以下、本発明の一実施形態にかかる包装容器及び包装容器展開体について説明する。まず、包装容器について図1〜図8を参照して説明する。
(包装容器)
図1は、本発明の一実施形態にかかる包装容器を示す斜視図である。また、図2は、図1に示されている包装容器における図中のV1矢視を示す斜視図である。
これらの図に示されている包装容器1は、紙製の容器で、いわゆるファースト・フード店等の外食店において、例えばフライドポテト等の食品を提供するための包装容器として利用される。この包装容器1は、扁平筒状周壁110と、閉塞壁120と、扉壁130と、を備えている。
扁平筒状周壁110は、図1に示されているその長さ方向D1と交差する断面110aの形状が、長軸L1と短軸L2とを有する概ね楕円状の扁平形状となった筒状の周壁である。この扁平筒状周壁110は、短軸L2の方向(以下、短軸方向D3と呼ぶ)に対向する一対の扁平壁111と、それら一対の扁平壁111の相互間を繋いで長軸L1の方向(以下、長軸方向D2と呼ぶ)に対向する一対の側壁112と、を有している。
ここで、包装容器1は、扁平筒状周壁110における一対の扁平壁111のうちの一方の扁平壁111を上に向け、他方の扁平壁111を下に向けて、水平面上に平置きされることがある。この平置きの際に上側となる扁平壁111を天側扁平壁111a、下側となる扁平壁111を底側扁平壁111bと呼ぶ。
図3は、図1及び図2に示されている包装容器を天側扁平壁の方から見た天面図である。図4は、図1及び図2に示されている包装容器を底側扁平壁の方から見た底面図である。図5は、図1及び図2に示されている包装容器を一方の側壁の方から見た側面図である。
天側扁平壁111a及び一対の側壁112は、扁平筒状周壁110の周方向D4に連続した1枚の紙で構成されている。天側扁平壁111aと各側壁112との境界は、扁平筒状周壁110の長さ方向D1に全長に亘って延びるように形成された折り目となっている。この折り目を天側折り目113として若干山折りに扁平筒状周壁110の外側に向かって凸に折れ曲がって、天側扁平壁111a及び一対の側壁112が形成されている。
一方、底側扁平壁111bは、1枚の紙で構成される壁本体111b−1の、長軸方向D2に対向する一対の縁部に、各側壁112に連続して周方向D4に延出した貼り代部111b−2が貼付されて構成されている。そして、貼り代部111b−2の内側となる壁本体111b−1の一対の縁部における各端辺、即ち、側壁112と貼り代部111b−2との境界が底側折り目114となっている。この底側折り目114で若干山折りに扁平筒状周壁110の外側に向かって凸に折れ曲がっている。
さらに、一対の側壁112それぞれの短軸方向D3の略中央には、長さ方向D1の全長に亘って延びるように折り目が形成されている。各側壁112は、この折り目を側壁折り目112aとして、この側壁折り目112aが稜線となるように山折りに扁平筒状周壁110の外側に向かって凸にはっきりと折れ曲がっている。
ここで、本実施形態では、一対の側壁112それぞれに、各側壁112を貫通して扁平筒状周壁110の内外に空気を通す通気口112bが3つずつ設けられている。これら3つの通気口112bは、短軸方向D3中央の側壁折り目112aに沿って等間隔に配列されている。また、各通気口112bは、略矩形状に形成されるとともに、通気口112bにおける一本の対角線の延長線が、上記の稜線としての側壁折り目112aと一致するように配置されている。
一対の側壁112それぞれの側壁折り目112aでの山折り、天側折り目113での山折り、底側折り目114での山折り、により、扁平筒状周壁110は短軸方向D3に扁平に潰れた扁平形状に形作られている。
閉塞壁120は、図2に示されているように、このような扁平筒状周壁110における一端側の開口を塞いでいる。閉塞壁120、天側扁平壁111a、及び底側扁平壁111bは、一枚の連続した紙を各壁の相互間の境界線に設けられた各折り目で山折りに折り曲げることで形成されている。言い換えると、閉塞壁120は、扁平筒状周壁110の一端側の開口の縁をなす、天側扁平壁111a及び底側扁平壁111bそれぞれのこの一端側の端縁に連続して形成されている。
まず、閉塞壁120と天側扁平壁111aとの境界は、次のように天側扁平壁111aに向かって凸に湾曲した天側湾曲折り目115となっている。天側湾曲折り目115は、一対の湾曲辺115aと直線辺115bとを有している。一対の湾曲辺115aは、一対の側壁112それぞれから、扁平筒状周壁110の外側に向かって僅かに凸に湾曲しつつ傾斜して延出した一対の辺である。直線辺115bは、これら一対の湾曲辺115aの天側扁平壁111a側の端部同士を長軸方向D2に沿って直線状に結ぶ辺である。本実施形態では、この天側湾曲折り目115は、閉塞壁120と天側扁平壁111aとの境界に沿って、紙を貫通しない程度に薄く切れ目を入れることで形成されている。
閉塞壁120と底側扁平壁111bとの境界も、底側扁平壁111bに向かって凸に湾曲した底側湾曲折り目116となっている。底側湾曲折り目116は、一対の側壁112それぞれから湾曲しつつ傾斜して延出した一対の湾曲辺116aと、両者の底側扁平壁111b側の端部同士を直線状に結ぶ直線辺116bとを有している。この底側湾曲折り目116も、天側湾曲折り目115と同様の薄い切れ目によって形成されている。
閉塞壁120における長軸方向D2の両端縁121は、上記のように山折り状に曲がった各側壁112の内面に向かって、山形に突出した形状を有している。各端縁121は、各側壁112の内面との間に若干の間隙を開けて、各側壁112の内面に対向している。
また、閉塞壁120の各端縁121の頂点間を結ぶように、中央折り目122が形成されている。本実施形態の包装容器1は、後述する展開体から作製される。この展開体は、包装容器1を、短軸方向D3に折り畳んだ形状を有しているが、この展開体において、閉塞壁120は、扁平筒状周壁110から外側に突出するように中央折り目122で折り曲げられている。包装容器1の状態では、閉塞壁120は、延ばされるとともに、天側湾曲折り目115及び底側湾曲折り目116それぞれの湾曲形状に沿って、包装容器1の内側に向かって凸に弧を描くように湾曲して若干入り込んだ形状となっている。閉塞壁120がこのように内側に向かって湾曲していることで、閉塞壁120が中央折り目122で折り戻ってしまうことが防がれる。そして、この閉塞壁120が、天側扁平壁111a及び底側扁平壁111bの離隔状態を閉塞壁120側で維持している。本実施形態では、中央折り目122には、破線状に切れ目が入れられている。
さらに、天側湾曲折り目115及び底側湾曲折り目116それぞれの湾曲形状に沿って、天側扁平壁111a及び底側扁平壁111bも、閉塞壁120側でそれぞれ天側及び底側に湾曲した形状となる。これら各扁平壁111a,111bの湾曲形状も、両者の離隔状態の維持に寄与している。
また、閉塞壁120には、天側湾曲折り目115の直線辺115bの中央部の近傍が、半円状に切り起こされて貫通孔123が設けられている。直線辺115bは、この貫通孔123の天側扁平壁111a側の縁に相当する部分には設けられておらず、貫通孔123から切り起こされた半円状の部分は、天側扁平壁111aから面一に延出した舌片124となっている。一方で、貫通孔123は通気口の役割を果たす。
扉壁130は、図1に示されているように、扁平筒状周壁110における、上記の閉塞壁120とは反対側(即ち、他端側)の開口を塞いでいる。図1には閉じられた状態が示されているが、この扉壁130は開閉自在となっている。
図6は、図1に閉じられた状態で示されている扉壁が開かれた包装容器を示す図である。
扉壁130は、天側扁平壁111aに連続して形成された天側扉壁131と、底側扁平壁111bに連続して形成された底側扉壁132と、を備えている。底側扉壁132は、上述した閉塞壁120と略同形状に形成されており、天側扉壁131は、閉塞壁120における中央折り目122よりも天側扁平壁111a側の半分の部分と略同形状に形成されている。
天側扉壁131と天側扁平壁111aとの境界は、閉塞壁120と天側扁平壁111aとの境界の天側湾曲折り目115と同様に、天側扁平壁111aに向かって凸に湾曲した天側湾曲折り目117となっている。この天側湾曲折り目117は、一対の側壁112それぞれから湾曲しつつ傾斜して延出した一対の湾曲辺117aと、両者の天側扁平壁111a側の端部同士を直線状に結ぶ直線辺117bとを有している。この天側湾曲折り目117も、閉塞壁120と天側扁平壁111aとの境界の天側湾曲折り目115と同様の薄い切れ目によって形成されている。
また、天側扉壁131には、天側湾曲折り目117の直線辺117bの中央部の近傍に半円状の切れ目が入れられている。直線辺117bは、この半円状の切れ目の内側に相当する部分には設けられていない。図1に示されているように、天側扉壁131が閉じられると、この切れ目で囲まれた部分が起こされて、天側扉壁131には貫通孔131aが開く。貫通孔131aから切り起こされた半円状の部分は、天側扁平壁111aから面一に延出した舌片131bとなる。図6に示されているように、天側扉壁131が開かれた状態では、舌片131bは天側扉壁131の貫通孔131aを塞いだ状態となる。
底側扉壁132と底側扁平壁111bとの境界は、閉塞壁120と底側扁平壁111bとの境界の底側湾曲折り目116と同様に、底側扁平壁111bに向かって凸に湾曲した底側湾曲折り目118となっている。この底側湾曲折り目118は、一対の側壁112それぞれから湾曲しつつ傾斜して延出した一対の湾曲辺118aと、両者の底側扁平壁111b側の端部同士を直線状に結ぶ直線辺118bとを有している。この底側湾曲折り目118も、閉塞壁120と底側扁平壁111bとの境界の底側湾曲折り目116と同様の薄い切れ目によって形成されている。
底側扉壁132における底側湾曲折り目118と対向する縁は、この底側扉壁132が閉じられたときに、天側扁平壁111aの内面に当接する天側当接縁132aとなっている。天側当接縁132aは、天側扉壁131と天側扁平壁111aとの境界の天側湾曲折り目117と同様の湾曲形状を有している。この天側当接縁132aは、底側扉壁132が閉じられたときに天側扁平壁111aに向かって湾曲しつつ傾斜して延出する一対の湾曲辺132a−1と、両者の天側扁平壁111a側の端部同士を直線状に結ぶ直線辺132a−2とを有している。
底側扉壁132における長軸方向D2の両端縁132bは、上述したように山折り状に曲がった各側壁112の内面に向かって、山形に突出した形状を有している。底側扉壁132が閉じられると、各端縁132bは、各側壁112の内面との間に若干の間隙を開けて、各側壁112の内面に対向する。
また、底側扉壁132には、天側当接縁132aの直線辺132a−2の中央部の近傍に半円状の切欠き132cが設けられている。本実施形態では、扉壁130が閉じられるときには、まず、底側扉壁132が、図6に矢印D5で示されているように閉じられ、次に、天側扉壁131が、矢印D6で示されているように閉じられる。このようにして扉壁130が閉じられると、底側扉壁132の切欠き132cと、天側扉壁131の貫通孔131aと、が連通して包装容器1の内外を貫通する貫通孔となる。この貫通孔も通気口の役割を果たす。
ここで、図6に示されているように、扉壁130が開かれた状態でも、閉塞壁120、及び、天側扁平壁111a及び底側扁平壁111bの湾曲形状によって、天側扁平壁111aと底側扁平壁111bとの離隔状態はある程度維持されている。ただし、扉壁130が開かれていると、この扉壁130側では、両者の離隔状態の支えが無いため若干潰れた状態となる。
底側扉壁132が閉じられると、その天側当接縁132aが天側扁平壁111aの内面に当接するとともに、底側扉壁132が、底側湾曲折り目118の湾曲形状に沿って、包装容器1の内側に向かって凸に弧を描くように湾曲した形状となる。これによって、この扉壁130側についても、天側扁平壁111a及び底側扁平壁111bの間隔が、閉塞壁120と同程度にまで広げられる。さらに、このときには、閉塞壁120側の底側湾曲折り目116の湾曲形状と、扉壁130側の底側湾曲折り目118の湾曲形状と、に沿って、底側扁平壁111bが、長さ方向D1に略均等に底側に湾曲した形状となる。さらに天側扉壁131が閉じられると、閉塞壁120側の天側湾曲折り目115の湾曲形状、及び、扉壁130側の天側湾曲折り目117の湾曲形状、に沿って、天側扁平壁111aも、長さ方向D1に略均等に天側に湾曲した形状となる。このように、扉壁130が閉じられることで、包装容器1が、図1や図2に示されているように、天側扁平壁111aや底側扁平壁111bが若干膨らんだ形状となる。
さらに、本実施形態では、底側扁平壁111bを下にして水平面上に包装容器1が置かれたときに安定するように、底側扁平壁111bに、図4に示されているような工夫が施されている。
底側扁平壁111bには、閉塞壁120側から扉壁130側に架けて長さ方向D1に延在する矩形領域111b−3が存在する。この矩形領域111b−3は、閉塞壁120側の底側湾曲折り目116における直線辺116bと、底側扉壁132側の底側湾曲折り目118における直線辺118bと、両者の端部同士を繋ぐ一対の対向辺111b−4で囲まれた領域である。そして、本実施形態では、この矩形領域111b−3の四隅それぞれに、長さ方向D1について中央側へと延びる端部折り目111b−5が形成されている。また、各端部折り目111b−5は、対向辺111b−4の全長に亘るのではなく、その端部の一部にのみ設けられている。
この底側扁平壁111bには、上記のように閉塞壁120を延ばすときや、底側扉壁132を閉じるとき等に、一対の底側湾曲折り目116,118に沿って湾曲させる力が加わる。このとき、端部折り目111b−5が部分的に形成された上記の対向辺111b−4は、全体として、底側扁平壁111bを湾曲させずに折り曲げさせる折り目としての役割を果たす。
このため、一対の対向辺111b−4それぞれに沿って、扁平筒状周壁110が周方向D4に折れ曲がりつつこの周方向D4に湾曲して形成されている。これにより、矩形領域111b−3の内部への湾曲の波及が抑えられ、矩形領域111b−3が略平坦形状となっている。このように矩形領域111b−3が略平坦形状となることから、底側扁平壁111bを下にして水平面上に包装容器1が置かれたときに姿勢を安定させることができる。
ここで、上述したように、また図2に示されているように、閉塞壁120は、包装容器1の内側に若干入り込んだ形状となっている。その結果、一対の側壁112それぞれの閉塞壁120側は、長さ方向D1に閉塞壁120よりも包装容器1の外側に向かって若干突出している。各側壁112で上記のように突出した部分は、以下に示すように、扁平筒状周壁110、つまりは包装容器1を、水平面上に閉塞壁120側を下にして縦置き状態で安定して立たせる脚部112cの役割を果たす。
図7は、図1〜図6に示されている包装容器を水平面上に閉塞壁側を下にして縦置き状態で立たせた様子を示す図である。図7(A)には、扉壁130が閉じられた状態で立たせた様子が示され、図7(B)には、扉壁130が開かれた状態で立たせた様子が示されている。
まず、脚部112cは、一対の側壁112それぞれに、つまりは長軸方向D2に間隔を開けて、さらに短軸方向D3にはある幅をもって一対設けられている。これら一対の脚部112cは、包装容器1を水平面P1上に閉塞壁120側を下にして縦置き状態で、長軸方向D2及び短軸方向D3に安定的に立たせることができる。また、側壁112が、側壁折り目112aで山折りに折れ曲がっていることから、脚部112cも山折りに折れ曲がった形状となっており、この脚部112cの山折り形状が、包装容器1を立たせたときの安定性の向上に寄与している。この結果、本実施形態では、図7(B)に示されているように、扉壁130が開かれて、短軸方向D3に包装容器1が若干薄くなっても、安定的に立たせることができる。
そして、本実施形態では、図1〜図3、図5〜図7に示されているように、扁平筒状周壁110における天側扁平壁111aには、一方の側壁112側を残して所定領域の三方を囲むミシン目111a−1が形成されている。ミシン目111a−1は、半円状の円弧の一対の端部を直線状に延ばした形状を有している。このミシン目111a−1で囲まれた領域は、以下に示すように、この包装容器1の開放蓋の役割を果たす。
図8は、図1〜図7に示されている包装容器の開放蓋を示す図である。
この図8に示されているように、開放蓋111a−2は、上記のミシン目111a−1で三方を囲まれた領域が、ミシン目111a−1が破られた際に扁平筒状周壁110、つまりは包装容器1の内部を露出させるように開かれたものである。この開放蓋111a−2は、ミシン目111a−1が設けられていない一方をヒンジ111a−3として開閉される。また、開放蓋111a−2の先端には、ミシン目111a−1を破るときの手掛かりとなる突起111a−4が設けられている。
さらに、開放蓋111a−2における半円状の部分の略中央には、上記のヒンジ111a−3に向かって凸の半円状の切れ目111a―5が入れられている。この切れ目111a−5は、その円弧の一部が開放蓋111a−2と繋がった状態となっている。また、半円状の切れ目111a―5の端部同士を繋ぐように孔開け用折り目111a−6が設けられている。ユーザが指等で上記の繋がった部分を押し破って、孔開け用折り目111a−6を折り目として、切れ目111a−5で囲まれた半円状の部分を内側に押し込んだり、もしくは外側に折起こしたりすることができる。そのようにして開いた貫通孔は、閉塞壁120の貫通孔123、扉壁130において切欠き132cと貫通孔131aとが連通した貫通孔、及び側壁112の通気口112bと同様に、内部の蒸気を逃がすための通気口の役割を果たす。
次に、本発明の一実施形態にかかる包装容器展開体について図9〜図13を参照して説明する。
(包装容器展開体)
図9は、本発明の一実施形態にかかる包装容器展開体を示す平面図である。
この包装容器展開体2は、図1〜図8に示されている包装容器1を作製するための展開体である。包装容器展開体2では、上記の扉壁130が開かれて、閉塞壁120が扁平筒状周壁110から外側に突出するように中央折り目122で折り曲げられるとともに、一対の側壁112が側壁折り目112aで折り曲げられている。包装容器展開体2は、このような各折り目での折り曲げにより、包装容器1が折り畳まれた状態となったものである。いわば、図1〜図8に示されている包装容器1は、この包装容器展開体2が、扁平筒状周壁110を膨らませるように閉塞壁120が延ばされて扉壁130が閉じられることで作製される。
この包装容器展開体2は、扁平筒状周壁110を構成する周板210と、閉塞壁120を構成する閉塞板220と、扉壁130を構成する扉板230と、を有して短軸方向D3に厚みの少ない形状に形成されている。
図9(A)には、周板210における、天側扁平壁111aに対応する側を上に向けて包装容器展開体2が描かれている。これに対し、図9(B)には、その周板210を裏返して底側扁平壁111bに対応する側を上に向けて包装容器展開体2が描かれている。
周板210は、互いに対面し合う第1周板211と第2周板212とが環状に連なって設けられるとともに、長さ方向D1に延びる両者の後述する境界を折り目とした折り曲げにより第1周板211と第2周板212との内面同士が接触するように折り畳まれたものである。
第1周板211は、天側扁平壁111aと、一対の側壁112それぞれにおいて側壁折り目112aよりも天側扁平壁111a側となる天側部分112−1と、が平坦に延ばされた形状を有している。第2周板212は、底側扁平壁111bと、一対の側壁112それぞれにおいて側壁折り目112aよりも底側扁平壁111b側となる底側部分112−2と、が平坦に延ばされた形状を有している。そして、一対の側壁112それぞれにおける側壁折り目112aが、第1周板211と第2周板212との境界となっており、この側壁折り目112aで折り曲げられている。
閉塞板220は、長軸方向D2に延びる折り目で繋がった第1閉塞板221と第2閉塞板222とが、その内面同士が接触するように折り曲げられたものである。第1閉塞板221は、第1周板211における天側扁平壁111aの一端側に連続形成されるとともにこの第1周板211の同一平面上に延出されたものである。この第1閉塞板221は、上述した閉塞壁120において中央折り目122よりも天側扁平壁111a側となる部分が平坦に延ばされた形状を有している。第2閉塞板222は、第2周板212における底側扁平壁111bの一端側に連続形成されるとともにこの第2周板212の同一平面上に延出されたものである。この第2閉塞板222は、上述した閉塞壁120において中央折り目122よりも底側扁平壁111b側となる部分が平坦に延ばされた形状を有している。即ち、閉塞板220は、閉塞壁120そのものが中央折り目122で折り曲げられて平坦に延ばされた形状を有している。
扉板230は、第1の扉板231と第2の扉板232とのそれぞれが平坦に延ばされて、その内面同士が接触するように重ね合わされたものである。第1の扉板231は、第1周板211の天側扁平壁111aにおける閉塞板220とは反対側に連続形成されるとともにこの第1周板211の同一平面上に延出されたものであり、上述した天側扉壁131が平坦に延ばされた形状を有している。第2の扉板232は、第2周板212の底側扁平壁111bにおける閉塞板220とは反対側に連続形成されるとともにこの第2周板212の同一平面上に延出されたものであり、上述した底側扉壁132が平坦に延ばされた形状を有している。
この図9に示されている包装容器展開体2は、次のような1枚のシートが各所の折り目での折り曲げにより折り畳まれて形成されている。
図10は、図9に示されている包装容器展開体を形成するためのシートを示す平面図である。
この図10に示されているシート3は、図1〜図7に示されて最終的に完成される包装容器1の長さ方向D1に延びる帯板部31と、この帯板部31の一対の対向辺それぞれから張り出した一対の張出し部32と、を備えている。
帯板部31は、図10中の左側から、第2の扉板232、底側扁平壁111bの壁本体111b−1、閉塞板220、天側扁平壁111a、及び、第1の扉板231が、この記載順で一連に繋がって平坦に延ばされた形状を有している。
また、この帯板部31には、図1〜図7に示されている底側扉壁132側の底側湾曲折り目118、閉塞壁120側の底側湾曲折り目116、閉塞壁120側の天側湾曲折り目115、天側扉壁131側の天側湾曲折り目117が、形成されている。これらの折り目は、帯板部31をなす紙に薄く切れ目を入れることで形成されている。また、第1閉塞板221と第2閉塞板222との境界には、図1〜図7に示されている閉塞壁120の中央折り目122が、破線状に切れ目を入れられて形成されている。また、帯板部31における壁本体111b−1には、図4に示されている4つの端部折り目111b−5が形成されている。
また、閉塞壁120側の天側湾曲折り目115の途中には、舌片124を切り起こすための半円状の切れ目が設けられ、反対側の天側湾曲折り目117の途中にも、舌片131bを切り起こすための半円状の切れ目が設けられている。そして、天側扁平壁111aには、開放蓋111a−2を開くためのミシン目111a−1が設けられ、その中央には、開放蓋111a−2に通気口としての貫通孔を開けるための半円状の切れ目111a―5と、孔開け用折り目111a−6と、が設けられている。
一対の張出し部32は、帯板部31の天側扁平壁111aにおいて長さ方向D1に延びる一対の対向辺に連続形成されて張り出している。各張出し部32は、側壁112の天側部分112−1、側壁112の底側部分112−2、及び、底側扁平壁111bの貼り代部111b−2が、天側扁平壁111aの上記の対向辺からこの記載順で一連に繋がって平坦に延ばされた形状を有している。
各張出し部32と帯板部31の天側扁平壁111aとの境界には、図1〜図7に示されている天側扁平壁111aと側壁112との境界となる天側折り目113が形成されている。また、各張出し部32における側壁112の天側部分112−1と底側部分112−2との境界には、側壁折り目112aが形成され、各側壁折り目112aに沿って通気口112bが3つずつ設けられている。
以上に説明したシート3が、次のような手順における各所の折り目での折り曲げにより折り畳まれて図9に示されている包装容器展開体2が作製される。
図11は、図10に示されているシートを折り畳んで図9に示されている包装容器展開体を作製する手順を示す図である。尚、この図11には、図10に示されているシート3が裏返しの状態で示されている。
まず、図10に示されているシート3が用意され、不図示の作業台の上に、図10とは裏返しの状態で置かれる(ステップS11)。
次に、シート3の帯板部31が、上記の中央折り目122で、図中の矢印D7方向に折り曲げられる(ステップS12)。また、このステップS12では、各張出し部32における貼り代部111b−2に接着剤33が塗付される。
尚、この接着剤33の塗布については、本実施形態とは異なり、帯板部31が折り曲げられる前のステップS11の段階で行われてもよい。また、その塗布場所についても、張出し部32における貼り代部111b−2に限らず、帯板部31における壁本体111b−1であってもよい。
本実施形態では、ステップS12において貼り代部111b−2に接着剤33が塗付された後、各張出し部32が、帯板部31における壁本体111b−1に向かって、側壁折り目112aで、図中の矢印D8方向に折り曲げられる(ステップS13)。これにより、貼り代部111b−2が壁本体111b−1に貼付される。以上の折り曲げによりシート3の折畳みが終了し、図9に示されている包装容器展開体2が完成する。
このようにして完成した包装容器展開体2から、次のような手順によって、図1〜7に示されている包装容器1が作製される。
図12は、包装容器の作製手順のうち、包装容器展開体における周板から扁平筒状周壁を構成しつつ、閉塞板から閉塞壁を構成する手順を示す図である。
まず、包装容器展開体2における周板210の、一対の側壁折り目112aに、両者を近づける図中の矢印D9方向の力を加えることで、第1周板211と第2周板212とを離隔させる(ステップS21)。このときには、第1周板211と第2周板212とが離隔していくにつれて閉塞板220が中央折り目122で開いていく。
次に、上記のように開きつつある閉塞板220に、第1周板211と第2周板212との間に閉塞板220を押し込む図中の矢印D10方向の力を加える(ステップS22)。これにより、閉塞板220が完全に短軸方向D3に延ばされて閉塞壁120が形成されるとともに、一対の側壁112も山折り形状は残しつつも短軸方向D3に延ばされて扁平筒状周壁110が形成される。このときには、天側湾曲折り目115及び底側湾曲折り目116の湾曲形状に沿って、閉塞壁120が扁平筒状周壁110の内側に向かって湾曲した形状となる。同時に、天側扁平壁111aと底側扁平壁111bとがそれぞれ閉塞壁120側で若干湾曲した形状となる。尚、閉塞壁120とは反対側の扉壁130は、開閉自在で開いた状態でも用いられることから、以下に説明する手順を待たずに、この図12の手順を以て包装容器1が完成したと言える。
図13は、包装容器の作製手順のうち、包装容器展開体における扉板から扉壁を構成する手順を示す図である。
まず、扉板230の第2の扉板232が、底側湾曲折り目118で、図6にも示されているように矢印D5方向に扁平筒状周壁110の内側に向かって折り曲げられて底側扉壁132が形成される(ステップS31)。続いて、第1の扉板231が、天側湾曲折り目117で、図6にも示されているように矢印D6方向に扁平筒状周壁110の内側に向かって折り曲げられて天側扉壁131が形成される(ステップS32)。この2つの手順を以て、扉壁130が完成し、図1や図2に示されている状態の包装容器1が完成する。
次に、以上に説明した包装容器の運用について図14及び図15を参照して説明する。
(包装容器の運用)
ここに一例として挙げる運用形態は、ファースト・フード店において、包装容器1を用いフライドポテト等の食品を提供する運用形態である。この包装容器1は、デリバリーサービスの一環として顧客の自宅等に配達されることがある。このときには、包装容器1は、袋詰めされて配達用の収容ボックスに収められて配達が行われる。
図14は、食品が投入された包装容器が顧客の自宅等に配達されて提供される際の袋詰めの一例を模式的に示した図である。図14(A)には、包装容器1が詰められた袋G1を開口側から見た図が示されている。図14(B)には、袋G1の内部での包装容器1が側面図で示されている。
この図14には、食品が投入された包装容器1が2個、袋詰めされて配達される様子が例示されている。そして、ここでの例では、配達対象の2個の包装容器1が、配達用の紙袋G1に、平置き状態で重ねられて詰められている。
ここで、紙袋G1への包装容器1の詰め方は、この図14に示されているような平置きに限るものではない。
図15は、紙袋への包装容器の詰め方について、図14とは別の例を示す図である。図15(A)には、包装容器1が詰められた紙袋G1を、図14(A)と同じ方向から見た図が示されており、図15(B)には、紙袋G1の一部を破り取って、中の包装容器1を別方向から見た図が示されている。
この図15の例でも、包装容器1が2個、紙袋G1に詰められているが、ここでの例では、包装容器1は脚部112cを下にして縦置き状態で並べられて紙袋G1に詰められている。包装容器1に脚部112cが設けられていることから、このような縦置き状態で紙袋G1に詰められても、収容ボックスの中や机上等において、紙袋G1の中で包装容器1の姿勢を安定させることができる。
以上、図1〜図15を参照して説明した本実施形態の包装容器1では、長さ方向D1の一端側に扁平筒状周壁110(即ち、包装容器1自体)を縦置き状態で立たせる脚部112cが設けられ、そのときに上側となる他端側に、開閉自在の扉壁130が設けられている。これにより、空の状態や、扉壁130を開いて開口からフライドポテト等の食品を収容した後で顧客に提供されるまでの待機状態等のときに、包装容器1を自立させることができるので、保管についての省スペース化が図られる。
このように自立による利便性を確保した上で、本実施形態の包装容器1では、食品の収容空間が扁平筒状周壁110によって形成され、また、扉壁130を閉じれば収容空間を略密閉することができる。このため、本実施形態の包装容器1によれば、配達用の収容ボックスに、図15に示されているように縦置きして収めることもできれば、図14に示されているように内部の食品をこぼさずに平置きして収めることもできる。
そして、本実施形態の包装容器1では、天側扁平壁111aに、所定領域を囲むミシン目111a−1が形成されることで、ミシン目111a−1が破られた際に開かれる開放蓋111a−2が設けられている。従って、顧客が、内部の食品を取り出すべく開放蓋111a−2を開く際には、包装容器1を平置きにすることとなる。このため、包装容器1が縦置きで配達され、仮に、その配達中に食品が底側にある程度集まった状態になっていたとしても、上記のように顧客が包装容器1を平置きする際に内部で食品が動いて食品間に隙間ができ、上記のような食品の偏りが軽減される。また、包装容器1が平置きで配達されるときには、重力による食品の移動距離が少なく、そもそも配達時の食品の偏り自体が軽減される。何れにしても、本実施形態の包装容器1によれば食品の偏りが軽減されるので、顧客が開放蓋111a−2を開いて食品を取り出す際に蒸気が逃げやすく、配達された食品の食感を良好に保つことができる。
以上に説明したように、本実施形態の包装容器1によれば、デリバリーサービス等で提供した食品の食感を良好に保つことができる。
本実施形態の包装容器1では、開放蓋111a−2を開けるためのミシン目111a−1が形成されている側とは反対側の底側扁平壁111bには、4つの端部折り目111b−5によって略平坦形状となった矩形領域111b−3が形成されている。これにより、開放蓋111a−2を開けるとき、さらには、開放蓋111a−2を開けた後に内部の食品を取り出す時に、包装容器1の姿勢を安定させることができる。
本実施形態の包装容器1では、上記の各端部折り目111b−5は、矩形領域111b−3における長さ方向D1に延びる一対の対向辺111b−4の全長に亘るのではなく、その端部の一部にのみ設けられている。つまり、図15に示されているように包装容器1が平置き時に下側となる底側扁平壁111bにおいて、端部折り目111b−5の長さが短く抑えられている。これにより、例えばフライドポテト等の食品の油が、端部折り目111b−5を伝って染みて底側扁平壁111bに拡がるような油染みを抑えることができる。
本実施形態の包装容器1によれば、側壁112に設けられた通気口112bにより、包装容器1内でフライドポテト等の食品から生じた蒸気を容器外に逃がすことができる。これにより、デリバリーサービス等の配達中についても包装容器1内の食品が湿気て軟化するといった事態の発生を抑えることができるので、配達された食品の食感を一層良好に保つことができる。尚、本実施形態では、閉塞壁120の貫通孔123や、天側扉壁131の貫通孔131aも通気口の役割を果たし、上記のような事態の発生の抑制に寄与している。
本実施形態の包装容器1によれば、通気口112bが側壁112における短軸方向D3の略中央に設けられているので、包装容器1内の蒸気を、短軸方向D3についてバランス良く容器外に逃がすことができる。これにより、包装容器1内の食品が湿気て軟化するといった事態の発生を、短軸方向D3について万遍なく抑えることができる。
本実施形態の包装容器1では、側壁112が山折りに折り曲げられていることで、収容空間を広くとることができる。その上で、通気口112bが、略矩形状に形成されるとともに、通気口112bにおける一本の対角線の延長線が側壁112の稜線としての側壁折り目112aと一致するように配置されている。このように配置された略矩形状の通気口112bは、例えば通気口が円形状に形成されている場合等と比較すると、稜線に対する通気口112bの内縁の傾き角が小さい。このため、顧客が手に取った時等に通気口112bの内縁が指に引っ掛かるといった不快な感触を抑えることができる。
本実施形態の包装容器展開体2では、図12に示されているように、折り畳まれた閉塞板220を開きつつ第1周板211と第2周板212とを互いに離隔させて扁平筒状周壁110と閉塞壁120とが形成される。そして、図13に示されているように、扉板230を折り込んで扉壁130を形成することで、上述した包装容器1が作製される。そして、その作製した包装容器1によれば、デリバリーサービス等で提供した食品の食感を良好に保つことができる。
尚、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の包装容器及び包装容器展開体の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
前述した実施形態では、本発明にいう包装容器及び包装容器展開体の各一例として、紙製の包装容器1及び包装容器展開体2が例示されている。しかしながら、本発明にいう包装容器及び包装容器展開体は、これら紙製のものに限るものではなく、例えば樹脂製のもの等、その具体的な材料を問うものではない。
前述した実施形態では、本発明にいう扁平筒状周壁の一例として、図1や図2に示されているように、その断面形状が、長軸L1と短軸L2を有する概ね楕円状の扁平形状となった扁平筒状周壁110が例示されている。しかしながら、本発明にいう扁平筒状周壁の断面形状は、長軸と短軸を有する扁平形状であれば他の形状であってもよい。即ち、本発明にいう扁平筒状周壁は、例えば、底側が平面で天側が曲面となった蒲鉾型で、その断面形状が半楕円状の扁平形状となった筒状周壁等であってもよく、その具体的な形状を問うものではない。
前述した実施形態では、本発明にいうミシン目の一例として、半円状の円弧の一対の端部を直線状に延ばした形状を有するミシン目111a−1が例示されている。しかしながら、本発明にいうミシン目は、これに限るものではなく例えば、単純に半円状のミシン目であってもよく、あるいは矩形状のミシン目等であってもよい。このように、本発明にいうミシン目は、それを破って開放蓋を形成できるものであれば、その具体的な形状を問うものではない。
前述した実施形態では、本発明にいう扉壁の一例として、天側扉壁131と底側扉壁132との2枚からなる扉壁130が例示されている。しかしながら、本発明にいう扉壁は、これに限るものではなく、扁平筒状周壁の開口を開閉自在に塞ぐものであれば、例えば1枚扉であってもよく、その具体的な構成を問うものではない。
前述した実施形態では、本発明にいう通気口の一例として、一対の側壁112それぞれの、短軸方向D3の略中央に3つずつ並べられて設けられた通気口112bが例示されている。しかしながら、本発明にいう通気口はこれに限るものではなく、扁平筒状周壁の側壁に少なくとも1つ設けられたものであれば、その具体的な位置や数を問うものではない。ただし、通気口を、側壁における、短軸方向D3の略中央に設けることで、その短軸方向D3についてバランス良く蒸気を容器外に逃がすことができる点は上述した通りである。さらに、本発明にいう通気口の一例として、略矩形状に形成されて一本の対角線の延長線が側壁折り目112aと一致するように配置された通気口112bが例示されている。しかしながら、本発明にいう通気口はこれに限るものではなく、三角形や五角形等といった矩形以外の多角形や円形等の形状に形成されたものであってもよく、その具体的な位置や配置を問うものではない。ただし、通気口を、略矩形状に形成して上記のように配置することで、顧客が包装容器や包装容器展開体を手に取った時等に通気口の内縁が指に引っ掛かるといった不快な感触を抑えることができる点は上述した通りである。