JP2017207036A - ラティス構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化と機械特性との両立を可能とするラティス構造を提供する。【解決手段】ラティス構造10は、複数の同一の8面体20が各8面体20の頂部15,16,17、斜辺12,13、または底辺14を介して互いに隣接する構造をなし、8面体20は8つの面を構成する8つの三角形状の板部11を含む。板部11のうち、板部(第1の板部)11aおよび板部11aに対面する板部(第2の板部)11gには、頂部15,16,17と斜辺12,13、および底辺14とを除く位置においてそれぞれ開口18が形成される。複数の開口18によって、複数の8面体20の内部の空間は連通している。【選択図】図2

Description

本発明は、ラティス構造に関する。
特許文献1には、三次元構造部品に適用されるラティス構造が記載されている。このラティス構造は、1つの仮想的な面に設けられた第1の要素と、この仮想的な面に第1の要素と一体に設けられ、第1の要素と交差する第2の要素と、を備えている。各要素は、円柱形状などの柱状を呈している。
特開2015−93461号公報
上記のようなラティス構造を適用する三次元構造部品には、軽量化が求められている。しかしながら、各要素の断面寸法、長さ等を適宜変更することによって対応すると、軽減される重量に対して機械特性の低下が大きくなり、所望の機械特性を保ちつつ軽量化を図ることが難しい。
そこで、本発明は、軽量化と機械特性との両立を可能とするラティス構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るラティス構造は、複数の同一の8面体が各8面体の頂部または辺部を介して互いに隣接する構造をなし、8面体は8つの面を構成する8つの三角形状の板部を含み、板部のうち、第1の板部および第1の板部に対面する第2の板部には、頂部と辺部とを除く位置においてそれぞれ開口が形成され、複数の開口によって、複数の8面体の内部の空間は連通している。
本発明に係るラティス構造は、三角形状の板部によって構成された8面体が複数連結された構造をなしている。8面体では、4枚の板部の斜辺同士が合わさることで、4つの辺部が頂部に集合する。開口は、辺部には形成されておらず、辺部には必ず板厚が存在する。よって、8面体の4つの辺部と、別の8面体の4つの辺部とが、頂部を介して連結される。これらの辺部および頂部により、所望の機械特性を発揮させることができる。複数の8面体の内部にはそれぞれ空間がある。これらの空間および開口によって、軽量化を図ることができる。したがって、このようなラティス構造では、軽量化と機械特性との両立が可能である。このラティス構造を用いて装置等の部品を製造すると、その部品や装置等の軽量化が図られ、しかも所望の強度や体積弾性率を実現することができる。ラティス構造を金属積層造形装置(3Dプリンタ)によって成形する場合には、8面体の内部の空間を連通させる開口が粉末除去穴となり、粉末除去が可能である。
いくつかの態様において、第1の板部の開口の周囲には、第1の板部の3つの辺部に沿った向きにそれぞれ延びる3つの縁部が設けられていてもよい。この場合、3つの縁部は3つの辺部に沿った向きに延びるため、縁部と辺部との間の3つの部分は、それぞれ略一定の幅を有しており、細くなりすぎることがない。これにより、3つの辺部において機械特性が低下することを抑制できる。開口を設けることによる軽量化と、8面体による機械特性の発揮とがより好適に両立される。
本発明のいくつかの態様によれば、軽量化と機械特性との両立が可能である。
一実施形態に係るラティス構造が適用されたファン翼を示す斜視図である。 一実施形態に係るラティス構造の斜視図である。 図2のラティス構造の正面図である。 図2のラティス構造の左側面図である。 図2のラティス構造の平面図である。 図5のVI−VI線に沿った端面図である。 図3のVII−VII線に沿った端面図である。 一実施形態に係るラティス構造の8面体を模式的に示す図である。 一実施形態に係るラティス構造の板部を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るラティス構造が適用されたタービン翼を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、ラティス構造の背面図は、図3の正面図と対称につき省略されている。ラティス構造の右側面図は、図4の左側面図と対称につき省略されている。ラティス構造の底面図は、図5の平面図と対称につき省略されている。
まず、図1および図2を参照して、本実施形態のラティス構造10の概要について説明する。ラティス構造10は、たとえば、図1に示されるファン翼1の製造に適用される微細ラティス構造である。ファン翼1は、たとえば航空エンジンの一部品である。ファン翼1は、ベース部3と、ベース部3上に設けられた翼部2とを含む。ラティス構造10は、図2に示される構造をなしているが、ラティス構造として、図2に示される構造が繰り返されていてもよく、図2に示される構造の一部が欠如していてもよい。ラティス構造10によって製造され得るファン翼1等の部品は、複雑な3次元形状を有する場合が多い。そのような場合、図2に示される構造が上下左右に多数繰り返された(多数連結された)構造体において、その表面が3次元形状に応じた形状をなすように、構造体が成形され得る。言い換えれば、図2には、ラティス構造の一単位が抜き出されて示されている。構造体の内部および表面の一部分は図1に示される対称な構造をなし得るが、構造体の表面の他の部分は、図1に示される構造の一部が欠如した非対称な構造(たとえば一部の面のみが曲面である等)をなし得る。
ファン翼1は、ラティス構造10からなる構造体をスキンと呼ばれる部材で覆うことにより製造され得る。したがって、スキンが設けられた状態では、ラティス構造10は露出しない。ファン翼1において、スキンが設けられない領域があってもよい。その場合、スキンが設けられない領域には、ラティス構造10は露出する。
ラティス構造10は、たとえば金属製である。ラティス構造10は、たとえば鉄からなってもよい。ラティス構造10は、たとえばチタン64合金からなってもよい。ラティス構造10は、たとえばインコネル(登録商標)等のニッケル基超合金からなってもよい。ラティス構造10は、他の金属からなってもよい。
ラティス構造10が金属製である場合、ラティス構造10は、金属積層造形装置によって造形され得る。金属積層造形装置は、付加製造技術(Additive Manufacturing)が適用された装置であり、いわゆる3Dプリンタである。金属積層造形装置では、粉末床溶融結合(Powder bed fusion)が採用され得る。粉末床溶融結合方式の代表的なものとしては、レーザを用いて粉末を溶融させるレーザ溶融法と、電子ビーム(EB)を用いて粉末を溶融させる電子ビーム溶融法の2種類が挙げられる。本実施形態のラティス構造10は、電子ビーム溶融法で製造され得る。なお、ラティス構造10は、レーザ溶融法によって製造されてもよい。
ここで、金属積層造形装置の概要について説明する。金属積層造形装置は、たとえば、作業台と、材料である金属粉末のベッドを作業台上に形成する粉末ディスペンサと、粉末にエネルギを与えて粉末を溶融する電子銃とを備える。金属積層造形装置は、粉末ベッドの一部の領域にある粉末を、熱エネルギによって選択的に溶融結合させる。金属積層造形装置は、作業台上に、立体製品の各断面を構成する各層を順次形成し、所望の形状の立体製品を造形する。造形後、造形物の周囲や内部に残った粉末は、除去される。一般に、上記したレーザ溶融法では、仮焼結が行われないため、粉末は流動性があり、容易に除去され得る。一方、電子ビーム溶融法では、予熱工程による仮焼結が行われるため、粉末は除去されにくい。しかしながら、ラティス構造10では、粉末の除去は容易になっている。電子ビーム溶融法で造形した造形物から粉末を除去するには、ブラスタを用いたブラスト処理が行われる。
なお、ラティス構造10は、金属製である場合に限られない。ラティス構造10は、たとえば樹脂製であってもよい。ラティス構造10は、たとえば熱可塑性樹脂からなってもよい。ラティス構造10は、たとえば光硬化樹脂からなってもよい。ラティス構造10が樹脂製である場合、ラティス構造10は、たとえば、3Dプリンタにおける造形方法である熱溶解積層法(FDM(登録商標)法)によって造形され得る。
ラティス構造10の材質に関わらず、3Dプリンタによれば、あらゆる3次元形状のファン翼1が造形され得る。ファン翼1の形状は、図1に示される形状に限られない。ファン翼1の形状は自在に変更可能である。
図2および図8を参照して、ラティス構造10の詳細について説明する。ラティス構造10は、複数の同一の8面体20が各8面体20の頂部15,16,17または辺部12,13,14を介して互いに隣接する構造をなしている。複数の8面体20は、直交する3つの方向、すなわちX方向、Y方向、およびZ方向のそれぞれに沿って設けられた3種類の8面体を含む。ラティス構造10は、3つの方向に沿って設けられた複数の8面体20が互いに隣接することによって三次元構造をなしている。8面体20は、8つの面すなわち8つの板部11によって囲まれた内部の空間を含む。このような8面体20が連結されたラティス構造10は、たとえば80%程度の空隙率を有する。これにより、ラティス構造10の軽量化が図られている。ラティス構造10は、以下に詳述する構成により、機械特性にも優れる。
8面体20は、8つの板部11を含む。板部11は、同一の大きさ及び形状を有しており、それぞれ二等辺三角形状をなしている。板部11は、一対の斜辺(辺部)12および斜辺(辺部)13と、底辺14とを含む。板部11は、斜辺12および斜辺13の交点に位置する頂部15と、斜辺12および底辺14の交点に位置する頂部16と、斜辺13および底辺14の交点に位置する頂部17とを含む。斜辺12は、頂部15および頂部16間を接続している。斜辺13は、頂部15および頂部17間を接続している。底辺14は、頂部16および頂部17間を接続している。一対の斜辺12および斜辺13は、同一の長さを有している。底辺14は、斜辺12(または斜辺13)よりも長い。
複数の板部11のうち、4つの板部11が斜辺12および斜辺13を介して連結されることにより、4つの板部11は、4つの底辺14によって囲まれた正方形状の開放された面を形成する。4つの板部11は、その面を底面とする四角錐の4つの側面を構成している。このように構成された2つの合同な四角錐が底面で連結されることにより、8つの板部11は、双四角錐である8面体20をなしている。各四角錐は、底面の一辺の長さの半分の高さを有する。言い換えれば、各板部は、立方体の一辺を底辺とし、当該立方体の中心を頂点とする二等辺三角形に相当する。以下の説明において、上記四角錐の正方形状の底面を8面体20の中央面という。
複数の8面体20は、X方向に沿って設けられた8面体20と、Y方向に沿って設けられた8面体20と、Z方向に沿って設けられた8面体20とを含む。X方向に沿って設けられた8面体20は、X方向に垂直な(すなわちYZ平面に平行な)中央面を含む。X方向に沿って設けられた8面体20は、YZ平面に関して面対称をなす。この8面体20の2つの頂部15は、X方向に沿った直線上に位置する。
Y方向に沿って設けられた8面体20は、Y方向に垂直な(すなわちXZ平面に平行な)中央面を含む。Y方向に沿って設けられた8面体20は、XZ平面に関して面対称をなす。この8面体20の2つの頂部15は、Y方向に沿った直線上に位置する。
Z方向に沿って設けられた8面体20は、Z方向に垂直な(すなわちXY平面に平行な)中央面を含む。Z方向に沿って設けられた8面体20は、XY平面に関して面対称をなす。この8面体20の2つの頂部15は、Z方向に沿った直線上に位置する。
複数の8面体20のうち、1つの8面体20には、8つの8面体20が隣接している。1つの8面体20と、その8面体20に隣接する1つの8面体20とでは、1つの板部11(すなわち1つの面)が共有されている。たとえば、X方向に沿って設けられた8面体20は、Y方向に沿って設けられた4つの8面体20と、4つの面を共有し、Z方向に沿って設けられた4つの8面体20と、4つの面を共有している。Y方向に沿って設けられた8面体20、および、Z方向に沿って設けられた8面体20に関しても、それぞれ同様のことが言える。
一方、X方向に沿って設けられた8面体20は、X方向に沿って設けられた別の8面体20に、頂部15または底辺14を介して連結されている。X方向に沿って設けられた2つの8面体20は、X方向に連結される場合は頂部15を介して連結され、Y方向またはZ方向に沿って連結される場合は底辺14を介して連結されている。Y方向に沿って設けられた8面体20、および、Z方向に沿って設けられた8面体20に関しても、それぞれ同様のことが言える。
上記のようにして、ラティス構造10は、複数の同一の8面体20が各8面体20の頂部15,16,17、斜辺12,13、または底辺14を介して互いに隣接する構造をなしている。ある8面体20と別の8面体20とが頂部または辺部を介して隣接するということは、上記したように90度向きが異なる8面体20が1つの板部(1つの面)を共有している態様をも含む。
図6に示されるように、頂部15を介して8面体20が連結される部分の谷部には、隅肉部19が設けられている。したがって、頂部15の肉厚は、他の部分の肉厚よりも厚くなっている。頂部15を介して点状に連結される部分は、底辺14を介して線状に(直線状に)連結される部分よりも、応力集中を起こしやすい。このような隅肉部19により、強度や体積弾性率を他の部分よりも高めにしておくことができる。
図7に示される断面は、XY平面及びXZ平面に対してそれぞれ45°をなす面である。斜辺12および斜辺13は、この面に沿って延びるとともに、X方向に沿った直線に対してそれぞれ45°をなす方向に延びている。すなわち、斜辺12および斜辺13は、X方向、Y方向、およびZ方向の辺部を有する立方体の対角線に沿って延びている。この面には、板部11の3つの頂部15,16,17がすべて存在する。言い換えれば、この平面には、板部11の三角形状の中央断面11’が存在している。中央断面11’は、板部11の厚み方向における中央で板部11を切断した断面である。板部11の中央断面11’は、X方向に垂直な方向で且つY方向およびZ方向に対して45°をなす方向に沿って、別の板部11の中央断面11’に連続している。これらの中央断面11’同士は、底辺14または頂部15を介して連結されている。したがって、板部11は、別の板部11に底辺14または頂部15を介して連結されている。
図7に示されるように、複数の斜辺12が連結されて、一直線状に延びている。複数の斜辺13が連結されて、一直線状に延びている。斜辺12および斜辺13のような辺部(すなわち上記した対角線に沿って延びる辺部)は、筋交いとしての機能を発揮する。したがって、X方向、Y方向、およびZ方向のみならず、斜めの方向においても強度を向上させることができ、全体としての体積弾性率を向上させることができる。当該方向に沿って板部11の中央断面11’が存在しているため、斜辺12および斜辺13は機械特性の向上に対してより好適に寄与している。
図8に示されるように、各板部11には、斜辺12,13、底辺14、および頂部15,16,17を除く位置において、1つの開口18が形成されている。以下の説明では、便宜上、8つの板部11を板部11a〜板部11hと称する。
板部11aと板部11bとは、斜辺12を介して連結されている。板部11bと板部11cとは、斜辺13を介して連結されている。板部11cと板部11dとは、斜辺12を介して連結されている。板部11dと板部11aとは、斜辺13を介して連結されている。これらの板部11a〜11dは、上記した四角錐を構成する。一方、板部11eと板部11fとは、斜辺13を介して連結されている。板部11fと板部11gとは、斜辺12を介して連結されている。板部11gと板部11hとは、斜辺13を介して連結されている。板部11hと板部11eとは、斜辺12を介して連結されている。これらの板部11e〜11hは、上記した四角錐を構成する。板部11a〜11dと板部11e〜11hとは、正方形状をなす4つの底辺14を介して連結されている。
8面体20は、互いに対面する4対の面を含む。8面体20において、板部11aおよび板部11g、板部11bおよび板部11h、板部11cおよび板部11e、板部11dおよび板部11fは、それぞれ、互いに対面しており、平行である。対面する一対の板部11のうち一方が第1の板部に相当し、他方が第2の板部に相当する。
板部11aおよび板部11gには、それぞれ開口18が形成されている。同様に、板部11bおよび板部11h、板部11cおよび板部11e、ならびに板部11bおよび板部11hには、それぞれ開口18が形成されている。対面して対をなす板部に垂直な方向から見て、複数の開口18は重なっている。また、図3〜図5に示されるように、X方向、Y方向、およびZ方向のいずれから見た場合でも、複数の開口18は重なって見える。言い換えれば、複数の開口18は、X方向に垂直な方向で且つY方向およびZ方向に対して45°をなす方向、Y方向に垂直な方向で且つZ方向およびX方向に対して45°をなす方向、および、Z方向に垂直な方向で且つX方向およびY方向に対して45°をなす方向において、一直線状に配置されている。また、複数の開口18は、X方向、Y方向、およびZ方向において、一直線状に配置されている。これらの開口18によって、複数の8面体20の内部の空間は連通している。
図9を参照して、開口18について詳細に説明する。ここでは、板部11aの開口18を例示して説明するが、板部11a以外の板部11の開口18も同様の構成とすることができる。開口18は、板部11aにおける重心よりも頂部15側に形成されている。板部11aの開口18の周囲には、第1の縁部21、第2の縁部22、および第3の縁部23と、これらの縁部21,22,23の間を連結する第1の角部24、第2の角部25、および第3の角部26とが設けられている。開口18は、3つの縁部21,22,23と3つの角部24,25,26とが滑らかに連結されてなる涙滴状の周縁ラインによって画定されている。
第1の縁部21は、斜辺12に沿った向きに延びている。第2の縁部22は、斜辺13に沿った向きに延びている。第3の縁部23は、底辺14に沿った向きに延びている。すなわち、板部11aには、3つの辺部に沿った向きにそれぞれ延びる3つの縁部21,22,23が設けられている。
第1の縁部21と斜辺12との距離d1と、第2の縁部22と斜辺13との距離d2とは、等しくなっている。第3の縁部23と底辺14との距離d3は、距離d1および距離d2よりも長い。第3の縁部23と底辺14との間の部分は、比較的広い幅を有している。上述したように、8面体20の中央面は開放されている。したがって、斜辺12の延びる方向および斜辺13の延びる方向の機械特性と比較して、底辺14の延びる方向(すなわち、X方向、Y方向、およびZ方向)の機械特性が不十分となることが考えられる。距離d3を、距離d1および距離d2よりも長くしておくことにより、底辺14に沿った方向において機械特性を好適に発揮することができる。
第1の角部24は、頂部15側の先端に位置している。第1の角部24は、曲率半径r1の円弧状をなす。第2の角部25は、頂部16側の先端に位置している。第2の角部25は、曲率半径r2の円弧状をなす。第3の角部26は、頂部17側の先端に位置している。第3の角部26は、曲率半径r3の円弧状をなす。曲率半径r2と曲率半径r3とは、等しくなっている。曲率半径r1は、曲率半径r2および曲率半径r3よりも小さい。上述したように、斜辺12および斜辺13のような立方体の対角線に沿った辺部は、筋交いのように機能する。ラティス構造10は、この筋交いの機能によって機械特性を好適に発揮することができる。曲率半径r1を、曲率半径r2および曲率半径r3よりも小さくしておくことにより、斜辺12および斜辺13の筋交いとしての機能を発揮しやすくできる。
以上説明した本実施形態のラティス構造10は、三角形状の板部11によって構成された8面体20が複数連結された構造をなしている。8面体20では、4枚の板部11の斜辺12または斜辺13が合わさることで、2つの斜辺12および2つの斜辺13(すなわち4つの辺部)が頂部15に集合する。開口18は、斜辺12、斜辺13、および底辺14には形成されておらず、斜辺12、斜辺13、および底辺14には必ず板厚(骨格をなす部材)が存在する。よって、8面体20の2つの斜辺12および2つの斜辺13と、別の8面体20の2つの斜辺12および2つの斜辺13とが、頂部15を介して連結される。これらの斜辺12、斜辺13、底辺14、および頂部15により、所望の機械特性を発揮させることができる。たとえば、従来のいわゆる直交ラティス構造と体積弾性率で比較した場合、本実施形態のラティス構造10では約148%(5割増)の体積弾性率が得られることがわかっている。複数の8面体20の内部にはそれぞれ空間がある。これらの空間および開口18によって、軽量化を図ることができる。したがって、このようなラティス構造10では、軽量化と機械特性との両立が可能である。このラティス構造10を用いて装置等の部品を製造すると、その部品や装置等の軽量化が図られ、しかも所望の強度や体積弾性率を実現することができる。ラティス構造10を金属積層造形装置(3Dプリンタ)によって成形する場合には、8面体20の内部の空間を連通させる開口18が粉末除去穴となり、粉末除去が可能である。電子ビーム溶融法を採用する場合であっても、複数の8面体20の内部の空間は連通しているため、ブラスト処理による粉末の除去は容易である。
板部11aの開口18の周囲には、板部11aの斜辺12、斜辺13、および底辺14に沿った向きにそれぞれ延びる第1の縁部21、第2の縁部22、および第3の縁部23が設けられている。第1の縁部21、第2の縁部22、および第3の縁部23は斜辺12、斜辺13、および底辺14に沿った向きに延びるため、縁部と辺部との間の3つの部分は、それぞれ略一定の幅を有しており、細くなりすぎることがない。これにより、斜辺12、斜辺13、および底辺14において機械特性が低下することを抑制できる。開口18を設けることによる軽量化と、8面体20による機械特性の発揮とがより好適に両立される。
なお、ラティス構造10は、上記したような8面体20の集合体とは異なる観点で説明され得る。すなわち、ラティス構造10は、立方体の対角線に沿って延びる部材を太くした(部材に幅を持たせた)構造である、とも説明され得る。その場合、対角線上の部材の間に、上記した開口18が存在することになる。
以上、本実施形態のラティス構造10について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、ラティス構造10はファン翼1に適用される場合に限られず、図10に示されるベース部101と羽根部102とを含むタービン翼100に適用されてもよい。ラティス構造10が適用される部品の種類、形状、大きさは限定されない。
板部11には、斜辺12、斜辺13、および底辺14の一部またはすべてに沿った肉厚部が形成されていてもよい。開口18は、互いに対面する4つの対となる板部11のうち少なくとも一対の板部11に設けられていればよい。開口18は、円形状あるいは三角形状をなしていてもよい。開口18の形状および大きさは任意に変更し得る。
1 ファン翼
10 ラティス構造
11 板部
11a 板部(第1の板部)
11g 板部(第2の板部)
12 斜辺(辺部)
13 斜辺(辺部)
14 底辺(辺部)
15 頂部
16 頂部
17 頂部
18 開口
20 8面体
21 第1の縁部(縁部)
22 第2の縁部(縁部)
23 第3の縁部(縁部)
100 タービン翼

Claims (2)

  1. 複数の同一の8面体が各8面体の頂部または辺部を介して互いに隣接する構造をなし、
    前記8面体は8つの面を構成する8つの三角形状の板部を含み、
    前記板部のうち、第1の板部および前記第1の板部に対面する第2の板部には、前記頂部と前記辺部とを除く位置においてそれぞれ開口が形成され、
    複数の前記開口によって、複数の前記8面体の内部の空間は連通している、ラティス構造。
  2. 前記第1の板部の前記開口の周囲には、前記第1の板部の3つの前記辺部に沿った向きにそれぞれ延びる3つの縁部が設けられている、請求項1に記載のラティス構造。
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