JP2017228415A - シート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法 - Google Patents

シート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】充電層を正極層及び負極層の間に挟んだ構成のシート状電池から、任意の形状の複数の電池を、容易に且つ金属ダレショートを回避しながら形成することができるようにする。
【解決手段】本発明に係るシート状電池は、正極層及び負極層の間に充電層を有するシート状二次電池において、充電層の一方の面に成層された正極層と、他方の面に成層された負極層のうちいずれか一方又は双方が、膜厚方向に除去されて形成された複数の溝部と、複数の溝部により区分される複数の小電池とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法に関する。
基本的構成が薄板状(シート状)に構成されている電池がある。このようなシート状の単位電池(以下、単にシート状電池とも呼ぶ。)を形成するために、対向電極を成膜する際に、形の決まったマスクを用いて電極を区分して、シート状電池をカットして所定サイズの複数の電池を形成している。
特許文献1の記載技術は、有機薄膜太陽電池の製造方法に関する。特許文献1の記載技術は、マスクを用いて下部の電極を形成し、複数の単位セルを製造することが記載されている。特許文献1の記載技術は、有機薄膜太陽電池の有機層を成膜する前に、セルを構成する下部の電極が、隣接するセルの下部電極と、完全に電気的に絶縁している。
ところで、近年、固体薄膜化して構成される全固体型の二次電池の研究、開発が進展しており、小型化を実現する二次電池が期待されている。このような二次電池の1つとして、特許文献2に記載されるものがある。
特許文献2には、金属酸化物半導体の光励起構造変化を利用して、バンドギャップ中に新たなエネルギー準位を形成して電子を捕獲する動作原理に基づく二次電池が開示されている。この電池は、第1電極と第2電極との間に、絶縁性の被膜に覆われた微粒子のn型金属酸化物半導体が充填された充電層を備えている。その充電層は、紫外線照射による光励起構造変化現象により、n型金属酸化物半導体のバンドギャップ内に新たなエネルギー準位が形成されており、そのエネルギー準位に電子を捕獲してエネルギーを充電する。ここで、本明細書においては、このような金属酸化物の光励起構造変化を利用した全固体型の二次電池を「量子電池」と称する。
特開2006−237165号公報 国際公開第2013/065093号
しかしながら、上述したような従来技術は、形の決まったマスクを用いて電極を分割して規格化された形状の電池を切り出すため、任意の形状の電池に加工することができなかった。例えば、リチウムイオン二次電池等の化学電池は、そのサイズが規格により規定されているため、規格化された形状の電池を形成できるが、小片化した電池を形成できず、及び対向する電極間に電解質等を注入して電池を製造するため、電池製造後に、電池形状を変更することができない。
また、従来技術は、マスクを用いて電極を成膜するため、製造コストがかかってしまうという問題もある。
さらに、従来技術のように、電極の成膜後、マスクを用いて区分した電極をカットする場合、対向する電極間に配置された充電層が薄いため、カットによる応力が働き、電極が変形してしまい、特に端面において当該電極が他方の電極と接触してショートするおそれがある。
本発明は、シート状二次電池から任意の形状の複数の小電池を容易に形成でき、且つショートを回避しながらシート状二次電池から複数の小電池を形成することができるシート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法を提供しようとすることを目的とする。
かかる課題を解決するために、第1の本発明に係るシート状電池は、正極層及び負極層の間に充電層を有するシート状二次電池において、(1)充電層の一方の面に成層された正極層と、他方の面に成層された負極層のうちいずれか一方又は双方が、膜厚方向に除去されて形成された複数の溝部と、(2)複数の溝部により区分される複数の小電池とを有することを特徴とする。
第2の本発明に係るシート状二次電池の製造方法は、正極層及び負極層の間に充電層を有するシート状二次電池の製造方法において、(1)充電層の一方の面に正極層を成層し、充電層の他方の面に負極層を成層するステップと、(2)充電層に成層された正極層と負極層のうちいずれか一方又は双方を膜厚方向に除去して、複数の溝部を形成する溝部形成ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、シート状二次電池から任意の形状の複数の小電池を容易に形成でき、且つショートを回避しながらシート状二次電池から複数の小電池を形成することができる。
第1の実施形態に係るシート状電池の正極層をカッティングして任意の形状に加工後の電池形状を示す図である(その1)。 第1の実施形態に係るシート状電池の正面図である。 図2のシート状電池のA−A線断面図である。 第1の実施形態に係るシート状電池をロール状に巻回して、一部を引き出した図である。 第1の実施形態に係るシート状電池の正極層に対するカッティングの深さを説明する説明図である。 第1の実施形態に係るスクライブした正極層の断面を示す断面図である。 第1の実施形態に係るシート状電池の正極層をカッティングして任意の形状に加工した電池形状を示す図である(その2)。 第1の実施形態において折り畳み方向を交互に変えてシート状電池1を折り畳んだときのイメージを示す模式図である。 従来のシート状電池を折り曲げるときの折り曲げ部を説明する説明図である。 第1の実施形態に係るシート状電池の溝部で折り曲げたときの取り曲げ部を説明する説明図である。 第2の実施形態に係るシート状電池の正極層をカッティングして任意の形状に加工後の電池形状を示す図である。 第2の実施形態に係るスクライブした正極層の断面を示す断面図である。 第2の実施形態に係るシート状電池の溝部で折り曲げたときの取り曲げ部を説明する説明図である。 第3の実施形態に係る電池の試験装置を説明する説明図である。 第3の実施形態に係るシート状電池で不具合の生じた電池を絶縁する方法を説明する説明図である。 第3の実施形態において、シート状電池の電池に生じた欠陥箇所を説明する説明図である。 第3の実施形態において、シート状電池の電池に生じた欠陥箇所のマスクを説明する説明図である。 第3の実施形態において、欠陥箇所をマスクする方法を説明する説明図である。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明に係るシート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この明細書において、「シート状電池」とは、電極層(正極層、負極層)と、これら正極層及び負極層の間に介在する電極間層とを、備えた平行平板状(シート状)の電池をいう。これら正極層及び負極層と電極間層とは、1つのシート状電池の厚み方向に複数のシート状電池が多段に積層されても良いし、シート状電池の広がり方向に複数のシート状電池が並んでいても良い。
また、正極層と負極層との間に介在する電極間層は、正極層と負極層の接触を防止するとともに起電力の発生や蓄電に寄与する部分であり、例えば、電解質やセパレータ、充放電層(以下では、この充放電層を「充電層」と呼ぶ)等とすることができ、特に二次電池の充電層に好適であり、より好ましくは量子電池の充電層に適用できる。
シート状電池は、例えば、化学電池や物理電池を原理とする一次電池や二次電池に広く適用することができ、特に全固体型の二次電池に好適であり、より好ましくは量子電池に適用できる。
この明細書において、「シート状二次電池」は、二次電池を適用したシート状電池をいう。特に、シート状二次電池は、電極間層が全固体型であるシート状の二次電池、若しくは、量子電池を用いたシート状の二次電池をいう。
(A−1)量子電池について
この実施形態では、本発明に係るシート状二次電池が量子電池である場合を例示する。そのため、はじめに量子電池の基本構成について説明する。
量子電池は、金属酸化物の光励起構造変化を利用して、バンドギャップ中に新たなエネルギー準位を形成して電子を捕獲する動作原理に基づく二次電池である。
量子電池は、全固体型の二次電池であり、単独の二次電池として機能する構成は、負極層と正極層との間に固体の充電層を有する。
充電層は、充電動作で電子を蓄え、放電動作で蓄電している電子を放出し、充放電がなされていない状態で電子を保持(蓄電)している層であり、光励起構造変化技術が適用されて形成されている。
充電層は、絶縁被膜で覆われたn型金属酸化物半導体の微粒子が、負極層に対して薄膜状に付着され、n型金属酸化物半導体が紫外線照射によって光励起構造変化を起こし、電子を蓄えることができるように変化した層である。
正極層は、正極本体層と、充電層に接するように形成されたp型金属酸化物半導体層とを有する。p型金属酸化物半導体層は、正極本体層から充電層への電子の注入を防止するために設けられている。
負極層と、正極層の正極本体層とは、導電層として形成されていれば良い。
このような基本構成からなる量子電池は、必要により電極層に電極端子を取り付けたり、周囲に外装部材や被覆部材等を取り付けたりして電池としての体裁を整えることができる。また、この量子電池の基本構成を単層電池とし、この単層電池を積層して直列又は並列に接続してパッケージすることもできる。さらに、単層電池としての量子電池を折り曲げたり、蛇腹状に折り畳んだりして、複数の単層電池を積層して、直列又は並列に接続してパッケージすることもできる。
(A−2)シート状二次電池
第1の実施形態では、シート状二次電池(以下では、単にシート状電池1と呼ぶ。)は、上記基本構成を備えたシート状の量子電池である場合を説明する。
図2は、この実施形態に係るシート状電池1の正面図である。図3は、図2のシート状電池1のA−A線断面図である。
図2及び図3に示すように、第1の実施形態に係るシート状電池1は、前述した量子電池の基本構成である負極層3、充電層6、及び正極層2が順に積層された薄板状の長尺物である。
図3に示すように、シート状電池1は、充電層6の一方の面に成層された正極層2と、充電層6の他方の面に成層された負極層とを有する。正極層2及び負極層3は、導電性を有する層であればよく、例えば、金属板や金属膜、透明導電膜などを利用できる。
図2に示すように、シート状電池1の幅方向における両側縁は互いに平行に形成されている。このシート状電池1の幅長は、特に限定されないが、例えば幅長を10mm〜500mm程度とすることができる。シート状電池1の長手方向(すなわち、同一面における幅方向に対して垂直方向)の長さは、シート状電池1を一度折り曲げて、シート状電池1の正極層2(若しくは負極層3)同士の重ね合わせができる長さ以上であれば特に限定されず、例えば10mm〜100m程度とすることができる。
なお、シート状電池1の折り曲げ方法としては、シート状電池1の折り曲げ方向を交互に変えて、2回以上折り畳む(すなわち、蛇腹状に折り畳む)ようにしても良い。
正極層2及び負極層3の膜厚方向の長さ(すなわち膜厚長)は10nm〜1μm程度にでき、充電層6の膜厚長は50nm〜10μm程度にできる。このシート状電池1は柔軟性を有するように構成させることができ、製造後ロール状に巻くことも可能である。例えば、図4に示すように、シート状電池1をロール状に巻回することができる。
(A−3)電極層のカッティング方法
図1(A)は、第1の実施形態において、ロール状に巻回したシート状電池1のカッティング位置を説明する説明図である。図1(B)は、図1(A)のカッティング位置でカッティング後に形成される複数の小電池を示す図である。
図1では、シート状電池1の正極層2をカッティングする場合を例示するが、シート状電池1の負極層3をカッティングするようにしても良い。
この明細書において、「小電池」とは、充電層6の一方の面に正極層2が成層され、充電層6の他方の面に負極層3が成層されて、シート状電池1が二次電池としての電池機能(すなわち、充電動作、放電動作)する状態において、カッティングにより形成された溝部5によって複数に区分される電池をいう。
シート状電池1の電極層(正極層2、負極層3)のカッティング方法は、種々の方法を広く適用することができる。
しかし、シート状電池1の充電層6の膜厚長が薄いため、カッティングの際に物理的なカが作用し、応力により電極層(正極層2、負極層3)が移動してしまい、カッティングをしたシート状電池1の端面において、正極層2と負極層3が接触してしまい短絡が生じ得る。この様に、正極層2と負極層3が接触してしまい短絡が生じることを「金属ダレショート」と略記して以下説明する。
そのため、電極層のカッティング方法は、例えば、シート状電池1の正極層2、負極層3に対してレーザ光を照射して、正極層2、負極層3を除去するレーザスクライブ方法や、シート状電池1の正極層2、負極層3に対して超音波を照射して、正極層2、負極層3を除去する超音波スクライブ方法等を適用することが望ましい。この実施形態では、電極層(正極層2、負極層3)をカッティングする方法としてレーザスクライブ方法を適用する場合を例示する。
図1(A)において、点線で囲んだ領域4が、シート状電池1の正極層2に対してレーザ光を照射する位置であり、シート状電池1の膜厚方向に正極層2をスクライブする領域である。
図1(A)に示すように、正極層2における領域4に向けて、シート状電池1の膜厚方向にレーザ光を照射して、正極層2をスクライブすることで、図1(B)に示すように、正極層2は膜厚方向に除去されて溝部5が形成される。その結果、図1(B)に示すように、矩形形状に加工された複数の小電池10を形成することができる。つまり、小電池10は、溝部5により区分される。
電極層のカッティング方法としてレーザスクライブ方法を適用する場合、電極層に照射するレーザ光の幅長や波長や照射時間や出力値等は、加工後に形成する電池形状や、カッティングする電極層の膜厚などに応じて、任意に設定することができる。
例えば、図1(A)及び図1(B)に示す矩形形状の小電池10を形成する場合、領域4の幅長を30〜100μm程度として、正極層2に対してレーザ光を照射することで実現できる。また、カッティングする正極層2の膜厚に応じて、レーザ光の波長や照射時間や出力値を調整することが望ましい。
図5は、シート状電池1の正極層2に対するカッティングの膜厚方向の深さを説明する説明図である。
図5(A)は、正極層2をスクライブしたシート状電池1の平面図である。図5(B)及び図5(C)は、正極層2をスクライブした後のシート状電池1の正面図であり、溝部5の断面形状を示す図である。
図5(A)において、シート状電池1の正極層2を膜厚方向にスクライブする際、上述したようにレーザ光の波長や幅長や照射時間や出力値等を調整することができる。
このとき、図5(B)に示すように、シート状電池1において、正極層2のみをスクライブして、正極層2の膜厚長に相当する深さの溝部5を形成するようにしても良い。換言すると、シート状電池1の長手方向の断面において、溝部5の断面形状を見ると(図5(B)参照)、溝部5の膜厚方向の長さは、正極層2(又は負極層3)の膜厚長と同程度の長さであり、溝部5の底部が充電層6に達するようにする。
これにより、シート状電池1において正極層2のみが膜厚方向に除去され、充電層6の上部に正極層2が存在しない領域が形成される。また、後述するように、溝部5を基準としてシート状電池1を折り曲げたり又は蛇腹状に折り畳んだりしたとしても、溝部5が折り畳み部として機能し、正極層2と負極層3との間には充電層6が存在するため、正極層2と負極層3との接触を防ぐことができ、ショートが発生することを回避できる。
また、シート状電池1における溝部5の断面形状の別の例を、図5(C)を参照して説明する。
図5(C)に示すように、レーザ光の幅長や波長や照射時間や出力値等を調整して、シート状電池1において、正極層2のスクライブだけでなく、充電層6の膜厚の全て、又は一部もスクライブしても良い。換言すると、シート状電池1の長手方向の断面において、溝部5の断面形状を見ると(図5(C)参照)、溝部5の膜厚方向の長さは、正極層2(又は負極層3)と充電層6との膜厚長を足し合わせた長さ程度であり、溝部5の底部が、充電層6に対して対向して成層された他方の負極層3(又は正極層2)付近又は他方の負極層3(又は正極層2)に達するようにする。
図5(C)は、溝部5の膜厚方向の長さが、正極層2と充電層6との膜厚長を足し合わせた長さであり、溝部5の底部が負極層3に達している場合を示している。これにより、シート状電池1の膜厚方向において、より深い溝部5を形成することができるため、シート状電池1を折り曲げたり又は蛇腹状に折り畳んだりする際の加工性を良くすることができる。
ここで、第1の実施形態では、シート状電池1が、全固体型の物理電池を原理とする量子電池である場合を例示している。量子電池は、例えばリチウムイオン二次電電池等の化学電池と異なり電解液等を必要としないで、電池として機能する。従って、負極層3と正極層2とが充電層6と接触していれば、スクライブにより充電層6が除去されたとしても、小片化された各小電池10は電池として機能する。
次に、シート状電池1に形成する各溝部5の断面形状の変形例を、図6を用いて説明する。
図6は、シート状電池1の正極層2に対する膜厚方向のカッティング方法の別の変形例を説明する説明図である。
図6に示すように、正極層2における溝部5の幅長に対する充電層6における溝部5の幅長が短くなるように正極層2及び充電層をスクライブするようにしても良い。つまり、溝部5の断面形状が、図6のように段々となるようにスクライブしても良い。
換言すると、シート状電池1を長手方向に沿った断面における各溝部5の形状は、各溝部5の膜厚方向の長さが、正極層2(又は負極層3)及び充電層6の膜厚長の各長さを足し合わせた長さと同程度の長さである。また、正極層2(又は負極層3)における各溝部5の開口部の幅長(シート状電池1の長手方向の長さ)は、充電層6に達している溝部5の底部の幅長よりも長い。
具体的なカッティング方法は、種々の方法を適用することができるが、例えば、まず、レーザスクライブにより、溝部5の深さが正極層2の膜厚長に相当する深さであって、正極層2に対して、シート状電池1の長手方向に比較的長い幅長となるようにレーザ光を正極層2に照射する。その後、レーザ光の出力値やレーザ光の幅長を調整して、充電層6に対してレーザ光の幅長を狭くしながら、充電層6に対してレーザ光を照射して、溝部5の底部が負極層3に達するようにする。換言すると、レーザ光の幅長を比較的広くして正極層2に対してレーザ光を照射して、正極層2の膜厚方向を除去してカッティングした後、レーザ光の幅長を比較的狭くして、正極層2の下層にある充電層6に対してレーザ光を照射して充電層6の膜厚方向をカッティングする。
図6に例示するように、溝部5の断面形状が段々形状となるように、正極層2及び充電層6をカッティングすることで、シート状電池1を折り曲げたり又は蛇腹状に折り畳んだりする際に、仮に正極層2が移動したとしても、正極層2の下層に配置されている充電層6がストッパーとして正極層2を支持することができるため、正極層2と負極層3との接触をより一層防ぐことができショートすることを回避できる。
なお、各溝部5の膜厚方向の長さが、正極層2及び充電層6の膜厚長の各長さを足し合わせた長さと同程度であり、正極層2における各溝部5の開口部の幅長は、充電層6に達している溝部5の底部の幅長よりも長くできるのであれば、溝部5の断面形状は図6の形状に限定されない。
例えば、レーザスクライブ方法では、レーザ光の幅長や出力値等を調整することができるため、スクライブ後の溝部5の断面形状が、膜厚方向に深くなるにつれて、溝部5の幅長がV字形状(逆ピラミッド型)や、U字形状等とするようにしても良い。
図1(A)及び図1(B)では、シート状電池1において正極層2をカッティングする場合を例示した。しかし、シート状電池1において、負極層3をカッティングしても良いし、正極層2と負極層3の両方をカッティングしても良い。
例えば、シート状電池1の正極層2又は負極層3のいずれか一方をカッティングする場合、カッティングする正極層2又は負極層3に対してレーザ光を照射して、正極層2又は負極層3において各溝部5を形成することができる。
また、シート状電池1の正極層2と負極層3の両方をカッティングする場合、次のような方法を適用できる。
例えば、シート状電池1のシート面の両面のそれぞれに対して垂直な方向から、正極層2と負極層3の両方にレーザ光を照射して正極層2と負極層3をスクライブして、正極層2における各溝部5(正極層溝部とも呼ぶ)と、負極層3における各溝部5(負極層溝部とも呼ぶ)を形成する。
また例えば、シート状電池のシート面のうち、一方の面(例えば、正極層2)に対して垂直な方向からレーザ光を正極層2に照射して、正極層2をスクライブして正極層溝部を形成した後に、他方の面(例えば、負極層3)に対して垂直な方向からレーザ光を負極層3に照射して、負極層3をスクライブして負極層溝部を形成するようにしても良い。
上記のように、シート状電池1の正極層2と負極層3の両方に各溝部5を形成することにより、後述するようにシート状電池1の折り畳み方向を交互に変えて蛇腹状に折り畳む場合に、各正極層溝部と各負極層溝部の両方を基準にして折り畳むことができる。
また、図1(A)及び図1(B)では、シート状電池1の幅方向に亘ってレーザ光を照射してスクライブして、溝部5を境界して複数の小電池を形成する場合を例示した。
しかし、図7(A)及び図7(B)に例示するように、シート状電池1の幅方向にレーザ光を照射すると共に、シート状電池1の長手方向に亘ってレーザ光を照射して、シート状電池1の幅方向及び長手方向に正極層2をスクライブして、溝部5により区分した複数の小電池を形成するようにしても良い。
図7(A)の場合、シート状電池1の幅方向及び長手方向に正極層2をスクライブしているため、図7(B)に示すように、シート状電池1の幅方向の溝部5と、長手方向の溝部5aが形成される。したがって、図7(B)の複数の小電池10のそれぞれは、図1の小電池10よりも更に小片化される。
なお、シート状電池1の電極層をスクライブして形成する小電池10の形状は、矩形形状に限定されるものではなく、円形、楕円形、3角形、5角形等の多角形、星形等のように任意の形状とすることができる。
(A−4)シート状電池1の折り曲げについて
シート状電池1は、折り曲げたり、又は、折り畳み方向を交互に変えて折り畳んだりすることができ、適宜、電極端子と接続させることで、直列又は並列の積層構造の電池を形成することができる。
図8は、折り畳み方向を交互に変えてシート状電池1を折り畳んだときのイメージを示す模式図である。
図8に示すように、折り畳み方向を交互に変えてシート状電池1を折り畳む際、折り畳み部の内側に位置する電極層(正極層2、負極層3)が圧迫されてしまう。
例えば、図9に示すように、電極層をスクライブしない状態で、シート状電池1を折り畳む場合、シート状電池1の折り畳み部における外径と内径の差から、この折り畳み部の内側にある電極層(例えば正極層2)が充電層6を外側に押し込むことになり、内側の電極層が充電層6を破壊してしまうおそれがある。更には、充電層6の破壊に伴い、その破壊した部分において、内側にある一方の電極層(例えば正極層2)が、外側にある他方の電極層(例えば負極層3)と接触してしまいショートを起こしてしまうおそれがある。
これに対して、第1の実施形態に係るシート状電池1のように、スクライブされた電極層が除去され、その箇所が溝部5として形成されることにより、図10に示すように、各溝部5が各折り畳み部として機能する。ここで、折り畳み部は、シート状電池1を折り曲げる際に、シート状電池1を折り曲げる位置の基準となる部分である。
ここで、図8に示すように、シート状電池1の折り曲げ方向を交互に変えて蛇腹状に折り畳む際、シート状電池1の正極層2に対してレーザ光を照射して、正極層溝部を形成すると共に、シート状電池1の負極層3に対してレーザ光を照射して膜厚方向に負極層溝部を形成する。
また、シート状電池1を蛇腹状に折り畳むことができるようにするため、正極層溝部と負極層溝部とのそれぞれの位置は、充電層6に対して、対向しない位置(すなわち非対向位置)に交互に形成される。これにより、シート状電池1を蛇腹状に折り畳む際に、各正極層溝部及び各負極層溝部は、折り曲げる位置の基準である折り畳み部として機能することができる。
この場合、図10に示すように、各折り畳み部における内側の電極層(例えば正極層2)が充電層6との接触を防止できるため、内側の電極層が充電層6を外側に押し込むことがなくなる。したがって、内側の電極層が充電層6を破壊することを回避でき、更には、内側の電極層(例えば正極層2)が外側の電極層(例えば負極層)との接触によるショートを回避することができる。
なお、図8〜図10では、折り畳み方向を交互に変えてシート状電池1を折り畳んだ場合を例示したが、シート状電池1を折り曲げる場合にも同様に有効である。
(A−5)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、電極層を成膜した後に、シート状電池の電極層をストライブすることで、任意の形状の複数の電池を分割することができる。
また、第1の実施形態によれば、シート状電池の電極層をストライブすることにより、端面における電極層の金属ダレにより他方の電極層との接触を防止でき、金属ダレショートを回避することができる。
さらに、第1の実施形態によれば、シート状電池の電極層をストライブして溝部を形成することにより、シート状電池を折り曲げたり又は折り畳んだりする際に、折り畳み部分における充電層の破壊や破壊した充電層の部分でのショートを回避することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明に係るシート状二次電池及びシート状二次電池の製造方法の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態においても、シート状電池1が量子電池である場合を例示するため、第1の実施形態に係る図2〜図4を用いて、第2の実施形態に係るシート状電池を詳細に説明する。
第2の実施形態は、シート状電池1の電極層(正極層2、負極層3)のカッティングの方法が第1の実施形態と異なり、電極層のスクライブにより形成する各溝部5の形状が第1の実施形態と異なる。
そこで、第2の実施形態では、シート状電池1の電極層のカッティング方法を詳細に説明する。
図11(A)は、第2の実施形態において、ロール状に巻回したシート状電池1のカッティング位置を説明する説明図である。図11(B)は、図11(A)のカッティング位置でカッティング後に形成される複数の小電池を示す図である。
図11(A)において、点線で囲んだ斜線部分の領域4が、レーザ光を照射して正極層2をスクライブする領域であり、領域4は、所定の間隔を空けた所定幅長の2列の領域としている。
従って、ある小電池10と、これに隣接する小電池10とを区分する溝部5の中央部分には、スクライブされていない正極層2の凸部7が設けられる。この各凸部7は、各溝部5の中央部分に島状に残留するため、島部とも呼ぶ。これにより、図11(B)に示すように、矩形形状に加工された複数の小電池10と、ある小電池10と隣接する小電池10との間に溝部5及び凸部7が形成される。
なお、電極層のスクライブの際に、島状の凸部7を形成することにより、小電池10を加工する箇所であることを認識させるマーク(目印)として利用することも可能である。従って、凸部7の機能的な観点から、凸部7を加工認識部とも呼ぶ。
また、図11(A)及び図11(B)では、正極層2の凸部7が、シート状電池1の幅方向に亘って四角柱である場合を例示したが、凸部7は、シート状電池1の幅方向に亘って点々と、シート状電池1の幅方向に向けて複数の四角柱を点在させても良い。
さらに、図11(A)及び図11(B)では、シート状電池1の幅方向に、1列の凸部7を形成する場合を例示したが、各凸部7は、シート状電池1の幅方向に、2列、3列等の複数列として形成しても良い。
第2の実施形態に係るカッティング方法は、第1の実施形態と同様に、種々の方法を広く適用することができ、例えばレーザスクライブ方法や超音波スクライブ方法等を適用できる。この実施形態においても、レーザスクライブ方法を適用する場合を例示する。
図12(A)及び図12(B)は、正極層2のスクライブ後の各溝部5の断面形状を示す図である。
図12(A)及び図12(B)において、正極層2における、2本の溝部5のそれぞれの幅長は、例えば30nm〜50nm程度とすることができる。また、正極層2における凸部7の幅長は、例えば50nm〜100nm程度とすることができる。例えば、幅長が30nm〜50nm程度のレーザ光を正極層2に照射して、正極層2において1本目の溝部5を形成する。そして、1本目の溝部5に対して、50nm〜100nm程度の間隔を空けて、更に幅長が30nm〜50nm程度のレーザ光を正極層2に照射して、正極層2において2本目の溝部5を形成する。このようにして、正極層2において、溝部5の中央部分に凸部7を有する溝を形成できる。
なお、正極層2をスクライブする幅長や正極層2の凸部7の幅長は、レーザ光の波長や幅長や照射時間や出力値等を調整することで実現することができ、各小電池10の形状等の加工精度に応じて任意に設定することができる。
また、シート状電池1の正極層2に対するカッティングの深さは、第1の実施形態と同様に、図12(A)に示すように、正極層2の膜厚長に相当する深さとしても良い。この場合、正極層2の凸部7の高さは、正極層2の膜厚に相当する高さとなる。
また例えば、図12(B)に示すように、より深い溝部5を形成するために、充電層6の全て又は一部までスクライブするようにしても良い。この場合、各溝部5の深さは、正極層2と充電層6との膜厚長を足し合わせた膜厚長と同程度とすることができる。この場合、正極層2の凸部7の高さは、正極層2の膜厚と充電層6の膜厚とを加えた高さとなる。なお、溝部5の断面は、第1の実施形態と同様に、段々形状としても良いしV字形状、U字形状等としても良い。
さらに、シート状電池1の電極層のカッティングは、シート状電池1の正極層2に限定されるものではなく、負極層3をストライブするようにしても良いし、シート状電池1の両面に成膜した電極層をストライブするようにしても良い。
図13は、第2の実施形態に係る折り畳み方向を交互に変えてシート状電池1を折り畳んだときのイメージを示す模式図である。
図11の第2の実施形態のシート状電池1を、折り畳み方向を交互に変えて折り畳んだとき、シート状電池1の折り畳み部が凸部7を基準点として折り畳むことができる。つまり、シート状電池1の折り畳み部の内側に凸部7が位置して折り曲げられる。
凸部7の両隣には各溝部5が形成されているため、折り畳み部における内側の電極層(例えば正極層2)が充電層6との接触を防止できるので、内側の電極層が充電層6を外側に押し込むことがなくなる。したがって、内側の電極層が充電層6を破壊することを回避でき、更には、内側の電極層(例えば正極層2)が外側の電極層(例えば負極層)との接触によるショートを回避することができる。
(B−2)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に、電極層を成膜した後に、シート状電池の電極層をストライブすることで、任意の形状の複数の電池を分割することができる。
また、第2の実施形態によれば、シート状電池の電極層をストライブすることにより、端面における電極層の金属ダレにより他方の電極層との接触を防止でき、金属ダレショートを回避することができる。
さらに、第2の実施形態によれば、シート状電池の電極層をストライブして溝部を形成することにより、シート状電池を折り曲げたり又は折り畳んだりする際に、折り畳み部分における充電層の破壊や破壊した充電層の部分でのショートを回避することができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明に係るシート状電池の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
電池の製造工程では、製造工程の途中あるいは完成後に、電池の性能等を試験することが行なわれる。ここで、「電池の試験」とは、電池の性能の評価、電池の正常性の検査、電池性能の測定や試験を含み、例えば、電池性能検査、充放電試験、コンディショニング、充放電サイクル試験、エージング試験等を含む概念である。
電池の製造工程の途中あるいは完成後に、電池の試験を行うが、従来のように、複数の電池に分割(区分)していないシート状電池1の欠陥や異常等がある場合、1カ所の欠陥等の箇所があるために、シート状電池1の全体の試験結果に影響を与えてしまっていた。
また、シート状電池に欠陥や異常等の箇所がある場合、その欠陥や異常等の箇所を修復したり又は不活性にしたりするリペアが必要となる。
そこで、第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態で説明した電極層のスクライブにより各小電池10に分割したシート状電池1における、電池の試験の方法と、欠陥や異常等の箇所のリペア方法を説明する。
ここで、シート状電池における欠陥箇所は、正極層2、負極層3、充電層6のいずれか又は全てに生じ得る電気的特性の欠陥箇所である。例えば、正極層2又は負極層3の欠陥箇所は、正極層2又は負極層3の電気的特性が正常に表れない箇所をいう。また例えば、充電層6の欠陥箇所は、充電層6の充電動作や放電動作や蓄電動作が正常に動作しない箇所や、充電層6において欠陥が生じている正極層2又は負極層3が存在している箇所をいう。
(C−1)電池の試験の方法
まず、第1及び第2の実施形態に係るシート状電池1の電池の試験方法を説明する。
図14は、シート状電池1の試験の概略的な構成を示す構成図である。図14では、シート状電池1の性能検査、充放電試験、コンディショニング、充放電サイクル試験、エージング試験等を行なう。
図14において、シート状電池1の試験は、概ね、電池試験機55、押圧部51、押圧台54を有してなされる。
なお、図14において、シート状電池1は、第1及び第2の実施形態で説明したように、電極層(正極層2、負極層3)をスクライブして、スクライブした箇所が各溝部5となっている。この溝部5により、シート状電池1が複数の小電池10に区分されている。
電池試験機55は、折り畳み方向を交互に変えて蛇腹状に折り畳んだシート状電池1の各折り畳み部の間や上下面に、電気接続用の負極端子板521及び正極端子板522を配設して、電池の試験を行うために必要な電力の供給や電気的特性の測定を行う。
押圧部51は、シート状電池1を、その折り畳み部分や上下面に正極端子板522及び負極端子板521が配置された状態で両外面から挟んで圧力を加える。押圧部51がシート状電池1に圧力を加えることにより、シート状電池1の折り畳み部分に挟まれたり上下面に配置されたりしている正極端子板522及び負極端子板521と、シート状電池1の正極層2、負極層3との接触を確実にすることができる。この実施形態では、押圧部51が、折り畳まれたシート状電池1を載せる押圧台54と、その押圧台54に載せられたシート状電池1を上方から下方に向かつて押圧する押圧板56と、この押圧板56を押圧方向に可動させる図示しない押圧機構部とを有している。
押圧板56は、シート状電池1に対して、例えば上方から下方に向けて圧力を加えるための板状体である。押圧板56は、押圧可能な平坦な押圧面を有しており、前記押圧機構部によりシート状電池1の上方から押圧台54に向かって、前記押圧面を水平に保ちながら下方に移動し、シート状電池1の上面を押圧する。ここで、押圧板56は、正極端子板522及び負極端子板521とシート状電池1との接触性を良好とするために、シート状電池1の上面全体を押圧する押圧面を有するが、少なくとも正極端子板522及び負極端子板521の導電部と、シート状電池1の正極層2、負極層3とが接触する領域(すなわち、シート状電池1の上面の一部領域)を押圧する押圧面を有するものであっても良い。
押圧台54は、シート状電池1を載置する。押圧台54は、押圧板56の押圧方向の下側に設けられている。押圧台54は、押圧板56の押圧面と対向する平坦な載置面を有しており、押圧板56により押圧される載置面上のシート状電池1を下面から支持する。前記載置面は、シート状電池1の下面全体を支持するが、少なくとも正極端子板522及び負極端子板521の導電性部材と、蛇腹状のシート状電池1の電極層とが接触する領域(すなわち、シート状電池1の下面の一部領域)を支持する。これにより、折り畳まれたシート状電池1を、押圧板56と押圧台54とで挟み込み圧力を加えることができる。
なお、押圧部51により押圧する折り畳まれたシート状電池1は、直接押圧台54の載置面に載せても良いし、後述するようにトレー101に載せた状態で載せても良い。
また、この実施形態では、押圧台54を固定した状態で、押圧板56を上方から下方に移動させて押圧する場合を例示するが、これに限定されるものではない。つまり、折り畳まれたシート状電池1を両面から挟んで圧力を加えることができるのであれば良い。例えば、押圧板56を固定して押圧台54を下方から上方に押し上げて押圧するようにしても良い。また、押圧台54及び押圧板56が可動式であり、押圧台54が下方から上方に移動すると共に、押圧板56が上方から下方に移動するものであっても良い。
図14において、折り畳まれたシート状電池1は蛇腹状となり、その内側に折り込まれた部分の隙間に、正極端子板522及び負極端子板521が挿入される。つまり、シート状電池1の正極層2が内側になるように折り込まれた部分には、正極端子としての正極端子板522が挿入される。また、シート状電池1の負極層3が内側になるように折り込まれた部分には、負極端子としての負極端子板521が挿入される。
電池試験機106は、シート状電池1に接触している正極端子板522及び負極端子板521を電気接続用の電極端子として接続し、試験のための電力供給を行なう(例えば、電圧を印加したり、電流を流したりする)。正極端子板522は、電線を介して電池試験機55の正極側端子55aに接続されている。また、負極端子板521は、電線を介して電池試験機55の負極側端子55bに接続されている。
なお、電池試験機55は、正極端子板522と負極端子板521との間に電圧をかけたり電流を流したりする機能に加え、正極端子板522と負極端子板521の間の電流や電圧等の電気特性を測定する機能を有するようにしても良い。
電池試験機106は、測定された電気特性があらかじめ登録されている許容範囲内にあるかどうかを判断して、その測定箇所の電池が正常であるか異常であるかの判定をする機能を有するようにしても良い。
異常個所(試験体)はその異常と判定される測定値が測定された正極端子板522と負極端子板521が特定されることにより、あるいは正極端子板522が特定されることにより判断される。
電池試験機106は、折り畳まれたシート状電池の隣り合う折線の間あるいはシート状電池1の端辺とその隣の折線の間に位置している小電池10を1個の試験体とみなした場合に複数の小電池10に対して同時に並列的に試験を行うことができる。
さらに、電池試験機106は、複数の小電池10を並列的に試験することができるため、同時に試験を行っている複数の小電池10のうち、いずれかの小電池10に不具合があった場合には、その不具合が生じた小電池10からの試験体への電気供給を個別的に遮断することができる。
より具体的には、図15に例示すように、複数の小電池10のうち、不具合があった小電池10の間に、正極端子板522又は負極端子板521に代えて、絶縁体60を挿入するようにする。これにより、不具合が生じた試験体である小電池10を絶縁体60で絶縁させることができ、それ以外の小電池10(不具合の生じていない試験体)の電池の試験を継続させることができるため、試験の効率化を図ることができる。
試験完了後、シート状電池1は、正極端子板522、負極端子板521、絶縁体60が抜き取られ、蛇腹状のまま次の工程に移されたり、保管されたりする。
なお、試験工程で異常が検知された部分の電池(例えば、異常を検知した正極端子板522と負極端子板521とに挟まれた試験体)については、その後の工程でその部分を補修したり、取り除いたりすることができる。
(C−2)リペア方法
図16は、正極層2をスクライブして複数の小電池10に分割したシート状電池1における欠陥箇所(文は異常箇所)を示す図である。図16において、右から2番目の小電池10において欠陥箇所70があったものとする。この欠陥箇所70の検出方法は、上述した電池の試験方法の試験工程で、例えば電気的にショートしている欠陥箇所を特定したり、又は外観目視やCCDカメラ等を使用して欠陥箇所を特定したりする。
電池の試験工程において、図16に示すように、小電池10に欠陥箇所70が確認されると、図17に示すように、電極層(正極層2、負極層3)のスクライブ方法と同様のスクライブ方法を用いて、その欠陥箇所70をスクライブして、欠陥箇所70を修復したり又は不活性にしたりすることができる。
より具体的には、図18(A)に示すように、正極層2と負極層3との間の充電層6に欠陥箇所70があったものとする。このとき、欠陥箇所70の位置の電極層(正極層2又は負極層3)をスクライブして、正極層2又は負極層3を部分的に除去する。このように、図18(B)に示すように、欠陥箇所70と接触していた正極層2又は負極層3が除去されることになるので、欠陥箇所70の電池性能等に与える悪影響を回避することができる。
また、図18(C)に示すように、図18(B)で正極層2又は負極層3をスクライブして除去した後、その除去した部分を、正極層2又は負極層3と同じ材質の電極で、マスク80することで、そのマスク80でスクライブ箇所を覆うことができる。これにより、欠陥箇所70が見つかったシート状電池1のリペアすることができる。
1…シート状電池、2…負極層、3…正極層、6…充電層、4…スクライブ領域、5…溝部、10…電池、7…凸部。

Claims (18)

  1. 正極層及び負極層の間に充電層を有するシート状二次電池において、
    前記充電層の一方の面に成層された前記正極層と、他方の面に成層された前記負極層とのうち、いずれか一方又は双方が膜厚方向に除去されて形成された複数の溝部と、
    前記複数の溝部により区分される複数の小電池と
    を有することを特徴とするシート状二次電池。
  2. 前記各溝部の膜厚方向の長さが、前記正極層又は前記負極層の膜厚長より長く、前記各溝部の底部が前記充電層に達していることを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  3. 前記正極層又は前記負極層における前記各溝部の開口部の幅長は、前記充電層に達している前記各溝部の底部の幅長よりも長いことを特徴とする請求項2に記載のシート状二次電池。
  4. 前記各溝部が、当該シート状二次電池を折り畳む際の折り畳み部となることを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  5. 前記正極層の溝部としての正極層溝部と、前記負極層の溝部としての負極層溝部とが、当該シート状電池の長手方向に亘って、前記充電層を基準として非対向位置に交互に形成され、
    前記正極層溝部と前記負極層溝部とが、当該シート状電池を折り畳む際の折り畳み部となることを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  6. 前記複数の溝部のそれぞれの底面上に形成される凸部を備え、前記凸部が当該シート状電池を折り畳む際の折り畳み部となることを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  7. 前記複数の小電池のうち、欠陥個所を有する小電池において、前記欠陥箇所に対応する前記正極層又は前記負極層の領域が除去されている除去領域を有することを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  8. 前記複数の小電池のうち、欠陥個所を有する小電池において、前記欠陥箇所に対応する前記正極層又は前記負極層の領域が除去されている除去領域と、
    前記除去領域をマスクするマスク部と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  9. 前記複数の小電池のうち、欠陥箇所を含む小電池が試験の対象とならないように、前記欠陥個所を含む小電池を絶縁する絶縁部を有することを特徴とする請求項1に記載のシート状二次電池。
  10. 正極層及び負極層の間に充電層を有するシート状二次電池の製造方法において、
    前記充電層の一方の面に前記正極層を成層し、前記充電層の他方の面に前記負極層を成層するステップと、
    前記充電層に成層された前記正極層と前記負極層のうちいずれか一方又は双方を膜厚方向に除去して、複数の溝部を形成する溝部形成ステップと
    を有することを特徴とするシート状二次電池の製造方法。
  11. 前記溝部形成ステップが、
    前記正極層又は前記負極層の膜厚長よりも長く、各溝部の底部が前記充電層に達するように、前記正極層又は前記負極層を除去することにより、前記各溝部を形成する
    ことを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
  12. 前記溝部形成ステップが、
    前記正極層又は前記負極層における前記各溝の開口部の幅長を、前記充電層に達している前記各溝部の底部の幅長よりも長くして、前記各溝部を形成する
    ことを特徴とする請求項11に記載のシート状二次電池の製造方法。
  13. 前記溝部形成ステップにより形成された前記各溝部を折り畳み部として、前記シート状二次電池を折り畳む折り畳みステップを更に有することを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
  14. 前記溝部形成ステップが、
    前記正極層の膜厚方向に前記正極層を除去して複数の正極層溝部を形成するステップと、
    当該シート状二次電池の長手方向に亘って、前記充電層を基準として、前記複数の溝部のそれぞれの位置とは非対向位置となる位置に、前記負極層の膜厚方向に前記負極層を除去して複数の負極層溝部を形成するステップと
    を有し、
    前記正極層溝部と前記負極層溝部とをそれぞれ折り畳み部として、前記正極層と前記負極層とが交互に内側となるように、当該シート状二次電池の交互に折り畳む折り畳みステップ
    を有することを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
  15. 前記溝部形成ステップが、各溝部の中央部分において凸部が形成されるように前記正極層と、前記負極層の内の何れか一方又は双方を膜厚方向に除去し、
    前記複数の溝部に形成された前記凸部を折り畳み部として、前記シート状二次電池を折り畳む折り畳みステップ
    を有することを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
  16. 前記複数の溝部で区分される複数の小電池のうち、欠陥個所を有する小電池における前記欠陥箇所に対応する前記正極層又は前記負極層の領域を特定する除去領域特定ステップを有することを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
  17. 前記除去領域特定ステップにより特定された前記除去領域をマスクするマスクステップを有していることを特徴とする請求項16に記載のシート状二次電池の製造方法。
  18. 当該シート状二次電池を交互に折り畳み、その折り畳まれた部分に電極端子を挟み込んでシート状二次電池の試験を行うステップと、
    前記複数の溝部で区分される複数の小電池のうち、欠陥箇所を含む小電池が試験の対象とならないように前記欠陥個所を含む電池を絶縁する絶縁ステップと
    を有することを特徴とする請求項10に記載のシート状二次電池の製造方法。
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