JP2017207554A - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】流し撮りを行う場合に、適切な露光時間を設定可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】被写界を撮像する撮像部と、撮像部の露光時間を制御する露光制御部と、被写界における主被写体以外の部分の画像のボケのレベルを判定するボケ判定部とを備え、露光制御部は、ボケ判定部による主被写体以外の部分のボケのレベルの判定結果に基づいて撮像部の露光時間を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮影者の手振れ等に起因する像ブレを補正する像ブレ補正装置を用いて、流し撮りのアシストをする技術に関するものである。
写真を撮影する手法の1つとして、流し撮りと呼ばれる方法が知られている。流し撮りとは、被写体がある速度で移動しているときに、撮像装置を被写体の動きに合わせてパンニングしながら通常より長い露光時間で露光することにより、背景は流れ、被写体が止まっているような画像を撮影する手法である。流し撮りの手法を用いることで、被写体の動きを効果的に描写したり、臨場感のある画像を撮影することが出来る。
しかしながら、流し撮りには特有の撮影技術が必要であり、流し撮りに慣れない人にとっては適切な露光時間を設定できなかったり、パンニングする角速度が適切でないために被写体をうまく止められなかったりする問題があった。
この問題に対して、光学式像ブレ補正装置、あるいは撮像素子をシフトさせる装置などを利用して流し撮りを簡単に行えるようにする方法が提案されている。像ブレ補正は、原理的には、撮像装置の振れ量を角速度センサ等により検出し、検出された振れ量を打ち消す位置に像ブレ補正レンズ、あるいは撮像素子を駆動制御することにより達成される。つまり、像ブレ補正レンズまたは撮像素子の動きにより、撮像素子上の被写体像の結像位置が補正され、手振れによる画像ブレの抑制がなされる。
この像ブレ補正装置を利用して被写体の動きを止める技術は、以下の特許文献1、特許文献2などに記載されている。
特許文献1に開示されている撮像装置は、撮像装置の本体部に、装置の振れを検出する角速度センサと、撮像面上の被写体像の移動量を検出する動きベクトル検出部とを備える。更に、タイミング設定部と主被写体角速度算出部とを備える。このタイミング設定部は、露光時間およびフレームレートの情報を取得して角速度データを取得するタイミングを設定し、当該タイミングにしたがってデータ取得部が角速度データを取得する。また、主被写体角速度算出部は、データ取得部により取得された角速度データと、撮像面上の被写体像の移動量から被写体の角速度を算出する。像ブレ補正制御部は、被写体の角速度に基づいて撮像素子または補正レンズを含む像振れ補正部の駆動制御を行う。このような構成にすることにより、パンニング時の角速度に誤差が生じた場合に、この誤差によるブレ残り(像ブレ補正されなかった画像の動き)を低減することが出来る。
特許文献2に開示されている撮像装置は、撮影レンズの光軸を左右に振る際の角速度を算出する角速度算出部と、撮影レンズの焦点距離を取得する焦点距離取得部とを備える。そして、角速度算出部により算出された角速度と、焦点距離取得部により取得した焦点距離に基づいて被写体を撮像する際に用いられる露光時間を決定する。このような構成にすることにより、撮影者の経験に基づいて設定されていた露光時間を、撮像装置の状態により決定することが出来る。
特開2015―161730号公報 特開2015―102774号公報
しかしながら、特許文献1においては撮影者が、露光中において、常に露光直前の角速度と同じ角速度でパンニングすることが前提となっている。このため、設定された露光時間が長くなるに従って像ブレ補正装置の駆動量に差分が生じ、ブレ残りが発生する確率が高くなる。また、特許文献1では背景ボケが考慮されていない。一般的に、背景ボケが大きい場合には、背景流し量はある程度視認されにくくなる。そのため、流し撮りの効果を得るために不用意に露光時間を長くしてしまう場合があり、それは、被写体のブレ残りを増加させてしまうことにつながる。
また、特許文献2では、角速度算出部により算出された角速度と、焦点距離取得部により取得した焦点距離とに基づいて被写体を撮像する際に用いられる露光時間を決定している。ところが、上記と同様に、背景ボケが大きい場合には流し量が視認されにくくなるため、撮影者の意図した流し量を得られない可能性がある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、流し撮りを行う場合に、適切な露光時間を設定可能な撮像装置を提供することである。
本発明に係わる撮像装置は、被写界を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の露光時間を制御する露光制御手段と、前記被写界における主被写体以外の部分の画像のボケのレベルを判定するボケ判定手段と、を備え、前記露光制御手段は、前記ボケ判定手段による前記主被写体以外の部分のボケのレベルの判定結果に基づいて前記撮像手段の露光時間を制御することを特徴とする。
本発明によれば、流し撮りを行う場合に、適切な露光時間を設定可能な撮像装置を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係わる撮像装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態における像ブレ補正制御部の構成を示すブロック図。 撮像装置の軸方向を示す図。 第1の実施形態における撮像装置の動作を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるAF評価値算出ブロックを示す図。 像ブレ補正レンズの駆動量を算出する動作を示すフローチャート。 動きベクトルのヒストグラムを示す図。 露光時間を算出する動作を示すフローチャート。 露光時間を決定するテーブル設定を示す図。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる撮像装置201の構成を示すブロック図である。図1において、光学ブロック(撮影光学系)210は、ズームレンズ211、像ブレ補正レンズ212、焦点調節レンズ213、絞り214、シャッタ215を備えて構成されている。レンズ駆動部コントローラブロック220は、光学ブロック210における各構成部材を駆動させるための制御手段である。レンズ駆動部コントローラブロック220は、ズーム制御ブロック221、像ブレ補正制御ブロック222、フォーカス制御ブロック223、絞り制御ブロック224、シャッター制御ブロック225を備えて構成されている。
光学像を電気信号に変換する撮像素子231は、撮像制御ブロック232によってタイミング等を制御される。A/D変換器233は撮像素子231のアナログ信号出力をデジタル信号に変換し、その出力が、画像入力ブロック234を介し内部メモリ243に格納される。A/D変換器233は、メモリ制御回路241及びシステムコントローラ280により制御される。画像処理部251は、 A/D変換器233からのデータ或いはメモリ制御回路241からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理等を行う。メモリ制御回路241は、A/D変換器233、画像処理部251、圧縮伸長回路242、内部メモリ243を制御し、記録メディア244へのデータの記録も制御する。
内部メモリ243に書き込まれた表示用の画像データは画像表示制御ブロック261を介してTFT,LCD等から成る画像表示装置206により表示される。内部メモリ243は撮影した静止画像や動画像を格納するとともに、システムコントローラ280の作業領域としても使用される。画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路242は、内部メモリ243に格納された画像信号を読み込んで圧縮処理あるいは伸長処理を行い、処理を終えたデータを再び内部メモリ243に書き込む。
システムコントローラ280は、撮像装置201全体を制御する。電源ボタン202、レリーズスイッチ203、ズームキー204、メニュー操作キー205は、システムコントローラ280の各種の動作指示を入力するための操作手段である。これらの操作手段は、スイッチやダイアル、タッチパネル等の単数あるいは複数の組み合わせで構成される。スイッチSW1はレリーズボタン203の半押しでONされ、スイッチSW2はレリーズボタン203の全押しでONされる。スイッチSW1、スイッチSW2のON信号は、静止画を記録するためのシャッタを動作させるトリガ信号や、動画記録をスタートやストップさせるためのトリガ信号として使用される。
本実施形態において、システムコントローラ280は、ボケ判定部281と、露出制御部282と、動き量検出部283とを備える。ボケ判定部281は、画像のボケ、特に主被写体以外の背景のボケを判定する。本実施形態においては、撮影される画像の合焦度を調節するために評価値演算が行われるが、この評価値演算で得られたAF評価値を用いてボケを判定する。露出制御部(露光制御部)282は、適正露出値を演算して線図を基に露光時間や絞り値、ISO感度を制御する。動き量検出部283は、所定のフレームレートで取得されるライブビュー画像から動きベクトルを検出する。
ズームキー204は、ズームレンズ211を制御し、焦点距離を調節する。一般的には、撮影者により操作されたズームキー204の方向、及び操作量に基づいてズーム制御部221によりズーム駆動速度や駆動方向が演算される。この演算結果に従ってズームレンズ211が光軸に沿って移動する。電源制御ブロック271は、電源ボタン202の信号をトリガとして電源272より撮像装置201の各部に電源を供給する。
図2は、図1における像ブレ補正制御部222の構成を示すブロック図である。図2において、角速度センサー等の振れ検知部2221は、撮像装置201に加わる振れの信号を取得する。振れ検知部2221は、撮像装置201のピッチ方向の振れを検知するピッチ検知部2221aと、ヨー方向の振れを検知するヨー検知部2221bとを有する。なお、撮像装置のピッチ、ヨー、ロール、X、Y、Zの各軸は図3に示すように定義される。
ピッチ及びヨー検知部2221a,2221bにより取得された信号は、A/D変換器2223a,2223bによりデジタル信号に変換される。A/D変換器2223a,2223bのフィルタは、A/D変換器2222a,2222bでデジタル信号に変換された角速度信号の、設定された低域カットオフ周波数以下の低周波成分を除去して出力する。また、出力された角速度信号を積分することで、撮像装置201の振れ角度を算出する。
目標位置算出部2224では、算出された振れ角度を、ズーム位置、フォーカス位置、およびこれらより求められる焦点距離や撮影倍率に基づいて増幅し、角度目標値に変換する。これは、焦点距離や撮影倍率等の光学的な変化により、像ブレ補正のストロークに対する撮像面上のブレ補正敏感度が変化することに対応している。この角度目標値から、被写体像を撮像素子231の画面上で移動させる像ブレ補正レンズ212の駆動量を算出する。なお、ズーム位置、フォーカス位置、およびこれらより求められる焦点距離や撮影倍率はシステムコントローラ280を介して取得可能なものとする。
目標位置算出部2224により算出された角度目標値と、ブレ補正レンズ位置検出部2227a,2227bにより取得された現在のブレ補正レンズ212の位置の差分の信号が位置制御部2225に入力される。位置制御部2225からドライバ2226に入力された信号により、像ブレ補正レンズ212の駆動量に応じた駆動電流が流れ、像ブレ補正レンズ212を駆動する。
図4は、第1の実施形態における流し撮りアシストモード時の制御を示すフローチャートである。以下、図4を参照して撮像装置201の動作について説明する。
まず、ステップS101において、流し撮りを行う際の背景流し量を設定する。このステップで、撮影者は、外部の操作手段を介して任意の背景流し量を選択する。背景流し量は、例えば、大・中・小などのレベルとして表記するとよい。また、背景流し量が直感的にわかるように、背景流し量のレベルとイメージ図とを一緒に示したり、それぞれの背景流し量のレベルに対して、全画角に占める割合を表示したりするとよい。
ステップS102では、流し撮りする際に、背景の流し量を優先して撮影するか、被写体を鮮明に撮影することを優先するかの選択を行う。流し量優先とは、背景がぼけていると判定されたときでも、流し撮りの効果が視認されるような画像を得ることを優先することを意味する。また、被写体優先とは、背景ボケが生じたときに設定された流し量を得るよりも被写体を鮮明に写すことを優先することを意味する。この選択は撮影者が設定してもよいが、撮影シーンや被写体の大きさ、速度に応じて自動で変更しても構わない。本実施形態では、背景流し量を優先し、背景が確実に流れるように設定する。
ステップS103では、AFを開始する処理を行う。ステップS104では、動きベクトルの検出を開始する処理を行う。このステップでは、動き量検出部283により、所定のフレームレートで取得されるライブビュー画像から動きベクトルを検出する。この検出では、画像を複数の領域に分割して探索用のブロックを設定し、探索用ブロック単位で画像間における動きベクトルを検出する。本実施形態ではブロックマッチング法を用いて動きベクトルの検出を行う。動きベクトル検出方法について、以下に説明する。
時系列的に取得された2枚の画像が存在する場合に、先に取得された画像データの全ての領域を複数ブロックに分割する。次に、時系列的に後に取得された画像データにも同様の処理を行う。そして、時系列的に先に取得された方の画像ブロックと、時系列的に後に取得された方の画像ブロックとを比較して、類似度を求める処理を行う。この処理をそれぞれの画像データに対して比較領域をずらしながら行い、最も類似度が高い領域を移動先の領域として決定していく。これを画像データの全てのブロックに対して繰り返し行い、全てのブロックについて動きベクトルを算出する。本実施形態では、ブロックマッチング法を用いたが、別の方法で動きベクトルを算出しても構わない。
ステップS105においては、振れ検知部2221により各軸における撮像装置201の角速度を算出する。ステップS106では、レリーズボタン203が半押し状態(SW1がON)であるか否かを判定する。SW1がONである場合には(ステップS106:YES)、ステップS107に進む。SW1がOFFである場合には(ステップS106:NO)、再びステップS106の判定処理を行う。
ステップS107では、レリーズボタン203が全押し状態(SW2がON)であるか否かを判定する。SW2がONである場合には(ステップS107:YES)、ステップS108に進む。SW2がOFFである場合には(ステップS107:NO)、再びステップS107の判定処理を行う。
ステップS108では、ボケ判定部281において評価値を算出する処理を行う。本実施形態においては、AF評価値を用いて判定を行う。ここで言うAF評価値とは、撮像素子231からの出力信号に基づいて生成される画像の鮮鋭度(コントラスト状態)を表すもの(ボケ判定結果)である。
いま、流し撮り時におけるAFの検出枠は中央として、被写体Xを撮影するものとする。このときに、画角内を複数のブロック(A〜I)に分け、それぞれのブロックで評価値を演算する。このブロックに分けた状態を図5に示す。図5において、背景ボケが大きいブロックの評価値、即ち鮮鋭度は小さく算出され、反対に背景ボケが少ないブロックの評価値は大きくなる。この特性を利用して、合焦しているエリア以外の評価値から背景ボケのレベルを検知することが可能である。
ステップS109では、像ブレ補正レンズ212の駆動量を計算する処理を行う。この一連の処理を図6のフローチャートに示す。まず、ステップS501において、算出した動きベクトルからヒストグラムを作成する。ここで取得する動きベクトルはステップS104において演算した結果である。図7は動きベクトルをヒストグラム処理した結果を示す。
次に、ステップS502において、撮像装置201の角速度を基に背景移動量を推測する。像面上の背景移動量をA[ピクセル]とすると、以下の式で表すことができる。
A=f・tan(−ω/FR)/PP
ここで、fは焦点距離[mm]を、FRは動きベクトルを取得するフレームレート[fps]を、PPはピクセルピッチ[mm]を、それぞれ示している。なお、ω[rad/sec]は振れ検知部2221により取得可能である。
ステップS503では、背景ベクトルと被写体ベクトルとの切り分け処理を行う。ステップS502で求められた背景移動量Aを用いると、図7から、背景移動量A以外の部分が被写体ベクトルと推定することが出来る。このようにして動きベクトルから被写体ベクトルを抽出する。また、一般的に、撮影者は被写体を画角内の一点に留めるためにパンニングしながら撮影を行う。このため背景部の動きベクトルの値が大きく出力され、被写体部はブレ残り量分の動きベクトルとして出力されるため、動きベクトルの値が小さく出力される。この特性を利用して、背景と被写体部との切り分けを行ってもよい。
ステップS504では、像ブレ補正レンズ212の駆動量を算出する処理を行う。像ブレ補正レンズ212の駆動量は、被写体ベクトルと撮影焦点距離から算出することが出来る。これは、前述の通り、被写体ベクトルはブレ残り量分の動きベクトルであり、撮影者がパンニング動作をした時の角速度との差分に一致するからである。従って、このブレ残り量を像ブレ補正レンズ212で補正し被写体の動きを止める制御を行えば被写体流れを低減することができる。以上で図6のフローチャートを終え、図4のステップS109の処理を終える。ステップS109の処理が終了したら、ステップS110の処理に進む。
ステップS110では、露出制御部282により、露光条件を設定する処理を行う。この一連の処理を図8のフローチャートに示す。まず、ステップS601において、設定された背景流し量に基づいて露光時間Tvを算出する。背景流し量は、ステップS101で設定された値である。たとえば、設定された背景流し量と撮影焦点距離、及び振れ検知部2221の出力から露光時間Tvを求める。
いま、ステップS101において撮影者が設定した背景流し量が、全画角に対してX[%]であると仮定する。このとき、撮像装置201の角速度をω[rad/sec]、撮影焦点距離をf[mm]とする。また、画面サイズを縦方向はGv[ピクセル]、横方向Gh[ピクセル]とし、撮影者は横方向にパンニングしていると仮定する。
まず、これらの値を用いて背景流し量をピクセル数に換算すると、背景流し量B[ピクセル]は、
B=Gh×X/100
と表すことが出来る。
この背景流し量B[ピクセル]から露光時間Tvを算出すると、
Tv=C・B/(f・ω)[sec]
となる。Cはピクセルピッチ、センササイズ等によって決定される任意の定数である。ステップS601で露光時間Tvが求められたら、ステップS602の処理を行う。
ステップS602では、撮像装置201の設定が、背景流し量優先なのか、被写体優先なのかを判定する処理を行う。これはステップS102での選択処理で決定されるものである。背景流し量が優先であれば(ステップS602:YES)、ステップS603の処理に進み、被写体が優先であれば(ステップS602:NO)、ステップS604の処理に進む。本実施形態においては、ステップS102において背景流し量を優先したので、ステップS603の処理に進む。
ステップS603では、露光時間Tv1を算出する。露光時間Tv1は図4のステップS108において算出したAF評価値とAF評価値に対応する任意の露光時間倍率を格納したテーブルを用いて求める。図9(a)は、AF評価値に対する露光時間倍率の例を示す図である。AF評価値は、Fv1からFv5…に向けて値が次第に大きくなり、値が小さい場合にボケが大きく、値が大きい場合にボケが小さいものとする。
たとえば、図5の領域Eを除く領域A〜IのAF評価値の平均がFv3以上Fv4未満であった場合には、図9(a)に示すように露光時間倍率を1.6とし、露光時間Tvを1.6倍する。従って、求める露光時間Tv1は下記のようになる。
Tv1=1.6×Tv[sec]
ここで、図9(a)に示すように背景ボケが大きいほど露光時間を長くするのは、背景ボケが大きいと流し撮りの流し量が不鮮明になるため、背景の流し量を大きくして流し撮りの効果を強調するためである。なお、露光時間倍率はテーブルで管理せずに、関数を用いて算出できるようにしてもよい。
ステップS605では、適正露光の演算処理を行う。ここで演算された測光値をBvとする。ステップS606では、ステップS605で求めたBv値とステップS603で算出したTv値と流し撮りモード用の線図とに従って、Av値とISO感度を演算する。露出の演算には以下の式を用いる。
Bv=Tv+Av−Sv
Tv=−log2(1/Tv1)
Av=log2(F2)
Sv=log2(N×ISO感度)
ここで、Nは定数、Fは絞り値である。これらで求められた露出値を設定し、図8のフローを終える。以上で図4のステップS110を終える。
ステップS110の処理が終わったら、ステップS111において露光を開始する。ステップS111において露光が始まると、ステップS112において像ブレ補正レンズ212を駆動する処理を行う。駆動量はステップS109において求めた値に従う値である。ステップS113において、設定された露光時間が終了したか否かを判定する。露光がまだ終了していなければ(ステップS113:NO)、ステップS112の処理に戻る。露光が終了したら(ステップS113:YES)、ステップS114の処理に進む。ステップS114では、像ブレ補正レンズ212の位置を初期位置に戻す処理を行い、図4のフローを終了する。
本実施形態によれば、背景ボケによって視認されにくくなる背景流れ量を考慮した長めの露光時間を自動で設定して撮影を行うことができるため、効果的な流し撮り画像を簡単に得ることが可能となる。
また、本実施形態の構成においては、画像の合焦度を調節するための評価値を利用することで背景ボケだけでなく、コントラストの小さい背景を有する撮影シーンに対しても効果的な流し撮りを行うことができる。
なお、本実施形態では画像の合焦度を調節するための評価値によってボケ量を検知したが、この評価値を用いなくともよい。この評価値のほかに、各レンズ、センサの情報や、物体検知と被写体サイズ、撮像素子等から得られる撮影画角内の距離情報、被写界深度などからボケ量を推定することも可能である。
被写界深度からボケを推定する方法について、下記に示す。被写界深度とは、画像の中で焦点が合っていると判定できる一定の範囲のことであり、被写界深度が小さいときには背景ボケが存在する可能性が高い。被写界深度は以下の式で算出することができる。
前方被写界深度=(許容錯乱円径×絞り値×被写体距離2)/(焦点距離2+許容錯乱円径×絞り値×被写体距離)
後方被写界深度=(許容錯乱円径×絞り値×被写体距離2)/(焦点距離2−許容錯乱円径×絞り値×被写体距離)
被写界深度=前方被写界深度+後方被写界深度
このような被写界深度の演算結果に従ってボケを判定してもよい。
(第2の実施形態)
この第2の実施形態では、図4のステップS102において、被写体を鮮明に撮影することを優先することを選択した場合について説明する。図4のステップS101、ステップS103〜ステップS109までの処理は、第1の実施形態と同様のため説明を省略し、ステップS110の露光条件を設定する処理から説明する。
図8のステップS601において、ステップS101で選択した背景流し量に基づく露光時間Tvを算出する。算出方法については、第1の実施形態と同様であり、ステップS101で設定された背景流し量B[ピクセル]から露光時間Tvを算出すると、
Tv=C・B/(f・ω)[sec]
となる。Cはピクセルピッチ、センササイズ等によって決定される任意の定数である。ステップS601で露光時間Tvが求められたら、ステップS602の処理を行う。
ステップS602では、撮像装置201の設定が、背景流し量優先なのか、被写体優先なのかを判定する処理を行う。これはステップS102での選択処理で決定されるものである。背景流し量が優先であれば(ステップS602:YES)、ステップS603の処理に進み、被写体が優先であれば(ステップS602:NO)、ステップS604の処理に進む。本実施形態においてはステップS102において被写体を鮮明に撮影することを優先する選択をしたとしてステップS604の処理に進む。
ステップS604では、露光時間Tv2を算出する。露光時間Tv2は図4のステップS108において算出したAF評価値とAF評価値に対応する任意の露光時間倍率を格納したテーブルを用いて求める。図9(b)は、AF評価値に対する露光時間倍率の例を示す図である。AF評価値は、Fv1からFv5…に向けて値が次第に大きくなり、値が小さい場合にボケが大きく、値が大きい場合にボケが小さいものとする。
たとえば、図5の領域Eを除く領域A〜IのAF評価値の平均がFv3以上Fv4未満であった場合には、図9(b)に示すように露光時間倍率を0.7とし、露光時間Tvを0.7倍する。従って、求める露光時間Tv2は下記のようになる。
Tv2=0.7×Tv[sec]
ここで、図9(b)に示すように背景ボケが大きいほど露光時間を短くするのは、背景ボケが大きいと流し撮りの流し量が不鮮明になるため、露光時間を多少短くしても流し撮りの効果にあまり変化がなく、且つ本実施形態では被写体を鮮明に撮影することを優先しているためである。なお、露光時間倍率はテーブルで管理せずに、関数を用いて算出できるようにしてもよい。
ステップS605では、適正露光の演算処理を行う。ここで演算された測光値をBvとする。ステップS606では、ステップS605で求めたBv値とステップS603で算出したTv値と流し撮りモード用の線図とに従って、Av値とISO感度を演算する。露出の演算には以下の式を用いる。
Bv=Tv+Av−Sv
Tv=−log2(1/Tv2)
Av=log2(F2)
Sv=log2(N×ISO感度)
ここで、Nは定数、Fは絞り値である。これらで求められた露出値を設定し、図8のフローを終える。以上で図4のステップS110を終える。
ステップS110の処理が終わったら、ステップS111において露光を開始する。ステップS111において露光が始まると、ステップS112において像ブレ補正レンズ212を駆動する処理を行う。駆動量はステップS109において求めた値に従う値である。ステップS113において、設定された露光時間が終了したか否かを判定する。露光がまだ終了していなければ(ステップS113:NO)、ステップS112の処理に戻る。露光が終了したら(ステップS113:YES)、ステップS114の処理に進む。ステップS114では、像ブレ補正レンズ212の位置を初期位置に戻す処理を行い、図4のフローを終了する。
本実施形態においては、背景ボケ量によって流し量が視認されにくくなる分、撮影露光時間を短くすることで被写体のブレ残りを低減することが可能となる。従って、被写体像が鮮明な流し撮り画像を簡単に得ることができる。
また、本実施形態の構成においては、画像の合焦度を調節するための評価値を利用することで背景ボケだけでなく、コントラストの小さい背景を有する撮影シーンに対しても被写体のブレ残りを低減することが可能となる。
なお、本実施形態では画像の合焦度を調節するための評価値によってボケ量を検知したが、この評価値を用いなくともよい。この評価値のほかに、各レンズ、センサの情報や、物体検知と被写体サイズ、撮像素子等から得られる撮影画角内の距離情報、被写界深度などからボケ量を推定することも可能である。これは、第1の実施形態で説明した方法と同様の方法で行えばよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
201:撮像装置、210:光学ブロック、220:レンズ駆動部コントローラブロック、280:システムコントローラ、281:ボケ判定部、282:露出制御部、283:動き量検出部

Claims (15)

  1. 被写界を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段の露光時間を制御する露光制御手段と、
    前記被写界における主被写体以外の部分の画像のボケのレベルを判定するボケ判定手段と、を備え、
    前記露光制御手段は、前記ボケ判定手段による前記主被写体以外の部分のボケのレベルの判定結果に基づいて前記撮像手段の露光時間を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記ボケ判定手段は、画像の合焦度を示す評価値を算出する評価値演算手段を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ボケ判定手段は、前記被写界を複数の領域に分割した各領域について前記評価値を算出し、算出された評価値に基づいて前記主被写体以外の部分のボケのレベルを判定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記評価値演算手段は、前記撮像手段により得られた画像信号のコントラストを表す評価値を、前記画像の合焦度を示す評価値として算出すること特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
  5. 前記露光制御手段は、前記ボケ判定手段の出力と、前記撮像装置の振れと、撮影光学系の焦点距離とに基づいて、前記撮像手段の露光時間を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記ボケ判定手段は、前記撮像装置と前記主被写体との距離に基づいて前記画像のボケのレベルを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記ボケ判定手段は、被写界深度に基づいて前記主被写体以外の部分のボケのレベルを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記ボケ判定手段は、前記撮像手段により得られた画像信号から取得される被写体サイズ、焦点距離、撮像素子の大きさのうちの少なくとも一つを用いて前記主被写体以外の部分のボケのレベルを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記露光制御手段は、前記ボケ判定手段によって得られたボケのレベルが大きい場合は、ボケのレベルが小さい場合に比べて前記撮像手段の露光時間を長くすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記露光制御手段は、前記ボケ判定手段によって得られたボケのレベルが大きい場合は、ボケのレベルが小さい場合に比べて前記撮像手段の露光時間を短くすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記主被写体の動きと撮像装置の動きの差を検出する検出手段と、該検出手段により検出された前記主被写体の動きと撮像装置の動きの差をなくすように、被写体像を前記撮像手段の画面上で移動させる像ブレ補正手段を駆動する駆動制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記像ブレ補正手段は、撮影光学系に設けられた像ブレ補正レンズであることを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  13. 被写界を撮像する撮像手段を備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記撮像手段の露光時間を制御する露光制御工程と、
    前記被写界における主被写体以外の部分の画像のボケのレベルを判定するボケ判定工程と、を備え、
    前記露光制御工程では、前記ボケ判定工程における前記主被写体以外の部分のボケのレベルの判定結果に基づいて前記撮像手段の露光時間を制御することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  15. 請求項13に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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