JP2017204550A - 熱電変換材料、熱電変換素子及び熱電変換素子の製造方法 - Google Patents

熱電変換材料、熱電変換素子及び熱電変換素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極との間の電気抵抗を十分に低くすることができ、かつ接合力を高めることができる、熱電変換材料を提供する。
【解決手段】本発明に係る熱電変換材料2は、第1の導電性接合部3Aに接合され、かつ第1の導電性接合部3Aを介して、第1の電極4Aに導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、かつ第1の電極4Aと離れた位置において第2の電極4Bに導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、熱電変換材料2は、第1の導電性接合部3Aに接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換材料に関する。また、本発明は、上記熱電変換材料を用いた熱電変換素子に関する。さらに、本発明は、上記熱電変換材料を用いた熱電変換素子の製造方法に関する。
近年、エネルギー問題への取り組みが活発化しており、熱エネルギーの回収技術への期待が高まっている。熱は、体温、太陽熱、エンジン及び工業排熱など様々な場面から回収することができ、最も一般的なエネルギー源である。また、エネルギー効率の高い低炭素社会を実現するために、熱エネルギーの回収技術の必要性は増大している。
熱エネルギーの回収技術としては、ゼーベック効果(又はペルチェ効果)に基づく熱電変換デバイスが、温度差発電、熱センサ及び冷却などの様々な場面で既に活用されている。熱電変換デバイスは、例えば、p型半導体とn型半導体との組み合わせである熱電対が多数直列に接続されたモジュール構造を有する。このような熱電変換デバイスは、可動部がないことから騒音及び振動が無く、スケール効果が無く、小さな温度差でも発電でき、様々な機器及び環境に組み込めるという多くの利点を有する。
上記のような熱電変換デバイスの一例が、下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の熱電変換デバイスは、複数の熱電変換材料を有する。熱電変換材料は、カーボンナノチューブ及びドーパントを含む。ドーパントをカーボンナノチューブの凝集体の内部にも吸着させることにより、ドーパントとカーボンナノチューブとの接触抵抗が小さくなる。複数の熱電変換材料は、電極を介して電気的に接続されている。
特開2015−230967号公報
熱電変換材料と電極とは、例えば、銀ペーストなどの導電性接合部を用いて接合され得る。しかしながら、上記のような熱電変換材料に対する銀ペーストなどの濡れ性が低いことなどから、十分な導電接続を得ることは困難である。この場合には、熱電変換材料と電極との間の電気抵抗を十分に低くすること及び接合力を高めることは困難である。
本発明の目的は、電極との間の電気抵抗を十分に低くすることができ、かつ接合力を高めることができる、熱電変換材料を提供することである。本発明は、上記熱電変換材料を用いた熱電変換素子を提供することも目的とする。また、本発明は、上記熱電変換材料を用いた熱電変換素子の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、第1の導電性接合部に接合され、かつ前記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、かつ前記第1の電極と離れた位置において第2の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、熱電変換材料が提供される。
本発明に係る熱電変換材料のある特定の局面では、第2の導電性接合部に接合され、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
本発明の広い局面によれば、第1の電極と、第1の導電性接合部と、熱電変換材料と、第2の電極とを備え、前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合されている部分を有し、かつ前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、前記熱電変換材料は、前記第1の電極と離れた位置において前記第2の電極に導電接続されており、前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、熱電変換素子が提供される。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、第2の導電性接合部を備え、前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合されている部分を有し、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第1の電極と離れた位置において前記第2の電極に導電接続されており、前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料は、対向し合う第1の表面と第2の表面とを有し、前記熱電変換材料は、前記第1の表面側において、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、かつ、前記第2の表面側において、前記第2の電極に導電接続されている。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料が、カーボンナノチューブを含む。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料が、シート状である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料の厚みが、0.75μm以上、150μm以下である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーが、銀又は銅を含む。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーの平均粒子径が、0.01μm以上、50μm以下である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、断熱材を備え、前記断熱材が、前記第1の電極と前記2の電極との間に配置されている。
本発明のある広い局面によれば、熱電変換材料を、第1の導電性接合部に接合し、かつ前記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続する第1の導電接続工程と、前記熱電変換材料を、第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程とを備え、前記第1の導電接続工程において、前記熱電変換材料として、前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いる、熱電変換素子の製造方法が提供される。
本発明に係る熱電変換素子の製造方法のある特定の局面では、前記第1の導電接続工程の前に、前記熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくし、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する表面処理工程を備える。
本発明に係る熱電変換素子の製造方法のある特定の局面では、前記表面処理工程が、前記第1の導電性接合部に接合される部分に表面算術平均粗さRaが7.5μm未満である表面を有する熱電変換材料を用いて、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくし、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する表面処理工程である。
本発明に係る熱電変換素子の製造方法のある特定の局面では、前記第2の導電接続工程が、前記熱電変換材料を、第2の導電性接合部に接合し、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程であり、前記第2の導電接続工程において、前記熱電変換材料として、前記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いる。
本発明に係る熱電変換素子の製造方法のある特定の局面では、前記第1の導電接続工程において、前記第1の導電性接合部を、導電性フィラーを含む導電ペーストにより形成する。
本発明に係る熱電変換材料は、第1の導電性接合部に接合され、かつ第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、該熱電変換材料は、第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有するので、電極との間の電気抵抗を十分に低くすることができ、かつ接合力を高めることができる。
本発明に係る熱電変換素子は、第1の電極と、第1の導電性接合部と、熱電変換材料と、第2の電極とを備え、熱電変換材料は、第1の導電性接合部に接合されている部分を有し、かつ第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続されており、熱電変換材料は、第1の電極と離れた位置において第2の電極に導電接続されており、熱電変換材料は、第1の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有するので、電気抵抗を十分に低くすることができ、かつ接合力を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の模式的断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換素子の模式的断面図である。 図3(a)〜図3(c)は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。 図4は、比較例1における熱電変換材料の表面の顕微鏡写真である。 図5は、比較例1における熱電変換材料の等高線変換図である。 図6は、実施例1における熱電変換材料の表面の顕微鏡写真である。 図7は、実施例1における熱電変換材料の等高線変換図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱電変換材料は、第1の導電性接合部に接合され、上記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続されて用いられる。さらに、上記熱電変換材料は、上記第1の電極と離れた位置において第2の電極に導電接続されて用いられる。上記熱電変換材料は、上記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
本明細書における算術平均粗さRaは、JIS B0601:2001に準拠して測定される。
上記熱電変換材料の表面は、上記第1の導電性接合部に接合される部分の少なくとも一部において、算術平均粗さRaが上記範囲内となる凹凸部を有する。上記第1の導電性接合部は、上記熱電変換材料の表面の上記凹凸部において、上記熱電変換材料に接合された部分を有するので、上記第1の導電性接合部と上記熱電変換材料との接合力を高めることができる。上記第1の導電性接合部を介して、上記熱電変換材料と上記第1の電極との接合力を高めることができる。加えて、上記熱電変換材料と上記第1の導電性接合部との接触面積を大きくすることができるので、電気抵抗を低くすることができる。
上記第1の導電性接合部の形成には、例えば、導電ペーストなどが用いられる。上記熱電変換材料の、上記第1の導電性接合部に接合される部分の算術平均粗さRaが50μmよりも大きい場合、上記導電ペーストが好適に濡れ拡がらないおそれがある。この場合には、上記熱電変換材料と上記第1の電極とを好適に導電接続することができないおそれがある。
上記第1の導電性接合部に接合される部分の算術平均粗さRaが7.5μmよりも小さい場合、上記熱電変換材料と上記第1の導電性接合部との接触面積を十分に大きくすることができないおそれがある。
上記熱電変換材料は、上記第1の導電性接合部に接合される部分の全体に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有していなくてもよい。上記熱電変換材料は、上記第1の導電性接合部に接合される部分の表面積の全体100%中の好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
上記第2の電極と上記熱電変換材料との電気抵抗を十分に低くし、かつ接合力を高める観点からは、上記熱電変換材料が第2の導電性接合部に接合され、上記第2の導電性接合部を介して、上記第2の電極に導電接続されて用いられることが好ましい。上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有することが好ましい。
上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部に接合される部分の全体に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有していなくてもよい。上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部に接合される部分の表面積の全体100%中の好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。
なお、上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有していなくてもよい。この場合にも、上記熱電変換材料と上記第1の電極との導電接続部分においては、本発明の効果が発揮される。
上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部を介して上記第2の電極に導電接続されていなくてもよい。上記熱電変換材料は、上記第2の電極と直接接合されていてもよい。この場合においても、上記熱電変換材料と上記第1の電極との導電接続部分において、本発明の効果が発揮される。
本発明に係る熱電変換素子は、第1の電極と、第1の導電性接合部と、上記熱電変換材料と、第2の電極とを備える。上記熱電変換材料は、上記第1の電極と離れた位置において上記第2の電極に導電接続されている。上記熱電変換材料は、上記第1の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する。上記熱電変換素子は上記熱電変換材料を有するため、上記熱電変換材料と上記第1の電極との接合力を高めることができ、かつ電気抵抗を低くすることができる。
上記第2の電極と上記熱電変換材料との電気抵抗を十分に低くし、かつ接合力を高める観点からは、上記熱電変換素子は第2の導電性接合部を介して上記第2の電極に導電接続されていることが好ましい。上記熱電変換材料は、上記第2の導電性接合部に接合されている部分を有し、当該部分において、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有することが好ましい。
上記熱電変換材料は、対向し合う第1の表面と第2の表面とを有していてもよい。上記熱電変換材料は、上記第1の表面側において、上記第1の導電性接合部を介して、上記第1の電極に導電接続されており、かつ、上記第2の表面側において、上記第2の電極に導電接続されていてもよい。
上記熱電変換材料は、上記第1の電極に導電接続された表面と同じ表面上における離れた位置において、上記第2の電極に導電接続されていてもよい。
上記熱電変換材料は、カーボンナノチューブを含むことが好ましい。上記熱電変換材料の上記第1の導電性接合部に接合される部分における、算術平均粗さRaが上記範囲内となる凹凸部において、カーボンナノチューブの軸の配向方向は、凹凸表面の面方向に沿うことが好ましい。この場合には、上記第1の導電性接合部と上記熱電変換材料との接触抵抗を効果的に低くすることができる。
上記熱電変換材料は、カーボンナノチューブのみから構成されていてもよく、上記熱電変換材料に、カーボンナノチューブ以外に吸着物質や残留溶媒等が含まれていてもよい。カーボンナノチューブを含む熱電変換材料は、例えば、カーボンナノチューブを好ましくは90重量%以上、好ましくは100重量%以下で含む。
上記熱電変換材料はシート状であってもよい。上記熱電変換材料は不織布状であってもよい。シート状又は不織布状の熱電変換材料は、屈曲されて用いられてもよい。シート状又は不織布状の熱電変換材料は、屈曲された形状を有していてもよく、折り曲げられた形状又は湾曲された形状を有していてもよい。
断熱性を効果的に高める観点からは、上記熱電変換材料の平均厚みは、好ましくは0.75μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは1.5μm以上である。
上記熱電変換材料の平均厚みは、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは75μm以下である。
上記第1の導電性接合部は、導電性フィラーを含んでいてもよい。上記第1の導電性接合部に含まれる上記導電性フィラーが、銀又は銅を含むことが好ましい。電気抵抗を効果的に低くすることができる。
上記導電性フィラーの平均粒子径は、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上である。上記導電性フィラーの平均粒子径は、好ましくは50μm以下、より好ましくは15μm以下である。
上記第1の電極と上記第2の電極との温度差を大きくする観点からは、上記熱電変換素子は、断熱材を備えることが好ましい。上記断熱材は、上記第1の電極と上記第2の電極との間に配置されていることが好ましい。例えば、上記熱電変換材料は、上記断熱材を挟むように屈曲されていてもよい。この場合には、上記熱電変換材料の上記断熱材を介して対向し合う部分のうち一方の部分の、上記断熱材側とは反対側の表面が、上記第1の電極に導電接続されていることが好ましい。他方の部分の、上記断熱材側とは反対側の表面が、上記第2の電極に導電接続されていることが好ましい。上記熱電変換材料間に上記断熱材を介在させることによって、上記熱電変換材料がシート状であっても、上記第1の電極と上記第2の電極との距離を長くすることができる。
上記熱電変換素子を複数有する熱電変換デバイスが構成されていてもよい。上記熱電変換素子の電気抵抗は低いので、上記熱電変換デバイスの出力を効果的に高めることができ、熱電性能を効果的に高めることができる。さらに、上記熱電変換材料と上記第1の電極との接合力が高いため、耐久性、信頼性を高めることができる。
本発明に係る熱電変換素子の製造方法は、熱電変換材料を、第1の導電性接合部に接合し、かつ上記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続する第1の導電接続工程と、上記熱電変換材料を、第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程とを備える。上記第1の導電接続工程において、上記熱電変換材料として、上記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いる。
上記第1の導電接続工程の前に、上記熱電変換材料の上記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくする表面処理工程を備えていてもよい。上記表面処理工程において、上記熱電変換材料の上記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する。上記表面処理工程は、熱電変換材料の作製時に行われてもよく、熱電変換材料を作製した後に行われてもよい。
上記表面処理工程において、上記第1の導電性接合部に接合される部分に算術平均粗さRaが7.5μm未満である表面を有する熱電変換材料を用いてもよい。該熱電変換材料の上記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくする。また、上記熱電変換材料の上記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する。
電気抵抗を効果的に低くする観点からは、上記第2の導電接続工程は、上記熱電変換材料を、第2の導電性接合部に接合し、かつ上記第2の導電性接合部を介して、上記第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程であることが好ましい。上記第2の導電接続工程において、上記熱電変換材料として、上記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いることが好ましい。
なお、上記第2の導電性接合部に接合される部分に算術平均粗さRaが7.5μm未満である表面を有する熱電変換材料を用いてもよい。この場合には、該熱電変換材料の上記第2の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくする表面処理工程を有することが好ましい。上記熱電変換材料の上記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成することが好ましい。上記表面処理工程は、熱電変換材料の作製時に行われてもよく、熱電変換材料を作製した後に行われてもよい。
上記第1の導電接続工程において、上記第1の導電性接合部を、導電性フィラーを含む導電ペーストにより形成してもよい。上記第2の導電接続工程において、導電性フィラーを含む導電ペーストにより、上記第2の導電性接合部を形成してもよい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の模式的断面図である。
なお、実施形態において参照する図面は、模式的に記載されており、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。具体的な物体の寸法の比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1に示す熱電変換素子1は、シート状の熱電変換材料2を備える。熱電変換材料2はカーボンナノチューブを含む。熱電変換材料2は、対向し合う第1,第2の表面2a1,2b1を有する。
熱電変換素子1は、熱電変換材料2の第1の表面2a1に接合されている第1の導電性接合部3Aと、第2の表面2b1に接合されている第2の導電性接合部3Bとを備える。第1,第2の導電性接合部3A,3Bは、導電性フィラーを含み、該導電性フィラーは銀を含む。
第1,第2の表面2a1,2b1は、それぞれ全面が、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である。第1,第2の導電性接合部3A,3Bは、熱電変換材料2における、算術平均粗さRaが上記範囲である部分に接合されている。
熱電変換素子1は、第1の導電性接合部3Aに接合されている第1の電極4A及び第2の導電性接合部3Bに接合されている第2の電極4Bを備える。熱電変換素子2は、第1の導電性接合部3Aを介して第1の電極4Aに導電接続されている。熱電変換素子2は、第2の導電性接合部3Bを介して第2の電極4Bに導電接続されている。
第1の電極4Aの熱電変換材料2側とは反対側には、第1の基板5Aが設けられている。第2の電極4Bの熱電変換材料2側とは反対側には、第2の基板5Bが設けられている。第1,第2の基板5A,5Bの材料は、ポリイミドなどの樹脂材料や、適宜のセラミック材料などである。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換素子の模式的断面図である。
図2に示す熱電変換素子11は、シート状の熱電変換材料12と、断熱材16とを備える。断熱材16の材料は、例えば、シリコンスポンジなどの絶縁材料である。
熱電変換材料12は、断熱材16を挟むように屈曲されている。熱電変換材料12は、断熱材16を介して対向し合う第1,第2の部分12a,12bを有する。第1の部分12aは、断熱材16側とは反対側の第1の表面12a1を有する。第2の部分12bは、断熱材16側とは反対側の第2の表面12b1を有する。第1,第2の表面12a1,12b1は、それぞれ全面が、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である。
第1の表面12a1は、第1の導電性接合部3Aを介して第1の電極4Aに導電接続されている。第2の表面12b1は、第2の導電性接合部3Bを介して第2の電極4Bに導電接続されている。
次に、熱電変換素子の製造方法の一例を説明する。
図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の製造方法を説明するための断面図である。
図3(a)に示すように、対向し合う第1,第2の表面2Xa,2Xbを有する熱電変換材料2Xを用意する。第1,第2の表面2Xa,2Xbは、算術平均粗さRaが7.5μmより小さい。
次に、熱電変換材料2Xの対向し合う第1,第2の表面2Xa,2Xbの算術平均粗さRaを大きくし、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面とする表面処理工程を行う。表面処理工程は、例えば、研磨などにより行うことができる。これにより、図3(b)に示す熱電変換材料2を得る。なお、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である第1,第2の表面2a1,2b1を有する熱電変換材料2を予め用意してもよい。
他方、図3(b)に示す、第1の電極4Aを表面に有する第1の基板5Aと、図3(c)に示す、第2の電極4Bを表面に有する第2の基板5Bとを用意する。次に、図3(b)に示すように、熱電変換材料2の第1の表面2a1に第1の導電性接合部3Aを接合し、かつ第1の導電性接合部3Aを介して第1の電極4Aに導電接続する第1の導電接続工程を行う。第1の導電接続工程においては、例えば、第1の導電性接続部3Aを、導電性フィラーを含む導電ペーストにより形成することができる。
次に、図3(c)に示すように、熱電変換材料2の第2の表面2b1に第2の導電性接合部3Bを接合し、かつ第2の導電性接合部3Bを介して第2の電極4Bに導電接続する第2の導電接続工程を行う。第2の導電接続工程においては、例えば、第2の導電性接続部3Bを、導電性フィラーを含む導電ペーストにより形成することができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。
(実施例1)
熱電変換材料の作製:
N−メチルピロリドン100mL中に、平均直径2nm、G/D比50のシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)25mgを入れ、マグネチックスターラーを用いて撹拌した。その後、湿式高圧衝突式ホモジナイザーを用いて、圧力100MPaにて、分散処理を3回(繰り返し処理回数)、繰り返して行い、SWCNT分散液を得た。得られたSWCNT分散液を、孔径0.2μmのメンブレンフィルタを用いて減圧ろ過し、SWCNT堆積物を得た。得られたSWCNT堆積物を乾燥させることにより、厚み100μmの熱電変換材料を得た。その後、得られた熱電変換材料の対向し合う両側の表面を、直径30μmの金属ワイヤーを束ねたワイヤーブラシにより5回擦ることによって、表面に凹凸を形成した。
熱電変換デバイスの作製:
短辺5cm及び長辺10cmの矩形の平面形状を有し、電極を表面に有するポリイミド基板を2枚用意した。一方のポリイミド基板上の電極部分に銀ペーストを塗布した。銀ペースト上に100枚の熱電変換材料を、ポリイミド基板の主面方向に並べて載置した。各熱電変換材料上に銀ペーストを更に塗布した。熱電変換材料上の銀ペースト上に、ポリイミド基板の電極部分が重なるように積層した。2枚のポリイミド基板及び2枚の電極に熱電変換材料が挟まれた熱電変換素子を連続的に100対有する積層体を得た。得られた積層体周辺を熱硬化性樹脂によってシーリングし、加熱しながらプレスすることにより、短辺5cm及び長辺10cmの矩形の平面形状を有する熱電変換デバイスを得た。
(実施例2)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦る回数を10回に変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(実施例3)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦る回数を20回に変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例1)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦らなかったこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例2)
熱電変換素子を連続的に100対有する積層体を得る工程において、銀ペーストを用いず、各熱電変換素子における対向する両電極と熱電変換材料の対向し合う両側の表面とが直接接触した積層体を得たこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例3)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦る回数を2回に変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例4)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦る回数を50回に変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例5)
熱電変換材料の作製において、熱電変換材料の対向し合う両側の表面をワイヤーブラシにより擦る回数を100回に変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(評価)
算術平均粗さRaの算出:
熱電変換材料表面を、レーザー顕微鏡(オリンパス社製「OLS4100」)を用いて表面観察し、2.5mm四方の観察像を得た。また観察場所をそれぞれ変更して合計20枚の観察像を得た。それぞれの観察像の中心部において、水平方向に沿う幅2mmにおける線粗さを解析し、20枚の観察像における平均値を更に算出した。
図4は、比較例1における熱電変換材料の表面の顕微鏡写真である。図5は、比較例1における熱電変換材料の等高線変換図である。図6は、実施例1における熱電変換材料の表面の顕微鏡写真である。図7は、実施例1における熱電変換材料の等高線変換図である。
図4及び図5に示すように、比較例1においては、熱電変換材料の表面に凹凸がほぼ形成されていないことがわかる。図6及び図7に示すように、実施例1においては、熱電変換材料の表面に凹凸が好適に形成されていることがわかる。
抵抗値測定:
熱電変換デバイスをデジタルマルチメータ(ヒューレットパッカード社製「3680A」)に接続し、熱電変換デバイスの抵抗値を測定した。
曲げ試験後劣化率:
上記方法により熱電変換デバイスの抵抗値を測定した後に、熱電変換デバイスを直径7.5μmの金属棒に巻き付ける操作を25回繰り返し、曲げ試験を行った。その後、再度上記方法により熱電変換デバイスの抵抗値を測定した。曲げ試験前の抵抗値の曲げ試験後劣化率を求めた。
熱電性能:
室温(25℃)の熱電変換デバイスを一方のポリイミド基板側から、100℃のホットプレート上に載置した。熱電変換デバイスをホットプレートにより100℃に加熱し、かつ熱電変換デバイスの上面の温度をペルチェ素子により冷却して25℃とし、上面と下面との間に75℃の温度差を付与した。温度差を付与してから10秒後に、デジタルマルチメータ(ヒューレットパッカード社製「3680A」)を用いて、熱電変換デバイスの熱起電力を測定した。比較例1において得られた熱電変換デバイスの熱起電力を熱電性能「1(STD)」として、実施例及び他の比較例の熱電性能を相対評価した。
評価の結果を下記の表1に示す。
表1に示すように、比較例1〜5ではいずれも抵抗値が高く、100Ωを超えていることがわかる。さらに、比較例1〜5では曲げ試験後劣化率も高く、12%より大きい。
実施例1〜3では、いずれも抵抗値は90Ω未満となっており、電気抵抗が低いことがわかる。熱電性能は、いずれも比較例1の1.5倍以上である。さらに、曲げ試験後劣化率はいずれも10%未満となっており、曲げ試験後劣化率が低いことがわかる。
1…熱電変換素子
2,2X…熱電変換材料
2a1,2b1…第1,第2の表面
2Xa,2Xb…第1,第2の表面
3A,3B…第1,第2の導電性接合部
4A,4B…第1,第2の電極
5A,5B…第1,第2の基板
11…熱電変換素子
12…熱電変換材料
12a,12b…第1,第2の部分
12a1,12b1…第1,第2の表面
16…断熱材

Claims (16)

  1. 第1の導電性接合部に接合され、かつ前記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、かつ前記第1の電極と離れた位置において第2の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、
    前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、熱電変換材料。
  2. 第2の導電性接合部に接合され、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されて用いられる熱電変換材料であって、
    前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、請求項1に記載の熱電変換材料。
  3. 第1の電極と、
    第1の導電性接合部と、
    熱電変換材料と、
    第2の電極とを備え、
    前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合されている部分を有し、かつ前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換材料は、前記第1の電極と離れた位置において前記第2の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換材料は、前記第1の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、熱電変換素子。
  4. 第2の導電性接合部を備え、
    前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合されている部分を有し、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第1の電極と離れた位置において前記第2の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換材料は、前記第2の導電性接合部に接合されている部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する、請求項3に記載の熱電変換素子。
  5. 前記熱電変換材料は、対向し合う第1の表面と第2の表面とを有し、
    前記熱電変換材料は、前記第1の表面側において、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、かつ、前記第2の表面側において、前記第2の電極に導電接続されている、請求項3又は4に記載の熱電変換素子。
  6. 前記熱電変換材料が、カーボンナノチューブを含む、請求項3〜5のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  7. 前記熱電変換材料が、シート状である、請求項3〜6のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  8. 前記熱電変換材料の厚みが、0.75μm以上、150μm以下である、請求項3〜7のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  9. 前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、
    前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーが、銀又は銅を含む、請求項3〜8のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  10. 前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、
    前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーの平均粒子径が、0.01μm以上、50μm以下である、請求項3〜9のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  11. 断熱材を備え、
    前記断熱材が、前記第1の電極と前記2の電極との間に配置されている、請求項3〜10のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  12. 熱電変換材料を、第1の導電性接合部に接合し、かつ前記第1の導電性接合部を介して、第1の電極に導電接続する第1の導電接続工程と、
    前記熱電変換材料を、第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程とを備え、
    前記第1の導電接続工程において、前記熱電変換材料として、前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いる、熱電変換素子の製造方法。
  13. 前記第1の導電接続工程の前に、前記熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくし、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する表面処理工程を備える、請求項12に記載の熱電変換素子の製造方法。
  14. 前記表面処理工程が、前記第1の導電性接合部に接合される部分に算術平均粗さRaが7.5μm未満である表面を有する熱電変換材料を用いて、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分の表面の算術平均粗さRaを大きくし、該熱電変換材料の前記第1の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を形成する表面処理工程である、請求項13に記載の熱電変換素子の製造方法。
  15. 前記第2の導電接続工程が、前記熱電変換材料を、第2の導電性接合部に接合し、かつ前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続する第2の導電接続工程であり、
    前記第2の導電接続工程において、前記熱電変換材料として、前記第2の導電性接合部に接合される部分に、算術平均粗さRaが7.5μm以上、50μm以下である表面を有する熱電変換材料を用いる、請求項12〜14のいずれか1項に記載の熱電変換素子の製造方法。
  16. 前記第1の導電接続工程において、前記第1の導電性接合部を、導電性フィラーを含む導電ペーストにより形成する、請求項12〜15のいずれか1項に記載の熱電変換素子の製造方法。
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