JP2017207459A - 大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法 - Google Patents
大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】大気遅延量やこれに基づく水蒸気量などの大気関連量を精度よく導出できる大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法を提供する。
【解決手段】送信局6から送信されて第一地点P1で受信した電波の位相に基づく第一位相差を取得する位相差算出部43と、送信局6から送信されて第二地点P2で受信した電波の位相に基づく第二位相差を取得する位相差算出部43と、前記第一位相差と第二位相差の差である地点差情報を算出する大気遅延量差算出部53と、前記地点差情報に基づいて前記送信局6から第一地点P1までの間の第一大気関連量と前記送信局6から第二地点P2までの間の第二大気関連量の差である相対関連量を導出する水蒸気導出部56とを備えた大気関連量導出装置を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】送信局6から送信されて第一地点P1で受信した電波の位相に基づく第一位相差を取得する位相差算出部43と、送信局6から送信されて第二地点P2で受信した電波の位相に基づく第二位相差を取得する位相差算出部43と、前記第一位相差と第二位相差の差である地点差情報を算出する大気遅延量差算出部53と、前記地点差情報に基づいて前記送信局6から第一地点P1までの間の第一大気関連量と前記送信局6から第二地点P2までの間の第二大気関連量の差である相対関連量を導出する水蒸気導出部56とを備えた大気関連量導出装置を提供する。
【選択図】図2
Description
この発明は、例えば、水蒸気量や大気遅延量などの大気関連量を導出するような大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法に関する。
従来、大気中の水蒸気により電波が遅延することが知られており、この大気中の電波の遅延から水蒸気量を推定することが検討されている。例えば、4個以上のGPS衛星からのGPS信号を受信し、電波の実遅延時間を算出し、電波の基準遅延時間との差を用いて水蒸気量を算出する気象測定装置が提案されている(特許文献1参照)。これにより、周囲の雲の有無を局所的に測定することができるとされている。
しかしながら、上記手法は鉛直方向の観測には適しているものの、水平方向の水蒸気観測に適用するには適していなかった。すなわち、上記手法により水平方向の水蒸気観測を行うと、時間とともに誤差が線形に増大し、正しく大気遅延を得ることが出来ないという問題点があった。
この発明は、上述の問題に鑑みて、大気遅延量やこれに基づく水蒸気量などの大気関連量を精度よく導出できる大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法を提供することを目的とする。
この発明は、送信局から送信されて第一地点で受信した電波の位相に基づく第一地点情報を取得する第一地点情報取得部と、送信局から送信されて第二地点で受信した電波の位相に基づく第二地点情報を取得する第二地点情報取得部と、前記第一地点情報と第二地点情報の差である地点差情報を算出する地点差情報算出部と、前記地点差情報に基づいて前記送信局から第一地点までの間の第一大気関連量と前記送信局から第二地点までの間の第二大気関連量の差である相対関連量を導出する大気関連量導出部とを備えた大気関連量導出装置であることを特徴とする。
この発明により、大気遅延量やこれに基づく水蒸気量などの大気関連量を精度よく導出できる大気関連量導出装置、大気関連量導出プログラム、および大気関連量導出方法を提供できる。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、水蒸気導出システムおよび大気遅延量導出システムとして機能する大気関連量導出システム1のシステム構成を示すブロック図である。
大気関連量導出システム1は、複数の受信点端末2と、水蒸気導出サーバおよび大気遅延量導出サーバとして機能する導出サーバ4と、送信局6と、インターネット7と、外部サーバ8により構成されている。この実施例では、第1地点P1と第2地点P2にそれぞれ受信点端末2が設置されている。
大気関連量導出システム1は、複数の受信点端末2と、水蒸気導出サーバおよび大気遅延量導出サーバとして機能する導出サーバ4と、送信局6と、インターネット7と、外部サーバ8により構成されている。この実施例では、第1地点P1と第2地点P2にそれぞれ受信点端末2が設置されている。
受信点端末2は、各種の制御および演算を行う制御部11と、放送局6の電波送信部18から送信される放送電波を受信する電波受信部12と、インターネット7を介して導出サーバ4へデータを送信する通信部13とを備えている。
この複数の受信点端末2は、少なくとも2つあれば良い。また、2つのうち一方の受信点端末2は送信局6に近いことが望ましく、他方の受信点端末2は送信局6から遠方であることが望ましい。すなわち、送信局6に近い方の受信点端末2から送信局6までの距離は、送信局6から3km以内であることが好ましい。また、放送局6から遠い方の受信点端末2から送信局6までの距離は、放送局6から4km以上であることが好ましい。
なお、送信局6から第一受信点端末2までの経路L1と送信局6から第二受信点端末2までの経路L2との差は、1km以上であることが好ましい。
導出サーバ4は、サーバコンピュータで構成されており、ハードウェア要素としてCPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部21、L1NボードやWIFIユニット等で構成されて有線または無線によるインターネット7を介した通信を実行する通信部22、タッチパネルやキーボードやマウス等で構成されて操作による入力を受け付ける入力部23、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部24、CD−ROM29等の記録媒体に対するデータのリードライトを実行するCD−ROMドライブ等の記録媒体処理部25、および、ハードディスク等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部26を備えている。記憶部26には、水蒸気導出プログラムおよび大気遅延量導出プログラムとして機能する導出プログラム(PG)27および各種データを格納するデータベース(DB)28が記憶されている。
送信局6は、映像信号および音声信号等の地上デジタル放送波(放送電波)を電波送信する電波送信部18を有している。これにより、送信局6は、テレビ放送用の地上デジタル放送波を広域に配信する。
インターネット7は、接続されている受信点端末2、導出サーバ4、および外部サーバ8等の相互の通信を許容する。
外部サーバ8は、サーバコンピュータで構成されており、ハードウェア要素としてCPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部31、LANボードやWIFIユニット等で構成されて有線または無線によるインターネット7を介した通信を実行する通信部32、タッチパネルやキーボードやマウス等で構成されて操作による入力を受け付ける入力部33、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部34、および、ハードディスク等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部36を備えている。記憶部36には、観測された気温データ37および気圧データ38等の各種データと、WEBサーバプログラム(PG)39等の各種プログラムが記憶されている。なお、気温データ37および気圧データ38は、観測地点と観測日時と合わせて気温および気圧が記憶されている。また、外部サーバ8は、WEBサーバプログラム(PG)39によってWEBサーバとして機能し、外部からのアクセスに対して記憶部36に記憶しているデータの取出しを許容する。この外部サーバ8は、航空機やACARS等に用いられるサーバとすることができる。
この構成により、送信局6の電波送信部18から送信された電波が、異なる地点に設けられた複数の受信点端末2の電波受信部12により受信され、その受信された情報がインターネット7を介して導出サーバ4に集められる。導出サーバ4は、集めた情報と、外部サーバ8からインターネット7を介して取得する気温データ37および気圧データ38を用いて、水蒸気を導出できる。
図2は、受信点端末2の制御部11と、導出サーバ4の制御部21と、外部サーバ8の制御部31が各種プログラムに従って実行する動作を示す機能ブロック図である。ここで、受信点端末2の制御部11は、制御部11内に記録されている位相差取得プログラム(図示省略)などの処理プログラムに従って動作し、導出サーバ4の制御部21は、記憶部26に記録されている導出プログラム27をメモリ内に読み込んで動作し、外部サーバ8の制御部31はWEBサーバプログラム39等の各種プログラムをメモリ内に読み込んで動作する。この導出プログラム27と位相差取得プログラムが合わせて大気関連量導出プログラムとして機能する。
受信点端末2の制御部11は、基準信号抽出部41により、受信した放送電波(周波数の異なる約5,000個のデータ信号が搬送されている地上デジタル放送波)のうち基準信号(パイロット信号)の電波を2つ抽出する。ここで抽出する電波は、基準信号以外の信号とすることも可能であるが、映像信号や音声信号は多数の変調が行われているために、無変調の基準信号の電波とすることが好ましい。
この基準信号は、復調に用いられるための信号であり、位相が一定の正弦波である。また、ここで抽出する基準信号の電波は、予め周波数を定めるなどの方法により、どの受信点端末2でも同じ2つの周波数(例えば周波数fAと周波数fB)の基準信号の電波を抽出するようにする。このとき、抽出する基準信号の受信時刻(または送信時刻)も取得しておく。
また、第一地点P1の受信点端末2に設けられた基準信号抽出部41は第一電波抽出部として機能し、第二地点P2の受信点端末2に設けられた基準信号抽出部41は第二電波抽出部として機能する。
また、2つの周波数(例えば周波数fAと周波数fB)は、1チャンネル内(1つの放送局からの電波内)の周波数で、かつ、できるだけ離れた周波数であることが望ましい。つまり、1チャンネル内で、できるだけ離れた周波数に存在する基準信号を用いることが望ましい。
また、第一地点P1の受信点端末2に設けられた基準信号抽出部41は第一電波抽出部として機能し、第二地点P2の受信点端末2に設けられた基準信号抽出部41は第二電波抽出部として機能する。
また、2つの周波数(例えば周波数fAと周波数fB)は、1チャンネル内(1つの放送局からの電波内)の周波数で、かつ、できるだけ離れた周波数であることが望ましい。つまり、1チャンネル内で、できるだけ離れた周波数に存在する基準信号を用いることが望ましい。
具体的には、2つの周波数(例えば周波数fAと周波数fB)は、1MHz以上離れた周波数とすることができ、3MHz以上離れた周波数であることが好ましい。
受信点端末2の制御部11は、位相取得部42により、抽出した2つ基準信号の電波について、それぞれの位相を取得する。この位相は、基準信号の電波を検波して得られるIQ成分より振幅と位相成分を分離することによって得られる。
受信点端末2の制御部11は、位相差算出部43により、前記位相取得部42で算出した2つの位相の差を算出する。第一地点P1の受信点端末2の位相差算出部43は第一位相差算出部として機能し、第二地点P2の受信点端末2の位相差算出部43は第二位相差算出部として機能する。また、第一地点P1の基準信号抽出部41、位相取得部42、及び位相差算出部43が第一地点情報取得部として機能し、第二地点P2の基準信号抽出部41、位相取得部42、及び位相差算出部43が第二地点情報取得部として機能する。
ここで、位相φは、次の[数1]に示す数式で表すことができる。
ここで、位相φは、次の[数1]に示す数式で表すことができる。
従って、2つの位相(φ)の差(位相差:Δφ)を求めることで、雑音(noise)を軽減することができる。すなわち、2つの位相を求めた元となる2つの周波数の電波は、同じ送信局6から送信されて同じ受信点端末2の位置で受信しているため、どちらも同様の雑音が乗っている。従って、この2つの電波について差を取ることで、一方の雑音から他方の雑音を減算することとなり、雑音を軽減できる。なお、本明細書において、雑音とは、主に位相に関する雑音である位相雑音を指す。
第1地点P1の位相差Δφは、第一位相差情報すなわち第一地点情報となり、第2地点P2の位相差Δφは、第二位相差情報すなわち第二地点情報となる。
第1地点P1の位相差Δφは、第一位相差情報すなわち第一地点情報となり、第2地点P2の位相差Δφは、第二位相差情報すなわち第二地点情報となる。
なお、基準信号抽出部41により多数の2周波数の組み合わせをとり、位相取得部42で多数の周波数の位相を取得し、位相差算出部43で多数の2周波数の電波の位相差を算出してこの平均値を位相差としても良い。これにより、キャリア間干渉や付加雑音の影響を抑えてさらに精度を高めることができる。
受信点端末2の制御部11は、算出した位相差を位相差出力部44により出力する。
導出サーバ4の制御部21は、複数の受信点端末2の位相差出力部44から出力される位相差を位相差取得部51により取得する。
導出サーバ4の制御部21は、異なる受信点端末2から取得した2つの位相差(第一受信点端末2から取得した位相差と、第二受信点端末2から取得した位相差)の差(ΔΔφ)を、位相差の差算出部52により算出する。
導出サーバ4の制御部21は、算出した位相差に基づいて2つの経路(図1に示す経路L1と経路L2)上の待機遅延量の差(ΔL1−ΔL2)を待機遅延量差算出部53により算出する。この待機遅延量の差(ΔL1−ΔL2)は、前記数1を変形した次の[数2]に示す演算式により算出する。この数2においては、雑音が十分小さくなっている。
導出サーバ4の制御部21は、大気遅延量の差ΔL1−ΔL2から屈折率nの電波の伝搬経路に沿った積分値を、次の[数3]を用いて積分演算部54により計算する。
導出サーバ4の制御部21は、外部データ取得部55により、外部サーバ8の気温・気圧送信部65により送信される気温データ37と気圧データ38を取得する。ここで取得する気温と気圧は、基準信号の受信時刻(または送信時刻)と一致するか最も近い気温と気圧とする。一致する時刻の気温と気圧があればそれを用いれば良いが、一致しないときは、最も近い時刻の気温と気圧を利用する、あるいは前後の気温と気圧の平均値を利用するなど、適宜の方法によって受信時刻(または送信時刻)付近の気温と気圧を取得する。
導出サーバ4の制御部21は、算出した大気遅延量の差ΔL1−ΔL2と、取得した気温データ37と気圧データ38を用いて、水蒸気量導出部56により次の[数4]および[数5]を利用して水蒸気を導出する。
すなわち、屈折率nが[数4]の式により求まることを利用して、気圧pと気温Tを取得できることから、屈折率nがわかれば[数4]を変形して水蒸気分圧eを求めることができる。従って、物理量の定義式である[数5]を用いて屈折率nを求め、この屈折率nを[数4]に代入することで水蒸気分圧e、すなわち水蒸気を導出する。なお、[数5]は、大気中の水蒸気によって電波の屈折率nが変動することから、電波の伝搬経路(距離L)に沿って屈折率を積分した式である。
導出サーバ4の制御部21は、これまでに説明した2つの周波数を用いた演算を、複数の異なる周波数にて実施し、得られた水蒸気量の平均値を平均水蒸気量算出部57(平均大気関連量算出部)により算出して平均水蒸気量を求める。
以上の構成および動作により、観測位相値に大気遅延量が含まれていることを利用して、相対的な大気遅延量および水蒸気量を導出することができる。すなわち、送信局6から第一の受信点端末2までの距離L1における大気遅延量および水蒸気量と、送信局6から第二の受信点端末2までの距離L2における大気遅延量および水蒸気量との差分を求めることができる。
また、略水平方向の電波を用いて略水平方向の大気遅延量および水蒸気量の観測を実現でき、従来技術のように誤差が線形に拡大する問題を回避して正しい大気遅延量および水蒸気量を取得できる。
1つの周波数の位相をそのまま利用するのではなく、2つの周波数の位相の差分をとることによって雑音をキャンセルでき、相対的な大気遅延量および水蒸気量を高精度に算出することができる。
また、どれか1つの距離L(区間)の大気遅延量または水蒸気量の絶対値がわかれば、これに対する他の距離L(区間)での相対値を加算または減算することで他の距離L(区間)の大気遅延量および水蒸気量の絶対値を算出することもできる。このためには、1つの受信点端末2の位置にマイクロ波放射計を設置して基準受信点とし、この基準受信点における水蒸気の絶対値を算出するとよい。これにより、基準となる絶対値と導出した相対値の関係により送信局6から各受信点端末2までの経路に存在する水蒸気量の絶対値を算出できる。
また、どれか1つの距離L(区間)の大気遅延量または水蒸気量の絶対値がわかれば、これに対する他の距離L(区間)での相対値を加算または減算することで他の距離L(区間)の大気遅延量および水蒸気量の絶対値を算出することもできる。このためには、1つの受信点端末2の位置にマイクロ波放射計を設置して基準受信点とし、この基準受信点における水蒸気の絶対値を算出するとよい。これにより、基準となる絶対値と導出した相対値の関係により送信局6から各受信点端末2までの経路に存在する水蒸気量の絶対値を算出できる。
周波数の差や遅延ではなく、位相の差(位相差の差)を用いることで、大気遅延量および水蒸気量を精度よく算出することができる。
また、1つのチャンネル内でできるだけ離れた2つの周波数を用いることにより、より精度のよく大気遅延量および水蒸気量を算出できる。
また、1つのチャンネル内でできるだけ離れた2つの周波数を用いることにより、より精度のよく大気遅延量および水蒸気量を算出できる。
また、任意の2パス(2経路)の差を演算する処理を多数の受信点端末2を用いて多点観測および演算をすることにより、受信点端末2が存在する領域の水蒸気の面分布を算出することができる。
このようにして、地上デジタル放送波を受信して、その電波伝搬遅延から、大気情報(気温、水蒸気)を得ることができる。得られた水蒸気量等を用いて、天気予報の精度向上を図ることもできる。
なお、外部データ取得部55は、離着陸する航空機から送信されるACARSに含まれる気温データ等が記憶されている外部サーバ8から気温と気圧の観測値を取得したが、これに限らず、気象予報情報における気温と気圧を用いてもよい。この場合、気象予報モデルに同化させて利用することができる。また、観測値の気温と気圧が存在する距離L(区間)は観測値を利用し、観測値の気温と気圧が存在しない距離L(区間)は気象予報情報の予想気温と予想気圧を用いるようにしてもよい。これにより、観測データが無い距離L(区間)の大気遅延量および水蒸気量も算出することが可能となる。
また、1チャンネル内とすることで精度があがるが、複数チャンネルの電波(つまり、複数の放送局からの電波)を用いて算出することも可能である。ただし、この場合、各チャンネルの中心周波数が異なるため、時間とともにリニアに位相が変動し、これを取り除かなければならない。すなわち、リニア成分に大気遅延量の変動が含まれる可能性があるため、なるべく短い期間でリニアトレンドを取り除く必要がある。こうすることで、複数チャンネルを使用することもできるが、1チャンネルとすることでこのような変動に影響されずに精度よい大気遅延量および水蒸気量を簡単に算出できる。
また、専用の受信点端末2を用いるのではなく、普通のテレビ受像器のデコードチップに導出プログラム27を導入して利用することもできる。これにより、送信局6と受信点端末2の間の大気遅延(主に水蒸気の影響が大きい)をIoT的に取得することが出来るようになる。
また、以上のようにして導出できる水蒸気量をリアルタイムに監視し、集中豪雨の要因となる下層大気の水蒸気の増加を推定してもよい。これにより、集中豪雨を予測することができる。この場合、気象予報モデルに同化させることで、天気予報の精度を向上させるとともに、行政等に情報を発信して都市災害を防ぐことに役立てることもできる。
次に、受信点端末2毎に異なる周波数を用いる実施例2について説明する。ここで、ハードウェア構成は図1とともに説明した実施例1のハードウェア構成と同一であるから、その詳細な説明を省略する。
図3は、実施例3において、図1に示した受信点端末2の制御部11と、導出サーバ4の制御部21と、外部サーバ8の制御部31が各種プログラムに従って実行する動作を示す機能ブロック図である。
受信点端末2の制御部11は、基準信号抽出部41aにより、受信した放送電波(周波数の異なる約5,000個のデータ信号が搬送されている地上デジタル放送波)のうち基準信号(パイロット信号)の電波を2つ抽出する。この基準信号抽出部41aの動作は、実施例1の基準信号抽出部41と同一であるが、周波数の選択基準のみが実施例1と異なっている。
すなわち、実施例1では、各受信点端末2で抽出する2つの周波数のセットを同じ周波数のセットとしていた。これに対して、本実施例2では、受信点端末2毎に適宜の2つの周波数を選択する。従って、1つの受信点端末2の基準信号抽出部41aは周波数fAと周波数fBを抽出し、別の受信点端末2の基準信号抽出部41aは周波数fCと周波数fDを選択することになる。
位相取得部42、位相差算出部43、位相差出力部44、及び位相差取得部51は、実施例1と同一の動作を行うため、その詳細な説明を省略する。
導出サーバ4の制御部21は、異なる受信点端末2から取得した2つの位相差(第一受信点端末2から取得した位相差と、第二受信点端末2から取得した位相差)から、次の[数6]および[数7]を用いて大気遅延量(m)を大気遅延量算出部61により算出する。第一地点P1の受信点端末2の大気遅延量算出部61は第一大気遅延算出部として機能し、第二地点P2の受信点端末2の大気遅延量算出部61は第二大気遅延算出部として機能する。
導出サーバ4の制御部21は、積分演算部54、水蒸気量導出部55、および平均水蒸気量算出部56による処理を実行する。これらの処理は、実施例1と同一であるため、同一要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
以上の構成および動作により、実施例1と同一の効果を奏することができる。
この実施例2では、各受信点端末2で取得する2つの周波数の電波のセットについて周波数を合わせる必要がないため、より自由度の高いシステム設計が可能となる。
この実施例2では、各受信点端末2で取得する2つの周波数の電波のセットについて周波数を合わせる必要がないため、より自由度の高いシステム設計が可能となる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限られず、他の様々な実施形態とすることができる。
例えば、送信局6を1つとして1つの放送局から送信される電波のみを用いることに限らず、複数の放送局6から送信される複数の電波を用いても良い。この場合も同じ方法により水蒸気を導出することが可能である。なお、1つの放送局6から送信される電波を用いた方が高精度に水蒸気を導出できる。
この発明は、大気遅延量や水蒸気量を算出する技術に利用することができ、利用することができる。
6…送信局
27…導出プログラム
41,41a…基準信号抽出部
42…位相取得部
43…位相差算出部
57…平均水蒸気量算出部
61…大気遅延量算出部
P1…第一地点
P2…第二地点
27…導出プログラム
41,41a…基準信号抽出部
42…位相取得部
43…位相差算出部
57…平均水蒸気量算出部
61…大気遅延量算出部
P1…第一地点
P2…第二地点
Claims (8)
- 送信局から送信されて第一地点で受信した電波の位相に基づく第一地点情報を取得する第一地点情報取得部と、
送信局から送信されて第二地点で受信した電波の位相に基づく第二地点情報を取得する第二地点情報取得部と、
前記第一地点情報と第二地点情報の差である地点差情報を算出する地点差情報算出部と、
前記地点差情報に基づいて前記送信局から第一地点までの間の第一大気関連量と前記送信局から第二地点までの間の第二大気関連量の差である相対関連量を導出する大気関連量導出部とを備えた
大気関連量導出装置。 - 前記第一地点情報取得部は、
前記第一地点で受信した放送電波に含まれる複数種類の周波数の電波のうち周波数の異なる少なくとも2つの電波を抽出する第一電波抽出部と、
前記第一電波抽出部で抽出した2つの電波の位相の差を算出する第一位相差算出部とを有して、前記第一地点情報として第一位相差情報を取得し、
前記第二地点情報取得部は、
前記第二地点で受信した放送電波に含まれる複数種類の周波数の電波のうち周波数の異なる少なくとも2つの電波を抽出する第二電波抽出部と、
前記第二電波抽出部で抽出した2つの電波の位相の差を算出する第二位相差算出部とを有して、前記第二地点情報として第二位相差情報を取得する
請求項1記載の大気関連量導出装置。 - 前記第一位相差情報および第二位相差情報の取得に使用する電波は、前記放送電波に含まれている基準信号の電波である
請求項2記載の大気関連量導出装置。 - 前記第一電波抽出部と前記第一位相差算出部、および前記第二電波抽出部と前記第二位相差算出部は、前記2つの周波数とは別の2つの周波数を用いて別周波数第一位相差情報と別周波数第二位相差情報を取得して前記別の周波数を用いた相対大気関連量も算出する構成であり、
前記大気関連量導出部により算出した複数の相対大気関連量の平均値を平均相対大気関連量とする平均大気関連量算出部を備えた
請求項2または3記載の大気関連量導出装置。 - 前記第一電波抽出部および前記第二電波抽出部は、
前記第一地点情報に用いる少なくとも2つの周波数と前記第二地点情報に用いる少なくとも2つの周波数を同じ2つの周波数の電波を抽出する構成である
請求項2、3、または4記載の大気関連量導出装置。 - 前記第一電波抽出部および前記第二電波抽出部は、
前記第一地点情報に用いる少なくとも2つの周波数の電波と前記第二地点情報に用いる少なくとも2つの周波数の電波としてそれぞれ異なる周波数の電波を抽出し、
前記第一位相差情報に基づいて第一大気遅延を算出する第一大気遅延算出部と、
前記第二位相差情報に基づいて第二大気遅延を算出する第二大気遅延算出部とを備え、
前記大気関連量導出部は、前記第一大気遅延と第二大気遅延の差に基づいて前記相対大気関連量を算出する構成である
請求項2、3、または4記載の大気関連量導出装置。 - 送信局から送信されて第一地点で受信した電波の位相に基づく第一地点情報と、
送信局から送信されて第二地点で受信した電波の位相に基づく第二地点情報とを取得し、
前記第一地点情報と第二地点情報の差である地点差情報を求め、
前記地点差情報に基づいて前記送信局から第一地点までの間に存在する第一大気関連量と前記送信局から第二地点までの間に存在する第二大気関連量の差である相対大気関連量を算出する
大気関連量導出方法。 - コンピュータを、
送信局から送信されて第一地点で受信した電波の位相に基づく第一地点情報を取得する第一地点情報取得部と、
送信局から送信されて第二地点で受信した電波の位相に基づく第二地点情報を取得する第二地点情報取得部と、
前記第一地点情報と第二地点情報の差である地点差情報を算出する地点差情報算出部と、
前記地点差情報に基づいて前記送信局から第一地点までの間に存在する第一大気関連量と前記送信局から第二地点までの間に存在する第二大気関連量の差である相対大気関連量を導出する大気関連量導出部として機能させる
大気関連量導出プログラム。
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