JP2017209048A - 標的生体分子の濃度算出方法、標的生体分子濃度算出用ビーズ、ビーズのセット、及び標的生体分子濃度算出装置 - Google Patents

標的生体分子の濃度算出方法、標的生体分子濃度算出用ビーズ、ビーズのセット、及び標的生体分子濃度算出装置 Download PDF

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了 濱田
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Abstract

【課題】試料中の標的生体分子の濃度を、精度よく定量する方法を提供する。【解決手段】標的生体分子の濃度算出方法であって、(a)生体分子を含む試料を、標的生体分子と結合し得るリガンドを含む、複数の画分に分割する工程と、(b)前記画分に、核酸増幅に必要な試薬を添加する工程と、(c)前記画分毎に、核酸伸長反応を行う工程と、(d)前記核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程と、(e)測定された前記プロトン発生量に基づいて、前記画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程と、(f)核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的生体分子の濃度を算出する工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、標的生体分子の濃度算出方法、標的生体分子濃度算出用ビーズ、ビーズのセット、及び標的生体分子濃度算出装置に関する。
ハイスループットで核酸分析を行う方法としては、光切断部位を介してビーズにプライマーを結合し、プライマーに試料中の核酸を捕捉させた後、プライマーを光誘導切断してPCRを行い、標的核酸を増幅して増幅産物を分析する技術が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1の技術では、増幅産物の分析を行う場合には、ビーズエマルジョンを回収して配列解析等を行う必要があった。
米国特許出願公開第2013/0190191号明細書
本発明の一実施態様は、標的生体分子の濃度算出方法であって、
(a)生体分子を含む試料を、標的生体分子と結合し得るリガンドを含む、複数の画分に分割する工程と、
(b)前記画分に、核酸伸長に必要な試薬を添加する工程と、
(c)前記画分毎に、核酸伸長反応を行う工程と、
(d)前記核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程と、
(e)測定された前記プロトン発生量に基づいて、前記画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程と、
(f)核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的生体分子の濃度を算出する工程と、
を含む標的生体分子の濃度算出方法である。
また、本発明の一実施態様は、所定の電気特性を有するビーズ体に当該電気特性に対応する種類のリガンドが固定化された、標的生体分子濃度算出用ビーズである。
また、所定の電気特性を有するビーズ体に当該電気特性に対応する種類のリガンドが固定化された、標的生体分子濃度算出用ビーズを複数含む、標的生体分子の濃度を算出するためのビーズのセットである。
また、本発明の一実施態様は、複数の画分に分割された生体分子を含む試料の前記画分毎に行われる核酸伸長反応中の各画分のプロトンを検出する検出部と、前記検出部が検出するプロトンの発生量に基づいて、前記画分毎に核酸増幅の有無を判定する核酸伸長判定部と、前記核酸伸長判定部が核酸伸長有と判定する画分の数に基づいて、前記試料中の標的生体分子の濃度を算出する標的生体分子濃度算出部と、を備える標的生体分子濃度算出装置である。
第1実施形態におけるビーズ体の一例の模式図である。 第1実施形態におけるビーズ体に標的核酸配列がアニーリングした状態の一例の模式図である。 本実施形態における反応槽へのビーズ体の配置の一例の模式図である。 本実施形態における反応槽へのビーズ体の配置の変形例の模式図である。 本実施形態におけるセンサの一例の模式図である。 本実施形態における標的核酸配列濃度算出装置の構成の一例を示す図である。 第2実施形態におけるビーズ体の一例を示す模式図である。
<<第1実施形態>>
一例として、本実施形態の方法における標的生体分子は、所望の標的核酸配列を有する核酸である。また、標的生体分子に結合し得るリガンドは、標的核酸配列にアニーリングし得るプライマー(以下、「標的核酸用プライマー」という)である。本実施形態においては、標的生体分子が核酸である場合について説明する。
本実施形態の標的核酸配列の濃度算出方法は、(a1)核酸を含む試料を、標的核酸配列とアニーリングし得る標的核酸用プライマーを含む、複数の画分に分割する工程と、(b1)前記画分に、核酸伸長に必要な試薬を添加する工程と、(c1)前記画分毎に、標的核酸配列の核酸伸長反応を行う工程と、(d1)前記核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程と、(e1)測定された前記プロトン発生量に基づいて、前記画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程と、(f1)核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的核酸配列の濃度を算出する工程と、の各工程を有する。以下、各工程について説明する。
<実施形態1>
[複数画分への試料の分割]
本実施形態における工程(a1)は、核酸を含む試料を、複数の画分に分割する工程である。本実施形態では、核酸を含む試料を、標的核酸配列にアニーリングし得るプライマーを固定化した複数のビーズと接触させ、ビーズを1つずつ反応槽に配置することにより、試料を複数の画分に分割する。
[標的核酸用プライマーとのアニーリング]
本実施形態においては、核酸を含む試料を、標的核酸用プライマーが固定化された複数のビーズと接触させる工程を有する。
まず、本実施形態で用いるビーズについて、図1を参照して説明する。図1中、1はビーズ、2は標的核酸用プライマー、100はビーズ1に標的核酸用プライマー2が固定化されたビーズ体を示す。
本実施形態において、ビーズ1は、標的核酸用プライマー2が固定化するための担体として用いられる。一例として、ビーズ1の形状は、球状又はそれに近い形状である。ビーズ1の形状は、これにかぎるものではない。一例として、ビーズ1の大きさは、平均直径1〜250μmである。また一例として、ビーズ1の大きさは、平均直径30〜80μmである。
ビーズ1の材質は、特に限定されないが、例えば、ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、ガラス、ポリスチレン、セルロース、ポリアミド等を挙げることができる。また、反応槽への配置の観点から、磁性ビーズを用いてもよい。ビーズ1は、1種類の物質のみならず、2種類以上の物質からなるものであってもよい。また、ビーズ1は、表面コーティングされたものであってもよい。なお、反応槽へのビーズ体100の配置に、誘電泳動を利用する場合には、ビーズ1の材質には、高い誘電率を有する強誘電体材料が用いられる。そのような強誘電体材料の例としては、例えば、チタン酸バリウム、リン酸二水素カリウム等を挙げることができる。
図1に示すように、ビーズ1には、標的核酸用プライマー2が固定化されている。これらの核酸のビーズ1への固定化は、公知の方法を用いて行うことができる。例えば、標的核酸用プライマー2をビオチン修飾し、ビーズ1の表面をアビジンでコーティングすることにより、アビジン−ビオチン結合を利用して、ビーズ1への両核酸の固定化を行うことができる。また、標的核酸用プライマー2をアミノ基、ホルミル基、SH基などの官能基で修飾し、ビーズ1をアミノ基、ホルミル基、エポキシ基などを有するシランカップリング剤で表面処理することにより、固定化を行ってもよい。
標的核酸用プライマー2は、目的とする標的核酸配列にアニーリングし得る配列を有する。一例として、標的核酸用プライマー2は、標的核酸配列の一部に相補的な配列を有する核酸である。一例として、標的核酸用プライマー2は、DNAである。標的核酸用プライマー2は、標的核酸配列にアニーリングし、標的核酸配列を鋳型とした核酸伸長反応を誘導する。標的核酸用プライマー2の配列は、目的とする標的核酸に応じて、適宜選択することができる。
なお、図1では、ビーズ1に対して、標的核酸用プライマー2が1分子ずつしか固定化されていないが、ビーズ1に対して固定化される標的核酸用プライマー2の分子数は1つに限定されず、2分子以上を固定化することができる。一例として、本実施形態では、標的核酸用プライマー2は、2分子以上固定化される。標的核酸用プライマー2は、ビーズ1の表面積に応じて、標的核酸のアニーリング及び伸長反応を妨げない程度の密度で、固定化されていればよい。なお、ビーズ1に対して、2分子以上の標的核酸用プライマー2を固定化する場合、固定化される標的核酸用プライマー2は、全て同一の標的核酸配列を標的とする。
本工程では、ビーズ1に標的核酸用プライマー2が固定化されたビーズ体100を、核酸を含む試料と接触させる。本実施形態において、核酸を含む試料は、特に限定されず、例えば、生体サンプルや環境サンプルからの核酸抽出物等を含む試料等を使用することができる。一例として、試料に含まれる核酸は、DNAである。DNAの例としては、cDNAやゲノムDNAを挙げることができる。試料に含まれる核酸は、DNAに限定されず、RNAや修飾核酸であってもよい。
ビーズ体100と核酸を含む試料との接触は、例えば、ビーズ体100と核酸を含む試料とを混合することにより行うことができる。このとき、試料と接触させるビーズ体100の個数は、試料中に含まれると予測される標的核酸配列数に対して、十分に多いことが必要である。一例として、混合物は、標的核酸用プライマー2が標的核酸とアニーリングし得る条件に置かれる。アニーリング条件は、標的核酸用プライマー2の長さ等に応じて、適宜設定することができる。試料中に標的核酸用プライマー2の標的核酸が含まれている場合には、図2に示すように、標的核酸用プライマー2が標的核酸配列3にアニーリングし、ビーズ体100に標的核酸配列3が捕捉される。ただし、ビーズ体100の個数が標的核酸配列数に対して十分に多い場合、標的核酸用プライマー2は、標的核酸配列3にアニーリングするものと、アニーリングしないものとが混在するようになる。試料中の標的核酸配列3の濃度が高い場合には、標的核酸配列3にアニーリングする標的核酸用プライマー2の数は多くなる。一方、試料中の標的核酸配列3の濃度が低い場合には、標的核酸配列3にアニーンリグする標的核酸用プライマー2の数は少なくなる。なお、試料と接触させるビーズ体100の数は、試料の種類に応じて、適宜選択することができる。試料中に含まれる標的核酸濃度が高いと予想される場合には、試料を希釈してもよい。
[反応槽へのビーズの配置]
次に、核酸を含む試料と接触させたビーズ体100を、ビーズ毎に、個別の反応槽に配置する。反応槽へのビーズの配置について、図3を参照して、説明する。図3中、20はビーズ配置用基板であり、21は反応槽である。この一例においては、ビーズ配置用基板20は、m×n個(m、nはいずれも自然数。)の反応槽21を備える。この反応槽21をウエルWともいう。
また、反応槽21は、水素濃度を検知するためのセンサ30を備えている。反応槽21のうち、例えば、ウエルW11は、センサ30−11を備える。ウエルWmnは、センサ30−mnを備える。一例として、センサ30は、反応槽21の底面に配設され。また、一例として、センサ30は、イオン感応性電界効果トランジスタ(Ion Sensitive Field Effect Transistor;ISFET)である。
本実施形態において、ビーズ配置用基板20の材質は、特に限定されないが、ガラス、シリコン、ポリマー等とすることができる。なお、ビーズ配置用基板20にエラストラマー材料を用いる場合、微小なゴミなどの粒子が反応槽21とビーズ配置用基板20との間に挟まれたときに生じる反応槽21全体のビーズ配置用基板20との密着性に及ぼす悪影響がエラストラマーの局所的な変形により回避される利点がある。
ビーズ配置用基板20には、複数の反応槽21が配設されている。配設される反応槽21の数は、標的核酸用プライマーとのアニーリング工程で使用したビーズ体100の数以上である必要がある。一例として、反応槽21のサイズは、ビーズ1よりも若干大きいサイズである。一例として、反応槽21のサイズは、ビーズ1のサイズの1〜2倍程度であり、1個のビーズ1を収納可能な程度の大きさとなっている。なお、ビーズ配置用基板20の表面や反応槽21の内壁は、核酸等の非特異的吸着を防止するブロッキング剤、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)や2−メテクリオイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)等でコーティングされていてもよい。このようなコーティングが施してあることで、ビーズ配置用基板20の表面や反応槽21の内壁への核酸の非特異的吸着を抑制することができる。また、一例として、反応槽21の内壁は、親水化されている。内壁が親水化されていることにより、ビーズ体100の分散液をビーズ配置用基板20上に滴下した際、反応槽21内部へのビーズ体100の充填効率が向上する。
本実施形態の工程(a1)では、図3に示すように、核酸を含む試料と接触させた複数のビーズ体100を、反応槽21に、1個ずつ配置する。反応槽21に、ビーズ体100を配置する方法は、特に限定されず、例えば、ビーズ体100を分散させた液体を、ビーズ配置用基板20上に滴下し、撹拌、振盪、遠心分離等の手段により、ビーズ体100を反応槽21に誘導してもよい。あるいは、ビーズ体100の分散液にビーズ配置用基板20を浸漬し、撹拌、振盪、遠心分離等の手段を用いてもよい。
反応槽21のうち、例えば、ウエルW11には、ビーズ体100−11が配置される。ウエルWmnには、ビーズ体100−mnが配置される。
また、ビーズ1に磁気ビーズを用いた場合には、ビーズ配置用基板20の基板材料下に磁性体板と磁石を配置し、該磁石による磁力によりビーズ体100を反応槽に誘導することもできる。この場合、基板材料下の磁石をビーズ配置用基板20に対して平行方向に動かすことで、ビーズ体が分散し、反応槽21へのビーズ体の充填効率が向上する。磁石によりビーズ配置用基板20に印加する磁場の強さは、特に限定されないが、100〜10000ガウスである。また、磁石を取り除いた後も磁性体板の磁化は残るため、ビーズ体100は安定した配置を保持し続けることが可能となる。かかる磁性体の材料としては、ニッケル、ニッケル合金、鉄および鉄合金などの金属を用いることができる。
[反応槽へのビーズの配置:変形例]
この変形例では、ビーズ体100は、標的核酸用プライマー2の配列の種類ごとに異なる電気特性を有している。この電気特性には、インピーダンス、誘電率、導電率などが含まれる。この変形例では、「誘電率」を電気特性の一例として説明する。この一例の場合、反応槽21にビーズ体100を配置する工程において、図4に示すように誘電泳動によるソーティングを行ってもよい。例えば、ビーズ体100Aの誘電率は、誘電率εA、ビーズ体100Bの誘電率は、誘電率εB、ビーズ体100Cの誘電率は、誘電率εC、ビーズ体100Dの誘電率は、誘電率εDである。
互いに異なる誘電率を持つビーズを作製する方法としては、例えば、ビーズ材料に占める強誘電体の含有率が異なるビーズを作製することで実現可能である。
ここで、誘電泳動を用いて誘電率に応じたソーティングを行う方法について説明する。誘電体粒子に働く誘電泳動力は、印加される外部電界の強度、周波数、粒子の誘電率に依存する。電極間に一定の電圧および周波数が印加される場合を考えると、異なる誘電率を持つビーズには異なる大きさの誘電泳動力が働くことになる。適切な周波数に設定すれば、強電界部分から排除される方向に誘電泳動力が働く(負の誘電泳動)。誘電泳動理論の詳細については「AC Electrokinetic: Colloids and Nanoparticles, Research Studies Pr」等を参照されたい。そこで、図4のように、流路中に電極対を配置し、負の誘電泳動力が働くような周波数を印加すると、ビーズには流れに対して斜め方向に力が働くことになり、結果としてビーズの流路中での軌跡が変わることとなる。さらには、ビーズの誘電率によって働く誘電泳動力の大きさが変わるため、ビーズの種類毎に異なる軌跡で移動させることが可能となるため、結果としてビーズ種毎にソーティングが可能となる。この時、異なる電圧、周波数を印加する電極対を複数設ける(例えば、電極対EPA及び電極対EPBを設ける)ことによって、ソーティング可能なビーズの種類を増やすことができる。
つまり、この変形例によれば、ビーズ体100に固定されている標的核酸用プライマー2の配列の種類を、誘電率によって選別することができる。
誘電泳動を利用して、標的核酸用プライマー2の種類ごとにビーズ体100を反応槽21に配置することにより、複数の標的核酸配列を同時に定量することが可能になる。
[核酸伸長反応に必要な試薬の添加]
工程(b1)は、前記画分に、核酸伸長反応に必要な試薬を添加する工程である。
本実施形態においては、核酸伸長反応に必要な試薬として、DNAポリメラーゼ、デオキシヌクレオシド三リン酸、適切なバッファ等を挙げることができる。一例として、DNAポリメラーゼは、Taqポリメラーゼ等の耐熱性DNAポリメラーゼ、鎖置換型DNAポリメラーゼである。核酸伸長反応に必要な試薬は、後述の工程(d1)で行う核酸伸長反応の方法に応じて、適宜選択することができる。なお、一例として、DNAポリメラーゼなどの一部の試薬は、本工程で添加せず、あらかじめ反応槽21の内壁に結合させておいてもよい。
一例として、核酸伸長反応としてPCR法や等温増幅法等の核酸増幅反応を行う場合は、本工程において、リバースプライマーを添加するもできる。なお、上記[反応槽へのビーズの配置:変形例]のように、誘電泳動を利用してビーズ体100を反応槽21に配置する場合には、ビーズ1の誘電率に対応した複数種類の標的核酸用プライマーが、ビーズ1に固定化されている。すなわち、この場合には、標的核酸配列が、ビーズ1の誘電率に対応して複数存在する。このように、標的核酸配列が複数存在する場合、リバースプライマーは、全ての標的核酸配列に共通なユニバーサルプライマーとしてもよく、各標的核酸配列に特異的なプライマーとしてもよい。
リバースプライマーは、一例として、ビーズ1に固定化しておくこともできる。また、標的核酸配列が1種類である場合には、リバースプライマーは、反応槽21の内壁に固定化しておくこともできる。また、標的核酸配列が複数存在する場合であっても、リバースプライマーが、ユニバーサルプライマーである場合には、一例として、当該ユニバーサルリバースプライマーは、反応槽21の内壁に固定化しておくこともできる。リバースプライマーをビーズ1又は反応槽21の内壁に固定化する場合、リバースプライマーは、一例として、ビーズ1側又は反応槽21の内壁側に光切断部位を有する。光切断部位とは、紫外線などの光を照射すると切断される性質を有する基をいい、かかる基を用いたものとしては、例えば、PC Linker Phosphoramidite(Glen research社)、フラーレンを含有してなる核酸の光切断用組成物(核酸の光切断用組成物:特開2005−245223)、特許文献1に記載のものなどを挙げることができる。あるいは、リバースプライマーは、1本鎖核酸切断酵素切断部位を有していてもよい。1本鎖核酸切断酵素切断部位とは、デオキシリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼなどの1本鎖核酸切断酵素により切断されることができる核酸基をいい、ヌクレオチドおよびその誘導体が含まれる。そのような核酸基としては、例えば、エンドヌクレアーゼVに認識されるデオキシイオシンなどを挙げることができる。核酸増幅反応開始前に、光照射又は1本鎖核酸切断酵素処理を行って、リバースプライマーをビーズ1から切り離すことにより、核酸増幅反応を効率よく行うことが可能になる。
[核酸伸長反応]
工程(c1)は、前記画分毎に、核酸伸長反応を行う工程である。
核酸伸長反応は、DNAポリメラーゼ等を用いた公知の方法により行うことができる。核酸伸長反応の条件は、用いる方法に応じて、適宜設定することができる。例えば、反応槽21内の温度を55〜70℃程度に維持して、核酸伸長反応を行ってもよい。
反応槽21には、ビーズ体100が1個ずつ配置されている。標的核酸用プライマー2が標的核酸配列3にアニーリングしているビーズ体100では、標的核酸配列3を鋳型として、核酸伸長反応が起こる。一方、標的核酸用プライマー2が標的核酸配列3にアニーリングしていないビーズ体100では、核酸伸長反応は起こらない。
本実施形態において、核酸伸長反応は、必ずしも核酸増幅反応である必要はない。ビーズ1に固定化された標的核酸用プライマー2の密度が高い場合には、1度の伸長反応で検出に十分なプロトンが発生する。核酸伸長反応を1回しか行わない場合には、反応槽21にリバースプライマーを添加する必要はない。
一方、本実施形態では、核酸増幅反応を行うこともできる。核酸増幅反応の方法には、公知の方法を用いることができる。一例として、核酸増幅反応の方法には、PCR法が用いられる。また、他の例として、LAMP法等の等温増幅法が用いられる。また、一例として、核酸増幅反応の方法には、デジタルPCR又はデジタル等温増幅法が用いられる。なお、核酸増幅反応を行う場合には、上記のとおり、反応槽21内にリバースプライマーを存在させておく必要がある。
[プロトン発生量の測定]
工程(d1)は、核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程である。核酸伸長反応によって核酸が1塩基伸長すると、1分子のプロトンが発生する。反応槽21内のプロトン発生量は、センサ30によって検出される。一例として、センサ30は、ISFETである。本実施形態に使用可能なISFETとしては、例えば、国際公開公報WO2008/107014号に記載のもの等を挙げることができる。
センサ30がISFETである場合の、プロトン発生量の測定例について説明する。図5に、各反応槽21に備えられるセンサ30の構成を示す。センサ30は、ゲート絶縁膜GIFと、N型半導体SN(ソースsrc)と、ソース端子TSと、N型半導体SN(ドレインdrn)と、ドレイン端子TDと、P型半導体SPと、参照電極ERと、ゲート電源VGと、バイアス電源VBと、電流検出器CDとを備える。これら各部の構成については、既知のISFETと同様であるため、説明を省略する。センサ30は、溶液とゲート絶縁膜GIFとの間に発生する界面電位に応じた電流値のドレイン電流を電流検出器CDによって検出することにより、プロトン発生量を測定する。
[核酸伸長の有無の判定]
工程(e1)は、測定された前記プロトン発生量に基づいて、画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程である。センサ30による反応槽21内のプロトン発生量の測定値が上昇したか否かに基づいて、反応槽21内での核酸伸長の有無を判定する。反応槽21内のプロトン発生量が上昇した場合には、核酸伸長が生じたと判定され、反応槽21内のプロトン発生量の上昇が検出されない場合には、核酸伸長が生じていないと判定される。
本実施形態においては、反応槽21毎に配置されたセンサ30によって、個々の反応槽21内のプロトン発生量の変化を検出し、反応槽21毎に、核酸伸長の有無を判定する。
なお、センサ30は、電流検出器CDによって検出されるドレイン電流の大きさに応じて、反応槽21内に存在する核酸伸長が生じたビーズ体100の数を検出する構成であってもよい。
[標的核酸配列の濃度の算出]
工程(f1)は、核酸増幅有と判定された画分の数に基づいて、試料中の標的核酸配列の濃度を算出する工程である。工程(a1)において各反応槽21には、1つのビーズ体100が配置される。つまり、反応槽21の数と、ビーズ体100の数とは対応している。ビーズ体100が配置された反応槽21の数に対する、核酸増幅有と判定された反応槽21の数を求めることにより、核酸を含む試料と接触させたビーズ体100の数に対する、核酸増幅有と判定されたビーズ体100の割合を求めることができる。核酸を含む試料と接触させたビーズ体100の数に対する、核酸増幅有と判定されたビーズ体100の割合は、試料中の標的核酸配列の濃度を示している。すなわち、工程(e1)において核酸増幅有と判定された反応槽21の数を計数することにより、試料中の標的核酸配列の濃度を求めることができる。
なお、[反応槽へのビーズの配置:変形例]のように、誘電泳動を利用してビーズ体100を反応槽21に配置する場合には、ビーズ1の誘電率に対応した複数種類の標的核酸用プライマーが、ビーズ1に固定化されている。すなわち、この場合には、標的核酸配列が、ビーズ1の誘電率に対応して複数存在する。このように、標的核酸配列が複数存在する場合には、標的核酸配列の種類毎に、試料中の標的核酸配列の濃度の算出を行う。例えば、図4の例では、ビーズ体100A、100B、100C、100Dには、それぞれ異なる標的核酸配列3にアニーリングし得る標的核酸用プライマー2が固定化されている。ここで、ビーズ体100A、100B、100C、100Dに固定化された標的核酸用プライマー2がアニーリングし得る標的核酸配列3を、それぞれ標的核酸配列3A、3B、3C、3Dとする。この場合、試料中の標的核酸配列3Aの濃度は、ビーズ体100Aが配置された全反応槽21の中で、核酸増幅有と判定された反応槽21の数の割合を求めることにより、算出することができる。同様に、試料中の標的核酸配列3Bの濃度は、ビーズ体100Bが配置された全反応槽21の中で、核酸増幅有と判定された反応槽21の数の割合を求めることにより、算出することができる。試料中の標的核酸配列3C及びDの濃度についても、同様に、ビーズ体100C及び100Dが配置されたそれぞれの全反応槽21の中で、それぞれ核酸増幅有と判定された反応槽21の数の割合を求めることにより、算出することができる。
<実施形態2>
実施形態1では、試料の分割の際に、ビーズ1を使用したが、試料の分割は、ビーズ1を用いることなく行ってもよい。例えば、核酸を含む試料に、標的核酸用プライマー2を添加し、アニーリング反応を行った後、各反応槽21に分配することにより、試料の分割を行うこともできる。あるいは、予め各反応槽21に、標的核酸用プライマー2を固定化しておき、試料を各反応槽21に分配するようにしてもよい。この場合、反応槽21の容量は、1fL〜1mLとすることができ、1pL〜1μLとすることができる。
核酸伸長反応、プロトン発生量の測定、核酸増幅の有無の判定及び標的核酸配列濃度の算出は、実施形態1と同様に行うことができる。
本実施形態の方法において、試料の分割、核酸伸長反応、標的核酸配列の濃度算出は、標準的なデジタルPCR又はデジタル等温増幅の手法を用いて行ってもよい。
本実施形態の方法によれば、核酸を含む試料の標的核酸配列の濃度を、例えば蛍光染色などの手法を用いなくても精度よく測定することができる。
本実施形態の方法は、感染症の原因となる病原体遺伝子の検出・同定や癌などの疾患関連遺伝子の検出・同定、疾患関連遺伝子の発現解析等に利用することができ、感染症や癌などの疾患の診断や治療効果のモニタリング等に有用である。
<<第2実施形態>>
一例として、本実施形態の方法における標的生体分子は、所望のタンパク質である。また、標的生体分子に結合し得るリガンドは、標的タンパク質に結合し得る抗体(以下、「標的抗原検出用抗体」という)である。本実施形態においては、標的生体分子がタンパク質である場合について説明する。
本実施形態の標的タンパク質の濃度算出方法は、(a2)タンパク質を含む試料を、標的タンパク質に結合し得る抗体を含む、複数の画分に分割する工程と、(b2)前記画分に、核酸伸長に必要な試薬を添加する工程と、(c2)前記画分毎に、標的核酸配列の核酸伸長反応を行う工程と、(d2)前記核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程と、(e2)測定された前記プロトン発生量に基づいて、前記画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程と、(f2)核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的タンパク質の濃度を算出する工程と、の各工程を有する。以下、各工程について説明する。
<実施形態1>
[複数画分への試料の分割]
本実施形態における工程(a2)は、タンパク質を含む試料を、複数の画分に分割する工程である。本実施形態では、タンパク質を含む試料を、標的タンパク質に結合し得る抗体を固定化した複数のビーズと接触させ、ビーズを1つずつ反応槽に配置することにより、試料を複数の画分に分割する。
[標的タンパク質との抗原抗体反応]
本実施形態においては、タンパク質を含む試料を、標的抗原検出用抗体が固定化された複数のビーズと接触させる工程を有する。
まず、本実施形態で用いるビーズについて、図7を参照して説明する。図7中、1はビーズ、5は標的抗原検出用抗体、100aはビーズ1に標的抗原検出用抗体5が固定化されたビーズ体、400は標的タンパク質を示す。
本実施形態においては、第1実施形態の標的核酸用プライマー2に替り、標的抗原検出用抗体5がビーズ1に固定化されている。標的抗原検出用抗体5は、目的とする標的タンパク質に特異的に結合し得る抗体である。標的抗原検出用抗体5は、公知の抗体取得方法により、得ることができる。また、標的抗原検出用抗体5は、どのような動物由来のものであってもよい。マウス抗体、ニワトリ抗体、ウサギ抗体等、当技術分野で一般的に用いられる抗体を使用することができる。また、標的抗原検出用抗体5は、キメラ抗体、ヒト化抗体等の組み換え抗体であってもよい。また、標的抗原検出用抗体5は、Fab断片、F(ab’)断片、Fv断片、一本鎖抗体等の抗体断片であってもよい。本明細書において、「抗体」という用語は、抗原に対する特異性及び結合性が維持されるこれらの抗体断片を包含する。
標的抗原検出用抗体5のビーズ1への固定化は、公知の方法を用いて行うことができる。例えば、第1実施形態の標的核酸用プライマー2と同様に、アビジン-ビオチン結合を利用した固定化することができる。また、標的抗原検出用抗体5をアミノ基、ホルミル基、SH基などの官能基で修飾し、ビーズ1をアミノ基、ホルミル基、エポキシ基などを有するシランカップリング剤で表面処理することにより、固定化を行ってもよい。
標的抗原検出用抗体5は、ビーズ1に対して、複数分子を固定化することができる。一例として、標的抗原検出用抗体5は、2分子以上がビーズ1に固定化される。標的抗原検出用抗体5は、ビーズ1の表面積に応じて、標的タンパク質400との結合を妨げない程度の密度で、固定化されていればよい。なお、ビーズ1に対して、2分子以上の標的抗原検出用抗体5を固定化する場合、1つのビーズ1に固定化される標的抗原検出用抗体5は、全て同一のタンパク質を標的とする。
ビーズ1については、第1実施形態と同様である。なお、誘電泳動を利用してビーズ体100aを反応槽に配置する場合には、固定化する標的抗原検出用抗体5の種類毎に、ビーズ1が異なる誘電率を有するようにしてもよい。
本実施形態の工程(a2)では、ビーズ1に標的抗原検出用抗体5が固定化されたビーズ体100aを、タンパク質を含む試料と接触させる。本実施形態において、タンパク質を含む試料は、特に限定されず、例えば、生体サンプルや環境サンプルからのタンパク質抽出物等を含む試料等を使用することができる。試料に含まれるタンパク質は、天然タンパク質に限定されず、修飾タンパク質や組み換えタンパク質等であってもよい。
ビーズ体100aとタンパク質を含む試料との接触は、例えば、ビーズ体100aとタンパク質を含む試料とを混合することにより行うことができる。一例として、ビーズ体100とタンパク質を含む試料との混合物は、標的抗原検出用抗体5が標的タンパク質に結合し得る条件に置かれる。結合条件は、標的抗原検出用抗体5の種類等に応じて、適宜設定することができる。
図7において、ビーズ体100aをタンパク質を含む試料と接触させると、該試料に標的タンパク質400が含まれている場合、標的抗原検出用抗体5は、標的タンパク質400に結合する。すなわち、標的タンパク質400は、標的抗原検出用抗体5に結合し、ビーズ体100aに捕捉される。一方、試料中に標的タンパク質400が含まれていない場合には、標的抗原検出用抗体5には何も結合しない。したがって、複数のビーズ体100aを試料と接触させた場合、標的抗原検出用抗体5が標的タンパク質400に結合しているビーズ体100aと、標的抗原検出用抗原5が標的タンパク質400に結合していないビーズ体100aとの混合物が形成される。なお、試料と接触させるビーズ体100aの数は、検出したい標的タンパク質の数に応じて、適宜選択することができる。
[反応槽へのビーズの配置]
次に、タンパク質を含む試料と接触させたビーズ体100aを、ビーズ毎に、個別の反応槽に配置する。ビーズ体100aの反応槽への配置は、第1実施形態の工程(a1)と同様に行うことができる。第1実施形態の工程(a1)で記載した変形例についても同様に行うことができる。
[核酸伸長反応に必要な試薬の添加]
工程(b2)は、前記画分に、核酸伸長反応に必要な試薬を添加する工程である。
本実施形態の工程(b2)では、第1実施形態の工程(b1)で添加する試薬に加えて、シグナル生成用核酸310を結合させた2次抗体301を添加する。2次抗体301は、標的タンパク質400に特異的に結合し得る抗体である。2次抗体301は、標的抗原検出用抗体5と同じ抗体であってもよく、違う抗体であってもよい。一例として、2次抗体301は、標的抗原検出用抗体5と同一のタンパク質に結合し、異なるエピトープを有する抗体である。
2次抗体301には、一例として、図7に示すように、シグナル生成用核酸310が結合されている。2次抗体301とシグナル生成用核酸310との結合は、一例として、アビジン-ビオチン結合を利用して行うことができる。
シグナル生成用核酸310は、一例として、図7に示すように、プライマーアニーリング領域311とシグナル生成用配列312とを含む。プライマーアニーリング領域311は、シグナル生成用核酸310の3’側に位置している。シグナル生成用核酸310は、一例として、全ての種類の2次抗体に対して、同じ配列であることができる。また、シグナル生成用核酸310は、一例として、プライマーアニーリング領域311が、全ての種類の2次抗体に対して、同じ配列である。シグナル生成用核酸310の配列は、特に限定されず、適宜選択することができる。なお、図7において、300は、2次抗体301にシグナル生成用核酸310を結合させた複合体プローブを示す。
本工程では、一例として、複合体プローブ300は、核酸伸長反応に必要な他の試薬を添加する前に、反応槽21に添加される。この場合、一例として、ビーズ1が磁気ビーズであれば、ビーズ1を反応槽21に固定して、反応槽21を洗浄することにより、標的タンパク質400に結合していない複合体プローブ300を反応槽21から除去することができる。なお、複合体プローブ300は、後述する工程(d2)の核酸伸長反応の前であれば、どのようなタイミングで、試料又は反応槽21に添加してもよい。
本工程においては、複合体プローブ300に加えて、さらに、シグナル生成用プライマー320を添加する。シグナル生成用プライマー320は、複合体プローブ300の添加後に反応槽21に添加される。一例として、シグナル生成用プライマー320の添加前に、標的タンパク質400に結合していない複合体プローブ300は、洗浄により反応槽21から除去される。シグナル生成用プライマー320の反応槽21への添加は、一例として、他の核酸伸長に必要な試薬と共に行うことができる。
上記以外の核酸伸長反応に必要な試薬については、第1実施形態の工程(b1)と同じである。
[核酸伸長反応]
工程(c2)は、前記画分毎に、核酸伸長反応を行う工程である。
本工程は、第1実施形態の工程(c1)と同様に行うことができる。なお、本工程では、図7に示すように、シグナル生成用配列312を鋳型とする核酸伸長反応が起こる。第1実施形態と同様に、標的抗原検出用抗体5に標的タンパク質400が結合していない場合には、核酸伸長反応は起こらない。
[プロトン濃度の検出]
工程(d2)は、核酸伸長反応の各反応槽におけるプロトン発生量の測定をする工程である。本工程は、第1実施形態の工程(e1)と同様に行うことができる。
[標的核酸配列の濃度の算出]
工程(f2)は、核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的タンパク質の濃度を算出する工程である。本工程は、第1実施形態の工程(f1)と同様に行うことができる。すなわち、ビーズ体100aが配置された反応槽21の数に対する、核酸増幅有と判定された反応槽21の数を求めることにより、タンパク質を含む試料と接触させたビーズ体100の数に対する、核酸増幅有と判定されたビーズ体100の割合を求めることができる。タンパク質を含む試料と接触させたビーズ体100aの数に対する、核酸増幅有と判定されたビーズ体100の割合は、試料中の標的タンパク質の濃度を示している。すなわち、工程(e2)において核酸増幅有と判定された反応槽21の数を計数することにより、試料中の標的タンパク質の濃度を求めることができる。
なお、第1実施例で記載した[反応槽へのビーズの配置:変形例]のように、誘電泳動を利用してビーズ体100を反応槽21に配置する場合には、ビーズ1の誘電率に対応した複数種類の標的抗原検出用抗体5が、ビーズ1に固定化されている。すなわち、この場合には、標的タンパク質が、ビーズ1の誘電率に対応して複数存在する。このように、標的核酸配列が複数存在する場合には、第1実施例の標的核酸配列と同様に、標的抗原検出用抗体5の種類毎に、試料中の標的タンパク質の濃度の算出を行う。
<実施形態2>
第1実施形態と同様に、試料の分割は、ビーズ1を用いることなく行ってもよい。例えば、タンパク質を含む試料に、標的抗原検出用抗体5を添加し、抗原抗体反応を行った後、各反応槽21に分配することにより、試料の分割を行うこともできる。あるいは、予め各反応槽21に、標的抗原検出用抗体5を固定化しておき、試料を各反応槽21に分配するようにしてもよい。この場合、反応槽21の容量は、1fL〜1mLとすることができ、また一例として、1pL〜1μLとすることができる。
核酸伸長反応に必要な試薬の添加、核酸伸長反応、プロトン発生量の測定、核酸増幅の有無の判定及び標的タンパク質濃度の算出は、実施形態1と同様に行うことができる。
本実施形態の方法において、試料の分割、核酸伸長反応、標的タンパク質の濃度算出は、標準的なデジタルELISAの手法に準じた方法で行ってもよい。
本実施形態の方法によれば、タンパク質を含む試料の標的タンパク質の濃度を、例えば蛍光染色などの手法を用いなくても精度よく測定することができる。
本実施形態の方法は、感染症の原因となる病原体遺伝子の検出・同定や癌などの疾患関連遺伝子の検出・同定、疾患関連遺伝子の発現解析等に利用することができ、感染症や癌などの疾患の診断や治療効果のモニタリング等に有用である。
<標的生体分子濃度算出装置>
[標的核酸配列濃度算出装置の構成例]
上述した第1実施形態の方法を実現する標的核酸配列濃度算出装置200の構成の一例について、図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態における標的核酸配列濃度算出装置200の構成の一例を示す図である。標的核酸配列濃度算出装置200は、ビーズ配置用基板20と、演算装置210とを備える。
ビーズ配置用基板20は、反応槽21と、センサ30とをそれぞれ複数備える。この反応槽21は、複数の画分に分割され、生体分子を含む試料が配置される。センサ30とは、核酸増幅反応中の各画分、すなわち反応槽21のプロトンを検出する検出部の一例である。
1つの反応槽21には、1つのビーズ1が配置される。このビーズ1には、上述した標的核酸用プライマー2が固定化されている。
演算装置210は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えており、その機能部としての核酸増幅判定部211と、標的核酸配列濃度算出部212とを備えている。
核酸増幅判定部211は、センサ30が検出する反応槽21毎のプロトンの発生量に基づいて、反応槽21内における核酸増幅の有無を反応槽21毎に判定する。つまり、核酸増幅判定部211とは、検出部が検出するプロトンの発生量に基づいて、画分毎に核酸増幅の有無を判定する核酸増幅判定部の一例である。具体的には、核酸増幅判定部211は、センサ30の出力電流値と、プロトンの発生量との対応を示す情報を予め有している。核酸増幅判定部211は、センサ30の出力電流値を取得し、取得した出力電流値に基づいて、プロトンの発生量を推定する。核酸増幅判定部211は、推定したプロトンの発生量に基づいて、核酸増幅の有無を判定する。ここで、センサ30は反応槽21毎に備えられている。核酸増幅判定部211は、反応槽21毎にセンサ30の出力電流値を取得することにより、核酸増幅の有無を反応槽21毎に判定する。
標的核酸配列濃度算出部212は、核酸増幅判定部211が核酸増幅有と判定する反応槽21の数に基づいて、試料中の標的核酸配列の濃度を算出する。つまり、標的核酸配列濃度算出部212とは、核酸増幅判定部211が核酸増幅有と判定する画分の数に基づいて、試料中の標的生体分子の濃度を算出する標的生体分子濃度算出部の一例である。ビーズ特定用核酸10の配列の特定の具体的な手順については、上述の[標的核酸配列の濃度の算出]において詳細に説明したため、ここでの説明を省略する。
本実施形態の標的核酸配列濃度算出装置200によれば、核酸を含む試料の標的核酸配列の濃度を、例えば蛍光染色などの手法を用いなくても精度よく測定することができる。
[標的タンパク質濃度算出装置の構成例]
上述した第2実施形態の方法を実現する標的タンパク質濃度算出装置200−2の構成は、上述の標的核酸配列濃度算出装置200において、標的核酸配列濃度算出部212に替えて標的タンパク質濃度算出部を備えたものとすることができる。
なお、本発明の実施形態における標的核酸配列濃度算出装置200及び標的タンパク質濃度算出装置200−2の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…ビーズ、2…標的核酸用プライマー、3…標的核酸配列、5…標的抗原検出用抗体、20…ビーズ配置用基板、21…反応槽、30…センサ、100…ビーズ体、200…標的核酸配列濃度算出装置、211…核酸増幅判定部、212…標的核酸配列濃度算出部、300…複合体プローブ、301…2次抗体、310…シグナル生成用核酸、311…プライマーアニーリング領域、312…シグナル生成用配列、320…シグナル生成用プライマー、400…標的タンパク質

Claims (11)

  1. 標的生体分子の濃度算出方法であって、
    (a)生体分子を含む試料を、標的生体分子と結合し得るリガンドを含む、複数の画分に分割する工程と、
    (b)前記画分に、核酸増幅に必要な試薬を添加する工程と、
    (c)前記画分毎に、核酸伸長反応を行う工程と、
    (d)前記核酸伸長反応中の各画分のプロトン発生量を測定する工程と、
    (e)測定された前記プロトン発生量に基づいて、前記画分毎に核酸伸長の有無を判定する工程と、
    (f)核酸伸長有と判定された画分の数に基づいて、前記試料中の標的生体分子の濃度を算出する工程と、
    を含む標的生体分子の濃度算出方法。
  2. 前記標的生体分子が核酸であり、前記リガンドが標的生体分子である核酸とアニーリングし得るプライマーである、請求項1に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  3. 前記標的生体分子がタンパク質であり、前記リガンドが前記標的生体分子であるタンパク質と結合し得る抗体である、請求項1に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  4. 工程(a)が、
    (a−1)ビーズに固定化されたプライマーの標的核酸配列、及びビーズの誘電率が互いに異なる複数群のビーズと、前記試料とを接触させる工程と、
    (a−2)前記複数群のビーズを、誘電泳動により、ビーズ毎に、所定の反応槽に配置する工程と、
    を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  5. 同一の電気特性を有するビーズには、同一の配列を有するプライマーが固定化されている
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  6. 前記工程(c)の核酸増幅反応が、PCR法又は等温増幅法により行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  7. 前記工程(c)の核酸増幅反応が、デジタルPCR又はデジタル等温増幅法により行われる、請求項6に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  8. 前記工程(d)のプロトン発生量の測定が、ISFETにより行われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の標的生体分子の濃度算出方法。
  9. 所定の電気特性を有するビーズ体に当該電気特性に対応する種類のリガンドが固定化された、標的生体分子濃度算出用ビーズ。
  10. 所定の電気特性を有するビーズ体に当該電気特性に対応する種類のリガンドが固定化された、標的生体分子濃度算出用ビーズを複数含む、標的生体分子の濃度を算出するためのビーズのセット。
  11. 複数の画分に分割された生体分子を含む試料の前記画分毎に行われる核酸増幅反応中の各画分のプロトンを検出する検出部と、
    前記検出部が検出するプロトンの発生量に基づいて、前記画分毎に核酸増幅の有無を判定する核酸増幅判定部と、
    前記核酸増幅判定部が核酸増幅有と判定する画分の数に基づいて、前記試料中の標的生体分子の濃度を算出する標的生体分子濃度算出部と、
    を備える標的生体分子濃度算出装置。
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