JP2017222903A - ハロゲンフリーまたは低ハロゲン電解穴埋め銅めっき浴 - Google Patents

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Shinichi Soga
真一 曽我
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Abstract

【課題】硫酸銅を高純度化することなく、配線抵抗の原因と推測される塩素の含有量を低減、もしくは塩素を含有しない銅めっき浴を用いて、導電処理した基板上のブラインドビアへ銅を良好に穴埋めする銅めっき浴を提供する。
【解決手段】導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋めする銅めっき浴において、水溶性銅塩、硫酸、抑制剤、平滑剤及び促進剤として、下記一般式(1)で示されるアルカンポリスルホン酸または、そのアルカリ塩を含有してなることを特徴とする銅めっき浴

(式中、Akは炭素数1から6までの直鎖又は分岐アルキル基、nは2以上の整数、Mは水素、リチウム、ナトリウム及び/又はカリウムを表す)を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、銅穴埋め用のめっき浴に関し、詳しくは導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋めすることができるめっき浴に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビなどの電子機器における小型化・高性能化が急速に進んでいる。これらの電子機器の作成には、内部のプリント配線板や超小型パッケージ、微小電気機械システムパッケージの配線形成、三次元実装などの技術が用いられている。このような配線形成を施す基板の内、プリント配線板や多層構造のプリント配線板であるビルドアップ基板に用いられている電気めっきの手法が、穴埋めめっきである。
電気めっき法は真空蒸着法に比べ装置が単純なため、低コストであることが利点である。また、銅は電気伝導性・放熱性が高いという優れた金属特性を有しており、配線形成の接続に適した材料といえる。上記のプリント配線板などの配線形成には、穴埋めめっきの技術が用いられている。
穴埋めめっきにおいては、製品内部のパッケージ基板としてビルドアップ層を重ねるときに、化学機械研磨(CMP)加工を容易にするため、ビア(微細孔)やトレンチ(微細溝)等のブラインドビアの外部では、できるだけ薄く平滑にめっき膜が析出することが望ましい。即ち、めっきの析出が抑制されることが望ましい。一方、ブラインドビアの底部では、高い導電性を確保するため、めっきの析出が促進され、析出しためっきで十分に埋まる状態となることが必要であり、即ち、ボイド(空洞)を生じないめっき促進効果があることが望ましい(例えば非特許文献1参照)。
このように、穴埋めめっきにおいては、ブラインドビアの底部と外部において相反するめっきの効果が必要であるため、使用するめっき浴には、硫酸銅と硫酸を含む水溶液の基本組成に加え、抑制剤、促進剤、平滑剤と呼ばれる複数の有機添加物が用いられる。また、これら有機添加物の他に塩化物イオンも必要である(例えば特許文献1〜3参照)。これら添加剤が、適量存在すると、穴埋め性に優れためっきが可能となることが知られている。
一方、携帯電話などに代表される電子機器の小型化や高性能化は著しく、これらに内蔵されているプリント配線板の高密度化・高集積化が要求されている。また、配線スケールも年々微細化の一途を辿っている。しかし、配線の微細化に伴い、配線抵抗率が無視できないものとなっており、配線抵抗を引き起こす要因として、めっき中の添加剤である塩素原子、硫黄原子の存在、硫酸銅中の不純物の存在などが指摘されている。これら不純物は、銅の結晶粒界に偏在し、電子の流れを妨げることで配線抵抗を引き起こしているものと推測されている(例えば非特許文献2参照)。
この問題を解決する手段として、例えば、硫酸銅の純度を極めて高純度化(99.9999%以上の純度)することで、配線抵抗を下げる試みが提案されている(例えば非特許文献2参照)。しかしながら、硫酸銅の高純度化は、多大な労力とコストがかかり、穴埋めめっきに適用するには現実的ではなく、工業的に満足できるものではなかった。
特開2001−200386号公報 特開2005−29818号公報 特開2007−138265号公報
フジクラ技法、第108号、31〜34頁(2005年4月) 日本金属学会誌、75号、223〜228頁(2011年)
本発明は、このような状況のもと、硫酸銅を高純度化することなく、配線抵抗の原因と推測される塩素の含有量を低減し、あるいは塩素を含有しないか殆ど含有しない銅めっき浴を用いて、導電処理した基板上のブラインドビアへ銅を良好に穴埋めする銅めっき浴を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討したところ、銅めっき浴中にアルカンポリスルホン酸類を添加すると、塩素濃度が極めて低い、もしくは含有しなくとも、ブラインドビアに良好に穴埋めできることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋めする銅めっき浴において、水溶性銅塩、硫酸、及び促進剤として、下記一般式(1)で示されるアルカンポリスルホン酸または、そのアルカリ塩を含有してなることを特徴とする銅めっき浴に関する。
(式(1)中、Akは炭素数1から6までの直鎖又は分岐アルキル基、nは2以上の整数、Mは水素、リチウム、ナトリウム及び/又はカリウムを表す)
以下、本発明について説明する。
本発明の銅穴埋め方法の対象となる基板は、導電処理した基板であって、その上にビア、トレンチ等のブラインドビアを有するものである。基板の導電処理は、通常の方法、例えば、基板を無電解金属めっき処理やスパッタリング処理することにより行われる。
ビアホールを有する基板としては、ブラインドビアの穴径が1μm〜200μmのビアであり、かつ、アスペクト比(深さ/穴径)が1〜10であることが好適である。基板としては、プリント基板等の基板であり、具体的には、ICベアチップが直接実装されるパッケージ基板等を例示できる。この基板には、ブラインドビア以外に貫通穴を含んでいても構わない。
本発明において導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋め、すなわち銅めっきするために使用される銅めっき浴は、水溶性銅塩および硫酸を水溶液の基本組成とし、添加剤として、促進剤としての効果を有するアルカンポリスルホン酸類を含むものである。
本発明において使用される水溶性銅塩は、通常めっき浴に用いられる水溶性の銅塩であれば、特に制限なく利用することができ、無機銅塩、アルカンスルホン酸銅塩、アルカノールスルホン酸銅塩、有機酸銅塩などが例示できる。無機銅塩としては、硫酸銅、酸化銅、塩化銅、炭酸銅等を挙げることができる。アルカンスルホン酸銅塩としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等を挙げることができる。アルカノールスルホン酸銅塩としては、イセチオン酸銅、プロパノールスルホン酸銅等を挙げることができる。これらの水溶性銅塩は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
水溶性銅塩として硫酸銅を用いるときは、その濃度は、200g/L〜300g/Lが好ましい。また、硫酸の濃度は、25g/L〜100g/Lが好ましい。
本発明において用いられるアルカンポリスルホン酸は、一般式(1)で表される化合物である。具体例としては、メタンジスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸などのエタンジスルホン酸、1,2−プロパンジスルホン酸、1,3−プロパンジスルホン酸(PDSA)、1,2,3−プロパントリスルホン酸、1,2−ブタンジスルホン酸、1,3−ブタンジスルホン酸、1,4−ブタンスルホン酸、2,3−ブタンジスルホン酸、1,2,3−ブタントリスルホン酸、1,2,4−ブタントリスルホン酸、1,2−ペンタンジスルホン酸、1,3−ペンタンジスルホン酸、1,4−ペンタンジスルホン酸、1,5−ペンタンジスルホン酸、1,2−ヘキサンジスルホン酸、1,3−ヘキサンジスルホン酸、1,4−ヘキサンジスルホン酸、1,5−ヘキサンジスルホン酸、1,6−ヘキサンジスルホン酸、またはこれらのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ塩が例示できる。これらの内でも1,2−エタンジスルホン酸もしくは1,3−プロパンジスルホン酸または、そのアルカリ塩が好ましく用いられる。また、アルカンポリスルホン酸の濃度は、0.1mg/L〜20mg/Lの範囲が好適である。
本発明においては、アルカンポリスルホン酸を使用することで、めっき浴に通常添加される塩酸などの塩素イオンを特に添加する必要はなく、平滑剤等、他の添加剤にカウンターイオンとして含まれる塩素イオンを加えても、めっき浴中の塩素イオンを大きく低減または無くすことが可能であり、その濃度は、5mg/L以下である。
本発明においては、銅めっき浴中に水溶性銅塩、硫酸、及びアルカンポリスルホン酸以外の成分を添加する場合、促進剤、抑制剤、平滑剤から選ばれるいずれか1種類又は2種類以上の組合せによる成分を加えても良い。
促進剤としては、ブラインドビアを穴埋めするために使われることが知れらている促進剤であれば、特に限定は無いが、ビススルホアルカン酸塩、スルホアルキルスルホン酸塩、ジチオカルバミン酸誘導体、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS)などのビス−(スルホアルキル)ジスルフィド塩等が例示される。促進剤の濃度は、通常、0.01mg/L〜100mg/Lが好ましく、0.02mg/L〜20mg/Lがより好ましい。
抑制剤としては、ブラインドビアを穴埋めするために使われることが知られている抑制剤であれば、特に限定は無いが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール及びプロピレングリコールとの共重合体等が例示される。その濃度は、
通常、0.01mg/L〜100mg/Lが好ましい。
平滑剤としては、ブラインドビアを穴埋めするために使われることが知られている平滑剤であれば、特に限定は無いが、ポリ(N−ビニル−N−メチルイミダゾリウムクロリド)、ポリ−(N−ビニルピロリドン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ヤヌスグリーン・B、ジアリルジメチルアミン付加塩と二酸化硫黄との共重合体等が例示される。その濃度は、通常、0.01mg/L〜100mg/Lが好ましい。
本発明の銅めっき浴において、上記成分以外の成分は水である。従って、上記成分を必要量含有する水溶液または分散液の形で提供される。
本発明の電解銅めっき方法は、電解銅めっき浴として本発明の電解銅めっき浴を使用する他は、従来の電解銅めっき方法と同様に行うことができる。即ち、銅めっき浴を用い、導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋めする際には、浴温は15〜40℃、好ましくは20〜30℃であり、電流密度は、1.0mA/cm〜100mA/cm、好ましくは2.0mA/cm〜50mA/cmの範囲である。
めっきするための時間は、穴の直径、深さにより異なるが、例えば、20分〜300分程度である。また、撹拌は、一般的に用いられる方法、例えば、エアレーション、噴流、スキージ等を用いることができる。また、陽極は公知のものであれば特に限定は無く、銅版等を用いることも可能である。陰極としては、公知のものであれば、特に限定は無く、タフピッチ銅の銅版を用いることも可能である。
本発明によれば、硫酸銅を高純度化することなく、配線抵抗の原因と推測される塩素の含有量を低減し、あるいは塩素を含有しないか殆ど含有しない銅めっき浴を用いて、導電処理した基板上のブラインドビアへ銅を良好に穴埋めする銅めっき浴を提供できる。
実施例1において、電気めっき後のテストピースを光学顕微鏡により断面観察を行なった撮影画像である。 実施例2において、電気めっき後のテストピースを光学顕微鏡により断面観察を行なった撮影画像である。 比較例1において、電気めっき後のテストピースを光学顕微鏡により断面観察を行なった撮影画像である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例−1
硫酸銅・5水和物;200g/L、硫酸;25g/L、1,3−プロパンジスルホン酸(PDSA);8mg/L、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS);4mg/L、ポリエチレングリコール(PEG);50mg/L、ジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄共重合体(PAS−92、ニットーボーメディカル社製);8mg/Lの濃度となるよう配合した水溶液を電解銅めっき浴とした(表1を参照のこと)。
続いて、上記銅めっき浴を用いて、PRパルス電流をめっき電流として印加した。オン電流は5mA/cm、逆電流はオン電流の6倍とした。一つのPRパルス電流の周期はオフ時間が100msec、オン時間が200msec、逆時間が10msecである。全通電時間は60分とした。また、TSVの基板は、シリコン基板をフォトリソグラフィーにより5μm×35μm(径×深さ)、アスペクト比7.0のビアを形成し、その後、銅スパッタリングにより導電処理を行った。
電気めっき後、ビア開口部をカットし、光学顕微鏡による断面観察を行ったところ、ビア内部には空洞(ボイド)や継ぎ目(シーム)が全く見られることなく、極めて良好な銅めっきを行うことが出来た。ビア出口に銅の充填不足が観測されるが、時間を延長すれば表面まで完全に充填が可能であり、本発明の本質とは関係ない(図1を参照のこと)。
実施例−2
硫酸銅・5水和物、硫酸以外の添加剤を表1の通りとした以外は、実施例−1に準じて電解銅めっき浴を調整した。なお、表1中、PAS−2401は、ジアリルメチルエチルアンモニムエチルサルフェート・二酸化硫黄共重合体(ニットーボーメディカル社製)のことをいう。
続いて、上記銅めっき浴を用い、実施例−1に準じてめっきを行い、評価を実施した。また、TSVのビアの寸法は7μm×28μm(径×深さ)、アスペクト比4.0である。結果は図2に示す通り、ボイドとシームが皆無の完全充填となった。
比較例−1
硫酸銅・5水和物、硫酸以外の添加剤を表1の通りとした以外は、実施例−1に準じて電解銅めっき浴を調整した。
続いて、上記銅めっき浴を用い、実施例−1に準じてめっきを行い、評価を実施した。また、TSVのビアの寸法は7μm×28μm(径×深さ)である。結果は図3に示す通り、ボイドとシームが発生し、完全充填とならなかった。
表1、図1〜図3の結果より分かるように、アルカンポリスルホン酸または、そのアルカリ塩を添加することで、銅を良好に穴埋めできる。
本発明によれば、ハロゲンフリーまたは低ハロゲンの銅めっき浴を用いて、導電処理した基板上のブラインドビアへ銅を良好に穴埋めすることができる。そのため、配線抵抗の低い基板を作成することが可能となる。

Claims (3)

  1. 導電処理した基板上にあるブラインドビアへ銅を穴埋めする銅めっき浴において、水溶性銅塩、硫酸、抑制剤、平滑剤及び促進剤として、下記一般式(1)で示されるアルカンポリスルホン酸または、そのアルカリ塩を含有してなることを特徴とする銅めっき浴。
    (式中、Akは炭素数1から6までの直鎖又は分岐アルキル基、nは2以上の整数、Mは水素、リチウム、ナトリウム及び/又はカリウムを表す)
  2. 上記一般式(1)に示されるアルカンポリスルホン酸または、そのアルカリ塩が、1,2−エタンジスルホン酸もしくは1,3−プロパンジスルホン酸または、そのアルカリ塩である、請求項1に記載の銅めっき浴。
  3. 上記銅めっき浴中の塩素濃度が5mg/L以下である、請求項1又は請求項2に記載の銅めっき浴。
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