長分散素子10として、透過型回折格子、TFF、VBGなどを用いる場合は、図1から図3とは異なる構成となるが、反射型回折格子を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
第1波長分散素子10に入射するビームは、半導体レーザ素子1より出射した直後は半導体レーザ素子1の持つゲイン幅に応じた波長幅を有しているが、外部レーザ共振器内に波長分散効果を持つ第1波長分散素子10を配置していることにより、特定の波長のみしか半導体レーザ素子1に帰還することができず、ある特定の波長のみが半導体レーザ素子1により増幅されることとなる。
またこのとき、図2に示す通り、半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eから第1波長分散素子10a,10b,10c,10d,10eへの入射角度が、それぞれα1,α2,α3,α4,α5と異なっているため、第1波長分散素子10a,10b,10c,10d,10eから半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eに帰還する波長もそれぞれ異なる。そのため、半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eそれぞれの前側端面2a,2b,2c,2d,2eから出射されるレーザビーム100a,100b,100c,100d,100e(以下、これらを纏めてレーザビーム100と称する)はそれぞれ異なる波長で出力されることとなる。なお、図2において、レーザビーム100aからレーザビーム100eまでの光軸の間隔をdで示し、後ろ側端面3からビーム平行化素子11までに必要な距離をMで示す。
半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eから異なる波長で出射されてビーム平行化素子12を通過したレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eは、結合光学系13を経由することによって第2波長分散素子14上に空間的に重畳される。
ビーム平行化素子12は、球面レンズ、非球面レンズ、円筒レンズ、曲率を有するミラーを用いることができ、またそれぞれ一つずつに限るものではなく、これらを組み合わせたものでもよい。
結合光学系13は、図1から図3では1枚のレンズで示しているが、ミラー、曲率ミラー、円筒レンズ、プリズム、またはこれらの組み合わせなど、光軸の方向を変化させるものであればなんでもよい。しかし、第2波長分散素子14のように波長分散効果を有する素子は、ビームの入射角度により波長分散効果の特性が変化する。したがって、重畳後のビーム品質が悪化することを防ぐためには、レーザビーム100a,100b,100c,100d,100eは、それぞれコリメートされてから第2波長分散素子14に入射されることが望ましい。
第2波長分散素子14は、第1波長分散素子10と同様に、波長分散効果を有する素子であれば限定されず、反射型回折格子または透過型回折格子といった回折格子、プリズム、回折格子とプリズムを組み合わせた素子であるグリズム、VBG、TFF、ダイクロイックミラーなどを用いることができる。ただし、VBGまたはダイクロイックミラーを用いてビームを結合する場合は、波長本数と同じ数の種類のVBGまたはダイクロイックミラーが必要となるため、波長本数が多い場合には回折格子で結合することが、コストおよび組立やすさの点から望ましい。また、波長分散効果が大きい、すなわち二つの異なる波長のビームを入射した際に回折角または屈折角の違いが大きい方が、省スペースで複数の半導体レーザ素子1a,1b,1c,1d,1eからのビームを結合することができるため、プリズムよりも回折格子を使用することが望ましい。図1から図3に示した外部共振半導体レーザ装置40の構成においては、第2波長分散素子14として反射型回折格子を用いた場合を想定している。
第2波長分散素子14上に空間的に重畳された、それぞれ異なる波長のレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eは、第2波長分散素子14の波長分散効果、すなわち波長に依存して回折角または屈折角が変化する特性によって、一つのビームとして結合されて、結合後レーザビーム101として出力される。
次に、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40のもたらす効果について詳細に述べる。
外部共振半導体レーザ装置40とは異なり、外部レーザ共振器を構成しないで半導体レーザ素子のみでレーザ共振器を構成してレーザ出力を行う場合、後ろ側端面の反射率は85%から90%程度である。図4は、外部レーザ共振器を構成しない通常の半導体レーザの後ろ側端面の反射率の測定結果を示す図である。図4の半導体レーザ素子は波長980nm付近で発振するものであったが、図4に示されるように波長980nmにおける後ろ側端面の反射率は90%以下となっていることがわかる。
このことから、外部共振半導体レーザ装置40において、外部レーザ共振器を構成しながらも、通常の半導体レーザ素子単体での発振効率と同等の発振効率を達成するためには、第1波長分散素子10の効率が90%以上であればいいということになる。
ここで言う発振効率とは、半導体レーザ素子1からのレーザビーム100の出力を半導体レーザ素子1に投入した電力量で割った値を指す。また、第1波長分散素子10の効率とは、第1波長分散素子10が回折格子である場合には回折効率のことを指し、第1波長分散素子10がVBGなどの素子である場合は反射率(回折効率とも呼ぶ場合がある)のことを指す。
反射型回折格子において回折効率を100%に限りなく近づけるためには、基板上に積層された誘電体多層膜に溝を切る方法などがあるが、積層数を増やすといった必要があるため高コストになる。実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40の第1波長分散素子10においては、回折効率が90%以上であればよいので、誘電体多層膜の積層数を減らすといった低コスト化が可能となる。また、第1波長分散素子10として、誘電体多層膜反射型回折格子ではなく、基板上に積層された金属膜に溝を切って作られる、金属反射型回折格子のような安い回折格子を使用することもできる。
また、半導体レーザ素子1の後ろ側端面3側には前側端面2側と比較して、1/5程度の出力のビームしか伝搬されない。実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40においては、後ろ側端面3側に第1波長分散素子10を配置するので、低出力レーザ用の安価な第1波長分散素子10を選択することができ、低コスト化を実現することが可能となる。また、第1波長分散素子10に高出力ビームが常に照射され続けることがないため、第1波長分散素子10の劣化は少ない。したがって、外部共振半導体レーザ装置40の信頼性を高めることもできる。
さらに、半導体レーザ素子1に対して外部レーザ共振器を構成する場合は、外部レーザ共振器中に配置された素子であるビーム平行化素子11の反射ロス、収差によるカップリングロスといった原因により、半導体レーザ素子1の単体発振時よりも発振効率が悪くなる可能性が生ずる。しかし、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40においては、第1波長分散素子10の効率を90%よりも高めることにより、上記のようなロスを補償することができる。これにより、外部共振半導体レーザ装置40においては、半導体レーザ素子1の単体発振時の発振効率と同等もしくはそれ以上の発振効率を実現する外部レーザ共振器を構成することができる。
また、図2においては、第1波長分散素子10(10a,10b,10c,10d,10e)のそれぞれをY軸を中心軸として傾斜させている様子が記載している。第1波長分散素子10として回折格子を用いた場合において、レーザビーム100の波長幅を狭くするためには、第1波長分散素子10上のビームの照射領域の中に含まれる溝の本数を多くする必要がある。ここで、図2において、第1波長分散素子10の回折格子の溝はY軸方向に平行に刻まれている。このとき、第1波長分散素子10の回折格子に照射されているビームのうち、回折格子の溝に対して垂直な方向、すなわちX軸方向のビーム品質が良いものであると、狭い発振波長幅を得るために必要なビーム径、つまりは溝の本数、を小さくすることができる。
具体的には、ビーム品質がほぼ回折限界のビームを照射するのと、回折限界の10倍程度のビームを照射することを比較すると、同じ発振波長幅を得るために必要な回折格子上のビーム径は、ほぼ回折限界のビームを用いた場合の方が回折限界の10倍程度のビームを用いた場合に比べて1/10程度小さくすることができる。これを数式で示すと、以下の数式(1)のようになる。ここでλは発振波長幅Δλの中心波長、mは回折次数、Nは1mmあたりの溝の本数、Wは回折格子上におけるビーム径、M2はビーム品質を表わす。
上述の通り、半導体レーザ素子1は一般的に速軸方向であるX軸方向に発散するビームのほうが、遅軸方向であるY軸方向に発散するビームよりもビーム品質が良い。そのため、図2に示すように第1波長分散素子10をY軸中心に傾斜させ、回折格子の溝に対して垂直方向であるX軸方向、すなわち速軸方向にビームが照射されるように構成すると、必要な波長幅を得るためのビーム径を小さくすることができる。これにより第1波長分散素子10のサイズも小型化することができ、外部共振半導体レーザ装置40の低コスト化につながる。
また、半導体レーザ素子1の後ろ側端面3の側に第1波長分散素子10を配置することにより、第1波長分散素子10の傾斜角度が変化したとしても、レーザビーム100の出射角度は変化せず、発振波長が変化するだけであるため、前側端面2よりレーザビーム100の出射方向に配置される素子にレーザビーム100が入射する位置が変化せず、振動などの外乱に強い信頼性の高い外部共振半導体レーザ装置40を構成することができる。
また、実施の形態1にかかる外部レーザ共振器のレーザビーム100は、X軸方向に1μmの幅、Y軸方向に100μmの幅という非常に小さな面積の前側端面2より出射され、さらに上述の通り、レーザビーム100の出射位置が前側端面2に固定されており、出射方向も常に一定である。したがって、例えば、X軸方向に150μmの幅、Y軸方向に200μmの幅しかないような小さな面積のビーム平行化素子12であっても、レーザビーム100に対する位置合わせを容易に実施することができ、組立コストの削減、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40と異なり、半導体レーザ素子1の前側端面2の側に第1波長分散素子10を配置して、第1波長分散素子10からレーザビーム100が出射されるような外部レーザ共振器の構成とするならば、レーザビーム100は前側端面2の面積よりも大きなビーム径で出射され、レーザビーム100を出射後に再度前側端面2の面積程度の大きさまでビーム径を絞ろうと試みても、収差などの影響により実現は非常に困難である。また、第1波長分散素子10の角度または外部レーザ共振器中の光学素子の位置などにより、レーザビーム100の出射位置または出射角度が大きく変化してしまうため、X軸方向に150μmの幅、Y軸方向に200μmの幅しかないようなビーム平行化素子12をレーザビーム100に対して配置することは非常に困難である。
さらに、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40の利点を説明する。図5は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40との対比説明に用いる外部共振半導体レーザ装置40’を概略的に示す上面図である。図5に示す比較例である外部共振半導体レーザ装置40’では、半導体レーザ素子1’(1’a,1’b,1’c,1’d,1’e)の前側端面2’(2’a,2’b,2’c,2’d,2’e)からそれぞれ出射されるレーザビーム100’(100’a,100’b,100’c,100’d,100’e)は、ビーム平行化素子12’、結合光学系13、波長分散素子15を経て部分反射ミラー16に到達する。そして、半導体レーザ装置40’においては、半導体レーザ素子1’(1’a,1’b,1’c,1’d,1’e)の後ろ側端面3’(3’a,3’b,3’c,3’d,3’e)から、波長分散素子15を含んで、部分反射ミラー16までが外部レーザ共振器になっている。
外部共振半導体レーザ装置40’においては、半導体レーザ素子1’(1’a,1’b,1’c,1’d,1’e)から出射したビームが、結合光学系13によってそれぞれ異なる入射角で波長分散素子15に入射する。波長分散素子15から回折するビームは、部分反射ミラー16に垂直に入射する波長のみが選択的に増幅されるため、半導体レーザ素子1’それぞれから出射するビームはそれぞれ異なる波長で発振することとなる。このとき、結合光学系13によって、各ビームは波長分散素子15上に空間的にオーバーラップするように結合されているため、結果として複数本のビームが結合され、一本のビームとして出射することとなる。
上述したように、図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’の構成では、外部レーザ共振器が後ろ側端面3’と部分反射ミラー16との間で構成されており、外部レーザ共振器の長さは数100mmとなる。
それに対し、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40においては、外部レーザ共振器が前側端面2と第1波長分散素子10との間で構成されており、外部レーザ共振器の長さを数mm以下にすることができる。
一般的に、レーザ共振器の長さは長くなればなるほど回折ロスなどの影響により発振効率は落ちる。また、レーザ共振器の長さが長くなると、レーザ共振器内に配置される素子のずれにも敏感になり、少しのずれでレーザ出力が大きく低下するおそれが生じる。実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40によれば、図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’と比べて、外部レーザ共振器の長さが数100分の1しかないため、高効率な発振が可能であり、また振動などの外乱による素子のずれの影響も小さくなるので、信頼性の高いレーザ装置が実現可能となる。
以下では具体的な構成を示し、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40と図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’との比較を行う。
まず、図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’の構成における外部レーザ共振器の長さを求める。レーザビーム100’aからレーザビーム100’eまでの光軸の間隔dの長さを10mm、レーザビーム100’aから100’eの発振波長差Δλを4nm、レーザビーム100’cの発振波長λ0を980nm、結合後レーザビーム101’の波長分散素子15からの回折角Bを65°、波長分散素子15を回折格子としたときの溝本数密度Nを1850本/mmとする。なお、回折次数m=1とする。
上記条件としたときの、レーザビーム100’cの波長分散素子15への入射角Aは、以下の数式(2)により求めることができ、波長分散素子15への入射角A=65°となる。
入射角Aと回折角Bが等しくなる配置のことをリトロー配置と呼び、一般的に最も回折効率を高くすることのできる配置として知られている。図1から図3および図5においては、第2波長分散素子14および波長分散素子15を反射型回折格子とした場合の図を示している。そのため、入射角A=回折角Bとなる条件では、レーザビーム100cと結合後レーザビーム101の分離およびレーザビーム100’cと結合後レーザビーム101’の分離ができなくなるが、その場合は、第2波長分散素子14および波長分散素子15をX軸中心まわり以外の方向へ傾ければ分離可能である。また、反射型回折格子を透過型回折格子に変更すれば分離することができる。
ここで、上記条件を満たすための結合光学系13から第2波長分散素子14および波長分散素子15までの距離Lは、以下の数式(3)により求めることができ、L=571mmとなる。
ここで、数式(3)の導出手順について説明する。はじめに、以下の数式(4)で示されるグレーティング方程式の両辺を波長λで微分すると、数式(5)が求められる。数式(5)を変形すると数式(6)になる。なお、ここでは、回折次数m=1としており、さらに回折角Bを一定とした。
続いて、数式(6)の両辺に結合光学系13から第2波長分散素子14および波長分散素子15までの距離Lを掛けると、以下の数式(7)のように表わされる。
また、入射角差dAが微小角である場合において、距離Lと、距離dとの間において、以下の数式(8)のような関係式が成立する。
さらに、数式(7)に数式(8)を代入するとともに、数式(7)中のdλをΔλと表記することによって、数式(3)のような関係式が導出される。
よって、図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’の構成であれば、上記条件を満たすための外部レーザ共振器の長さが、少なくとも571mm以上となることがわかる。
図6は、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40との対比説明に用いる外部共振半導体レーザ装置40’のレーザ発振のスペクトルを示す図である。このとき、結合後レーザビーム101’の発振波長は図6に示すように、各半導体レーザ素子1’a,1’b,1’c,1’d,1’eから出射されるレーザビーム100’a,100’b,100’c,100’d,100’eに対応して5種類の波長で発振しており、各発振波長はそれぞれ発振波長幅δλを有する。
この発振波長幅δλの大きさは、外部レーザ共振器の構造から規定されるものであり、以下の数式(9)より求まる。このとき、発振波長幅δλは狭ければ狭くするほど、原理的にはビーム結合本数を増やすことができ、ビーム品質を保ったままレーザ出力を増大させることができる。
ここで、Wは波長分散素子15上のビーム径である。ビーム平行化素子12’は半導体レーザ素子1’のX軸方向への発散角を補正する素子であるとし、焦点距離を0.3mmとする。また、半導体レーザ素子1’からのX軸方向へのビーム出射半角を30°、半導体レーザ素子1’の出射ビームのX軸方向のビーム品質を回折限界であるとすると、波長分散素子15上におけるビーム径ωGは以下のように求まる。
まず、ビーム平行化素子12’上のビーム直径ω0は、以下の数式(10)で求められる。
さらに、波長分散素子15の位置におけるビーム直径ωLは、以下の数式(11)および数式(12)で求められる。
そして、波長分散素子15上へ投影されたビーム直径ωGは、以下の数式(13)で求められる。
以上より、波長分散素子15上におけるビーム径ωGが5mmとなるので、数式(9)において、W=ωGとすることにより、発振波長幅δλ=0.1nmとなる。
次に、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40における外部レーザ共振器の長さを求める。図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’と同様の特性を出すためには、発振波長幅δλ=0.1nmとなるような外部レーザ共振器とすればよい。第1波長分散素子10の溝本数密度を1850本/mm、α3=65°とすると、上記した外部共振半導体レーザ装置40’と同様に、発振波長幅δλ=0.1nmを達成するために必要となる第1波長分散素子10上のビーム直径は5.0mmとなる。今、半導体レーザ素子1からX軸方向へ出射するビームの発散半角が30°であるので、第1波長分散素子10上のビーム直径が5.0mmとなるために、後ろ側端面3からビーム平行化素子11までに必要な距離Mは、以下の数式(14)で示される。
以上より、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40の外部レーザ共振器の長さは、距離Mの倍程度と考えれば3.6mm程度とすることができ、図5に示した外部共振半導体レーザ装置40’と比較すると158分の1以下の短い共振器長とすることができる。これにより、外部共振半導体レーザ装置40は、高効率な発振が可能で、外乱に強い高い信頼性を得ることができる。
また、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40によれば、外部レーザ共振器長を3.6mmの倍の7.2mmにするだけで、発振波長幅δλを0.1nmの半分の0.05nmにすることが実現可能であり、このときレーザビーム100aから100eの発振波長差Δλは4nmのままである。また、レーザビーム100’a,100’b,100’c,100’d,100’eそれぞれの発振波長幅δλを独立に変化させることも可能である。
以上説明したように、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40によれば、前側端面2と第1波長分散素子10との間で外部レーザ共振器を構成し、また第1波長分散素子10を半導体レーザ素子1の後ろ側端面3の側に配置することにより、外部レーザ共振器の長さを短くすることができるため、高効率な発振および信頼性の向上が可能となる。
また、外部レーザ共振器の発振ビームが半導体レーザ素子1の前側端面2より出射されるため、複数の発振ビームそれぞれに対応した光学素子の配置が可能となり、集光性が向上し、さらには発振波長を変化させたとしても出射方向が変化しないという顕著な効果が得られる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2にかかる外部共振半導体レーザ装置41を概略的に示す上面図である。実施の形態2にかかる外部共振半導体レーザ装置41は、実施の形態1の外部共振半導体レーザ装置40の構成に加えて、前側端面2から出射されたレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eそれぞれの入射先に、導波路17a,17b,17c,17d,17e(以下、これらを纏めて導波路17と称する)が配置されている。すなわち、前側端面2から出射されたレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eはそれぞれ別々の導波路17(17a,17b,17c,17d,17e)に入射され、導波路17を経由してから結合光学系13を経由する。
図7は、本発明の実施の形態2にかかる外部共振半導体レーザ装置41を概略的に示す上面図である。実施の形態2にかかる外部共振半導体レーザ装置41は、実施の形態1の外部共振半導体レーザ装置40の構成に加えて、前側端面2から出射されたレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eそれぞれの入射先に、導波路17a,17b,17c,17d,17e(以下、これらを纏めて導波路17と称する)が配置されている。すなわち、前側端面2から出射されたレーザビーム100a,100b,100c,100d,100eはそれぞれ別々の導波路17(17a,17b,17c,17d,17e)に入射され、導波路17を経由してから結合光学系13を経由する。
さらに、外部共振半導体レーザ装置40のビーム平行化素子12が外部共振半導体レーザ装置41ではビーム結合素子19に置き換えられている。レーザビーム100a,100b,100c,100d,100eは、ビーム結合素子19により導波路17に結合される。
外部共振半導体レーザ装置41の上に述べた以外の構成は、実施の形態1の外部共振半導体レーザ装置40と同じである。
ビーム結合素子19としては、球面レンズ、非球面レンズ、円筒レンズ、曲率を有するミラーを用いることができ、またそれぞれ一つずつに限るものではなく、これらを組み合わせたものでもよい。
導波路17へのレーザビーム100の結合のためには、必ずしもビーム結合素子19を用いる必要は無く、前側端面2に直接導波路17を結合する方法、導波路17の入射面に集光作用を持たせるといった方法もある。
導波路17としては、光ファイバまたは平面光波回路などを使用することができる。
平面光波回路はPLC(Planer Lightwave Circuit)とも呼ばれる。光ファイバ製造技術の応用技術の火炎直接堆積法により、石英基板に下部クラッド層およびコア層を堆積、加熱してガラス膜を溶融透明化し、半導体集積回路製造技術であるフォトリソグラフィと反応性イオンエッチングで導波路パターンを形成し、再び火炎直接堆積法により上部クラッドを形成することにより作られる。
導波路17に結合されたレーザビーム100は、導波路17により配置が変更され、結合前の半導体レーザ素子1の光軸間隔dよりも狭い光軸間隔eになって、導波路17から再び出射する。
実施の形態2にかかる外部共振半導体レーザ装置41によれば、導波路17により光軸間隔を狭くすることができる。このため、外部共振半導体レーザ装置41においては、半導体レーザ素子1の光軸間隔dを同じにして比較すると、実施の形態1にかかる外部共振半導体レーザ装置40に比べて、結合光学系13から第2波長分散素子14までの距離をさらに短くすることができる。それに加えて、導波路17の光路は任意に設定することができるため、半導体レーザ素子1から結合光学系13までの光路を折り曲げたりすることを非常に簡単に行うことができるので、外部共振半導体レーザ装置41のサイズをより小型化することができる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す斜視図である。図8にはX軸、Y軸およびZ軸の方向も示してある。図9は、実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す上面図である。図9は、外部共振半導体レーザ装置42をX軸方向に観た図である。図10は、実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す側面図である。図10は、外部共振半導体レーザ装置42をY軸方向に観た図である。
図8は、本発明の実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す斜視図である。図8にはX軸、Y軸およびZ軸の方向も示してある。図9は、実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す上面図である。図9は、外部共振半導体レーザ装置42をX軸方向に観た図である。図10は、実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42を概略的に示す側面図である。図10は、外部共振半導体レーザ装置42をY軸方向に観た図である。
実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42においては、実施の形態1の外部共振半導体レーザ装置40における半導体レーザ素子1(1a,1b,1c,1d,1e)に替えて、複数の半導体レーザ素子を備える半導体レーザアレイ5が配置されている。半導体レーザアレイ5の半導体レーザ素子の後ろ側端面3の側には、ビーム平行化素子21が設けられている。外部共振半導体レーザ装置42においては、半導体レーザアレイ5が備える複数の半導体レーザ素子の後ろ側端面3(3a,3b,3c,3d,3e)の側に配置された第1波長分散素子10と複数の半導体レーザ素子の前側端面2(2a,2b,2c,2d,2e)との間に外部レーザ共振器が形成されている。
ビーム平行化素子21は、半導体レーザアレイ5の半導体レーザ素子の後ろ側端面3から出射されたX軸方向に拡がるレーザビームを平行化し、外部レーザ共振器のカップリング効率を高めることにも用いられており、ビーム平行化素子21は後ろ側端面3からビーム平行化素子21の焦点距離だけ離れた位置に配置される。
ビーム平行化素子21は、図8においては円筒レンズとして描かれているが、球面レンズ、非球面レンズ、曲率を有するミラーを用いることができ、またそれぞれ一つずつで構成されると限るものではなく、これらを組み合わせたものでもよい。ビーム平行化素子21の後述する物側テレセントリック光学素子22の側には、曲面の頂点に沿ってY軸方向に沿った母線210が存在する。
半導体レーザアレイ5の複数の半導体レーザ素子の並列方向は、傾斜前の状態ではY軸方向に並んでいて、半導体レーザアレイ5の複数の半導体レーザ素子の並列方向とビーム平行化素子21の母線210の方向は一致している。実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42においては、半導体レーザアレイ5をZ軸を中心軸として傾斜させることにより、半導体レーザアレイ5の複数の半導体レーザ素子の並列方向とビーム平行化素子21の母線210の方向がずれている。これにより、半導体レーザアレイ5の後ろ側端面3より出射するビームのビーム平行化素子21に入射する高さをそれぞれ異なるものとする。
それぞれ異なる高さでビーム平行化素子21に入射したビームは、それぞれ異なる角度で第1波長分散素子10に入射することとなるので、それぞれ異なる波長で発振することとなる。
上記では、半導体レーザアレイ5を傾斜させるとしたが、半導体レーザアレイ5を傾斜させずに、ビーム平行化素子21を傾斜させても同様の効果が得られる。
物側テレセントリック光学素子22と像側テレセントリック光学素子23は、外部レーザ共振器のY軸方向のカップリング効率を高めるために構成されており、半導体レーザアレイ5の後ろ側端面3を第1波長分散素子10上に結像するように構成されている。
物側テレセントリック光学素子22と像側テレセントリック光学素子23は、図8および図9においては円筒レンズとして描かれているが、球面レンズ、非球面レンズ、曲率を有するミラーを用いることができ、またそれぞれ一つずつで構成されると限るものではなく、これらを組み合わせたものでもよい。
半導体レーザアレイ5の前側端面2より出射したレーザビーム100はビーム平行化光学系24により平行化される。
ビーム平行化光学系24は、円筒レンズ、球面レンズ、非球面レンズ、曲率を有するミラーやその組み合わせを用いることができる。
このとき、ビーム平行化光学系24にはビーム回転光学系が含まれていてもよい。ビーム回転光学系としては、公知文献(特開2000−137139号公報、図2参照)に示されたシリンドリカルレンズアレイ、公知文献(WO98/08128号公報、Fig2参照)に示された反射鏡等が用いられる。
上記ビーム回転光学系を通すことにより、各前側端面2から出射された異方性を持ったレーザビーム100は、光軸に垂直な面内で約90度回転される。
上記した以外の外部共振半導体レーザ装置42の構成は、実施の形態1の半導体レーザ40と同じである。
実施の形態3にかかる外部共振半導体レーザ装置42によれば、半導体レーザアレイ5を用いることにより、レーザビーム100のビームの本数を増やして高出力化することが、低コストかつ簡便に行うことができる。
実施の形態4.
図11は、本発明の実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43を概略的に示す上面図である。図12は、実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43を概略的に示す側面図である。
図11は、本発明の実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43を概略的に示す上面図である。図12は、実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43を概略的に示す側面図である。
実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43においては、それぞれが半導体レーザ素子を複数備える半導体レーザアレイ5a,5b,5cが配置されている。半導体レーザアレイ5a,5b,5cのそれぞれは、実施の形態3の半導体レーザアレイ5と同じであり、半導体レーザアレイ5a,5b,5cのそれぞれは複数の前側端面2および複数の後ろ側端面3を備える。そして、複数の前側端面2それぞれが発光点となる。半導体レーザアレイ5の後ろ側端面3の側に配置された第1波長分散素子10a,10b,10cにより、半導体レーザアレイ5の発振波長が選択される。
したがって、外部共振半導体レーザ装置43においては、半導体レーザアレイ5a,5b,5cのそれぞれに対応して前側端面2と第1波長分散素子10a,10b,10cとの間に複数の外部レーザ共振器が構成される。
半導体レーザアレイ5a,5b,5cの前側端面2の側に設けられたビーム平行化光学系24a,24b,24cは、実施の形態3のビーム平行化光学系24と同じである。半導体レーザアレイ5a,5b,5cの後ろ側端面3の側に設けられたビーム平行化素子21a,21b,21cは、実施の形態3のビーム平行化素子21と同じである。
半導体レーザアレイ5aより出射する複数本のビームは第1波長分散素子10aに対して、全て同じ入射角α1で入射する。そのため、半導体レーザアレイ5aより出射する複数本のレーザビーム100aは全て同じ発振波長λ1となる。
半導体レーザアレイ5bより出射する複数本のビームは第1波長分散素子10bに対して、全て同じ入射角α2で入射する。そのため、半導体レーザアレイ5bより出射する複数本のレーザビーム100bは全て同じ発振波長λ2となる。
半導体レーザアレイ5cより出射する複数本のビームは第1波長分散素子10cに対して、全て同じ入射角α3で入射する。そのため、半導体レーザアレイ5cより出射する複数本のレーザビーム100cは全て同じ発振波長λ3となる。
半導体レーザアレイ5a,5b,5cそれぞれから出射されたレーザビーム100a,100b,100cは、導波路結合光学系18a,18b,18cによりそれぞれ別々の導波路17a,17b,17cに入射され、導波路17a,17b,17cより出射した各レーザビーム100a,100b,100cは結合光学系13により第2波長分散素子14上に重畳され、1本の結合後レーザビーム101として出力される。
実施の形態4にかかる外部共振半導体レーザ装置43によれば、半導体レーザアレイ5を用いることにより、レーザビーム100a,100b,100cそれぞれのビームの本数を増やして高出力化することが、低コストかつ簡便に行うことができる。また、導波路17を用いてレーザビーム100a,100b,100cの配置間隔を狭くすることができるため装置の小型化が可能となる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1a,1b,1c,1d,1e,1’,1’a,1’b,1’c,1’d,1’e 半導体レーザ素子、2,2a,2b,2c,2d,2e,2’,2’a,2’b,2’c,2’d,2’e 前側端面、3,3a,3b,3c,3d,3e,3’,3’a,3’b,3’c,3’d,3’e 後ろ側端面、5,5a,5b,5c 半導体レーザアレイ、10,10a,10b,10c,10d,10e 第1波長分散素子、11,12 ビーム平行化素子、13 結合光学系、14 第2波長分散素子、15 波長分散素子、16 部分反射ミラー、17 導波路、18a,18b,18c 導波路結合光学系、19 ビーム結合素子、21,21a,21b,21c ビーム平行化素子、22 物側テレセントリック光学素子、23 像側テレセントリック光学素子、24,24a,24b,24c ビーム平行化光学系、40,40’,41,42,43 外部共振半導体レーザ装置、100,100a,100b,100c,100d,100e,100’,100’a,100’b,100’c,100’d,100’e レーザビーム、101 結合後レーザビーム、210 母線。
Claims (9)
- 半導体レーザ素子の後ろ側端面の側に配置された第1波長分散素子と前記半導体レーザ素子の前側端面との間で構成された外部レーザ共振器を複数備え、
前記前側端面より出射される複数のレーザビームが結合光学系を経由することにより第2波長分散素子の上で重畳される
ことを特徴とする外部共振半導体レーザ装置。 - 半導体レーザアレイが備える複数の半導体レーザ素子の後ろ側端面の側に配置された第1波長分散素子と前記半導体レーザ素子の前側端面との間で構成された外部レーザ共振器を備え、
前記前側端面より出射される複数のレーザビームが結合光学系を経由することにより第2波長分散素子の上で重畳される
ことを特徴とする外部共振半導体レーザ装置。 - 半導体レーザアレイが備える複数の半導体レーザ素子の後ろ側端面の側に配置された第1波長分散素子と前記半導体レーザ素子の前側端面との間で構成された外部レーザ共振器を複数備え、
前記前側端面より出射される複数のレーザビームが結合光学系を経由することにより第2波長分散素子の上で重畳される
ことを特徴とする外部共振半導体レーザ装置。 - 前記第1および第2波長分散素子は回折格子である
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の外部共振半導体レーザ装置。 - 前記第1波長分散素子は誘電体多層膜を含む
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の外部共振半導体レーザ装置。 - 前記前側端面から出射された複数の前記レーザビームそれぞれが別々の導波路に入射されてから前記結合光学系を経由する
ことを特徴とする請求項1に記載の外部共振半導体レーザ装置。 - 複数の前記半導体レーザアレイそれぞれに対応して別々の導波路が設けられ、前記半導体レーザアレイから出射された複数の前記レーザビームは前記半導体レーザアレイに対応する前記導波路に入射されてから前記結合光学系を経由する
ことを特徴とする請求項3に記載の外部共振半導体レーザ装置。 - 前記導波路は光ファイバである
ことを特徴とする請求項6または7に記載の外部共振半導体レーザ装置。 - 前記後ろ側端面から出射するレーザビームを平行化するビーム平行化素子を備え、
前記ビーム平行化素子の母線の方向と前記半導体レーザアレイが備える複数の前記半導体レーザ素子の並列方向とがずれている
ことを特徴とする請求項2に記載の外部共振半導体レーザ装置。
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